名誉市民贈呈式

か
じ
た
た
か
あ
き
梶田隆章さん
名誉市民贈呈式
秘書課
☎443-2007
昨年ノーベル物理学賞を受賞された梶田隆章さんへ富山市名誉
市民の称号をお贈りする、富山市名誉市民贈呈式が 2 月28日、富山
国際会議場で行われました。
式典では、市長から梶田さんへ名誉市民を証する称号記などが贈
呈された後、梶田さんから「ニュートリノのなぞに挑む」と題して、
ニュートリノや重力波などについてご講演をいただきました。
功績概要
梶田さんは、岐阜県飛騨市神岡町にあるニュー
トリノ観測施設「スーパーカミオカンデ」での観測
により、ニュートリノが質量をもつことを示す
ニュートリノ振動を平成10年に世界で初めて発見
されました。
こうした功績により、昨年12月10日、ノーベル物
理学賞受賞という世界的な栄誉に輝かれました。
<主な受賞歴>
本市に自宅のある梶田さんのこのたびの栄誉は、
本市および市民にとって大きな誇りであるととも
に、市民に大きな夢と希望を与えていただくもの
です。
また、梶田さんの研究成果は、世界の素粒子物理
学の進展に大きく貢献することが期待されており、
名誉市民にふさわしい素晴らしい功績です。
<略歴>
平成11年12月
第45回仁科記念賞
昭和52年 3 月 埼玉県立川越高等学校卒業
平成14年 4 月
W.K.H.Panofsky Prize
昭和56年 3 月 埼玉大学理学部物理学科卒業
こ しばまさとし
と つかよう じ
(小柴昌俊氏、戸塚洋二氏との共同受賞)
平成24年 6 月
日本学士院賞
平成27年11月
文化勲章、
文化功労者
平成27年12月
ノーベル物理学賞
昭和58年 3 月 東京大学大学院理学系研究科物理学
専門課程修士課程(物理学専攻)修了
昭和61年 3 月 同博士課程(物理学専攻)修了
理学博士(東京大学)
昭和61年 4 月 東京大学理学部附属素粒子物理国際
センター助手
昭和63年 4 月 東京大学宇宙線研究所助手
平成 4 年 4 月 東京大学宇宙線研究所助教授
平成 7 年 3 月 富山市に転入
平成11年 4 月 東京大学宇宙線研究所附属宇宙ニュー
トリノ観測情報融合センター長
講演を行う梶田さん
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- 平成28年(2016年)3 月20日発行
平成11年 9 月 東京大学宇宙線研究所教授
平成20年 4 月 東京大学宇宙線研究所所長(現職)
市長式辞要旨
本市に自宅を構えていらっしゃる梶田先生の世界的
栄誉は、本市および市民にとって大きな夢と希望を与
えていただくものであり、本日
「富山市名誉市民」の称
号を贈呈申し上げることとなりました。
私たちは、梶田先生のノーベル物理学賞受賞を契機
として、物事へのあくなきチャレンジ精神や諦めずに
地道に挑戦し続けることの大切さを、改めて認識いた
しました。今後、将来を担う多くの子どもたちが、梶田
先生を目標として、科学技術の発展や社会文化の興隆
に貢献する有為な人材に育っていくことを大いに期待
しています。
梶田先生ご夫妻には、ご健康には十分留意され、なお
一層ご活躍されますよう心からお祈りいたします。
式辞を述べる森市長、梶田ご夫妻
梶田隆章さんあいさつ要旨
本日は誠にありがとうございます。
今後もしっかりと研究を続けていき、富山市のため、富
私は、昭和56年に
「カミオカンデ」という小柴昌俊先
山県のため、日本のため、あるいは世界の科学のために
生がはじめられた実験に参加したのですが、富山市と
貢献していかなければならない、と身が引き締まる思
大きな縁が出来たのは、その次の
「スーパーカミオカン
いであります。がんばっていきたいと思います。
デ」の建設のため、平成 7 年に、現在の富山市
(旧大沢野
我々は、富山市や富山県からお世話になってきてい
町)に引っ越してきた時だと思います。
それ以来、富山市
るばかりですが、我々としても微力ではありますが、富
の皆さんにお世話になってまいりました。
山の発展のために、特に若い皆さんが将来に夢を持っ
皆さんのご支援のおかげで、我々は研究に専念でき
たと思っています。この場をお借りしましてお礼を申
し上げます。
どうもありがとうございました。
今は皆さんからお祝いしていただいておりますが、
名誉市民証およびガラス製の記念品が贈呈されました。
てがんばっていけるよう、何らかのお手伝いができれ
ばと思っています。
今後ともよろしくお願いします。本当にありがとう
ございました。
自身の研究内容について、わかりやすく講演されました。
平成28年(2016年)3 月20日発行 -
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