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第1回 メキシコのおじさんは崇高だ!

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て。なんか日本の元気と違うような…。
気にしてみると、その違いはすぐに
わかった。はしゃいでいるのはおじさ
んばかり。おじさんたちは、道端で店
先で屋台で、真昼のごとくパワフル全
オーラ、ムーチョ・グスト! 旅が命のおえかきライタ
開でおしゃべりに夢中になっている!
ー・とまこです。今はまっているのはラテンアメリカ。
おもしろすぎです、突っ込みどころ多すぎです! これ
から半年間、そんなラテンアメリカの国々についてご
紹介させていただくことになりました。感心したこと
やツボにはまったこと、びっくりしたことなど、イラ
ストを交えて楽しくお届けしたいと思います。一緒に
小 5 の時にカムチャッカ半島の夢を見て以来、世
界旅に憧れる。学生時代はバックパッカー、卒業
後は秘境添乗員、退社して南米を放浪した後はな
ぜかおえかきライター。著書に、おえかきエッセ
イ『気がつけば南米』
(アスペクト)
、おえかきガ
(メイツ出版)
。
イド『シンガポールへ行きたい !』
趣味はフラとヨガとぬかづけ♪
HP:www.tomako.tv
そんな事実に気づいて目を丸くして
いたら、タクシーが急ブレーキをかけ
た。――何事?!
それは、ジャランジャランいろんな
きなソンブレロ(中央の高いツバ広の帽
飾りがぶら下がったど派手なウエスタ
子)が輝いているよ! どうやらソンブ
ン系の服を着たおじさん軍団が、信号
レロはおじさんがおじさんであるため
無視をして道を渡りだしたのを避ける
の必須アイテムみたい。
ためだった。彼らは肩をくんでビョコ
通りには何軒かソンブレロ専門店が
ンビョコン無骨なスキップをしている
あった。ショーウィンドウを覗いてみ
ではないか。おじさんたち、行動から
ると、あらびっくり。高い! 日本円に
衣装まで、すっごいはじけっぷりだ!
して2万円のものがたくさん。メキシ
私とまこは思い立ったが吉日型にできていて…。早速だんなのなおQをそそのかし、大きな
彼らはギターやトランペットなどを
コの物価は日本の6掛けほどの感覚だ
バックパックを背負ってメキシコへと飛びたった。2005 年末からの約一ヶ月間の旅だ。
演奏しながら歌を歌う『 マリアッチ』
から、これは高級品だ。するとソンブ
という楽団の人々で、生演奏を売り歩
レロを被ったおじさんが隣にやってき
夜中に出没!
全身ジャラジャラどハデ軍団
いているのだ。後で街を歩いてみると、
て、そのお宝を見つめたまま動かなく
いるわいるわ、マリアッチうじゃうじ
なった。
ラテンアメリカを歩いているような気分になっていた
だけたら幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。
第
1 回 メキシコのおじさんは崇高だ !
メキシコほど陽気な国はない!
それはある飛行機でたまたま隣り合わせた旅マニアが口にしたフレーズ。へー! メキシコっ
てそんなハッピーな国なんだ、こりゃあ体感してみたいね。
メキシコのおじさんってとっても陽
ゃ。そしてそのほとんどがおじさんな
安いものももちろんある。そしては
気、突き抜けてる!
のだ。この、メキシコを代表する文化
っきり言って私にはそれらの違いがわ
それは初めて体験したメキシコの街、
の一つが、これほどまでにおじさんの
からない。でもおじさん達にはきっと、
グアダラハラで確信したこと。
手中にあるものだったとは!
の中央のへこみはカルデラ湖に似てい
飛行機がそこに到着したのは夜の10
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「このツバにはロマンがある」とか「こ
時過ぎ。タクシーに乗って街の中心部
おじさんの頭は輝いていた!
る」とか、ツウのこだわりがあるんだ
へと向かった。窓から街の様子をのぞ
翌朝、街のメイン通りを散歩してみ
ろうな…。
いてみると、人々はまだまだ外で元気
た。…気になる。目がどうしてもおじ
にはしゃいでいる。わくわく。この国
さんの頭にいってしまう。だって、ほ
メキシコは武士だらけ?
!
とっても楽しそう。――ん? でもまっ
とんどのおじさんの頭上には白くて大
グアダラハラで何日か過ごしたある
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07.8.6 2:55:53 PM
夜、次の町へ移動するべくバスターミ
あれれ、かかってくるんじゃなかっ
の笑顔だけを求めて、助けの手を差し
ナルへ向かった。
たの? 気抜けしたところでおじさんは
伸べてくれるなんて…。じ∼ん。
大きなリュックが旅行者ムードを濃
口を開いた。
このあと、旅する中で同じようなシ
厚にかもし出す。地図のとおりに歩い
「バスターミナルはアッチだ。
」
ーンが何度となく繰り返された。私た
ているつもりだけど、一向に辿り着か
え? 意外な言葉に反応できずにいる
ちが困っていると、その辺のおじさん
ない。そして気がついた時には人気の
と、オーバーアクションをつけて必死
が必ず助けにきてくれた。そして私た
ない暗闇の中に迷い込んでいた。う∼
に同じ言葉を繰り返す。さてはおじさ
ちの笑顔を確認すると本人も満足そう
ん、いかにも危ないパターン。
『 いい
ん、私たちの行動を予測してわざわざ
に笑い、サラリと消える…。押しつけ
カモ』モード全開じゃないか…。
助けに来てくれたんだね。
がましさ、クドサはゼロ。ありがたす
そこにヌッと現れたのは、ついさっ
嬉しいどんでん返しにニコニコ顔で
ぎる、かっこよすぎる。おじさん、あ
て定着する…。ふ、深いー!
きまで道端で寝てました風情でいっ
お礼を言った。すると彼もほっとした
なたたち、武士みたいに渋いです!
そしてソンブレロはきっと、そんな
ぱいのおじさん。見るからにお金な
ように笑い、スッともといた暗闇の中
思うに、おじさんたちの陽気っぷり
深いおじさんであることの標識なのだ。
さそう、何でも欲しそう、怪しい空気
へ消えていった。
の裏にもこの精神があるのではないか
誇りをもってソンブレロを高々と頭に
120%! 来たよ来ちゃったよ、やられ
彼の教えてくれた方へ進むと確かに
な? きっと、相手を笑顔にさせたいか
掲げ「どーだ! オレはメキシコのおじ
るよ盗られるよ∼。
バスターミナルはあった。あんないか
ら陽気になる。まず相手、そこに重点
さんだぞ!」と胸を張るのだ。
ところがおじさん、私たちの1mほ
にも怪しそうなおじさんが、なんの見
が置かれているのだ。そして日々そう
結論。メキシコのおじさんは、崇高
ど手前でストップした。
返りも求めずに、いや正確には私たち
やって生きているから陽気が性格とし
だ!
おまけ 民族衣装ウォッチング
メキシコ南部の町、サンクリストバル・デ・ラスカサスの市場には、いろんな民族の人々がそれぞれの
衣装を着てお買い物にきていた。みんなとってもカラフルで個性的 ! 特に気になった民族衣装の 4 人を
ご紹介∼。
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