リポートレストランサービス業界を担うホープたち技能グランプリ（レストランサービス職種）／HRSサービスコンクールの優勝者に聞く第28回技能グランプリ（2015）金賞受賞者第1回　木下　稔也さん 2年に一度開催される「技能グランプリ」のレストランサービス職種と、毎年開催される「HRSサービスコンクール」は、レストランサービスに従事する人にとって憧れの舞台。いずれの大会も全国各地から腕自慢が集まり、日ごろの研鑽の成果を披露し、そして素晴らしい同業者と出会う。この連載では、そうした大会で優勝した人たちの人柄に触れる。初回の今回は、昨年2月に技能グランプリ（レストランサービス職種）で金賞を受賞した木下稔也さんが登場。レストランの入り口に設置されたパネルは、常連客からのプレゼントきのした・としや。1974 奈良県生まれ。伊勢志摩ロイヤルホテル料飲部マネージャー。大和リゾート（伊勢志摩ロイヤルホテル）就職のきっかけは、学生時代の旅館で接客のアルバイト。陶芸と子供と過ごすのが趣味。 3月某日、近鉄名古屋駅から志摩 Q　木下さんが昨年2月に技能グラ勝した後、レストラン顧客にお披露賢島直通の快適な特急列車に乗り、ンプリで優勝したのは、とても素晴目のディナーを開催しました。イベ木下さんの働くホテルに向かった。らしいこと。本当は君が優勝してドント名は「木下稔也　第28回技能 5月26・27日に開催される伊勢志アを開け、伊勢志摩サミットを呼んグランプリ金賞厚生労働大臣賞摩サミットが近づいていることを思だんじゃないの？（笑）さて、グラン受賞賞味会」です。お客さまにはトプリに挑戦した理由は？ランシェやデクパージュの実際を見い、足をのばして会場となる志摩観て、感じてお楽しみいただこうと思光ホテルに行くことにした。いました。賢島駅を降りると、警察官が立っ A　アハハ。それはチャレンジ精神ていて、早くも空気が違う。歩いてです。2 7 回のグランプリにエント 10分のホテルまでは随所に道路工リーしたものの、残念ながら第一子 Q　反応はいかがでしたか？が行われ、館内では耐震補修工事なの出産と重なり辞退したので、2 8 A 「楽しかった！」「また参加したどが進んでいた。近くにはアマンの回はぜひ出場したかったですね。部い」との声が多く、うれしかったです「AMANEMU（アマネム）」がこの 3月にオープンしたばかりだし、 “伊下には「俺が先に出るから後に続ね。以降、クラシックなサービスも取け！」と言っています。り入れて、最近の料理の完成度が高い洗練されたアシェットサービス勢” の南、 “ 熊野” の東の伊勢志摩は間違いなく大きく変わろうとしてい Q　優勝したときの気持ちは？で、希薄になりがちなゲストとのコる。 A　「まさか、優勝とは！」と、本人のミニュニケーションについて改めて木下さん直々の運転で、伊勢志私がびっくりしました。（笑）長期的考える機会となりました。摩ロイヤルホテルに着く。車寄せはにチャレンジをしていくつもりでしここも工事中で大忙しだ。ロビーかたから。急に周囲から「スゴイ！スゴ Q　現在の伊勢志摩サミットへの取らは素晴らしい眺望の的矢湾が広イ！」と言われましたから、戸惑ったり組みをお聞かせください。がっている。「木下さん、赤のコントのが事実ですね。 A　私の働くホテルと、伊勢志摩サラストが素敵な的矢大橋を背景にして一緒に写真を撮ろうよ！」と、さっ Q　その後はどうでしょう？ミットの中心である志摩観光ホテルそく記念撮影。ティーラウンジに席 A　受賞して大きく変わったことはは少し離れていますので温度差がを移して、お話を伺うことにした。ありませんが、今回の取材をはじあるように思います。しかしながら、 6 HRS news 2016 May め、業界関係者の方に声をかけてい当ホテルでも関係者の方のご利用ただく機会が増え、交流の輪が広ががありますので、それぞれのニーズりました。また技能グランプリに優にお応えできるように、外国語の表 HRSnews 昨年（2015年）6月20・21日、木下さんが所属する伊勢志摩ロイヤルホテルの「スカイレストラン　シービュー」で、「木下稔也　第28回技能グランプリ金賞　厚生労働大臣賞受賞賞味会」と銘打ったイベントを開催し、地元のお客様に華麗なテクニックを披露した。魚料理「真鯛とそのムースのファルシ　ジュ・ド・オマールでラケして　いろいろ野菜のプレッセ　煮詰め的矢湾を望む高台に位置する伊勢志摩ロイヤルホテルたバルサミコソース」を取り分ける木下さん（左）示や食事内容についてもできる限りスタッフと考え提案していく予定です。おそらく皆さまが非常に忙しくタイトなスケジュールでご利用されると思いますので、スピードが求められると考えています。また語学力のあるスタッフを、グループ内の応援を含めて多く配置する予定です。 Q　このたびはありがとうございました。木下さんにお会いしたとき、「その素敵なネクタイのデザインは万国旗ですか？」と聞くと、「はい。伊デザート「日本チャンピオンとその仲間達が、みなさまの前でお作りするパイナップルのデザート」のため、若手スタッフと一緒にパイナップルのカービングを披露勢志摩でのサミット開催が決まり、我々もさっそくこのネクタイを探して買い求め、全スタッフが着用して盛り上げようとスタートいたしました」と言う。木下さんはテクニックのみならず、全体的なグランドデザインも描ける卓越した人であることを思いました。期待していますよ！越賀さなえさんは3級レストランサービス技能士の資格を持つ。木下さんが期待する若手の一人的矢大橋をバックに木下さん（左）と林さん（右）が記念撮影編集：坂東治朗　インタビュアー：林　正一（企画委員） HRS news 2016 May 7