航空宇宙工学科 → 社会交通工学科

航空宇宙
工学科
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他 学 科 参 観
社会交通工学科
測量実習
社会交通工学科2年次には測量関係科目が設置されて
ます。GPS 測量機で受信記録した衛星電波データをパソ
おり、毎週金曜日にまとめて実施しています。2限の測
コンで解析することにより、受信機間の基線(方位角、
量学(前期)
、空間情報工学(後期)で測量に関する理論
距離、高低差)を高精度に算出できます。例えば距離は
や測量機器の原理を学び、3・4限の測量実習(通年)
ミリメートルの精度です。実習では班(5名または6名)
で実技を修得するカリキュラムとなっています。
ごとに1台の GPS 受信機を操作し、5台の受信機で結
測量実習では、測量機器の基本的な操作方法を身につ
ぶネットワークの基線を測定し、セオドライト、光波測
けること、多角測量計算や精度管理の計算方法を修得し
距儀、レベルによって測定した値と比較しています。わ
測定誤差の要因と除去方法を理解することを目標として
が国の大学の中で最も本格的に GPS 測量機を取り入れ
います。使用する測量機器はセオドライト(角度測定)
、
ている実習であると自負しています。
光波測距儀(距離測定)
、レベル(高さ測定)が中心ですが、
社会交通工学科教授 佐田達典
衛星を利用した GPS 測量機による実習を組み込んでい
社会交通工学科 測量実習
写真 1 授業内容のレクチャーを受けます 3 GPSで測量中
2 初めて見る測量機器 4 データをパソコンで解析します
1
2
3
実習前の概要説明
4
測量実習を参観して
航空宇宙工学科4年 倉澤侑史さん
GPS 技術は航空部門でもよく用いられている
ため、社会交通工学科の GPS を用いた測量実習
には関心がありました。
一点に対して20分間もデータをとり続けるこ
とで、その点の位置をより正確に知ることがで
きました。また、他の数点との相対的な位置関係を考慮することで、
誤差1mm の精度を出すことができることに驚きました。
GPS を用いての測定は、衛星が真上にあるほうが精度は良くなるこ
とが知られています。また、受信できる衛星が多いほうが測定誤差は
小さくなります。このような点から、いま打ち上げられている準天頂
衛星「みちびき」の活躍により、測定精度のさらなる向上や測定時間
の短縮が実現できるのではないかと思いました。
他学科参観
航空宇宙工学科4年 吉田龍太さん
授業の内容は、GPS を用いて点在する位置同士
の相対距離や方位角を取得するというものでした。
GPS は航空機のナビゲーションシステムにも使わ
れており、不可欠な技術です。知識としては知って
いたものの、実際に GPS を用いた測量を行うとい
うことで、とても大がかりな作業を行うのかと考えていました。実際
に体験してみると、人の手がかかるのは測定器を設置する場面のみで、
それ以外はほとんど手を煩わせることなく測定が完了しました。
この GPS による測定は、海面などの特殊な環境での測量ができるこ
とがメリットであり、幅広く応用されているとのことでした。学生と
先生の関係もフランクで、面白い学科だなと思いました。
Circular 理工サーキュラー
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