モンテッソーリ Luce だより 2016 年 11 月 モンテッソーリ Luce タイム担当:小山 英里佳 第 3 期からは言語の教具も取り入れました。砂文字板やなぞり文字板など自分の名前の文字から 取り組んでいましたね。また、クリスマスオーナメント作りもしました。自分の好きなスパンコールを選 んでステキなオーナメントができましたね。クリスマスまでお家で飾って楽しんで下さいね。 今期から取り入れた言語活動は今まで行ってきた、日常生活の練習や感覚のお仕事の土台があ ってこそできるものです。モンテッソーリが言語のお仕事を考案した当時、一般的に言語教育は難し いものと考えられ学齢児になってから教えると言うのが通例でした。もちろんモンテッソーリ自身も そのように考えていたそうです。しかし、モンテッソーリはものの名前や使い方をどんどん吸収して いく子ども達の姿から、子どもの受容力を感じ、言語教育を行うことを決意しました。また、モンテッ ソーリが当時教えていた子ども達は読み書きのできない親の子どもが多かったそうです。苦労した 親の経験から文字を教えて欲しいという親の要求もモンテッソーリを突き動かし、従来考えられて いた時期よりも早い時期の子どもたちに言語教育を行う事にしたそうです。 モンテッソーリは経験を通して学ぶという方法が子どもにと って有効であると感じていたため、言語教育においても身体を 使う事を大切にした方法、教具を考えました。難しいと思われて いた言語教育も感覚経験に訴えた教具を使い、準備をしていく ことで、無理なく学ぶことができるのです。例えば、砂文字板は 木の板にサンドペーパーで五十音がプリントされたものを書き 順の通りに手でなぞり、その文字を発音するお仕事です。指先 でサンドペーパーのざらざらとした感触を感じながら、正しい書 き順と文字の形・発音を覚えます。書き方を砂文字を触ることで 触覚で感じ、触った後にゆっくりとはっきり発音することによっ て耳(聴覚)で読み方を覚える事ができるのです。何度も指先で 文字をなぞり感じ、身体でその文字を覚えていきます。また、な ぞる動作と同時に発音もすることで、文字の形と音をむすびつ けることにもつながっていきます。 今月のお仕事紹介 ☆なぞり文字板 対象年齢:4 歳~ なぞり文字板は、フェルトペンでトレーシングペーパーに字をなぞり書きするお仕事です。 でも、すぐにフェルトペンで字をなぞり書きするのではなく、砂文字板を指でな ぞったり、トレーシングペーパーの上から指で字をなぞり正しい筆順と形をも う一度確認してから、フェルトペンで書いていきます。 指で何度もなぞり、練習してからフェルトペンを使うことで正しい筆順で丁 寧に書くことにつながっていきます。 直接目的:正しい筆順で丁寧に字を書く。 間接目的:整った完成された書き方へと向かう。練習が進むと、力をいれる ところ、ぬくところなども知るようになる。
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