平成 27 年度 YMG 本部研修報告 看取り研修

平成 27 年度
YMG 本部研修報告
看取り研修
 研修日:平成 27 年 9 月 10 日(木)
 会場:レストア川崎
講義室
 講師:レストア川崎
施設長
レストア川崎
桑名 壮太郎 氏
副療養部長 山内 美智子 氏
 研修参加者:21 名
(看護師 9 名、准看護師 1 名、介護福祉士 8 名、介護職 1 名、看護助手 2 名)
①大倉山記念病院
3名
③新横浜リハビリテーション病院
②かわさき記念病院
1名
⑤レストア横浜 4 名
④レストア川崎
n=21
人数
(%)
1年未満
2
9.5%
2年未満
1
4.8%
経験年数 4年未満
3
14.3%
4年以上
14
66.7%
未記入
1
4.8%
看護師
9
42.9%
准看護師
1
4.8%
介護福祉士
8
38.1%
看護助手
2
9.5%
介護職
1
4.8%
12
57.1%
介護老人保健施設
8
38.1%
在宅支援センター
1
4.8%
未記入
0
0.0%
職種
病院
所属
4名
⑥在宅支援総合センター
<研修対象者>
項目
8名
1名
NO.1
【アンケート結果】
①看取りについて理解できたか
よくできた
ややできた
普通
あまりできない
全くできない
0
2
4
6
8
10
12
全くできない
あまりできない
普通
ややできた
よくできた
0
0
3
10
8
系列1
②研修の内容
とても難しい
難しい
普通
やさしい
とてもやさしい
0
2
4
6
8
10
12
14
16
18
20
とてもやさしい
やさしい
普通
難しい
とても難しい
0
2
18
1
0
系列1
③新たな知識や情報
よくできた
ややできた
普通
あまりできない
全くできない
0
系列1
2
4
6
8
10
12
14
16
全くできない
あまりできない
普通
ややできた
よくできた
0
0
4
14
3
NO.2
④内容に比しての時間
とても長い
長い
ちょうどよい
短い
とても短い
0
2
4
とても短い
0
系列1
6
8
短い
1
10
12
ちょうどよい
19
14
16
長い
1
18
20
とても長い
0
⑤研修の時期
遅い
ちょうどよい
早い
0
5
早い
0
系列1
10
15
ちょうどよい
20
⑥研修の会場・環境
良い
19
悪い
2
【悪い理由】
室内の温度が寒かった。
20
遅い
0
25
⑦この研修についての感想や意見、または今後の要望についてお聞かせ下さい。
NO.3
・研修を受け、利用者、家族に寄り添い介助を行う事を再度確認した。
・事前アンケートの回答があったら助かる。
・ターミナルで何かをしてあげたいと思っていたが、今回寄り添う事を学んだ。
・実際に死後の処置を演習で行いたい。
・死に関して関心があるため、引き続きの研修を希望する。
・ご本人や家族とのコミュニケーションが重要であることを再確認しました。
・先生の講習がすごく良かったです。
・人生の最期に携われる仕事につけて感謝し、安らかな眠りにつけるよう支援します。
・難しい事ではあるが、きちんと取り組んでいきたい。
・第 1 部の看取りケアの内容がとても勉強になりました。
・2 部制の目的がわからなかった。
・ある程度は、理解できましたが、答えが欲しいと思った。
【現任教育報告まとめ】
1. 研修内容
・看取りケア(介護施設等における看取り)
・高齢化における死亡場所の推移
・医学教育
・医療現場での延命処置
・
「死」の定義
・看取り(緩和ケア、終末期ケア、看取りケア)
・看取りの留意点、基本指針
2. 学び
・死後のケアを始める前の家族との関わり方や家族に確認する事、死後のケアの手順を学ぶことが
できた。
・臨死期の変化を家族に説明し伝える事、そして受け入れられる様に支援し、常にゆれ動く家族の
思いを傾聴し接して行く事が大切である。
・死後のケアでは、病院で用意した衣類を着て戴いていましたが、家族がご遺体に着て欲しい服や
身に着けさせたいものがあるならば、確認しておく必要があると感じました。
・ケアに関して、事前に職員と一緒に行うか、ご家族に確認するとともに、家族がケアに参加する
かどうかは、その時のご家族のお気持ちによるため、無理にケアに参加して戴くのではなく、ご家
族のお気持ちに配慮しながら、ケア方法の検討、実施が必要だということを学びました。
・本人にとって最良の事とは何か、残された時間をどうサポートするのか、苦痛の緩和、終末期の
状態を知り、理解しておく。家族に対しても理解が出来るように、受け入れが出来る様に対応して
いくという事。本人、家族が納得できるように支援をすることが大きな役割となってくる。
・死について話し合う場も必用だということを家族に知ってもらう、理解してもらうのも私達専門
職の仕事だと改めて考えさせられました。
・看取りは、老いの延長上の死であり、一日一日の生活の延長線上の死ととらえ、自然で安らかな
死となる様にケアを提供しなければならないと教えていただき、その大切な時に立ち会う看護師、
介護師は、そのことをよく考えた上で患者とかかわらなければならないと感じました。
・スピリチュアルな苦痛という言葉を初めて知った。この考えは、一番難しくて理解し難い部分で
あるが、患者本人にとっては 1 番共感すべき分であることを学んだ。
・その人が生きてきた道のりを尊重し、残された時間の質を高めるために如何にサポートできるか
が、高齢者の看取りの基本となる事を学んだ。
・亡くなられる事が予見される患者様に対し、本人の意向を尊重し、身体的、精神的、社会的、ス
ピリチュアルな苦痛をできるだけ緩和し、人生の最期まで尊厳ある生活を支援し、その人なりの充
実した最後を迎えられる様な介護・援助をする事。
・介護職には、看取りの経験が少なく、不安を抱えている人が多い。不安解消の要因として、ケア
の統一、精神的支援、医学的「死」の定義などを知ることが必要だと思う。
「看取り」を行うにあた
り、システムの確立や周知、また死に直面した職員へのケアの場を設ける等の対応の必要性。
・
「死」という不安は、本人や家族はもちろんだが、ケアを行う職員も抱えている。一人一人で考え
るのではなく、話し合いを重ね、チームでの実践が必要だと学ぶことができた。
・超高齢化時代を迎え、私たちも含め人は必ず死を迎える。それは人さまざまではあるが、個々に
ふさわしい最後を迎えられたらと願う。
・老衰死の状態像、臨床期(終末期)の状態像などの状況を家族の方にも知っていただかないとい
けない。看取りケアの留意点は本人、その家族とコミュニケーションを取り、多職種によるチーム
アプローチを実践する。苦痛を増強する様な医療行為を控える。身体的苦痛・精神的苦痛・社会的
苦痛・スピリチュアルペインなどの苦悩を理解しようと関わり続ける姿勢が大切。
・死のケアでは遺体を清潔に保ちその人らしい姿に整える。
・一度決めたことでも“死”を目の前に気持ちがゆれることはもちろんであり、納得ができるよう
な最期を過ごせる様に支援する。
3.受講感想
・看取りケアを実際に行った回数は、少ないですが、今後に今回学んだことを活かしていきたい
思いました。
・一人一人人間は性格も病気も様々で、その沢山の方が 1 つの病院にいます。対応の仕方もそれぞ
れ違います。今一生懸命学んでいるところですが、この病院に出あえて患者様の対応が出来て良か
ったです。
・今後は、今回の研修で学んだ事を取り入れて、患者に対してしっかりとケアを立案すること、多
職種で定期的に情報共有、ケアの再検討を行う事で患者に身体的、精神的な苦痛が軽減され、社会
の 1 人の人間として、周囲の人やご家族と過ごせる時間を提供し、心安らげるように患者個人に適
したケアを実施していきたいと思いました。
・かわさき記念病院でも開設以来、数名の方を看取っている。一般病院とは違う為、施設の現場に
近い看取りであると思う。しかし、認知症の為、同じ病棟に徘徊される方や奇声や大声を出される
方もいる為、看取りの環境には適していない様に思われる。また、常に見守りを必要とされる方も
いる為、ターミナルを迎えられている方に付添う時間も限られてしまう。しかしこれから先、本人
やご家族の希望により最後までここでと希望されるケースも増えてくることが予想される。この病
院での看取りの質を上げるために、どのような環境を作ってあげることができるのか、作り上げて
いかなければならないと思った。
・これから看取る場に直面した時は、声かけもいつも通りにし時間のある限り一緒にすごす事がで
きたらいいなと思いました。
・一番難しいと感じたのは、患者がリビングウィルやエンディングノートを残していて、それが家
族の考えと違う場合の医療者の取るべき方法が難しいと感じました。
・正直、今までついつい看取りの患者がいると気が重くなることがあったが、それは、自分の中で
満足できるケアができていなかったことも原因の一つだと今回の研修を受けながら感じた。
・施設長の話の中で「病気を看るのではなく、人を看る、死を看取る事が事務的にならない様に」
人の死に慣れてきていた時だったので、心に響きました。
・グリーフケアは、看取りの技術ではなく、深い悲しみを共に分かち合う事、患者様や家族の嘆き
に加わろうとする人間的な所作であると学んだ。
・自信の思いだけでなく、よりご本人に寄り添えるケアを心掛けていきたいと思いました。
・入所したときから、本人、家族と密にコミュニケーションを取り、信頼関係を築いておくことが、
看取りケアを行うにあたってベースとなるといっても過言ではないと思う。
・私たちは「死ぬ」ということを自分の経験から学ぶ事ができない。大概の職員は、これから自分
はどう生きるのかを考え生活している。そんな職員がこの人はどう生きてきてどう「死」を受け入
れて行くのかを考える事は大変難しいことだと思う。だからこそ私たちはチームにならなければい
けないと考えた。
・旅達の準備をしている中で、どのようなケアが本当に必要なのかをしっかり見極めて、業務をし
ていきたいと思いました。そしてご家族様にも介護職として死の過程で起こる状況の変化に対して、
わかりやすい説明を心掛けたいので、学習していきたいと思いました。
・最後の DVD は、涙が取りませんでした。ありがとうございました。
・職員間でも看取りに対して不安を抱える人は多いと思うので、話し合いの機会を多くし、情報を
共有していくことが大事だと感じた。
・だれもが初めての経験を前に不安でいっぱいであり、揺れる気持ちの中で少しでもその気持ちに
寄り添い、最後の時間を穏やかに迎える事ができるように日々のケアにあたっていきたい。