育休の後進国、日本 ~なぜ日本は遅れているのか~ Cグループ:青木康一郎 上田哲也 黒田侑希 谷村圭太 目次 1、はじめに 2、特に男性の育休が増えないのはなぜか? 3、育休の歴史 4、フランスの育休 5、スウェーデンの育休 6、育児休暇のメリット 7、育児休暇のデメリット 8、育児費用 9、育休取得による賃金格差 10、さいごに 11、参考 1.はじめに • 育児休業・・・育児休業法の法律で認められたもの で、原則として子が1歳に達するまでの間は労働者 が取得できる。積極的に育児に参加するパパが増 え、「イクメン」などが注目されている 日本の育休は しかし・・・ おくれている! 日本の育休取得率は女性83.6%、男性1.89% 厚生労働省「雇用均等基本調査」(2012)より 2. 特に男性の育休が増え ないのはなぜか? ・育休取得がその後のキャリアに響く ・職場の人間関係 金銭的な不安というよりは、職場でのキャリアなど 出世に関する不安が大きいといえる 3、育休の歴史 ○主要国の育休制度の整備 1976:スウェーデン・・・両親休暇法制定 →父親、母親の両性が取得可能。 休業中の収入補填制度。 1977:フランス・・・育児親休暇を法制化 (労働法典を改正)。 →当初は大企業向けに限られる。 現在は子が3歳に達するまで取得可能。 1978:デンマーク ・・・「雇用及び出産休暇等のアクセスに ついての男女の均等取扱いに関する法律」制定 →産後に手厚い休暇期間 1979:ドイツ・・・出産休暇法施行 →産前6週間、産後8週間の休暇 1993:アメリカ・・・家族・医療休暇法 →最長12週間は取得できるが、無給。 4.フランスの育休 1.産めば産むほど有利なシステム • 特に3人以上の子どもを育てている世帯に対し、所得税の負担が 大幅に軽くなる(N分N乗方式) • 年金加算は子どもを3人養育すると年金が10%加算 2.教育の充実 • 3歳までは自宅で子どもをみてくれる認定保育ママや低額のベ ビーシッターが比較的簡単に利用可能 • 高校までの学費は原則無料。公立大学の学費も、数万程度の登 録手続き費と健康保険料のみで、ほぼ無料 5.スウェーデンの育休 1.育児休暇取得率は男性が8割弱 ・育児休暇期間の1年4ヶ月のうち60日は父親専用 (パパクオータ制度) ・育児休業中は所得補償が受けられる (最長の54週間取得した場合は出産前の給料の80%、44週間までなら100%が支給される。財源は、 事業主が支払う) 2. 出産期女性の労働力率が高い ・子どもが8歳になるまで1年4ヶ月の育児休暇がとれる。期間は分割して取 得が可能 ・産後も仕事を辞めず休暇制度を利用し、仕事と育児との両立をして いる 6.育児休暇のメリット • 出産後も女性が同じ会社で働くことができる • 男性の育児休暇取得が増えてきて出産直後 の育児負担を減らすことができる • 「育児・介護休業法」により子供が怪我や病 気などで看護が必要となった場合に、子供一 人につき看護休暇が年間で5日間(2人以上 は最大10日間)が付与されるところ • 勤務時間の短縮・所定外労働の免除 7.育児休暇のデメリット • 育児休暇中の給与が無給もしくは減らされて しまうこと • 仕事から離れている間のブランク • 一部の企業は取得しにくい環境におかれて いるところ 8.育児費用 子育て費用の総額は 平均で2,370万円 (子どもの生活費) ↓ お金への不安により 出産をためらう人増加 (記事の出典:2006.7.2朝日新聞3面より) 9.育休取得による賃金差 育休取得中の給与 育児休業基本給付金(雇用保険)として給付 (給料)×(0.67)×(育休月数) (例) 月収・・・25万 公務員(25歳) 育休取得月数・・・1年 この場合・・・ (25万)×(0.67)×(12か月) =2010000(年収) 月収・・・167500 この人の場合、育休をとらなかったときの賃金は 25万×12か月=300万 育休取得時との差は 990000万 働かずこれだけもらえるなら 育休取得が増えるのでは? 10.さいごに • スウェーデンとフランスでは、家族計画は一定の効 果を上げているが、この二つの国の政策は、十分に 手厚く、とても長い時間をかけて行われており、その 成果がやっとこの程度の回復をもたらした。 • 日本も子育て費用の負担を減らし、男性女性ともに 育児休暇を取りやすくなるようなしくみをつくれば、 自由に働くことができる社会ができるのではないか。 11.参考 • • • 『スウェーデンレポート - スウェーデンで見た「福祉国家」の実態〔2011年6月13日公開〕 — フォーラム日本』http://www.forum-nippon.com/conversation/sweeden 『育休のときの給料はどうなる? [結婚のお金] All About』 http://allabout.co.jp/gm/gc/374204/ 『フランスで女性が育児と仕事を両立できる6つの理由 | フランス++』 http://www.franceplusplus.com/2013/05/workingmama/
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