風営法改正に伴う都市計画用途規制への対応について

風営法改正に伴う都市計画用途規制への対応について
1.概要等
風営法の一部改正に伴い建築基準法別表第二「用途地域等内の建築物の制限」が改正され「ダンス
ホール」及び「ナイトクラブ」の取扱いが変更となった。
多治見都市計画区域内の用途規制については今回改正された2法に準じていることから、法改正と
同じ内容とすべく条例改正を行うもの。
(1)ダンスホールに係る改正(平成 27 年6月 24 日公布、同日施行)
建築基準法上の取扱いが「キャバレーの類」から「カラオケボックスの類」へ変更。
(2)ナイトクラブに係る改正(平成 27 年6月 24 日公布、公布日から起算して1年以内に施行)
建築基準法上の取扱いが「キャバレーの類」から「劇場(観覧場)の類」へ変更。
2.法改正内容
今回の法改正により新たに建築可能となる用途地域は次のとおり。
(1)ダンスホール…近隣商業/第2種住居、準住居、工業(床面積が 10,000 ㎡以下のものに限る)
(2)ナイトクラブ…近隣商業/準住居(床面積が 200 ㎡未満のものに限る)
【参考:法改正後の用途地域別の建築制限】
用途
キャバレーの類
カラオケボックスの類
劇場(観覧場)の類
(ダンスホールはここに
(ナイトクラブはここに
移ってきた)
移ってきた)
第1種低層住居地域(645ha)
×
×
×
第2種低層住居地域(102ha)
×
×
×
第1種中高層住居地域(170ha)
×
×
×
第2種中高層住居地域(該当なし)
×
×
×
第1種住居地域(881ha)
×
×
×
第2種住居地域(19ha)
×
▲
×
準住居地域(14ha)
×
▲
▲
近隣商業地域(42ha)
×
〇
〇
商業地域(148ha)
〇
〇
〇
準工業地域(979ha)
〇
〇
〇
工業地域(101ha)
×
▲
×
※(
)内の数字は、多治見都市計画区域内の市街化区域面積(3,101ha)に占める面積
1
3.特別用途及び地区計画への影響(網掛けは建築の可否が変更になる箇所)
【条例改正必要】
(1)ダンスホール
・特別工業制限地区第1種…建築基準法に準じ「建築できない建築物」から削除。建築可へ
(2)ナイトクラブ
・特別工業制限地区第1種…建築基準法に準じ「建築できない建築物」から削除。建築可へ
・特別工業制限地区第2種、山吹地区地区計画、駅北地区地区計画(住居1・2地区)、
長瀬地区地区計画(案)…建築基準法に準じ「建築できない建築物」に新たに追加(建築不可)
【条例改正不要で、建築の可否が変わるもの】
(1)ダンスホール
・滝呂地区地区計画(D地区)…近隣商業地域。
「カラオケボックスの類」として建築可へ
・山吹地区地区計画、長瀬地区地区計画(案)…風営法規制から外れ建築可へ
(2)ナイトクラブ
・滝呂地区地区計画(D地区)…近隣商業地域。
「劇場(観覧場)の類」として建築可へ
ダンスホール
特別用途・都市計画
特別
特別工業制限地区第1種
用途
特別工業制限地区第2種
現
ナイトクラブ
法及び
行
現
条例改正後
建築不可
建築可※
建築可※
建築可
建築不可※
建築可
建築不可
建築不可
建築可
多治見駅北地区地区計画
多治見駅北地区地区計画
*商業地域(地区計画で制限)
滝呂地区地区計画(B地区)
*第1種住居
滝呂地区地区計画(D地区)
*近隣商業地域
「風営法」
「劇場(観覧場)
で制限
の類」で制限※
建築可
(駅前・沿道地区)※商業地域
(住居1・2地区)
建築不可
「風営法」で
制限
建築不可
「カラオケボ
ックスの類」
で制限
「風営法」
「劇場(観覧場)
で制限
の類」で制限※
建築不可
建築不可
建築基準法別
建築基準法別
表第2(ほ)
表第2(ほ)
項第1号
項第3号
建築不可
建築可
建築基準法別表第2(ほ)項
第1号で制限
建築不可
長瀬地区地区計画(案)
*無指定(準工業地域を想定)
条例改正後
建築不可
山吹地区地区計画
*無指定(準工業地域の指定を想定)
法及び
行
建築可
建築不可
建築不可
建築可
「風営法」
「劇場(観覧場)
で制限
の類」で制限※
※「西部緑のまち(第1種低住)
」
「向島住宅団地(第1種低住)」「陶都の杜(第1種中高層住居)
」
「滝呂(第1種低住のA及びC地区)
」の地区計画は、いずれも「建築不可」
(変更なし。対応も不要)
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