100 4-4 病気やけがで休んだとき 被保険者…『傷病手当金・傷病手当付加金』 『延長傷病手当付加金』 (1)傷病手当金 ○被保険者が病気やけがの療養のため仕事に就くことができなくなり、報酬が支払わ れないときは、「傷病手当金」が支給されます。 ○次の要件が全て揃ったときに支給されます。 ①病気やけがの療養のため労務(仕事)に服することができないとき ②報酬が支払われないとき ③連続して 3 日以上休んだとき ※続けて休んだ場合の 4 日目から支給されます。 傷病手当付加金 ○傷病手当金の支給を受けている間、「傷病手当付加金」も支給されます。 延長傷病手当付加金 ○資格喪失後の継続給付受給者は支給されません。 ○傷病手当金支給期間満了後、なお同じ病気やけがで引き続き休んでいるときは 「延長傷病手当付加金」が支給されます。 ○資格喪失後の継続給付受給者は支給されません。 (2)支給開始日 ○傷病手当金は、続けて 3 日以上休んだ場合に 4 日目から支給されます。始めの 3 日 間を“待期期間”と言い、その間は支給されません。さらに、4 日目以降の出勤状況が 有給休暇等の場合は、実際に欠勤になった日が支給開始日となります。 ○待期期間は、療養のために労務不能な状態であり、実際に欠勤していることが要件 となりますので、有給休暇や公休日等が含まれていても待期は完成します。(有給・ 無給は問いません。) ○延長傷病手当付加金は、傷病手当金の支給期間満了日の翌日が支給開始日と なります。(待期期間はありません。) (3)支給期間 ○「傷病手当金」・「傷病手当付加金」は、支給開始日から 1 年 6 ヶ月間 ○「延長傷病手当付加金」は、「傷病手当金」・「傷病手当付加金」の支給期間 満了日の翌日から 1 年間 ○これは暦の上での期間ですので、この期間内に病気やけがが軽快し、出勤した期間 (傷病手当金の支給を受けない期間)があっても、その日を含む期間となります。 ○支給期間満了後、それまでの病気やけがと全く違った病気やけがで休み始めたとき は、新たに傷病手当金が支給されます。また、それまでと同じ病気であっても、完全 に治癒した後に再発したような場合には、新たに支給されます。 (4)支給額 ○「傷病手当金」は、1 日につき支給開始月を含む直近 12 ヶ月間の標準報酬月額を 平均した額÷30 の 3 分の2 ○「傷病手当付加金」は、1 日につき支給開始月を含む直近 12 ヶ月間の標準報酬 月額を平均した額÷30 の 1 割 ○「延長傷病手当付加金」は、1 日につき支給開始月を含む直近 12 ヶ月間の標準 報酬月額を平均した額÷30 の 6 割 ※ただし、被保険者期間が 12 ヶ月に満たない場合 (1)支給開始月以前の連続した被保険者期間の標準報酬月額を平均した額÷30 (2)支給開始日の属する年度の前年度の 9 月 30 日における当組合全被保険者の 標準報酬月額を平均した額÷30 上記(1)と(2)を比べて少ない方の額の「傷病手当金」は 3 分の 2、「傷病手当付加 金」は 1 割、「延長傷病手当付加金」は 6 割 -100- 101 傷病手当金・出産手当金の改正後の算定例 【被保険者期間が 12 ヶ月以上の場合】 (例) 支給開始月を含む直近 12 ヶ月の標準報酬月額が下記の場合 月 支給開始日が属する月 H27. 5 6 7 8 9 10 11 12 260 260 260 260 300 300 300 300 標準報酬月額 (千円) H28. 1 300 2 3 4 300 300 300 (260,000×4 ヶ月+300,000×8 ヶ月)÷12 ヶ月÷30 日=9,555.555…≒9,560 円(10 円未満四捨五入) 【支給日額 】 傷 病 手 当 金 ⇒ 9,560 円×2/3=6,373.333…≒6,373 円(1 円未満四捨五入) 傷 病 手 当 付 加 金 ⇒ 9,560 円×0.1=956 円 延長傷病手当付加金 ⇒ 9,560 円×0.6=5,736 円 出 ⇒ 9,560 円×2/3=6,373.333…≒6,373 円(1 円未満四捨五入) 産 手 当 金 ※受給期間中に定時決定等で標準報酬月額の増減があった場合でも、支給日額は支給終了まで変わりません。 【被保険者期間が 12 ヶ月に満たない場合】 下記の(1)・(2)を比べて、少ない方の額を使用して計算します。 (例)資格取得が 10 月で、標準報酬月額が下記の場合 (1) 支給開始月以前の被保険者期間の平均標準報酬月額 支給開始日が属する月 月 10 11 12 H28.1 2 3 4 標準報酬月額(千円) 340 340 340 380 380 380 380 (340,000×3 ヶ月+380,000×4 ヶ月)÷7 ヶ月÷30 日=12,095.238…≒12,100 円(10 円未満四捨五入) (2) 支給開始日の属する年度の前年度の 9 月 30 日における当組合の全被保険者の平均標準報酬月額 (平成 27 年 9 月 30 日における当組合の平均標準報酬月額 → 340 千円) 340,000 円÷30 日=11,333.333 円≒11,330 円(10 円未満四捨五入) ※この場合、(2)の金額から支給日額を算出します。 -101- 102 (5)提出書類 ○「傷病手当金・同付加金・延長傷病手当付加金請求書」 (6)報酬が受けられる場合 ○病気やけがの療養のために休んでも、給料が支払われている場合は傷病手当金は 支給されません。ただし、給料の一部が支払われている場合で、その額が傷病手当 金よりも少ないときは、その差額が支給されます。 (7)障害年金が受けられる とき ○障害厚生年金や障害基礎年金等を受給する場合、その受給額が傷病手当金より多 いときは、傷病手当金は支給されません。ただし、その受給額が傷病手当金より少な いときは、その差額のみ支給されますので、年金証書および、受給額がわかる書類 (振込通知書の写し等)を添付してください。 (8)出産手当金が受け られるとき ○傷病手当金の支給を受けている期間中に、出産手当金の支給を受けられることにな った場合、両方を同時に受け取ることは出来ません。 傷病手当金・傷病手当付加金から出産手当金を差し引いた額を支給します。 (9)業務上の事故が原因 の時 (10)時効 ○業務上あるいは通勤途中の事故などが原因の時は、健康保険ではなく労災保険の 適用となるので、傷病手当金は支給されません。 ○労務不能であった日ごとに、その翌日から 2 年 ※負傷(けが)の場合は、初回請求時に「負傷届」 6-3(167 頁参照)を添付してください。 ※傷病手当金は、給料に代わるものですので、事由発生後速やかに、おおむね 1 ヶ月を単位として請求してくだ さい。請求期間の開始日より 4 ヶ月以上経過した請求の時は、「遅延理由書」(指定の用紙はありませんので、 便宜用紙に記入したもの)を添付してください。 記入上のポイント ・被保険者記入欄の「療養のために休んだ期間(請求期間)」と、療養を担当した医師の意見欄の「労務不能 と認めた期間」と、事業主証明欄の「労務に服さなかった期間」が、相違ないことを確認してください。 ・被保険者記入欄の「報酬を受けた(今後受ける)期間」と、事業主証明欄の「報酬の支払期間と金額」が、相 違ないことを確認してください。 (事業主証明欄) ・労務に服さなかった期間の「出勤状況」を必ず表示してください。 ・「出勤状況」や「報酬の支払期間と金額」については、タイムカード表・勤務実績表・賃金台帳等と照合し、 漏れや誤りのないように注意してください。 ※「一部支給」は、待期期間を除いて記入してください。 (受取代理人の欄) ・事業所の健康保険事務担当者が受取代理人となってください。 -102- 103 傷病手当金・同付加金 請求する科目を選択 請求書 (左ページ) □ 傷 病 手 当 金 ・ 同 付 加 金 ( 第 1 回 ) □ 延 長 傷 病 手 当 付 加 金 ( 第 回 ) 請 求 書 請求回数を記入 おおむね一ヶ月を単位として請求してください。 西武健康保険組合理事長 殿 被保険者証 被 保 険 者 ( 請 求 者 ) 記 入 欄 № 記 号 100 番 号 12345 会社名 ○○○○株式会社 所 属 ○○部 西 武 太 郎 氏 名 被保険者 (請求者) ( 〒○ ○ ○ ‐ ○ ○ ○ ○ ㊞ ) ○○県○○市○○町○○番地○○ 住 所 ( ℡ 昭和 生年月日 傷 病 33 年 6 月 25 日 平成 名 資格取得日 ‐ ○ ○ 昭和 ○ ○ ○ ○ ‐ ○ ○ ○ ○ 26 年 10 月 1 日 平成 右アキレス腱断裂 バドミントンの練習中、シャトルを打ち返そうと足を踏み込んだときに負傷 発病 の状 態又 は 負 傷の 原因 28 28 平成 療養のために休んだ期間 (請求期間) 平成 年 年 1 2 月 月 11 15 日 から 日 まで 36 日間 「はい」の場合、報酬支払の基礎となった(なる)期間とその額 上記の期間の報酬を受けましたか 又は今後受けられますか 平成 2 8 年 1 月 1 1 日 ~ 平成 2 8 年 2 月 1 5 日 はい ・ いいえ ○○,○○○ 円 「はい」または「請求中」の場合、基礎年金番号とその傷病名 障害厚生年金又は障害手当金を 受給していますか はい ・ 請求中 ・ いいえ 基礎年金番号 傷病名 保険者番号 被保険者番号 保険者名称 介護保険法のサービスを受けたとき 銀 行 名 振 込 金 融 機 関 ○ ○ ○ 支 店 名 銀 行 信用金庫 信用組合 農 協 ○○○○ 口座番号(右詰めで記入) 口座種目 本 店 支 店 出張所 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 2 当座 通 帳 記 号 ゆ う ち ょ 銀 行 口座名義(カタカナ) 1 普通 セイブ タロウ 通 帳 番 号 1 0 口座名義(カタカナ) 1 健康保険支給決議書 款 傷病手当金 保険給付費 期 間 日数 × / ~ / 減 額 健 延長傷病 手当付加金 期 間 日数 / ~ / 期 間 日数 × / ~ / 保 減 額 記 入 標準報酬日額 欄 受付年月日 標準報酬日額の2/3 円 標準報酬日額 標準報酬日額 × 1割 × 6割 (一部支給・年金等) (B+C)-b 支給合計額 ①+② ,000 × ) + ( ( a 円 A ① 支給決定額 ( 傷病手当金 傷病手当付加金 延長傷病手当付加金 A (A)-a × 目 付加給付費 (一部支給・年金等) 支給決定額 傷病手当 付 加 金 法定給付費 項 円 B 円 C 円 b 円 ② 円 円 , 000 × ) + ( , 000 × ) , 000 ) ÷ 12ヶ月 ÷ 30日 待期期間(第1回) = ,000 ≒ 円 / ~ / 支 給 開 始 日 平成 年 月 日 支 給 満 了 日 平成 年 月 日 備 考 常務理事 支給日 平成 年 月 日 -103- 事務長 会 計 給 付 ) 104 傷病手当金・同付加金 請求書 (右ページ) 右アキレス腱断裂 傷 病 名 療 発病または負傷の年月日 平成 28 年 1 月 11 日 療養の給付開始年月日 (初診日) 平成 28 年 1 月 11 日 を 担 当 運動中の受傷 発病または負傷の原因 養 平成 28 年 1 月 11 日から 労務不能と認めた期間 平成 28 年 2 月 15 日まで し た ( 19 日間) 平成 28 年 1 月 13 日から 上記期間中の入院期間 平成 28 年 1 月 25 日まで 医 師 ( 36 日間) ※うち診療実日数 上記期間中の 主たる症状および経過 ( 13 日間) H2 8 . 1 .1 1 に受傷し、同日当院初診。 H2 8 . 1 .1 4 にアキレス腱縫合術 施行。術後、ギ ブスで固定。外来にて リハビリを開始、経過観察中。 の 平成 28 年 3 月 8 日 上記のとおり相違ありません。 意 見 欄 医 療 機 関 の 名 称 ○○○○○○○病院 医 療 機 関 の所 在 地 ○○県○○市○○町○○番地○○ 医 ○○ ○○ 師 の 氏 名 ㊞ 平成 28 年 1 月 11 日 ~ 平成 28 年 2 月 15 日 労務に服さなかった期間 出勤…○ 有給休暇…△ 公休…公 欠勤…× 事業主支給…●でそれぞれ表示してください。 1 出勤状況 事 業 主 証 明 欄 平成 28 年 1 月 平成 28 年 2 月 「全部支給」・「一部支給」とは、 1日当たりの賃金の全部または 一部という意味です。 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 × × × × × × × × × × × × × × × 1 年 3 △ 公 公 公 △ △ △ △ × × × × × × × × × × × × × 1 平成 2 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 月 全部支給 平成 28 年 1 月 11 日 ~ 平成 (有給・事業主支給等) 上 記期 間中 の報 酬の 支 払 期 間 と 金 額 平成 一部支給 28 年 1 月 19 日 ~ 平成 28 年 1 月 18 日 8 日間 28 年 2 月 15 日 28 日間 金 ○○ , ○○○ 円 2 8 日間 傷病手当金・同付加金・延長傷病手当付加金の請求実日数 上記のとおり相違ないことを証明いたします。 事 押 印 欄 ( さ 被 れ保 る 険 場者 合 は請 、求 記者 入 し の な口 い座 でに く 振 だ込 さ を い希 。望 業 所 の 名 ○○○○株式会社 称 事 業 所 の 所 在 地 ○○県○○市○○町○○番地○○ 事 ○○ ○○ 事 業 所 業 主 の 氏 印 名 印 印 ㊞ 所 属 印 印 印 ※事業主の銀行口座に振り込みを希望する場合 ) 受 取 代 理 人 の 欄 本請求に基づく給付金の受領を代理人に委任いたします。 被保険者(請求者) 氏名 西 武 太 郎 ㊞ 受取代理人 氏名 ○○○○株式会社 ○○部 健 保 花 子 ㊞ 健保事務担当者 上記の給付金について確かに受け取りました。 健保事務担当者 受取代理人 氏名 平成 28 年 4 月 24 給付日 日 ○○○○株式会社 ○○部 健 保 花 子 ㊞ K11-201604 -104- 105 削除ページ -105- 106 削除ページ -106- 107 削除ページ -107- 108 削除ページ -108- 109 削除ページ -109-
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