ナカニシ

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企 業
7716
ナカニシ
中
西
英
一
(ナカニシ
エイイチ)
株式会社ナカニシ社長
新CNC(部品加工)工場稼働開始
新製品開発、拡販体制強化を推進中
◆はじめに
当社は1930年(昭和5年)、歯科用回転機器製造を目的として創業、1953年(昭和28年)2月法人登記、以
降歯科用製品、工業用製品等の製造・販売を中心に逐次業容を拡大、2000年(平成12年)にJASDAQ店頭登
録を果たした。昨年度(2004年2月21日~2005年2月20日)の年間連結売上高は147億円、事業別構成比は、
歯科製品関連事業(治療用ハンドピース、技工用マイクロモーター&ハンドピース、外科用ハンドピース、部
品等)が85%、工業製品関連事業(手作業用グラインダー、機械装着用モーター&スピンドル、部品等)が
12%、その他事業(修理)が3%である。従業員数は419名となっている。
本日は2005年12月期(第54期)連結中間決算の概要、同通期業績予想、市場の状況と今後の施策、を中心
にご説明することとしたい。
◆2005年12月期(第54期)連結中間決算概要
経理部経理課長 駒田裕一
当中間決算(2005年2~8月)では、6月30日にNSKフランスの買収登記が完了したため連結BSにNSKフ
ランスの計数を合算し、一方連結PLについては同社計数を下期合算としたことをあらかじめお断りしたい。
まず連結BSについて、総資産は240億2百万円、前期末比20億9百万円増となった。うちNSKフランスの資
産増は5億31百万円(うち棚卸資産増は1億99百万円)である。また9月28日に新CNC(部品加工)工場が竣
工したが、これに関連した設備投資として約4億円を計上、さらに新工場への機械移設に伴う生産ライン停止
に備えた増産により仕掛品が増加した。
次に連結PLについて、売上高は83億25百万円(前年同期比10.4%増、当初計画比6.3%増)
、経常利益は36
億58百万円(同21.7%増、同21.3%増)
、中間純利益は22億16百万円(同29.7%増、同27.2%増)と、前年
同期はもとより、当初計画比でも増収・増益となった。当初計画では売上高にNSKフランスを連結すること
による増加分約2億円を織り込んでいたが、これなしでも増収、ひいては増益につながったこととなる。さら
に当中間期中の為替レートは約5円の円安となり、為替差益として1億27百万円を計上することができた。
事業別売上高を地域別、品目別に見ると次のとおりである。
1.歯科製品関連事業(売上高71億43百万円、前年同期比11%増、売上高構成比86%)
地域別では、北米市場が16億72百万円(前期比11%増、歯科製品関連事業に占める売上高構成比23%)、
欧州市場が15億2百万円(同27%増、同21%)、国内市場が13億87百万円(同8%増、同19%)といずれも順
調に推移、一方アジア市場が17億円(同4%増、同24%)、その他市場(中近東、中南米ほか)が8億80百万
円(同4%増、同12%)と伸び悩んだ。北米市場では現地販売会社ブラスラー社に昨年4月から営業移管した
ことが奏功し、全米の大学への予防歯科用製品納入もあり増加した。一方、欧州市場もドイツ社会保険法改定
に伴う患者の負担割合増から技工用製品は減少したが、4月の歯科展示会出展等により超音波製品や口腔外科
製品が好調に推移した。アジア市場の伸び悩みは、これまで日本、香港、台湾と多岐に分かれていた中国向け
販売ルートの整理を開始したことによる影響が大きい。また中南米および中近東市場の伸び悩みは前年度の大
口政府入札の反動によるもので、この特需を除けば好伸している。品目別では、治療用機器が48億37百万円
(前年同期比9%増、歯科製品関連事業に占める売上高構成比68%)と米国向け予防歯科向け中心に順調に推
移、外科用も4億96百万円(同24%増、7%)と欧州向けが口腔外科用中心に好調持続、部品その他も11億87
百万円(同28%増、17%)とOEM(カートリッジ)再開に加えハンドピースのメンテナンス機器が好調に推
移した。半面、技工用は6億22百万円(同7%減、9%)はドイツの社会保険法改定から減少した。
2.工業製品関連事業(売上高9億76百万円、前年同期比11%増、売上高構成比12%)
地域別では、国内市場が4億94百万円(前年同期比9%増、工業製品関連製品に占める売上高構成比51%)
が機械装着用機器の需要増中心に増加した。機械装着用機器はデジタル家電、医療機器等の精密部品加工用の
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エアタービンスピンドル:15万回転/分が好評を博している。また北米市場も2億8百万円(同11%増、21%)
と堅調に推移した。NSKアメリカのセールスレップが良く機能した。一方、欧州市場は1億33百万円(同4%
増、14%)と伸び悩んだ。手作業用機器はグラインダーの増加からまずまずの伸びとなったが、機械装着用
機器がイタリア市場の冷え込みから減少を余儀なくされた。若干気掛かりな点である。
3.その他事業
修理サービスは売上高2億5百万円(前年同期比2%増、売上高構成2%)となった。
◆2005年12月期(第54期:2005年2月21日~12月31日)連結通期業績予想
前述のように下期決算にNSKフランスのPLを計上する。また決算期末を従来の2月20日から12月31日に変
更する。したがって当期は、上期実績6カ月に下期4カ月を加味した約10カ月の変則的な決算となることをあ
らかじめお断りしたい。
売上高は141億87百万円(前期比10.6%増)、経常利益55億75百万円(同18.8%増)、当期純利益33億10
百万円(同22.8%増)と増収・増益となる計画である。事業別、地域別、品目別の動きはほぼ上期の流れを
踏襲している。なお通期設備投資額は10億70百万円(新CNC工場6億円、NSKフランス社屋70百万円)、減
価償却費は3億5百万円を計画している。
◆市場の状況と今後の施策
社長 中西英一
当社は2年前にブランド力アップを中心とするNRP(NSK Re-Born Plan)を策定した。現在その戦略を
一歩一歩進めているところである。NRPの骨子は次のとおりである。主力の歯科用機器部門では、新製品の
開発体制強化とR&D要員の大幅増を図る。低価格製品は競争力維持のためにさらなるコストダウンと短納期
化を目指す。一方高額製品は欧米中心に集中して販売力をアップする、同時にブランド強化のために展示会開
催等広報活動に注力する、自社ブランドでカバーできないところはOEMでカバーする。外科関係機器につい
ては、歯科関連、工業製品関連に次ぐ第三の柱と位置付け、現在欧米ブランド独占を余儀なくされている国内
市場を対象に、医師先生方の不満を良く聞いて小型化、軽量化、価格帯等の面で差別化を図れる製品を開発す
る。販売面では国内体制の強化と海外展開の準備を進める。工業用部門では、自動車部品加工、IT、デジタル
カメラ等成長分野の顧客ニーズに合わせた新製品開発に的を絞る。微細加工用スピンドルに合った使用スペッ
ク(回転数、トルク、大きさ等)を有する超高速、超精密製品を開発していく。販売網については国内専用機
メーカーとの関係緊密化を図る。
上記NRPに従って行った最近の施策は次のとおりである。
1.新CNC工場(9月28日竣工)について
CNC旋盤約120台を集約、工業用機器の生産能力増強、短納期化が可能となり、生産性アップひいてはコ
スト競争力アップが期待される。
2.新製品開発について
歯科用としてi-Pex(歯の神経の深さを測定する)、i-Prophy(歯面清掃ヘッド用エアモーター:米国市場
向け)、外科用としてPrimado(外科用ハンドピース&ユニット)を開発、秋から上市した。また工業用機器
としてはHTS1500(小径、小スペース、超高速―15万回転/分―で微細加工ニーズに対応する)エアスピン
ドルの販売を開始、顧客から好評を得ている。
本年後半は特に新製品はないが、来年初ごろには大型製品を投入するつもりである。
市場別販売網強化について
3.
(1)北米市場
昨年4月以降、歯科関連製品販売を現地販社ブラスラー社に全面移管した。同社は全米を網羅する強力な営
業体制と、全米の有名な歯科大学、歯科医師との緊密な関係があり、その強みを生かした拡販に成功しつつあ
る。
(2)欧州市場
ドイツに子会社を設置していたが、社会保険法改正に伴う歯科関係機器売上減少もあり、去る6月、欧州2
番目の市場であるフランスに子会社を設立した。同社は欧米人特有の足病(Podiatry)に対する実績(爪や皮
を削る治療機器の販売)があり、当社の歯科用機器との相乗効果が期待される。
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(3)アジア・中近東市場
従来多岐に分かれていた歯科用機器の販売ルートの整理、さらにはサービス体制の強化を狙って、販売拠点
として子会社上海国際貿易有限公司を設立した。また中近東市場にはドバイに常駐のセールスエンジニアを採
用、歯科用機器のブランド力向上とサービス体制を強化した。
(4)国内市場
NC旋盤を有する顧客が多いことからタイアップを密にし、当社スピンドル製品をサブ標準として搭載して
もらうべく注力中である。また外科用機器新製品であるPrimadoを9月1日から代理店を経由して販売開始し
ている。
◆
質
疑
応
答
◆
欧州における競合の現状と対策について伺いたい。
競合他社がひしめくドイツで値下げの動きがあり、価格差が縮小している。当社は値下げではなく、ブラン
ド力と品質で勝負したい。
(平成17年10月6日・東京)
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