急速に拡大するカーボン・オフセットビジネス • 2008年4月末現在、国内におけるカーボン・オフセットビジネ スは76件であり、商品・サービス型が大半を占める。2008年 4月だけで約20件の商品・サービスが発表され、カーボン・オ フセットビジネスは急拡大している(J-COF調べ)。 カーボン・オフセット 分 類 -市民・企業等による新たな取組- カーボン・オフセットフォーラム(J-COF) チーフディレクター 竹田 雅浩 1 本日ご紹介するカーボン・オフセット(ビジネス) 説 40件 会議・イベント 国際会議やコンサート、スポーツ大会等の主催者がその 開催に伴って排出される温室効果ガス排出量をオフセッ トするもの 12件 自己活動 市民や企業等が、クレジットを購入することで、自らの活 動に伴って排出される温室効果ガス排出量をオフセット するもの 13件 特定者間 地域の森林保全への出資・寄付行為など、 市場を通さ ずに特定者間のみで実施されるようなカーボン・オフセッ トの取組。 11件 2 カーボン・オフセット・プロバイダーの事例 ①購入者が自身の活動(航空機利用区間や電気代等)の数 値を入力 – カーボン・オフセットのインターネット販売 • カーボン・オフセットの類型 – 商品使用・サービス利用におけるカーボン・オフセット ←選択、入力 日本カーボンオフセット カーボンオフセット年賀状 カーボンオフセット付エコバッグ CO2ゼロ旅行 オフセット付きオートリース オフセット付き住宅ローン https://www.co-j.jp/ ②オフセットしたい量又は割合を選択 羽田-大阪(片道) CO2排出量=98.10kg 運賃+「オフセット料金」¥515 – 自己活動におけるカーボン・オフセット • 事業活動を対象にしたカーボン・オフセット 東京駅-新大阪駅(片道) CO2排出量= 30.19kg 運賃+「オフセット料金」¥158 ③カード決済等での支払い ④オフセット証書や商品等を郵送で受取る – 会議・イベント等の開催におけるカーボン・オフセット • イベント開催時におけるカーボン・オフセット – 特定者間カーボン・オフセット 件 数 インターネット販売 • カーボン・オフセットプロバイダー • • • • • 明 商品・サービス 市民、企業等が商品を使用したり、サービスを利用した りする際に排出されるGHGについて、当該商品・サービ スと併せてクレジットを購入することでオフセットするもの 商品郵送 出典:TerraPass、The Carbon Neutral Companyウェブサイト 3 4 商品使用・サービス利用におけるカーボン・オフセット② 商品使用・サービス利用におけるカーボン・オフセット① ビジネス事例(国内) ビジネス事例(国内) カーボンオフセット年賀状 セブン・アンド・アイ・ホールディングス • 販売額55円のうち5円をCDMのクレジット購入に充 てる • 2007年年賀状の売り上げ目標は1億枚 (2万8,000世帯分CO2に相当) • 実際の販売は、目標の15%程度 •1枚当たり5円をクレジット取得に用い、日本政府に寄附 •初年度100万枚を販売する目標 •よく売れる店では、一日20枚以上売れている 2タイプ Mサイズ 300円 Lサイズ350円 カーボンオフセット年賀 出典:セブンアンドアイホールディングスプレスリリース 出典:カーボンオフセット年賀ウェブサイト 5 6 商品使用・サービス利用におけるカーボン・オフセット③ 商品使用・サービス利用におけるカーボン・オフセット④ ビジネス事例(国内) ビジネス事例(国内) 西友 JTB CO2ゼロ旅行 •カーボンオフセットつきエコバック「ハチドリくん」を販売 •2007年末までに約22万7,600枚を販売 •販売額の2.5円分をオフセットに用いる •オフセット金額は60万円弱(約130トンCO2) •販売状況は、ウェブサイト上で公開 •通常料金に500円多く支払う •バス、電車などの利用分、一人当たり20kgをオフセット •2008年度の利用者は2万人と見込まれている エコバックはNGOハチ ドリ計画と協同で開発 販売価格:20円 出典:西友ウェブサイト http://www.seiyu.co.jp/hachidori/index.shtml 7 商品使用・サービス利用におけるカーボン・オフセット⑤ 商品使用・サービス利用におけるカーボン・オフセット⑥ ビジネス事例(国内) ビジネス事例(国内) 三菱オートリース スルガ銀行 • リース車両から排出されるCO2をオフセットする • クレジットは三菱商事が韓国で代替フロン事業から 調達した排出権を三菱UFJ信託銀行に信託した信 託受益権を活用する。 出典:三菱オートリースウェブサイト • 2008年4月カーボンオフセット付き住宅ローン開始 • 融資額は500万円以上1億円以内で、融資期間は1年以上 40年以内 • 融資利用者は二酸化炭素排出量の少ない環境配慮型住宅 を購入することで、2012年度末まで、1世帯につき毎年2トン の排出権をスルガ銀行を介して国に移転し、地球温暖化防 止に貢献する • オフセットに使用するクレジットは、日本カーボンオフセットよ り調達する 出典:http://www.surugabank.co.jp/ 9 自己活動のカーボン・オフセット 会議・イベント等の開催におけるカーボン・オフセット ビジネス事例(国内) 10 国内事例 東京三菱UFJ銀行の本社ビル排出量オフセット TOHOシネマズ ①オフセットする範囲(バウンダリ)と期間を決定 →東京三菱UFJ銀行本社ビル5年分 ②CO2排出量を算定 →東京三菱UFJ銀行本社ビル5年分=5.5万トン 映画「不都合な真実」の上映映 画館14店舗でオフセットを実施 グリーン電力証書(秋田県風力 発電、長野県太陽光発電)を購 入し、電力使用量をオフセットす る 出典:http://www.energygreen.co.jp/press/press070115.pdf 8 出典:JTB提供資料 ③オフセットするクレジットを、プロバイダー等から 購入 →三菱UFJ信託銀行、三菱UFJ証券を通じてマ レーシアのバイオマス発電事業のクレジットを購 入 11 12 特定者間オフセット 国内における取組事例 高知県 1. 企業のCSR活動の一環等で、高 知県内の森林組合に森林整備用 に協賛金を拠出する。 2. 森林組合は、県内の森林整備(間 伐等)を行いうことで、森林吸収源 が増大される。 3. 協賛企業には、高知県知事から、 CO2吸収証書が発行される。 CO2吸収証書 13 高知県(http://www.pref.kochi.jp/~junkan/kyoudouno_mori/gaiyo/kyoudounomori_gaiyo.htm)
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