InfoWorks ICM v4.0 の新機能 この資料では、InfoWorks ICM v4.0 に新しく搭載された追加点と改善点をご覧いただけます。 空間ブックマークが追加に 空間ブックマークは、任意の場所や選択オブジェクトのズーム範囲を保存するのに使用されるマー カーです。ブックマークは、ネットワークに保存して繰り返し使用することが可能です。 現在のネットワークのブックマークは、空間ブックマークウィンドウに表示されます。ウィンドウ内のブ ックマークをクリックすると、ネットワーク上で保存されたビューにすばやくジャンプします。 頻繁に表示する箇所を適切にズーム表示した後、 ジオプラン メニューから 空間ブックマーク 、 ビュ ーから追加 を選択します。空間ブックマークに追加されたアイコンをクリックすると、保存されたビュ ーへと容易に移動することが可能となります。 新規空間ブックマークの追加ウィンドウと空間ブックマークウィンドウ(右) 印刷レイアウトの拡張 バージョン 3.5 に導入された印刷レイアウト機能が拡張され、新しいフレームタイプ(グラフ、グリッド、 フラグ、ロケーター、縮尺)も調整対象となりました。 また、空間ブックマークを用いた一括印刷が印刷レイアウトビューから実行可能となりました。選択 されたブックマークに対して、ブックマークされた各ビューを印刷することが可能です。 印刷レイアウトビューを表示するには、ファイル メニューから印刷レイアウトを選択します。 印刷レイアウトビューは、縦断図やグリッドの配置を決定し、同じフォーマットで複数の印刷を行う場合 に非常に便利です。 1 データフラグウィンドウ 新しいデータフラグウィンドウが追加されました。このドッキングウィンド ウには、現在のマスターデータベースのデータフラグが全て表示されま す。 ウィンドウ メニューから データフラグウィンドウ を選択しウィンドウを表 示します。 データフラグウィンドウ 近接トレースの拡張 近接トレース機能について以下の拡張が行われました。詳細については、 オンラインヘルプの「Proximity Trace」をご覧下さい。近接トレースは、 ジオプラン メニューの トレーシ ングツール から実行可能です。 Option to search selection - 現在選択しているノードにのみ近接検索を適用可能となり ました。 Check box selection of objects to snap - 近接検索で生成される結果リストに、チェック ボックスが追加され、一緒にスナップするオブジェクトを選択できるようになりました。 Option to snap link to node - 以前のバージョンでは、近接トレースによって検出されたノ ードが近接する管渠にスナップされていました。このバージョンでは、近接する管渠をノード にスナップするオプションが追加されました。 Option to search for pipe vertex - 新しく Vertex only オプションが近接トレースビューに 追加されました。このオプションをチェックして、管渠頂点の指定距離内に存在するノードを 検索することが可能となりました。 2 別のネットワークを使用してシミュレーションを初期化することが可能に これまでのバージョンでは、状態ファイルを生成するのに使用されたネットワークと全く同じものを使 用するシミュレーションについて、状態ファイルを使用して初期状態を与えることが可能でした。 このバージョンでは、よりフレキシブルとなりました。状態ファイルは、その初期状態を生成するのに 使用されたものとは異なるネットワーク、バージョン、シナリオを使用するシミュレーションの初期化に 使用することが可能となりました。 Probability Distributed Model (PDM) 地表面流出面タイプが追加に 地表面流出面の新しい地表面流出量タイプとして Probability Distributed Model(PDM)が追加されま した。 PDM モデルをサポートするために以下が改善されました: 地表面流出面の 地表面流出量タイプ フィールド内に 新しく PDM という選択肢が追加されま した。 PDM 降雨-流出パラメータを定義する PDM 記述子オブジェクトが新しく追加されました。 記述子オブジェクトを下位集水域と関連付けるため、下位集水域プロパティに新しく PDM 記 述子 フィールドが追加になりました。 PDM 境界ノードデータをインポートできるよう RS ネットワークデータインポータが改良されま した。 また、PDM 記述子は単純流出モデル(SRM)地表面流出量モデルを使用している際に基底流量や 土壌水分不足量をモデル化するのに使用されるパラメータを定義するのにも使用されます。 単純流出モデル(SRM)地表面流出面タイプが追加に 地表面流出面の新しい地表面流出量タイプとして単純流出モデル(SRM)が追加されました。 SRM は、固定流出係数と土壌水分不足量(SMD)系列を使用して入力降雨値を修正し、有効降雨量 を引き出します。その後、有効降雨量は簡素化された PDM モデルに適用されます。直接流出は二重 線形貯水池によって定義された地表面貯留を使用して計算されます。 SRM モデルをサポートするために、以下が改善されました: 地表面流出面の 地表面流出量タイプ フィールド内に新しく SRM という選択肢が追加されま した。 下位集水域 に SRM フィールドが追加されました。 PDM 境界ノードデータをインポートできるよう RS ネットワークデータインポータが改良されま した。 土壌水分不足量プロファイルが降雨イベントに追加されました。 降雨イベント内に複数の気温プロファイルが定義可能に 3 気温プロファイルは、PDM 地表面流出量モデルを使用した下位集水域に対する地表面流出のモデ ル化や融雪のモデル化に使用されます。 これまでのバージョンでは、降雨イベント内に気温プロファイルを 1 つのみ指定することが可能でした。 このバージョンでは、複数のプロファイルを指定することが可能です。気温データが単一のプロファイ ルから構成される場合には、そのプロファイルの温度値がその降雨イベント内の全ての雨量計に適 用されます。気温データが複数のプロファイルから構成される場合には、気温プロファイルの ID と降 雨プロファイルの ID が一致していなければいけません。プロファイル数は、イベント内の降雨プロフ ァイル数と一致している必要があります。 ジオメトリの編集ツールを使用してラインオブジェクトの延長が可能に ジオメトリの編集ツール を使用してラインの開始ポイント、あるいは終了ポイントに頂点を追加 し、ラインオブジェクトを延長することが可能となりました。 ジオメトリの編集モードにて対象とするラインをクリックし、CTRL キーを押しながら延長先をクリックし ます。クリックした位置に応じて、ラインの始まり、もしくは終わりが延長されます。 地形モデルのサンプリングツールが改善 これまでのバージョンでは、モデル / 地形モデルからサンプルラインの高さ値を算出... メニューオ プションを使用して、現在ジオプランに読み込まれている地形モデルをサンプリングすることで、河 川ラインの高さが計算されていました。 上記のメニューを選択して表示されるダイアログが、モデル / 地形モデルから更新... メニューオプシ ョンからアクセス可能な「地形モデルから更新ダイアログ」に代わり、以下の改善が行われました。 河川ラインに対し「Do not insert vertices between existing vertices」オプションが選択可能に 「地形モデルから更新ダイアログ」に新しく 「Do not insert vertices on lines between existing vertices with elevations」 オプションが追加されました。河川ラインを更新する際にこのオプショ ンをチェックすると、すでに高さ値を持つ頂点間に新しく頂点が追加されなくなります。 このオプションは河川ラインを延長する際の使用を対象としています。頂点の挿入と地形モデル サンプリングは、調査ラインの元の部分を変更しないまま、ラインの延長された部分に対して実 行することが可能です。 貯水量/池ノードに対して水位-面積値のサンプリングが可能に サンプリングツールが拡張され、貯水量や池ノードに対しても使用可能となりました。これにより、 貯留エリアが関連付けられている貯水量/池ノードの水位-面積値は、地形モデルから生成/更 新することが可能です。 4 ダイアログに地形モデルの選択ボックスが追加に 更新プロセス内で使用される地形モデルは、更新ダイアログ内の選択ボックスを使用して選択 できるようになりました。すでに地形モデルがジオプラン上に読み込まれている場合、この選択 ボックスは自動入力されます。(これまでは、現在読み込まれている地形モデルを使用して更新 が実行されていました。) ブリーチ表示の改善 堤防や線形構造物のブリーチをモデル化する際の結果の表示について、以下の改善が行われまし た: 横断面ウィンドウにて堤防高さの表示設定が変更可能に 堤防高さを表すトレース線の表示オプションが変更できるようになり、横断面ウィンドウを右クリ ックして「断面プロパティダイアログ」が表示できるようになりました。このオプションは、ブリーチ が定義された河川区間に対して横断面を表示している際に有効となります。 ブリーチをモデル化すると、トレース線は時間変化する堤防の高さを表します。 ベースライン構造物の結果プロパティシートに全頂点の高さが表示されるように ベースライン構造物(2D)結果プロパティシートに、全ての頂点データが表示されるようになりま した。距離と高さデータは、プロパティシートからアクセス可能な Varying crest elevation と Varying crest offset グリッドに表示されます。(以前は、移動する頂点のみが表示されていまし た。) 3D ネットワークウィンドウに高さ値の変化が表示されるように 3D ネットワークウィンドウが拡張され、ブリーチを持つ河川区間の堤防、インライン堤防、ベース ライン構造物(2D)オブジェクトの高さ値の変化が表示されるようになりました。 2D 橋梁や 2D スルース線形構造物に対して越流量の計算方法が選択可能に 以前のバージョンでは、2D スルースや 2D 橋梁を越流する流量のモデル化に使用される方法は完全 にソフトウェア内で決められており、解が振動する傾向がありました。 このバージョンでは、2D スルースや 2D 橋梁に新しく Overtopping flow type フィールドが追加されま した。このフィールドでは、越流量に対して使用される流量計算の方法を Free (fully free) と Controlled (fully controlled) の 2 つのオプションから選択することが可能です: 河川区間の検証機能の改善 5 河川区間に対して新しく検証警告が追加され、河川区間のジオメトリがその河川区間を構築するの に使用されたデータと矛盾する場合に警告が表示されるようになりました。 以下の場合に検証警告が表示されます: 河川区間が構築された後で、区間の構築に使用された河川ラインの XY ジオメトリが変更さ れた場合 河川区間の境界が構築された後で、区間境界の構築に使用された河川区間の横断面や堤 防の XY ジオメトリが変更された場合 浸水テーマが非表示の際のパフォーマンスの向上 シミュレーション結果にて浸水範囲を表示する際、浸水テーマを表示するために水位の補間が実行さ れます。大きなモデルの場合、補間プロセスが完了するまでにかなり時間がかかる場合があります。 以前のバージョンでは、地形モデルをジオプランに読み込むと、浸水テーマの表示/非表示にかかわ らず、水位の補間プロセスが開始していました。 このバージョンでは、水位の補間は浸水テーマが表示されている場合にのみ実行されるようになり、 シミュレーション結果への地形モデルの読み込みが非常に早くなりました。 過去の時系列データの削除が可能に(TSDB オプション) TSDB 機能は、お持ちのライセンスに TSDB オプションが追加されている場合のみ、使用することが 可能です。お持ちのライセンスにこのオプションを追加したい場合には、江守商事までお問い合わせ 下さい。 このバージョンでは、時系列データベースから過去のデータを削除できるようになりました。削除は、 現在のマスターデータベースに対してシミュレーションで使用されていない観測/予測値を対象として います。しかし、これにより最新のバージョン値を保持することが可能となりました(以下をご覧下さ い)。 この機能は、時系列データベースオブジェクトを右クリックして表示される 内容を指定して開く メニュ ーから、新しい Delete unused time series data オプションを選択することでアクセス可能となってい ます。「未使用の時系列データの削除ダイアログ」が表示され、削除設定を行うことが可能です。削除 の上限を設定する必要があり、それによって値(指定された日付よりも古い時間データを持つ値の み)が削除されるようになります。さらに、シミュレーションでこの値が使用されていなかったとしても、 最新の値を保持するオプションが用意されています。この場合、Keep the latest version of each value even if it has not been used by a simulation オプションを有効にする必要があります。 2D メッシュ要素データの表示機能の改善 「2D ゾーンメッシュ要素プロパティダイアログ」について、以下の拡張が行われました: 6 ダイアログがモードレスとなり、このダイアログが開いている間にインターフェースの他の部 分で操作が実行可能となりました。 複数の「メッシュ要素ダイアログ」を同時に開くことが可能となりました。 結果をリプレイすると、ダイアログ内の結果グリッドが更新されるようになりました。 ジオプランにて検索ボタンを使用し、特定の要素を選択しズームインすることが可能となりま した。 2D ゾーンのプロパティシートにある メッシュデータ フィールドを使用してこのダイアログを表 示することが可能となりました。 リンクラベルの回転時にラベルの重なりが制限されるように これまでのバージョンでは、回転したリンクラベルに対して自動ラベルが重なって描かれることがあり ました。 このバージョンでは、「ジオプランプロパティダイアログ」の「自動ラベルとツールチップページ」にあ る リンクラベルを回転 と ラベルの重なりを制限 オプションを同時にオンにすることが可能となり ました。これらのオプションが選択されると、ラベルが重なって表示されないようになります。 保存履歴のパフォーマンスの改善 履歴が多いネットワークの保存履歴を確認するには、時間がかかることがあります。 保存履歴を表示するプロセスの速度を上げるため、「保存履歴ダイアログ」には、デフォルトで最新 の 100 個の履歴のみが表示されるようになりました。Show more ボタンを使用すると、次の 100 個 の履歴を追加表示することが可能です。あるいは、Show all ボタンを使用して、完全な保存履歴を 表示することも可能です。 ウィンドウツールバーの改善 ウィンドウツールバーが 2 つのツールバーに分けられ、使いやすくなりました: ウィンドウツールバー するのに使用されるボタンが含まれています。 - 別のネットワークデータウィンドウを表示 ドッキングウィンドウツールバー キングウィンドウの表示をコントロールするボタンが含まれています。 MapXtreme 7.1 へのアップグレードにより WMS 1.3 がサポート可能に MapXtreme バージョン 7.1 がサポートされるようになりました。 7 - 様々なドッ これにより、MapXtreme を マップコントロール として使用する際に WMS バージョン 1.3 の画像をジ オプラン上に背景レイヤーとして読み込むことが可能となりました。 8
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