~高速道路料金無料化の 高速道路料金無料化の凍結を 凍結を国土交通大臣に 国土交通大臣に要請~ 要請~ 私鉄総連は、前原国土交通大臣に対し、高速バスなどに大きな影響を与えている 高速道路「土日、祝日5割引・上限1000円等」と「高速道路原則無料化」及び「自 動車関連諸税見直し」に関する要請をおこなった。 交渉は、10月26日18時から国土交通省大臣室にて、細川律夫厚生労働副大臣も同 席しておこなわれ、私鉄総連からは渡辺中央執行委員長、住野中央副執行委員長、 小池交通政策局長、木村政治政策局長が出席した。 冒頭、渡辺委員長が「旧自公政権下で高速道路 『 土日 、祝日5割引・上限1000円 』がおこなわれ 、 鉄道、高速バス、フェリーなどの公共交通で旅客 の減少や渋滞による定時制の喪失で非常に大きな 影響を受けた。また、民主党がマニフェストに掲 げる『高速道路原則無料化』についても深刻な影 響が あ ると 懸念し てい る」と あいさ つし 、前 原大 臣に要請書を手渡した。 「高速道路料金割引の 高速道路料金割引の中止」 中止」と「無料化の 無料化の凍結」 凍結」を 私鉄総連の要請内容は、高速道路「土日、祝日5割引・上限1000円等」について は、①新政権が掲げる「総合交通ビジョン」の具体化に向け、公共交通優先施策の 充実をはかられたい、②利用割引はバスやトラックなど交通運輸産業の輸送時間を 引き延ばし、定時性や利用者利便を後退させ、バス輸送においては輸送人員の減少 を招き経営を圧迫する事態となっている。このため「普通車等の上限1000円」の政 策を 中止さ れたい 、③ 当面 、「生 活対策 」の 高速道 路料金 の割 引に よって 生じた公 共交通の減収分について、応分の助成を行うこ と、の3点を要請した。 また、民主党がマニフェストに掲げた「高速 道路原則無料化 」及び「 自動車関連諸税見直し 」 に関しては 、①高速道路無料化については 、 「受 益者負担原則 」、「渋滞拍車と定時性崩壊 」、「C O 2 排 出量 増 加」 など の 懸念 が ある こ とか ら、 実施を凍結されたい。さらに、新政権が掲げる 「総合交通ビジョン」の実現などにより公共交 - 1 - 通事業の活性化をはかられたい 、②暫定税率を廃止することについては支持するが 、 将来的な「地球温暖化対策税」については、国と地方の役割と地球温暖化対策の計 画と執行について明らかにした上、国民合意の元で実施されたい、の2点を要請し た。 「フェリーや フェリーや高速バス 高速バスなどへの バスなどへの補填 などへの補填も 補填も検討」 検討」 要請に対 し前原大臣は 、高速道路無料化 に ついて「国 民の半数以上 が反対している」 と 前 置 き し た う え で 、「 公 共 交 通 の 維 持 ・ 活 性 化について は、重要な課 題と認識している 。 高速道路料 金問題につい ては、公共交通に 与 える影響に ついても配慮 し、事業者や労働 組 合などの意 見も聞きなが ら、慎重に取り扱 い た い 」、 さ ら に 「 渋 滞 な ど も 考 慮 し た 多 様 な 料金割引な どを含む高速 道路無料化の社会 実 験を実施した場合、新年度概算要求に盛り込んだ6000億円から、フェリーや高速バ スなどに対する補填も考えている」などと答えた。回答を受け、私鉄総連は、今後 も、公共交通に係る政策課題を中心に、当面、高速道路料金や暫定税率問題などに ついて、政府や党と懇談の場を持つことを申し入れて要請を終えた。 年末の 年末の土日1000 土日1000円 1000円は中止 なお 、同日夜 、馬渕副大臣間の記者会見で 、年末の高速道路上限1000円について 、 物流等の混乱などに配慮し、12月26日・27日の高速道路割引を中止し、年始に割引 を実施することが明らかにされた。 *要請書は別途添付 - 2 - 私総外発76-第12号 2009年10月26日 国土交通大臣 前 原 誠 司 殿 日本私鉄労働組合総連合会 中央執行委員長 渡 辺 幸 一 高速道路 「 土日 、 祝日 5 割引 ・ 上限 1000 円等 」 についての 要請書 貴職のご精励に心から敬意を表します。 2008年度第二次補正予算および関連法により、高速道ETC利用における平日の全 車両の割引や土日、祝日の普通車終日5割引き・上限1000円などの通行料金割引が 3月28日の土曜日から実施されました。これによりバス事業者やフェリー事業者が 軒並み前年同時期の土日と比べ輸送減となり、企業存続の危機を招く事態となって います。 利用割引は「 地域の活性化 」「物流の効率化」を目的とするものの、総合 的な交通政策や環境対策の視点を欠くもので、交通モード間の公正な競争を阻害す るものであります。 また、高速道路 、「土日、祝日上限1000円 」は、マイカー利用をいたずらに増加 させ、公共交通利用促進による環境保全や交通事故防止のこれまでの国の政策に逆 行するばかりか、鉄道・バス・フェリーなどの経営を脅かし、地方バスやフェリー などの生活交通崩壊を招くこととなります。さらに、高速道路は、受益者負担によ って通行車両数のバランスがはかられ、速達性を確保していることから、マイカー などに対 する過度の割 引=税投入は、高速 道路を使わ ない人、高速 道路が通ってい ない地域の人、車を持たない人に負担を求めるだけのものです。 割引導入前段に国土交通省は「継続的に交通状況や利用者の利便性等を把握し、 必要に応じて計画の見直し等を行う」としていたことに鑑み、下記について要請を 致します。 記 1.新政権が掲げる「総合交通ビジョン」の具体化に向け、公共交通優先施策の充 実をはかられたい。 2.利用割引はバスやトラックなど交通運輸産業の輸送時間を引き延ばし、定時性 や利用者利便を後退させ、バス輸送においては輸送人員の減少を招き経営を圧迫 する事態となっている。このため「普通車等の上限1000円」の政策を中止された い。 3.当面 、「生活対策」 の高速道路料金の割引によって生じた公共交通の減収分に ついて、応分の助成を行うこと。 以 - 3 - 上 私総外発76-第13号 2009年10月26日 国土交通大臣 前 原 誠 司 殿 日本私鉄労働組合総連合会 中央執行委員長 渡 辺 幸 一 「 高速道路原則無料化」 高速道路原則無料化 」 及 び 「 自動車関連諸税見直し 自動車関連諸税見直 し 」 に 関 する要請書 する 要請書 貴職ならびに三党連立による新政権が 、これまでの「 無駄づかい 」路線を転換し 、 「コンクリートから人へ」と国民目線での政権運営をスタートさせましたことに心 より敬意を表します。 さて、新政権が掲げる標記の高速道路無料化の政策につきましては、現在行われ ている「土日、祝日上限1000円」の料金割引から明らかになった通り、公共交通事 業の経営や地方生活交通の衰退にまで影響を及ぼし、無料化が実施されれば益々そ の影響が深刻化する恐れがあります。 したがって、民主党はじめとする政権各党がマニフェスト等で掲げた「交通基本 法制定」や「地球温暖化対策基本法制定」などの政策と十分な整合性をはかられた 上で、総合交通体系の充実を前提に慎重な政策決定を行うとともに、下記の事項に ついて要請を致します。 記 1 .高速道路無料化については 、「 受益者負担原則 」、「 渋滞拍車と定時性崩壊 」、「 C O 2 排出量 増加 」な どの懸 念があ るこ とか ら、実 施を凍 結され たい 。さ らに、新 政権が掲げる「総合交通ビジョン」の実現などにより公共交通事業の活性化をは かられたい。 2 .暫定税率を廃止することについては支持するが 、将来的な「 地球温暖化対策税 」 については、国と地方の役割と地球温暖化対策の計画と執行について明らかにし た上、国民合意の元で実施されたい。 以 - 4 - 上
© Copyright 2024 Paperzz