久しぶりの香港・マカオ美食探求５日間期間：2012 年 11 月 28 日～12 月 2 日（5 日間）参加者：会員 5 名非会員 5 名計 10 名費用：現地費用約 125,000 円（横浜市）田中嘉文今から 35 年前、私は仕事の関係で家族とともに香（1 人部屋追加料金：45,000 円）航空運賃約 70,000 円（羽田発着）（燃油サーチャージ・空港税を含む）食事：朝食 2 回、昼食 3 回、夕食 4 回を含む港で 6 年間暮らしました。その間に多くの香港中国人と家族ぐるみの付き合いをする中で、観光ツアーでは決して巡り会えない美味しい中国料理をたくさん楽しむことができました。ホテル：マカオ－グランド・エンペラー香港－九龍側のマルコポーロリーダー：田中嘉文最近、家内と久しぶりに香港に行こうかという話になり、それでは WSC の皆さんに香港の美味しい中国料理を紹介しようと思い、今回のツアーが生まれました。今さら香港？という会員も多いのではと心配しましたが、幸い 10 人という、中国式の食卓には最適の人数で出かけることができました。観光や街の様子は後回しにして、美食探求の成果を中心にリポートします。【スケジュール】 11 月 28 日(水) 午前、羽田からキャセイ航空で出発。午後、香港に到着後、高速船でマカオへ。伝統的なポルトガル料理の夕食。 11 月 29 日(木) 午前中はマカオ市内の古い世界遺産巡りと、新しい街の様子をゆっくり観光。上海ガニは人を無口にするまずは 10 月から 12 月までの季節限定、上海ガニでイタリアン・レストランでパスタのランチの後、街の中央のセドナ広場周辺で少し自由行動。夕方の高速船で香港へ。この季節には絶対欠かせない上海ガニの夕食。す。香港初日の夕食に訪れたのは、九龍・ネイザン通りに近い老舗の滬江（ウーゴン）大飯店。香港人にも大人気で、予約時間に 5 分遅れると席の保証はありません。その日も超満員でした。 11 月 30 日(金) 地元の庶民とともに、中国粥で朝食。午前、スターフェリーで香港島に渡り、島の南側の古い漁師町・スタンレーへ。今では観光スポットにさま変わりしたマーケットをゆっくり散策。お昼は、昔のレパルスベイ・ホテルにある高級レストランザ・ベランダでゆっくりランチ。午後は香港島の繁華街で自由行動。夜、昔は鄙びた漁村だった鯉里門（レイユームン）で超新鮮な海鮮中華料理。魚屋で生きた食材を買い、レストランに持ち込んで料理してもらいます。 12 月 1 日(土) 朝、一般市民と一緒に太極拳を体験。夕方まで自由行動。お昼、希望者はリーダーと一緒に飲茶。夕食は、北京式の火鍋料理。しゃぶしゃぶ風です。いろいろな味のタレで楽しみます。 12 月 2 日(日) 午前中はゆっくりして、で羽田へ。夜、羽田に帰着。カニの身と味噌たっぷりのおこわと豆苗フカヒレスープや小籠包に続いて、大ぶりの上海ガニが一人一杯ずつ出てきました。真っ赤にゆであがったカニの殻を専用の道具で割って、身を吸い出します。身を取り出すスプーンもありますが、そんな上品な食べ方では時間がかかります。足の爪の先まで吸い尽くそうと必死の格闘が続きますから、おしゃべりのヒマはありません。最後に締めとして出た「カニ身とカニ味噌を和えて餅米に載せた、セイロ蒸しおこわ」は私が自信を持って選んだ一品です。味噌が加わったほのかな風味と塩 1 味が抜群で、まさに絶妙の味。添え物の青い豆苗とのバランスも素晴らしく、みなさん感嘆しきりでした。たのどこに行っちゃった？」が続きます。一息つくと、みんな顔が赤く上気していました。鯉里門で超新鮮な魚を食す昔の香港啓徳空港は今では広い公園に変わっていますが、滑走路の先端近くに古い小さな漁村・鯉里門（レイユームン）があります。そこは昔から香港人に人気の海鮮村です。細い路地を入っていくと、ガラス張りの水槽に活魚を泳がせた小店が両側に並んでいます。その一軒で、中指ほどの大きさのエビと大きな白身の魚を買い求め、奥のレストランに持ち込みます。ビニール袋の中でエビと魚が飛び跳ねています。野菜も加わって、火鍋の具がたっぷり席についてほどなく、蒸したエビが大皿に山盛りで出てきます。ヤケドしそうなくらい熱々の皮をむいて、甘酸っぱいソースをつけて食します。1 人で何匹でもいけますが、後の料理を考えて 5、6 匹で我慢します。メインは先ほどの白身の魚。蒸し煮され、薄味の醤油ソースをかけて出てきます。中国の香草が載っています。身をほぐして熱々の白いご飯に載せ、ソースをかけていただきます。金目鯛の煮付けの何十倍もの美味ビクトリアピークに隠れ名店あり中国料理続きで少々味覚の変化が欲しくなった 3 日目、香港島観光の途中で、名所ビクトリアピークの頂上にある多国籍レストランを昼食に選びました。ここは 200 年の歴史を持つ老舗で、外観は石造りですが、内部は全面木造りでシックな清潔感があふれています。しさは、昔そのままに残っていました。敷地内は緑に囲まれ、麓の喧噪から離れてとても落ち着いた雰囲気です。日本人は、観光客はもちろん、駐在員も滅多に見かけることはありません。私たちは中庭に面した明るいテーブルで、美味しい食事とワインとともに楽しいおしゃべりに花が咲きました。これから香港に行く方には、中国料理の合間にこのお店「The Peak Lookout（太平山餐廰）」をぜひお勧めします。夜景観賞と夕食にもぴったりです。鯉里門の白身魚の蒸し煮私の肉や魚はどこに行った？最後の夕食は冬の定番・火鍋料理、いわゆる中国式しゃぶしゃぶ＆寄せ鍋です。この時期になると街のアチラコチラに火鍋料理の看板が目立ちます。訪れたのはやはりネイザン通りに近い「不倒翁（ブーダオエン）中日火鍋料理」という高級店です。10 人用の大テーブルの中央に２つの鍋があり、一つは寄せ鍋用。もう一つは 2 槽に区切られ、片方はあっさり味の鶏ガラ、他方はコクのあるカレー風味のだし汁が煮えています。食材は肉類のはかに新鮮な白身魚、ウナギ、エビ、アワビ、カキなどの海鮮食材と野菜類がテーブルいっぱいに用意されます。自分勝手に好きな食材を選んで次々に鍋に入れ、取り出すと好みタレで食します。もうもうとした湯気で、向かいの席の人も顔もよく見えません。しばらくの間会話は「アレ、私がさっき入れ気分を変えてビクトリアピークのレストランで洋食のランチ朝食はいうまでもなくお粥と飲茶。香港島・ワンチャイ地区の中国レストラン「翠園（Jade Garden）には 20 種類近いお粥があります。地元の人はまず好みのお茶をゆっくり飲みながら新聞に目を通し、それからお粥と点心を注文します。中規模以上の飲茶レストランはワゴンサービスが一般的でしたが、今は随分減ってしまい、メニューに丸をつけてウエートレスに渡す方式に変わってしまいました。でも味は昔のままで、香港の庶民の味を最も 2 感じるところです。ここで WSC の皆さんに一つアドバイスです。香港で（北京も上海も同じですが）本当に美味しい中国料香港の変わりようも想像以上でした。こちらの新築ビルはデザインの奇抜さよりも高さが勝負のようです。極めつけは九龍半島に建つ 118 階建ての多目的ビル。最上部は会員制のホテルとマンションとことですが、理を味わうなら、パックツアーでは満足できないでしょう。少々お金はかかっても、現地の人（年配のガイドなど）に個別に案内してもらい、メニュー選びだけでなく一緒に食事するのが秘訣です。ほとんど雲の中。でも夜になるとどのビルも煌々と明りを灯して存在感をアピールするのです。そして感動すら覚えたのは、香港の街の通りからゴミが消えたことです。悪評高かった独特の臭いも消えました。香港は中国人の街から、世界有数の近代都市に発展し続けているのは間違いないようです。マカオも香港もメッチャ変わっていたさて、久しぶりの街の様子ですが、マカオも香港もまるっきり変わっていました。マカオは、今もポルトガル領ですが、街の中心部に昔の面影はほとんど残っていません。煉瓦作りに瓦屋根の家並みがびっしり詰まっていた中心街も、50 階、 60 階建ての高層ビルが隙間なく建ち並んでいました。何の意味があるのかわからないほど奇抜なデザインのビルも目立ちます。現在のマカオはラスベガスを凌ぐともいわれるほ話題の 118 階建てのビルどカジノ一色の街です。そこに連日大型の観光バスが列をなしてやってきます。中国本土からやってくる中国人観光客です。彼らは高級ホテルに泊まるわけではなく、カジノで散財するでもなく、その日のうちに中国に戻ってしまうそうです。 3