モバイルの時代、 ワーカーのユーザー体験を 最適化するには

Citrix NetScaler によるモバイルデリバリーの最適化
| ホワイトペーパー
モバイルの時代、
ワーカーのユーザー体験を
最適化するには
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Citrix NetScaler によるモバイルデリバリーの最適化
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モビリティの台頭により、データセンターネットワークには、かつてないほどの圧力が掛かっ
ています。このままでは、標準の TCP で今日のモバイルワーカーのパフォーマンス、可用性、
およびセキュリティ要件を満たすことは困難を極めます。しかし、その一方でこれらの課題に
対処するための特別な TCP 拡張機能が多数開発されています。また、Citrix NetScaler
は、モバイル中心の世界でのユーザーエクスペリエンスを最適化するために、モビリティを意
識した機能を多数備えています。
企業の IT 部門は、これらを活用するためにモバイルを意識した最新の TCP プロトコル拡張
機能をサポートしている ADC(アプリケーションデリバリーコントローラ)を導入する必要があ
ります。Citrix NetScaler は、業界で最も先進的なクラウドネットワークプラットフォームで、こ
れらの拡張機能をサポートするだけでなく、今日のモバイルワーカーが望んでいる優れたエ
クスペリエンスを提供するために特別に設計されています。NetScaler には、今日のモバイ
ルエンタープライズに業界最高レベルのパフォーマンス、可用性、およびセキュリティを提供
する革新的な機能が追加されているのです。
TCP:変化するネットワークの要求に対応
TCP が最初に規定され文書化されたのは約 40 年前の 1974 年 12 月です。現在でも、イン
ターネット上だけでなく、企業のデータセンターネットワーク内で最も広く使用されているプロ
トコルです。
当初の設計目標の一部を次に示します。
 相互運用性:標準プロトコルを使用することで異なるホストおよびエンティティ間でのデー
タ送信を可能にする
 柔軟性:ホストコンピューター、ルーター、ネットワークなどによくある物理的な違いを処理
する(パケットサイズの違いもサポート)
 信頼性:エラーやパケットロスを検出し、必要な場合はデータを再送信する
 接続性:複数の独立したネットワークを 1 つの集合ネットワークとして連携して機能させる
これらの目標は大筋では達成されています。しかし、その当時には予測できなかった技術の
進歩により、TCP は定期的な更新を余儀なくされています。ネットワーク要求の変化とプロト
コルのコアアルゴリズムの改善により、1977 年と 1978 年に TCP バージョン 2 および 3 がリ
リースされました。さらに、1981 年までに TCP バージョン 4 がリリースされました。そのときは、
TCP からインターネットプロトコル(IP)が分割されましたが、現行バージョンの TCP に適合
するためだけにバージョン 4 と呼ばれました。
アプリケーションデリバリーコントローラで TCP を拡張
TCP/IP V4 コアプロトコルと拡張された IPv6 プロトコルは現在も使用されています。もちろ
ん、これまでに多数の拡張機能や補足的な関連プロトコルが追加されています。例えば、
TCP の多重化は、複数のユーザー/アプリケーションで同じ接続先との TCP 接続を共有で
きるようにします。アプリケーションデリバリーコントローラ(ADC)のような中間デバイスを使
用することにより、TCP 接続のオーバーヘッドの大部分を接続先サーバーから取り除くこと
ができます。ユーザーが ADC と別途 TCP 接続しても、ADC はサーバーとの TCP 接続の
共通プールを保持します。
ADC の TCP/IP ネットワークに関するパフォーマンス、可用性、セキュリティが改善されたこ
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とは、次の機能から認識できます。
 圧縮
 データキャッシング
 レイヤ 7 のコンテンツスイッチング
 レイヤ 7 のパーシステンス
 アプリケーションセキュリティ
 SSL オフロード
 WAN の最適化
その一方で、モビリティがいくつかの全く新しい需要を喚起しています。それによって特有の
問題が発生し、対応しなければならない重要な疑問が提起されています。
 企業データセンターのアプリケーションやデータにアクセスする過剰なモバイルデバイス
が TCP に求める新たな要求とは。
 変化し続けるモバイルユーザーからの要求に適応するために ADC はどのように進化す
ればよいか。
標準 TCP とモビリティの衝突
モバイルデバイスやワイヤレスネットワーク、外部接続のユーザーの急増により、TCP は経
験したことのない課題に直面しています。TCP が設計されたのは、モバイルデバイスが概念
化されるかなり前であったため、誤った認識や対応を受けることが多く、結果としてネットワー
クを十分に活用できず、パフォーマンスの低下につながっています。
例えば、TCP のフロー制御や輻輳管理アルゴリズムは、有線ネットワークが主流の時代に設
計されたため、一部のトラフィックが多すぎたり少なすぎたりすることも珍しくありません。ワイ
ヤレスネットワークには、輻輳よりも妨害によってパケットを損失する傾向があります。標準
TCP では、最小限の妨害でもパフォーマンスが大幅に低下する可能性があります。なぜな
ら、損失は輻輳に原因があるという前提で積極的な輻輳管理アルゴリズムを適用しているた
め、パフォーマンスが急激に低下します。
モバイルワーカーに対応しきれない企業ネットワーク
原因は何であれ、モバイルユーザーの需要に追い付けない企業ネットワークが多数存在し
ます。ネットワーク上ですべてが順調のように見えている間も、モバイルユーザーのエクスペ
リエンスは最適とは言えない状態です。モバイルデバイスおよびワイヤレスネットワークから
のアプリケーションやデータへのアクセスは、問題となるほど遅くなることがあります。また、モ
バイルのパフォーマンスは予測できないため、モバイルユーザーの不満が益々大きくなって
います。
モバイルユーザーの間では、サービスの可用性も大きな課題になることがあります。例えば、
外部の 3G/4G ネットワークから企業の 802.11 プライベートネットワークに移動するときに、
ネットワーク間の IP アドレスが変わることにより、アクティブな接続が終了する場合があります。
また、ノート PC、デスクトップ、仮想デスクトップを使用しているユーザーでは問題のない
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Web サイト上のコンテンツが、モバイルデバイスでは正しく表示できないという問題が発生し
ています。
最終的には、不完全なモビリティによる損害を被るのは企業です。購入の見込みのあるお客
様が企業製品のビデオを見ているときに、ネットワークのスイッチングで接続が失われた場
合、お客様はビデオをもう一度最初から見ようとは思わないでしょう。セールス担当者が購入
の見込みのあるお客様にレストランで企業の Web サイトから製品の分かり易い資料を見せる
ことができない場合、製品に対する興味が失われる可能性があります。
モビリティの課題への対応
モビリティの台頭から生まれた難題を克服するには、TCP 自体と企業データセンターネット
ワーク内部の両方を変更する必要があります。ありがたいことに、この数十年間で経験してき
たネットワークの問題には、TCP とその他のプロトコル拡張機能の結合に加え、新しい ADC
機能も使用して、すでに対処されています。これと同様の 2 方向からのアプローチは、現在
のモビリティの課題への対応にも使用できます。
 マルチパス TCP(MPTCP)などの TCP プロトコル拡張機能は、企業のモビリティのいく
つかの課題を解決するために役立ちます。
 ETag ヘッダー(詳細は後述します)は、HTTP と使用することでクライアントキャッシュの
効率を改善します。
 前述の TCP 多重化の例のように、ADC もモビリティの問題解決に重要な役割を果たして
います。
ただし、ほとんどの ADC は、有線ネットワークを考慮して設計されていることを忘れてはいけ
ません。すべての ADC が、優れたモバイルデリバリーを達成するために必要な最新のプロト
コルをサポートしているわけではありません。また、プロトコルの変更なしで導入できるモバイ
ル拡張機能などの付加的なメリットを備えていないものもあります。モバイルユーザーとアプ
リケーションにとっては、適切な ADC を選択することが重要です。
NetScaler でエンタープライズモビリティを極める
モバイルワークスタイルを実現するクラウドコンピューティング企業として、シトリックスはモビリ
ティをサポートするためのデータセンターネットワークのアップグレードを主導しています。
Citrix NetScaler(最先端のアプリケーションデリバリーコントローラ)は、モバイルデバイス
への障害を取り除き、モバイルユーザーの生産性を向上させるこれまでにない最新のモビリ
ティ機能を提供します。NetScaler は、MPTCP などのプロトコル拡張機能を活用するだけ
でなく、NetScaler Insight Center による可視性や制御など強力な新機能も追加していま
す。
NetScaler は、モバイルユーザーのエクスペリエンスを複数の側面から向上させます。パ
フォーマンス、可用性、セキュリティの 3 つの側面についてのシナリオを、次に紹介します。
パフォーマンス
モバイルユーザーが直面している最も一般的な問題の 1 つがパフォーマンスです。ヘルプ
デスクに電話で大量に寄せられる不満は、データやその他のリソースのダウンロードの遅さ
に関連しています。重要な点は、これが十分なネットワーク帯域幅を使用できるときでも発生
するため、ヘルプデスクは、デバイスかアプリケーションに問題があると、誤った推測をしてし
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まうことです。1つには、TCP の輻輳制御アルゴリズムの最初の設計方法と、モバイルワイヤ
レスネットワークに共通するいくつかの特徴(比較的多いパケットロス、動的トラフィック負荷、
送信済みでまだ受信されていない大量のデータなど)が合わさって、この問題を引き起こし
ています。
ワイヤレスネットワーク妨害によるパケットロスは、標準 TCP を過剰に反応させて、TCP 輻輳
ウィンドウが不必要に短縮されることになります。これにより、全体で使用可能な帯域幅は実
際に変更されていないにもかかわらず、いつでも送信中にしておけるデータは少量に抑えら
れることになります。有線ネットワークとワイヤレスネットワークが混在すると、パフォーマンス
への悪影響は特に大きくなります。この影響は、パケットロス率が高いモバイルネットワークほ
ど、より頻繁に認識されます。
NetScaler がサポートする輻輳管理アルゴリズム、TCP Westwood(TCPW)は、TCP
New-Reno のような一般的な TCP 輻輳アルゴリズム以上にパフォーマンスを向上させます。
モバイルネットワークは、ビットエラーやネットワーク輻輳に悩まされています。これは、従来
の管理アルゴリズムではスループットを大幅に低下させる原因になります。TCPW はこの問
題を解決するために、接続の実効データ転送レートを継続的に計算し、輻輳時のデータ調
整に使用することで、接続のスループットを改善します。さらに、スループットに大きな変動が
ある場合、アルゴリズムで積極的に調査して、使用可能な最大の帯域幅まで転送を加速さ
せます。
図 1:TCP Westwood と従来の輻輳管理アルゴリズムとのパフォーマンスの比較
NetScaler は、高度な TCP バッファリング機能も提供します。この機能は、トランザクショ
ン管理環境のパフォーマンスを改善します。これを実現するために、高速のサーバーネット
ワークと低速のクライアントネットワーク間の速度整合メカニズムを追加し、サーバーの応答
をバッファリングしてから、クライアントの速度でクライアントに送信します。この方法により、
サーバーは要求されたデータの負荷からすばやく開放され、そのリソースを他のタスクに利
用できるようになります。
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動的ウィンドウ管理により、NetScaler はアドバタイズされた TCP ウィンドウサイズをシステ
ムのメモリ使用状況に基づいて動的に変更します。メモリ使用率が低い場合、NetScaler は
アドバタイズされた TCP ウィンドウサイズを大きくして、エンドポイントの積極的なフロー制御
を可能にし、クライアントまたはサーバーから負荷を減らします。
メモリ使用率が高い場合、動的に少しずつアドバタイズされた TCP ウィンドウを小さくして、
負荷とスループットを調整します。これによって、システムリソースの使用を最適化し、キャパ
シティが活用されていないことによるトラフィックのボトルネックを回避します。
可用性
標準の TCP 接続は、モバイルデバイスがあるネットワークから別のネットワークに切り替える
と、存続できなくなります。その結果、遮断された接続を使用しているアプリケーションに関す
る状態情報が失われる可能性があります。例えば、ユーザーが 3G/4G ネットワーク上で携帯
電話を使用してビデオをストリーミングしている場合、802.11 の企業ネットワークに接続する
と、ストリーミングは中断されます。TCP 接続は失われて、再確立が必要になり、ユーザーは
ビデオをもう一度最初から見ることになります。
今日のホストとクライアントには、その間に 3G/4G や 802.11 アクセスネットワークを含め、複
数のネットワークパスがあります。これらのパスを活用するために、NetScaler は TCP/IP プ
ロトコルの拡張機能である MPTCP をサポートしています。MPTCP は、MPTCP 対応のホ
ストとクライアント間で使用可能な複数のパスを識別し、TCP セッションを保持するために使
用します。MPTCP を有効化することで、ネットワークパスの 1 つが使用できなくなったとして
も、トランザクションを継続できます。1 つのリンクが機能しなくなっても、アプリケーションセッ
ションは失敗しないため、MPTCP は標準の TCP より優れた耐障害性と可用性を提供しま
す。
3G 接続を介したアプリケー
ションの使用状況は良好。
標準の TCP 接続でアプリ
ケーションアクセスを実行。
アクセスポイントの変更で
状況が変化。 TCP 接続の
リセットが必要になり、アク
セスの遅延が発生。
マルチパス TCP は 2 つ
の TCP 接続を使用する
ことでこの問題を解決。
その後 NetScaler が
データを結合。
図 2:Multipath-TCP(MPTCP)ゲートウェイの役割を果たす NetScaler
の例
コンテンツをデバイスタイプごとに個別にフォーマットする必要がある場合、別の可用性の問
題が発生します。NetScaler は、デバイスタイプに基づいたコンテンツスイッチングもサ
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ポートしています。クライアントの要求内のユーザーエージェントまたはカスタム HTTP ヘッ
ダーで、要求を作成したデバイスのタイプを調べます。デバイスタイプに基づいて、特定の
Web サーバーに要求を送ります。例えば、要求が携帯電話から送られて来た場合、その要
求は、ユーザーが携帯電話で表示できるコンテンツを提供できるサーバーに送られます。
セキュリティ
TCP には、セキュリティのメカニズムがありません。暗号化や認証、およびアクセス制御は、
すべて TCP プロトコル外部で処理する必要があります。携帯電話を攻撃、データ盗難、不
正アクセスから保護するには、ADC 内の追加機能とテクノロジーが要求されます。
NetScaler は、モバイルリソースを保護し、既存のネットワーク層のセキュリティ保護を強化
するセキュリティ機能を統合することで、様々な脅威を防ぎます。例えば、NetScaler App
Firewall は、アプリケーション層の既知およびゼロデイ攻撃だけでなく、通常のアプリケー
ションの使用を逸脱した Web アプリケーションの動作もブロックして、最終的には、これらの
アプリケーションにアクセスするモバイルデバイスも保護します。さらに、従業員がどこにいて
も仕事ができるようにするための、実績のある SSL VPN ソリューション、Citrix NetScaler
Gateway により、モバイルユーザーはセキュアなリモートアクセスが可能になります。
NetScaler は、モバイルユーザーのために特別に設計されており、Citrix XenApp®および
Citrix XenDesktop®のアプリケーションおよびデータへの最もセキュアなアクセスを実現し
ます。
モバイルセキュリティは、ネットワークだけでなく、モバイルデバイス、アプリケーション、およ
びデータまで拡張する必要があります。例えば、デバイスは、管理されていない、ジェイルブ
レイクまたはルート化された、あるいは IT ポリシーへのコンプライアンスに違反している可能
性もあります。同様に、未承認のユーザーが機密アプリケーションおよびデータへのアクセス
を試みる可能性もあります。完全なモバイルセキュリティソリューションには、エンタープライ
ズモバイルデバイス管理のための XenMobile MDM も組み込まれています。XenMobile
MDM は、IT 部門がデバイスのセキュリティとコンプライアンスを保持し、モバイルアプリケー
ション、ネットワーク、およびデータを保護できるようにします。これと NetScaler および
XenMobile MDM が連携して、IT 部門が企業内のモバイルユーザーのセキュリティに対す
るニーズの拡大に対応できるようにする最善の総合ソリューションを提供します。
モバイルデバイスを攻撃から守るには、可視性も必要になります。 NetScaler Insight
Center は、業務上の重要なアプリケーションとモバイルサービスに対し、パブリックとプライ
ベートクラウド環境を超えて強力な可視性を提供します。NetScaler Insight Center は、革
新的なオープンスタンダード AppFlow™に基づいて、アプリケーションパスの中心に位置
付けられた既存のネットワーキング基盤を活用しながら、モバイル、Web、仮想デスクトップ
のすべてのトラフィックをあらゆる方向から表示できるようにします。この結果、データセン
ターのトラフィックに対し、今までにない可視性とリアルタイムでの洞察を実現する、ネット
ワークのビッグデータ分析プラットフォームが誕生します。
NetScaler のその他のモビリティサポート
NetScaler には、他にもモバイルユーザーに必要なエクスペリエンスを提供するための強力
なモビリティ機能が多数備わっています。
SPDY
SPDY(スピーディーと発音)は、Web コンテンツを送信するためのオープンネットワーキング
プロトコルのフルネームで、頭字語ではありません。SPDY の目標は、ドメインごとに 1 つの
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TCP 接続を使用することにより、Web ページの表示時間を短縮することです。SPDY は、リ
ソース要求を交互配置できるようにして、リソースへのアクセスに優先順位付けすることでこ
れを実現します。また、圧縮により待ち時間を削減します。
アクション分析のダイナミックキャッシング
Web サイトやアプリケーションのパフォーマンスは、最も頻繁に要求されるコンテンツのデリ
バリーをどこまで最適化できるかによって決まります。しかし、手動で最適化を行いたくない
場合、または Web サイトやアプリケーションが本質的に動的である場合、統計データの収集
だけでなく、その統計に基づいてリソースのデリバリーを自動的に最適化するインフラストラ
クチャーが必要です。NetScaler は、この機能をアクション分析機能として提供しています。
AppQoE(Application-Level Quality of Experience)
ADC は、これまでバックエンドリソースごとに独立したキューを保持していましたが、この方
法では、これらのリソース間でのグローバルなプライオリティキューイングは不可能です。
NetScaler の AppQoE 機能は、特定のサービス用のキューのみを保持するのではなく、仮
想サーバー(vserver)レベルでグローバルプライオリティキューを追加することで、優先度の
高いトラフィックをすでにキュー登録されていたトラフィックより先に処理できるようにします。
これにより、同じバックエンドサービスに複数のリソースが使用可能になっているときのユー
ザーエクスペリエンスが改善されます。
ETag ヘッダー
ETag(エンティティタグ)は、World Wide Web 用プロトコル、HTTP の一部です。Web
キャッシュの妥当性検査のために HTTP が提供するメカニズムの 1 つで、これによってクラ
イアントは条件付き要求を行えるようになります。Etag により、Web サーバーはコンテンツが
変わっていない場合はすべての応答を送信する必要がなくなるため、より効率的にキャッ
シュできるようになり、帯域幅を節約できます。ただし、ロードバランサーの背後にあるサー
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バーでは、妥当性検査要求が別のサーバーに送られるため、Etag は効果を発揮できませ
ん。NetScaler は、正しいバックエンドサーバーを識別するために ETag ヘッダーを書き換
えることで、この問題を克服します。
クライアントのキープアライブ
接続の開閉には時間が掛かり、複数の HTTP/HTTPs 要求を送信するときにエンドユー
ザーの全体的なパフォーマンスが低下します。パフォーマンスを向上させるために、
NetScaler ではクライアントのキープアライブを利用します。クライアントデバイスからの最初
のトラフィックを NetScaler がインターセプトして、自身とクライアントデバイス間に 1 つの接
続、自身とサーバー間にもう 1 つの接続をセットアップします。それ以降、クライアントからの
要求は NetScaler によってインターセプトされ、サーバーに送信されます。サーバーが応答
を送信すると、サーバーと NetScaler 間の接続を閉じます。しかし、NetScaler サービスがク
ライアントキープアライブを使用して構成されているときは、クライアントに応答を送信した後
でも自身とクライアント間の接続を保持し、次に要求が出されたときのクライアントの接続の
オーバーヘッドを最小限に抑えます。
エンタープライズモビリティの問題とそのソリューション
モビリティの問題は、企業内に様々な形で存在しています。それぞれのシナリオには固有の
特徴があるため、それらを解決するために使用できるプロトコル拡張機能や ADC 機能を判
断するのは容易ではありません。トラブルシューティングや問題解決を容易にするために、
次の表にモビリティの課題とソリューションを対応付けています。単純に最初の列で該当す
る問題のシナリオを探し、その横にある別の列で、解決するために使用できる機能を確認し
てください。
ユースケース
Web サーバーの Web
閲覧時の速度低下を認
識している
3G/4G から 802.11 へ
ネットワークを移動す
る際にオーディオ/ビ
デオのストリーミング
が中断され、最初から
再起動する必要がある
SPDY
MPTCP
アクション分
析のダイナ
TCP
ミックキャッ
Westwood
シング



NetScaler
Insight
Center
デバイスタイ
プに基づいた
コンテンツス
AppQoE イッチング

ETag
ヘッダー

クライアン
動的ウィン
トキープア TCP バッファ ドウバッ
ライブ
リング
ファリング


HTTP 圧縮
HTTP キャッ
シング



特定のオーディオおよ
びビデオファイルのダ
ウンロードに時間が掛
かる

複数のモバイルユー
ザーが同じ全社的な月
間ニュースレターをダ
ウンロードすると、
ネットワークの輻輳が
発生する
















エンドユーザーが企業
アプリケーションおよ
びその他のリソースへ
のダウンロードに時間
が掛かることを訴える
電話がヘルプデスクに
大量に寄せられる

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
Citrix NetScaler によるモバイルデリバリーの最適化
ユースケース
SPDY
MPTCP
アクション分
析のダイナ
TCP
ミックキャッ
Westwood
シング
NetScaler
Insight
Center
企業の幹部はサーバー
が LB 対象かどうかに
関わらず特定のアプリ
ケーションに対する
キューの優先順位付け
を要求している

PC に表示されるのと
同じコンテンツがモバ
イルデバイスでは正し
く表示されない

旧式の低速クライアン
トを使用しているため
ダウンロードのパ
フォーマンスが低下す
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デバイスタイ
プに基づいた
コンテンツス
AppQoE イッチング
10
ETag
ヘッダー
クライアン
動的ウィン
トキープア TCP バッファ ドウバッ
ライブ
リング
ファリング





る
複数のワイヤレスネッ
トワーク間で移動する
とアクティブな接続が
終了する
特定のサービスへの継
続的な接続が低速であ
るという苦情がある









従業員へのモバイルデリバリー権限の付与
モバイルワークスタイルを実現するクラウドコンピューティング企業として、シトリックスはモビリ
ティをサポートするためのデータセンターネットワークのアップグレードを推奨しています。
Citrix NetScaler は、業界で最も先進的なクラウドネットワークプラットフォームで、モビリ
ティに必要な最新の TCP 拡張機能をサポートするだけでなく、今日のモバイルワーカーが
望んでいる優れたエクスペリエンスを提供するために特別に設計されています。NetScaler
は、モバイルデバイスへの障害を取り除き、エンタープライズモビリティを採用する際の重要
な課題を克服する、最先端のモビリティ機能を提供します。
NetScaler は、次のようなモビリティの課題に対応します。
 パフォーマンス – TCPW、TCP バッファリング、動的ウィンドウ管理などをサポートする
ことにより、NetScaler は標準 TCP だけでは実現できない高パフォーマンスを提供しま
す。
 可用性 – MPTCP、コンテンツスイッチング、その他の革新的な機能をサポートすること
により、NetScaler はユーザーが場所を変えても生産的に作業を続けられるようにしま
す。
 セキュリティ – NetScaler Insight Center、NetScaler App Firewall、NetScaler
Gateway、XenMobile MDM は、最も完璧なエンタープライズモバイルソリューションと
して、モバイルデバイスを攻撃、データ盗難、不正アクセスから保護します。
Citrix NetScaler は単なるロードバランサーではありません。モバイルの世界の ADC として、
企業データセンターネットワークの重大なモビリティの課題を克服し、従業員により大きな満
足感を与え、生産性を向上させます。
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HTTP 圧縮
HTTP キャッ
シング
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シトリックスについて
Citrix Systems, Inc.(NASDAQ:CTXS)は、モバイルワークスタイルを可能にするクラウド ソリューションカンパニーです。どこにいて
も、オフィスにいるのと同じように、簡単かつ安全に仕事とコラボレーションすることが可能です。モバイル化によって多様化が進む中、
Citrix は、モバイル、デスクトップ仮想化、クラウド ネットワーキング、クラウド プラットフォーム、コラボレーション、データ共有
の各分野における業界最先端のソリューションを提供し、お客様のビジネスの俊敏性を向上します。現在、Citrix の製品は、世界中の 26
万以上の企業や組織において 1 億人以上の人々に利用されています。2012 年度の年間売上高は 25 億 9,000 万ドルでした。詳細について
は www.citrix.com をご覧ください。
©2013 Citrix Systems, Inc. All rights reserved. Citrix®、NetScaler、NetScaler Insight Center、NetScaler Gateway、XenApp、XenDesktop、
XenMobile MDM and NetScaler App Firewall は、Citrix Systems, Inc.またはその子会社の登録商標であり、米国の特許商標局およびその
他の国に登録されています。その他の商標や登録商標はそれぞれの各社が所有権を有するものです。
0813/PDF
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