ベアリングを内蔵しない 角度エンコーダ

ベアリングを内蔵しない
角度エンコーダ
2013.8
• ベアリング内蔵角度エンコーダ
• ロータリエンコーダ
• サーボモータ用エンコーダ
• オープンタイプリニアエンコーダ
• NC工作機械向けリニアエンコーダ
についての資料もご用意しております。製品の
詳しい情報は、弊社へお問合せください。
2
このカタログの発行により、前版カタログとの
差替えをお願いいたします。
ハイデンハインへの注文は契約時の最新カ
タログを御覧ください。
ISO、IEC、ENなどの規格はカタログに明記
されているものに限ります。
目次
概要
ハイデンハインの角度エンコーダ
4
選択の手引き
6
ベアリングを内蔵しない角度エンコーダおよび組込型エンコーダ
ベアリング内蔵のアブソリュート角度エンコーダ
10
ベアリング内蔵インクリメンタル角度エンコーダ
12
目盛ディスク本体、インクリメンタル測定原理
14
技術的特徴と取付け情報
測定の原理
目盛ディスク本体の走査
16
測定精度
18
信頼性
22
エンコーダ型式別取付け
24
機械的仕様
32
シリーズもしくは型式
仕様
目盛精度
± 0.9”
34
~ ± 1.0”
36
ERO 6000 シリーズ
~ ± 2.0”
38
ERO 6180
± 10”
40
ERA 4000 シリーズ
~ ± 1.7”
42
ERA 7000 シリーズ
~ ± 1.6”
48
ERA 8000 シリーズ
~ ± 1.9”
52
インクリメンタル信号
» 1 VPP
56
« TTL
58
ベアリングを内蔵しない ERP 880
角度エンコーダ
ERP 4080/ERP 8080
電気的接続
インターフェースと
ピン配列
ケーブルと接続部品
60
電気的仕様
63
インターフェースユニット
68
ハイデンハイン検査機器
70
3
ハイデンハインの角度エンコーダ
角度エンコーダという名称は、一般的には、測
定精度± 5”以上、目盛線本数10 000を超える
エンコーダについて使用されます。
ERA 4000
これら角度エンコーダは、以下のような秒単位
の角度範囲内において高精度角度測定を行う
必要のある用途に使用されます。例えば、工作
機械のロータリテーブルや旋回ヘッド、旋盤のC
軸、各種測定機械、天体望遠鏡などです。
ロータリテーブル
スキャナー、位置決め装置、印刷機、電子ビー
ム偏光装置などの用途には、高い繰返し性お
よび/または高分解能を必要とします。これらに
は角度エンコーダが適しています。
対照的に、ロータリエンコーダは、測定精度をあ
まり求めない用途に使用されます。例えば、自
動化機械、モータドライブなど数多くの用途に
使用されます。
各種用途とそのに応じてさまざまなタイプの角
度エンコーダを揃えております。
ERA 4000 (工作機械のロータリテーブルへの組込み例)
工作機械のロータリテーブル
4
X-Y-θテーブル
大型望遠鏡
概要
ベアリングを内蔵しない角度エンコーダ
ベアリングを内蔵しない角度エンコーダ(組込
み型角度エンコーダ) ERP、ERO、およびERA
は走査ヘッドと目盛本体の 2 つから構成されて
おり、取付けにおいて互いに調整しなければなり
ません。したがって、シャフトの偏心は取付けや
調整同様に達成可能な精度に決定的な影響
を与えます。
組込み型角度エンコーダは、ディスクタイプから
テープタイプまで各種目盛本体を用意しています。
• ERP/ERO:ハブ付きガラスディスク
• ERA 4000:スチール製目盛ドラム
• ERA 7000/8000:スチール製スケールテープ
ベアリングを内蔵しない角度エンコーダは機械
要素またはコンポーネント組込み用に設計され
ています。
以下条件を満たすよう設計されています。
• 中空シャフト径の大きいもの
(スケールテープで10 mまで)
• 高速回転対応
• ロータリシャフトシールにより余分な始動
トルクなし
• 高い再現性
• 取付けスペースを選ばない(全円周 または
部分角対応のスケールテープタイプ)
ベアリングを内蔵しない角度エンコーダはハウ
ジングなしで提供されるため取付けにおいて、
必要とされる保護等級を守る必要があります。
選択の手引き6~9ページを参照ください。
ベアリング内蔵角度エンコーダ
ベアリング内蔵の角度エンコーダ
RCN、RON、RPNおよびRODは全体をシール
ドされています。これらは取付けおよび調整が
簡単であることが特徴です。ステータカップリン
グ組込み型(RCN、RON、およびRPN) または
カップリング外付け(ROD)はシャフトの許容軸
方向ずれを補います。
したがって、カップリングがシャフトの角加速での
ベアリング摩擦によって起こるトルクのみを吸収
するので、ステータカップリング組込み型角度
エンコーダは、高い動的パフォーマンスを実現
できます。
その他の長所:
• 小型で省スペース
• 電力線等を通す部分を確保した最大
100 mm径の中空シャフト
• 取付けが簡単
• 取付け公差が大きい
選択の手引き10~13ページを参照ください。
より詳しい情報は、
カタログ:ベアリング内蔵角度エンコーダ
を参照ください。
5
選択の手引き
ベアリングを内蔵しない角度エンコーダ
シリーズ
種類と取付け方法
主要寸法
(mm)
直径 D1/D2
目盛精度
機械的許容回転数
ガラス製目盛ディスクタイプ
ERP 880
ハブ付ガラスディスク上に干
渉目盛を形成、
軸の前面でネジ固定
–
± 0.9”
≦ 1 000 min–1
ERP 4000
ハブ付ガラスディスク上に干
渉目盛を形成、
軸の前面でネジ固定
D1: 8 mm
D2: 44 mm
± 2”
≦ 300 min
D1: 50 mm
D2: 108 mm
± 1”
≦ 100 min
ERP 8000
–1
–1
–1
ERO 6000
ハブ付ガラスディスク上に
METALLUR目盛を形成、
軸の前面でネジ固定
D1: 25/95 mm
D2: 71/150 mm
± 3”/ ± 2”
≦ 1 600 min /
≦ 800 min–1
ERO 6100
ガラスディスク上にクロム目
盛を形成、
軸の前面でネジ固定
D1: 41 mm
D2: 70 mm
± 10”
≦ 3 500 min–1
–1
≦ 10 000 min ~
≦ 1 500 min–1
スチール製目盛ドラムタイプ
ERA 4x80
芯出しカラー付目盛ドラム、
軸の前面でネジ固定
D1: 40 mm ~
512 mm
D2: 76.5 mm ~
560.46 mm
± 5” ~ ± 2”
ERA 4282
高精度目盛ドラム、
軸の前面でネジ固定
D1: 40 mm ~
270 mm
D2: 76.5 mm ~
331.31 mm
–1
± 4” ~ ± 1.7” ≦ 10 000 min ~
≦ 2 500 min–1
1)
6
内挿分割後
インター
フェース
信号周期/回転 原点
型式
ページ
» 1 VPP
180 000
ERP 880
34
1個
ERP 880
36
» 1 VPP
131 072
なし
ERP 4080
» 1 VPP
360 000
なし
ERP 8080
» 1 VPP
9 000/
18 000
1個
ERO 6080
45 000 ~
900 0001)
1個
ERO 6070
» 1 VPP
4 096
1個
ERO 6180
40
» 1 VPP
12 000 ~
52 000
絶対番地化
コード
ERA 4280 C
42
« TTL
» 1 VPP
38
ERO 6080
6 000 ~
44 000
ERA 4480 C
3 000 ~
13 000
ERA 4880 C
12 000 ~
52 000
ERP 4080
絶対番地化
コード
ERA 4282 C
ERA 4000
46
7
選択の手引き
ベアリングを内蔵しない角度エンコーダおよび組込型エンコーダ
シリーズ
種類と取付け方法
主要寸法
(mm)
直径 D1/D2
目盛精度
機械的許容回転数
スチール製スケールテープタイプ
ERA 7000
内周取付け用
スチール製スケールテープ、
1)
全円周測定タイプ 、
取付け面でテンションを加える
458.62 mm ~
1146.10 mm
± 3.9” ~
± 1.6”
≦ 250 min–1 ~
≦ 220 min–1
ERA 8000
外周取付け用
スチール製スケールテープ、
1)
全円周測定タイプ 、
取付け面でテンションを加える
458.11 mm ~
1145.73 mm
± 4.7” ~
± 1.9”
約
≦ 45 min–1
磁気式組込み型エンコーダ
–1
ERM 2200
スチール製目盛ドラム上に
MAGNODUR目盛を形成、
軸の前面でネジ固定
D1: 70 mm ~
380 mm
D2: 113.16 mm ~
452.64 mm
± 7” ~
± 2.5”
≦ 14 000 min ~
≦ 3 000 min–1
ERM 200
スチール製目盛ドラム上に
MAGNODUR目盛を形成、
軸の前面でネジ固定
D1: 40 mm ~
410 mm
D2: 75.44 mm ~
452.64 mm
± 11” ~
± 3.5”
–1
≦ 19 000 min ~
–1
≦ 3 000 min
ERM 2400
スチール製目盛ドラム上に
MAGNODUR目盛を形成、
クランプにより固定
D1: 40/55 mm
D2: 64.37/75.44 mm
± 17” ~
± 9”
≦ 33 000 min ~
≦ 27 000 min–1
D1: 40 mm ~
100 mm
D2: 58.6 mm ~
120.96 mm
± 68” ~
± 33”
≦ 47 000 min ~
≦ 16 000 min–1
ERM 2900
1)
8
部分角測定タイプはお問合せください
–1
–1
インター
フェース
信号周期/回転 原点
型式
ページ
» 1 VPP
36 000 ~
90 000
絶対番地化
コード
ERA 7480 C
48
» 1 VPP
36 000 ~
90 000
絶対番地化
コード
ERA 8480 C
52
ERA 7480
» 1 VPP
1 800 ~ 7 200 1個
ERM 2280
カタログ:
磁気式
組込み型
エンコーダ
ERA 8480
« TTL
600 ~ 3 600
1個
» 1 VPP
ERM 220
ERM 280
» 1 VPP
512 ~ 600
1個
ERM 2485
» 1 VPP
192 ~ 400
1個
ERM 2984
ERM 2200
ERM 280
9
選択の手引き
ベアリング内蔵のアブソリュート角度エンコーダ
シリーズ
主要寸法
(mm)
システム精度
機械的
許容回転数
± 5”
≦ 1 500 min
位置値 /回転
インターフェース
67 108 864  26 ビット
EnDat 2.2/02
ステータカップリング内蔵タイプ
RCN 2000
–1
EnDat 2.2/22
iインタフェース
Mitsu 03-4
± 2.5”
268 435 456  28 ビット EnDat 2.2/02
EnDat 2.2/22
iインタフェース
Mitsu 03-4
± 5”
RCN 5000
–1
≦ 1 500 min
67 108 864  26 ビット
EnDat 2.2/02
EnDat 2.2/22
iインタフェース
Mitsu 03-4
± 2.5”
268 435 456  28 ビット EnDat 2.2/02
EnDat 2.2/22
iインタフェース
Mitsu 03-4
± 2”
RCN 8000
–1
≦ 500 min
536 870 912  29 ビット
EnDat 2.2/02
EnDat 2.2/22
iインタフェース
Mitsu 03-4
60
± 1”
EnDat 2.2/02
EnDat 2.2/22
iインタフェース
Mitsu 03-4
ステータカップリング付
ECN 200
± 10”
–1
≦ 3000 min
33 554 432  25 ビット
EnDat 2.2/02
EnDat 2.2/22
8 388 608  23 ビット
インタフェース
(高速度)
Mitsu 02-4
10
インクリメンタル
信号
信号周期/回転
原点
詳細情報
» 1 VPP
16 384
RCN 2380
–
–
RCN 2310
カタログ:
ベアリング内蔵
角度エンコーダ
–
–
RCN 2390 F
–
–
RCN 2390 M
» 1 VPP
16 384
RCN 2580
–
–
RCN 2510
–
–
RCN 2590 F
–
–
RCN 2590 M
» 1 VPP
32 768
RCN 5380
–
–
RCN 5310
–
–
RCN 5390 F
–
–
RCN 5390 M
» 1 VPP
32 768
RCN 5580
–
–
RCN 5510
–
–
RCN 5590 F
–
–
RCN 5590 M
» 1 VPP
32 768
RCN 8380
–
–
RCN 8310
–
–
RCN 8390 F
–
–
RCN 8390 M
» 1 VPP
32 768
RCN 8580
–
–
RCN 8510
–
–
RCN 8590 F
–
–
RCN 8590 M
» 1 VPP
2 048
ECN 225
–
–
ECN 225
–
–
ECN 223 F
–
–
ECN 223 M
RCN 2000
RCN 5000
RCN 8000
¬ 60 mm
RCN 8000
¬ 100 mm
カタログ:
ベアリング内蔵
角度エンコーダ
ECN 200
¬ 50 mm
11
選択の手引き
ベアリング内蔵インクリメンタル角度エンコーダ
シリーズ
主要寸法
(mm)
システム精度
機械的許容回転数
± 5”
≦ 3 000 min
インターフェース
ステータカップリング内蔵タイプ
RON 200
–1
« TTL
« TTL
» 1 VPP
± 2.5”
RON 700
± 2”
» 1 VPP
–1
≦ 1 000 min
» 1 VPP
» 1 VPP
RON 800
RPN 800
± 1”
–1
≦ 1 000 min
» 1 VPP
» 1 VPP
RON 900
–1
» 11 µAPP
± 0.4”
≦ 100 min
± 5”
≦ 10 000 min
カップリング外付型
ROD 200
–1
« TTL
« TTL
» 1 VPP
–1
» 1 VPP
–1
» 1 VPP
ROD 700
± 2”
≦ 1 000 min
ROD 800
± 1”
≦ 1 000 min
1)
内挿分割後
12
信号周期/回転
型式
詳細情報
18 0001)
RON 225
180 000/90 0001)
RON 275
カタログ:
ベアリング内蔵
角度エンコーダ
18 000
RON 285
18 000
RON 287
18 000
RON 785
18 000/36 000
RON 786
36 000
RON 886
180 000
RPN 886
36 000
RON 905
18 0001)
ROD 220
180 0001)
ROD 270
18 000
ROD 280
18 000/36 000
ROD 780
36 000
ROD 880
RON 285
RON 786
RON 905
カタログ:
ベアリング内蔵
角度エンコーダ
ROD 280
ROD 780
13
測定の原理
目盛ディスク本体
ハイデンハインのエンコーダは、目盛格子という
周期的構造で作られた目盛本体を採用してい
ます。これらの目盛格子は、ガラスまたはスチー
ルの表面に施されています。
回転速度10 000 min–1まではガラスディスク、
さらに高速の20 000 min–1までの測定にはス
ケールドラムを使用します。径の大きい円周測
定用にはスチールテープを使用します。
ハイデンハインは特別に開発された各種フォト
リソグラフィー製法により精密目盛を製造して
います。
• AURODUR:
金メッキされたスチールテープ表面のつや
消しエッチングライン
(目盛周期:通常 40 µm)
• METALLUR:
金メッキされたスチールテープ表面上の耐
環境性に優れたメタルライン目盛
(目盛周期:通常 20 µm )
• DIADUR:
ガラス表面上の極めて頑強なクロムライン
(目盛周期:通常20 µm)
もしくはガラス表面上の三次元クロム構造
(目盛周期:通常8 µm)
• SUPRADUR位相格子目盛:
光学的に三次元、かつ平面構造を持ち、特
に耐環境性に優れている
(目盛周期:通常8 µm以下)
• OPTODUR 位相格子目盛:
光学的に三次元、かつ平面構造を持ち、特
に高い反射率を有している
(目盛周期:通常2 µm以下)
これらの製法工程により、精巧かつ均一に極
めて細い格子間隔を形成することができます。
これらの格子は鮮明なエッジを形成していま
す。光電走査方式とともにこの鮮明なエッジが
高い品質の出力信号を得る条件となります。
ハイデンハインは、独自の技術によりマスター
目盛を製作しています。
14
角度エンコーダの目盛ディスク
インクリメンタル測定方式
場合によっては、360°近くまで回転させる必要
があります。そのような「原点復帰」を迅速かつ簡
単に行うために、多くのエンコーダでは絶対番地
化原点(数学的アルゴリズムに従って個々に間
隔を設けた多重原点)を用意しています。 連続
した2つの原点を通過しただけで(その回転角度
については表の「標準間隔 I 」参照)、後続電子
部は絶対位置値を算出します。
絶対番地化原点付きエンコーダは、型式名の
後の文字「C」で識別することができます。
(例:ERA 4200 C)
絶対番地化原点を使用する場合、2原点間の
信号周期数をカウントし、次式を使うことによっ
て絶対的な基準値が算出されます。
1 = (abs A–sgn A–1) x I + (sgn A–sgn D) x abs MRR
2
2
ここで、
A = 2 x abs MRR–I
GP
技術的特徴と取付仕様
インクリメンタル測定方式では、目盛は周期
的な構造になっています。位置情報は、個々の
基点からの増加量(測定ピッチ数)をカウント
することによって得られます。ただし、測定上の
絶対位置を確立するためには、絶対的となる基
準が必要となります。その絶対的な基準を確立
するため、スケールには原点を備えた補助トラッ
クが設けられています。絶対位置を確立するこ
とのできる原点は、正確に測定ピッチ1つ分に同
期するよう作られています。このように絶対的な
基準を確立するためには、原点を走査する必
要があります。
ここで、
1 = 最初に通過した原点のゼロ位置に対
する絶対角度位置(度)
abs = アブソリュート値
sgn = サイン関数 (“+1” または “–1”)
MRR = 通過した原点間の回転角度(度)
I
= 2つの固定原点間の標準間隔
(表 参照)
GP = 目盛間隔 (
D
360° )
目盛線本数
= 回転方向 (+1 または –1)
正回転方向(取付け寸法図参照)の場
合 “+1”
ERA 7480 C, ERA 8480 C
ERA 4000 C
目盛線本数 z
原点の数
標準間隔 I
36 000
45 000
90 000
72
90
180
10°
8°
4°
目盛線本数(目盛間隔)
20 µm
40 µm
80 µm
–
8 192
–
12 000
–
16 384
20 000
24 000
–
28 000
32 768
40 000
48 000
52 000
–
–
–
4 096
–
6 000
–
8 192
10 000
12 000
–
14 000
16 384
20 000
24 000
26 000
38 000
44 000
3 000
4 096
5 000
–
7 000
8 192
10 000
12 000
13 000
–
–
–
–
–
–
–
原点の数
標準間隔 I
6
8
10
12
14
16
20
24
26
28
32
40
48
52
76
88
120°
90°
72°
60°
51.429°
45°
36°
30°
27.692°
25.714°
22.5°
18°
15°
13.846°
9.474°
8.182°
基準位置
絶対番地化原点付目盛ディスクの概念図
例:ERA 4480 (目盛本数:20 000 本)
15
スケール本体の走査
光電走査方式
ほとんどのハイデンハインのエンコーダでは、光
電走査方式を使用しています。スケール本体の
光電走査は非接触方式であり、摩擦の心配が
ありません。 光電走査では、数µm幅の極めて
細い目盛でも信号検出が行えるよう設計されて
おり、非常に小さい信号周期の出力信号を生
成します。
スケール本体の格子間隔が微細であるほど、
光の回折は大きくなります。ハイデンハインの角
度エンコーダでは、2つの走査方式を使用して
います。
• 格子間隔10µm~約70µmの目盛に適用さ
れる投影走査方式
• 格子間隔4µm以下の極微細な目盛に適用
される干渉走査方式
投影走査方式
簡単に言えば、投影走査方式は間隔の等しい
2つの格子(目盛ディスク側と走査レチクル側)
へ光を投射し、相対的に移動させることで得ら
れる投影光の強弱を信号とする方式です。走
査レチクル側の目盛は、透明材質上に付けら
れますが、ディスク側の目盛は透明材質(透過
型)か、反射材質上(反射型)に付けられます。
平行な光が格子を通過すると、特定の間隔で
明るい面と暗い面が投影されます。そこに同じ格
子間隔を持つ相手格子(走査板側)が置かれて
います。2つの格子が互いに相対移動すると、入
射光は変調されます。目盛の無い部分が揃う
と、光は通過します。一方の格子の目盛が他方
の目盛の無い部分に一致すると光は通過しま
せん。
信号周期
360° elec.
投影光を受ける複数の受光素子は、これら光
の強さの変化を電気信号(出力信号)に変換し
ます。走査レチクルの格子は、出力信号が正弦
波波形となるように作られています。格子構造
の目盛間隔が小さければ小さいほど、走査板と
目盛円盤の間隔は近く、かつ公差は厳しくなけ
ればなりません。実用的な取付け公差を考慮
し、格子間隔が10µm以上のエンコーダについ
て投影走査方式が用いられています
例えば、角度エンコーダERA は、動作原理とし
て投影走査方式を採用しています。
90°
elec.
位相差
配列センサ
スケール
ウィンドウ
走査レチクル
コンデンサレンズ
インデックス格子
LED 光源
スチールテープを用いた投影走査方式とシングルフィールド走査による光電走査
16
センサは、ほぼ正弦波に近い電流信号とし
て、互いに90°の位相差を持つ4つの信号
( I0°、I90°、I180°、I270° )を生成します。これら
の走査信号は、ゼロレベルラインに対しては
対称になっていません。そのため、受光素
子はプッシュプル回路に接続されており、互
いに90°の位相差を持つ、ゼロレベルライン
に対し対称となる2つの出力信号I1 および
I2 を生成します。
オシロスコープのXY表示では、リサージュ波
形として表示されます。理想的な出力信号
は真円です。真円に対する位置偏差は1信
号周期内の位置誤差(測定精度を参照)
によるため、測定結果に直接影響します。
円の大きさは出力信号の振幅に対応し、測
定精度に影響を及ぼさずにある範囲内で
変化し得ます。
干渉走査方式
干渉走査方式では、細かい目盛に当たる光の
回折と干渉を利用して移動量を測定する信号
を作り出します。
スケール本体には高さ0.2 µmの段状の格子
が平坦な面に施されています。走査レチクル(
スケールと同じ格子間隔を持つ透明な位相格
子)は、そのスケール本体の正面にあります。
光が走査レチクルを通過すると、ほぼ同等の光
度を持つ反射回折次数-1、0、+1の3つの部分
波に回折されます。その部分波はさらにスケー
ルにより回折され、反射回折次数+1 と–1として
検出されます。これらの部分波は再び走査レチ
クルの位相格子で回折干渉し、3つの位相差が
ある波が作られます。これらは異なる角度で走
査レチクルを透過し、受光素子がこれら光の強
さの変化を電気信号に変換します。
この結果、1格子間隔分の相対移動から結果
的に2信号周期分の位相シフトが生じることに
なります。
干渉走査方式は、格子間隔が4µmより微細の
エンコーダに採用されています。その走査信号
は基本波以外の調波をほとんど含まないた
め、高倍率で補間できます。そのため、これら
のエンコーダは、高分解能および高精度の要
求を満たすことができます。干渉走査方式によ
り、実用に適した取付け公差を満たすことがで
きるため、さまざまな用途に使用できます。
例えば、角度エンコーダERP は、動作原理とし
て干渉走査方式を採用しています。
スケールと走査レチクルの相対移動によって、
回折された部分波の移動が得られます。格子
が1 間隔分移動すると、次数1の波は1波長
分、正方向に移動し、次数–1の波は1波長
分、負方向に移動します。2つの波は、格子を
出る時に互いに干渉するので、相対的に波長
2つ分位相シフトすることになります。
出力信号のX/Yグラフ
スケール
回折次数
–1 0 +1
DIADUR 位相格子付
きスケール
コンデンサレンズ
LED光源
目盛間隔
走査レチクル:
透過位相格子
受光素子
干渉走査方式とシングルフィールド走査による光電走査
17
測定精度
角度測定の精度は、主に次の要素により決定
されます。
• 格子目盛の質
• 目盛本体の安定性
• 走査の質
• 信号処理回路の質
• ベアリングに対する目盛の偏心度
• ベアリングの誤差、そして
• 測定側の軸との結合状態
これらは、エンコーダ特有の誤差およびアプリ
ケーションに依存する問題に起因します。誤差
全体を評価するためにの個別要因の全てを考
慮する必要があります。
エンコーダ特有の誤差
エンコーダ特有の誤差は仕様に記載されてい
ます。
• 目盛精度
• 1信号周期内の位置誤差
目盛精度
目盛精度±a は、以下のような目盛の質に起
因します。
• 目盛の均質度とエッジ明瞭度
• ディスク本体上の目盛の配置
• 目盛ディスクや目盛ドラムを使用する
エンコーダの場合:
目盛本体の安定性
(取付けた状態での精度を保証)
• スチールテープを使用する
エンコーダの場合:
取付け中の不規則にスケールテープの伸び
による誤差や、全周測定用途でのテープ接
合部での誤差
1信号周期内の位置誤差
1信号周期内の位置誤差±uは走査の質に起
因します。また、矩形波出力やカウンタ機能を内
蔵したエンコーダなど、信号処理回路ユニットの
質にも起因します。しかし、正弦波信号出力のエ
ンコーダでは、後続電子機器により信号処理の
誤差が決まります。
以下の各要素が誤差結果に影響を及ぼします。
• 信号周期の長さ
• 目盛の均質度とエッジ明瞭度
• 走査フィルタ構造の質
• 検出器の特性
• アナログ信号の二次処理の間の
安定性と動特性
これらの要素による影響を1信号周期内の位置
誤差を明記する際に考慮する必要があります。
目盛精度± a を確認するには、理想状態にお
いて量産品の走査ヘッドを使用し、信号周期
の整数倍の位置にて位置誤差を測定します。
位置誤差 
1信号周期内の
位置誤差
位置 
18
信号レベル 
位置誤差 
1回転の間の位置誤差
1信号周期内の位置誤差 u
信号周期
360° elec
1信号周期内の位置誤差± u は、信号周期の
パーセントで表示されます。ベアリングを内蔵し
ない組込み型角度エンコーダの場合、その位
置誤差は信号周期の± 1 %以内 (ERP 880
の場合: ± 1.5 %) になります。個々のエンコーダ
の仕様にその値が記載されております。
1信号周期内の位置誤差は、極めて小さい角
運動の中ですでに明らかになるほか、繰返し測
定の中でも明らかになります。こうした位置誤差
は、速度制御ループにおける速度の揺らぎに
つながります。
アプリケーションに依存する誤差
ベアリングを内蔵しない角度エンコーダで
は、エンコーダ特有の誤差に加えて、走査ヘッ
ドの取付けおよび調整が測定精度にかなり影
響します。特に目盛ディスクの回転偏心やシャ
フトのランアウトが特に重要な項目となります。
全ての精度を評価するためには、アプリケーショ
ンに依存する誤差の値を個別に測定かつ計算
しなければなりません。
対照的に、ベアリング内蔵のエンコーダで明記
されているシステム精度には、すでにベアリング
とシャフトカップリングの誤差を含まれています。
(カタログ: ベアリングを内蔵しない角度エンコー
ダを参照してください。)
目盛ドラムのベアリングに対する偏心誤差
通常、ディスク/ハブアセンブリ、目盛ドラム、もしく
はスケールテープの取付後、回転の中心に対し
てある程度の誤差を持ちます。さらに、機械側回
転軸の寸法および形状からくる誤差により偏心
が加算され得ます。偏芯量e、平均目盛ディスク
径D、そして測定誤差¹jには次のような関係が
あります。(下図参照ください)
¹j = ± 412 · e
D
¹j = 測定誤差 (”、角度秒)
e = 回転中心に対する半径方向格子目盛
の偏心度(µm)
D = 平均目盛直径(mm)
M = 格子目盛の中心
j = “真” の角度
j’ = 測定された角度
エンコーダ特有の誤差 [角度秒] 
ERA 7000 およびERA 8000 におけるエンコーダ特有の誤差
平均目盛直径D:
ERP 880
ERP 4000
ERP 8000
ERO 6000
ERO 6100
ERA 4000
ERA 7000
ERA 8000
D = 126 mm
D = 40 mm
D = 104 mm
D = 64 mm もしくは142 mm
D = 64 mm
D  ドラム目盛の外径
D  スケールテープ装着面の
直径
取付け面直径 [mm] 
走査ヘッド
様々な偏心度eにおける合成測定誤差 ¹j と平均目盛直径 D との関係
測定誤差 ¹j [角度秒] 
ベアリングに対する目盛の偏心度
平均目盛直径D [mm] 
19
ベアリングの半径方向への振れによる誤差
測定誤差 ¹j を表す関係式は、e にベアリング
自身の偏心成分、すなわち半径方向の振れの
半分(表示の半分)を代入すると、ベアリングの半
径方向への振れにも当てはまります。ベアリング
に半径方向への荷重がかかることも同種の誤
差の原因となります。
スケールテープ取付け面の形状と直径の誤差
(ERA 7000 と ERA 8000 の場合)
スケールテープ取付け面の形状誤差によりシス
テム精度が損なわれ可能性があります。
取付けから生じる目盛の変形
目盛ドラムやディスク/ハブアセンブリの取付け
面、取付け穴などに関連する外形、基準面、目
盛の位置全てが、取付けや運転がエンコーダ
の精度に与える影響を最小限にするべく設計
されています。
¹j = (1 – D’/D) · j · 3600
部分角測定用エンコーダでは、スケールテープ
取付け面の呼び径が正確に保たれない場合、
付加的な角度誤差¹j が生じます。
補正の方法
目盛の取付け偏心度と測定側シャフトの半径
方向の振れがアプリケーションに依存する誤差
原因の大部分を占めます。これらの誤差をなく
す一般的で効果的な方法は2個以上の走査
ヘッドを目盛ディスクの周りに等間隔に配置する
ことです。後続電子機器は各位置値を数学的
に合成します。
ここで
¹j = セグメント誤差(角度秒)
j = セグメント角(度)
D = スケールテープキャリヤ理想の径
D’ = スケールテープキャリヤ実際の径
ハイデンハインのEIB 1500は、リアルタイムで2つ
の走査ヘッドから得られる位置値を制御ループ
を損なわずに数学的に合成するのに適したイン
ターフェースユニットです。
(評価・表示機器を参照してください)
この誤差は、スケールテープキャリヤ実際の径
にとって有効な360°あたりの目盛線本数z’を制
御装置に入力することができれば、なくすことが
できます。下記の関係式が成り立ちます。
実際にこの方法で達成する精度向上は、組込み
状態やアプリケーションにより大きく異なります。
原則として、全ての偏心誤差(取付け誤差が原因
の再現性のある誤差、機械側回転軸の半径方
向の偏心が原因の再現性のない誤差)や目盛
誤差の不均一性を除去することができます。
z’ = z · D’/D
ここで z = 360° ごとの理想の目盛線本数
z’ = 360° ごとの実際の目盛線本数
部分角測定用エンコーダにおいて実際に横断
した角度は、コンパレータ型エンコーダ、例えば
ベアリング内蔵の角度エンコーダを使用して測
定してください。
偏心とラジアル振れを補正するために2つの走査ヘッドを用いた位置値算出
スケールテープ直径の変化による角度誤差
セグメントの説明
セグメント
格子目盛の中心
20
精度検定表
ハイデンハインでは、角度エンコーダ
ERP、ERO、および ERA 4000を対象として精
度検定表を添付しています。
精度検定表はメーカーの検査証明書に国の
標準に対するトレーサビリティを証明するために
記載されています。
精度検定表は、目盛の精度を記録したもので
す。1回転内で多くの測定ポイントを通して目盛
精度を確かめています。測定値すべてが、仕様
に記載されている目盛精度を満たしています。
精度検定表のデータには1信号周期内の位置
誤差や取付けによる誤差は含まれていません。
ベアリングを内蔵しない角度エンコーダのう
ち、目盛ディスクや目盛ドラムを用いたエン
コーダを評価や校正に使う場合には、ハイ
デンハインと完全に同じ方法で、お客様の
機械へ取りつけてください。これによりハイデ
ンハインが保証する精度を、お客様の機械
に正確に適用させることが可能となります。
誤差は最終検査において定温(22 °C)で確認
され、検定表に記載されます。
精度検定表の例:
目盛ドラムERA 4200 C
1 目盛誤差のグラフ表示
2 検定結果
2
1
21
信頼性
ハイデンハインのベアリングを内蔵しない角度
エンコーダは、位置決め精度や高速制御が求
められる用途に対して、幅広く採用されていま
す。ハウジングを持たない機械的なデザインで
あるにもかかわらず、耐環境性に優れ、長期間
の安定性があります。取付けも素早く簡単にで
きます。
耐環境性
質の高い目盛格子と光電走査方式により、エン
コーダの高い精度と信頼性を保証します。ハイ
デンハインのエンコーダはシングルフィールド
走査方式を採用しています。1つの走査窓のみ
が走査信号を生成するために使用されます。
4フィールド走査方式とは異なり、シングルフィー
ルド走査方式では、スケール表面上の汚染物
(例えば、指紋やオイルなど)による走査信号へ
の影響を小さくできます。
信号振幅は変化しますが、オフセットや位相差
においては変化しません。そのため、1信号周期
内の位置誤差も小さく、分割性能は高いままで
ご使用になれます。
2.5
2
信号周期 
汚れによる影響(指紋)
また、広い走査窓とすることで、汚れに対し、よ
り安定した出力信号を得ることができます。多く
の場合、これによりエンコーダの読取りエラー発
生を防ぎます。プリンタトナー、PCBダスト、直径
3mmまでの水滴や油滴による汚れがある場
合でさえも、質の高い信号を出力します。その際
の1回転あたりの位置誤差はシステム精度の値
と比較しても、非常に小さい値となっています。
右図ではエンコーダERA 4000の耐環境性試
験結果を示しています。1信号周期内の最大位
置誤差|u|で表しています。汚れが大きいにもか
かわらず、仕様値の± 1 %をわずかに超えるだ
けに抑えられています。
2.5
2
信号周期 
汚れによる影響(プリンタトナー)
2.5
2
信号周期 
汚れによる影響(水滴)
22
硬質な格子構造
ハウジングを持たない機械設計のため、ベアリ
ングを内蔵しない角度エンコーダの目盛本体
は、時に厳しい環境にさらされます。そのため、
ハイデンハインは特殊な製法で硬質な格子を
作成しています。
半透過層
透過層
DIADUR製法では、ガラスまたはスチール上に
硬質なクロム格子を形成します。
大きな取付け公差
ハイデンハインのベアリングを内蔵しない角度
エンコーダの取付け公差は、出力信号にほとん
ど影響を及ぼしません。特に、走査ヘッドと目盛
間の走査ギャップが変化しても、信号振幅が変
動することはほとんどなく、1信号周期内の位置
誤差に与える影響もわずかなものです。このよ
うな安定した信号品質により、実質的にハイデ
ンハイン角度エンコーダの高い信頼性を維持し
ています。
反射一次層
METALLUR目盛格子の構造
公称走査ギャップ (スペーサで調整)
信号振幅 [%]
METALLUR製法では、反射層は、薄いガラス
層で覆われています。その上には半透過で吸収
体のような働きをする数ナノメータの厚さのクロ
ム線の層が形成されます。METALLUR製法で
製作された目盛は、特に汚れに対して優れた
効力を発揮します。形成された格子の段差が
低く、特に塵、埃、水分などの粒子が蓄積する
面がないためです。
走査ギャップ [mm] 
走査ギャップの信号振幅への影響(例、ERA 4000)
23
エンコーダ型式別取付け
一般情報
ベアリングを内蔵しない角度エンコーダは走査
ヘッドと目盛本体で構成されています。目盛本
体には、スケールテープもしくは目盛ドラムやディ
スク/ハブアセンブリなどがあります。走査ヘッドと
目盛間の動揺は機械のベアリングにより、左右
されます。このため機械側は以下のような必要
条件に対応するよう、最初から設計されなけれ
ばなりません。
• ベアリングは、エンコーダの取付けおよび運
転中においてエンコーダの取付け公差を維
持し、軸の精度要求を満たすように(仕様を
参照)設計されなければなりません。
• 目盛本体の取付け面は、平面度、粗さ、偏
心、直径に関する各エンコーダの要求を満た
さなければなりません。
• 走査ヘッドと目盛の調整を容易にするため
に、ブラケットや適切な部品を用いて固定し
なければなりません。
目盛ディスクやスケールドラムを使用する全
てのベアリングを内蔵しない角度エンコーダは、
アプリケーションにて精度仕様が実際に達成
できるように設計されています。取付け方法と
調整が高い繰返し性を保証します。
1. 芯出しカラー
目盛本体を軸に圧入します。しかし、この方法
は、簡単ですが、軸の幾何形状の精密さを必
要とします。
2. 三点芯出し
目盛本体は円周上に120°毎に記された3箇所
のマークを用いて芯出しします。この方法では、
目盛を芯出しする面の表面粗さが芯出し調整
に影響を及ぼしません。
3. 光学的芯出し
ガラス目盛本体の芯出しには、顕微鏡を用いる
ことがよくあります。この方法は、クリアで明確な
基準端もしくは目盛本体の芯出しリングを使用し
ます。
m = 三点芯出し用のマーク
s = 例:静電容量センサ
三点芯出し
4. 二つの走査ヘッドを用いた芯出し
この方法はスケールドラム、目盛ディスクを使用
する全てのエンコーダに適しています。ハイデン
ハインの目盛は通常長いレンジの誤差特性を
持ち、そして目盛もしくは位置値を基準として使
用されるため、全ての芯出し方法の中で最も正
確なものです。
目盛の芯出し
ハイデンハインの目盛はとても高精度であるた
め、達成できる全体の精度が主に取付け誤差
(主に偏心誤差)の影響を受けます。エンコー
ダおよび取り付け方法により異なる、各種芯出
し方法により実際の偏心誤差を最小化するこ
とができます。
光学的芯出し
二つの走査ヘッドを用いた芯出し
走査ヘッド
本エンコーダ取付けの最終段階は機械上で
行われるため、目盛本体を取り付けた後、走査
ヘッドの正確な取付けが必要になります。走査
ヘッドの正確な調整のために、原則として5軸の
調整をしなければなりません。(図参照ください)
この調整が大変簡単になるよう走査ヘッドを設
計しており、取付け方法に対応し、取付け公差
が大きくなっています。例えば、ERA 走査ヘッド
の取付では、同梱のスペーサを用いて、ギャッ
プ調整時間が短縮されます。
24
ERP 880
組込み型角度エンコーダERP 880 は走査ユ
ニット、目盛ディスク/ハブアセンブリ および PCB
から構成されています。接触や汚れから保護す
るための取付けカバーを別売品としてご提供が
可能です。
ERP 880の取付け
最初に走査ユニットを剛性のある機械側へシャ
フトに対して ± 1.5 µmになるように固定します。
その後、目盛ディスク/ハブアセンブリの前面を
シャフトの上にネジ固定し、この走査ユニットへ
の偏心も ± 1.5 µm 以内に調整固定します。
その後、PCBを走査ユニットに取付けて連結し
ます。微調整はPWM 9 ( ハイデンハイン検査
機器の項目を参照) とオシロスコープを使用し
て、「電気的芯出し」 によって行います。
ERP 880は、カバーを取付けることにより、汚れ
から守ることができます。
ERP 880 の
取付け(原則)
IP 40 取付けカバー
保護等級IP 40 用のシーリング・リング付
ケーブル1 m、12ピンカップリング(オス)付
ID 369774-01
IP 64 取付けカバー
保護等級IP 64 用のシーリング・リング付
ケーブル1 m、12ピンカップリング(オス)付
ID 369774-02
25
エンコーダ型式別取付け
ERP 4080/ERP 8080
組込み型角ERP 4080 および ERP 8080 度
エンコーダは超高精度かつ高分解能測定用
製品です。これらは干渉走査方式を採用し、走
査ヘッドおよびディスク/ハブアセンブリで構成さ
れています。
軸方向取付け公差の決定
最大限の精度を得るには、シャフトの振れおよ
びディスク/ハブアセンブリの振れを互いに助長
しないことが重要です。目盛ディスクにはハブの
振れが最大および最小になる位置が記されて
います。シャフトの振れは、最大および最小にな
る位置を測定することにより決定されます。そし
て、ディスクとハブアセンブリは、振れが最小にな
るように取付けられます。
ディスク/ハブアセンブリの取付け
ディスク/ハブアセンブリは、機械側軸に挿入さ
れ、ハブ内径を利用して中心にネジ固定されま
す。目盛ディスクは、ハブ内径をダイヤルゲージ
で測ったり、光学的に目盛ディスク内の芯出し
円を利用したり、もしくはもうひとつの走査ヘッド
を正反対側に位置づけて電気的に調整するこ
とによって、芯出しが可能です。
スペーサ
走査ヘッドの取付け
走査ヘッドを少し動かすことができるように、取
付け面にスペーサをおき、2 本のネジ( または
取付け補助治具)で固定します。走査ヘッドを
PWM 9 またはPWT 18 (ハイデンハイン検査
機器の項目を参照ください)を用いて、出力信
号の振幅が 0.9 VPP以上になるまで取付穴の
中で動かし電気的に調整します。
別売アクセサリ
取付け治具
走査ヘッド調整用
ID 622976-02
長さゲージ用アダプタ
取付け誤差測定用
ID 627142-01
スペーサ
軸位置調整用
10 µm
20 µm
30 µm
40 µm
50 µm
60 µm
70 µm
80 µm
90 µm
100 µm
26
ID 619943-01
ID 619943-02
ID 619943-03
ID 619943-04
ID 619943-05
ID 619943-06
ID 619943-07
ID 619943-08
ID 619943-09
ID 619943-10
スペーサセット
(10 µm から100 µm まで各ギャップ1枚ずつ):
ID 619943-11
ERO 6000, ERO 6100
組込型角度エンコーダERO 6000および
ERO 6100は、走査ヘッドとディスク/ハブ アセン
ブリで構成されます。これらは、機械に取付けた
後、組合せでの調整が必要になります。
ERO 6000の取付け
取付け面に突き当て部を設け、内径の寸法精
度を良くすれば、走査ヘッドを簡単に取付ける
ことができます。走査ヘッドを取付け面に押し付
け、2本のネジで固定します。これ以上の調整は
必要ありません。次にディスク/ハブアセンブリを
軸の前面から挿入しネジ止めします。3点芯出
しによる機械的芯出し、もしくは電気的芯出しを
行います。ヘッドとディスク間の走査ギャップは
取付け面により決定されるため、これ以上の調
整は必要ありません。
ERO 6100 の取付け
ディスク/ハブアセンブリは、軸方向に取付けら
れ光学的に芯出しされます。取付けブラケット
に突き当て部を設け、内径の寸法精度を良くす
れば、軸方向に調整ができ、走査ヘッドの取付
けが簡単になります。走査ヘッドを取付けブラ
ケットの突き当て部に押し付け、2本のネジで固
定します。同梱のスペーサを使用しヘッドとディ
スク間の走査ギャップを正しく設定した後、取付
けブラケットを固定します。
ERO 6000の取付け
出力信号は、PWTにより確認します。
ERO 6x80には、インターフェースユニット
APE 381 (ハイデンハイン検査機器を参照くだ
さい)が必要になります。
ERO 6100 の取付け
27
エンコーダ型式別取付け
ERA 4000 シリーズ
組込み角度エンコーダERA 4000 は目盛ドラ
ム および 走査ヘッドで構成されています。
アプリケーション
目盛ドラム
目盛間隔
型式
対応する走
査ヘッド
ERA 4000シリーズの走査ヘッドは、小型であ
ることが特徴です。ERA 4000の目盛ドラム
は、特定のアプリケーションに対応できるよう各
種バージョンを用意しています。ERA 4x80で
は、必要な精度に応じて様々な目盛間隔を選
ぶことができます。右表では走査ヘッドの種類
を示しています。汚れからERAを保護するのに
特別な設計が施されています。また、角度エン
コーダERA 4480では、様々な直径の保護カ
バー付目盛ドラムが利用可能です。特殊な走
査ヘッド(圧縮空気注入口有り)は保護カバー
付のバージョンが必要となります。目盛ドラムの
直径に適した保護カバーを個別で注文してくだ
さい。
高速回転対応
芯出しカラー付
20 µm
ERA 4200
ERA 4280
40 µm
ERA 4400
ERA 4480
80 µm
ERA 4800
ERA 4880
20 µm
ERA 4202
ERA 4280
高精度および
高速回転対応
三点芯出し
組込型角度エンコーダERAには、特別な設計
が施されているため、迅速な取付けおよび簡
単な調整が可能になります。
目盛ドラムERA 4x00の取付け
目盛ドラムは機械側の軸に挿入し、ネジで固定
します。目盛ドラムはその内径部に設けられた
カラーによって芯出しを行います。目盛ドラムを
調整する必要がありません。
ハイデンハインは、はめ合い機能を使用した取
付けを推奨しております。焼きばめの際は、目
盛ドラムは加熱板の上において、最高温度
100 °C まで約10分かけて、ゆっくりと温めるよ
うにしてください。
目盛ドラムERA 4202の取付け
目盛ドラムは、円周上120°ごとに刻まれた3ヵ所
の点にて芯振れ調整を行い、ネジで固定します。
3ヵ所での芯出しと目盛ドラムのソリッド設計によ
り、比較的簡単なエンコーダ取付けで、高い精
度の実現が可能です。芯出しのための位置は
目盛ドラム上のマークで確認が可能です。
m = ドラム芯振れ調整用のマーク(3 x 120°)
目盛ドラムの取付け
28
走査ヘッドの取付け
走査ヘッドの取付けには、付属のスペーサを目
盛ドラムの外周面に付けます。
走査ヘッドをスペーサに押し当てた状態で固定
した後、スペーサを取り除きます。また、目盛間
隔20 µmのERA 4000は走査範囲を微調整
するための微調整機構が搭載されています。
スペーサ
微調整機構
走査ヘッドの取付け
保護カバーの取付け
組込み型角度エンコーダERA 4480は保護カ
バー付で様々なドラム直径で利用可能です。
これにより圧縮空気が注入されている時、汚れ
から保護することが可能です。
目盛ドラムと走査ヘッドを上述のとおり取付けま
す。スペーサを保護カバーと共に目盛ドラムの
外周面に置きます。スペーサは保護カバーの
取付け時、目盛ドラムを保護し、そして一定の走
査ギャップを維持します。その後、保護カバーを
目盛ドラムに取付け固定します。そして、スペー
サを取り除きます。圧縮空気注入口の情報に
ついては、機械的仕様の項目を参照ください。
スペーサ
保護カバー
圧縮空気注入口
スペーサ
保護カバー付 ERA 4480取付け
29
エンコーダ型式別取付け
ERA 7000 および ERA 8000 シリーズ
角度エンコーダERA 7000およびERA 8000
は、走査ヘッドと最長30 mの1本物のスチール
製スケールテープから構成されています。
スケールテープは、機械側の
• 内径表面 (ERA 7000 シリーズ) または
• 外径表面 (ERA 8000 シリーズ)
に取付けられます。
角度エンコーダERA 74x0 Cおよび
ERA 84x0 Cは全円周測定用に設計されてい
ます。したがって、大きい内径(約 400 mm 以
上)を有する中空シャフトおよび 大きい周長全
体にわたって正確な測定を必要とする用途、
例えば大口径のロータリテーブル、天体望遠鏡
などに特に適しています。
全円周ではない、または 360°全体にわたる測
定を必要としない用途では、部分角測定用を
用意しています。
全円周測定用スケールテープの取付け
ERA 74x0 C:
スケールテープの取付面には、ある一定の直径
を有する内径面に溝(お客様にてご準備くださ
い)が必要です。テープをその接合部のところか
ら溝にはめ込んでいきます。
テープ自身の弾性力によって定位置に保持さ
れるように切断されています。
ERA 84x0 C:
スケールテープは納入時にすでにテープ端に
テンションブロックが取付けてあります。スケール
テープの取付けには外径面に溝が必要です。テ
ンションブロック用のくぼみスペース(お客様にて
ご準備ください)を用意する必要があります。
テープを溝にはめ込み、その溝の端面に沿って
位置を合わせテンションブロックで固定します。
スケールテープの端は、テープの接合部にほん
の僅かな信号形状誤差だけしか生じないよう
に、正確に製造してあります。スケールテープが
溝の中で動かないようにするために接合部分
にて複数点で接着固定します。
部分角測定用スケールテープの取付け
ERA 74x1 C:
ある一定の直径を有する内径面に溝(お客様に
てご準備ください)が必要です。両端の偏心ワッ
シャーをこの溝の中に固定し、スケールテープに
テンションをかけた状態で溝に差し込むことがで
きるように偏心ワッシャーを調整します。
ERA 84x1 C:
スケールテープと押さえピースは、同梱されてい
ます。スチールテープの取付けには、押さえピー
スのための凹部をつけた 外径面の溝が必要
です。スケールテープにテンションばねを取付
け、これによりスケールテープの精度を高める上
で最適のテンションが加わるようにし、スケール
テープ全長にわたって均一に分布するようにし
ます。
ERA 84x2 C:
スケールテープの取付けには、外径面の溝 ま
たは 片側軸方向突き当てストッパを用いること
を推奨しています。納入時、スケールテープには
テンションエレメントが付いていません。スケール
テープを予めバランスばねで釣り合った状態に
し、2つの長穴で固定します。
30
偏心ワッシャー
スプリング
取付け軸直径の決定
絶対番地化原点が正しく機能するようにするた
めには、全周の目盛線本数が1 000 の倍数で
なければなりません。取付け軸側直径と目盛線
本数との関係は、表に示す通りです。
部分角
部分角の測定範囲は、目盛線本数が1 000 の
倍数となるようにしてください。また、理論的な全
周の目盛線本数も1000の倍数でなければなり
ません。これによりNC 制御への適用が容易に
なります。
走査ヘッドの取付け
走査ヘッドの取付けには、付属のスペーサを目盛
ドラムの外周面に付けます。走査ヘッドをスペーサ
に押し当てた状態で固定した後、スペーサを取り
除きます。さらに微調整機構を用いて走査範囲
の微調整を行うことが可能です。
スケール端接合部における信号確認
ERA 74x0 CおよびERA 84x0 Cの取付けが正
しいかどうかを確認するために、接着テープが固
まる前にスケール端接合部での信号確認を行
うことが必要です。
取付け軸側直径(mm)
部分角バージョンの測定範囲(度)
ERA 7000 C
n · 0.01273112 +0.3
n1 · 4.583204 : (D–0.3)
ERA 8000 C
n · 0.0127337 -0.3
n1 · 4.584121 : (D+0.3)
n = 全周の目盛線本数; n1 = 測定範囲の目盛線本数
D = 取付け軸直径 [mm]
測定範囲
取付け軸直径
理論的な全周
出力信号の品質確認にはハイデンハイン位相
角検査機器 PWT が使用できます。走査ヘッド
をスケールテープに沿って移動させると、信号振
幅値と原点位置をグラフィック表示させることが
できます。
スペーサ
位相角測定装置PWM 9により出力信号の理想
値からの誤差を定量表示することが可能です。
(ハイデンハイン検査機器の項目を参照ください)
PWT
31
機械的仕様
保護等級
ベアリングを内蔵しない角度エンコーダにつ
いては、取付けの間、追加ラビリンスシールなど
の汚れ防止と接触に対する必要な保護を確
実にしなければなりません。
特別の指示がなければ、ベアリング内蔵角度
エンコーダRCN、RON、RPNおよびROD各シ
リーズはEN 60 529またはIEC 60 529、保護等
級IP 67の規定を満たしています。これはハウジ
ング またはケーブルの引出し口に当てはまりま
す。シャフトの引き込み口では、IP 64となります。
ドラム内径180 mmまでの角度エンコーダ
ERA 4480には、保護カバーをオプションで利
用することができるバージョンがあります。大気
圧より少し高い圧縮空気を注入することにより、
エンコーダ内部への飛沫の侵入を防ぎます。
エンコーダに直接導入される圧縮空気は、あら
かじめ微細フィルタで清浄されていなければな
らず、ISO 8573-1(2010 版)に準じた以下の品
質等級に適合しなくてはなりません。
• 固体汚染物質:
等級 1
粒子サイズ
粒子数 / m3
0.1 µm ~ 0.5 µm
≦ 20 000
0.5 µm ~ 1.0 µm
≦ 400
1.0 µm ~ 5.0 µm
≦ 10
• 最大加圧露点:
等級 4
(3 °C の時の加圧露点)
• 全油含有量:
等級 1
(最大油含有量: 0.01 mg/m3)
圧縮空気の供給を最適にするために必要な
空気流量は、ベアリング内蔵角度エンコーダ1
台あたり1~4 リットル/分です。ハイデンハイン製
のスロットル付エアニップル(別売品を参照くだ
さい)により空気流量の理想的に調整が可能
です。
吸入圧力が約1 · 105 Pa (1 bar)の時、スロット
ルを用いて空気流量の規定量を確保すること
ができます。
さらに詳しい情報については、
製品情報 DA 400 を参照してください。
32
アクセサリ(別売):
圧縮空気ユニット DA 400
ID 894602-01
DA 400
ハイデンハインは、浄化機能を搭載した圧縮空
気フィルタシステムDA 400を用意しています。こ
の製品はエンコーダへの圧縮空気導入用途に
特別に設計されています。
DA 400は、3段階のフィルタ (プリフィルタ、微
細フィルタ、そして活性炭素フィルタ)と圧力計付
圧力調整器で構成されています。圧力計と自
動圧力スイッチ(別売アクセサリ)は効果的に圧
縮空気の要求圧を監視します。
DA 400へ供給する圧縮空気は、
DIN/ISO 8573-1 (2010 版)に準じた以下の品
質等級に適合していなくてはなりません。
• 粒子:
等級 5
粒子サイズ
粒子数 / m3
0.1 µm ~ 0.5 µm
規定なし
0.5 µm ~ 1.0 µm
規定なし
1.0 µm ~ 5.0 µm
≦ 100 000
• 最大加圧露点:
等級 6
(10 °Cの時の加圧露点)
• 全油含有量:
等級 4
(最大油含有量: 5 mg/m3)
角度エンコーダへの接続のために下記コンポー
ネントが必要です。
接続部品 (直線タイプ)
スロットルおよびガスケット付き
ID 226270-xx
接続部品 (直線 ・短タイプ)
スロットルおよびガスケット付き
ID 275239-xx
M5 カップリング継手、旋回式
シール付き
ID 207834-xx
温度範囲
角度エンコーダは、22 °Cの基準温度で検査さ
れます。検定表に記載されているシステム精度
はこの温度でのものです。
使用温度範囲は、実際の取付け環境において
動作中にエンコーダが達しても差し支えのない
温度を示しています。
保存温度範囲 –30 °C ~ +80 °Cは、梱包状
態のまま保存する時の温度範囲です。
(ERP 4080/ERP 8080: 0 °C ~ 60 °C).
接触防止
エンコーダ取付け後、全ての回転部分につい
て動作中に接触事故が起きないように、十分
に保護してください。
加速度
角度エンコーダは、動作中 および 取付中に、
さまざまな加速度を受けます。
• 振動に関して記載されている最大値
は、IEC 60 068-2-6が適用されています。
• 衝突衝撃負荷については、6 ms 時の最大
許容加速度の値(正弦半波衝撃値)を適用
します。(IEC 60 068-2-27)エンコーダの調整
または 位置決めには、いかなる場合でもハ
ンマーまたは類似の道具を使用しないでくだ
さい。
回転速度
角度エンコーダERA 4000シリーズの最大許
容回転速度は FKMガイドラインに基づき、決
定されています。このガイドラインは、全ての関
連する影響を考慮したコンポーネントの強度を
数学的に証明するのに役立ち、また、最新技
術を反映しています。許容回転速度の算出に
は金属疲労強度(繰返し回数1000万回) を考
慮しました。取付けは重要な影響をもたらすの
で、回転速度データを有効にするために、仕様
と取付け方法で記述された全ての要件と指示
に従わなければなりません。
消耗品
ハイデンハインのエンコーダは、耐用年数の長
い設計となっています。予防保全は必要ありま
せん。しかし、アプリケーションや操作によっては
摩耗しやすい部品が含まれています。ケーブル
は消耗品に含まれます。
システム検査
ハイデンハインのエンコーダは、通常、システ
ムの一部として組み込まれます。このような
使用法では、エンコーダの仕様ではなく、
システム全体での検査が必要となります。
カタログに記載の仕様は、システム全体では
なく、特定のエンコーダに適応されるものです。
仕様の範囲外でのご使用や、意図されたア
プリケーション以外でご使用の場合には、弊
社では責任を負いません。
取付け
取付時に行う作業手順と取付寸法について
は、製品に添付されている取付説明書の記
載に従ってください。このカタログに記載され
ている取付けについてのすべての情報は暫
定的なもので、拘束力はありません。このカタ
ログの情報は、契約の情報にはなりません。
DIADUR、AURODUR、およびMETALLURは、
DR. JOHANNES HEIDENHAIN GmbH, Traunreut
の登録商標です。
また、ベアリング内蔵のエンコーダ用としてはベ
アリングが、ロータリおよび角度エンコーダ用とし
てはシャフトシーリングリングが、シールドタイプリ
ニアエンコーダ用としてはシーリングリップが消
耗品とされます。
33
ERP 880
超高精度インクリメンタル角度エンコーダ
• 高い分解能
• 保護カバーあり(別売アクセサリ)
公差
ケーブル半径方向(軸方向も使用可)
a = ディスクと走査板間のギャップ
L = 機械側回転中心
k = 取付けに必要な寸法
f = サービス時に必要なスペース
d = シール
À = インターフェースの記述に基く出力信号を得るた
めのシャフトの回転方向
34
走査位置 A
ERP 880
目盛ディスク本体
DIADUR位相格子付ガラス
信号周期/回転
180 000
目盛精度
± 0.9”
1信号周期あたりの
1)
位置誤差
± 0.1”
原点
1個
ハブ内径
51.2 mm
機械的許容回転数
≦ 1 000 min
ロータの慣性モーメント
1.2 · 10–3 kgm2
シャフトの許容軸方向ずれ
≦ ± 0.05 mm
インターフェース
» 1 VPP
–3 dB
–6 dB
≧ 800 kHz
≧ 1.3 MHz
電気的接続
ハウジング付: ケーブル 1 m、M23カップリング付
ハウジングなし: 12ピン PCB コネクタ (アダプタケーブル ID 372164-xx)
ケーブル長
≦ 150 m (ハイデンハインケーブルを使用)
供給電圧
DC 5 V ± 0.5 V
消費電流
≦ 250 mA (負荷なし)
振動 55 ~ 2 000 Hz
衝撃 6 ms
≦
50 m/s2 (IEC 60 068-2-6)
≦ 1 000 m/s2 (IEC 60 068-2-27)
使用温度
0 °C ~ 50 °C
保護等級* IEC 60 529
ハウジングなし: IP 00
始動トルク
–
質量
3.0 kg
ハウジング付: IP 40
仕様
カットオフ
周波数
–1
ハウジングおよび
ロータリシャフトシール付: IP 64
0.25 Nm
3.1 kg(ハウジング含む)
* ご注文時にご指定ください
1)
1信号周期内の位置誤差と目盛の精度は、どちらもエンコーダ自体の誤差となります; これに取付けや機械側軸受の誤差が加わります。
測定精度を参照ください。
35
ERP 4080/ERP 8080
高精度インクリメンタル角度エンコーダ
• 高分解能
• 走査ヘッドとディスク/ハブ アセンブリで構成
ERP 4080

ERP 8080

INVISIBLE LASER RADIATION
公差
36
a
k
À





=
=
=
=
=
=
=
=
IEC60825-1:2007
Pmax = 6 mW
λ= 850 nm
機械側回転中心
取付けに必要な寸法
CLASS 3B LASER PRODUCT
スペーサで微調整する寸法
六角穴付ボルト ISO 4762–A2–M2.5
六角穴付ボルト ISO 4762–A2–M2.5、ワッシャー ISO 7089–2.5–140HV–A2
六角穴付ボルト ISO 4762–A2–M4、ワッシャー ISO 7089–4–140HV–A2
本取付け面は凹面 または 凸面ではないこと
インターフェースに記載の出力信号を得るためのシャフト回転方向
走査ヘッド
AK ERP 4080
インターフェース
» 1 VPP
カットオフ周波数 –3 dB
≧ 250 kHz
電気的接続
ケーブル 1 m、15ピンD-subコネクタ(オス)付
ケーブル長
≦ 30 m (ハイデンハインケーブルを使用)
供給電圧
DC 5 V ± 0.25 V
消費電流
≦ 150 mA (負荷なし)
レーザー
走査ヘッドと目盛ディスク取付け後: クラス 1
走査ヘッド取付け前: クラス 3B
レーザーダイオード使用時: クラス 3B
振動 55 ~ 2 000 Hz
衝撃 6 ms
≦ 50 m/s2 (IEC 60 068-2-6)
≦ 500 m/s2 (IEC 60 068-2-27)
使用温度
15 °C ~ 40 °C
質量 (概算)
33 g (ケーブルなし)
目盛ディスク
TKN ERP 4080
目盛ディスク本体
位相格子付きガラスディスク
信号周期/回転
131 072
360 000
目盛精度
± 2”
± 1”
1信号周期あたりの
1)
位置誤差
± 0.1”
± 0.05”
原点
なし
ハブ内径
8 mm
50 mm
機械的許容回転数
≦ 300 min–1
≦ 100 min–1
ロータの慣性モーメント
5 · 10-6 kgm2
250 · 10-6 kgm2
シャフトの許容軸方向ずれ
≦ ± 0.01 mm (うねりを含む)
保護等級 IEC 60 529
IP 00 (クリーンルーム用)
質量 (概算)
36 g
1)
AK ERP 8080
TKN ERP 8080
180 g
1信号周期内の位置誤差と目盛の精度は、どちらもエンコーダ自体の誤差となります; これに取付けや機械側軸受の誤差が加わります。
測定精度を参照ください。
37
ERO 6000 シリーズ
高精度インクリメンタル角度エンコーダ
• コンパクトな形状
• 低質量、かつ低慣性モーメント
• 走査ヘッドとディスク/ハブ アセンブリで構成
公差
A = 機械側回転中心
k = 取付けに必要な寸法
À = 正回転方向
 = 芯出しカラ―
 = 走査ヘッドとハブ付きディスク間の取付公差
 = 目盛ディスク芯出し用マーク位置 (120°間隔、3 ヶ所)
38
走査ヘッド
AK ERO 6080
AK ERO 6070
インターフェース
» 1 VPP
« TTL x 5
« TTL x 10
« TTL x 50
原点信号
矩形波パルス
分割倍率*
–
5倍
10倍
50倍
≧ 200 kHz
–
–
–
走査周波数
–
≦ 200 kHz
≦ 100 kHz
≦ 25 kHz
エッジ間隔 a
–
≧ 0.220 µs
≧ 0.220 µs
≧ 0.175 µs
電気的接続
ケーブル 3 m、15ピンD-subコネクタ(オス)付、ERO 6070用インターフェースユニットはコネクタに内蔵
ケーブル長
≦ 30 m
供給電圧
DC 5 V ± 0.25 V
消費電流
< 100 mA (負荷なし)
振動 55 ~ 2 000 Hz
衝撃 6 ms
200 m/s2
400 m/s2
使用温度
0 °C ~ 50 °C
カットオフ周波数
質量
(概算)
–3 dB
走査ヘッド
コネクタ
ケーブル
6 g (ケーブルなし)
32 g
22 g/m
< 200 mA (負荷なし)
6 g (ケーブルなし)
140 g
22 g/m
目盛ディスク
TKN ERO 6000
目盛ディスク本体
METALLUR付きガラスディスク
信号周期*/回転
9 000
18 000
目盛精度
± 3”
± 2”
1信号周期あたりの
1)
位置誤差
± 2”
± 1”
原点
1個
ハブ内径
25 mm
95 mm
目盛ディスク外径
71 mm
150 mm
機械的許容回転数
≦ 1 600 min
≦ 800 min-1
慣性モーメント
44 x 10-6 kgm2
1.1 x 10-3 kgm2
許容軸方向ずれ
≦ 0.1 mm
保護等級 IEC 60 529
IP 00
質量 (概算)
84 g
-1
323 g
* ご注文時にご指定ください
1)
1信号周期内の位置誤差と目盛の精度は、どちらもエンコーダ自体の誤差となります; これに取付けや機械側軸受の誤差が加わります。
測定精度を参照ください。
39
ERO 6180
インクリメンタル角度エンコーダ
• コンパクトな形状
• 低質量、かつ低慣性モーメント
• 走査ヘッドとディスク/ハブ アセンブリで構成
公差
A
k
À

=
=
=
=
40
機械側回転中心
取付けに必要な寸法
目盛を用いたTKN(ハブ付き目盛ディスク)の芯出し
スペーサを用いた走査ギャップの調整
本カタログインターフェース解説通りの出力信号を得るための走査ヘッド移動方向
走査ヘッド
AK ERO 6180
インターフェース
» 1 VPP
原点信号
矩形波パルス
カットオフ周波数
–3 dB
≧ 200 kHz
電気的接続
ケーブル 3 m、15ピンD-subコネクタ(オス)付
ケーブル長
≦ 30 m
供給電圧
DC 5 V ± 0.25 V
消費電流
< 100 mA (負荷なし)
振動 55 ~ 2 000 Hz
衝撃 6 ms
≦ 200 m/s2 (IEC 60 068-2-6)
≦ 400 m/s2 (IEC 60 068-2-27)
使用温度
0 °C ~ 50 °C
質量
(概算)
走査ヘッド
コネクタ
ケーブル
6 g (ケーブルなし)
32 g
22 g/m
目盛ディスク
TKN ERO 6100
目盛ディスク本体
クロム目盛付きガラスディスク
信号周期/回転
4 096
目盛精度
± 10”
1信号周期あたりの
1)
位置誤差
± 5”
原点
1個
ハブ内径
41 mm
目盛ディスク外径
70 mm
機械的許容回転数
≦ 3 500 min
慣性モーメント
50 x 10-6 kgm2
許容軸方向ずれ
≦ 0.1 mm
保護等級 IEC 60 529
IP 00
質量 (概算)
71 g
1)
-1
1信号周期内の位置誤差と目盛の精度は、どちらもエンコーダ自体の誤差となります; これに取付けや機械側軸受の誤差が加わります。
測定精度を参照ください。
41
ERA 4280 C, ERA 4480 C, ERA 4880 C
高精度インクリメンタル角度エンコーダ
• 芯出しカラー付スチール製目盛ドラム
• 保護カバー取付け可能(ERA 4480 C 用オプション)
• 走査ヘッドと目盛ドラムで構成
走査ヘッド
インターフェース
カットオフ周波数 –3 dB
電気的接続
ケーブル長
供給電圧
消費電流
振動 55 ~ 2 000 Hz
衝撃 6 ms
使用温度
質量 (概算)
ERA 4000
走査ヘッド
目盛ドラム
目盛ドラム本体
熱膨張係数
信号周期(1回転あたり)/ ERA 4200
1信号周期あたりの
ERA 4400
位置誤差1)
ERA 4800
目盛精度
原点
ERA 4000 (保護カバー付)
ドラム内径*
ドラム外径*
機械的許容回転数
ロータの慣性モーメント
許容軸方向ずれ
保護等級* IEC 60 529
保護カバーなし
保護カバーあり2) および圧縮空気付
質量 (概算)
目盛ドラム
保護カバー
42
AK ERA 4280 目盛間隔 20 µm
AK ERA 4480 目盛間隔 40 µm
AK ERA 4880 目盛間隔 80 µm
» 1 VPP
≧ 350 kHz
ケーブル 1 m、12ピンM23カップリング付
≦ 150 m (ハイデンハインケーブルを使用)
DC 5 V ± 0.5 V
< 100 mA (負荷なし)
≦ 200 m/s2 (IEC 60 068-2-6)
≦ 1 000 m/s2 (IEC 60 068-2-27)
–10 °C ~ 80 °C
20 g; 保護カバー対応走査ヘッド: 35 g (どちらもケーブル含まず)
TTR ERA 4200 C 目盛間隔 20 µm
TTR ERA 4400 C 目盛間隔 40 µm
TTR ERA 4800 C 目盛間隔 80 µm
スチール製ドラム
therm  10.5 · 10–6 K–1
12 000/± 1.1” 16 384/± 0.8” 20 000/± 0.7” 28 000/± 0.5” 32 768/± 0.4” 40 000/± 0.4” 52 000/± 0.3” –
–
6 000/± 2.2”
8 192/± 1.6” 10 000/± 1.3” 14 000/± 1.0” 16 384/± 0.8” 20 000/± 0.7” 26 000/± 0.5” 38 000/± 0.4” 44 000/± 0.3”
3 000/± 4.4”
4 096/± 3.2”
± 5”
± 3.7”
5 000/± 2.6”
± 3”
7 000/± 1.9”
8 192/± 1.6” 10 000/± 1.3” 13 000/± 1.0” –
± 2.5”
–
± 2”
絶対番地化(原点1個についてはお問い合わせください)
40 mm
70 mm
80 mm
120 mm
150 mm
180 mm
270 mm
425 mm
512 mm
76.75 mm
104.63 mm
127.64 mm
178.55 mm
208.89 mm
254.93 mm
331.31 mm
484.07 mm
560.46 mm
10 000 min–1
8 500 min–1
6 250 min–1
4 500 min–1
4 250 min–1
3 250 min–1
2 500 min–1
1 800 min–1
1 500 min–1
0.27 · 10-3
kgm2
0.81 · 10-3
kgm2
1.9 · 10-3
kgm2
7.1 · 10-3
kgm2
12 · 10-3 kgm2 28 · 10-3 kgm2 59 · 10-3 kgm2 195 · 10-3
kgm2
258 · 10-3
kgm2
≦ ± 0.5 mm (走査ヘッドに対する目盛ドラムの位置)
IP 00
IP 40
IP 40
IP 40
IP 40
IP 40
IP 40
IP 40
–
0.28 kg
0.41 kg
0.68 kg
1.2 kg
1.5 kg
2.3 kg
2.6 kg
3.8 kg
0.07 kg
0.1 kg
0.12 kg
0.17 kg
0.28 kg
0.26 kg
0.35 kg
–
3.6 kg
* ご注文時にご指定ください
1)
1信号周期内の位置誤差と目盛の精度は、どちらもエンコーダ自体の誤差となります; これに取付けや機械側軸受の誤差が加わります。
測定精度を参照ください。
2)
ERA 4480のみ; 保護カバーを別途、注文してください。
43
ERA 4280 C, ERA 4480 C, ERA 4880 C
保護カバーなし
ERA 4280走査ヘッドに設けられている微調整機構
CADデータは
cad.heidenhain.deからダウンロード可能です
*) はめ合い径の真円度
44
公差
ERA 4480 C
保護カバー付
,  = 取付け方法
M = 取付けねじ
A = 機械側回転中心
w = 取付け軸
À = 取り外し用タップ
 = 取付けクリアランス (スペーサ)
 = インターフェースに記載の出力信号を得るため
のシャフト回転方向
 = 原点位置、関連する原点への位置許容範囲:
±1.0 mm
 = 原点
 = ヘッド取付け位置が調整できるようにすること
 = 微調整用ブッシング
Ç = 微調整用の貫通穴
È = 取付けクリアランス0.15 mm (保護カバー)
CADデータは
cad.heidenhain.deからダウンロード可能です
45
ERA 4282 C
高精度インクリメンタル角度エンコーダ
• 高精度対応スチール製目盛ドラム
• 走査ヘッドと目盛ドラムで構成
公差
,  = 取付け方法
A = 機械側回転中心
w = 取付け軸
À = 取付けクリアランス (スペーサ)
 = 原点位置
 = インターフェースに記載の出力信号を得るための
シャフト回転方向
 = 原点
 = ドラム芯振れ調整用のマーク(120°間隔、3箇所)
 = ヘッド取付け位置が調整できるようにすること
 = 微調整用ブッシング
Ç = 微調整用の貫通穴 (ERA 4280走査ヘッドのみ)
ERA 4280 走査ヘッドに設けられている微調整機構
CADデータは
cad.heidenhain.deからダウンロード可能です
46
走査ヘッド
AK ERA 4280
インターフェース
» 1 VPP
カットオフ周波数 –3 dB
≧ 350 kHz
電気的接続
ケーブル1 m、12ピンM23カップリング付
ケーブル長
≦ 150 m (ハイデンハインケーブルを使用)
供給電圧
DC 5 V ± 0.5 V
消費電流
< 100 mA (負荷なし)
振動 55 ~ 2 000 Hz
衝撃 6 ms
≦ 100 m/s2 (IEC 60 068-2-6)
≦ 500 m/s2 (IEC 60 068-2-27)
使用温度
–10 °C ~ 80 °C
質量 (概算)
20 g (ケーブルなし)
目盛ドラム
TTR ERA 4202 C
目盛ドラム本体
目盛間隔
熱膨張係数
スチール製ドラム
20 µm
therm  10.5 · 10–6 K–1
信号周期/回転
12 000
16 384
20 000
28 000
32 768
40 000
32 768
40 000
52 000
目盛精度
± 4”
± 3”
± 2.5”
± 2”
± 1.9”
± 1.8”
± 1.9”
± 1.8”
± 1.7”
1信号周期あたりの
1)
位置誤差
± 1.1”
± 0.8”
± 0.7”
± 0.5”
± 0.4”
± 0.4”
± 0.4”
± 0.4”
± 0.3”
原点
絶対番地化
ドラム内径*
40 mm
70 mm
80 mm
120 mm
150 mm
180 mm
185 mm
210 mm
270 mm
ドラム外径*
76.75
mm
104.63
mm
127.64
mm
178.55
mm
208.89
mm
254.93
mm
208.89
mm
254.93
mm
331.31
mm
機械的許容回転数
10 000
min–1
8 500
min–1
6 250
min–1
4 500
min–1
4 250
min–1
3 250
min–1
3 250
min–1
3 250
min–1
2 500
min–1
ロータの慣性モーメント
0.28 · 10-3 0.83 · 10-3 2.0 · 10-3
kgm2
kgm2
kgm2
7.1 · 10-3
kgm2
12 · 10-3
kgm2
28 · 10-3
kgm2
6.5 · 10-3
kgm2
20 · 10-3
kgm2
59 · 10-3
kgm2
許容軸方向ずれ
≦ ± 0.5 mm (走査ヘッドに対する目盛ドラムの位置)
保護等級 IEC 60 529
IP 00
質量 (概算)
0.30 kg
2.3 kg
0.66 kg
1.5 kg
2.6 kg
0.42 kg
0.70 kg
1.2 kg
1.5 kg
* ご注文時にご指定ください
1信号周期内の位置誤差と目盛の精度は、どちらもエンコーダ自体の誤差となります; これに取付けや機械側軸受の誤差が加わります。
測定精度を参照ください。
1)
47
ERA 7000 シリーズ
高精度インクリメンタル角度エンコーダ
• 内径用組込み型スチール製スケールテープ
• 全円周と部分角用(大口径対応)
• 走査ヘッドとスケールテープで構成
ERA 7480
ERA 7481
48
走査ヘッド
AK ERA 7480
インターフェース
» 1 VPP
カットオフ周波数 –3 dB
≧ 350 kHz
電気的接続
ケーブル1 m、12ピンM23カップリング付
ケーブル長
≦ 150 m (ハイデンハインケーブルを使用)
供給電圧
DC 5 V ± 0.25 V
消費電流
< 100 mA (負荷なし)
振動 55 ~ 2 000 Hz
衝撃 6 ms
≦ 200 m/s2 (IEC 60 068-2-6)
≦ 1 000 m/s2 (IEC 60 068-2-27)
使用温度
–10 °C ~ 80 °C
質量 (概算)
20 g (ケーブルなし)
スケールテープ
MSB ERA 7400 C 全円周測定用
MSB ERA 7401 C 部分角測定用
スケールテープ本体
目盛間隔
熱膨張係数
METALLUR目盛付きスチールテープ
40 µm
therm  10.5 · 10–6 K–1
目盛線本数1)
36 000
45 000
90 000
目盛精度2)
± 3.9”
± 3.2”
± 1.6”
1信号周期あたりの
2)
位置誤差
± 0.4”
± 0.3”
± 0.1”
目盛精度
± 3 µm/m (スケールテープ全長において)
原点
絶対番地化コード
目盛スロット径* 全円周
458.62 mm
部分角
≧ 400 mm
573.20 mm
1146.10 mm
≦ 250 min–1
≦ 220 min–1
機械的許容回転数
≦ 250 min–1
許容軸方向ずれ
≦ 0.5 mm (走査ヘッドに対するスケールテープの位置)
取付軸側の熱膨張係数
(許容値)
therm  9 · 10–6 K–1 ~ 12 · 10–6 K–1
保護等級 IEC 60 529
IP 00
質量 (概算)
30 g/m
* ご注文時にご指定ください
1)
全円周測定用の場合;部分角測定用の場合は取付け軸とテープ長により異なります。
2)
1信号周期内の位置誤差と目盛の精度は、どちらもエンコーダ自体の誤差となります; これに取付けや機械側軸受の誤差が加わります。
測定精度を参照ください。
他の取付け径やこれより高速の場合は、お問合せください。
49
ERA 7000 シリーズ
公差
,  = 取付け方法
A = 機械側回転中心
k = 取付けに必要な寸法
À = 取付けクリアランス (スペーサ)
 = インターフェースの記述に基く出力信号を得るためのシャフトの回転方向
 = スケールテープの厚み
 = 原点位置
 = スケールテープ溝下面と取付用ネジ穴の間の距離
 = スケールテープ溝下面と走査ヘッド後ろ側の取付面との間の距離
 = 微調整用の貫通穴
Ç = 微調整ブッシング
È = スケールテープ溝下面 ¬ D
 = スケールテープ取外し用ノッチ (b = 2 mm)
50
ERA 74x1 スケールテープ(部分角)
k = 取付けに必要な寸法
s = 測定開始点
 = スケールテープ取外し用ノッチ (b = 2 mm)
 = スケールテープテンション固定用偏心ワッシャー
 = 中立軸でのラジアン表記。スケールテープの厚みに注意してください。
L = 取付け穴の位置
L1 = 移動距離
L2 = 測定範囲 (ラジアン)
n
D
a
þ
=
=
=
=
目盛線本数
溝径
部分角測定範囲 (度)
3.14159...
51
ERA 8000 シリーズ
高精度インクリメンタル角度エンコーダ
• 外径用組込み型スチール製スケールテープ
• 全円周と部分角用(大口径対応)
• 走査ヘッドとスケールテープで構成
ERA 8480 全円周測定用
ERA 8481 部分角測定用
(テンション金具を用いてスケールテープを固定)
ERA 8482 部分角測定用
(テンション金具を用いてスケールテープを取付け)
52
走査ヘッド
AK ERA 8480
インターフェース
» 1 VPP
カットオフ周波数 –3 dB
≧ 350 kHz
電気的接続
ケーブル1 m、12ピンM23カップリング付
ケーブル長
≦ 150 m (ハイデンハインケーブルを使用)
供給電圧
DC 5 V ± 0.25 V
消費電流
< 100 mA (負荷なし)
振動 55 ~ 2 000 Hz
衝撃 6 ms
≦ 200 m/s2 (IEC 60 068-2-6)
≦ 1 000 m/s2 (IEC 60 068-2-27)
使用温度
–10 °C ~ 80 °C
質量 (概算)
20 g (ケーブルなし)
スケールテープ
MSB ERA 8400 C 全円周測定用
MSB ERA 8401 C 部分角測定用、テンション金具を使用してスケールテープ固定
MSB ERA 8402 C 部分角測定用、スケールテープ固定用テンション金具なし
スケールテープ本体
目盛間隔
熱膨張係数
METALLUR目盛付きスチールテープ
40 µm
therm  10.5 · 10–6 K–1
目盛線本数1)
36 000
45 000
90 000
目盛精度2)
± 4.7”
± 3.9”
± 1.9”
1信号周期あたりの
2)
位置誤差
± 0.4”
± 0.3”
± 0.1”
目盛精度
± 3 µm/m (スケールテープ全長において)
原点
絶対番地化コード
目盛スロット径*
全円周
458.11 mm
部分角
≧ 400 mm
572.72 mm
1145.73 mm
≦ 50 min–1
≦ 45 min–1
機械的許容回転数
≦ 50 min–1
許容軸方向ずれ
≦ 0.5 mm (走査ヘッドに対するスケールテープの位置)
取付軸側の熱膨張係数
(許容値)
therm  9 · 10–6 K–1 ~ 12 · 10–6 K–1
保護等級 IEC 60 529
IP 00
質量 (概算)
30 g/m
* ご注文時にご指定ください
全円周測定用の場合;部分角測定用の場合は取付け軸とテープ長により異なります。
2)
1信号周期内の位置誤差と目盛の精度は、どちらもエンコーダ自体の誤差となります; これに取付けや機械側軸受の誤差が加わります。
測定精度を参照ください。
他の取付け径やこれより高速の場合は、お問合せください。
1)
53
ERA 8000 シリーズ
公差
,  = 取付け方法
A = 機械側回転中心
k = 取付けに必要な寸法
À = 取付けクリアランス (スペーサ)
 = インターフェースの記述に基く出力信号を得るためのシャフトの回転方向
 = スケールテープの厚み
 = 原点
 = スケールテープ溝下面と取付用ネジ穴の間の距離
 = スケールテープ溝下面と走査ヘッド後ろ側の取付面との間の距離
 = 微調整用の貫通穴
Ç = 微調整ブッシング
È = スケールテープ溝下面 Ø D
54
ERA 84x0 スケールテープ(全周)
ERA 84x1 スケールテープ(部分角)
ERA 84x2 スケールテープ(部分角)
k = 取付けに必要な寸法
s = 測定開始点
 = 中立軸でのラジアン表記。スケールテープの厚みに注意してください。
L = 取付け穴の位置
L1 = 移動距離
L2 = 測定範囲 (ラジアン)
n
D
a
þ
=
=
=
=
目盛線本数
溝径
部分角測定範囲 (度)
3.14159...
55
インターフェース
インクリメンタル信号 » 1 VPP
ハイデンハインエンコーダで»1 VPPインター
フェース形式のものは、高い内挿分割ができます。
正弦波インクリメンタル信号A相とB相は
90°elec.の位相差を有し、信号レベルが1 VPP
です。図で表示した出力信号のシーケンス
(B相がA相に遅れて出力)は、個別の寸法図に
示されている状態で動作した際に得られる信
号です。
原点信号 Rの有効信号成分G (イラスト) は約
0.5Vです。原点のすぐ隣では、原点出力信号
が定常時信号値H (1.7Vまでの値)に減少しま
す。そのため、後続電子部では所定位置以外で
の原点信号の検出はされません。また、信号レ
ベルが低くなっても、信号振幅G分の信号ピー
クは現れます。
信号振幅データは、エンコーダ製品仕様に記
載の供給電圧を供給した時のものです。
このデータは、関連する出力の間で120終端
抵抗によって測定された差を基準としています。
信号振幅は、走査周波数の増加につれて減
少します。カットオフ周波数とは、原信号に対
して出力信号振幅がある比率まで維持できる
走査周波数を示します。
• カットオフ周波数-3 dB≒信号振幅の70 %
• カットオフ周波数6 dB≒信号振幅の50 %
インターフェース
正弦波電圧信号 » 1 VPP
インクリメンタル信号 2個の疑似正弦波信号AとB
信号振幅 M:
非対称性 |P – N|/2M:
信号比率 MA/MB:
位相角 |j1 + j2|/2:
0.6 ~ 1.2 VPP; 通常 1 VPP
≦ 0.065
0.8 ~ 1.25
90° ± 10° elec.
原点信号
1個または複数個のピーク信号 R
有効成分 G:
≧ 0.2 V
定常時信号 H:
≦ 1.7 V
スレッシュホールドレベル E, F: 0.04 ~ 0.68 V
ゼロクロスオーバー K, L:
180° ± 90° elec.
接続ケーブル
ハイデンハイン製被覆ケーブル
例 PUR [4(2 x 0.14 mm2) + (4 x 0.5 mm2)]
最大 150 m キャパシタンス90 pF/mの時
6 ns/m
ケーブル長
伝送遅延時間
これらの値は後続電子回路設計の際に使用することが可能です。エンコーダの公差は全て仕様
欄に記載してあります。ベアリングを内蔵しないエンコーダの場合は、取付け時に公差を小さくして
おくことをお勧めします。(取付説明書を参照ください)
信号周期
360° elec.
信号の説明文中のデータは、カットオフ周波
数–3 dBの20%までの速度で移動させた場合
に適用されます。
内挿分割/分解能/測定ステップ
通常、1 VPPインターフェース出力信号は、十分
に高い分割精度が得られるまで後続電子部に
て内挿分割されます。速度制御用途では、低
速時でも十分な速度情報が得られるように
1000倍以上まで内挿分割数を上げて使用す
るのが一般的です。
位置計測用途での測定ステップは、製品仕様
の推奨値以内にしてください。特別なアプリケー
ションにつきましてはお問い合わせください。
短絡
20 °C
125 °C
1個の出力
< 3 min
< 1 min
全ての出力
< 20 s
<5s
A、B、R はオシロスコープにて差動で測定される
カットオフ周波数
通常信号振幅カーブは、
走査周波数に依存する
(エンコーダにより異なる)
信号振幅 [%]
短絡の安定性
1個の信号出力が0 V またはUPmin=3.6 Vのエ
ンコーダ以外)へ一時的に短絡してもエンコーダ
に不具合は起こりませんが、この状態で使用し
ないでください。
代替信号波形
(規定値)
走査周波数 [kHz]
カットオフ周波数 –3 dB
カットオフ周波数 –6 dB
56
後続電子部の入力回路
インクリメンタル信号
原点信号
特性
オペレーションアンプMC 34074
Z0 = 120 
R1 = 10 kとC1 = 100 pF
R2 = 34.8 kとC2 = 10 pF
UB = ±15 V
U1 ≒ U0
エンコーダ
後続電子部
Ra < 100 、
通常 24 
Ca < 50 pF
SIa < 1 mA
U0 = 2.5 V ± 0.5 V
(供給電圧 0 V に関係する)
回路の –3dB カットオフ周波数
約 450 kHz
約 50 kHz (
C1 = 1000 pF
C2 =
82 pFの時)
50 kHz の為のこの様な回路変更は回路のバ
ンド幅を低減します。そうすることにより耐ノイズ
性が向上します。
高い信号周波数のエンコーダ(例、LIP 281)で
は、特別な入力回路が必要となります。
(カタログ オープンタイプリニアエンコーダ を参照
してください)
回路の出力信号
Ua = 3.48 VPP 通常
ゲイン 3.48
インクリメンタル信号の監視
以下の値は信号レベルMをモニターする際に
使用することをお勧めします。
下限値:
0.30 VPP
上限値:
1.35 VPP
12ピンM23カップリング
12ピンM23コネクタ
12ピン PCBコネクタ
ERP 880用
15ピン D-subコネクタ
供給電圧
電気的接続
ピン配列
インクリメンタル信号
他の信号
12
2
10
11
5
6
8
1
3
4
9
7
/
2a
2b
1a
1b
6b
6a
5b
5a
4b
4a
3b
3a
/
4
12
2
10
1
9
3
11
14
7
5/6/8
13
15
UP
センサ
UP
0V
センサ
0V
A+
A–
B+
B–
R+
R–1)
空き
空き
空き
茶/緑
青
白/緑
白
茶
緑
灰
ピンク
黒
/
紫
黄
シールドはハウジングへ; UP = 供給電圧
センサ:センサ線は、内部にて電源線と接続されています。(ERO 6x80:コネクタ内部)
未使用のピンまたは線は使用しない事!
1)
1)
赤
ERP 4080/ERP 8080: 空き
57
インターフェース
インクリメンタル信号 « TTL
ハイデンハインエンコーダで« TTLインター
フェース形式のものは、正弦波走査信号を分
割して、または分割なしで、デジタル化する回
路を内蔵しています。
インクリメンタル信号は、90° (elec.)の位相差
をもった矩形波パルスUa1、Ua2として送信され
ます。原点信号は1個以上の原点パルスUa0とし
て出力し、インクリメンタル信号によりゲートがか
けられ出力幅が決定されています。さらに、内
蔵電子回路では反転信号¢、£、¤を発
生し、ノイズに強い信号伝送が行えます。
図で表示した信号シーケンス(すなわちUa2が
Ua1に遅れて出力される)は、個別の寸法図に
示されている状態で動作した際に得られる信
号です。
インターフェース
矩形波信号 « TTL
インクリメンタル信号 2 個のTTL矩形波信号 Ua1、Ua2 とその反転信号¢、£
原点信号
パルス幅
遅延時間
1個以上のTTL矩形波パルス Ua0 とその反転パルス ¤
90° elec. (他のパルス幅については、ご相談ください)
|td| ≦ 50 ns
アラーム信号
1個のTTL矩形波パルス ¥
異常発生時: LOW (オプションとして: Ua1/Ua2 ハイインピーダンス)
正常動作時: HIGH
tS ≧ 20 ms
パルス幅
信号振幅
差動ラインドライバ(EIA規格RS-422 準拠)
UH ≧ 2.5 V (–IH = 20 mAにおいて) ERN 1x23: 10 mA
UL ≦ 0.5 V ( IL = 20 mA において) ERN 1x23: 10 mA
アラーム信号 ¥ は電源ラインの断線や光
源の異常などの故障状況を知らせます。これは
自動生産プロセスでの機械停止などの目的に
使用できます。
許容負荷
関連出力間
Z0 ≧ 100 
|IL| ≦ 20 mA
出力あたり最大負荷 (ERN 1x23: 10 mA)
Cload ≦ 1000 pF
0 V印加時の値
出力は、0 Vへ短絡に対して保護されています。
1倍、2倍、4倍評価をした後のインクリメンタル信
号 Ua1 と Ua2 の連続する2つのエッジ間の距
離が、1測定ステップとなります。
スイッチング時間
(10% ~ 90%)
t+ / t– ≦ 30 ns (通常 10 ns)
ケーブル1 mおよび推奨入力回路を使用時
接続ケーブル
ハイデンハイン製被覆ケーブル
例 PUR [4(2 × 0.14 mm2) + (4 × 0.5 mm2)]
最大 100 m (¥ は最大50 m) キャパシタンス90 pF/mの時
6 ns/m
後続電子部は、矩形波パルスの各エッジを検
出できるように設計しなければなりません。
仕様の項目の表に記載されている最小エッジ
間隔 a は、指定された入力回路に1mのケーブ
ルを使用し、差動ラインレシーバの出力で測定
した場合に適用されます。さらに、ケーブル中の
伝送遅延時間により、ケーブルの長さ1mに付
き0.2nsずつエッジ間隔が減少します。カウント
エラーを防止するためには、後続電子部を、得
られたエッジ間隔の90 %の大きさでも処理で
きる設計にしなければなりません。
最大の許容回転数または移動速度は絶対に
超えてはなりません。
ケーブル長
伝送遅延時間
信号周期 360° elec.
異常発生時
4倍評価後の測定ステップ
反転信号 ¢、£、¤ は表示していません
ケーブル長 [m] 
後続電子部にTTL矩形波信号を伝送する際
の許容ケーブル長は、エッジ間隔aによって決
まります。アラーム検出を使用しない場合は最
大100 m、アラーム検出信号を使用する場合
は最大50 mです。ただし、これにはエンコーダ
への供給電圧(仕様の項目を参照)が保証され
ていなければなりません。センサ線はエンコー
ダ側での電圧測定に使用することができ、必要
であれば、自動補正回線により電圧を修正す
る目的で使用できます。
(リモートセンシングによる電圧供給)
許容ケーブル長
とエッジ間隔の関係
¥ なし
¥あり
エッジ間隔 [µs] 
58
後続電子部の入力回路
特性
IC1 = 推奨の差動ラインレシーバ
DS 26 C 32 AT
エッジ間隔がa > 0.1 µsの場合:
AM 26 LS 32
MC 3486
SN 75 ALS 193
R1
R2
Z0
C1
エンコーダ
インクリメンタル信号
原点信号
後続電子部
アラーム信号
= 4.7 k
= 1.8 k
= 120 
= 220 pF (耐ノイズ性の改善用)
ピン配列
15ピン
D-subコネクタ
インターフェースユニット内蔵
15ピンD-subコネクタ
供給電圧
インクリメンタル信号
他の信号
4
12
2
10
1
9
3
11
14
7
13
5/6/8
15
UP
センサ
UP
0V
センサ
0V
Ua1
¢
Ua2
£
Ua0
¤
¥
空き
空き
茶/緑
青
白/緑
白
茶
緑
灰
ピンク
赤
黒
紫
/
シールドはハウジングへ; UP = 供給電圧
センサ:センサ線は、内部にて電源線と接続されています。(ERO 6x70:コネクタ内部)
未使用のピンまたは線は使用しない事!
1)
1)
黄
ERO 6x70: PWT用にTTL/11 µAPP 切換え、その他では空き
59
ケーブルと接続部品
一般情報
コネクタ(絶縁のための樹脂コート)
スリーブ付。オスとメスがあります。
カップリング(絶縁のための樹脂コート)
外部にネジを切ってあります。
オスとメスがあります。
記号
記号
M23
中央留め具付き
組込み型カップリング
M23
取付け用の切り込み
フランジ付
組込み型カップリング
M23
M23
フランジソケット: 外側にネジ(カップリング
と同様の)が切ってあり、エンコーダまたはハ
ウジングに取付けてあります。オス、メスどち
らも取り扱っています。
記号
M23
D-subコネクタ:ハイデンハイン製デジタル表
示カウンタおよびIKインターフェースボード用
です。
コネクタのピンは、カップリングまたはフランジソ
ケットのピンの反対方向に番号が付けられてい
ます。
接続部品がオスかメスかは関係ありません。
記号
オス
メス
接続された状態で、保護等級はIP 67です。
(D-subコネクタ: IP 50; IEC 60 529)接続され
ていない状態では、防水されていません。
1)
インターフェースユニット内蔵時
60
フランジソケットおよび
組込み型M23カップリング用アクセサリ
ベルシール
ID 266526-01
埃よけキャップ
ID 219926-01
接続ケーブル
12ピン M23
2
2
PUR 被覆接続ケーブル [6(2 x 0.19 mm )]; AP = 0.19 mm
PUR 被覆接続ケーブル [4(2 × 0.14 mm2) + (4 × 0.5 mm2)]; AP = 0.5 mm2
¬ 8 mm
¬ 6 mm1)
両側
コネクタ(メス)とカップリング(オス)付
298401-xx
–
両側
コネクタ(メス)とコネクタ(オス)付
298399-xx
–
両側
コネクタ(メス)と D-sub コネクタ (メス)付、
IK 220/ND 780用
310199-xx
–
両側
コネクタ(メス)とD-subコネクタ (オス)付、
IK 115/IK 215/ND 280/ND 287/EIB 741用
310196-xx
–
片側
コネクタ (メス)付
309777-xx
–
両側
D-sub コネクタ (メス)とM23コネクタ (オス)付
331693-xx
355215-xx
片側
D-subコネクタ (メス)付
332433-xx
355209-xx
両側
D-subコネクタ (メス)とD-subコネクタ(オス)付
335074-xx
355186-xx
両側
D-subコネクタ (メス)とD-subコネクタ(メス)付、
IK 220/ND 780用
335077-xx
349687-xx
ケーブルのみ
816317-01
816323-01
ERP 880用出力ケーブル
片側
12ピン PCBコネクタ付
2
2
PUR [4(2 x 0.05) + (4 x 0.14)] mm ; AP = 0.14 mm
ケーブル長 1 m
¬ 4.5 mm
372164-01
1)
¬ 6 mm用ケーブル:最長9 m
AP: 電源線の断面積
61
接続部品
12ピン M23
接続ケーブルのコネクタ
コネクタ(メス)
エンコーダケーブルのカップリングへの接続用
ケーブル径
¬ 8 mm用
291697-05
コネクタ
後続電子部へ接続用
ケーブル径
¬ 8 mm
¬ 6 mm
291697-08
291697-07
ケーブル径
¬ 4.5 mm
¬ 6 mm
¬ 8 mm
291698-14
291698-03
291698-04
コネクタ(オス)
エンコーダケーブルもしくは接続ケーブル用 カップリング (オス)
カップリング
315892-08
フランジソケット
後続電子部への取付け用
フランジソケット(メス)
取付け用カップリング
フランジ付(メス)
¬ 6 mm
¬ 8 mm
291698-17
291698-07
フランジ付(オス)
¬ 6 mm
¬ 8 mm
291698-08
291698-31
中央留め具付
(オス)
¬ 6 mm
~ 10 mm
291698-33
741045-01
アダプタコネクタ» 1 VPP/11 µAPP
後続電子部用に1 VPP出力信号を 11 µAPP 入
力信号に変換。12ピン M23コネクタ(メス)およ
び9ピン M23コネクタ(オス)
62
364914-01
電気的仕様
供給電圧
ハイデンハイン製エンコーダは、
供給電圧がPELVシステム(保護特別低電圧、
DIN EN 50 178)から供給される後続電子機
器に接続してください。
ハイデンハイン製エンコーダを
DIN EN 61 010-1に準拠して使用する場合、
DIN EN 61 010-1:2011-07, section 9.4もしくは
DIN EN 60 950-1:2011-01, section 2.5もしくは
UL1310のClass 2 secondary circuitの規格に
対応した、電流もしくは電力制限付の次段の回
路から電源を供給しなければなりません。
エンコーダには供給電圧として安定した直流
電圧UP が必要です。各エンコーダに必要な消
費電流や消費電力については、各仕様表を確
認してください。なお、直流電源の最大許容リプ
ルは下記の通りです。
• 高周波干渉成分
UPP < 250 mV、(dU/dt > 5 V/µs の時)
• 低周波電源リプル
UPP < 100 mV
しかし、リプルを含め供給電圧の使用範囲を越
えてはいけません。
これらの値は、エンコーダ側にて測定される電
圧に適用されます(ケーブルの影響が無い状
態で測定)。エンコーダに供給される電圧は、セ
ンサ線を使い監視、調整することができます。
調整可能な電源電圧が確保できない場合、セ
ンサ線を補助電源線として並列接続すること
で、電圧降下を低減することができます。
供給電圧範囲の拡張がないエンコーダ
(供給電圧は通常 5 V)では、電源線での電圧
降下∆Uを以下のように計算できます。
∆U = 2 ·
1.05 · LC
· IM · 10–3
56 · AP
ここで、
∆U
電圧効果(V)
ケーブル長 (m)
LC
AP
電源線の断面積 (mm2)
(各種ケーブル仕様を参照)
消費電流(mA)
IM
2
出力線および入力線
1.05 ツイスト線による長さ係数
56
銅の導電率
電圧降下が既知の場合、エンコーダにおける電
圧、エンコーダの消費電流、さらにエンコーダの
消費電力や後続電子機器からの供給電源な
どエンコーダや後続電子機器が必要とするパ
ラメータを計算することが可能です。
エンコーダの電源投入時またはオフ時の注意点
出力信号は電源投入後tSOT、時間経過した後
に有効になります。tSOT時間中に、出力信号は
下表に記載されている最大電圧値に達します。
電源投入後経過時間tSOTは、インターフェース
により異なります。
インターフェース 電源投入後 最大電圧
経過時間
tSOT
1.3 s
1 VPP
5.5 V
11 µAPP
TTL
HTL
UPmax
EnDat
5.5 V
PROFIBUS-DP
2s
5.5 V
PROFINET
10 s
UPmax
もし、電源がオフの場合またはUPminを下回っ
た場合には、出力信号は使用できません。
さらに、インターフェース固有の電源投入時 また
はオフ時の特性を考慮する必要があります。
エンコーダと後続電子機器の間にインターフェー
スユニットを配置した場合、このユニットの電源
投入時またはオフ時の特性も考慮する必要が
あります。
リスタート中、エンコーダ電圧値を0.2 V以下とし
て立上げ時間(tSOT) を確保しなければなりませ
ん。当社がサポートしている他のインターフェース
については考慮する必要はありません。
エンコーダの消費電流と消費電力を計算する
際に実際にエンコーダに加えられる電圧UPを
考慮する必要があります。この電圧は、後続電
子機器からの供給電圧UEから電源線での電
圧降下∆Uが差し引いた値となります。
供給電源の過度応答および電源投入時/電源オフ時の挙動
供給電圧範囲を拡張したエンコーダでは、
電源線での電圧降下∆U が非線型な消費電
流特性を持つことを考慮する必要があります。
(次のページを参照ください)
UPmax
UPmin
UPP
0
出力信号無効
有効
無効
63
供給電圧範囲を拡張したエンコーダ
最小および最大供給電圧時における最大消
費電力は製品仕様に記載されています。最大
供給電圧時の消費電力は以下項目を考慮す
る必要があります。
• 推奨受信回路
• ケーブル長 1 m
• 経年変化および温度の影響
• クロック周波数とサイクル時間に関連するエ
ンコーダの適切な使用
比較および検査目的のために、通常の周囲温
度および使用条件下での通常供給電圧時もし
くは定格電圧時における消費電流もしくは消費
電力の通常値(負荷なし、すなわち供給電源の
み接続時)も掲載しています。この特性は参考
情報であり、事前に断りなく変更することがあり
ます。供給電圧を説明するために最大消費電
力を使用しています。
後続電子機器の出力電力(正規化)
供給電圧範囲を拡張したエンコーダでは消費
電流と供給電圧は比例関係になりません。
一方、消費電力は、ほぼ比例変化します。
(消費電流および消費電力図を参照ください)
供給電圧[V]
エンコーダ/アダプタケーブル
接続ケーブル
全体
消費電力と必要電流(正規化)
後続電子機器の出力電力に対するケーブル長の影響(代表例)
供給電圧 [V]
エンコーダの消費電力
(5 V時の値で正規化)
エンコーダの消費電流
(5 V時の値で正規化)
供給電圧に対する消費電力および消費電流 (代表例)
64
エンコーダの実際の消費電力と後続電子機
器の必要出力電力は、供給電圧の電圧降下
が起こっている間、次の4ステップを経て評価
されます。
ステップ 1: 供給電源線の抵抗
電源線の抵抗値(アダプタケーブルおよびエン
コーダケーブル)は次式により計算されます。
1.05 · LC
RL = 2 ·
56 · AP
ステップ 4: 後続電子機器とエンコーダ用の
パラメータ
エンコーダでの電圧:
UP = UE – ¹U
エンコーダの必要電流:
IM = ¹U
RL
エンコーダの消費電力:
PM = UP · IM
後続電子機器の出力電力:
PE = UE · IM
ステップ 2: 電圧降下算出係数
PMmax – PMmin
b = –RL ·
– UE
UPmax – UPmin
P
– PMmin
c = PMmin · RL + Mmax
· RL · (UE – UPmin)
UPmax – UPmin
ステップ 3: 係数bとcをもとにした電圧降下
¹U = –0.5 · (b + b2 – 4 · c)
エンコーダをインターフェースユニット経由で
後続電子機器と接続する場合、エンコーダとイ
ンターフェースユニットの各消費電力量を合計
してシステム全体の消費電力を算出する必要
があります。
ここで、
両方向のケーブル抵抗()
RL
ケーブル長 (m)
LC
AP
電源線の断面積 (mm2)
(各種ケーブル仕様を参照)
2
出力線および入力線
1.05 ツイスト線による長さ係数
56
銅の導電率
PMmin,
PMmax 最小供給電圧時および最大供給電圧時
にそれぞれにおける最大消費電力(W)
UPmin,
UPmax エンコーダの最小もしくは最大供給電
圧値(V)
後続電子機器の供給電圧値(V)
UE
∆U
ケーブルでの電圧降下(V)
エンコーダにおける電圧(V)
UP
エンコーダの必要電流(mA)
IM
PM
エンコーダの消費電力(W)
後続電子機器の出力電力(W)
PE
エンコーダなどの測定機器Mを後続電子機器Eに接続:
インターフェースユニットの種類により異なります
が、インターフェースユニットの信号変換時の電
源効率に関する補正係数(各製品情報を参照
ください)の考慮が必要な場合があります。
DRIVE-CLiQインターフェース搭載のエンコー
ダは定格電圧DC 24V で設計されています。後
続電子機器メーカーは供給電圧の許容値とし
てDC 20.4V ~28.8Vを指定しています。
DRIVE-CLiQ搭載のハイデンハイン製エンコー
ダは電圧範囲をさらに広げることを可能にしてい
ます。(各仕様を参照ください)
DC 36.0Vは短時間での使用が可能です。
DC 28.8V~36.0Vの電圧範囲では、消費電
力がより高くなることが予想されます。
エンコーダなどの測定機器Mと後続電子機器Eの間にインターフェースユニットを配置:
65
電気的許容速度/走査速度
エンコーダの最大許容回転数または走査速
度を、下記要素から求めることができます。
• 機械的許容回転数または走査速度
• 電気的許容回転数または走査速度
正弦波出力信号のインクリメンタルエンコー
ダでは、電気的許容回転数/走査速度が
–3dB/ –6dBカットオフ周波数もしくは後続電子
機器の許容入力周波数により制限されます。
矩形波出力信号のインクリメンタルエンコー
ダでは、電気的許容回転数/走査速度が下
記の要素により制限されます。
– エンコーダの最大許容走査周波数fmax
および
– 後続電子部の読み取り可能な
最小エッジ間隔a
角度エンコーダ/ロータリエンコーダの場合
f
nmax = max · 60 · 103
z
リニアエンコーダの場合
vmax = fmax · SP · 60 · 10–3
ここで、
nmax 電気的許容回転数 ( min–1)
vmax 電気的許容走査速度 (m/min)
fmax エンコーダの最大走査/出力周波数
または後続電子部の最大入力周波数
(kHz)
z
角度エンコーダ/ロータリエンコーダの
360°ごとの目盛線本数
SP
リニアエンコーダの信号周期(µm)
ケーブル
曲げて固定する
バージョン
ほとんど全てのハイデンハインエンコーダケーブ
ルやアダプタおよび接続ケーブルはポリウレタ
ン(PUR)で覆われています。さらに特殊エラスト
マー(EPG)、特殊熱可塑性エラストマー(TPE)
やポリ塩化ビニル(PVC)も使用しています。
これらケーブルはカタログ上にて“PUR”、“EPG”、
“TPE”、“PVC”と区別しています。
繰り返し曲げる
繰り返し曲げる
耐久性
PURケーブルは、DIN EN 60 811-2-1に定める
耐油性、耐水性 およびDIN EN 50 363-10-2
に定める耐細菌性を有しています。
このケーブルは、PVCおよびシリコンを含むことな
く、UL規格に適合しております。UL認定番号
AWM STYLE 20963 80 °C 30 V E63216
が、ケーブルに印字されています。
EPGケーブルは、高温での使用に適してお
り、DIN EN 60 811-2-1に定める耐油性および
DIN EN 50 363-10-2に定める耐水性を有して
います。このケーブルはPVC、シリコンおよびハロ
ゲンを含みません。PURケーブルと比べて、耐環
境性、耐屈曲性、そして耐ねじれ性があります。
温度範囲
曲げて固定する
繰り返し曲げる
PUR –40 °C ~ 80 °C –10 °C ~ 80 °C
EPG –40 °C ~ 120 °C –
TPE –40 °C ~ 120 °C –
PVC –20 °C ~ 90 °C –10 °C ~ 90 °C
PVCケーブルは耐油性があります。UL認定番
号AWM E64638 STYLE20789 105C VW1SC NIKKOが、ケーブルに印字されています。
加水性や環境条件が厳しくない場合、PURケー
ブルは100°Cまで使用可能です。必要な際に
は、弊社営業部までお問い合わせください。
網スリーブ付TPE被膜線は耐油性があります。
ケーブル長
仕様に記載されたケーブル長は、ハイデンハイ
ン製ケーブルおよび推奨する後続電子部の入
力回路を使用した場合にのみ適用されます。
ケーブル
材質
曲げ半径 R
曲げて固定する
¬ 3.7 mm
PUR
¬ 4.3 mm
繰り返し曲げる
≧
8 mm
≧
40 mm
≧
10 mm
≧
50 mm
¬ 4.5 mm
¬ 4.5 mm
EPG
≧
18 mm
–
¬ 5.1 mm
PUR
≧
10 mm
≧
¬ 5.5 mm
PVC
お問合せください
¬ 6 mm
PUR
≧
20 mm
≧
50 mm
お問合せください
75 mm
¬ 6.8 mm
≧
40 mm
≧ 100 mm
1)
≧
35 mm
≧
1)
≧ 100 mm
¬ 8 mm
¬ 10 mm
¬ 14 mm
網スリーブ付
TPE被膜線
1)
66
金属保護
TPE
≧
10 mm
75 mm
≧ 100 mm
–
電気保安と電磁両立性
電気保安
エンコーダのハウジングは内部回路と絶縁され
ています。定格サージ電圧は500Vです。
(DIN EN 60664-1 による)
電磁両立性(EMC)
正しく取付けられ、ハイデンハイン接続ケーブル
が使用されている場合、ハインデンハイン製エ
ンコーダはEMC指令2004/108/ECに規定さ
れた電磁両立性の要求を満たします。
• ノイズイミュニティーDIN EN 61000-6-2:
具体的な基本規格は以下のとおり
– ESD
DIN EN 61000-4-2
– 電磁界
DIN EN 61000-4-3
– バースト
DIN EN 61000-4-4
– サージ
DIN EN 61000-4-5
– 伝導妨害
DIN EN 61000-4-6
– 電力周波数磁界
DIN EN 61000-4-8
– 電圧ディップ、
短時間停電
DIN EN 61000-4-11
• エミッション
DIN EN 61000-6-4:
具体的な製品(群)規格は以下のとおり
– IT機器
DIN EN 55022
電気的障害源
電気的障害は主に静電結合もしくは誘導結合
が原因で起こります。誘導結合は、信号線や入
出力端子を通してシステムに侵入することがあり
ます。通常、電気的障害源として考えられるもの
は、次の通りです。
• 変圧器、ブレーキ、および電動機の強力な磁界
• リレー、電磁開閉器、電磁弁
• 高周波装置、パルス装置、およびスイッチング
電源部の漂遊磁界
• 上記装置のAC電力線およびリード線
各種対策
トラブルが発生しない動作を保証するために、
必ず以下の対策を講じてください。他の方法を
実施する場合には、電気安全やEMCに関して
機器特有の対策が必要となります。
• ハイデンハイン製ケーブルを必ずご使用くだ
さい。電源線における電圧降下を考慮してく
ださい。
• コネクタや端子箱のような接続部品は金属
製筺体のものを使用してください。これらの部
品にはエンコーダへの信号伝送および電圧
供給のみを許容しています。
• エンコーダ、接続部品および後続電子機器の
それぞれのハウジングをケーブルのシールドで
接続してください。確実にシールドが全面接触
(360°)するようにしてください。1箇所以上に電
気的接続をしているエンコーダについては、各
製品の取付説明書等を参照してください。
• 二重シールドケーブルについては、内部シー
ルドは外部シールドと分離されていなければ
なりません。内部シールドは後続電子機器の
0 V に接続してください。エンコーダ内やケー
ブル内で内部シールドと外部シールドを接続
しないでください。
• 取付け手順のとおり、シールドを機能接地に
接続してください。
• 他の金属面とシールド(例、コネクタハウジング)
が接触しないようにしてください。ケーブルを配
線の際に注意してください。
• 信号ケーブルを電磁障害の発生源(開閉器
類、モータ、インバータ、電磁弁等の誘導性の
装置)の近くに配線しないでください。
– 信号ケーブルとノイズ源を十分に分離するた
めには、通常100mm程度の空間を置いて
設置するか、金属ダクト内に設置する場合
には接地金属隔離板を使用してください。
– スイッチング電源内のインダクタから少なく
とも200mm離して設置してください。
• システム全体で補償電流が予想される場合
には、別の導体接続により同電位にする必
要があります。シールドには、導体接続により
同電位にする機能がありません。
• エンコーダへの電源供給は必ずPELVシステ
ム(DIN EN 50178)から行なってください。
低インピーダンスの高周波接地
(DIN EN 60204-1 Chapter EMC)を行なっ
てください。
• 11 µAPP信号出力のエンコーダ:
延長ケーブルには、ハイデンハイン製ケーブ
ル(ID 244955-01、最長30 m)のみを使用
してください。
電磁障害物からの最小間隔
代替シールドクランプ
 0.3 m
電磁障害物からの最小間隔
67
インターフェースユニット
IK 220
汎用PCインターフェースボード
IK 220は2台のインクリメンタルまたはアブソリュー
トタイプのハイデンハイン製エンコーダの測定値を
記録するためのPC用の拡張ボードです。
分割・計数回路ユニットは、正弦波入力信号を
4096倍まで分割します。
ドライバソフトが納入品目に含まれています。
IK 220
» 11 µAPP EnDat 2.1
SSI
エンコーダ入力
(切換可)
» 1 VPP
エンコーダとの接続
2個の15ピンD-subコネクタ (オス)
入力周波数
≦ 500 kHz
信号分割
4 096倍
内部メモリ
8 192 位置値(1軸あたり)
インターフェース
PCIバス (プラグ&プレイ)
ドライバソフトと
デモソフトプログラム
Windows 2000/XP/Vista/7用
VISUAL C++、VISUAL BASIC および BORLAND DELPHI
≦ 33 kHz
–
–
さらに詳しい情報については、
IK 220 Product Information sheet
を参照ください。
IBV / APE シリーズ
インターフェースユニット
このユニットは、ハイデンハイン製エンコーダの
正弦波出力信号(» 1 VPP)を400倍まで分
割し、デジタル化したTTL矩形波信号を出力し
ます。
IBV 101
さらに詳しい情報は、
製品情報 IBV 100、IBV 600、
APE 371 Product Information documents、
そしてInterface Electronics Product Overview
を参照ください。
68
IBV 101
IBV 102
IBV 660 B
APE 371
形状タイプ
箱型
コネクタ
保護等級
IP 65
IP 40
エンコーダ入力
» 1 VPP
エンコーダとの接続
IBV: 12ピンM23フランジソケット(メス)
APE: 15ピンD-subコネクタ(メス)もしくは
12ピンM23コネクタ(メス)
分割倍率
(切換可)
5倍
10倍
出力
• 2個の « TTL矩形波パルス列Ua1 と Ua2 および
その反転信号 ¢ と £
• 原点信号 Ua0 と ¤
• アラーム信号 ¥
• リミットおよびホーミング信号 H、L (APE 371用)
供給電圧
DC 5 V ± 0.25 V %
20倍
25倍
50倍
100倍
25倍
50倍
100倍
200倍
400倍
5倍
10倍
20倍
25倍
50倍
100倍
EIB シリーズ
外部インターフェースボックス
EIBは内蔵されている計数機能によって、ハイ
デンハインのエンコーダからの正弦波信号を内
挿分割し、シリアルデータに変換します。原点通
過後に、固定原点に対する位置値が確定され
ます。
EIB 392
EIB 192
EIB 392
形状タイプ
箱型
コネクタ
保護等級
IP 65
IP 40
エンコーダ入力
» 1 VPP
エンコーダとの接続
12ピンM23コネクタ(メス)
分割倍率
≦ 16 384倍
出力インターフェース
EIB 192/EIB 392: EnDat 2.2
EIB 192 F/EIB 392 F: ファナックシリアルインターフェース
EIB 192 M/EIB 392 M: 三菱高速シリアルインターフェース
供給電圧
DC 5 V ± 0.25V
• 15ピンD-subコネクタ(メス)
• 12ピンM23コネクタ(メス)
さらに詳しい情報は、
製品情報 EIB 192 および EIB 392
を参照ください。
EIB 741
外部インターフェースボックス
EIB 741は、高分解能測定、高速データ取得、
データ転送、もしくはデータ保存を行う用途に最
適な製品となっております。
最大4式のハイデンハイン製エンコーダ(インクリ
メンタル/アブソリュート)を接続できます。
測定データは汎用イーサネット経由で出力され
ます。
EIB 741
EnDat 2.1
EnDat 2.2
エンコーダ入力
(切換可)
» 1 VPP
エンコーダとの接続
4個の15ピンD-subコネクタ(メス)
入力周波数
≦ 500 kHz
–
信号分割
4 096倍
–
内部メモリ
通常、各軸ごとに250 000 の位置データを記憶
インターフェース
IEEE 802.3準拠イーサネット(≦ 1 ギガビット)
ドライバソフトと
デモソフトプログラム
Windows、Linux、LabView 用
サンプルプログラム
さらに詳しい情報は、
製品情報 EIB 700シリーズ を参照ください。
EIB 1500 シリーズ
外部インターフェースボックス
EIB 1500は、ハイデンハイン製インクリメンタル
角度測定用エンコーダの走査ヘッド2式からの
位置値を演算用に分割・デジタル化を行うイン
ターフェースユニットです。2式の走査ヘッドが適
切(180° ± 5°)に取付けられた時、取付け軸側
の偏心による誤差や芯振れ誤差を最小化す
ることが可能です。
EIB 1512
EIB 1592 F
エンコーダ入力
2 x » 1 VPP
エンコーダとの接続
12ピンM23コネクタ(メス)
分割倍率
≦ 16 384倍 (エンコーダにより異なります)
出力インターフェース
EnDat 2.2
後続電子機器との接続
8ピンM12フランジソケット(オス)
供給電圧
DC 3.6 ~ 14 V
ファナック
シリアル
インターフェース
EIB 1592 M
三菱高速
シリアル
インターフェース
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ハイデンハイン検査機器
PWM 9 はハイデンハインのインクリメンタルエ
ンコーダをチェック・調整する測定装置です。
各種エンコーダ信号のチェックに使用できるよ
うに各種拡張モジュールを用意しています。測
定値は、LCDモニタに表示さ
れます。ソフトキーを使って簡
単に操作できます。
PWT は、ハイデンハインのインクリメンタルエン
コーダを取付ける際にお使いいただく取付け調
整用機器です。出力信号はその公差範囲を示
す棒グラフの形で簡易的に表示されます。
インターフェースユニットAPE 381は信号補正
機能を搭載したエンコーダをPWM/PWTに接
続するのに必要です。APE 381は走査ヘッド内
の信号補正機能を無効化し、補正されていな
い1 VPP信号の品質確認を行います。
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PWM 9
エンコーダ入力
11 µAPP;1 VPP; TTL; HTL; EnDat*/SSI*/磁極検出位置信号
用の拡張モジュール(インターフェース)
*位置値またはパラメータの表示なし
機能
• 信号振幅、電力消費、差動電圧、走査周波数の測定
• インクリメンタル信号(信号振幅、位相角、on/off比) と原点信
号(幅と長さ)のグラフ表示
• 原点検出、故障検出、カウント方向のシンボル表示
• 汎用カウンタ、1~1024倍の内挿分割を選択可能
• オープンタイプリニアエンコーダ用信号調整
出力
• 後続電子部に接続し信号を入力
• オシロスコープ接続用のBNCソケットコネクタ
電源
DC10 ~ 30 V、最大 15 W
寸法
150 mm × 205 mm × 96 mm
PWT 10
PWT 17
エンコーダ入力
» 11 µAPP « TTL
機能
信号振幅の測定
信号形状の公差確認
原点信号の振幅と位置確認
電源
電源ユニットを介して (同梱)
寸法
114 mm x 64 mm x 29 mm
PWT 18
» 1 VPP
APE 381
エンコーダ入力
» 1 VPP (接続された信号)
形状タイプ
D-sub コネクタ付きケーブル
機能
走査ヘッド内の信号補正機能をキャンセルします
電源
後続電子機器より供給
PWM 20
ハイデンハイン製エンコーダの診断および調整
用として、ATSソフトウェアと位相角測定装置
PWM 20をセットで用意しています。
PWM 20
エンコーダ入力
• EnDat 2.1 またはEnDat 2.2
(インクリメンタル信号「あり」もしくは「なし」のアブソリュート値)
• DRIVE-CLiQ
• ファナックシリアルインターフェース
• 三菱高速シリアルインターフェース
• 安川シリアルインターフェース
• SSI
• 1 VPP/TTL/11 µAPP
インターフェース
USB 2.0
電源
AC 100 ~240 V もしくは DC 24V
寸法
258 mm x 154 mm x 55 mm
ATS
表示言語
ドイツ語、英語から選択
機能
•
•
•
•
•
•
システム要件
PC (デュアルコアプロセッサ搭載、クロック周波数 2 GHz以上)
メモリ容量 2 GB以上
対応OS:Windows XP、Vista、
Windows 7 (32 ビット版/64ビット版)、Windows 8
200 MBのハードディスク空き容量
位置値表示
接続用対話画面
診断
EBI/ECI/EQI、LIP 200、LIC 4000 等用取付け操作ガイド
付加機能(エンコーダによりサポートされている場合)
メモリ内容
DRIVE-CLiQはSIEMENS AG社の登録商標です。
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本社
名古屋営業所
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 (093) 551-1617
DE
BE
BG
BR
BY
CA
CH
CN
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7300 Orkanger, Norway
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DK
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2670 Greve, Denmark
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PH
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Quezon City, Philippines 1113
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08028 Barcelona, Spain
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02-384 Warszawa, Poland
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12681 Berlin, Deutschland
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FARRESA ELECTRÓNICA, LDA.
4470 - 177 Maia, Portugal
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RO
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07751 Jena, Deutschland
 03641 4728-250
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Laverton North 3026, Australia
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Tel Aviv 61570, Israel
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Bangkok 10250, Thailand
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Chetpet, Chennai 600 031, India
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Gasan-Dong, Seoul, Korea 153-782
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MX
HEIDENHAIN CORPORATION MEXICO
20235 Aguascalientes, Ags., Mexico
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43200 Balakong, Selangor
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6716 BM Ede, Netherlands
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04763-070 – São Paulo – SP, Brazil
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220026 Minsk, Belarus
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8603 Schwerzenbach, Switzerland
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Beijing 101312, China
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VE
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Caracas, 1040-A, Venezuela
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VN
AMS Co. Ltd
HCM City, Vietnam
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ZA
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Midrand 1685, South Africa
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ファイル綴じの際は、ここより折って下さい。
ドイツ本社