ブラジルにおける自動車産業とその貿易について 田中祐二 (立命館大学) はじめに 1.1960年代におけるラテンアメリカ自動車産業の構造と従来の理論 Ⅱ.1970年代のブラジル自動車産業部品貿易の展開 ⅢTNCの世界戦略とブラジル自動車部品貿易 はじめに 本稿で述べるものは,ブラジル自動車部品貿易の特徴と多国籍企業(TransnationalCorporation:TNC)の世界戦略との関係,およびそこから知るこ とができる限りでのブラジル自動車産業の発展に関する諸特質である。やや一般 的に言うなら,これは,いわゆる新興工業諸国(NICS)を取り巻く世界経済 の現状に-歩迫るためにNICSの一つであるブラジルの工業発展の変化および その貿易構造をTNCの行動との関係の中で捉えようとするものである。 ブラジルは,1960年中葉以降急速に工業発展を遂げてきた。中でも顕著な 部門が自動車産業であった。2~3万点もの部品を必要とするこの産業にあって は,自動車メーカーの周辺に多数の部品メーカーが形成される必要があり,技術 水準の低い発展途上国にとっては,その発展は困難なものである。にもかかわら ず,ブラジル自動車産業は1970年代に,手厚い保護政策のもとにありながら も,生産コストの低下を実現し,さらに生産の一部を輸出するという,いわば先 進国型の生産・販売構造の方向へ発展しようとしている。 そこで,本稿の課題であるが,まず,1970年代にこの産業の飛躍的な発展 の特色を,その貿易構造をつうじて捉え直し,加えてその展開の起動力となった TNCの戦略を考察することにある。したがって,ここで次のような課題に対す る限定を置くことになる。すなわち,自動車および自動車部品TNCの対ブラジ ル進出の意味を問うという視点からの分析であり,また,ブラジル国内からの工 31 業発展のための諸要因に関しては一旦捨象されていることになる。 1.1960年代におけるラテンアメリカ自動車産業の櫛造と従来の理論 1.R0.ジェンキンズの見解および国連の報告をつうじて ラテンアメリカ諸国,特にブラジル,アルゼンチン,メキシコの域内先進国に おいて,消費財の輸入代替工業化過程の最も重要かつ困難な部門である自動車産 業部門の飛鼠的発展は1960年代に生まれた,この模様をR0.ジェキンズ (RhysOwenJenkins)の見解'),および国連の報告2)を通じて,3点にわ たって見ていくことになる。 第一点目は,1960年代の自動車産業の世界的動向は,もはや価格競争を行っ ているのではなく,非価格競争を,すなわち一定期間中におけるモデル・チェン ジ回数の増加と,モデルそれ自身の多様化とを挺子に競争を展開し,そして集中 を実現したということである。モデルの短命化は,小企業にとってはかなりの負 担になりが機械設備,特にボディー・スタンピング用のダイスが消耗しつくす前 に,それらの取り換えを強要することになった。また,モデルの多様化は,50 年代以来の買手市場のもとで進んでいった。すなわち,関税が引き下げられ,し かも価格の差別化によって,国内市場に輸入圧力が生じたことがモデルの多様化 の主たる原因となっている。 第二点目は,このような競争形態がなにも先進諸国に限ったことではなく,ラ テンアメリカ諸国においてもまた展開されたということである。。したがって, 新モデルの導入に関しては,アルゼンチンのフォードとブラジル,メキシコのフォ ルクスワーゲン・ピートルを除くと,親会社の実践をそのまま受けついでいると 言われている。 般後に第三点目は,ラテンアメリカにおけるこの非価格競争の条件は何であっ たかという問題である。この点について,まず考慮に入れるべきは,ラテンアメ リカ各国政府による保護政策によって,自動車価格が高く維持されえたというこ とである。しかも,所得格差の拡大により莫大な所得が上位部分に集中したとい うことである。3)すなわち,ラテンアメリカの自動車産業は,その需要を所得上 位部分に限定したということ,そして,この上位部分は,力、の保護政策によって 32 守られた高価格の自動車を買うことが可能になっただけでなく,力、の頻繁なモデ ル・チェンジ戦略が強要する短期の買い換えに耐えることもできたのであった。 2.70年代の変化一課題設定一 1970年代に入ると,ブラジル自動車産業の動向に変化が起こってくる。そ の変化は次の三点において現れることになる。 第一に,ブラジルとほぼ同様の発展段階にある他の発展途上国,とりわけメキ シコおよびアルゼンチンと比較すれば,ブラジルは自動車生産の増加率が際立っ て高いということである。第一表はそのことを示している。1971年に41万 6,000台の自動車をこの国は生産していだが,74年にはその2倍の85万 8,480台に増加し,1978年に至っては,100万台を突破している。一 方,メキシコにあっては,その生産台数,増加率ともにブラジルよりはるかに低 いものであり,アルゼンチンは後退すらしている。 変化の第二点目は,ブラジルにおいて自動車および自動車部品輸出が急増して いることである。詳しくは,Ⅱにおいて考察する予定であるが,1971年か ら80年にかけて,この輸出額はほぼ42倍になっている。⑪ 最後に,70年代の変化の第三の点は,自動車価格が低下していることである。 ブラジル・フォルクスワーゲンの社誌(「アトゥアリダーデス」)によって,フォ ルクスワーゲンのカフカについてみると,その価格は1964年に約4,231 クルゼイロと上昇している。ところが,ブラジルにおける法外なインフレ率を考 慮に入れるために,この間の最低賃金をみるなら,それは64年には42クルゼ イロであったものが,79年には2,268クルゼイロと急上昇している。そこ で最低賃金に対するフスカ価格の倍率を考えるなら,64年には100.7倍で あったにもかかわらず,79年にはわずか39.5倍にまで下がっているのであっ た。5)このように,ブラジルにおいては自動車価格は着実に下がっていると言え る。 以上,考察してきたように,ブラジル自動車産業は,生産台数,輸出増加率お よび自動車価格において,大きな変化を経験したのである。そこで,以下の節に おいては,このような変化の内容を貿易構造の性格およびTNCの戦略をとおし てみてゆくことになる。 33 噂俸 鋪1表各国自動車生産台数 (41位:色) 】978 - 1103200708 1?o68lo513 10.0720662 8.986.5】3 ロ本 50289J57 5.810,774 6.2940038 7.082.757 6.551,碗0 6,941.591 西ドイツ 3.842.267 309820722 308】50982 3.949.065 300990777 301860208 フランス 2o750OO86 300100294 3.328,320 3.596。】酒 304620847 3.2990620 イ好リス 2p98。498 20】980M6 2.329,430 2.153o941 】、935,685 1.5480399 イタリア 1,854.252 18】7,019 j・鋼9,793 L957o994 】、772,515 10458.629 カナタ 】,159,504 103460765 10430,084 1o574oB20 2.524,874 1.449.356 スペイン 539』32 532.358 6950217 8820020 837.4】4 814.1“ スウユーテン 310.887 劃7.295 350,989 378.042 36BD360 366.753 プラジル 405`033 516,067 609.470 721,036 85a4T9 929,005 ノ弁シコ 】89,986 21】0393 2290791 麹5.586 3500967 3560624 ア)しゼンチン 2190599 露3,640 268,593 293.742 2860312 240,036 インIF 82.766 89.,0 90.0NIB 97.9】7 870839 740275 回.) 出所) 凹助41生風古歓13鰍H1n$・バス.およびトラックカ・ら成る. 0,0◆U690CGBG9 】006710654 173311Ⅱ 8.2830949 瓢獅噸鵡躯、岬即油噸蠅”蝿 靭郎蠅他祗瓢即醗”鎚勢坤闘 アノリカ合衆国 】2,702,782 】20899.202 B`5M`522 9.269.】53 4,】“,216 4.】86.364 3,507.881 3.507,930 2,714.240 10607.467 】D583o917 1,6560554 L775D465 1,817.057 1,】29.700 1,1630831 2Ba901 305o530 919`242 LO620I9T 280,8】3 3860】27 235,356 179,862 890145 98.846 日卒自動中工藁金「主陵1m】日勤H[暁:1J蛇4巣】9754J.脚醜6集1977年およびI則軸8集1979年よりfI皮. Ⅱ1970年代のブラジル自動車部品貿易の展開 l・ブラジルにおける輸出の意義 1970年代のブラジル自動車部品貿易の展開を考察する前に考慮に入れてお かなければならないことは,ブラジルにおける自動車部品輸出の意義である。周 知のように,ブラジルは世界最高の累積債務国であり,したがって,輸入それ自 体がこの累積債務の圧力のもとにあり自由がききにくくなっている。このような 状況のもとでは,とりわけ当該生産部門の輸出による外貨痩得が重要になること になる。L、Oマリーニョは,次のように言っている。「長期にわたる成長を 維持するためには,ラテンアメリカの輸出によって生じた外国為替が少なくとも 対外償務の利子と同じ率で成長すべきである。」。)そこで,ブラジルにおいては 輸出依存度より,輸出の増加率が重要な鍵となり,その点アジアNICSと異な る点である。 2.ブラジル自動車部品輸出の急増 第2表は,1971年から81年までの自動車部品輸出を相手国別に算定した ものである。輸出相手国は,先進諸国,LAFTA諸国およびその他の諸国に分 けており,さらに先進国については,アメリカ合衆国,西ドイツ,イタリアをは じめ9カ国,LAFTA諸国は,アルゼンチン,ボリビア,チリをはじめブラジ ルを除く10カ国に分類している。 輸出合計(G)では,71年にわずか1,500万ドルであったものが,76 年には1億1,500万ドル,そして’981年には7億1,900万ドルに上昇 している。これを,先進国についてみると(A),832万ドルから3億9,7 00万ドルへと実に47倍に急成長している。しかも,輸出合計に対する先進国 輸出の割合(H)は,75年まで40~50パーセントになっている。一方,対 LAFTA輸出(E)は,649万ドルから,2億3,598万ドルへと約36 倍に増加している。そして,同様に輸出合計に対する対LAFTA輸出の比率を みると(1),この11年間にやや低下傾向を示しているものの,30パーセン ト前後の比率を保っている。したがって,ここで,ブラジルの自動車部品の輸出 35 』③ 郎二表ブラジルによる相手国別自動車部品軸出 (単位:1000ドル) 】9711972】973】974】975】976 】3.5 92.1 95.3 出所)BancodoHごsilS/ACACE)L C劫懸アピ掛り&k71b7“Bms腿巳j、7カ回 1971-81より11.皮. 7190265 57.】 55.2 27.7 32.8 ●□●● 】6.4 “90301 5326 z5.5 433.511 艶塑面即 90.6 61.o 382,272 】290546 m.016 95.832 26.735 8.158 】5.886 40,820 20529 1,750 185,382 63,803 5,725 320343 60452 2.503 290593 140777 8.046 60696 】5.444 101`647 、●、、、0999DB09■、66●0ひ 94.7 53.3 30.3 鎚噸哩蛎鰹蘇噸卿咄籾躯蝉鞠姻翅率蠅郵翻即瓢騨 95.5 336.378 】98l 鎚鹿鋼刀6932塑鋼4露31155394 21 7 14.9 212,541 】979】980 21 21.6 00、●05 8.7 翻率麺曄魏砥魎鰯轆綴獅郵釦蠅迩師鏥池蹴繩掴苅 42.8 11 42.3 別.9 ■●巳。 46.5 44.0 6221 47.3 即鋼川騨 95,5 ●●●の 2.6 2803 54.7 02.7 115.668 蛸刎鍾232156473723175 81 14 15`216126`973137,216168.586 68.586186,951 21 10359 13 421 425 3,568 12,942 1 1779 06■、0■ 448 20941 P000, 】94 調弱5恥 (Ay(G)00 (図/○(1) (Fy(G)U) ⑱)+に)+(『MA)00 2m 6IJ 合計③ 969 3,524 50587 0 ウノレグアイ ベネズエラ モの他(F) 828 2.090 4.726 392 272146 ーくルー 30 10436 1806 9521 鋼 31 38 90990, 1.742 エクアドル 〆寿シコ パラグアイ 37,215 】】.372 5.】93 2.407 133124 500 240 ℃CD09 869 407 13212 590 チリ コロンピア 65 副41 I5,038 2.276 6311 6j490 2121 10313 148301202315 J26 NA P 203 NA 65 4, F9,D 】22 鈍魂卿麺鋼唖剰蜘恥噸麺哩師總麹魂、縄輌鐘麺叩 49 55 】978 】977 39225 I72 100 22 】,569 蠅釦噸碑、哩偲掴鏥醜曄噸卸麺蠅騨靭噸揮醗諏如 2イ 200 93815 70 360794 ]B0823 】40326 531 2 16 躯麺、麺、師鰯燕麺鋼躯卿麹”噸迩輌鏥麺醜繩獅 スウェーデン スペイン LAFTA践国⑬ アルゼンチン ポリピア “ -72 311 カナダ 60 4497 靱理噸妬過醜畑獅、0釦趣率叩蝿皿鋼、醐遜蠅躯 日本 イギリス フランス 3.388 iu576 7.440 2,657 724 西ドイツ○ イタリア⑪ 8`321 11 先述銘国Uo アメリカ合衆国⑧ 397OI2I 】90.】35 197,860 77.295 9.035 】1.338 】0179 7,025 3.017 237 235.986 42.602 】60476 36.935 5.907 3,728 560749 】90288 21.251 】5。】91 170859 86,158 15.2 12.0 74.9 92.0 先に関しては,先進国とLAFTA諸国がそのほとんどを占めているということ になる。 次にTNCの在ブラジル子会社の母国を,すなわち,ゼネラル・モーターズ, フォードおよびクライスラーがアメリカ合衆国,フォルクスワーゲンおよびメル セデス・ベンツが西ドイツ,そしてフィアットおよびフィアット・ディーゼルが イタリアと,この3国であるが,この3国をとり上げ,この3国合計の対先進国 比率(K)をみれば,それは1976年,80年以外の年ではなんと90パーセ ント以上を占めている。もっとも,80年に関しては,この3国以外の日本およ びカナダが,79年にはそれぞれ58万ドル5308万ドルであったものが80 年には急に増加し,日本が2,673万ドル,カナダが4,082万ドルになっ ているために,この3国の比率が相対的に小さくなっている,と考えられる。 いずれにしても,輸出に関しては,輸出相手国は先進9カ国とLAFTA諸国 でほぼ構成されていること,そして対先進国輸出においてはその90パーセント 以上がブラジルに子会社を持つ自動車メーカーの母国3国で占められていたとい うこと,この二点が明らかになった。 3.ブラジル自動車部品産業による輸入の展開 第3表は,ブラジル自動車部品輸入をその相手国別に示したものである。これ によれば,輸入合計に対する先進国の割合(G)は,80~90パーセントとなっ ており,したがって輸入相手国は先進国に集中していると言える。また,例の3 国,すなわち,アメリカ,西ドイツ,イタリアの比率は,輸出の場合と比べると やや低いものの,やはり70~80パーセントと高い率を占めている。 そこで,われわれは次のことを確認することができるのである。すなわち,第 一に,債務国ブラジルにあっては,経済発展に必要な輸入を対LAFTA輸出お よび対先進国輸出によって可能にしたということ,第二に,そのことにとどまら ず,第4表で明らかなように,自動車部品年産部門の貿易収支は,1978年以 降,輸出超過となっているということ,これである。後者の点に関しては,ブラ ジル自動車部品産業が70年代に大きく飛躍したことを示している,と言える。 対先進国収支は78年以降黒字に転化し,以後黒字幅が増加している。一方,対 LAFTA収支は一貫してブラジルの黒字で,その額は拡大の一方にある。 37 単⑫ (即位81000ドル) 節3衣ブラジルによる和手国別ロ、脚部品輸入 ]971 】972 】974 】977 】978 】980 2981 57`839 75,283 152,000 197,020 221,928 195,484 203,780 209,243 247.232 265,433 】8.5M 23,945 28,061 53,827 66,982 82ユ02 69.868 930049 83.672 88.397 86,920 】Oo341 】3,735 】9.432 50.082 43,551 380929 49,871 47,233 36,568 44.208 440970 3p85 4,233 5.769 】3.970 3】,824 460307 31626 】9pO7B 29,804 40,462 440808 20725 5,694 70763 20,907 22,809 22.181 25222 19DOR6 22,739 27,330 35,174 10362 2,987 4211 8,135 100508 120185 10.741 】2,437 割。g12 230344 26.339 1.31+3 1,7m 2J57 3.309 】,463 】0940 】,952 2,568 aj90 40589 zD6G9 543 358 260 335 377 】29 172 4m 】'997 379 1C2 24 283 782 2,】61 】,417 2o445 822 381 】0424 4,935 4.740 2,856 4.893 6.848 9.274 】aO29 U5o62O 5,210 9.607 80937 13.588 】9.701 3`166 5忽20 13`332 21,878 I7`795 27p58 43'924 36A86 49,905 550318 580294 合計(F) 42`800 63,159 88,615 183,878 214,815 248,986 239,408 240,256 259`148 302,550 323`727 (A)/(勵○ 92.6 91.6 85.0 Ba1 91.7 89.】 81.7 84.8 80.7 81.7 82.0 に)/(no、 7.4 8.4 15.0 119 8.3 】0.9 18.3 15.2 J9.3 28,3 】8.0 80.6 72.5 70.7 72.8 72.3 75.4 77.4 78.2 71.7 70.0 66.6 カ メ 衆 39,634 近リドタキラベ二の 卿⑧。⑪ヰススタンン⑤ 團同ヅア 賭舎イリ 先ア西イ日イワヵススぞ  ̄ デ リンナィ一他 ウ (B)-1に)+(、)/(A)(1) 出所)MlnisI6nodaF息nGnda。S⑱crela「iadaRecciIaF画c『aL C駒935面0母lmbrdbBmsill駒pOP西6通② 2971-8】より什成. 節4表ブラジルにおける自動車部品生産部門の貿易収支 1971 1972 】973 】974 1975 】976 (111位:1000ドル) 】977 】978 1979 】980 】981 全休 帖出㈹ 】5,216 25`g73 帖入⑱) 42800 63J59 貿賜収支 -27,584 -36JB6 2.8】 395,538 2.34 0.45 (B)八A) 7】9265 323.727 対孔巡圃 鮪出化) 80321 10,576 帖入(、) 390634 397,】21 570839 貿場収支 -3】0313 2650433 -470263 】3】0688 4.76 5.47 0.67 ⑪/○ 対LAFTA 職出に) 6.490 15.038 235.986 Oii入伯 1.053 2.,2 貿易収支 500】31 5.437 】2.926 】85.855 。】6 0.】4 0.21 (、/に) 113所)軸旦圦およびヨ没とMmj剖GriOdaFnZGnda・SCC礎lanadaR“eilaFPderal・妙鯏よりfI;虞.  ̄ 』』 ⅢTNCの世界戦略とブラジル自動車部品貿易 ここでは,Ⅱ、で分析した自動車部品貿易の特徴と,TNCの行動との関係に ついて考察していく,自動車部品における貿易を考える際無視出来ないのがLA FTA,すなわち「ラテンアメリカ自由貿易連合」の存在である。このLAFT Aが,ブラジル自動車部品貿易にいかなる影響を与えたか,しかもそれにTNC がどのように関係するのかを考察する必要がある。 1.1960年代のラテンアメリカ地域統合計画におけるTNCの立場 1960年代後半の地域統合計画におけるTNCの立場を研究しているのがR、 M・ムーアの『他国籍企業とラテンアメリカ自動車産業の地域化』である 。7)この著作によれば,地域統合計画に対する,ブラジル政府,ブラジル中小部 品メーカー,そしてTNCの三つの立場を区別している。ブラジル政府は「国民 的自立」を高めるために-国レペルの経済の自立的発展を諸政策によって実現し ようとしていたがゆえ,地域統合の熱意は最初から持っていなかった,というこ とである。また,中小ブラジル部品企業の場合は,外資との競争により垂直的統 合および脱国民化の危険性が大きいがために,統合計画に猛反対している。最後 のアセンブラーであるTNCこそが地域統合の最も強力な主唱者であった。ブラ ジル・フォルクスワーゲンは,1965年の第一回公式自動車地域会議において, 貿易の自由化による利益をみとおした上で完成車や部品の域内での相互交換を主 張した。また,1967年のブラジルおよびアルゼンチン間のアセンブラー協定 においても,TNCは域内からの輸入はナショナル・コンテントとみなすことを 主張して,自立政策をとっている政府を刺激して,部品の相互交換計画を主張し たのであった。いずれにしても,TNCが地域統合の最も強力な立唱者であった ことは自明である。すなわち,域内関税の低下による部品の相互交換を利用した 利潤獲得を実現しようとしていたのである。 ところが,70年代におけるLAFTAの展開はTNCの計画どおりにならな かったといえる。ラテンアメリカにおいて,1978年までに相互補完協定は第 25号まで調印されているにもかかわらず,その中に自動車用部品は存在してい ない。、)しかし,LAFTAの国別リストは,自動車用エンジン,ディーゼル. 40 エンジンおよびセミ・ディーゼル・エンジン,シリンダー・ジャケット,キャプ レター,ピストン,ピストンリング,パルプ,そしてその他のエンジン部品があ がっている。,)すなわち,国別リストには,エンジンおよびエンジン部品がかな り存在し,その他の部品は極めて少ないものであった。 第5表は,ブラジルにおける自動車部品について,エンジンおよびエンジン部 品輸出額を部品全輸出額で割ったものを相手国別に算定したものである。これに よれば,エンジンおよびエンジン部品輸出は極めて対先進国に偏っており,とり わけ76年以後は対先進国輸出の比率が上昇し,80.81年には70パーセン ト近くにまで上がっている。逆に対LAFTA輸出はその比率がかなり小さく なっており,78年,80年にはやっと20パーセント台になっているも,その 他の年には10パーセント台あるいはそれ以下となっている。したがって,国別 リストに存在しているにもかかわらず,LAFTA内の相互補完が,ブラジルに おいて,進展していないことを示している。 輸入に関しては,第3表のとおり,LAFTAからの輸入それ自体がとるに足 らぬ量であるので,これもまた,相互補完が進展していないことになる。したがっ て,60年代に盛んに議論されたにもかかわらず,LAFTAという組織を利用 することにより利潤を極得しようとしたTNCの意図は成功したとは言えないも のであった。それゆえ,LAFTA利用というよりむしろTNC独自の世界戦略 が問題にされなければならない。 2.TNCの世界戦略一ブラジルの生産拠点化および企業内国際取引と自動車 部品貿易 第6表は,ブラジルにおける自動車生産の会社別シェアを示している。一瞥し て明らかなことは,フォルクスワーゲンの占有率が圧倒的であるということであ り,1976年および77年にそれぞれ50.4パーセント,51.4パーセント を占めている。これにアメリカ2社,すなわち,ゼネラル・モーターズとフォー ドを加えると,実に80パーセントを超えるシェアとなる。 それゆえ,分析はフォルクスワーゲンとアメリカ企業,そして部品供給企業に 関して行われることになる。 41 一関 飾亙奥ブラジルによるエンジンおよびエンジン部品輸出と全部品輸出に対するその比率(111位:1000ドルO形) ▲■) 鱒 07! 4五 8.鰹 幻.9■ 811 U6o81i 3D”0 0.0噸 的. 7判 0.淀、 泥2 5.017 80005 1.45. 的豹伽⑪鋺駝鉤列飽6羽、脚陀脚Ⅲ蛇29537 句100 ●●■5●0℃CB D■ |●O 02 3 1 5007 ①●●■ 如暉訓帥肱が鋤卿鋺岬川亜函叩翻翻麹跡銅噸卿剰 ⑪胴 翻祁酉鱒型09羽8 5600323779274006763010 の■0■,●の■巳■●●ロ巴■■■■●●●■ 配弱脇郵o鋤胸肥Ⅶ羽錨河蛇蜀旭蝿訂671:8 》⑤21 0 旧斑59 6■□■ 08 ●● 8 ●● ”9 0 ● 5IJ I7 ●◆ 帥騨岬岬I麺泳劃蝉鋤醐蜘釧翻抑鋤幽蛎魂鰹獅叫 9808000826691716忍62Z06 ●■■■⑤白■■■●●■。●●■。●巴中山の 41 【・日昶 3.GCG 671 を.568 599 2甑I BO2SZ 1.2. 1.鋼、 052 0.7.7 G゜6コ0 似 皿N 1 25 Ia 旧鉋胞肥加如幅7剥川M呵 9 ● 0 別心酬河 81 卯蛇渕沸0758例Ⅱ 1 0 5 靭吻蝿卿川叩鰯叩噸訓輌迦 1 7 2 31 叫4 9.351 C 80B型。 27コ 3U1 17U 0コ 71 。勘 uDn 6割I 1.0虫1 ZO97u 0 醐 I 動 ●□● 狸 I 駒 4 $ ■氏》 0 0 4 沁 噸 一m】 万 調 。 8 勧郵阿鰯旧弧嚇剖拠N旧Ⅲ7塑喝79Ⅲ刻扣卯、 3 05.072 ( 31 鋤 gal 5.621 NA 1.6qユ 。,0 5ユI I型 CAI 2U2 鯉0 甜朋 l』1 IDI弧j 080 師 5 9 I C I1 05 - ■■、b①G●●■巴■■●◆◆ロ申●■●■■ 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節'7表了メリカ多国範企難の子会社による輸出先(197坪) アメリカへの輸出 ブラジルメキシコ ブラジルメキシコ 1 1 ●□甲□.●■■印古 136447158 ?13003538 4 1 P.つり,P、29J')作式 1966631 尻,WIC1店(。,,…;《 el…A,〃【 0●go●●巾●● 〔“'。M抗'l 0 と 7Aで71M,エ,,`MM21 5 100.0 9》40039識1 9.0 650812900 期.1 I1 46.5 ①の●甲0い■●の 79.6 鰯鯛騨鰯騨酎鰯加印 郷.5 1-1 7.3 77.7 800960000 8.2 1 46.8 2.4 酬的卸麗0期伽印的 0.5 1 16.6 62.8 勺Sc●●●■CG 7.1 32.9 694195201 73.4 7 541011割鋼0 出所)Ma「inluo・LC., 】37.1 の●●。①●●。● エ学樋風 ブラジル〆尭シコ 049387361 畭避用撞離 ブラジルメキシコ 幻0000655。 電気侭器 ブラジルノキシ。 ●●●●■P弓■凸 31Ⅱ気概器 (%) 281856492 金属 輸出(侭、、 266559996 875756899 すム 企盆内取引(%) ■●印や。●●●① 化学製品 便柧 82612馴油訂I 9 食品 企繁内取引 企武内取引(%) 942275552 エ灘製品 ラテンアメリカへの 全帖出(価額) プラジル 〆発シー ー ー ̄ 63.5 69.6 ●□● “.】 45.8 32.1 37.2 76.2 - 64.5 52.9 餌.1 鐘.5 42.9 86.6 99.7 200.0 99.5 dMLQfi1T 』縦'伽叱 鯵1W略伜…十 〔fWILRfvjぞH′ ,4いjwf,/〃/, まずアメリカ企業の実態は,第7表に占めされている。これは,アメリカTN Cの子会社による輸出先を示しているのであるが,大部分が自動車関連部品と考 えられる輸送用機器では,在ブラジル子会社の輸出総額の88.1パーセントが 企業内取引であることを意味している。また,本国アメリカへの輸出の100パー セントが企業内取引で,さらに対ラテンアメリカ輸出額,2,430万ドルの8 6.1パーセントが企業内取引になっている。これらの比率は工学機械部門を除 くと,諸部門の中で最も高い数値を示していることになる。同様の事態を輸入に ついてみるなら(第8表),ブラジル子会社の輸入額,約1,400万ドルのう ち,64.5パーセントが親企業からの輸入である。このように,末系企業は企 業内取引の比率がかなり高いものであることを知ることができるのである。 第9表は,ブラジル・フォルクスワーゲン社の輸出状況を示している。これに よると,フォルクスワーゲン社はエンジン,トランスミッション,そしてCKD の輸出が主要なものと言えるが,この点を第1図と照合させれば,エンジンとト ランスミッションは西ドイツ本国へ輸出し,CKD形態でポルトガル,インドネ シア,台湾,ナイジェリアなどへ輸出していることになる。ここで注目すべきは, ブラジル子会社が,自動車TNCであるフォルクスワーゲンの世界戦略上の生産 拠点としての位極にあるということである。特にエンジンやトランスミッション のような多額の初期投資を必要とし,高度な技術水準を要求する部品を,西ドイ ツ本国へ輸出していることは重要である。 しかも,このような状況がなにもフォルクスワーゲンに限ったことではないこ とは,次の第10表から明らかである。この表は,ブラジルに存在する主要な自 動車部品輸出企業が,そこに挙げられた部品を,右端の欄に示された諸国あるい は諸地域へ輸出していることを示している。その際,それらの部品は,右から二 番目の欄に書かれているブラジルおよび輸出先のアセンブリ・プラントヘイン・ プットされていることを意味している。例えば,上から二番目のロパート・ポッ シュ・ド・ブラジル(西ドイツの部品メーカーの子会社)は,西ドイツ,アメリ カ合衆国,メキシコ,アルゼンチン,ベネズエラ,コロンビアなどの諸国のアセ ンブラー,すなわち,フォルクスワーゲン,フィアット,ゼネラル・モーターズ, メルセデス・ペンツ,サーブ・スカニア,ポルポ,フォード等に電装部品を出荷 している。あるいは,エクィプメントス・クラーク社は,アメリカ合衆国,メキ シコ,西ドイツ,チリに存在するゼネラル・モーターズ,フォード,フィアット 45 節『表ブラジルおよびメキシコに存在する アメリカ多国籍企業子会社の輸入元(1972年) 輪入合計(100万ドル)親企業からの輸入(%) 部門ブラジルメキシコブラジルメキシコ 非電久機器 73.2 矼欠機器 43.3 75.5…。 34.3 28.643.7 輪送用機器 1369 164.5 64.079.6 化学製品 120.4 115.0a 43.433.8 その他 25.9 47.1 276.7 360.2 合計 - 50.】57.7 注)a・ゴム庶戴を除く出所)〃極,p18. - 第7友ブラジルVW社の輸出状況 年 完成叩 CKD エンジン トランス ミッション 】970 21 1971 163 876 1972 483 60744 1973 20578 120938 1974 ]40755 380772 20906 850700 98.1 ]975 180】20 4】0052 4】0760 840176 141.5 1976 ]10502 540492 590760 104,]52 172.8 1977 150866 37,876 960936 1150437 185.2 ]978 28.237 36。】34 】290】73 1350316 245.9 52478】 885.0 合計 0.7 228884 19 14.0 --  ̄ 出所)VolkswagcndoBrasilSA.…Lid2dCユFcvcrtiro,1979,p12. 46 価額 (100万ドル) 24.9 節1図世界に存在するVW社の生産およびアセンブリ・プラント $2つ Ⅳ JIlFJfijiiiiJii 0 R1Iイン TjW9h;末脚 ゴ列ら 勺 。 ユーゴ I ゴ 。 ' 態… 無ゾグ巾 叶始 ドヅヅジュー馳拶 0 0P ぺ几午一 γ 』 ナイプコリァ アリヅ几 NSJ、ゾリウ ・KID PklI 』『 H1所)艶kalym.IT., UniversityDfOtta群aPresS、1981.P、162. 〃 ・ディーゼル,フオルクスワーゲン・トラック,プーマなどにギア,トランスミッ ション・ケースを出荷している。このように,これらの主要な自動車部品輸出企 業の輸出先は,先進諸国およびラテンアメリカ諸国が圧倒的な比重を占めている のであり,この点こそ,先に第2表で確認した事実と合致するものである。 最後に,ブラジル自動車部品輸出総額に対して,外国企業による輸出がいかな る比率を占めているのかをみておかなければならない。第11表は,1982年, 83年および84年の1月から6月までのもので,(A)欄は,外国企業38社 の輸出合計であり,(B)欄は輸出総計を示している。そして(C)欄は(A)/ (B)を算定したもので,82年には69.2パーセント,83年が72.6パー セント,そして84年の6カ月間は81.5パーセントと高率を占めている。し かもこの数値は外国企業のわずか38社に関するものであり,それゆえ,外国自 動車部品企業全体の輸出はさらに高い比率を示すことは疑いをいれないものであ る。 そこで,もう一度第2表の結果とこの第10表,第11表を考え合わせると, ●●●●●●●●■■●●●● ●●●。●□●●●●●■■□●● ブラジル自Zii車部品輸出の特徴,すなわち,対先進国輸出入および対ラテンアメ ■●●●●●●●●●●■□。●●●■●■C●●●■■●。●●●●■■■ リカ輸出は,自動車TNCおよび自動車部品TNCによる企業内取弓|およびプラ 巳●●●●。。●●●●●●●。●●● ジルの輸出生産拠点化という事実を反映している点が明確になる。 レーモンド・セカリは,○1975年にフオルクスワーゲンのブラジルプラン トは全生産の11.8パーセントである5万9,000台を輸出したこと,Oそれ が,メキシコやペルーのフォルクスワーゲン・プラントやポルトガル,ウルグア イおよびフィリピンへCKD形態で輸出していること,p西ドイツの親会社へは, パサトやアウディ・モデルのエンジンおよびトランスミッションを輸出したこと っなどを報告している。10) また,J-M,ポーマーも同様に,フォルクスワーゲンとメルセデス・ベンツ は,ラテンアメリカ市場のみならず,アメリカ合衆国やヨーロッパ市場への販売 も,その輸出基盤をブラジル子会社においている,と言っている。11) さらに,ジョージ・マクシーは,イタリア企業フィアットも,ブラジル子会社 をエンジン供給基地にし,1977年には13万3,000基のエンジンを本国 イタリアへ供給していること,また,小型ディーゼル・エンジン搭載のリールド カー2万台をヨーロッパへ輸出する予定であること,などを明らかにしてい る。’2) 48 第ノc表ブラジルにおける主要自動j1噸品企錐による輸出状況 T令ケプ9- ■民 グーウー Tl了う」牝■人低Db4GoHj■&■■  ̄ 】 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IIIl0nflllnnCndonraRil,CACEX内マイク□・ブイ・・'シュよ01Ⅱ當皮 50 Lz7z.76》乱 1.7当(.OiI4 - 751.7 以上のように,Ⅱ、で分析したブラジルにおける自動車部品貿易の動向,すな わち,対先進国輸出・人,対ラテンアメリカ輸出という特徴は,TNCによるブ ラジルの生産拠点化,あるいは輸出生産拠点化,という事実を反映したものであ り,しかもそれが,自動車メーカーの企業内取引によるものばかりでなく,自動 車メーカーと直接関係のない外資系自動車部品メーカーによってもまた,周辺諸 国のアセンブリ・プラントヘイン・プットされているという事実は,輸出拠点と してのブラジルの地位を如実に物語っているのであった。 最後に,次の点について,若干コメントしておく必要がある。それは,ブラジ ルの自動車および自動車部品輸出は,BEFIEX(税制恩典による輸出特別計 画:BeneflciosFiscaisaProgramasEspeciaisdeExporta6zIb)を中 心としたブラジル政府の輸出振興策の産物とする見解である。それは,K・S・ メリクルや1983年の国連報告,またアルトシューラーなどのグループのR・ プリュドムなどのものであるが,彼らが考慮に入れるべきは,TNCの役割であ る。輸出のほとんどが外資によって行なわれ,しかも輸出の大きな部分が企業内 取引によるものであるという事実は,ブラジル自動車部品輸出がTNCのチャン ネルを通じて,その世界戦略の体系の中で行なわれえたことを意味している。し たがって,この部門の輸出要因は,ブラジル政府の政策とTNCの戦略の両方に 求めなければならないと言える。 おわりに 以上において考察してきたように,ラテンアメリカNICSであるブラジルの 工業発展,とりわけ自動車産業における70年代の飛躍的発展は,TNCが在ブ ラジル子会社を止塵拠点に据えたことによって加速されたと考えることができる。 しかし,TNCが発展途上国を輸出生産基地にしようと,当該国市場をにらんだ 進出であろうと,資本と技術の所有によって発展途上国の企業を支配し従属せし めるものであることに変わりはないのである。このように,従属をますます深化 させながら工業発展を実現しているのがブラジルをはじめその他のNICSの経 済発展の特色である。したがって,このような状況を,われわれは発展途上国に おける資本主義の「従属的発展」として捉えることができるであろう。 51 ☆☆ 本稿は,ラテン・アメリカ政経学会第22回全国大会(1985年11月16 日・17日,京都産業大学)において報告したものである。大会当日,コメンテー ターの小坂允雄先生(アジア経済研究所)をはじめ多くの諸先生から貴重なコメ ントをいただいた。この場を借りて,深く感謝の意を表したい。 注 1)Jenkins,R,0.,Depe"deFDZj7zdustrjqZjzQtio〃j〃IatiFDAmemcaf T7teAuComodZueJndustmノj几A壇e"ぬ、,ChjZe,α几dMerico,New York,Preager,1977,pp、32-42. 2)U、N、,”α几s"αDjomZCb巾oratjoFDsd几ZhehutermCio"QJAuZom- dustbノ,ST/CTC/38,1983,PP、109-111. 3)Mericle,K・S.,ThePoliticalEconomyoftheBrazilianMotor Vehiclelndustry,inKronish,R、&Mericle,K,S・eds.,The POUUtjcQJEbo"omO’q/・ZheZoCiFzAmericα〃MoCorVbhiclemdustbl, TheMITPress,Cambridge,Massachusetts,London,1984,p、 17. 4)U、N、,op、ciz.,p、119. 5)VolkswagendoBrasilS.A、,AZuQZjdtzdes,No.25-AnoⅢ,1979, p4. 6)Marinho,L,C、,TheTransnationalCorporationandLatin America,sPresentFormofEconomicGrowth,inCERALRe‐ Die山,August,1981,p、20. 7)Moor,R、M、,MuZZiFmtioJmZCb巾o「αfio几saFzdtAeRegiomZZzaffo几 q/ZheLZuZiJuAmericα'DAuZomotjuemdUstbノJACtzseSZudyq/Brα‐ ztU,ArnoPress,NewYork,1980. 8)細野昭雄編『ラテンアメリカの地域協力と工業化』アジア経済研究所 1980年26ページ 52 9) ALALCLZstaCbnsoZZdU血deCb几cesio几es,Tomol,1975,1- 458~461. 10) S6kaly,R、R、,TrmDsnQtiomZizaZiolzq/theAutomo6iZeノndusZD', UniversityofOttawaPress,1981,p・l62 11) Baumer,J-M.,Heierli,R・etal.,Tm几sJmtionaUCbl刀o「Qtiolu mLCZi几AnzericQ,VerlagRijegger,1982,p、138. 12) Maxcy,G,TノカeMuZZj"QZjoJmZMolorJndustbノ,GroomHelm, London,1981.p・l5q 13) Mericle,K,S、,Qp、ciZ.,pp・l6-32 U.N、,op・cit7p,114.Prudohomme,Remy,MotorVchたん ProducZdonandUSejFzDeueZOpmgCburufriesfACtEseSmdyq/ BrQzZZ,(DiscussionPaper),p、LAnglade,C、,TheStateand CapitalAccumulationinContemporaryBraziLmAnglade,C、 &Fortin,C、,eds.,TlteSZqzeQlzdCtzpiZQUAccumumzioJziJzェ。td几 Ame『icqVbZumeJFBFqzM,ChiZejMe鉱CO,Macmillan,London、 1985,pP57-61,pp,93-94,p,113. 53
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