資料:担当者アンケート集計 平成 18 年度前期に教養ゼミを担当なさった先生方に,「教養ゼミナール実践例アンケート」を 9 月から 10 月にかけておこないました。ご多忙のなか回答 をおよせくださった先生方に深く感謝申しあげます。次頁以降に回答を掲載しました。授業計画やゼミ運営の参考になるヒントが多く含まれていると思い ますので,お時間のあるときにぜひご覧ください。 (参考)教養ゼミナール実践例アンケート・設問 1. 登録人数: ( 2. ゼミの運営上,ご担当のゼミの受講者数はいかがですか。 □多すぎる 3. 実際の出席者数(平均):( □やや多すぎる □ちょうどよい )名 出席者の学部構成をおおよそでも結構ですからお書きください。 □やや少なすぎる □少なすぎる 香川大学での現在の教養ゼミの定員 25 名について,どうお考えですか。 □多すぎる 4. )名 □やや多すぎる □ちょうどよい □やや少なすぎる □少なすぎる 受講生は各学部にわたっているほうがよいと思われますか。あるいは,そうでないほうが望ましいと思われますか。その理由もあわせてお答え ください。 5. このゼミによって学生に何を身につけさせたいとお考えですか。あるいは,ゼミの目標やねらいをお答えください。優先順位が高い順に三つま でお願いします(シラバス通りでなくて結構です)。 6. 今回のゼミで,それらの目標やねらいを実際どのくらい達成できたとお考えですか。 7. 成績のつけ方についてご説明ください(割合・回数・数値などを使ってできるだけ具体的に)。また,成績評価に関して問題点やご苦労があれ ばお書きください。 8. ゼミの基本的な形式をお答えください。 □テキストの輪読 9. □調査・発表中心 □作業・実習中心 □ディベート中心 □その他( 毎回のゼミの実際の進め方や手順について,簡単にご説明ください。 10. 学生に,どんな課題をどのくらいの量・頻度で与えているか具体的にお書きください。 11. 一学期の授業全体の流れについて,どのような方針や意図をもって計画されていますか。 12. 質疑応答や受講生どうしのコミュニケーションをうながすために,どんな工夫をされていますか。 13. 教養ゼミを担当されて,「あれは失敗だったなあ」と思う点があれば具体的にお書きください。 14. 教養ゼミを成功させる秘訣・コツだと思われることを箇条書きでお書きください。 ̶1̶ ) ̶2̶ 1.登録:出席 学部構成 2.受講者数 15 名:14.5 名 教 13,経 1,医 1 15 名:13 名 教 4,経 1,農 2,工 5, やや少なすぎる 医 2 ← 2 名は第 1 回目 の講義より欠席 教,法,経,工,医 ちょうどよい 11 名:9 名 ちょうどよい 3.定員 25 名 やや多すぎる やや多すぎる (20 名程度がよ い) ちょうどよい 25 名:23 名 教 6,法 3,経 6,工 7 農1 ちょうどよい ちょうどよい 24,25,26 名?: 23 名 法学部生が多かったよう な ちょ∼多すぎる ちょ∼多すぎる 25 名:24 名 教 13,法 9,工 3 ちょうどよい ちょうどよい 多すぎる 多すぎる 多すぎる 多すぎる 25 名:22 名 25 名:25 名 法 22,経 1,工 1,農 1 17 名:16 名 21 名:21 名 教 8,法 2,経 2,工 1, ちょうどよい 農 1,医 2 教 14,工 4,農 2,医 1 ちょうどよい 26 名:25 名 ちょうどよい ちょうどよい 多すぎる やや多すぎる 25 名:24∼25 名 医学科 5,看護学科 20 やや多すぎる やや多すぎる 10 名:9 名 医学科 6,看護学科 4 ちょうどよい 多すぎる 25 名:24 名 医学科 11,看護学科 13 多すぎる 多すぎる 4.受講生は各学部にわたっているほうがよいか 内容にもよる故,難しいところである。しかし一般には,異なる学部の学生が参加 していることが好ましいと思われる。 テーマの関係上各学部にまたがっている方がさまざまな視点から環境問題に取り組 むことができるので良い。 教養教育として,学部を限定する必然性がない。 長所:学部のカラーのようなものが見えておもしろい。学部に応じて適当な質問や 解説ができる。短所:問題や内容を選ぶのにどこまでを前提として,既知とするか が難しい。それでも,各学部にわたる方が授業担当者としては楽しい。 受講希望者にまかせるべき。 各学部にわたっている方がよい。理由:議論に多様性が出てくる。学生同士の学部 を超えた交流を促すことができる。 専門とは別の知見を育てるのが教養教育の理念であるから,学生が各学部にわたっ ている方が望ましい。 他学部の学生と一緒に少人数でのゼミに参加することは,異なった視点からの意見 を知るよい機会だと考えるため,望ましいと思います。また専門教科がそれ程始ま っていない段階では,学生にそれ程学部の違いは感じられませんでした。ただし, ゼミの事前準備で,学部やキャンパスが違うことで,学生は苦労したようです。 各学部にわたっているほうがよい。多様な特質の学生が一同に会して学ぶ。 各学部にわたっている方がよい。学生にとっては他学部の学生と密に交流する数少 ない機会であるし,教員にとっても普段相手にしている学生とは異なる学生との交 流をすることは多くの刺激を受けるよい機会であると考えるから。 本授業自体は特に学部・学科・課程等を限定する必要性は感じない。領域的に教育 学部の学生にとって有効であることは考えられる。 現在,教育学部生 2 名の卒論指 導をしているが,この授業が直接的な契機となっている。 どちらでも良い 教養ゼミナールの内容により,学部間のものもあれば,限定した学部が良い場合も あると思いますので,多様性も必要かと思います。 基本的には各学部にわたっている方がよいとは思う(総論)。しかしながら現実,キ ャンパスが離れている。個人的な理由として移動手段として自動車をもたないため, 実習科目を担当している立場では公共機関を利用して移動する(一日の中で)のは 無理がある(15 回担当において)ため所属キャンパスでできることに限られてくる。 12 名:10 名 医学科 9,看護学科 3 ちょうどよい ちょうどよい 各学部にわたっていないほうがよい。ある程度同じバックグラウンドと学力を要求 されることと, 「自学学習」をするための方法論を修得する必要がある。このため文 系の学生などとの方向性が異なる。 11 名:10 名 1 名はすぐに止 め た(他学科) 6 名:6 名 6 名:6 名 全て医学部 ちょうどよい 多すぎる 学部間での学力格差があり,余程の前向きにやる意欲がないと自然に他学部や他学 科の人は来なくなる。 工学部 ちょうどよい やや少なすぎる 多すぎる ちょうどよい 亘ってない方がいい。理由は,幸町からは遠すぎる。 各学部にわたっているほうがよいと思われます。各学部の学生の特徴が違うので, たがいに刺激を与えます。 17 名:16 名 全員工学部の学生でした ちょうどよい ちょうどよい 8 名:6.5 名 工学部 少なすぎる ちょうどよい ゼミナールのテーマによっては,各学部にわたって意見の多角化がある場合が良い でしょうし,テーマによっては,例えばエンジニアの教養として云々という場合は 工学部の学生のみの方が良い。 各学部にわたることが望ましいが,実際の運用を考えると両方あってよい。各学部 にわたる方がよい理由は,学生の視野と交遊範囲を広げるため。 22 名:---------:24 名 全 工学部 工学部 ちょうどよい ちょうどよい ちょうどよい ちょうどよい 特に制約しなくても良い。自由に選ばせた方が良い。 学生の興味あること,が優先で割合はその後。 (その他) ・当初の名簿では 25 名,その後 2 名が受講をとり消したようだ。取消しがわかった時点で,事務より担当者に知らせてほしい。 ・4 年間続けて担当しているが,1 年間を除いて教育学部の学生が 6∼8 割を占めている。例外的に経済学部と法学部が過半数を占めた年度があるが,既習者が新入生に「楽 勝」と勧めたことが影響していた。 ̶3̶ ̶4̶ 5.学生に身につけさせたいこと。ゼミの目標・ねらい ・グループメンバーの協働 ・論の構成と発表 ・テーマにそった資料収集 1) 各自が選択したテーマに対して,自主的・積極的に調査を行い,他の発表者にわかりやすい資料を 作成する事ができる。また使用可能な情報機器を用いて効果的なプレゼンテーションが出来る。 2) 授業でとりあげたテーマについての概略を理解し,その役割について説明できる。 3) 他の発表を聞いて自分の考えをまとめ,積極的に質疑応答を行い,評価カードにコメントが書ける。 6.目標やねらいの達成 活動としては,おおよそ達成されたと思われるが,受講生がどう判断 しているかは充分には分からない。 ・問題解決に必要な考え方の理解 ・問題解決に必要な考え方の育成 ・問題解決に必要なストラテジィの育成 ・数理に関する性質を自分で見つけ出す。 ・数理に関する性質を自分で検証し,確信を持つ。 ・数理に関する性質を自分でその理由を明らかにする。 こうした過程が学び,考える楽しさを無意識のうちに教えてくれるのだと思う。 ・問題発見 ・問題の所在発見 ・自分で考える機会をもつ ・プレゼンテーション力 ・作文力 ・批判力 ・性差に関わる問題に敏感になること。 ・資料・文献を調査する能力を身につけること。 ・決められた時間で明瞭な口頭報告ができるようになること。 ・自分の日常生活に関する法的問題を意識する。 ・選択したテーマについて,適切な報告と意見表明ができるようになる。 ・テーマ考察のために必要な情報・文献の入手ツールを覚える。 ・仏教についての基礎知識を知る。 ・レジメの書き方と報告の方法 ・司会及び討論の方法 8 割程度 ・多様な学生との交流の機会を担保し,大学生活への適応に資すること。 ・大学生として身につけるべきアカデミック・スキルの獲得。 1 点目については,班員の構成等,多様な学生との交流の機会を担保 するような配慮は行い,比較的班員のコミュニケーションもよくとれ ていたが,交流の枠が班内に限定されていたため,改善の余地がある。 2 点目については,情報の収集・整理という点に時間をとってしまい, レジュメの書き方やプレゼンの仕方等に十分時間をかけることがで きなかったため,改善の余地がある。 2) は最後にアンケートを行っているが,記述形式ではないので,詳 しくは分からない。(50∼60%)1)3) は本年度は大変良く出来たと 思われる(90∼100%) 90%は達成できた。その理由 1. 毎回授業後の学生の表情がいきい きしている。 2. 病欠などやむをえない理由以外で,休む者がいなか った。 3. 特に空間図形の組立てを班ごとに作業したとき,いずれも 真剣にとりくんで,完成させた。 まったくわかりません。受講生が将来はじめて気がつくと思います。 3 ヶ月程度の期間での教育としてはかなり達成度が高いと思う。ただ し,作文力の向上は十分に図ることができたとは思わない。 性差に関する問題意識についてはかなり涵養できたように思う。口頭 報告の要領も一通り習得させるとこができた。ただし資料・文献の調 査・利用についてはなお決定的に不十分である。 学期全体を通して,第一の目標はほぼ達成できたと考える。しかし, 第二・第三の目標については,熱心な学生とそうではない学生の差は 非常に大きく,全体としての達成度は 50∼60%に止まる。 不十分ながら,それぞれ一応のことはできたと思う。 (1) 関係づくりを行う中で,その目的を達成している。 (2) 地域にある問題に目を向けさせるために,地域での活動に参加させている。学問の方法論は専門科 目で,と役割を限定的に位置づけている。 (3) 調査の方法やプレゼンテーション能力(スキル)を獲得できるよう,プログラムをつくっている。 上記の目標に配慮しつつ実施しているが,経年のアウトカムでみると 達成は 6 割程度か(成績でいえば「可」) 。この授業から地域活動(プ レーパーク)へ踏み出す学生がいないのは私の力不足であると認識し ている。 ・女性とこどもを取りまく社会の現状と,次世代育成支援について考えることができる。 ・いのちの暖かさを感じることで,学生自身の母性観,父性観について考えることができる。 ・学生の倫理観を養う。 ・辞書を片手に医学英語論文を読むことができる。 ・医学英語論文の内容をまとめて発表することができる。 ・患者の症例報告を英語で書くことができる。 ・他者の発言を傾聴することができる。 ・自己の考え方を表現することができる(表現する力をつける)。 ・立場の変換ができ,観念的追体験ができる。 読み,書き,コンピューター 70∼80%でしょうか。学生の自己評価(教師について)はいかがで しょうか。 ・一見異なる現象が同一の根をもつことを知らせること。 ・ある現象を理解するうえで,文献等の調査により,深い知識となるように。 ・発表するために必要な準備と,いかにわかりやすく解説する能力。 テーマ調査のやり方習得,発表技術の向上,P.P. 使用技術の習得 ・資料収集および整理方法 ・プレゼンテーション能力 ・報告書の書き方 ・交通と安全の現実認識(事故,ヒューマンエラーの多いこと) ・安全への技術内容 ・実施・実物例 ・調査,討論,発表能力の育成。 ・技術が社会においてどのような問題を生じさせ,どのように評価されているかを知る。 ・レポートの作成の練習。 ・自主性を身につける ・発表,発言の積極性を養う ・社会のしくみを学ぶ ・もの作り ・机上論と実際は異なること。 ・実際に必ず動くものを作ること。 多くの現象を共通の根をもつものに分類していく過程で,参加者が議 論しえたことや,文献調査の難しさを自覚したことなど,おおむね目 標は達成したように考えられる。 ほぼ習得できたと思う 6 人なので,ほぼ達成できました。 ̶5̶ 医学英語論文を読んだり,書くことは短期間にはできないので,やり 方をおぼえるという意味では 7 割の達成度と思われる。 8 割以上 85%ぐらい ほぼ,学生達の努力で達成できた。 人数が少なかったので個別指導により,達成度の高い学生が数名出 た。逆に,達成度の低い学生もいた。 (他の学生に頼りすぎ) おおむね達成できたのではないか。 70% ̶6̶ 7.成績のつけ方 4 回レポートの提出を求めた。受講生のグループが昼休みなどに自主的に活動していたこともあり,レポートのみでの評定は困難と思えた。 欠席が 5 回以上であると不可。発表の際のレジメ,質問の回数などを 10 段階評価して,それにレポートや〔以下脱落〕 毎回のレポートにより評価 期末試験(筆記)の成績。授業中よいアイデア,よい質問,よい解答を与えたか。立体図形の製作に高い能力を見せたか。これらを総合的に評価した。 数が多すぎるので,個人の特性をほとんど見ることができなかった。 3 回以上正当な理由なく欠席した場合は不可とする。合計 6 回の小課題の出来具合をA,B,Cの 3 段階によって評価する。毎回のゼミにおける各人の発言の頻度・内容を 個人評価に反映させることはできなかった。人数が多すぎて各人の発言の機会を公正に保障し評価できる環境にない。 出席,議論への参加態度,班ごとの報告内容,レポートにより判断しました。ただし,人数が多いため活発なディスカッションになればなる程,すべての受講生に発言や参 加を促すのは難しいという状況でした。 日頃の報告・討論 50%,レポート 50% 基本的に班活動であるため,なかなか差異はつけにくい。レジュメやプレゼンの出来で判断するよりは出席状況や授業態度に応じて差異をつけている。例えば,基本的には 全員に優を与えるが,無断欠席 1 回ごとに 1 ランクずつ評価を下げていく等。 学生はほぼ毎回出席しているので,出席点は基準点として 2 割ほどみている。授業中 5 回ほどワークショップの成果を提出させており,1 回ほど宿題の報告を課している。 そのほか,グループごとの活動課題への取り組み,活動記録をプレゼンテーションさせる最終課題を総合的に評価している。 ① 出席回数(24 名ぐらい毎回出席)② グループワークのレポート内容,発表状況,グループへの貢けん度。③ 赤ちゃん抱っこ体験と育児ママとの会話体験実習の参加度, 貢献度とおもちゃ作りの主体性。④ 3 回のレポートと 1 回のグループワーク,1 回の個人ワークのプレゼンテーション。 出席点が 25 点で,25 点 (出席数/13 回) ,発表が 25 点,レポート(英文作成)が 50 点で,合計して 100 点とした。 出席重視。各回の参加貢献度(発表回数)と担当のところの発表と資料等に最終課題レポートの配点を加味して算出。 学生がパワーポイントを用いて 2∼3 回に 1 回の割合で発表する。その発表内容で評価している。 出席率と発表率。またいかに積極的に取り組んだかを総合的に判断して評価している。 発表の内容,レベル,出席,レポートを総合して付けている。 ① 出席率 10 点(14 回)② 課題レポート 60 点(6 回)③ 発表と質問 30 点(6 回) 出席数(日数) ,レポート数とその評価(回数,5 段階評価),プレゼン数とその評価(回数,5 段階評価) ,発言率とその評価(回数,評価 3 段階) 発表資料・レポートの内容充実度 40%,プレゼンテーション 30%,討論・発言 30%で評価するとしたが,人数が少なく個々の学生の達成度がよく把握できたため定量化は 行わず総合的に評価した。能力差/努力差は明らかであり,採点は苦労しなかった。 発表態度,活動態度,グループ内の自主性 レポート(出欠も考慮する予定であったが,全員ほぼ出席のため) 8.ゼミの基本的な形式 調査・発表中心 調査・発表中心 9.ゼミの進め方・手順 5 月までは資料収集などのグループ活動。6 月中旬以後はディベートとその準備など。 1 回目オリエンテーション 2 回目概略説明 3 回目以降発表 2 回ほど外部講師 他に研究所見学を行う 調査・発表中心 その他(前半は問題とその解決という 方法で,後半は図形の組立て作業) 初回数学的な考え方について説明,次回のテーマについて説明。毎回発表及び問題解決,次回のテーマについて説明。最後,統括。 1.授業の説明,班分け,自己紹介 2−3.平面図形の面積を等分する 4−6.立体図形とその性質 7−8.正多面体はいくつある か 9−10.立方体の展開 11.菱形六面体 12.菱形十二面体 12∼.菱形二十面体ほか ディベート中心 ディベート中心 テキストの輪読 ディベート中心 5 グループに分けて,それぞれのグループの結論を出し,グループ対応でディベート。 (1) ディベイト (2)以外の通常の授業はディベイトを行った。25 名を 4 名 6 班(うち一班については 5 名)にグループ分け。3 班ずつが組になり, それぞれのなかで肯定側・否定側・審判を担当する。それぞれ 45 分ずつディベイトを行う。他の組がディベイトを行っている間, 他の一方の組はそれを聞き,感想や批評をレポートする。そのレポートの内容は,教員の方で集約して,次回の授業の際に公表する。 毎回,参加者は皆授業で何らかの役割を負うことになる。 (2) 小論文作成 授業 3 回ごとに,小論文を書かせる授業を入れた。今年は 2 回行った。 (3) 他の学生の小論文批評 (2)で作成した小論文を,執筆した学生の名前を伏して,各々学生に渡し,論評をしてもらった。論評は,論評者の名前を伏して, 執筆した学生に返却した。今年は 2 回行った。 指定したテキストの章を担当班に口頭報告させて質疑応答する。 前半は 5 人で 1 組の班で予め自分達で選んだテーマ(裁判員制度の問題点,死刑制度の是非など)につき調べて発表し,その後全体 でディスカッションする形を取った。後半は,教員が予め示した判例のなかから,各班が選び,判決文を読んだ上で報告を行い,そ の後全体でディスカッション行った。 調査・発表中心 まず 1 回目のゼミで,レポートを書かせ,2 回目のゼミまでに,レポートに基づいて班を分ける。2 回目以降はこの班単位でゼミが進 められる。2 回目のゼミでは,特定のテーマを設定させ,その後の進め方を検討させる。3 回目以降は,ゼミの時間外にテーマに関す る先行研究を収集・整理し,それをもちよって班内で報告・討論する時間を 2,3 回とり,その後 2 回を全体での報告会にあてるよう にし,それを繰り返すことで深めていくという形で進めている。 講義・解説的内容とワークショップ, 講義形式で行うもの:プレーパークの理解,子ども理解,ボランティアとボランティア活動,地域活動のリスク管理,については講 実習(地域活動への参加)の組み合わ 義でしっかりと伝える。 せ ワークショップ形式で行うもの:学生が感じるありのままの子ども観,プレーパークに集う子どもの理解,プレーパークに潜む危険, 活動および授業参加の最終まとめに向けたグループ活動等。 実習形式:プレーパークへの参加(毎月土曜日に開催。前期中に 2 回は最低参加。) 調査・発表中心 初講時,全体ガイダンス。毎回,次回のガイダンス。学生への講義と PBL 的に主体的,グループワークできるように動機づける。 テキストの輪読 まずオリエンテーションを行い,最初の 3 回は英国文化の紹介と医学英語の解説を行う。その後は毎回当番で論文を 1 つ選び,順番 に発表。最後から 4 週前に英文の課題を与え 2 週後に一度提出。校正を行い,終了時に提出。 テキストの輪読 加えて分担発表,討 出席確認 → 担当者によるプレゼンテーション(主として要約)→ 問題提起 → 討議・意見交換 → コメント(プレゼンテーション 議を毎回入れている からは学生が進行係として運営)→ 終了前にワンポイントメモを提出。 調査・発表中心 2∼3 のグループにわけ,脳に関する課題を選び,それについて,学び,情報を得,理解し,パワーポイントを作成し,2 名ずつで発 表をする。 調査・発表中心 調査・発表中心 調査・発表中心 調査・発表中心 個々の現象について,調べてきた人に発表してもらい,議論する。付加的知識や関係した現象について簡単に講義をした後,発表者 に対して,発表の仕方や内容などについて注意を与える。期間中(前後半の 2 回)全体の発表を行い,議論する。 テーマ設定 → 方針発表 → 調査中間発表 → まとめ発表 → レポート提出 1. 動向解説,現状討議 2. 課題抽出,討議 3. 調査 4. 結果と考察の発表と討議 3 回程度を 1 クールとして,班(4 名)ごとにテーマを与え,調査,討論,プレゼンというプロセスで進めていく。合計 5 テーマ。 作業・実習中心 補助学生による作業指導。考え方は全体に説明。マイルストーンによる試験・確認を実施。(グループで 1 つのものを分担して製作) ̶7̶ ̶8̶ 10.課題の内容・量・頻度 量などは不明。受講生それぞれが判断。 11.一学期の授業全体の流れについての方針・意図 グループで協働して取り組めるようにする。 発表時は 1 テーマに 1 週間以上かけて,30 分程度の発表資料を作成する。毎時間A5 程度の予 習を行う。 1. 帰納的な考え方,2. 類推的な考え方,3. 演繹的な考え方,4. 統合的な考え方,5. 分析的な 考え方,6 発展的な考え方,7. 抽象化の考え方,8. 単純化の考え方,9. 一般化の考え方,10. 特 殊化の考え方,11. 記号化の考え方など,問題解決に用いられる考え方について 1 回の講義で 1 つの考え方を挙げ説明し,課題を与える。 内容的には学部 1 年生では難しいので,大学教育の導入としての授業と位 置づけている。 学生自らが,考え方を意識して問題解決できるように。 毎回 1∼2 題を与え,時間内に解決させる。 毎回のテーマに応じて,受講者に完全にまかせた。 毎回すべての学生はディベイトに参加するので,その準備のため,毎週かなりの時間を調査や グループ内の討論に割いたようである。また,小論文批評については,他の学生の小論文を論 評することを 2 回行った。 5 で述べた目標のために,今年度は,平面図形と空間図形を題材とした。 ad hoc なテーマなので,流れは特に考えてない。 問 5 の質問の意図との差異がわかりません。 2 週間に 1 度くらいの頻度で小課題を与える。分量はA4 用紙 1 枚に書ける程度のものである。 まず最初はテキストの内容を正確に理解し,明解なレジュメが書けるよう になること。次には議論ができるようになること。これを目標に報告する ように指導している。 報告が前期の間に各 2 回は割り当てられたので,その際レジュメ作りと,それ以外の学生は, 法学,法律というものを身近なものとして考え,また社会で報じられてい 次週のテーマについての資料やレジュメを読んでくることを毎週の課題とした。また裁判傍聴 る事件等と学んでいることの関係を意識させることを意図した。 に行ったので,それに関するレポートを 1 度課した。 課題は大きく分けて,①テーマに関する先行研究を収集・整理する,②班内での報告・討論の 際には,議論の経過をレポートで提出する,③報告会の際には,発表レジュメを作成する,の 3 点である。③の報告会が計 3 回あるので,発表レジュメは月に一回班レベルで作成すること が求められる。この報告会にあわせて,各班では①や②を適宜進めていかなければならない。 先行研究の収集・整理 → 班内での報告・討論 → 全体での報告会 → 先 行研究の収集・整理・・・というサイクルの中で,テーマに対する考えを 深めていくだけでなく,考えを深めるための方法論や,レジュメの書き方 やプレゼンの仕方といったアカデミック・スキルを学ぶことができるよう 計画されている。 授業時間以外での課題と考えれば,1 回の活動報告,プレーパーク実施のためのグループごと の準備(Tシャツづくり,ビデオ編集,遊び提案,看板づくり等) ,最終回の発表用プレゼンテ ーション資料作成となる。 ①14 回の内,グループによる課題学習と発表とレポート 1 回(グループ) ,②体験学習の準備と発 表,体験実習とレポート 1 回(グループ) ,③本ゼミの学びレポート 1 回(個人) 以上 3 構成で 進めた。 9 に掲げた授業形態をスムーズに組み合わせて,学生の思考を深めること に留意している。 A4 で,3̶5 頁の医学英語論文を指定した英語雑誌から選んでこさせ,次の週に発表させる。 また,A4 2̶3 頁の日本文の症例報告をこちらで用意して(一人ずつ異なる) ,英文に訳させ る。 教材の各章を 2∼3 名で分担し,1 週間毎に担当者が変わる。初回から 3 回ぐらいまで教員担当 して学生側に時間的余裕をもたせている。 (初回発表者にとって) 各人がまず一度は経験してみることが大事。また結果より努力を評価する。 他人の力を借りないこと。 科目のねらいが浸とうし,主体的に学べて楽しい学習となることを意図に 計画する。 一貫して自己のものの見方・考え方,他者のものの見方や考え方について 関心を注ぎ,感じたり思ったりしたことを自分らしく表現できるような授 業雰囲気であるようにと考えている。 2∼3 回に 1 回の割合で発表している。 私の部分(後半 7∼8 回)では,課題とする現象は約 30 項目。 各自の調査報告書の目次案を提出させて,進行に応じてその都度調整している。 情報を得,解釈し,まとめ,発表できる能力を養うことを目標としている。 文献調査とそのまとめが一体となるように。 テーマ調査のやり方習得,発表技術の向上,P.P. 使用技術の習得 約 3 週間で評価サイクルを廻すように。一学期で 5 課題の調査発表をスパイラルアップするよ うにしている。 全員に各テーマの調査をさせ,発表は最低 2 回行う。レポートはテーマ 1∼2 回分をまとめて 1 回とし,合計 3 回提出。 目標達成のためには 3 倍くらいの時間が必要? 実際には 1.5 倍くらいの時間で最小限のもの を製作。 はじめは,基礎技術の調査から開始し,後半に行くほど,応用技術へとシ フト,将来課題の自力抽出,議論を期待して進めている。 最初は導入のため「新聞を読む」ことから始め,徐々に「学生の日常生活」 から離れた専門的(1 年生にとっては)内容にする。 自ら物を作ることにより,もの作りを学習すること。 12.質疑応答・受講生どうしのコミュニケーションをうながすための工夫 ディベートを 3 回実施した。 名簿を作成する。コメントはすぐその場で返す。 グループ学習 25 人をことなる学部の学生が班員となるように,5 班に分ける。問題の解決策を班ごとに提案させ,解答も班ごとに。各班の解答を人気投票により順位をつける。 ディベイト方式をとっているため,学生は自発的にグループで討論し,人前で発言を行っている。ディベイトの様子を,学期中,デジタルビデオで撮影,記録した。最後 の授業の時間に全員でそれを見ながら(事前に教員の方で編集を行った),互いにコメントしあった。 報告班に学生とのコミュニケーションを命じる。何を論点にしたいかを明確化させ,発問の内容やその後の展開の仕方について考えさせる。教師も学生に発問する。 1 年生の前期という時期から,学生の間でもうちとけるのに時間がかかる事が予想されたので,学期前半と後半で班のメンバーを入れ替えるなどした。 班をつくり,そこでの討論・報告をゼミの中心的な活動としているため,班内のコミュニケーションはよくとれている。しかし先述のように,交流の枠が班内に限定され ていたため,改善の余地がある。 ワークショップの工夫とプレーパークの活動参加 ゼミ始講時に,学生の自由な自己紹介を入れた。スモールグループでの話し合う時間を 5∼10 分ぐらい設定するよう,机を囲む形にして,学習環境を整えた。 (アメニティ 面で) 質問を毎時間うながすが,質問が少なかった。その点は改善すべきと思われる。 学生の顔と氏名をできるだけ早く覚えてコミュニケーションの円滑化をはかっている。教員とゼミ生の連絡網を作っている(メーリングリスト) 。授業終了前に毎回ワンポ イントメモを提出してもらい次回の運営や個々の学生の反応をとらえるのに役立てている。 発表をし,質疑応答をすることで,発表者も発表のよい点,悪い点がわかり,また勉強不足の部分がわかるので,必ず質問するようにいっている。 一年次生ではまだ討論することの慣れがないように思える。従って,議論はすぼみがちなので,関係する新しい現象を加えて,その疑問(なぜなのかという問いかけ)に ついて意見を出し合うようにする。 必らず発表し,逆に友人の発表を聞いて質問する。議論するようにしむける。質疑の良否についてコメントする。全員参加。 班構成を変える。(2 回変えて 3 通り) 6 人グループで,1 つの物を分担して製作。担当をしっかり話し合いで決めさせ,開発計画を立てさせた。 ̶9̶ ̶ 10 ̶ 13.「あれは失敗だったなあ」と思う点 5 月末までにやや時間をとり過ぎた。受講生数を 25 名として計画したためである。 14.教養ゼミを成功させる秘訣・コツ 1 時間目の発表の学生に十分に準備させなかった年は全体的に雰囲気が悪くなった。 名簿の順に 5 人ずつ班分けすると同学部が集まる → 文系理系分かれてしまう。名 ・自分を教師だと思わない。幼稚園にまぎれ込んだと信じる。 簿順で 5 つとびに同じ班にすると,学部は散らばるが,5 人中 3 人は女子で,男子 ・教養ゼミ担当のノルマを果たしていると思わない。教師がやりたいと思う内容を大胆 だけの班が 2 つできることがある。 にとり上げる。 ・授業評価や教員評価を気にしない。自分を評価できるのは自分しかいないと信じる。 特になし。 ・学生の生活に関わりのあるテーマを選ぶこと。テーマに関心をもてなければゼミが成 功するはずがない。 ・学生に作業をさせること。報告担当者にしか作業がないと学生は怠ける。 1 年生の前期という時期のためか,特に学期の前半はディスカッションがうまく行 学生どうしのコミュニケーションを活発にすること。 かず,役割以上に口を出してしまった点。 先述のように,情報の収集・整理という点に時間をとってしまい,レジュメの書き ・学生とのコミュニケーションを多くとり(その手段として学生の名前を覚えるのは有 方やプレゼンの仕方等に十分時間をかけることができなかった。 効か?),学生間のコミュニケーションも促すようにする。 ・レジュメの書き方やプレゼンの仕方等についての個別具体的な指導を行う。 失敗ではないのだが,楽しいだけの授業になっているのではないか,気がかりであ 本授業は教養科目の中でも入学直後の受講を強く意識しているため,(1)まずは教員の る。地域活動へのボランティア参加を授業の受講条件にするのが教育的に相応しい 熱意とそれなりの「力」を伝えることが大切。(2)意欲のない学生もいるが,個人面接 のかが気になってはいる。 など通して徐々に心を開かせる,ということに心を配っている。 次回の説明を十二分に行うこと ・学生の興味や関心を広げていけるような内容を十分検討する。 ・体験学習を取り入れる。 ・学ぶことのおもしろさや,グループダイナミックスが高まる体験学習をさせる。 論読会は一度担当すれば,あとはひまとなってしまうので,グループで毎回あてる ・余り多くを期待しない。 方が良いかもしれない。 ・学生の負担を余り多くしない。 H18 年度初めて開講したため比較するものや,全体の振り返りまでできていない。 特にない。 学生が興味をもち,実際に行い,それなりの達成感を得られるようにすることだと思う。 ・調べるくせをつけさせること。調べることによって課題と関連した知識が増えること の喜びを。 ・身近かな現象を通して興味をひかせること。 ・自分の言葉を用いて他の人にもわかるような話し方を心がけさせること。 出てこない人へのフォローがおそいと,出にくくなる模様です。 ・興味深いテーマ ・学生の自力での活動(調査を含む)をうながす ・まとめ,発表,討議内容をとにかくほめること 2 年前にも同様のゼミを行ったが,今回は学生の積極性にかなり差があるように感 専門性の強い内容はしない。 じた。積極的にコミュニケーションしない学生をどう扱うかが課題。人数が予定よ り大幅に少なかったので,発表時間が短くなり,時間をもて余し気味だった。 学生が興味をもつこと (アンケート項目以外に提出してくださった意見) な環境でゼミを行いたい教員についてはその希望を事前(学期前)に申 ゼミ室の配置に工夫をしていただきたいと思います。 し伝えることができるような仕組みにするといったことが考えられま 非常に騒がしいゼミを行っている教養ゼミがあります。学生が奇声・嬌 す。 声を挙げて(おそらく)ゼミの内容に喜んでいるようです。もちろんゼ ミの内容は一向にかまわないのですが,私の教養ゼミがその非常に騒が 学生に対する情報処理ガイダンスの徹底について しいゼミの隣の教室に配置されたため,自分たちの教室内での発言が全 教養ゼミのレポートについては,添付ファイルを付して電子メールで送 く聞き取れないことがありました。その後,事務に事情を話してゼミ室 るように指示しました。これはもちろん,電子メールや添付ファイルを を変更していただいたが,そこにも近くに非常に騒がしいゼミを行って 自在に使えるようにという教育的配慮からでした。しかし,学部によっ いる教養ゼミ(上記とは別の教養ゼミ)がありました。特に,夏場であ ては,全学生に割り当てられるはずの電子メールアドレスをまだ知らな ったため,開放された窓から外に出る学生の奇声・嬌声が中庭で反響し, かったり,その電子メールアドレスでの設定が行われていなかったりし 一段と響き渡っておりました。そのために何度も窓を閉めてなければゼ たようです。法学部では新入生に対して入学後すぐに情報処理ガイダン ミを進行することができませんでした。夏場のことであり,またクーラ スを行い,電子メールアドレスの配布と大学のPCでの電子メールの利 ーもない教室であったため,非常に不快な環境でゼミを行わざるをえな 用方法について指導をしています。他学部でも新入生に対するこういっ くなりました。再度,担当事務に話をしたが,別の教室の確保はできな た配慮を徹底していただきたいと思います。もちろん以上は教養ゼミに いということでした。次年度からは,学生が内容の面白さに沸き返り大 直接に関わることではありませんが,教養教育を全体として質の高いも 騒ぎをするようなゼミと,静かな環境で討論等を行うゼミの教室配置を のとしていくためには必要なことであると思料いたしますので,こうい 工夫していただきたいと思います。そのための方法としては,静か(↗) った意見も関係部局に申し伝えていただければと思います。 ̶ 11 ̶
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