Step.4 基本IPネットワーク

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Step 4
基本 IP ネットワーク
4.1 演習の目的
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インターネットやイントラネット（大学・企業の組織内ネットワーク）で
は，コンピュータ（以下，PC），ルータ，スイッチ，プリンタなどのネット
ワーク機器を IP アドレスで識別している。
Step 4 では，複数の PC からなる小規模のネットワークを構成し，その
IP アドレスの付与や基本的な通信を確認する。また，IPv 4 アドレスとネッ
トマスクの関係，および IPv 6 アドレスを使った通信についても同様に行う。
4.2 基本的な IP ネットワークの構築
◀
まず，基本的な IP ネットワークの構築と，その上でのネットワークコマ
ンドの動作確認を行う。手順としては，以下のようなステップで進める。
（1）図 4.1 のように，PC およびハブを配線する。
（2）PC の電源を入れ，OS を起動する。
（3）Linux および Windows のネットワークインタフェースに IP アドレ
スを付与する。
→ ifconfig コマンド
（4）それぞれの PC が通信可能かどうか（疎通）を確認する。
→ ping コマンド，arp コマンド
（5）ネットワークアプリケーションを実行する。
→ telnet, ssh コマンド，Web サーバへのアクセス
基本的な IP ネットワークの構築
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PC 2
PC 4
PC 1
PC 3
IPv 4：192.168.0.1 IPv 4：192.168.0.2 IPv 4：192.168.0.3 IPv 4：192.168.0.4
IPv 6：2001:2f8:1c2:999::1 IPv 6：2001:2f8:1c2:999::2 IPv 6：2001:2f8:1c2:999::3 IPv 6：なし（設定しない）
eth0
Linux
eth0
Linux
eth0
Linux ローカル
エリア
接続
Windows
UTP ケーブル
ネットワーク 1
ハブ
（IPv 4）ネットワーク：192.168.0.0/24 ネットマスク：255.255.255.0
（IPv 6）ネットワーク：2001:2f8:1c2:999::/64 プレフックス長：64
図 4.1 基本 IP ネットワークの構成（物理的な構成図）
スイッチングハブ（Switching HUB）
演習で使用するハブはすべてスイッチングハブで，ポート間で必要なデ
ータだけを転送するブリッジ機能が全ポートに付いており，ワイヤスピ
ードでデータを転送できる。
スイッチングハブあるいはイーサネットスイッチ（Ethernet Switch）
と呼ばれるものが最初に登場したのは 1989 年で，米国 Kalpana 社か
ら発売された。4 ポートの 10 Base 5 インタフェース（10 Mbps）の
製品で，当時の価格で数百万円であった。現在では，量販店で 3,000
円ほどで同程度のものを入手できる。
4.2.1 IP アドレスの付与（IPv 4）
ifconfig コマンドを使い，eth0 に IPv 4 アドレスを付与する。同時にネッ
トマスク長も指定し，インタフェースを「UP」にする。まず，PC 1 から順
番に行う。
（1）ifconfig eth0 →まだ IP アドレスが付与されておらず，UP していない
ことを確認する。
（2）sudo ifconfig eth0 up → eth0 を利用可能にする。
（3）sudo ifconfig eth0 192.168.0.1/24 → IPv 4 アドレスを付与する（PC 1
Step 4 基本 IP ネットワーク
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の場合）。
（4）ifconfig eth0 → IP アドレスが付与され，UP していることを確認する。
（5）ping 192.168.0.1（適当なところで Ctrl-C で停止）
→自分自身に ping
を行ってみる（応答が返るはず）
。
（6）PC 2，PC 3 についても同様に行う。IP アドレスが異なることに注意
する。
（7）PC 4 の Windows についても IP アドレスとネットマスクを設定する。
なお Windows PC では，メニューの「スタート」→「コントロールパネ
ル」→「ネットワーク接続」→「ローカルエリア接続」→「プロパティ」→
「インターネットプロトコル（TCP/IP）
」を選び，
「プロパティ」→「次の
IP アドレスを使う」とし，IP アドレスとサブネットマスクを設定する（デ
フォルトゲートウェイや DNS サーバは今回は設定不要）
。
IP アドレスの確認は，メニューの「スタート」→「すべてのプログラム」
→「アクセサリ」→「コマンドプロンプト」から，ipconfig コマンドを実行
する。また，同じくコマンドプロンプトから，自分自身へ ping コマンドを
実行する。
ネットマスクの指定方法
Linux では /24 のようにネットマスクの長さで指定できるが，Windows
では 255.255.255.0 のように 10 進数（ドット表記）で入力する必
要がある。

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