Nikkei日本サービス業PMI - Markit Economics

プレスリリース
2015年11月4日10:35(日本)/01:35(協定世界時)まで公開禁止
Nikkei日本サービス業PMI™ (および複合PMIデータ)
サービス業の事業活動、前月より大幅に改善
主な動向
Nikkei日本サービス業PMI

サービス業の事業活動が拡大、過去1年強で2番
目の勢い

コスト圧力が増加し、サービス単価が上昇
55

サービス業の景況感は過去5ヶ月で最も低調
50
50 = 前月比で変化なし、季節調整済み
概要
45
日本のサービス業の業況は10月に前月を上回る勢
いで改善した。事業活動は、9月の伸び悩みから回
復し全体的に堅調だった。また新規事業の継続的増
加がこれを支えた。対照的に、雇用は前月の微増か
ら減少に転じた。
40
一方、日本のサービス業の購買コストの上昇は前月
より大幅だったが、3年にわたる現在のコスト連続
上昇期間の平均より小さかった。これと合わせサー
ビス単価は、わずかに下落した9月から転じて上昇
した。また景況感は2ヶ月連続で勢いが鈍り、5月
以降で最も弱気となった。
季節調整済み事業活動指数は52.2で、9月の51.4か
ら上昇した。ここから、日本のサービス業の業況が
前月を上回る勢いで改善したことが示された。今回
の値は8月以降最大であり、2014年9月以降で見て
も上から2番目だった。事業活動拡大の主な要因と
しては、新規事業開発及び売上の増加が指摘された。
一方、日本の製造業の生産高は2月以降の最大幅で
増加した。製造業の生産高とサービス業の事業活動
がいずれも前月より大幅に増加したことで、Nikkei
複合生産高指数は8月(52.9)以降で最大となる
52.3を記録した。これは2014年9月以降で見れば上
から2番目の値である。
日本のサービス業の事業活動の伸びを支えたのは、
新規事業の増加だった。増加率は、低調だった9月
とほとんど変わりないが、今年これまでの平均とほ
ぼ同じだった。製造業の新規受注も増加し、勢いは
過去1年で最大だった。
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増加の勢いの拡大
60
35
減少の勢いの拡大
30
2008
2009
2010
2011
2012
2013
2014
2015
出典:Nikkei、Markit
事業活動の増加にも関わらず、サービス業の雇用は
減少した。また減少率は2011年12月以降で最大だ
った。対照的に製造業では雇用が増加し、勢いは過
去18ヶ月で最大だった。
需要の増加と雇用の減少で日本のサービス業は生産
能力に圧力を受け、受注残が増加した。増加率は7
月以降で最も大きく、調査対象企業の12%が受注残
の増加を報告した。対照的に製造業の受注残は、2
ヶ月連続で減少した。
価格面を見ると、円安で輸入品のコストが上がり、
購買価格が上昇した。そのため企業はコスト圧力増
加への対応として、サービス単価を引き上げた。製
造業でも購買コストが上昇したが、製品価格は下落
した。
日本のサービス業において今後の事業活動の伸びに
関する見通しはプラスだった。新施設、新規事業開
発、売上増加の期待が要因に挙げられた。しかし強
気の程度は縮小し、過去5ヶ月で最低となった。調
査対象企業の中には、中国等の基本的需要の強さに
ついて懸念を示すところもあった。
コメント
当 調 査 を ま と め た Markit エ コ ノ ミ ス ト 、 Amy
Brownbillによる日本サービス業PMI調査データに
関するコメント
「日本のサービス業の業況は10月に、前月より大
幅な勢いで改善した。支えとなったのは新規事業の
加 速 的 な増 加 だ った 。 それ に も 関わ ら ず 雇用 は
2011年12月以降の最大幅で減少した。しかしこの
ために受注残は増加した。
一方、調査データでは今後の事業活動に対する見
通しが弱まり、景況感が5月以降で最も低調となっ
た。企業の中には中国等の需要の後退を懸念すると
ころがあった。」
- 以上 -
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エディター・ノート
Nikkei日本サービス業PMI™は、400を超える民間サービス企業の購買担当者を対象に月間アンケートを実施し、回答の集計データを基準
に算出されます。調査対象企業は、サービス業全体の構造を正確に反映するものとなるよう慎重に選ばれています。
Nikkei複合PMI™は、製造業生産高とサービス業事業活動指数の加重平均であり、800を超える日本の代表的な製造業・サービス業各社か
ら集めた独自の調査データに基づいています。
各暦月の中旬に収集されたデータを基準に、前月実績と比較して当該月に何らかの変化がある場合には、その変化が調査回答に反映されま
す。当レポートでは、サブインデックスごとに改善・横ばい・悪化の各回答率、改善と悪化の回答率の差、および景気動向指数が掲載され
ます。景気動向指数は、改善の回答率に横ばいの回答率の半数を加算したものです。
景気動向指数は先行指標的な特性があり、現在起こりつつある動向変化を概ね示唆する有効な指数です。この指数が50を超える場合は全
体的な改善を、50未満の場合は全体的な悪化を表します。
購買担当者指数™(PMI™)調査では、売上高、雇用、在庫、価格といった多数のサブインデックスをもとに民間セクターの現況に関する
最新情報を提供し、高い評価を得ています。各指数は、景況の把握や企業・投資戦略の形成に役立つものとして、多くの企業、各国政府、
金融機関の経済アナリストの方々にご利用いただいております。特に各国中央銀行は金利の決定に当調査を役立てています。PMI調査は毎
月いち早く発表される景況指標であり、政府機関が作成する同種のデータにも大きく先行しています。
Markitは基本的調査データを公表後に修正することはありません。ただし季節調査要因は必要に応じ修正されることがあります。その場合、
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PMI(購買担当者指数)
「購買担当者指数™(PMI™)」調査は現在、世界の30余りの国々およびユーロ圏等主要地域で実施されています。世界で最も注目される
景況調査として、各国中央銀行、金融市場、企業経営者の方々より、経済動向を知る最新、正確、かつ独自の月間指標としてご利用いただ
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