イ デ コ 5.個人型確定拠出年金(iDeCo ) 個人型確定拠出年金(iDeCo) は,確定拠出年金法(平成13年6月29日法律第88 号)によって定められる制度で,公的年金に上乗せして給付を受ける私的年金であり,掛金を定 めて加入者自身が拠出(積立)・運用し,掛金と運用益との合計額をもとに決定される給付額を, 加入者が60歳以降に年金等として受給することができる。国民年金基金連合会が実施主体とな り,その委託先である運営管理機関(金融機関等)が運営・管理を行う。 なお,運営管理機関や商品等により運用等,その内容が異なるので,申し込みに当たっては契 約内容を充分理解し,納得のうえで申し込むこと。 (1) 加入対象者 満60歳までの県費負担教職員(50歳以降に加入した者は、受給開始時期が遅れる) (2) 運営管理機関 国民年金基金連合会のホームページ(http://www.npfa.or.jp/401K/operations/)の一覧 より,自身で選択する。 (3) 概要 1)商品の選択と運用 加入者は,自身で運営管理機関や運用商品を選択し,受給する年金の資産を運用する。 選択する商品や運用成績によっては,元本割れする場合もあるので注意が必要。運営管理 機関や商品は,途中で変更することもできる。 2)税制優遇 ①掛金全額所得控除(小規模企業共済等掛金控除)が適用され,所得税・住民税が軽減さ れる、②運用益が非課税になる、③受給時に税制優遇がある(「年金」(分割受給)の場合は, 雑所得として「公的年金等控除」が適用され, 「一時金」 (一括受給)の場合は「退職所得」 となり,他の所得と分離して所得税額が計算される)といった税制優遇が受けられる。 3)中途脱退の制限 原則,中途解約・引き出しはできない。また,借り入れの担保とすることもできない。 4)掛金の拠出 掛金は月額5,000円から1,000円単位で任意に設定することができ,上限額は 加入者の状況に応じて異なる(公立学校共済組合員は12,000円、その他の県費負担 教職員(社会保険加入者)は23,000円)。変更は1年(4月分の掛金から翌年3月の 掛金の間)に1回だけ行うことができる。掛金は,前納も追納もすることができない。平 成30年からは,年単位の拠出もできるようになる予定。 5)各種手数料 加入者は,国民年金基金連合会や運営管理機関,信託銀行に各種手数料を毎月支払う必 要がある。手数料の金額や徴収方法は,運営管理機関によって異なる。 -242- (4) 手続き 1)運営管理機関の決定 加入申込みを行う運営管理機関を選定し,商品を決定する。 2)必要書類の入手及び記入 運営管理機関から,加入申出書及び事業主証明書の交付を受け,必要事項等を記入する。 なお,加入申出書上の「掛金の納付方法」欄については,現状,県給与システムにおいて 掛金の給与控除体制が確立していないため,「事業主払込」ではなく,「個人払込」を選択 すること。 併せて,公立学校共済組合員については「基礎年金番号等の提供及び利用に関する同意 書(共済組合員用)」を,その他の県費負担教職員(社会保険加入者)は「基礎年金番号等 の利用に関する同意書(非共済組合員用)」及び「基礎年金番号等届出書」を,内容を確認 の上,記入する。 3)事業主証明書及び同意書の提出 福利課福利厚生班へ事業主証明書と同意書等の必要書類を提出し,証明を受ける。福利 課で証明及び登録事業所番号等の記載後,加入希望者あてに事業主証明書を返送する(証 明には1週間程度掛かるため,余裕を持って書類を提出すること)。 4)加入申込み 運営管理機関あてに加入申出書及び証明済みの事業主証明書を提出し,加入申込みを行 う。これを受理した運営管理機関が国民年金基金連合会に転送し,申込受付が完了する。 (5) その他 1)本制度は,加入者ごとの運用実績に基づいて年金額が決定するため,将来受け取る金額 が事前に確定しておらず,また,運用方法を加入者自身が決め,運用リスクは加入者自身 が負うことになるので留意すること。 2)毎月の掛金は、個人口座から26日引落し(金融機関が休業日の場合は、翌営業日)で 控除される。事前の引落予定通知の発送等はないため、残高に注意すること。 3)他の事業主(知事部局や組合専従等)への異動,新規採用,転職,早期退職等や氏名や 住所の変更等の場合には,加入者自身で運営管理機関へ変更届等を提出する必要があるた め、十分注意すること。 4)所得控除を受けるためには,年末調整で国民年金基金連合会から届く掛金払込明細書を もとに「小規模企業共済等掛金控除」の「個人型又は企業型年金加入者掛金」欄に拠出額 を記入すること。 -243-
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