TetraMAX II 次世代のATPGおよび診断ソリューション

新製品 TetraMAX Ⅱ
TetraMAX Ⅱ
リスク・フリーで容易な導入
TetraMAX Ⅱは既存製品であるTetraMAXと完全に互換性があり、同一の実
Traditional
績豊富な機能をサポートしているため、最も難易度の高いデザインに対して
Test Pattern Generation)および診断ソリューションです。前代未聞の実行速度を実現し、最初のテストチップを入手した時
もリスクなく迅速に導入できます。新しいエンジンが実行時間とパターン数
Max server memory available
を大幅に向上させる一方で、ルール・チェック、デザイン / 故障モデリング
Memory
点でテスト・パターンの準備が完了します。さらに、生成されるパターン数が既存のソリューションと比べて大幅に少なく、シリコ
ン・テストに か か る時 間とコ スト の 低 減、ま たは、同じ テスト・コ ストでより高 品 質 な テスト を 実 行 すること が できま す。
のインフラストラクチャ、ツールのインターフェイスは従来と変わりません。
TetraMAX Ⅱは、シノプシスの特許取得済みの高度なテスト合成ツールDFTMAX™およびDFTMAX Ultraと統合されています。
たとえば、TetraMAX Ⅱのデザインルール・チェッカ(DRC)は、マックス・
TetraMAX Ⅱ
スキャン、クロックド・スキャン、レベルセンシティブ・スキャン設計(LSSD)、
また内製のスキャン法を用いたフルスキャン、およびパーシャルスキャンのテ
スト 手 法 を すべ て サ ポ ート して い ま す。柔 軟 性 を 最 大 限 に す る た め、
主な特長
●
高カバレッジのテスト・パターン生成にかかる時間を数日単位から数時間
SoC 設計の複雑化と短納期化に伴い、ATPG 開発期間の短縮が必要になって
単位に短縮
います。処理サーバが複数のコアを備えてパターン生成に対応していても、
既存のソリューションより少ないパターン数でテストにかかる時間とコスト
を削減
●
ATPG および診断のためのハードウェア・リソースの高い使用効率
●
設計フローやテスト・フローへの導入が容易でリスク・フリー
●
故障箇所を迅速に特定し、歩留り改善にかかる期間を短縮
高度に最 適化されたメモリー使 用効率の高いパターン生成、故障シミュ
20
15
載されており、きわめて高速でメモリー使 用効率が 高く、複 数のコア間の
10
自動化された高精度の故障検出は、製造立ち上げ時および量産時の重大な歩
ATPG および故障診断プロセスが細粒度のマルチ・スレッディングに最適化
5
留りの問題を診断する上で重要なステップです。TetraMAX Ⅱには、製造時
えに限界があった従来のテクノロジを凌駕して、コアの使用効率の向上(図 2)
レーション、診断エンジンにより、ATPG の実行速度が TetraMAX やその
他の市販 ATPG ツールに比して桁違いに高速
ションを内部で実行し、診断スループットの向上を透過的に実現します。
DFTMAX
が容易
●
VCS を使用した IDDQ パターンの生成と検証による静止状態のテスト
●
パワーを考慮したパターン生成により、シフト時とキャプチャ時の電力消費
®
を抑制
は、使用するコア数に関わらず同一のコンパクトなパターンセットを生成する
ため、異なるサーバ構成やマシンでも、QoR 解析とパターンのデバッグには一
貫性があり、容易です。
性が最も高い故障箇所候補をレポートします。TetraMAX Ⅱは、先進の発見
的手法と高性能な故障シミュレータを用いて量産環境で信頼性の高い結果を
迅速にもたらします。
量産用診断と歩留まり解析を実行するため、Yield Explorer は診断結果を
TetraMAX Ⅱから直接読み出して、これまでの診断結果、その他のテスト・
データ、複数の分野に渡る設計データや可能であればファブのプロセスデー
タを網羅したデータベースにロードします。その後、診断結果を特定の欠陥
メカニズムに関連付けて、歩留り損失の原因となる主要な設計上またはシス
検証編
PrimeTime 、StarRC™、HSPICE とのインターフェイスにより、モデル
タ(テスト・パターンに対する測定結果と期待値の相違を示したデータ)を
Support Q&A
細粒度
マルチ
スレッディング
います(図 4)。新しいマルチ・フォルト・パターン最適化では、デフォルトの
テム上の問題を特定します。
Pattern Reduction(%)
Yield Explorer
TetraMAX Ⅱ ADV
70
60
さらに、TetraMAX Ⅱ ADV には、高度な故障モデリング、IDDQ テスト、パ
50
図 1. TetraMAX Ⅱは新しいエンジンにより実行時間とパターン数を大幅に向上させる
®
で使用するフィジカル・データ、およびタイミング・データへのアクセス
4
ATPG 設定でパターンセットを実質的に最小化します。さらに TetraMAX Ⅱ
シリコン
診断
があります。この機能では、テスト・パターンとテスターからのフェイル・デー
フィジカル編
◇
10X Faster — 25% Fewer Patterns
パターン
生成
ターンでエラーを引き起こしたデバイス内の故障箇所を迅速に特定する機能
読み込み、テスターで観測されたデバイスの誤動作の原因となっている可能
テスト・パターンを 25% 削減
りパターンあたりの故障検出率が高く、平均 25% のパターン削減を実現して
スラックベース、セル対応、スタティック / ダイナミック・ブリッジ、パス
遅延、ホールド時間、遷移
図 3. さまざまなデザインで TetraMAXと比較した場合の TetraMAX Ⅱの実行速度
TetraMAX Ⅱ ATPG
HSPICE
先進的な故障モデルにより、きわめて高いテスト品質を確保
Instances(Millions)
Support Q&A
®
TetraMAX Ⅱ ADV
12.4
論理合成編
Yield Explorer との統合による高速な歩留まり解析
9.6
Support Q&A
●
46.4
くは設計の要件に応じて、同じテスト・コストでより高品質なテストを容易に
VCS
フィジカル診断による高精度の故障箇所特定
StarRC
●
21.2
実現できます。TetraMAX Ⅱではアルゴリズムの進化により、従来の手法よ
PrimeTime
実績豊富なルール・チェック、デザイン・モデリング、故障モデリングを
8.1
パターン数を削減することにより、テストにかかる時間とコストを削減、もし
異なるサーバ構成やマシン間でも同一のテスト・カバレッジとパターン削減
®
の故障チップの検出に加えて、設計のフィジカル情報を利用してテスト・パ
13.1
PCI for
Automotive
細粒度マルチ・スレッディングで複数のコアを効率よく使用し、メモリーの
◇
フィジカル診断
TetraMAX Ⅱには、最新のテスト・パターン生成、診断エンジン(図1)が搭
と実行速度の10倍高速化(図3)を実現しました。また、複数の高速シミュレー
継承しているため、導入が容易でリスク・フリー
●
ポートしています。
25
膨大なため、実質的にコアの使用効率が低い傾向があります。
TetraMAX Ⅱではコア・エンジンの設計を見直し、メモリー使用量の多さゆ
を行い、一貫性のある解析を実現
●
な外部 I/Oピン数を最小限に抑える関連テクニックを使った設計を完全にサ
Speed-up(X)
既存の ATPG テクノロジでは 1つのコアあたりに割り当てられるメモリー量が
ボトルネックを解消
●
1149.1/6 内部スキャン・シフトのプロトコルに準じた設計や、ATPG に必要
USB for IoT
●
ユー ザ ー定 義 の 制 約 や 初 期 化 パタ ーン を サ ポート し ま す。ま た、IEEE
コアの増加にあわせて ATPG が高速化する
さ れ て い る た め、こ の よ う な メ モ リ ー の ボト ル ネ ッ ク を 解 消 し ま す。
主な機能
●
TetraMAX Ⅱは、スキャンチェーン・シフトを適切に実行するために必要な、
図 2. TetraMAX Ⅱはメモリーのボトルネックを解消し、
スマートホーム
●
従来にない高速な ATPG 実行時間
Number Cores and Speed-up
ビジョン・プロセッサ IoTエッジ機器の
EV6x
セキュリティ
概 要
TetraMAX® Ⅱは、設計のテスト品質とコストの目標を比類ないスピードで達成できるシノプシスの次世代 ATPG(Automatic
新製品
TetraMAX II
次世代の ATPG および診断ソリューション
一方で、ルール・チェック、デザイン / 故障モデリングのインフラストラクチャ、
ツールのインターフェイスは従来のものを継承している
ワーを考慮したパターン生成などの機能があります。
40
30
20
高度な故障モデリング
10
多くの製造故障は、微小なナノメータの故障をターゲットとした高度な故障
13.1
8.1
21.2
46.4
News Release
ニュースリリース
新製品
9.6
12.4
Instances(Millions)
図 4. さまざまなデザインで TetraMAXと比較した場合の TetraMAX Ⅱのパターン削減
カバレッジ・テストを実施してさらにチップの故障率(DPPM)を削減しない
かぎり、検出は困難です。TetraMAX Ⅱ ADV はスラックベース、セル対応、
スタティック・ブリッジ、ダイナミック・ブリッジ、パス遅延、ホールド時間、
5
新製品 TetraMAX Ⅱ
TetraMAX Ⅱ
リスク・フリーで容易な導入
TetraMAX Ⅱは既存製品であるTetraMAXと完全に互換性があり、同一の実
Traditional
績豊富な機能をサポートしているため、最も難易度の高いデザインに対して
Test Pattern Generation)および診断ソリューションです。前代未聞の実行速度を実現し、最初のテストチップを入手した時
もリスクなく迅速に導入できます。新しいエンジンが実行時間とパターン数
Max server memory available
を大幅に向上させる一方で、ルール・チェック、デザイン / 故障モデリング
Memory
点でテスト・パターンの準備が完了します。さらに、生成されるパターン数が既存のソリューションと比べて大幅に少なく、シリコ
ン・テストに か か る時 間とコ スト の 低 減、ま たは、同じ テスト・コ ストでより高 品 質 な テスト を 実 行 すること が できま す。
のインフラストラクチャ、ツールのインターフェイスは従来と変わりません。
TetraMAX Ⅱは、シノプシスの特許取得済みの高度なテスト合成ツールDFTMAX™およびDFTMAX Ultraと統合されています。
たとえば、TetraMAX Ⅱのデザインルール・チェッカ(DRC)は、マックス・
TetraMAX Ⅱ
スキャン、クロックド・スキャン、レベルセンシティブ・スキャン設計(LSSD)、
また内製のスキャン法を用いたフルスキャン、およびパーシャルスキャンのテ
スト 手 法 を すべ て サ ポ ート して い ま す。柔 軟 性 を 最 大 限 に す る た め、
主な特長
●
高カバレッジのテスト・パターン生成にかかる時間を数日単位から数時間
SoC 設計の複雑化と短納期化に伴い、ATPG 開発期間の短縮が必要になって
単位に短縮
います。処理サーバが複数のコアを備えてパターン生成に対応していても、
既存のソリューションより少ないパターン数でテストにかかる時間とコスト
を削減
●
ATPG および診断のためのハードウェア・リソースの高い使用効率
●
設計フローやテスト・フローへの導入が容易でリスク・フリー
●
故障箇所を迅速に特定し、歩留り改善にかかる期間を短縮
高度に最 適化されたメモリー使 用効率の高いパターン生成、故障シミュ
20
15
載されており、きわめて高速でメモリー使 用効率が 高く、複 数のコア間の
10
自動化された高精度の故障検出は、製造立ち上げ時および量産時の重大な歩
ATPG および故障診断プロセスが細粒度のマルチ・スレッディングに最適化
5
留りの問題を診断する上で重要なステップです。TetraMAX Ⅱには、製造時
えに限界があった従来のテクノロジを凌駕して、コアの使用効率の向上(図 2)
レーション、診断エンジンにより、ATPG の実行速度が TetraMAX やその
他の市販 ATPG ツールに比して桁違いに高速
ションを内部で実行し、診断スループットの向上を透過的に実現します。
DFTMAX
が容易
●
VCS を使用した IDDQ パターンの生成と検証による静止状態のテスト
●
パワーを考慮したパターン生成により、シフト時とキャプチャ時の電力消費
®
を抑制
は、使用するコア数に関わらず同一のコンパクトなパターンセットを生成する
ため、異なるサーバ構成やマシンでも、QoR 解析とパターンのデバッグには一
貫性があり、容易です。
性が最も高い故障箇所候補をレポートします。TetraMAX Ⅱは、先進の発見
的手法と高性能な故障シミュレータを用いて量産環境で信頼性の高い結果を
迅速にもたらします。
量産用診断と歩留まり解析を実行するため、Yield Explorer は診断結果を
TetraMAX Ⅱから直接読み出して、これまでの診断結果、その他のテスト・
データ、複数の分野に渡る設計データや可能であればファブのプロセスデー
タを網羅したデータベースにロードします。その後、診断結果を特定の欠陥
メカニズムに関連付けて、歩留り損失の原因となる主要な設計上またはシス
検証編
PrimeTime 、StarRC™、HSPICE とのインターフェイスにより、モデル
タ(テスト・パターンに対する測定結果と期待値の相違を示したデータ)を
Support Q&A
細粒度
マルチ
スレッディング
います(図 4)。新しいマルチ・フォルト・パターン最適化では、デフォルトの
テム上の問題を特定します。
Pattern Reduction(%)
Yield Explorer
TetraMAX Ⅱ ADV
70
60
さらに、TetraMAX Ⅱ ADV には、高度な故障モデリング、IDDQ テスト、パ
50
図 1. TetraMAX Ⅱは新しいエンジンにより実行時間とパターン数を大幅に向上させる
®
で使用するフィジカル・データ、およびタイミング・データへのアクセス
4
ATPG 設定でパターンセットを実質的に最小化します。さらに TetraMAX Ⅱ
シリコン
診断
があります。この機能では、テスト・パターンとテスターからのフェイル・デー
フィジカル編
◇
10X Faster — 25% Fewer Patterns
パターン
生成
ターンでエラーを引き起こしたデバイス内の故障箇所を迅速に特定する機能
読み込み、テスターで観測されたデバイスの誤動作の原因となっている可能
テスト・パターンを 25% 削減
りパターンあたりの故障検出率が高く、平均 25% のパターン削減を実現して
スラックベース、セル対応、スタティック / ダイナミック・ブリッジ、パス
遅延、ホールド時間、遷移
図 3. さまざまなデザインで TetraMAXと比較した場合の TetraMAX Ⅱの実行速度
TetraMAX Ⅱ ATPG
HSPICE
先進的な故障モデルにより、きわめて高いテスト品質を確保
Instances(Millions)
Support Q&A
®
TetraMAX Ⅱ ADV
12.4
論理合成編
Yield Explorer との統合による高速な歩留まり解析
9.6
Support Q&A
●
46.4
くは設計の要件に応じて、同じテスト・コストでより高品質なテストを容易に
VCS
フィジカル診断による高精度の故障箇所特定
StarRC
●
21.2
実現できます。TetraMAX Ⅱではアルゴリズムの進化により、従来の手法よ
PrimeTime
実績豊富なルール・チェック、デザイン・モデリング、故障モデリングを
8.1
パターン数を削減することにより、テストにかかる時間とコストを削減、もし
異なるサーバ構成やマシン間でも同一のテスト・カバレッジとパターン削減
®
の故障チップの検出に加えて、設計のフィジカル情報を利用してテスト・パ
13.1
PCI for
Automotive
細粒度マルチ・スレッディングで複数のコアを効率よく使用し、メモリーの
◇
フィジカル診断
TetraMAX Ⅱには、最新のテスト・パターン生成、診断エンジン(図1)が搭
と実行速度の10倍高速化(図3)を実現しました。また、複数の高速シミュレー
継承しているため、導入が容易でリスク・フリー
●
ポートしています。
25
膨大なため、実質的にコアの使用効率が低い傾向があります。
TetraMAX Ⅱではコア・エンジンの設計を見直し、メモリー使用量の多さゆ
を行い、一貫性のある解析を実現
●
な外部 I/Oピン数を最小限に抑える関連テクニックを使った設計を完全にサ
Speed-up(X)
既存の ATPG テクノロジでは 1つのコアあたりに割り当てられるメモリー量が
ボトルネックを解消
●
1149.1/6 内部スキャン・シフトのプロトコルに準じた設計や、ATPG に必要
USB for IoT
●
ユー ザ ー定 義 の 制 約 や 初 期 化 パタ ーン を サ ポート し ま す。ま た、IEEE
コアの増加にあわせて ATPG が高速化する
さ れ て い る た め、こ の よ う な メ モ リ ー の ボト ル ネ ッ ク を 解 消 し ま す。
主な機能
●
TetraMAX Ⅱは、スキャンチェーン・シフトを適切に実行するために必要な、
図 2. TetraMAX Ⅱはメモリーのボトルネックを解消し、
スマートホーム
●
従来にない高速な ATPG 実行時間
Number Cores and Speed-up
ビジョン・プロセッサ IoTエッジ機器の
EV6x
セキュリティ
概 要
TetraMAX® Ⅱは、設計のテスト品質とコストの目標を比類ないスピードで達成できるシノプシスの次世代 ATPG(Automatic
新製品
TetraMAX II
次世代の ATPG および診断ソリューション
一方で、ルール・チェック、デザイン / 故障モデリングのインフラストラクチャ、
ツールのインターフェイスは従来のものを継承している
ワーを考慮したパターン生成などの機能があります。
40
30
20
高度な故障モデリング
10
多くの製造故障は、微小なナノメータの故障をターゲットとした高度な故障
13.1
8.1
21.2
46.4
News Release
ニュースリリース
新製品
9.6
12.4
Instances(Millions)
図 4. さまざまなデザインで TetraMAXと比較した場合の TetraMAX Ⅱのパターン削減
カバレッジ・テストを実施してさらにチップの故障率(DPPM)を削減しない
かぎり、検出は困難です。TetraMAX Ⅱ ADV はスラックベース、セル対応、
スタティック・ブリッジ、ダイナミック・ブリッジ、パス遅延、ホールド時間、
5
新製品 TetraMAX Ⅱ
故障モデル
Galaxy デザイン・プラットフォーム
StarRC
PrimeTime
Hold-time
PrimeTime
Slack-based
PrimeTime
Cell-aware
StarRC、HSPICE
高速道路を自律走行する自動車はすでに市販が始まっていますが、あと数年
されており、その用途は今後も増え続けるでしょう。自動車内のさまざまな
もすれば完全な自動運転車でどこにでも移動できる時代が来るでしょう。自
システムでビジョンを利用できるようになれば、システム設計者は車両の内部
動車は、エンベデッド・ビジョンが最も積極的に活用されているアプリケー
および周辺に関する膨大な情報を運転上の意思決定に利用できるようになり
ションです。車載ビジョンは安全強化および運転支援に大きな役割が期待さ
ます。レーダー、LIDAR、赤外線といったセンサーを利用する方法もありま
れており、急速な進歩を続けています。その最新機能は多くの技術の進歩に
すが、用途の広さでビジョン・プロセッシングに勝るものはありません。
よって支えられていますが、中でも特に大きく貢献しているのがクルマの「目」
表 1. ATPG 故障モデルの種類と、そのためのフィジカル・データ
またはタイミング・データを生成するツール
遷移といった先進の故障モデルを利用して高度な故障カバレッジ・テスト・
シノプシス製ツールとの緊密な統合
パターンを生 成します。これらの モ デルは、Galaxy™デ ザイン・プラット
TetraMAX Ⅱは、Galaxy デザイン・プラットフォーム構成ツールおよびその
たとえば、セル対応モデルは StarRC の寄生抽出からのフィジカル・データ
他のシノプシス製ツールと緊密に統合されているため、最も生産性の高いフ
を 利 用して おり、HSPICE シミ ュレ ー タ か ら の 詳 細 なタイミン グ 情 報 は
ローで、最高品質のテストを短時間で実行します。
TetraMAX Ⅱ ADV に活かされ、タイミング・クリティカルな故障に対応し
ます。
●
ンを抑制します。その 後、これらの 静的状 態 用のパターンをシノプシスの
●
VCS などの Verilog シミュレータを使用して正確に検証し、IDDQ パターンが
確実に ATE(Automatic Test Equipment)で機能することを保証します。
Yield Explorerとの統合によるシームレスな量産用診断と歩留まり解析で、
歩留り損失の原因となるデザインやプロセス上の問題を発見
を生成すると同時に、静止状態で電流が過剰にならないようにテスト・パター
メラからのデータとその他のセンサーからのデータを組み合わせて処理する
ると、運転手は隣の車線の様子を見ることができます。この同じカメラから
センサー・フュージョンもサポートしています(図1)。今後、自動運転車の
の映像をビジョン・プロセッサで検査して隣の車線の物体検知を行えば、車
機能をさらに高めていくにはビジョン・プロセッサのさらなる性能向上が必
線を変更する前に車両の存在を運転手に警報で知らせることができます。カ
要ですが、それに伴う消費電力とコストの増大は最小限に抑える必要があり
メラ映像で死角を完全に目視できるならビジョン・プロセッサによる処理は
ます。このことは、ビジョン・プロセッサの設計者側とユーザー側の双方で
不要と思われるかもしれませんが、人間による目視では見落としの可能性が
大きな課題となります。
あります。電子システムならその心配はなく、運転手が見るのと同じカメラ
RTL 合 成 ツ ー ル Design Compiler に 組 み 込 ま れ た DFTMAX お よ び
面積、配線混雑と機能ロジックを最適化
●
を秘めています。たとえば助手席側のドアミラーに設置したカメラを利用す
映像を「見て」、運転を効果的に支援し、事故防止と安全向上につなげること
自動車におけるビジョン・プロセッシングの用途
最近の自動車ではリアビュー・カメラ以外にも多くの機能にビジョンが活用
ができます。もちろん、すべての車載カメラからの映像を運転手が見るのは
不可能で、またその必要もありません。カメラからは非常に多くの情報が
リアルタイムに得られるため、これらすべてのデータを人間が分析するのは
TetraMAX Ⅱ ADV は、PrimeTime からのスラック・データをガイドにし
てタイミング・クリティカルな故障を正確に特定
●
TetraMAX Ⅱ ADV は、寄生抽出ツール StarRC からのフィジカル・データ
活用して、セル内部のタイミング・クリティカルな故障をターゲットにした
スキャン・テストでは通常、トランジスタのスイッチング動作が一般に機能す
✓✓✓
セル対応 ATPG を実現
るレベルのピークより何倍にも増加し、過剰に電力が消費されます。テスト
時の電力消費量が過剰になると、テスター上で良品デバイスが故障し、不要
ネットリストとテスト・パターンのフォーマット
な歩留り損失が生じる可能性があります。TetraMAX Ⅱ ADV では、設計者
TetraMAX Ⅱ ADV は、DFTMAX や DFTMAX Ultra に採用されているスキャ
●
回路ネットリスト:Verilog、VHDL(1987 および1993)
●
ライブラリ:Verilogファンクショナル(ストラクチャおよび UDP)
●
タイミング例外:Synopsys Design Constraints(SDC)
●
デザイン・レイアウト:LEF / DEF インターフェイス
●
シミュレーション・テストベンチ:Verilog(シリアルおよびパラレル)
●
テスト・パターン:STIL、WGL、Verilog
●
テスター・フェイル:STDF(V4 および V4-2007)
ン・チェーン・グループの個別制御を利用したハードウェア支援によるシフト
パワーの削減にも対応し、ATPG のみの手法に比べ、平均のシフトパワーとパ
✓✓✓
✓ 歩行者検知
✓ インテリジェント速度制御
✓ 前方衝突警告
✓ 信号機認識
✓ インテリジェント・ヘッドライト制御
✓ 車線逸脱警告
✓ 死角検知
✓ リアビュー・カメラ
✓ 後退時車両検知(RCTA) ✓ 3D サラウンドビュー
詳細情報
●
ウェブページ:TetraMAX II ATPG
http://www.synopsys.com/JP2/Tools/Implementation/RTLSynthesis/Test/Pages/TetraMAXIIATPG.aspx
6
検証編
ことなく行われます。
Support Q&A
✓✓✓✓✓✓
力消費を制限します。このパワー削減処理は、テスト・カバレッジを損なう
フィジカル編
スター・インターフェイスの業界標準に対応しています。
✓✓
Support Q&A
の動作レベルにまで削減することにより、スキャンおよびキャプチャ時の電
✓✓✓✓✓
論理合成編
TetraMAX Ⅱはデータ・フォーマット、シミュレーション・テストベンチ、テ
Support Q&A
が指定したパワー・バジェットに基づいてスイッチング動作を自動的に通常
PCI for
Automotive
を活用、また HSPICE シミュレーションからの詳細なタイミング情報を
パワーを考慮した ATPG
USB for IoT
TetraMAX Ⅱ ADV は、IDDQ テスト用に故障検出率の高い最小限のパターン
サは HD 解像度をサポートし、複数のカメラからの入力を処理できるほか、カ
®
DFTMAX Ultraとの統合により、テストを考慮しつつタイミング、パワー、
IDDQ テスト
ビジョンは他のどの技術よりもカー・エレクトロニクスを一変させる可能性
スマートホーム
フォームの他のツールで生成されたデータを使用する場合もあります(表 1)。
となるエンベデッド・ビジョン・プロセッサです。最新のビジョン・プロセッ
ビジョン・プロセッサ IoTエッジ機器の
EV6x
セキュリティ
Path delay
新製品
TetraMAX II
Bridging
ターン数をさらに削減します。
News Release
シノプシス シニア・プロダクト・マーケティング・マネージャー Michael Thompson
ニュースリリース
クルマの「目」となる
処理効率の高いビジョン・プロセッサ
前ページより続く
図 1. 現在の自動車におけるカメラの用途と数
7