日米企業間の協業および提携事業における成功事例

日米企業間の協業および提携事業における成功事例
提出先:New Energy and Industrial Technology Development Organization (NEDO)
調査の実施:Tom Spargo, Kanabo Consulting Inc.
2011 年 10 月 3 日
調査概要
日本と米国は、世界最大規模を誇る技術市場として協業や提携関係を通じて相互
に成長を遂げてきた。長年に渡るこうした経験の中から、国境を越えて成功した
ビジネスの事例が数多く誕生している。トヨタ、ソニー、パナソニックなどは米
国市場で知名度を確立した企業であり、一方、IBM、Johnson & Johnson、 AFLAC
などの米国企業は日本において確固たる地位を築いている。こうした成功事例に
は、現地子会社の開設を通じたものも多い一方、現地企業との協業関係に帰する
成功例も多数存在する。
本調査報告書では、日米企業間における提携関係に焦点を当てながら、これらの
成功要因を検証する。本書で採り上げる成功事例は、外国企業との協業関係と市
場参入において相互に利益をもたらす「ベストプラクティス」として考慮される
ものである。
調査の対象
以下、それぞれの成功事例に関して調査結果を整理した他、末尾では、本調査の
対象として適切と判断される事例をスプレッドシート形式で一覧表示している:
事例
Netscreen/日立
Alnylam/武田薬品工業
RockYou/ソフトバンク
eCopy/キャノン
eInk/凸版印刷
Starbucks/サザビー
Prepared for NEDO by Kanabo Consulting Inc. 10/3/2011
ページ#
2
7
10
13
17
21
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企業名
Netscreen
(Juniper)
提携先の
日系企業
所在地
カリフォルニア州
サニーベール市
年収
(10 億円)
9215(2011 年)
設立年
1997 年
提携関係の
成立
1998 年
社員数
646 名(2011 年:
Netscreen Division)
事業概要
VPN、DoS 保護、ファイア
ウォール、侵入検出・回避
など幅広いネットワークセ
キュリティ技術の開発。
提携関係の
概要
NetScreen 製品は、日
立が初のディストリビ
ュータとして日本市場
に展開。現在も同社製
品を取り扱う日本国内
最大規模のディストリ
ビュータとして提携関
係にある。NEC やその
他のディストリビュー
タは、いずれも日立が
販売実績を確立した
後、提携関係を結んだ
企業である。
提携関係の背景
と経緯
セキュリティ技術における将来性を見据え、1998 年、日立は、
Netscreen 社製ファイアウォールおよび VPN 製品に関するディスト
リビュータとして提携契約に合意。この頃、ウィルスやハッキング
等の侵害が既にビジネスへ影響を与え始め、日本では、2000 年の時
点でセキュリティ技術市場が 727 億円に到達していた。当時、ファ
イアウォールおよび VPN 製品の大手開発企業に数えられていた
Netscreen は、日米両国での需要が高く、2001 年 12 月には IPO を実
現させ、株式取引初日には 48%の株価上昇を見せた。
2003 年、セキュリティに対する脅威の拡大に伴い、日本におけるセ
キュリティ市場は、2226 億円に達した。同市場においては、ファイ
アウォール技術が 39%と最も大きな割合を占めていた。
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企業名
Netscreen
(Juniper)
提携先の
日系企業
こうした背景を受け、Netscreen は、新規顧客を獲得すると同時に新
たなディストリビュータとの提携関係も引き続き構築するに至っ
た。中でも 2003 年7月、NTT-ME が全国展開の VPN および VoIP
管理サービス製品を対象に、安全なアクセスと接続機能を提供する
よう Netscreen 製品を起用したことは、同社の売上に大きく貢献す
ることとなった。この NTT-ME との契約成立直後、8月には NEC
が自社の法人およびサービスプロバイダ顧客ベース向けに
Netscreen との共同ブランド化製品を提供していく方針を公表。日立
は依然、Netscreen における最大手のディストリビュータであるが、
NEC との提携契約が、日本市場での事業拡大を促進させた。
Netscreen は、
2003 年までに
Netscreen Sales- % from
年間 2 億 4500
Asia Pacific
万ドルの売上を
50
計上。アジア太
40
平洋地域での売
上において、
30
38.5%の割合に
20
相当する(右図
10
表を参照)。同
0
社の年次報告書
2000
2001
2002
2003
の中で CFO は
「総売上の内、アメリカ大陸以外の世界市場における売上の割合が
増加しているが、これは、日本を筆頭に APAC 市場における自社製
品への需要増大が大きな要因となった」と説明している。
2004 年 2 月、Juniper が Netscreen を 40 億ドルで買収。これを主な背
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提携先の
日系企業
景に、Netscreen は、ネットワークセキュリティ分野での主導的立場
を確保した。当時、Juniper は、サービスプロバイダ向けコアルータ
とスイッチ製品の販売に力を入れ、Cisco との競合に出ていた。そ
の後、競争が激化すると間もなく、Juniper は、長期的に存続してい
く上では、他の市場への多様化が不可欠である事を認識するように
なった。ネットワークセキュリティは、参入する上で最も補完的な
市場であり、ファイアウォール技術のトップである Netscreen は、
当該市場での主導的立場を短期間で確立させるのに最も理想的な企
業であった。
企業名
Netscreen
(Juniper)
提携関係成立後
の米国企業にお
ける進展
今日、日本市場における Juniper 製品(Netscreen の製品ラインを含
む)は、日立や NEC に限らず、ソフトバンクをはじめ住友、高千
穂交易、マクニカネットワークスなど複数のディストリビュータを
通じて展開されている。Juniper における年間売上 44 億ドルの内、
約 20%は日本を主体に、アジア太平洋地域から派生するものであ
る。日立の他、NEC も Juniper 製品における主要なディストリビュ
ータとしての役割を担っている。
提携関係成立後
の日本企業にお
ける進展
Juniper がこれまで開発・販売してきたセキュリティ製品は、業界で
幅広く認知されている。2010 年 12 月、Juniper Networks は、
Business Solutions Magazine 誌(BSM)の読者による、ネットワーク
セキュリティ部門の「Best Channel Vendors in 2011」の一社に選ば
れたと発表。
日立(日立ソリューションズ)は、Netscreen/Juniper との提携関係
を維持しながら、今日も Juniper 製品の販売を行っている。Juniper
製品専用のウェブページ(以下のスクリーンキャプチャを参照)を
設け、そこでは、Juniper が選定する「Distributor of the Year
Award」を 8 回受賞したことをプロモーションの一環として公表し
ている。2009 年に「Best Distributor」として認められた他、2007 年
には Juniper 認定のエンジニアが国内最多の 180 名に到達したこと
も報告されている。
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企業名
Netscreen
(Juniper)
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提携先の
日系企業
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企業名
成功の背景にあ
る要因
提携先の
日系企業
過去に Netscreen の VP for Marketing を務めていた David Flynn 氏
は、同社が日本市場で成功を収めた理由について、以下のように述
べている:
- 好機:セキュリティの脅威が高まる中、日本企業の間では、
ネットワークセキュリティの保護が、迅速な勢いで最優先事
項として取り扱われるようになった。Netscreen はこの時期を
逃すことなく、日本市場への参入を果たした。
- 日本市場向けの製品ラインが完成:零細企業からエンタープ
ライズ級の法人に至るまで、最小限のローカライゼーション
で日本市場にも導入可能な製品ラインが既に構築されていた
(ソフトウェアに比べ、ハードウェアのローカライゼーショ
ンは遙かに簡単である)。
- 日立との密接な信頼関係:Netscreen は、日立との提携関係を
通じて 1998 年に日本市場へ参入。2003 年に NEC が参画する
まで、ディストリビュータは日立のみであった。その間、
Netscreen と日立の間で相互に対する信頼関係が徐々に強まっ
ていった。
- 現地に組成されたチーム:日立のエンジニアグループに加
え、Netscreen では、東京に小規模のオフィスを設置し、日立
と共同で販売および顧客サポート事業に取り組んだ。
- 日本の顧客に対する前向きな対応:Netscreen では自社のエグ
ゼクティブと日立との間で四半期ごとにミーティングの場を
設ける方針を決定。日立から何らかの要求が出された場合に
は、注意を払いながら、その内容に耳を傾けるような姿勢を
とってきた。例えば、日本特有である DSL の低コスト性を
受け、2 本の DSL 接続を使用する顧客ニーズを満たすため、
Netscreen は、二重方式の DSL リンクを自社機器に追加した
こともある。
- 目標に沿った事業展開:日本市場における Netscreen の急成
長振りは、同市場参入時にを計画した将来の目標を着実にク
リアしてきた成果にある。
Netscreen
(Juniper)
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企業名
Alnylam
提携先の
日系企業
所在地
マサチューセッツ州
ケンブリッジ市
年収
(10 億円)
1419(2011 年)
設立年
2002 年
提携関係の
成立
2008 年
社員数
173 名(2011 年)
事業概要
RNA 干渉(RNAi)を土台
とした新治療学において、
新薬の発見、開発、商品化
を専門とする生物医薬品企
業。
提携関係の
概要
日本などアジア地域に
おける大手製薬会社
提携関係の背景
と経緯
2008 年、武田薬品工業では、自社製品の再活性化を始動させると同
時に、特許の有効期限が満了した多数の薬品を入れ替えることを目
標に、活発的な買収および協業戦略を展開し始めた。同年 2 月から
4 月にかけ、武田薬品工業は、Amgen、TAP Pharmaceuticals(武田
薬品工業と Abbot Labs との共同事業)、Millennium Pharmaceuticals
の日本支社をいずれも買収。続く5月には、Alnylam 開発の RNAi
技術プラットフォームに関して、非独占的なライセンス事業を行う
方針を発表した。このライセンス事業においては、Alnylam のプラ
ットフォーム技術を武田薬品工業へと移転させること、技術提供に
関しては、両社間の協力を通じて相互使用特許権を有すること、特
定の RNAi 治療患者を対象とした創薬の共同開発活動で合意してい
る。
同契約の一環として、武田薬品工業は、今後 5 年間、RNAi 治療に
関する戦略パートナーとなった。また、Alnylam の RNAi 薬品を開
発し、アジア市場向けの創薬プログラムの大半を販売する際には、
武田薬品工業の交渉権が最優先されることで合意。一方、Alnylam
も武田薬品工業における米国での RNAi 薬品の開発・販売活動を共
同で支援し、売上を両社間で等分(50/50)することができる。
Alnylam は、前払い金と技術移転の費用を合わせ 1 億ドルを確保。
これは、腫瘍および代謝疾患とふたつの治療分野における薬品に対
し、非独占的なライセンスを網羅するものである。また、提携関係
の拡大や研究開発活動の目標が達成された場合には、Alnylam に追
加の費用が支払われる。今後の研究開発、商品化プロセスの目標に
おいて、同契約の評価額は 10 億ドルを超えるものである。
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企業名
提携関係成立後
の米国企業にお
ける進展
提携先の
日系企業
武田薬品工業では、Alnylam が技術移転における幾つかの目標を達
成したとして、2000 万ドル(2008 年 10 月)、2000 万ドル(2010
年 3 月)、1000 ドル(2011 年 3 月)の 3 回に分けて支払いを行っ
た。
Alnylam
開発段階にある企業として Alnylam では、主な収益を研究活動の協
業および他のプロジェクトに依存している。現在のところ、武田薬
品工業との提携関係は、Alnylam において 2 番目に大きな収益源で
ある。
提携関係成立後
の日本企業にお
ける進展
この武田薬品工業との関係は、Alynylam にとっては、他の日本企業
との提携関係にも貢献してきたものである。中でも、両社の提携関
係を公表して間もなく、2008 年 6 月には、協和発酵キリンとの提携
関係が成立したことも発表。同契約では、協和発酵キリンに対し、
Alynylam が呼吸器合胞体ウイルス(RSV)の治療に使用される
RNAi 薬品の開発・商品化において、日本およびアジア市場におけ
る知的財産の独占的ライセンスを供与している。
武田薬品工業の観点からすると、Alnylam との提携関係は、台頭し
つつある RNAi 治療分野において、初期段階から参画する上でのビ
ジネス機会をもたらすものである。武田薬品工業の研究開発統括職
を務める大川滋紀氏(取締役)は、これについて「当社では、
RNAi 治療の向上において、Alnylam との協業により、製薬業界を
率先していくことを期待している。今日に至るまでの進展は期待通
りのものであり、今後についても、患者にとってこの重要な開発活
動を前進させていくことを楽しみにしている」と述べている。武田
薬品工業は、現時点では Alnylam との提携事業からの収益を上げて
はいないものの、同社が、RNAi 治療における大きなビジネス機会
を確信していることは明確である。
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企業名
成功の背景にあ
る要因
提携先の
日系企業
日米の製薬会社間において、研究開発に関する提携関係は一般的な
ものである。現地における臨床試験の実施、国によって異なる規制
への対応、薬品のマーケティングおよび販売活動を実現する上で
は、相互の協力が必要となるためである。こうした提携関係は、2
社の大手企業間で構築されることが多い。このため、武田薬品工業
が、Alnylam の零細企業と協業するということは、同社が RNAi 治
療に対する将来性を見込んでいる、ということに他ならない。武田
薬品工業と Alnylam との協業は、日本の製薬会社と米国のバイオテ
クノロジー企業との間において、RNAi 治療に向けた業界初の大き
な提携関係である。
Alnylam
現在までのところ、両社の提携関係では、技術移転における目標を
いずれも達成させている。その背景として、主に、提携事業の内容
が首尾よく構築されたことが考えられる。Alnylam にとっては、今
後予定されている支払いや、将来におけるロイヤリティ、米国市場
で展開される武田薬品工業の開発製品については、いずれも利益を
50/50 に等分するなど、武田薬品工業の成功を実現させるための動
機がある。一方、武田薬品工業においては、RNAi 分野に白紙の状
態から取り組むとすれば、膨大な時間と費用を投資することになる
が、この提携関係を通じて、Alnylam の同分野における知的財産を
全て利用することができる。Alnylam の CEO を務める John
Maraganore 氏は、これを「製薬業界における革新領域に対し、
RNAi は、「喉の渇きを癒す飲み物」として台頭してきた。そし
て、それを実現させるため、当社が開発したノウハウと知的財産
は、「ビールと樽から注ぎだす酒」のようなものである」として喩
えている。
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企業名
RockYou
提携先の
日系企業
所在地
カリフォルニア州
レッドウッド市
年収
(10 億円)
2776 (2011 年)
設立年
2005 年
提携関係の
成立
2008 年
社員数
106 名(2011 年)
事業概要
Gourmet Ranch や Zoo World
等の Facebook Social Game
を開発。
提携関係の
概要
ブロードバンド、固定
回線を利用した通信、
電子商取引、インター
ネット、ブロードメデ
ィア、技術サービス、
金融、メディア/マー
ケティング、その他の
事業を運営する通信お
よびメディア企業。
提携関係の背景
と経緯
提携関係成立後
の米国企業にお
ける進展
2007 年に Facebook アプリケーションの提供を開始させ、その翌年
には、月間のユニークビジターが 1 億人、ページビューの数は 80
億を超えるなど Facebook 対応ゲームの上位ランキングに数えられ
るようになった。この実績に注目した SoftBank では、2008 年、
RockYou に対し投資とアジア市場における協業を提案。同年の 11
月には、RockYou のアジア市場における事業拡張に特化したシリー
ズ C(1700 万ドルで完了)の一環として、韓国の SK テレコムと共
に実際の投資を行った。また、この投資に加え、SoftBank では、
2009 年 2 月に共同事業 RockYou Asia を実現させていくことで合意
した。RockYou Asia の所有率は、以下の通りであった:
 SOFTBANK CORP.:44%
 RockYou, Inc.:44%
 GungHo Online Entertainment(SoftBank の傘下にある日本の
ゲーム開発企業):9%
 Doll Capital Management(RockYou に対するアーリーステー
ジの投資機関):3%
RockYou Asia は、日本、韓国、ロシア、中国を中心に、アジア市場
における PC と携帯機器での利用を目的としたウィジェットとアプ
リケーション製品/サービスの開発を目指すものである。RockYou
Asia 設立から数ヶ月の間に日本の Mixi、Gummy、Mobage、中国の
RenRen、韓国の NATE で複数のゲームが展開された。
2009 年と 2010 年において、RockYou と RockYou Asia がいずれも大
成功を収めたことを受け、SoftBank は、RockYou に 6000 万ドルを
追加投資する方針を決定。その一環として、2010 年 6 月、RockYou
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企業名
提携関係成立後
の日本企業にお
ける進展
提携先の
日系企業
は 1000 万ドルの投資を受け、その一部を RockYou Asia のパートナ
ー企業(SoftBank を含む)の買収に当てた。その結果、RockYou
Asia は、RockYou が完全所有する子会社として生まれ変わった。
RockYou
2011 年、RockYou のユーザ数とゲームのポートフォーリオは、引
き続き増加していった。同社における有機的な成長の背景には、
2011 年 1 月、英国を拠点とするソーシャルゲームの開発企業
Playdemic を買収した他、米国の Facebook をはじめ、Mixi、
Mobage、NATE、RenRen 等に対応したゲームや海外における多様
な SNS プラットフォームを追加させたことも要因となった。
RockYou によると、現在、ユニークビジター数は 2 億 8000 万人以
上、ページインプレッションに至っては世界全体で月間 150 億回に
上る。RockYou の Zoo World は Facebook 上で 2 番目、また Gourmet
Ranch も 3 番目に急成長を遂げているシミュレーションゲームであ
る。
RockYou Asia のパートナー企業としての役割は担っていないもの
の、SoftBank は、現在も RockYou に対して積極的に投資を行って
おり、将来、IPO が実現されれば、多額の投資回収が期待できる。
SoftBank は、自社が一部所有する Mixi に RockYou が参画すること
からも恩恵を受けている。また、RockYou との提携関係における成
功は、Zynga がアジア市場での SoftBank との協業を前向きに検討す
る大きな材料になったものと考慮される。この協業は、IPO に先立
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企業名
成功の背景にあ
る要因
提携先の
日系企業
ち、Zynga に対する SoftBank の投資活動(1 億 5000 万ドル)の一環
である。
SoftBank は、有望視される米国のスタートアップ企業や技術を日本
と他のアジア市場に取り入れ、成功に導くといった卓越した能力を
備えた企業として、世界全体が周知するものである。1996 年の
Yahoo Japan を皮切りに、近年では 2008 年に iPhone を展開するなど
様々な「ヒット製品」を市場に送り出してきた。こうした経緯か
ら、RockYou との提携関係も成功を収めることが期待される。
RockYou との共同事業では、RockYou のゲームが日本と他のアジア
に市場におけるソーシャルネットワークに参入していけるよう、
SoftBank では、初期段階で現地における必要な人材と人脈をすべて
提供した。このことは、同事業において、明らかに利益をもたらし
た。また、さらに重要なことは、SoftBank がタイミング良くビジネ
ス機会を掴んだことであった。日本に限らず世界全体におけるソー
シャルネットワークの爆発的な成長が見え始めた時に、これを好機
として RockYou に投資を行い、日本市場へと紹介したことであ
る。
RockYou
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企業名
eCopy
(Nuance)
提携先の
日系企業
所在地
ニューハンプシャー州
ナシュア市
年収
(10 億円)
3706 (2011 年)
設立年
1992 年
提携関係の
成立
2002 年
提携関係の
概要
画像化および光学系の
製品(カメラ、ビデオ
カメラ、コピー機、ス
テッパー機器、コンピ
ュータ用プリンター
等)を製造するグロー
バル企業。
社員数
事業概要
提携関係の背景
と経緯
250 名(2011 年:eCopy
Division)
eCopy の ShareScan は、エン
タープライズ用のコンテン
ツ管理や SharePoint 等のビ
ジネスソフトウエアシステ
ムに統合させ、紙媒体のデ
ータをデジタル書類へと転
換する技術。
eCopy とキャノンとの提携関係は、キャノンにおける米国での事業
(Canon USA)を通じて 1996 年にスタートした。マーケティング
提携において Canon USA と eCopy は、企業向けにユーザの電子メ
ールと、ネットワーク接続されたその他のエンタープライズアプリ
ケーションを連結した高速のスキャン機能に共用アクセスできるソ
リューションを共同で提供。導入企業では、紙文書の電子コピーを
管理/配信することが可能になる。2002 年に入り、eCopy は、キャ
ノンの Image Filing Systems Division と販売契約を開始。同契約にお
いて、キャノンに Image Filing Systems(IFS:画像ファイリングシ
ステム)の認定を受けたディーラーは、eCopy ShareScan(ネットワ
ーキングスキャナー)と ScanStation(eCopy のファイルサーバ)の
両製品をキャノンから直接調達できることで合意。同販売契約の一
環として、Canon USA は、eCopy に対し 1580 万ドルのマイノリテ
ィ投資を行った。この投資は、画像技術では世界のトップ企業であ
るキャノンと、世界全体で 100 万人に近いユーザベースを抱え、デ
ジタル文書市場では既に主導的立場にあった eCopy との関係強化を
目的としたものであった。Canon U.S.A の番場僚一氏(General
Managing of the Imaging Systems Group)は、「eCopy の文書配信技
術は、競合他社技術に対し常に数世代先を行くものであり、キャノ
ンのデジタルコピー機を利用した多機能製品にとって、重要な差別
化をもたらしてきた。(中略)当社では、企業の純利益に直接的か
つ前向きな影響を与える、使い易いソリューションの提供を目標と
している。eCopy に対する投資は、この目標到達における総合的な
戦略を促進させるものである」と述べている。
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企業名
提携関係成立後
の米国企業にお
ける進展
提携関係成立後
の日本企業にお
ける進展
eCopy
(Nuance)
提携先の
日系企業
2002 年の投資は、日本市場におけるキャノンと eCopy との協力関
係の先駆けとして行われた。2003 年 10 月、eColor は、Canon
Business Solutions Forum において、東京支社を開設する方針を発
表。その中で、eCopy の社長兼 CEO である Edward Schmid 氏は、
「東京支社の開設は、日本市場の顧客に対し、今後、継続的にサー
ビス提供していくことを確約すると同時に、日本での迅速な事業拡
張に対する真剣な取り組みを示唆するものである」との見解を示し
た。同社は、さらに、キャノン傘下の販売子会社である Canon Sales
Japan との提携関係を通じて、eCopy スィート製品を販売していく
意向も発表した。
企業の間で自然環境にやさしいペーパーレスへの意識が高まるにつ
れ、eCopy の事業は日米両国で成長の一路を辿った。Sharepoint お
よび複数の画像化システム(キャノン製品を含む)との統合によ
り、eCopy は業界大手の一社に数えられるようになった。その結
果、買収先の企業候補として高い関心を集めるようになった。2009
年の経済不況に煽りを受け、企業の IT 支出が縮減され始めた頃、
eCopy は、文書管理および音声認識ソフトの専門企業 Nuance にと
って買収先のターゲットとなった。2009 年 11 月、Nuance が eCopy
を 5400 万ドルで買収。この買収の一環として、Nuance は、eCopy
の提供サービスを自社の多機能プリンターサービスと統合させ、多
様なプリンターを幅広いビジネスアプリケーションとコンテンツ管
理システムに接続した、ネットワークスキャン機能の展開を計画し
ていると公表した。2010 年から 2011 年にかけ、Nuance は、eCopy
の製品ラインを順調に開発・販売してきた。今日、Nuance におけ
る eCopy 製品の売上げは、主に、買収後の 2010 年 11 月に発表した
ShareScan の新バージョン(ShareScan Suite 5)から派生するもので
ある。
Nuance の買収により、eCopy におけるキャノンのキャピタルゲイン
は僅かな額であったかもしれないが、結果的には、eCopy の技術か
ら運用に至るまで全てを受け継いだ Nuance との安定した提携関係
を構築することになった。Canon USA および日本を拠点とするキャ
ノンでは、引き続き eCopy の各種ソリューションを販売し、収益を
得ている(以下、Canon USA のウェブページを参照。キャノンで
は、現在、ShareScan Suite 5 の再販売を行っている)。一方、
Nuance は、今後もキャノンのプリンターとソフトウェアに関する
サポートを行っていく。例を挙げると、Nuance では、キャノンの
文書管理ソフト imageWARE 向けに「Nuance 開発の」とした eCopy
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企業名
eCopy
(Nuance)
提携先の
日系企業
Connector を提供している(以下を参照)。
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企業名
成功の背景にあ
る要因
eCopy
(Nuance)
提携先の
日系企業
eCopy の CEO である Edward Schmid 氏は、BusinessWeek 誌のインタ
ビュー(2009 年7月発行)の中で、キャノンとの提携関係は、その
成立当初から米国と海外市場への参入を実現するための手段であっ
たと説明している。コピー機市場がデジタル文書の領域へと移行す
るにつれ、eCopy のソフトに対する需要が発生する。従って、単独
で競争に出るのではなく、大規模なリソースを備えたコピー機の大
手との協業に意義を見出した。同氏は、当時、コピー機のメーカー
各社の中で、キャノンが将来におけるビジネス機会を最も明確に理
解していたことから、提携先に決定した。選択した。また、キャノ
ンにとっても、自社の製品ラインにおいては、開発に長年を要する
部分が、eCopy との協業で補完できると判断した。同氏はさらに、
キャノンが提携事業に実績を持つ企業であることから、良好な関係
構築を実現できるものと見込んでいた。
日本での提携事業が成功を収めたことについて、Schmid 氏は、米
国でスタートさせたキャノンとの長期に渡る円滑な関係があったか
らこそ、その後も両社間で意欲的に協業を続けていくことになった
として、その重要性を強調している。日本市場参入の時期を迎えた
時、キャノンの内部には、eCopy 製品の市場展開を心待ちにした支
援体制が既に存在していた。投資を受けたことから、eCopy は、キ
ャノンの「グループ企業」として捉えられていたため、キャノンの
販売ネットワーク内部にスムーズに入って行くことができた。
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企業名
eInk
提携先の
日系企業
所在地
マサチューセッツ州
ケンブリッジ市
年収
(10 億円)
1556(2011 年)
設立年
1997 年
提携関係の
成立
2001 年
社員数
120 名(2007 年:買収前)
事業概要
Electronic Paper Display
(EPD:電子インク技術の
一種。透明な液体の中で浮
動する微粒子を電界負荷に
よって移動させ、それによ
って自由な表示が可能)技
術の開発。eInk の電子イン
クを利用した製品は、紙の
ような高コントラス、超低
電力消費、薄型の軽量フォ
ームを実現するよう設計さ
れている。
提携関係の
概要
セキュリティ、クレジ
ットカード、商用およ
び出版印刷、工業原
料、電子機器、オプト
エレクトロニクス(フ
ォトニクス)を対象と
した日本の大手印刷会
社。
提携関係の背景
と経緯
eInk は、MIT での研究開発活動を基に分社化。1997 年の設立から間
もなく、Atlas Ventures 等の VC に加え、Hearst Ventures(印刷)、
Applied Materials(半導体メーカー)、Motorola(電子機器)、
Lucent(電気通信およびディスプレイ技術)といった業界大手から
も続々と財務支援を受け、好調なスタートを切った。こうした業界
からの支援、そして ePaper の概念がそのまま同社事業のテーマとな
った。2001 年2月、電子機器業界の巨大企業として知られる
Philips は、eInk に 750 万ドルの投資を行い、高解像度の電子インク
ディスプレイ技術を共同開発していく方針を発表。同契約におい
て、eInk は、Phillips 製のドライバ、および活性マトリックス・バ
ックプレーンに統合させる電子インク対応シートを開発していくよ
う合意した。
Philips の投資と協業契約が主な要因となり、凸版印刷も上述の発表
からほどなく、eInk に対する支援体制を公表。フラットパネルのデ
ィスプレイ技術向けに色フィルタ配列を提供している凸版印刷で
は、eInk に 500 万ドルを投資し、Philips と同様、カラーの電子イン
クディスプレイ技術の共同開発で合意した。この投資に対する交換
条件として、凸版印刷が一定期間において、電子インクディスプレ
イ技術用の色フィルタに関する国際的な独占製造/供給をしていく
Prepared for NEDO by Kanabo Consulting Inc. 10/3/2011
Page 17
企業名
eInk
提携先の
日系企業
ことを取り決めた。
提携関係成立後
の米国企業にお
ける進展
凸版印刷と eInk との関係は円滑な出だしを見せ、その結果、凸版
印刷は 2002 年2月に 2500 万ドルの追加投資を行った。この投資に
おいては、電子ペーパー用 Front-Plane Laminate(FPL:電気泳動方
式の前面板)ディスプレイ技術の製造に関する協業の他、凸版印刷
の河合英明常務が eInk の取締役会に参加することも盛り込まれ
た。
eInk、凸版印刷、Philips の3社による
共同開発の成果は、2004 年、ソニー
の電子書籍リーダーLIBre(右写真)
として日本で初めて紹介された。一
方、同製品が米国市場で発表された
のは、2007 年であった。米国の業界
専門家らは、直射日光の中でも文字
を読むことができるなど、紙の様な
ディスプレイ技術の質を賞賛した。同製品の発表をきっかけに eInk
の電子ペーパーディスプレイ技術は、米国で大きな注目を浴びるこ
とになった。
実際に eInk と FPL の供給会社としての凸版印刷が大きな成功を遂
げたのは、Amazon Kindle の誕生にあった。台湾を拠点とする電子
リーダーの製造企業 Prime View International(Amazon との契約によ
り Amazon Kindle を製造)が、電子ペーパーディスプレイ技術の主
なサプライヤーとして eInk を採用。2009 年6月の時点で、eInk は
四半期ごとに 1800 万ドルの収益を上げており、Kindle の販売台数
は 100 万台近くに達していた。
Kindle が成功を収めたこと、 Prime View が eInk の技術に依存して
いる事実を理由に、Prime View は現金と株の両方において eInk を 2
億 3000 万ドルで買収した。Prime View は、これを契機に eInk
Holdings へと社名変更し、台湾の株式市場で上場を果たした。
2011 年2月、eInk Holdings は、2011 年全体の連結売上が、過去最
高の 252 億新台湾ドルに到達したと発表。対前年比で 57%の上昇で
あり、税引き後の純利益も同じく過去最高の 40 億新台湾ドルを記
録している。eInk Holdings の Scott Liu 会長は、この顕著な業績につ
いて「2010 年に関しては、幾つかの主な目標を達成した。2009 年
における電子ペーパーディスプレイの販売台数が、電子書籍リーダ
Prepared for NEDO by Kanabo Consulting Inc. 10/3/2011
Page 18
企業名
提携関係成立後
の日本企業にお
ける進展
提携先の
日系企業
ー市場のみで前年比の3倍に増加した他、電子ペーパーディスプレ
イに関する 2 種の新技術を発表。また、当社の Fringe Field Switch
(FFS)を利用した LCD 製品に対し、タブレット PC 市場から大き
な需要を受けた」と述べている。
凸版印刷は、Prime View による eInk の買収でいくらかの利益を得
たことは確かだが、電子ペーパーのバリューチェーン(以下の図表
を参照)における複数の主要コンポーネントに関して、製造提携先
としての関係から受ける恩恵が、実に大きなものであった。
eInk
今日、凸版印刷では、eInk がソニーをはじめ Amazon、Barnes and
Noble の電子書籍リーダーに使用する FPL の提供業者として高い収
益を上げると同時に、日本では、電子看板業界にも意欲的に取り組
んでいる(以下の事例を参照)。
Prepared for NEDO by Kanabo Consulting Inc. 10/3/2011
Page 19
企業名
成功の背景にあ
る要因
eInk
提携先の
日系企業
凸版印刷と eInk の両社は、互いに同じビジョンを持ち、必要な専
門技術と知識を共有することで、電子書籍の実用化を果たした。凸
版印刷にとっては、90 年代後半において米国の電子書籍市場で
NuvoMedia や SoftBook 等が失敗に終わっていることから、慎重に
なるのは当然のことであった。しかしながら、日本市場でこうした
技術を展開する時期にあることを確信し、eInk への投資を一度なら
ず二度行なった後、LIB を発表できる段階にあるとしてソニーを説
得した。 両社が共に成功へと導いた協業関係は、Kindle の事業は元
より、将来における電子看板技術においても引き続き期待されるも
のである。
両社が共有するビジョン、投資、密接な提携関係に加え、凸版印刷
の河合英明常務が eInk の取締役会に参加したことも成功の大きな
要因として考慮される。このことは、両社間における円滑なコミュ
ニケーションを実現するものであり、延いては長期に渡る良好関係
を存続させる上で重要な要素である。
Prepared for NEDO by Kanabo Consulting Inc. 10/3/2011
Page 20
企業名
Starbucks
提携先の
日系企業
所在地
ワシントン州
シアトル市
年収
(10 億円)
83(2011 年)
101(2011 年:
Starbucks Japan)
設立年
1971 年
提携関係の
成立
1995 年
社員数
13 万 7,000 名(2011 年)
事業概要
同社運営の 8,833 店舗、ラ
イセンス契約による 8,025
店舗を合わせ約 16,858 店舗
を抱えるコーヒーショッ
プ。
提携関係の
概要
Starbucks との提携関係
を通じて、コーヒーシ
ョップ事業へと拡張を
図るファッションおよ
びティーショップの小
売業者。
提携関係の背景
と経緯
1996 年、Starbucks は 1006 箇所を超える小売店を展開し、米国内で
最も急成長を遂げる企業に数えられていた。1991 年からの 5 年間に
おける純収入は、年間 61%の割合で増加するなど好調な売上を見
せた。純収入は、1996 年の時点で 7 億ドルに到達。こうした成長の
ペースを持続させるよう、同社の経営陣らは国際市場への拡大を検
討するようになった。当時、日本は米国とドイツに次ぎ世界で 3 番
目にコーヒー消費量の多い国であった。Starbucks は、諸外国の市場
を懸案した結果、欧州では長年に渡ってごく一般的な飲み物とされ
てきたエスプレッソが、日本ではまだ目新しいことに着眼し、日本
市場への進出を決定した。
1996 年、同社は 150 万ドルの資金を投資し、日本および他のアジア
太平洋地域での市場展開に特化した Starbucks Coffee International
Inc.を設立。この新子会社のミッションは、フランチャイズではな
く、日本で発掘した提携先と共同事業を行うことにあった。
Starbucks は、自社の社風に合致するとして、東京に本拠を置く
Sazaby Inc(全国展開で高級な小売店とレストランチェーンを経
営)を選出。Starbucks International 社長の Howard Behar 氏は、この
共同事業について「2 社の大手ライフスタイル企業が、強力な戦略
提携を通じて、日本の消費者に対し、斬新かつユニークなスペシャ
ルティコーヒーを提供していく」と述べていた。Starbucks Coffee
Japan, Ltd.,として知られるこの共同事業では、2 億 5000 万円(233
万ドル)の資本金を抱え、所有権を両者間で 50/50 に等分してい
る。
Prepared for NEDO by Kanabo Consulting Inc. 10/3/2011
Page 21
企業名
提携関係成立後
の米国企業にお
ける進展
Starbucks
提携先の
日系企業
Starbucks Japan の初店舗は、ファッ
ション文化の中心地、東京銀座に
オープン(右写真)。この銀座店
舗は、日本の顧客が「米国本場の
Starbucks」と同様の体験ができる
ことを目標に企画されたものであ
った。続く2号店は、大学や書
店、ファーストフード系のレスト
ランが林立する学生街、御茶ノ水で開店。Starbucks では、同地域の
学生や会社員が一杯のコーヒーと軽食を持ち帰りできるような店舗
づくりを目指した。
今日における Starbucks は、世界全体でおよそ 1 万 7000 件の店舗を
持ち、年間の売上が 115 億ドル、時価総額にして 300 億ドルに近い
グローバル企業である。日本と米国の他、世界約 50 カ国でも展開
されているが、米国以外の諸外国において、日本は最多の店舗数を
抱えていることから、現在もなお、同社にとって日本は重要な市場
として捉えられている。
さらに、アジアにおける Starbucks の成長振りは、日本がその先導とな
り、海外諸地域に比べ急速なものである(以下の図表を参照)。
Prepared for NEDO by Kanabo Consulting Inc. 10/3/2011
Page 22
企業名
提携先の
日系企業
Starbucks
Starbucks Growth in Japan vs. Other
Asian Countries
1000
900
800
Store Count
700
600
Japan
500
China
400
Korea
300
Phillipines
200
100
0
1998
提携関係成立後
の日本企業にお
ける進展
2000
2010
2001 年、Starbucks Coffee Japan, Ltd.は、300 店舗の展開を機に株式
上場を果たした。この株式上場では、両社の共同事業に対し 1 億
800 万ドルを調達。同社のさらなる成長に拍車が掛かった。2011 年
3 月現在、この共同事業では、日本全国で 912 店舗を運営。年間で
1010 億円の売上を計上している(以下を参照)。現在、Starbucks
Coffee Japan, Ltd.の評価額は 8 億ドル以上とされ、Starbucks と
Sazaby の両社に大幅なキャピタルゲインをもたらしている。Sazaby
は、Starbucks に対し、信頼のおける提携先であり、この共同事業の
成功に貢献する企業としてのスタンスを維持してきた。Sazaby の取
締役、角田雄二氏が両社における共同事業の土台を築き、以来、
2011 年 6 月まで Starbucks Coffee Japan, Ltd.の CEO を務めた(現在
も同共同事業の役員会に在籍)。また、日本における Starbucks の
成功をきっかけに、Sazaby は、海外のライフスタイルブランドと同
じ様な提携関係の構築にも関心を向けるようになった。その結果、
2008 年以降、 Sazaby は、自社オリジナルの Afternoon Tea Tearoom
を中国市場で展開し始めた。
Prepared for NEDO by Kanabo Consulting Inc. 10/3/2011
Page 23
企業名
Starbucks
Prepared for NEDO by Kanabo Consulting Inc. 10/3/2011
提携先の
日系企業
Page 24
企業名
成功の背景にあ
る要因
Starbucks
提携先の
日系企業
日本における Starbucks の成功には、自社と Sazaby のブランド性を
「確信」する姿勢が大きな要因として考慮される。Starbucks の日本
進出を支援するコンサルティング企業では、各社とも Howard
Schultz 氏(Starbucks 本社会長、Chief Global Strategist)に対し、禁
煙の環境でコーヒーを飲むことや、歩きながらコーヒーを飲むこと
は、文化や習慣の観点から日本の消費者には受け入れられないだろ
うという助言を何度も促してきたが、同氏は、それでも日本での店
舗展開を検討し続けた。一方、Sazaby の取締役である角田雄二氏も
これと同じビジョンを持っていた。角田氏は、1992 年に初めて米国
の Starbucks を訪れ、コーヒーの質と優れたカスタマーサービスに
大いに感心した。角田氏は、早速、Starbucks の抱える将来展望と価
値観を確認し、同社に提携事業の提案を行った。これを実現させる
ことで、Sazaby の顧客ベースが大幅に拡大するものと見込んだため
である。
Starbucks の社風は、社員を家族のように捉えるといった、日本の伝
統的なビジネスの在り方と類似している点に特徴がある(Starbucks
の社員は「パートナー」と呼ばれ、ストックオプションを有する権
利が与えられている)。Sazaby もこれと同様の社風で経営している
ことから、両者間の協業事業で所有権を 50/50 に等分すること
は、当然の流れであった。
両社は、共同事業の一環として相互を補完する関係を続けている。
Starbucks は、他のコーヒーショップで模倣しようとすれば、かなり
高額な費用がかかるコーヒー豆の調達、焙煎、パッケージ化、特殊
技術に至るまで高品質のコーヒーにおける一貫したサプライチェー
ンを提供。一方、Sazaby は、日本の消費者のニーズを的確に捉え、
適切なネットワークを上手く利用しながら、新店舗に相応しい地域
を選び出している。この共同事業では、明らかに両社の強みをそれ
ぞれ活かすことが成功の秘訣となっている。
Prepared for NEDO by Kanabo Consulting Inc. 10/3/2011
Page 25
本報告書のまとめ
本調査報告書で採り上げた6事例は、ハイテク(Netscreen/日立)からローテ
ク(Starbucks/サザビー)に至るまで様々な産業における事例を採用した。事業
の形態においては協業(RockYou/ソフトバンク)やライセンシング(Alnylam/
武田薬品工業)の事例、また、日本企業が米国の新興企業に対して投資を行う事
例(eCopy/キャノン)や、新興企業の買収後も提携関係を継続するといったケ
ース(eInk/凸版印刷)も紹介した。インターネットのバブル時代であった 90
年中盤(Starbucks/サザビー)から、近年では 2008 年の事例(RockYou/ソフト
バンク)に至るまで、提携関係の確立した時期も異なるなど多様であるが、その
一方で、明らかな共通点も幾つかある。以下では、本報告書で採り上げた日米企
業間の提携事例を基に、成功の鍵を握る主な要因を整理した:

タイミング: Netscreen が日本市場へ参入したのは、日本企業がセキュ
リティ侵害に影響を受け始めた時期であった。一方、他社の電子書籍リー
ダーがそれまで失敗に終わってきたのに対し、eInk 内蔵のソニー製 LIBre
eBook は、日本の大衆がようやくデジタル書籍の読書に関心を示し始めた
時期を見計らって発表、成功を遂げた。この他、RockYou に関しては、日
本で Facebook と Mixi に対する人気が丁度高揚し始めた頃に参入した。こ
れらの事例では、いずれの米国企業も絶好の時期に日本市場への参入を果
たしている。

製品展開の準備: Starbucks が委託する複数のコンサルティング会社では、
「お持ち帰り」を主なビジネスモデルとし、禁煙の環境での「ラテ(ミル
クが多く入ったコーヒー)」を主力商品としたコーヒーの販売は、日本の
カフェ市場には適さないとの見解を示していたが、Starbucks はこれを覆
す成果を出した。また、Netscreen においてはハードウェア製品でセキュ
リティ市場にアプローチしたため、ローカライゼーションを殆ど必要とし
なかった。このため、日本市場に対応可能な製品ラインを即時的に準備す
ることが可能となった。つまり、日本市場に向けたカスタマイズ化の必要
が少ないほど、市場参入が円滑に実現するといえる。

両社間で共有できるビジョン: RNAi 治療に将来展望を抱く武田薬品工業が、
同分野を先導する Alnylam との協業に入ったことは、当然の結果であった。
サザビーに関しては、同社取締役である角田氏が米国の Starbucks を実際
に訪れ、日本市場における同社商品の潜在力を確信した。また、ソフトバ
ンクについては、Mixi へ投資を行うなど、既にソーシャルメディア産業
を支持していた。提携関係は、日本企業の首脳部が米国の新興企業におけ
る将来性を見込んでいる場合に、最良の成果を出すものである。

相互に補完できる能力の提供: キャノンは、あらゆる種類の印刷とスキャ
ニング用ハードウェア製品を開発していたが、eCopy が開発したようなソ
Prepared for NEDO by Kanabo Consulting Inc. 10/3/2011
Page 26
フトウェアは全く保有していなかった。武田薬品工業に関しては、
Alnylam との提携により、RNAi 製薬における独自のパイプラインを持つこ
とになった。 一方、サザビーは、スナックショップの運営を手がけてい
たが、カフェ市場へ参入するには、Starbucks のブランド性と専門知識が
必要であった。協業関係を成功に導くには、相互を補完するような能力を
ベースとする必要がある。これにより、相手の企業がパートナーシップと
しての協業に貢献できる能力を、互いに尊重することができる。

相互間のコミュニケーションと迅速な対応: Netscreen は、日立との頻繁な
コミュニケーションを最優先と見なし、日本市場でのカスタマイズ化が必
要な場合は、いずれにおいても早急に対処した。凸版印刷は、eInk との密
接的な関係を維持するため、同社に投資を行い、その取締役会にも参加す
ることになった。いずれの提携関係においても良好なコミュニケーション
は非常に重要であるが、日米間のように時差、言語また文化的違いがある
場合にはコミュニケーションはとりわけ重要といえる。
以上
Prepared for NEDO by Kanabo Consulting Inc. 10/3/2011
Page 27
Report on successful business collaboration and partnership between
Japanese and US companies
Phase 1- List of 15 Japan/US
Partnerships
Case #
US Company
(URL)
Location
Foundin
g Date
1
Netscreen
(Juniper)
Sunnyvale
, CA
2
Evernote
Mountain
View, CA
Description
J Coy
Rev.
(Billion
Yen)
Description
Date of
Partnership
Brief Description
of Partnership
1997
Employees
(Source:
Manta,
LinkedIn)
646
Network
security
technologies,
such as virtual
private
networking,
denial of service
protection,
firewall, and
intrusion
detection and
prevention.
Hitachi
9315
Japanese
multinational
corporation
specializing in
high-technology
and services.
1998
2007
72
Evernote allows
users to
capture,
organize, and
find information
across multiple
platforms. Users
can take notes,
clip webpages,
snap photos
using their
mobile phones,
NTT
Docomo
4230
With more than 58
million customers
in Japan, the
company is one of
the world's largest
mobile
communications
operators.
2010
Hitachi was the
first distributor
for NetScreen
products in
Japan and
remains one of
the largest
distributors for
the company
today. NEC and
other
distributors
came after
Hitachi's initial
success.
Evernote will
deliver Evernote
and one year of
Evernote
Premium to all
Docomo's
Android
customers.
Prepared for NEDO by Kanabo Consulting Inc.
10/3/2011
Page 28
Report on successful business collaboration and partnership between
Japanese and US companies
Phase 1- List of 15 Japan/US
Partnerships
Case #
3
US Company
(URL)
Stoke
Location
Santa
Clara, CA
Foundin
g Date
2004
Prepared for NEDO by Kanabo Consulting Inc.
Employees
(Source:
Manta,
LinkedIn)
50-99
Description
J Coy
create to-dos,
and record
audio. All data is
synchronized
with the
Evernote web
service and
made available
to clients on
Windows, Mac,
Web, and
mobile devices.
Stoke develops
Net One
carrier-class
mobile
broadband
gateways
specifically
engineered to
enable mobile
and converged
network
operators to
maximize the
economic
returns of their
3G mobile
10/3/2011
Rev.
(Billion
Yen)
Description
Date of
Partnership
Brief Description
of Partnership
130
System integrator
focused on
Networking area
involved in
Network
Integration,
Network
Computing,
Service
Integration, and
Media Integration
2008
Net One is the
master
distributor for
Stoke's products.
Together they
have had
customer wins at
NTT DoCoMo.
Softbank, KDDI,
e Mobile, NEC,
Fujitsu and
Panasonic.
Page 29
Report on successful business collaboration and partnership between
Japanese and US companies
Phase 1- List of 15 Japan/US
Partnerships
Case #
US Company
(URL)
Location
Foundin
g Date
Employees
(Source:
Manta,
LinkedIn)
Description
J Coy
Rev.
(Billion
Yen)
Description
Date of
Partnership
Brief Description
of Partnership
Net One
130
System integrator
focused on
Networking area
involved in
Network
Integration,
Network
Computing,
Service
Integration, and
Media Integration
2003
Net One
distributed all of
Envivio's live
and video-ondemand MPEG-4
systems. Envivio
recently filed for
an IPO.
networks.
4
Envivio
South San
Francisco,
CA
2000
Prepared for NEDO by Kanabo Consulting Inc.
~200
Video encoding
systems. Envivio
says its
solutions deliver
millions of
content streams
to hundreds of
different styles
of mobile
phones, set top
boxes, and PC
platforms, on
behalf of
content owners,
telecomm
operators, cable
and satellite
companies and
mobile service
providers in
10/3/2011
Page 30
Report on successful business collaboration and partnership between
Japanese and US companies
Phase 1- List of 15 Japan/US
Partnerships
Case #
US Company
(URL)
Location
Foundin
g Date
Employees
(Source:
Manta,
LinkedIn)
Description
J Coy
Rev.
(Billion
Yen)
Description
Date of
Partnership
Brief Description
of Partnership
Takeda
1419
Largest
Pharmaceutical
company in Japan.
2008
Takeda licensed
non-exclusively
he company
licensed nonexclusively the
RNAi technology
platform
developed by
Alnylam
Pharmaceuticals.
Alnylam initially
received $140
million in
upfront and
technology
transfer
payments from
Takeda. Recently
Takeda paid
Alnylam another
every market in
the world.
5
Alnylam
Pharmaceutica
ls
Cambridg
e, MA
2002
Prepared for NEDO by Kanabo Consulting Inc.
173
Abiopharmaceu
tical company,
focusds on the
discovery,
development,
and
commercializati
on of novel
therapeutics
based on RNA
interference
(RNAi).
10/3/2011
Page 31
Report on successful business collaboration and partnership between
Japanese and US companies
Phase 1- List of 15 Japan/US
Partnerships
Case #
US Company
(URL)
Location
Foundin
g Date
Employees
(Source:
Manta,
LinkedIn)
Description
J Coy
Rev.
(Billion
Yen)
Description
Date of
Partnership
Brief Description
of Partnership
$10 million
because of
Takeda's
progress
commercializing
the platforms.
6
RockYou
Redwood
City, CA
2005
Prepared for NEDO by Kanabo Consulting Inc.
106
Facebook social
games including
Gourmet Ranch
and Zoo World.
Softbank
10/3/2011
2776
Japanese
telecommunicatio
ns and media
corporation, with
operations in
broadband, fixedline
telecommunicatio
ns, e-Commerce,
Internet,
broadmedia,
technology
services, finance,
media and
marketing, and
2008
Softbank
invested heavily
in RockYou and
created a JV with
them to localize
their games for
Japan and port
them to Mixi.
Page 32
Report on successful business collaboration and partnership between
Japanese and US companies
Phase 1- List of 15 Japan/US
Partnerships
Case #
US Company
(URL)
Location
Foundin
g Date
Employees
(Source:
Manta,
LinkedIn)
Description
J Coy
Rev.
(Billion
Yen)
Description
Date of
Partnership
Brief Description
of Partnership
2008
Nikkei BP has ad
and content
distribution
sharing
relationship with
Glam and owns
2% of Glam
Media Japan/
KK.
other businesses.
7
Glam Media
Brisbane,
CA
2003
Prepared for NEDO by Kanabo Consulting Inc.
300
Vertical media
company,
comprised of
both Glamowned-andoperated
properties
(Glam.com,
Brash.com, and
soon, Bliss.com)
and a publisher
network of
2000+ lifestyle
websites and
blogs.
Nikkei
BP
10/3/2011
N/A
Japan's largest
publisher of books,
newspapers
(Nihon
KeizaiShinbun),
and websites.
Page 33
Report on successful business collaboration and partnership between
Japanese and US companies
Phase 1- List of 15 Japan/US
Partnerships
Case #
US Company
(URL)
Location
Foundin
g Date
8
XenoPort
Santa
Clara, CA
1999
Prepared for NEDO by Kanabo Consulting Inc.
Employees
(Source:
Manta,
LinkedIn)
108
Description
J Coy
Rev.
(Billion
Yen)
Description
Date of
Partnership
Brief Description
of Partnership
Biopharmaceuti
cal company,
focuses on
developing
drugs that
utilize the
body’s natural
nutrient
transport
mechanisms to
enhance the
therapeutic
benefits of
drugs. The
company's lead
product
candidate
Gabapentin
Enacarbil
(Horizant(, has
passed human
clinical trials for
the treatment
of restless legs
syndrome.
Astellas
972
Japanese
pharmaceutical
company, formed
on 1 April 2005
from the merger of
Yamanouchi
Pharmaceutical
Co., Ltd. and
Fujisawa
Pharmaceutical
Co., Ltd.
2005
Astellas has
licesed Horizant
for distribution
in Japan and has
already made it
through clinical
trials in Japan.
10/3/2011
Page 34
Report on successful business collaboration and partnership between
Japanese and US companies
Phase 1- List of 15 Japan/US
Partnerships
Case #
US Company
(URL)
Location
Foundin
g Date
9
BrightCove
Cambridg
e, MA
2004
Employees
(Source:
Manta,
LinkedIn)
220
10
eCopy
(Nuance)
Nashua,
NH
1992
250
Prepared for NEDO by Kanabo Consulting Inc.
Description
J Coy
Rev.
(Billion
Yen)
Description
Date of
Partnership
Brief Description
of Partnership
Online video
platform
software for
publishing and
distributing
professional
video on the
Web.
eCopy's flagship
product, eCopy
ShareScan,
converted
paper-based
information into
digital
documents,
incorporating
them into
businesssoftware
systems such as
enterprise
content
management
and SharePoint.
The company
was aquired by
Dentsu
1678
One of the largest
advertising agency
brands in the
world and the
biggest in Japan.
2008
Canon
3706
Global
manufacturer of
imaging and
optical products,
including cameras,
camcorders,
photocopiers,
steppers and
computer printers.
2002
Brightcove has
joint venture in
Japan with
Dentsu, JStream,
transcosmos,
and Cyber
Communications.
Canon has a
marketing
relationship
starting from
1996 then Canon
USA invested
$15.8 million in
eCopy.
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Report on successful business collaboration and partnership between
Japanese and US companies
Phase 1- List of 15 Japan/US
Partnerships
Case #
US Company
(URL)
Location
Foundin
g Date
Employees
(Source:
Manta,
LinkedIn)
Description
J Coy
Rev.
(Billion
Yen)
Description
Date of
Partnership
Brief Description
of Partnership
NEC
3583
Provides
information
technology (IT)
and network
solutions to
business
enterprises,
communications
services providers
and government.
2007
In developing its
Mobile WiMAX
solution NEC
chose Beceem as
core technology
partner for the
WiMAX airlink.
NEC started
selling devices
with Beceem
based chips in
2009.
Nuance
Communication
s in 2009.
11
Beceem
(Broadcom)
Santa
Clara, CA
2003
Prepared for NEDO by Kanabo Consulting Inc.
80
Fabless
semiconductor
company
specializing in
the WiMAX
chips. Beceem
was acquired by
Broadcom in
2010.
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Report on successful business collaboration and partnership between
Japanese and US companies
Phase 1- List of 15 Japan/US
Partnerships
Case #
US Company
(URL)
Location
Foundin
g Date
12
E Ink
Cambridg
e, MA
1997
Prepared for NEDO by Kanabo Consulting Inc.
Employees
(Source:
Manta,
LinkedIn)
120
Description
J Coy
Rev.
(Billion
Yen)
Description
Date of
Partnership
Brief Description
of Partnership
Based on
research started
at the MIT
Media Lab, E Ink
is a supplier of
electronic paper
display (EPD)
technologies.
Products made
with E Ink’s
electronic ink
are designed to
possess a paperlike high
contrast
appearance,
ultra-low power
consumption
and a thin, light
form. E ink was
acquired by a
Taiwanese
company in
2009 but retains
the E Ink name
and identity.
Toppan
1556
Leading printing
company in Japan
involved in
Security and Cards,
Commercial
Printing,
Publication
Printing, Industrial
Materials,
Electronics, and
Optronics
2001
The two
companies
entered into
strategic alliance
to develop,
manufacture and
sell E Ink Imaging
Film products for
electronic paper
displays. The
companies
recently
expanded the
relationship into
segmented
display modules.
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Japanese and US companies
Phase 1- List of 15 Japan/US
Partnerships
Case #
US Company
(URL)
Location
Foundin
g Date
13
Dropbox
San
Francisco,
CA
14
Gilt Groupe
New York,
NY
Description
J Coy
Rev.
(Billion
Yen)
Description
Date of
Partnership
Brief Description
of Partnership
2007
Employees
(Source:
Manta,
LinkedIn)
65
Cloud storage
service that
automatically
backs up and
synchronizes
files across
devices.
Softbank
2776
2011
Softbank will
have Dropbox
pre-installed on
two of its
Android phones
and promote
Dropbox in its
7,000 retail
locations.
Softbank’s
customers will
get an additional
1 gigabyte of
storage space
free of charge.
2007
75
Provides its
members with
access to
coveted fashion
and luxury
lifestyle brands
at sample sale
prices by
offernig'"flash
sales".
Softbank
2776
Japanese
telecommunicatio
ns and media
corporation, with
operations in
broadband, fixedline
telecommunicatio
ns, e-Commerce,
Internet,
broadmedia,
technology
services, finance,
media and
marketing, and
other businesses.
Japanese
telecommunicatio
ns and media
corporation, with
operations in
broadband, fixedline
telecommunicatio
ns, e-Commerce,
Internet,
broadmedia,
2011
Softbank Group
recently invested
$62.5 million to
get a 50% stake
in Gilt Groupe
Japan, a
subsidiary of the
company's U.S.
operation.
Prepared for NEDO by Kanabo Consulting Inc.
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Japanese and US companies
Phase 1- List of 15 Japan/US
Partnerships
Case #
US Company
(URL)
Location
Foundin
g Date
Employees
(Source:
Manta,
LinkedIn)
Description
J Coy
Rev.
(Billion
Yen)
Description
Date of
Partnership
Brief Description
of Partnership
2000
Insweb Japan
enables online
consumers to
compare free,
multiple
quotes
sponsored by
five of Japan's
leading insurers.
The company is a
joint venture
with SOFTBANK
Finance Corp.
and InsWeb
technology
services, finance,
media and
marketing, and
other businesses.
15
Insweb
Rancho
Cordova,
CA
1995
Prepared for NEDO by Kanabo Consulting Inc.
73
Enables online
consumers to
compare free,
multiple quotes
sponsored
bythe nation's
leading insurers.
Featuring
auto, term life,
health,
homeowners,
renters, condo,
and pet
insurance,
Softbank
10/3/2011
2776
Japanese
telecommunicatio
ns and media
corporation, with
operations in
broadband, fixedline
telecommunicatio
ns, e-Commerce,
Internet,
broadmedia,
technology
services, finance,
media and
marketing, and
other businesses.
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Report on successful business collaboration and partnership between
Japanese and US companies
Phase 1- List of 15 Japan/US
Partnerships
Case #
US Company
(URL)
Location
Foundin
g Date
16
Infinera
Sunnyvale
, CA
2000
Prepared for NEDO by Kanabo Consulting Inc.
Employees
(Source:
Manta,
LinkedIn)
1072
Description
J Coy
Rev.
(Billion
Yen)
Description
Date of
Partnership
Brief Description
of Partnership
The company's
digital transport
node (DTN)
system
utilizesphotonic
integrated
circuit (PIC)
technology to
enable digital
processing and
management of
data with the
capability to
generate
wavelength
division
multiplexing
wavelengths
and to add,
drop, switch,
manage,
protect, and
restore network
traffic digitally.
NTT
10305
NTT is the largest
telecommunicatio
ns company in
Asia, and the
second-largest in
the world in terms
of revenue.
2009
NTT
Communications
awarded
Infinera a
contract to build
a new IP
backbone
network in
Japan. Because
of NTT's support,
the company has
continued to
acquire
customers in
Japan.
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Page 40
Report on successful business collaboration and partnership between
Japanese and US companies
Phase 1- List of 15 Japan/US
Partnerships
Case #
US Company
(URL)
Location
Foundin
g Date
17
Starbucks
Seattle,
WA
1971
Employees
(Source:
Manta,
LinkedIn)
137,000
Description
J Coy
Rev.
(Billion
Yen)
Description
Date of
Partnership
Brief Description
of Partnership
Coffee shop
operator now
with
approximately
16,858 stores,
including 8,833
companyoperated stores
and 8,025
licensed stores.
Sazaby
83
Fashion and tea
shop retailer that
expanded into
coffee with
Starbucks.
1995
Started as a joint
venture in Japan
when Starbucks
only had 200
locations in the
US. As of March
2011, Starbucks
Japan has 912
locations.
Sources of Information: Manta, LinkedIn, Company Press Releases, Company
Financial Reports, Media articles, Crunchbase, Dow Jones
Prepared for NEDO by Kanabo Consulting Inc.
10/3/2011
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