デリバティブ市場統合に伴う SPANパラメーターの取扱いに係る改正概要

別紙1-1
デリバティブ市場統合に伴う
SPANパラメーターの取扱いに係る改正概要
株式会社日本証券クリアリング機構
1
1.改正概要
1.新規取扱い商品に関するSPANパラメーターの設定
 大証市場において、デリバティブ市場統合時からCNX Nifty先物、4月7日から超長期
国債先物の取引が開始されることに伴い、各商品グループのSPANパラメーターの設定手法を
以下のとおりとする。
SPANパラメーター
CNX Niftyグループ
超長期国債先物グループ
プライス・スキャンレン
ジ(PSR)
・VI方式
CNX Niftyのボラティリティ・インデックス(以下
「VI」)を用いて算出
(算出基準日12/20: 1枚 1.65万円)
・ヒストリカルシミュレーション(以下「HS」)方式
基準日から過去4週間と33週間における99%(階級値)
をカバーする超長期国債先物中心限月の価格変化率のう
ち大きい値を用いる。
(算出基準日12/20 : 1枚 171万円)
商品内スプレッド割増額
・基準日までの4週間と33週間における日々の商品グルー
プに属する先物取引の価格差のうち99%をカバーする値
・基準日までの4週間と33週間における日々の商品グルー
プに属する先物取引の価格差のうち99%をカバーする値
商品間デルタ・スプレッ
ド比率
・基準日までの33週間における清算値段を用いて単純比例
により算出された値
・基準日までの33週間における清算値段を用いて単純比例
により算出された値
商品間スプレッド・クレ
ジット・レート
・基準日までの4週間と33週間における日々の損益額のう
ち99%をカバーする最小値を基に設定
・基準日までの4週間と33週間における日々の損益額のう
ち99%をカバーする最小値を基に設定
商品間割引対象
次の各商品グループとの間で設定
・日経225グループ、TOPIXグループ、TOPIX Core30グ
ループ、RNプライムインデックスグループ、ダウ平均グ
ループ
次の各商品グループとの間で設定
・長期国債先物グループ、中期国債先物グループ
2
2.現行取扱い商品に関するSPANパラメーターの変更
 デリバティブ市場の統合に併せて、現行大証市場の日経株価指数300先物及び現行東証市場の
東証電気機器株価指数先物が上場廃止となることに伴い、現行の商品間割引の組合せ(処理順
位)の見直しを行い、「表1.見直し後の商品間割引組み合わせ」のとおりとする。
 最近の各商品の流動性等を鑑み、TOPIX配当指数グループ、TOPIX Core30配当指数グループに
おけるプライス・スキャンレンジの算出方式を、日経平均VIグループと同じ、算出基準日の配当
指数先物中心限月の清算数値×X%方式に変更。
国債グループ群
処理順位
1
2
3
指数グループ群
処理順位
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
商品グループの組み合わせ
超長期国債グループ
長期国債グループ
超長期国債グループ
長期国債グループ
中期国債グループ
中期国債グループ
商品グループの組み合わせ
日経平均株価グループ
TOPIXグループ
日経平均株価グループ
TOPIX Core30グループ
日経平均株価グループ
ラッセル/野村プライムインデックスグループ
TOPIXグループ
TOPIX Core30グループ
TOPIXグループ
ラッセル/野村プライムインデックスグループ
TOPIX Core30グループ
ラッセル/野村プライムインデックスグループ
日経平均株価グループ
東証銀行業株価指数グループ
TOPIXグループ
東証銀行業株価指数グループ
TOPIX Core30グループ
東証銀行業株価指数グループ
ラッセル/野村プライムインデックスグループ
東証銀行業株価指数グループ
日経平均株価グループ
ダウ・ジョーンズ工業株平均株価グループ
TOPIXグループ
ダウ・ジョーンズ工業株平均株価グループ
TOPIX Core30グループ
ダウ・ジョーンズ工業株平均株価グループ
ラッセル/野村プライムインデックスグループ
ダウ・ジョーンズ工業株平均株価グループ
日経平均株価グループ
CNX Niftyグループ
TOPIXグループ
CNX Niftyグループ
TOPIX Core30グループ
CNX Niftyグループ
ラッセル/野村プライムインデックスグループ
CNX Niftyグループ
ダウ・ジョーンズ工業株平均株価グループ
CNX Niftyグループ
表1.見直し後の商品間割引組み合わせ
3
3.SPANパラメーターの臨時見直し制度の変更
 相場急変時における担保不足を速やかに解消することなどを目的に整備している同制度に関して、
マーケットの状況等を鑑みて発動判定条件を以下のとおり変更する。
 臨時見直しの判定方法を、現行の「 原資産の前日比 ≧ 対象原資産グループの当日PSR×2倍」
に該当した場合から、「 原資産の前日比 > 対象原資産グループの当日PSR×1倍(新運用)」
に該当した場合とする。
※ 判定条件に該当した場合には、当該判定日を基準日にPSRを再計算し、当該PSRが元々2営業日後に適用される
予定のPSR(当初PSR)より大きい場合 に臨時見直しを発動(再計算したパラメーターを当日に公表し、2営
業日後から適用(現行どおり))。

判定日の条件がPSRの2倍から1倍に引き下がることで発動回数が増える可能性があるものの、臨時見直し
水準を1倍とした場合の日経225グループの発動ケースは、2008年以降ではリーマンショック時、東日
本大震災時、2013年5月~6月の相場変動時に限定されている。

TOPIX配当指数グループとTOPIX Core30配当指数グループの臨時見直しの判定日(PSRの再計算日)につ
いては、各配当指数グループに属する先物取引の流動性を鑑み、流動性のある日経平均配当指数グループの
判定日を適用。
4
2.今後のスケジュール
日程
イベント
3月17日
• 見直し後のSPANパラメーターの取扱いに基づく、SPANパラメーター(本番)の公表開
始
3月24日※
• 当日の夕方に配信されるRPFから見直し後のSPANパラメータの取扱いに基づき配信
※当社又は当社以外の機関が設置するシステムの稼働に支障が生じた場合その他やむを得ない事由により、変更後の取扱いを適用することが
適当でないと当社が認める場合には、平成26年3月24日以後の当社が定める日から適用する。
5