準2級解答-見本(PDF

第2章
情報通信ネットワーク (解答と解説)
2-1. ネットワークと通信技術
(1)LANの接続形態と接続機器
<解答> ア=②、イ=⑤ 、ウ=③、エ=④、オ=⑥
複数台のパソコンやプリンターなどをLAN接続するための
集線装置を「ハブ(HUB)」といいます。
ルーティングテーブルを参照してパケットを中継する機能を
持ち、LANを外部のネットワークと相互に接続するための中
継機器を「ルーター」といいます。
LANの接続形態は、配線方法によってバス型、スター型、
リング型の3種類に分類されます。
●バス型
バス(母線)と呼ばれるケーブル(伝送路)にコンピュー
ターや周辺機器を接続する形態。ケーブルの端にはターミ
ネータ(終端抵抗)を取り付ける。
(2)TCP/IPとプロトコル
<解答> ア=①、イ=⑤ 、ウ=③
オフィスや学校などのLAN環境やインターネットで利用され
ている標準的なプロトコルには「TCP/IP」があります。
コンピューターでプロトコル設定が適切に設定されていないと、
通信を行うことはできません。
●プロトコル
ネットワーク上でコンピューター同士がデータ通信を行うた
めの規約。
●TCP/IP
データを正しく送信することを保証する「TCP」と、ネットワー
ク機器を識別してパケットをやり取りする「IP」の2つのプロト
コルで構成されるネットワーク接続の標準的プロトコル。
●スター型
中央にHUB(ハブ)を設置して、コンピューターや周辺機
器を放射状に接続する形態。
他の接続形態に比べて配線の自由度が高いことなどか
ら、LANの接続形態として広く利用されている。
(3)IPアドレス
<解答> ア=①、イ=④ 、ウ=③、エ=⑦、オ=⑥
IPアドレスとは、ネットワークに接続されたコンピューターや
通信機器1台1台に割り振られた固有の識別番号のことです。
I Pアドレスには、インターネット上の全ての接続機器に一意
な(他と重複することのない)番号を割り当てられる「グロー
バルIPアドレス」と、LANなどの閉じられたネットワークで利用
される「プライベートIPアドレス」があります。
●リング型
伝送路をリング状に配置し、コンピューターや周辺機器
を接続する形態。環状ネットワークともよばれる。
プライベートIPアドレスは、利用者が自由に割り当てること
ができますが、グローバルIPアドレスの取得は管理団体に申
請手続きが必要で、一般家庭でインターネットに接続する場
合は、プロバイダーが代理で手続きして取得したものを利用
することが多いです。
●DHCPサーバー
ネットワークに接続されたコンピューターにIPアドレスを自
動で割り当てる機能(DHCP機能)を持つサーバー。
●DNSサーバー
WebサイトのURLとIPアドレスを変換するのに使用されて
いる名前解決機能(DNS機能)を持つサーバー。
第2章
情報通信ネットワーク(解答と解説)
(4)通信回線と転送方式
<解答> ア=②、イ=③、ウ=⑥、エ=⑦
回線の通信(転送)速度は、1秒間に何ビットのデータを転
送できるかを意味する「bps(Bits Per Second)」という単位
で表します。
また、高速でインターネットに接続できるサービスを「ブ
ロードバンド」といい、通信速度は8Mbpsのものから
100Mbps以上のものまであります。
インターネットへの接続方法には次のような種類がありま
す。下記の内、ダイヤルアップ接続以外は、ブロードバンド
回線と呼ばれています。
接続形態
内容
ダイヤル
アップ接続
電話回線を利用した接続方法で、プロバイ
ダーのアクセスポイントにパソコンで電話を
して接続する方法。
ADSL接続
電話回線を利用した接続方法で、通話の
音声には使われていない周波数帯を使っ
て通信する。ダイヤルアップと比べて通信
速度が速いことが特徴。
FTTH
(光通信回線)
接続
CATV(ケーブル
テレビインター
ネット)接続
光ファイバーを利用した接続方法。高速で
通信の安定性が高いことが特徴。
ケーブルテレビ(CATV)回線を利用した接
続方法。高速で通信の安定性が高いこと
が特徴。
2-2.ネットワーク資源の共有
(1)ネットワーク資源の共有
<解答> ア=①、イ=④ 、ウ=⑤
ネットワーク上に存在するコンピューター、プリンター、フォ
ルダ-、ファイルなどの資源を共有すると、ネットワークに接
続している別のコンピューターから利用することができるよう
になり、ファイルの一元管理やデータのやり取りが簡単にな
るというメリットがあります。
(2)アクセス権とユーザー認証
<解答> ア=②、イ=③ 、ウ=⑥、エ=⑧
資源を共有することで便利になる反面、機密情報や個人情
報の漏洩(ろうえい)が問題になっています。
そこで、共有資源には、「読み取り」、「書き込み」、「フルコント
ロール」などの、アクセス権と呼ばれる利用権限を設定し、情
報漏洩の危険から重要な情報を守ります。
ファイルサーバーの共有フォルダ-を利用する際は、利用
者および利用者に与えられた権限を識別するために「ID」と
「パスワード」を入力して、ユーザー認証を行います。
●読み取り
ファイルの閲覧はできるが、作成、修正はできない
●書き込み
ファイルの作成、修正ができる
●フルコントロール
ファイルの読み取り・書き込み・削除ができる
(3)アクセス権の設定
●ストリーミング
音楽や映像をネットワーク経由でダウンロードしながら再
生する機能。この機能を持つサーバーをストリーミングサー
バーという。
●FTP
ファイルをネットワーク上のサーバーにアップロードしたり、
ダウンロードしたりするときに使用するプロトコル。この機能
を持つサーバーをFTPサーバーという。
<解答> ア=○、イ=× 、ウ=○
重要なデータを情報漏洩いの危険から守るためには、
データの用途や目的に合わせて、利用者を制限するように
アクセス権を設定することが必要です。
アクセス権は、フォルダー毎・ファイル毎に設定が可能で
す。例えば、あるフォルダーにAさんは読み取りしかできな
いが、Bさんは読み取り・書き込みのどちらもできる、という
ようにユーザー毎に設定することができます。
第2章
情報通信ネットワーク(解答と解説)
2-3.Webページ
2-4.電子メール
(1)Webページ公開のしくみ
(1)電子メールのしくみ
<解答> ア=②、イ=④、ウ=⑤、エ=⑧
Webページは主にHTMLファイルや画像ファイルなどで構成
されており、作成したWebページをインターネットに公開する
には、 HTMLファイル、画像ファイルなどをプロバイダーなど
の提供する「Webサーバー」に転送(アップロード)します。
<解答> ア=①、イ=③、ウ=④、エ=⑦
電子メールは、差出人のパソコンから各メールサーバーを
経由して、受取人のパソコンに届きます。
メール送信サーバー
(SMTPサーバー)
公開されたWebページをパソコンで表示するには、見たい
ページのURLをブラウザーソフトに入力します。すると、指定し
たURLのWebページのデータが欲しい、という要求がWeb
サーバーに送信され、Webサーバーは必要なデータを利用
者のパソコンに送信し、利用者のパソコンのブラウザーで
Webページが表示されます。
●HTML
Hyper Text Markup Languageの略で、Webページを作成
するためのマークアップ言語の一種。タグを使い、文字の書
式、画像や表の挿入、ハイパーリンクなどを設定できる。
電子メールの送信
差出人
プロバイダーA
●Webサーバー
HTMLファイルや画像など、Webページを表示するのに必
要なデータをブラウザーなどに提供するサーバー。
●ハイパーリンク
Webページの画像やテキストに組み込まれ、クリックすると
現在表示しているページとは別の情報を表示できる仕組み。
主にWebページのURLをリンク先に指定する。
インターネット
メール受信サーバー
(POPサーバー)
メールボックスへ電子
メールをとりにいく
プロバイダーB
電子メール
の転送
受取人
●SMTP(エスエムティーピー)サーバー
電子メールを送信するときに利用されるサーバー。
SMTPとはSimple Mail Transfer Protocol(シンプルメール
トランスファープロトコル)の略で、インターネットで電子メー
ルを送信するのに使われるプロトコル(通信規約)のこと。
(2)ブラウザーの機能
<解答> ア=①、イ=④、ウ=⑥
Webページを閲覧するためのブラウザーには、さまざまな
機能があります。
●履歴機能
過去に閲覧したページのURL・日付・サイト名などを自動的
に記録する機能。履歴の一覧から、以前見たページを探して
表示することができる。
●キャッシュ
一度表示したWebページの二度目以降の表示を早くする機
能。初めてWebページを表示した際に、Webページを構成す
る画像などのデータをパソコンの中に保存して、2回目以降
の表示ではWebサーバーからダウンロードせずに、パソコン
に保存されたデータで表示することで、表示速度を向上する。
●プラグイン
ブラウザーに備わっていない新しい機能を追加するための
プログラム。
●POP(ポップ)サーバー
電子メールを受信・保管するサーバ。
POPとはPost Office Protocol(ポストオフィスプロトコル)の
略で、「POP3」は電子メールを受信するのに使用される代
表的なプロトコル。
(2)電子メールの設定
<解答> ア=②、イ=③、ウ=⑤、エ=⑥
電子メールを利用するために、メールソフトに設定する項目
には、SMTPサーバー名、POPサーバー名、メールアカウント
(IDとパスワード)、メールアドレスなどがあります。
メールをサーバーから受信する際は、メールソフトに設定され
たアカウントによって、メールサーバーに接続する権利を持つ
利用者であることが認証されなければなりません。