北海道地方 平成24年 気 象 速 報 札幌管区気象台技術部 気候・調査課 (平成24年 気候表 2月1日作成) 階級分布図 本年 官署名 1月 平年偏差・平年比 気温 降水量 日照時間 気温 ℃ mm h ℃ 降水量 日照時間 % % 月最深 降雪の 積雪 深さ合計 cm cm 稚 内 -5.4 79.5 41.3 -0.7 94 91 88 137 北見枝幸 -6.4 42.5 83.8 -0.5 51 106 69 104 羽 幌 -5.7 99.0 63.5 -1.0 87 112 97 173 雄 武 -7.2 32.0 98.1 -0.8 70 101 55 72 留 萌 -5.5 70.0 58.2 -1.1 70 113 120) 179) 旭 川 -9.4 46.0 85.2 -1.9 66 115 66 78 網 走 -6.2 60.0 124.5 -0.7 110 109 52 91 小 樽 -4.7 138.0 92.1 -1.4 97 139 100 190 札 幌 -4.5 71.5 131.5 -0.9 63 142 70 99 岩見沢 -7.1 182.0 77.5 -1.6 162 82 194] 236) 帯 広 -8.1 25.5 206.0 -0.6 60 112 55 29 釧 路 -5.8 48.5 202.3 -0.4 112 111 19 23 根 室 -4.0 31.5 159.6 -0.3 89 104 32 54 寿 都 -3.9 86.0 42.5 -1.5 77 143 74 137 室 蘭 -3.3 33.5 106.0 -1.3 61 118 16 34 苫小牧 -5.7 26.0 173.1 -1.9 65 123 31 60 浦 河 -4.0 21.5 171.7 -1.5 58 123 16 31 江 差 -2.3 93.0 40.5 -1.5 109 125 36 111) 函 館 -4.3 55.0 125.6 -1.7 71 121 37 78 倶知安 -7.8 218.0 67.2 -2.1 115 136 209 289 紋 別 -6.3 36.0 115.1 -0.7 79 113 69 143 広 尾 -5.5 44.0 206.3 -1.0 57 129 85 63 注)「 ) 」付きの値は欠測を含む。「 ] 」付きの値は一定の割合以上の欠測を含む。 気温偏差 階級 降水比 階級 日照比 階級 北海道 22地点平均 -1.1 低 83 少 117 か多 太平洋側8地点平均 -1.1 低 72 並 118 か多 オホーツク海側4地点平均 -0.7 低 78 少 107 多 日本海側10地点平均 -1.4 低 94 並 120 多 月統計値の記録(第3位まで) 月最深積雪(多い) 第1位 岩見沢 降雪の深さの月合計(多い) 第3位 紋別 月間日照時間(多い) 第1位 広尾 第2位 小樽 札幌 苫小牧 第3位 浦河 階級分布図は、概ね「高(多)」、「並」、「低(少)」の3段階で表示します。 各階級の幅は、平年値の作成期間(1981年~2010年の30年間)における各階級の出現率が1:1:1となるように決めてあります。 また、平年値作成期間内の上位、下位10%の範囲に入る場合は「か低(少)」、「か高(多)」(か→かなり)で表します。 概況 -2012.1- -『低温・少雨(少雪)・多照』少雨(少雪)ながら、局地的な大雪- この期間の天気は、冬型の気圧配置や気圧の谷の通過で、雪の降る日が多く局地的に大雪となる日もあった。一方で晴れ た所も多く、地域による天気の違いが大きかった。気温は、中旬は平年よりかなり低く、下旬は低く、月平均気温は低かっ た。降水量は、上旬は平年より少なく、中旬はかなり少なく、下旬は多かったが、月降水量は少なかった。日照時間は、中 旬は平年よりかなり多く、月間日照時間はかなり多かった。降雪量は、中旬は平年よりかなり少なく、月降雪量はかなり少 なかった。 上旬:1~2 日は低気圧が通過し太平洋側を中心に広い範囲で雪が降ったが、晴れた所もあった。3~5 日は冬型の気圧配置と なって日本海側やオホーツク海側を中心に雪が降ったが、晴れた所もあった。日降雪量は 5 日に羅臼で 44 ㎝。6 日は、気圧 の谷の影響で広い範囲で雪が降った。日降雪量は石狩市厚田で 61 ㎝(観測史上 1 位の値を更新)。7 日は、冬型の気圧配置 となり、日本海側南部やオホーツク海側を中心に雪が降ったが、晴れた所も多かった。8 日は、気圧の谷の影響で日本海側 や太平洋側西部では雪が降ったが、その他の地域では晴れた。9~10 日は、気圧の谷の影響で日本海側やオホーツク海側で は雪が降ったが、太平洋側では晴れた所が多かった。日降雪量は 10 日に石狩市厚田で 30 ㎝。 中旬:11~12 日は、冬型の気圧配置となり、日本海側を中心に雪が降ったが、その他の地域では晴れた所が多かった。日降 雪量は 11 日に石狩市厚田で 30cm、12 日に岩見沢市 5 条で 34cm など。13 日は冬型の気圧配置で日本海側やオホーツク海側 北部では雪の降った所が多かったが、太平洋側やオホーツク海側南部では晴れた所が多かった。14~15 日は冬型の気圧配置 が強まり、日本海側を中心に雪が降ったが、太平洋側やオホーツク海側では晴れた所が多かった。日降雪量は 15 日に夕張市 鹿の谷で 58cm。16~17 日は冬型の気圧配置が続き、日本海側を中心に雪が降ったが、太平洋側とオホーツク海側では概ね晴 れた。18 日は気圧の谷の影響で日本海側では雪の降った所が多かったが、太平洋側やオホーツク海側では晴れた所が多かっ た。19 日は気圧の尾根の中で晴れた。20 日は気圧の尾根に覆われ概ね晴れたが、オホーツク海側では雪が降った。 下旬:21~23 日は低気圧の影響で雪や雨が降った。日降雪量は 22 日に広尾で 33cm、23 日に中標津町桜ヶ丘で 31cm など。 日降水量は 22 日に白老町森野で 148.5mm、登別市カルルスで 139.0mm(ともに 1 月の 1 位の値を更新)、千歳市支笏湖畔で 71.5mm など。24~29 日は冬型の気圧配置となり、日本海側を中心に雪が降ったが、太平洋側などでは晴れた所が多かった。 日降雪量は、27 日に豊富で 32cm、28 日に恵庭市島松で 39cm など。30 日は低気圧の影響で、日本海側南部や太平洋側西部、 オホーツク海側で雪が降ったが、晴れた所も多かった。31 日は低気圧が渡島半島を通過し、広い範囲で雪が降った。 気象経過図 全道 22 地点 太平洋側8地点 オホーツク海側4地点 日本海側 10 地点 最高気温 最低気温 降水量 日照時間 旬別気候表 (気温は平年差(℃)、降水量と日照時間は平年比(%)を示す) 北海道全域 太平洋側 オホーツク海側 上旬 中旬 下旬 上旬 中旬 下旬 上旬 中旬 下旬 気温 +0.4 降水 83 並 -2.6 か低 -1.2 低 +0.6 並 -2.7 か低 -1.2 低 +0.7 並 少 56 か少 109 多 56 少 17 か少 143 多 146 多 27 か少 日照 106 並 147 か多 101 並 118 多 145 か多 並 75 少 155 か多 95 -2.6 か低 0.0 上旬 日本海側 中旬 下旬 並 +0.1 並 -2.6 か低 -1.6 54 少 79 少 98 104 並 94 並 108 並 145 か多 108 並 並 低 ―― 2012.1 ―― 1月の大気の流れ(北半球の天気図の特徴) 1 月の 500hPa 天気図 実線:等高度線、点線:高度の平年偏差 (陰影部は平年より高度が低い、負偏差の領域) (負偏差の領域は気温が平年より低い傾向がある。風は等高度線に沿 って、西から東に吹いており、等高度線が南北に波打っている所 では偏西風が大きく蛇行し、等高度線の間隔が狭い所では偏西風 が強い。) 1 月の地上天気図 実線:等圧線、点線:気圧の平年偏差 (陰影部は平年より気圧が低い、負偏差の領域) ・500hPa(上空約 5500m)天気図 西シベリアと東シベリアの気圧の尾根が明瞭で、極付近が正偏差となった。一方、北海道を含む中緯度 帯は、日本の東海上を中心とする負偏差に広く覆われた。このため、偏西風の流れは蛇行し、北海道上空 には強い寒気が流入しやすかった。 ・地上天気図 アリューシャン付近の低気圧は平年よりやや弱く南に偏っていたが、シベリアの高気圧が平年より強 く、北海道はシベリアからの寒気が入りやすかった。 北海道上空の気温経過 札幌の850hPa(上空約1500m)気温平年 差は、7日移動平均は、年末年始頃と1月 20日頃に平年を上回った他は、平年を下 回った。日別値は、1月中旬と下旬に強 い寒気が入り、平年を大きく下回る時 期があった。 12~1月の札幌における850hPa(上空約1500m)気温平年差 (細線:日別、太線:7日移動平均)
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