平成 19 年(2007 年)2 月 沖縄地方の天候 平成 19 年 3 月 1 日 沖縄気象台 天候経過・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1 平均気温・降水量・日照時間の 平年差(比)と階級・・・・・・・・・・2 大気の流れ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3 日々の天気図・気象概況・・・・・・・・・・・・・・4∼7 地上気象経過図・・・・・・・・・・・・・・・・・・8∼9 名護・那覇・久米島・南大東島 宮古島・石垣島・西表島・与那国島 アメダス(月平均気温・月降水量・月間日照時間) 分布図・・10 極値・順位更新表 生物季節観測表・・・・・・・・・・・・・・・・・・11 本件担当:沖縄気象台業務課気候・調査室 お 問 い 合 わ せ 先 : 098− 833− 2186 天 候 経 過 2007年2月 沖縄地方の天気は、中旬まで周期的に変化した。その後は高気圧の範囲内で晴 れの日が多かった。今期間、寒気の影響を受けることが少なく、気温は地域平均 平年差が+1.8℃で「かなり高い」となった。 気温:かなり高い 降水量:平年並 日照時間:かなり多い 上旬:高気圧の範囲内で晴れの日も多かったが、期間はじめは大陸高気圧の張り 出しで曇りの日、期間終わりは前線の影響で雨の日があった。9 日は前線の 影響により、所野(与那国空港)で 56mm、石垣島で 52.0mm の日降水量を観 測した。 気温:高い 降水量:平年並 日照時間:かなり多い 中旬:期間中頃まで、沖縄本島地方と大東島地方は高気圧の範囲内で晴れの日が 多かったが、先島諸島は高気圧のへりにあたり曇りの日が多かった。期間終 わりは前線の影響で曇りや雨となった。所野(与那国空港)では、前線の影 響により18日と20日にそれぞれ41mmと45mmの日降水量を観測した。 気温:高い 降水量:平年並 日照時間:平年並 下旬:高気圧の範囲内で晴れの日が多かったが、前線や低気圧の影響で曇りや雨 の日もあった。22 日は前線の影響を受けて、多良間で日降水量 65mm、日最大 1 時間降水量 44mm の激しい雨を観測した。さらに城辺、仲筋(多良間空港) でも 40mm を超える日降水量を観測した。25 日は低気圧の影響を受けて、西 表島で日降水量 54.0mm、石垣島で 53.0mm、真栄里(石垣空港)で 52mm の日 降水量を観測した。 気温:かなり高い 降水量:平年並 1 日照時間:かなり多い 平均気温・降水量・日照時間の平年差(比)と階級 2007年 2月 【上旬】 気 温 (℃) 那 覇 久 米 島 宮 古 島 石 垣 島 与那国島 南大東島 17.2 16.8 18.5 19.6 19.4 16.4 平年差 (℃) 階 級 降水量 ( mm) +1.2 +1.0 +1.2 +1.6 +1.6 -0.6 + + + + + − 12.0 34.5 4.0 61.5 74.5 0.0 +1.3℃ + 沖縄地方 平年比 ( %) 階 級 31 71 9 161 167 0 − 0 − + + ━ 日照時間 ( h) 54.0 57.6 64.9 56.4 43.3 57.0 88% 0 平年比 ( %) 階 級 187 241 237 212 255 157 ╋ ╋ ╋ ╋ ╋ ╋ 226% ╋ 【中旬】 気 温 (℃) 那 覇 久 米 島 宮 古 島 石 垣 島 与那国島 南大東島 18.9 18.8 20.4 21.6 21.4 18.6 平年差 (℃) 階 級 降水量 ( mm) +1.8 +1.6 +2.1 +2.5 +2.5 +0.6 + + + ╋ + + 40.0 57.5 52.5 34.5 72.5 13.0 +2.1℃ + 沖縄地方 平年比 ( %) 階 級 日照時間 ( h) 平年比 ( %) 階 級 78 92 97 79 98 33 0 0 0 0 0 − 38.9 34.1 ) 33.1 29.3 19.4 56.4 124 127 114 100 103 140 + + 0 0 0 + 89% 0 114% 0 【下旬】 気 温 (℃) 那 覇 久 米 島 宮 古 島 石 垣 島 与那国島 南大東島 18.6 18.9 20.2 20.9 20.7 18.5 平年差 (℃) 階 級 降水量 ( mm) +1.8 +2.1 +2.3 +2.2 +2.2 +0.7 + + ╋ ╋ ╋ + 15.5 27.0 45.5 92.5 53.5 13.5 +2.1℃ ╋ 沖縄地方 平年比 ( %) 階 級 44 66 116 227 116 69 0 0 0 + 0 0 日照時間 ( h) 49.9 44.0 45.2 45.2 31.4 36.1 114% 0 平年比 ( %) 階 級 200 200 208 212 200 108 ╋ ╋ ╋ ╋ + 0 204% ╋ 【2月】 気 温 (℃) 那 覇 久 米 島 宮 古 島 石 垣 島 与那国島 南大東島 沖縄地方 18.2 18.1 19.7 20.7 20.5 17.8 平年差 (℃) 階 級 +1.6 +1.5 +1.9 +2.1 +2.1 +0.2 ╋ + ╋ ╋ ╋ 0 降水量 ( mm) 67.5 119.0 102.0 188.5 200.5 26.5 +1.8℃ ╋ 平年比 ( %) 階 級 日照時間 ( h) 平年比 ( %) 階 級 54 78 74 154 122 30 − 0 0 + + ━ 142.8 135.7 ) 143.2 130.9 94.1 149.5 169 189 185 172 185 136 ╋ ╋ ╋ ╋ ╋ ╋ 96% 0 180% ╋ (注)1.「階級」の欄の符号は、以下のことを示す。 ╋:かなり高い(多い) +:高い(多い) 0: 平年並 −:低い(少ない) ━:かなり低い(少ない) 2.「降水量」欄の ─ は無降水を示す。 3.沖縄地方の平年差(比)とは、那覇・久米島・宮古島・石垣島・与那国島の 5地点の平年差(比)の平均値を示す。 4.")"付きの値は準完全値(欠測を含むが許容する資料数を満たす)を意味する。 5."]"付きの値は資料不足値(欠測を含み許容する資料数を満たさない)を意味する。 6.表中のデータは気象官署(気象台、測候所等)における値である。 2 大気の流れ(北半球の天気図の概要) 2007 年 2 月 500hPa 面の高度(左図)は、中央シベリア高原付近からオホーツク海付近に かけてとインド北部から海南島付近にかけて平年より低く、その他の極東域で 平年より高くなった。 バイカル湖の北とミャンマー付近が気圧の谷となりやすく、日本付近の上空 の大気の流れは、ほぼ西から東の流れとなった。日本付近の天気は周期的に変 わり、冬型の気圧配置は続かなかった。沖縄地方では寒気の影響を受けにくか った。 海面気圧(右図)では、極付近とオホーツク海付近から日本の南を経てフィ リピン付近にかけて及びベンガル湾付近で平年より高く、その他の極東域で平 年より低くなった。 左図 北半球の 500hPa 面の平均高度 右図 等値線の間隔は実況(実線)が 60m、 平年差(破線)が 30m である。 陰影部は高度が平年より低い領域を示す。 北半球の平均海面気圧 等値線の間隔は実況(実線)が4hPa、 平年差(破線)が4hPaである。 陰影部は気圧が平年より低い領域を示す。 3 日々の天気図(午前9時)・気象概況 2007年2月1日 ∼ 2月8日 2月1日 大陸高気圧が張り出す。 2月5日 高気圧の範囲内となる。 2月2日 大陸高気圧が張り出す。 2月3日 高気圧の範囲内となる。沖縄本島地方 は気圧の谷の影響を受ける。 2月6日 高気圧の範囲内となる。与那国島地方 は気圧の谷の影響を受ける。 2月7日 高気圧の範囲内となる。 4 2月4日 高気圧の範囲内となる。大東島地方は高 気圧のへりにあたる。 2月8日 高気圧の範囲内となる。 日々の天気図(午前9時)・気象概況 2007年2月9日 ∼ 2月16日 2月9日 前線の影響を受ける。大東島地方は高 気圧の範囲内となる。 2月13日 高気圧の範囲内となる。先島諸島は高 気圧のへりにあたる。 2月10日 気圧の谷の影響を受ける。 2月11日 高気圧の範囲内となる。先島諸島は高 気圧のへりにあたる。 2月14日 前線の影響を受ける。 2月15日 高気圧の範囲内となる。先島諸島は高 気圧のへりにあたる。 5 2月12日 高気圧の範囲内となる。 2月16日 高気圧の範囲内となる。与那国島地方は 高気圧のへりにあたる。 日々の天気図(午前9時)・気象概況 2007年2月17日 ∼ 2月24日 2月17日 高気圧の範囲内となる。沖縄本島地方 は気圧の谷の影響を受ける。 2月21日 前線の影響を受ける。 2月18日 前線の影響を受ける。 2月19日 前線の影響を受ける。大東島地方は高 気圧の範囲内となる。 2月22日 前線の影響を受ける。 2月23日 高気圧の範囲内となる。先島諸島は前 線の影響を受ける。 6 2月20日 前線の影響を受ける。 2月24日 高気圧の範囲内となる。 日々の天気図(午前9時)・気象概況 2007年2月25日 ∼ 2月28日 2月25日 低気圧の影響を受ける。 2月26日 2月27日 2月28日 高気圧の範囲内となる。 高気圧の範囲内となる。 高気圧の範囲内となる。 7 8 9 単位: ℃ アメダス気温分布図 2007年2月 20.5 (2.1) 与那国島 ( )内は平年差(℃) ")"付の値は準完全値 "]"付の値は資料不足値 奥 15.8 (1.6) 17.9 (//) 北原 所野 20.7 (//) 久米島 18.1 (1.5) 20.3) (2.0) 伊原間 20.2 (//) 真栄里 西表島 20.2 (//) 石垣島 20.7 (2.0) 20.7 大原 (2.5) 波照間 20.6 (1.7) 志多阿原 21.0 (//) 仲筋 20.4 (//) アメダス降水量分布図 2007年2月 19.6 (1.8) 伊良部 下地 19.7 宮古島 (//) 19.7 多良間 (1.8) 20.2 (1.8) 単位: mm 200 (113) 与那国島 所野 237 (//) 伊是名 17.5 (1.8) 名護 17.3 (1.1) 金武 17.2 (1.4) 粟国 17.9 (//) 18.5 (//) 慶良間 18.2 (1.5) 那覇 鏡原 19.1 (//) 渡嘉敷 安次嶺 18.6 16.5) (1.5) (//) 糸数 16.4) (1.5) 南大東 17.8 (0.3) ( )内は平年比(%) ")"付の値は準完全値 "]"付の値は資料不足値 伊是名 96 (66) 180 (//) 真栄里 西表島 154 (//) 143 大原 (86) 波照間 128 (93) 志多阿原 134 (//) アメダス日照時間分布図 2007年2月 久米島 119 (75) 123) (80) 伊原間 石垣島 188 (134) 仲筋 125 (//) 125 (95) 伊良部 粟国 47 (//) 読谷 61 (50) 83 (//) 慶良間 67 (52) 那覇 鏡原 下地 134 (//) 宮古島 103 多良間 (67) 162 (114) 単位: h 奥 渡嘉敷 安次嶺 60 86) (58) (//) 104 (//) 城辺 136 (90) 名護 57 (47) 金武 45 (31) 国頭 62 東 (//) 40 (25) 胡屋 54 (41) 糸数 102) (71) 南大東 26 (28) ( )内は平年比(%) ")"付の値は準完全値 "]"付の値は資料不足値 伊是名 143.0 (165) 久米島 135.7 (179) 西表島 115.2 (//) 132.4 大原 (169) 石垣島 130.9 (165) 名護 150.5 (170) 金武 139.4 (158) 142.8 (169) 伊良部 142.8 (166) 那覇 渡嘉敷 146.5) (175) 宮古島 143.2 多良間 (184) 146.2 (195) ・ アメダス値は統計期間が短いため、気象官署の平年差(比)と異なることがあります。 ・ 統計期間が短いため、平年値が無い地点があります。 波照間 143.4 (166) 10 北大東 29 (//) 旧東 30 (//) 奥 131.5 (172) 94.1 (165) 与那国島 122.5) (179) 伊原間 68 (37) 50 本部 (35) 108 (//) 北原 124 (81) 川平 北大東 18.6 (//) 旧東 18.6 (//) 糸数 144.8) (170) 南大東 149.5 (132) 極値・順位値更新表 2007年2月 要 素 官署名 更新した値 与那国島 月平均気温の高い方から(℃) 観測日(月) 順位 従来極値(観測日・月) 20.5 2007年2月 2 21.0 1973年2月 西表島 月平均気温の高い方から(℃) 20.2* 2007年2月 3 20.9 1973年2月 西表島 月間日照時間の多い方から(時間) 115.2 2007年2月 3 141.4 2004年2月 石垣島 月平均気温の高い方から(℃) 20.7* 2007年2月 2 21.1 1973年2月 宮古島 月平均気温の高い方から(℃) 19.7 2007年2月 3 20.1 1959年2月 宮古島 月間日照時間の多い方から(時間) 143.2 2007年2月 2 156.1 1960年2月 名護 月降水量の少ない方から(㎜) 45.0* 2007年2月 3 14.5 1989年2月 名護 月間日照時間の多い方から(時間) 139.4 2007年2月 2 158.7 2004年2月 注1:日の統計値は1位更新、月の統計値は3位更新まで記載します。 注2:*印は同値(タイ記録)を意味します。 生物季節観測表 2007年2月 観測場所 種 別 (代替種目) 現象 本年発現 平年値 昨年発現 発現 月 日 月 日 月 日 平年差 最早日 最晩日 (1)植物 南大東島 サクラ(ヒカンザクラ) 開花 2月2日 1月19日 1月15日 +14 1月4日 2月3日 那覇 ウメ 開花 2月5日 なし 1月14日 なし 12月25日 2月22日 石垣島 サクラ(ヒカンザクラ) 開花 2月5日 1月15日 1月15日 +21 12月19日 2月20日 石垣島 ヤマツツジ(タイワンヤマツツジ) 開花 2月6日 2月10日 1月20日 -4 1月4日 3月31日 与那国島 サクラ(ヒカンザクラ) 開花 2月8日 1月31日 1月27日 +8 1月18日 2月22日 宮古島 テッポウユリ 開花 2月9日 3月28日 3月10日 -47 2月2日 4月27日 南大東島 サクラ(ヒカンザクラ) 満開 2月14日 2月1日 1月27日 +13 1月23日 2月20日 与那国島 サクラ(ヒカンザクラ) 満開 2月16日 2月18日 1月31日 -2 1月31日 3月3日 那覇 サクラ(ヒカンザクラ) 満開 2月16日 2月4日 1月24日 +12 1月24日 2月19日 宮古島 サクラ(ヒカンザクラ) 満開 2月19日 2月9日 1月31日 那覇 ヤマツツジ(ケラマツツジ) 開花 2月20日 石垣島 サクラ(ヒカンザクラ) 満開 2月27日 開花 2月27日 南大東島 ウグイス 初鳴 2月9日 なし 1月25日 宮古島 ウグイス 初鳴 2月19日 那覇 ウグイス 初鳴 2月20日 与那国島 ヤマツツジ(サキシマツツジ) +10 1月23日 3月2日 2月13日 3月6日 +7 1月24日 3月14日 2月4日 2月2日 +23 1月8日 3月1日 2月16日 1月31日 +11 1月26日 3月16日 なし 1月20日 3月20日 2月17日 2月22日 +2 12月25日 3月21日 2月20日 0 1月30日 3月21日 (2)動物 2月7日 注1:平年差の“-”は発現が平年に比べて早く、“+”は発現が平年に比べて遅いことを示します。 11
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