2006年度 数理情報演習( 池田研究室) A.基本的な操作方法 数理情報演習では Windows ではなく,Turbolinux を使 います.コンピュータを起動したら,Turbolinux を選び,ユーザ名とパスワー ド を入力します.以下の Linux の超基本的な操作を確認しましょう. ( 1)コンソールを開く 画面左上のコンソールと書かれたアイコンをダブル・ クリックしましょう.するとコンソールが開きます.コンソールを消すには exit と打って Enter を押します.やってみましょう. もう一度コンソールを開き,コンソールの左上の「シェル− Konsole 」と書 かれた部分をド ラッグして,コンソールを画面の右下に移動しておきましょう. さらに,もう1枚のコンソールを開きましょう.このように2∼3枚くらいの コンソールを開いておくと,作業を効率的に進めることができます. よく理解できたら,自分自身でまるの中にチェックを入れて下さい. ° (2)ファイル一覧の表示 どれかのコンソールで ls と打って Enter を押しましょう. ( 以下では「と打って Enter を押す」を省略し ます. )ls というコマンドを用いて,そのディレクトリにあるファイルやディレ クトリを表示することができます.もっと詳細な情報が ls -l とすれば表示されます.ls -l としたときに表示される一覧のうちで,左端に d があるものがデ ィレクトリ,無いものがファイルです. よく理解できたら,自分自身でまるの中にチェックを入れて下さい. ° (3)私はどこにいるの?,ディレクト リの移動 2枚目のコンソールで pwd としましょう.あなたの学籍番号が T049123 ならば /home/t049123 と表示さ れるでしょう. ( 以下では,”t049123” は各自の学籍番号に読み替えなさい. )す なわち,/home/ に続いてあなたの学籍番号が表示されます.ここがあなたの ホームディレクトリです.pwd は present working directory の頭文字を並べた コマンド であり,コンソールの現在の居場所(デ ィレクトリ)を示します. デ ィレクトリを移動するコマンド は cd です( change directory ).ホーム デ ィレクトリで 1 ls -l とすれば ,ここに MyDocument というデ ィレクトリがあることがわかるで しょう.このデ ィレクトリには cd MyDocument で移動できます.実際, cd MyDocument pwd とすれば /home/t049123/MyDocument のように表示されるでしょう. ° よく理解できたら,自分自身でまるの中にチェックを入れて下さい. 最初に開いたコンソールをクリックして pwd とすれば /home/t049123 のように表示されるでしょう.コンソールごとに居 場所(デ ィレクトリ)が異なることが分かりましたか? よく理解できたら左のまるの中にチェックを入れて下さい. ° 2枚目のコンソールに戻りましょう.1つ上のディレクトリは .. (ド ット が2つ)で表されます.したがって,cd .. で1つ上のディレクトリに戻ること ができます.実際, cd .. pwd とすれば /home/t049123 のように表示されるでしょう. ° よく理解できたら左のまるの中にチェックを入れて下さい. ホームデ ィレクトリは ∼ ( tilde )でも表すことができます.どのディレク トリに居ようと cd ∼ でホームデ ィレクトリに戻れます.どこかのデ ィレクト リに移動した後,cd ∼ でホームデ ィレクトリに戻って見ましょう. やってみて,成功したら左のまるの中にチェックを入れて下さい. ° (4)Linux のコマンド ・ ・ ・これだけは覚えて欲しい( 1回生向け ) ・pwd:現在のデ ィレクトリが表示されます. ・ls -l:現在のデ ィレクトリにあるファイルとデ ィレクトリが表示されます. ・cd ディレクト リの名前:指定されたデ ィレクトリに移動します. TAB や上向き矢印を上手に使うとキーボードからの入力を楽にできます.その 方法については,担当教員にたずねなさい. 2 (5)ファイルの編集・ファイルやディレクトリの命名 数理情報演習では,ファ イルを編集するためには emacs を用いなさい: emacs & emacs は emacs file name & の形ではなく,上記の形で使いなさい.emacs の簡単な使用方法(ファイルを開く,ファイルを保存する,emacs を終了する) については,担当教員にたずねなさい. ファイルやディレクトリの名称には半角の英数字だけを用いなさい.日本語 などの2バイト系の文字を使用してはいけません. (6)Linux のコマンド ・ ・ ・これだけは覚えて欲しい(2回生向け ) 最初は この部分をスキップしてよい. これらのコマンドは,2006年度基礎セミナー( 池田研究室)の資料 http://www.math.ryukoku.ac.jp/ tsutomu/basic seminar/basic seminar06.pdf にその説明が書いてありますから,カッコ内ページを参照しな下さい. ・cp:ファイルのコピー( pp. 5-9 ) ・mv:ファイルやデ ィレクトリの名称変更・移動( pp. 6-9 ) ・rm:ファイルやディレクトリの消去( pp. 7-9 ) ・mkdir, rmdir:デ ィレクトリの作成・消去( pp. 7-9 ) (6)Linux の便利な使い方 ・オンラインマニュアル:たとえば, man sin とすれば,正弦関数の値を計算する関数 sin() の使い方が表示されます.それ だけではなく,関数 sin() の仲間に,acos(),asin(),atan(),cos(),tan() があることも表示されます. PATH を通す:作成したファイルをコンパイルして実行形式ファイル a.out が できたのに a.out としたら bash: a.out: command not found とメッセージがでたことはありませんか?これは, 「 a.out という名前のコマン ドが無いよ(だから,実行できません )」というメッセージです.でも,ls -l で 調べたらわかるように確かに a.out はあります.このようなことが発生するの は,現在いるデ ィレクトリ(「 カレント・デ ィレクトリ」という)がコマンド を探す範囲に含まれていないからです.カレント・デ ィレクトリをコマンド を 3 探す範囲に含める(このことを「 PATH を通す」という)には,各自のホーム デ ィレクトリにある .bashrc を emacs でつぎのように変更しなさい: alias rm=’rm -i’ の前に PATH=”$PATH:.” という行を挿入する. このように変更して .bashrc を保存した後から開いたコンソールでは,カレン ト・デ ィレクトリにパスが通ります. ファイルの分別:1回生や2回生の実習の際に作成したファイルがホームディレ クトリに溢れている学生を散見します.デ ィレクトリを作ってファイルを区分 けしましょう.ディレクトリの名称には科目名 computer software,algorithms, programming,numerical analysis や担当教員と年度を組み合わせ( nakano04, hiroshi04,matsukidaira05,junta05 など )はいかがでしょうか. ファイルをまとめて移動する場合には * が便利です.たとえば, mv enshu*.c (デ ィレクトリ名) とすれば enshuu で始まって .c で終わるすべてのファイルが移動されます.詳 し くは,http://www.roes.ryukoku.ac.jp/ から [Linux 関係マニュアル ] を経て [コマンドガ イド ] を選び,[1.2.5 ワイルド カード ] を調べなさい. ワイルド カードは mv だけではなく,cp,rm,ls などでも使えます. B.数理情報演習で使用するプログラムの準備 ウェブにおいてある数理情報 演習で使用するプログラムをダウンロードして,解凍・展開しましょう. ( 1)数理情報演習のページへ 画面の下側にある地球の形をしたアイコンを ダブル・クリックしてブラウザを起動し,数理情報学科のウェブサイト http://www.math.ryukoku.ac.jp/ に行きましょう.ここは良く使うので,このページをブックマークすることを お勧めします.教員一覧から池田勉の右にある personal をクリックすれば,池 田勉のウェブサイトに行きますから, 池田研究室の学生のページ という長いボタンをクリックし,さらに 数理情報演習 / セミナー I (3回生後期) をクリックします.こうして,数理情報演習のページにたど りつきます.この ページもブックマークすることをお勧めします. (2)数理情報演習で使用するプログラムのダウンロード 「数理情報演習で 使用するプログラム」をクリックし, 「 このファイルをディスクに保存する」を 選んで「 OK 」をクリックして下さい.さらに,ファイルの場所がホームディレ クトリ(たとえば,/home/t049123 )になっていることを確認したら「保存」を 4 クリックして下さい.ファイルの場所がホームデ ィレクトリかど うか分からな い場合は,担当教員にたずねなさい. (3)数理情報演習で使用するプログラムの解凍と展開 ホームディレクトリで ls -l としましょう.すると,seminar06.tar.gz という名前のファイルが増えたこと がわかるでしょう.このファイルは圧縮されてますから gunzip seminar06.tar.gz で解凍しましょう.もう一度 ls -l とすると,seminar06.tar.gz が無くなって,新たに seminar06.tar ができた ことがわかるでしょう.seminar06.tar.gz が解凍されて seminar06.tar にな りました. ここまでできたら左のまるの中にチェックを入れて下さい. ° つぎに seminar06.tar を展開するために tar xvf seminar06.tar とします.これが完了したら ls -l をまたやりましょう.seminar06 と eagle いう新しいデ ィレクトリができていることに気づきましたか? ここまでよく理解できたら左のまるの中にチェックを入れて下さい. ° C.ライブラリの準備 Eagle という独自のグラフィックス・ライブラリを使 えるようにするために下記を行って下さい: cd ~/eagle make -f makeeagle cd ~ D.実行形式ファイルの作成 数理情報演習の実習作業はすべてデ ィレクトリ /home/t049123/seminar06 で行います.そのために, cd ~/seminar06 によってディレクトリを移動します. ディレクトリを移動できたと思ったら pwd を使って確認しなさい. ファイルへの出力を行うサンプルプログラムの実行形式ファイルは 5 cc file_output.c とすれば作成されます.実行する際は a.out としなさい( PATH が通っていない場合は,./a.out ).a.out を実行すると result.data という名前のファイルに計算結果が書き込まれます.動作を確認 しなさい.なお,file output.c は計算科学 I ( 2006年度)の cssmp41.c と同じ内容ですから,その機能などについては http://www.math.ryukoku.ac.jp/ tsutomu/csc/csc06/csc06.pdf の例題4−1( 21ページ )を参照しなさい. file output.c 以外のプログラムの実行形式ファイルは make コマンド を 使って作成されます.たとえば,マウス・ボタンを押すとその点の座標がコン ソールに表示されるプログラムの実行形式ファイル get coordinate は make -f make_get_coordinate とすれば作成されます.実行する際は get_coordinate としなさい( Esc を押すと終了 ). 作業( その1) get coordinate.c と file output.c を参考にして,マウス・ボ タンで次々とクリック点の座標を,順番にデータファイルに書き込むプログラ ムを作りなさい. 宿題(その1) リニアーくんやアルジェブラさんのようなキャラクターをデ ザインしなさい( 線画,B5に収まる程度の大きさ). 作業( その2) アルジェブラさんを表示し ,jpg ファイルとして保存するた めの実行形式ファイル algebra は make -f makealgebra によって得られます.また,リニアーくんを表示し,jpg ファイルとして保存す るための実行形式ファイル linear も make -f makelinear によって得られます. 作業( その1 )で作成し たプ ログラム,algebra.c,draw algebra.c,skeleton algebra.c,linear.c,draw linear.c,skeleton linear.c などを参考に,自分で デザインしたキャラクターをディスプレ イに表示するプログラムを作りなさい. 6
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