第2学年○組 理科(生物)学習指導案 (男○○名 女○○名) 場所 2年3組 授業者 ○ ○ ○ ○ 教科書 高等学校生物Ⅰ改訂版(啓林館) 1. 単元名 細胞と物質の出入り 2. 目 標 (1) 細胞膜の機能に関する事象に関心を持ち、実際の生命現象との関連を意欲的に探求できる (関心・意欲・態度) (2) 原形質分離の実験を通して細胞膜の半透性について考察することができる。(思考・判断) (3) 細胞を顕微鏡で観察する技能を習得し、観察結果をレポートにまとめ、自分の考えを的確に表現です ることができる。 (技能・表現) (4) 半透性や選択的透過性を理解するとともに、細胞がそれらの性質をもとに物質の出入りを調節し生命 活動を営んでいることが理解できる。 (知識・理解) 3. 指 導 に あ た っ て (1) 教 材 観 細胞が生命活動を営むためには、さまざまな物質を取り込んだり排出したりする必要がある。この ような物質の出入りはすべて細胞膜を通して行われており、正常な生命活動を営むために重要な役割 を果たしている。しかし、中学校までの学習では、生徒にとって細胞膜は単なる外界との仕切りとし ての概念しかないため、まったく新しい概念であることを踏まえ指導に当たる必要がある。 また、細胞膜を介した物質の出入の基本である半透性では分子の振る舞いや平衡を、また原形質分 離では力の関係を扱うなど、物理や化学の知識を必要とする分野である。 (2) 生 徒 観 文型コースで、1年次に理科総合Aを履修しているが、化学や物理に苦手意識を持つ生徒が多い。 授業態度はまじめで、集中して学習に取組み理解しようとする姿勢がうかがえるが、積極的に発言 したり質問したりする生徒は少ない。多くの生徒は、受験科目として生物を必要としている。 (3) 指 導 法 化学的な知識や物理的な知識が必要となる場面では、苦手意識を払拭するよう、段階を踏みながら 可能な限り単純化した示し方をしたり、日常生活で身近に感じている現象に置き代えたりするなどの 工夫をおこない、理解を図る必要がある。 また、原形質分離の実験は、溶液の濃度や温度の影響が細胞の形の変化となって視覚化される実験 であるため、文型の生徒にとっても親しみやすいものである。各自が参加できる班実験とし、実験レ ポートを通して科学的に思考する態度や能力を育成したい。 (4) 評 価 ①細胞膜の性質と身の回りの現象を関連付けて考えることができる。 (発問、ペーパーテスト) ②半透膜の性質を理解し、外界の溶液との関係での細胞の変化を予想することができる。 (机間指導、実験レポート、ペーパーテスト) ③選択的透過性の必要性と仕組みを理解し、具体例を挙げることができる。 (ペーパーテスト) 4. 指 導 計 画(単元の指導計画) 拡散と浸透現象 1時間(本時) 動物細胞の浸透現象 1時間 植物細胞の浸透現象 3時間 選択的透過性 1時間 5. 本 時 の 指 導 - 題 材 : 拡 散 と 浸 透 現 象 (1) 目 標 ①液体や気体の状態では、分子がランダムに動き回っていることが理解できる。 ②半透膜を介して濃度の異なる溶液間で起こる浸透現象について、原理と現象を理解することができる。 (2) 指 導 過 程 時間 区分 ( 学 習 活 動 主 な 発 問 と 指 示 指 導 上 の 留 意 点 発問:細胞膜のはたらきについ て答えてください。 ノートや教科書の既習事項を確 認させ、1人に答えてもらう ) 導 入 ◎細胞膜の働きについて復習す る 細胞内への物質の通過に重要な 役割を果たしていることを強調 する。 展 開 ◎拡散についてイメージする ・お湯を入れたビーカーに角砂 糖を入れ、砂糖が溶け出したと きのもやもやを確認させる ・予想と根拠を発表する 煙やにおいなどを思い起こすよ うヒントを与える。 ・拡散について一般化する 分子の動きをイメージさせるよ う身振り手振りで強調する。 温度による動きの違いを説明す る ◎半透膜について学習する 水分子は通れるがショ糖分子の ような大きな分子は通れない穴 が開いている程度にとどめてイ メージさせる ◎浸透現象について予測する 整 理 ・ 評 価 発問:しばらく放置したら、お 湯は甘くなる? 予想し、その根拠となる他の現 象もあわせて答えてください。 指示:近くの人と話し合っても かまいません 半透膜で水とショ糖溶液を仕切 った場合の様子を板書し、それ ぞれの分子が動き回ったらどん な結果になるかかんがえてくだ さい。 バレーボールのネットをはさん で、バレーボールとピンポン球 をでたらめに投げあう様子をイ メージさせる ◎浸透現象および浸透圧につい て説明する ◎浸透現象について確認する 発問:見かけ上、水はどちらに 動くことになりますか? 分子の運動に伴う結果としての イメージをもとに考えさせノー トに書かせる(机間指導) ◎次時は、浸透現象と細胞との 関係について学習することを告 げる (3) 評 価 ① 半透膜の性質により、濃度の違う溶液間で、見かけ上どちらに水が動くことになるかを予想すること ができたか。(発問、机間指導) ② 温度の違いにより、浸透圧の大きさが変化することを予想し理解することができたか。 (発問、机間指導)
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