平成18年7月 平成19年度 住宅金融公庫(独立行政法人 住宅金融支援機構) 融資制度に関する要望 社団法人 不動産協会 理 事 長 岩沙 弘道 わが国の経済は、企業の設備投資の増加および企業収益の改善等により回復 基調にありますが、この回復基調を継続するためには民間需要の牽引役である 住宅投資の拡大が必要です。 住宅投資を拡大し、国民の住宅取得を支援するためには、住宅需要者のニー ズに応じた住宅資金融資が安定的に行われることが不可欠です。住宅金融公庫 の直接融資業務が縮小され、住宅需要者の多くが民間金融機関から住宅資金の 借入れを行っている状況にありますが、その多くが短期固定または変動金利で あり、金利上昇局面においては、住宅需要者に予期せぬ負担増が生じる可能性 があり、住宅取得に支障が生じかねません。 一昨年度から公庫の証券化支援による長期固定の民間ローンが開始されま したが、著しく件数が伸びている状況にはありません。今後予想される金利上 昇局面に備え、証券化支援による民間住宅ローンの供給の拡大を含め、長期・ 固定の住宅資金が大量に確保される方策を講ずべきです。 平成19年4月1日に、住宅金融公庫が廃止され、独立行政法人住宅金融支 援機構が設置されますが、同機構の事業の活用により、引き続き住宅投資の拡 大と国民の居住環境の改善が図られるとともに都市居住を促進する観点から、 平成19年度予算編成において下記の措置が講じられるよう要望します。 記 1.フラット35について (1) 適用金利 適用金利の確定日は、現行では資金実行時であるが、公庫の直接融資と 同様に申込時金利とする措置を講じる。 (2) 抵当権設定 抵当権設定期限を実行月の翌月末まで延長する。 (3) 融資条件の緩和 保留地、保留床、定期借地権の保証金についても融資対象とする。 (4) 優良住宅取得支援制度(フラット35S) 優良住宅取得支援制度(フラット35S)について以下の措置を講じる。 ① 適用要件(省エネルギー性能、耐震性能、バリアフリー性能)を緩和 する。 ② 通年受付とする。 (5) 登録免許税 新たに設立される独立行政法人住宅金融支援機構においても、抵当権設 定登記に係る登録免許税の取扱いについては非課税とする。 2.直接融資制度について (1) 都市居住再生購入融資 都市居住再生購入融資については、都市の再生・土地の有効利用に資す る融資として、新たに設立される独立行政法人住宅金融支援機構において も継続して実施する。 (2) 保留地、保留床への融資 保留地、保留床がフラット35で融資対象とならない場合、これらに対 して引き続き直接融資を実施する。 以 上
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