学科パンフレット - 愛知工科大学/愛知工科大学自動車短期大学

AICHI UNIVERSITY OF TECHNOLOGY
Robot
電子制御・ロボット工学科
Electronic Control and Robot Engineering
愛知工科大学 工学部
愛知県蒲郡市西迫町馬乗 50-2
電話(0533)68-1135<代表>
電子制御・ロボット工学科の特徴
電子制御・ロボット工学科では、機械や家電製品などをさらに便利で快適にする自動制御と呼ばれる技術を身につ
けます。その応用分野は無限に広がっています。実践に役立つために一貫したプロジェクト実習を取り入れながら、
実践面における自動化システムの総合的な設計能力を修得し、21 世紀の社会で幅広く活躍できるエンジニアを育成
します。
電子工学
制御工学
電気工学
ロボット工学
コンピュータ
工学
機械工学
電気電子制御の科目
ロボットシステムの科目
電気電子技術、コンピュータ技術に軸足をおき、電子デバ
イス、電気回路、電子回路、制御システムなどの基礎知識
から、マイクロコンピュータや汎用コンピュータによる制
御プログラムなどの専門知識や技術を修得します。
機械・電子・情報が融合したメカトロ技術に軸足をおき、
情報を取り込むセンサ、コンピュータを用いた制御、機械
的な運動のためのアクチュエータやメカ機構など、ロボッ
トシステムに必要な知識・技術を修得します。
2年次から、2つの学びの柱から選べます
教員 1 人に学生が 12.4 人(平均)の体制
1 年次の学生は学生数名単位で毎週、先生との面談機会があります。
学生たちの意欲や熱意に、教員が家族のように応える。
熱意ある指導のアットホームな雰囲気が自慢です。
アイデアを「カタチ」にし、
自分の理想を追求する。
「ない」ものは、つくればいい。
アイデアやイメージを実際の「カタ
チ」にすることで、ものづくりの楽
しさを実感できるのが実習授業で
す。学生たちは、試行錯誤を繰り返
しながら、自分の夢に向かって歩き
出します。
自分が求めるロボットをつくるには、市販
のパーツだけでは足りない場合も。そんな
時は、市販のパーツを加工したり、同じ素
材を使って自作することもあります。「な
い」ものはつくる。ものづくりの世界には、
よくあることです。
「命」を吹き込むプログラミング。
ロボットの構造とともに重要なのがプログ
ラミングです。各パーツをどのように、どの
タイミングで、どんなスピードで動かすの
か。構造が複雑になればなるほど、ちょっと
したミスで動かなくなります。ロボット全体
のバランスと動作を確認しながら、プログラ
ムを書き込みます。
演習、実習を重視!!
このため、実習機器は1人1台を原則に準備しています
ここが
電子制御・ロボット工学科の
スゴイ!!
就職力
1人ひとりと向き合いながら、きめ細やかな個別指導で
過去6年間、常に就職内定率は90%以上
就職率内定率
平成24年3月卒業生
平成25年3月卒業生
ともに
機械や家電製品などを、さらに便利で快適にする制御・自動化の技術は、さまざまな
分野に応用されています。このため、就職先は広範囲です。
就職対応業種
・ロボットシステム
・自動機械
・電気・電子関連
・メカトロニクス
・自動車関連
・宇宙・航空関連
・総合工学分野
卒業生のおもな就職先
㈱新生テクノス
㈱日本テクシード
㈱アルプス技研
NDS ソリューション㈱
㈱飯田設計
富士機工㈱
蒲郡竹島観光㈱
㈱マイスターエンジニアリング
㈱デクノアルファ
㈱アビスト
㈱豊橋設計
㈱クラタ
日本紙工業㈱
総合警備保障㈱
㈱中央図研
日本飛行機㈱
中央電子光学㈱
丸和機械㈱
北芝電機㈱
中部システムソリューションズ㈱
東海制御㈱
㈱野口製作所
㈱ミカワエンジニアリング
ほか多数
進学
静岡大学大学院
クリエイティブな
3次元設計をやりたい。
ARLISS に熱中したこと
が大きなアピールに。
就職先は、3次元CADを使っ
てさまざまな製品を設計、開発
する会社です。3Dは学生時代
に集中的にやっていて、
ARLISS*のローバ開発でもたっ
ぷり経験しました。
成績はあまり自慢できません
が、プロジェクトリーダーとし
て ARLISS*に熱中できたことが
就職活動でアピールになった
と思います。
平成 25 年 3 月卒業
平成 25 年 3 月卒業
杉山翔哉さん
西谷孝純さん
就職先:㈱アビスト
静岡県 浜北西高等学校出身
就職先:㈱テクノアルファ
静岡県 田辺工業高等学校出身
* ARLISS:ローバ(宇宙探査探索機)の自律走行コンテスト
研究室の紹介
部屋番号
氏 名
おおにし
7711
なかたに
7710
たてやま
7707
井上 久弘
6705
永野 佳孝
ながの
な わ
6703
教授
准教授
ひさひろ
6501
教授
よしたか
准教授
コンピュータ制御、機械設計・製図
宇宙探査工学
制御工学、振動工学
光通信工学、ネットワーク
光センサ、光エレクトロニクス
ロボット工学、メカトロニクス
ネットワーク、サービス工学
精密加工学、複合材料
自然エネルギー
パワーエレクトロニクス、ロボティクス
メカトロニクス、医用システム
電子工学、計測工学、制御工学、
やすひこ
名和 靖彦
ロボット工学、メカトロニクス
マイクロロボット
たけし
舘山 武史
いのうえ
准教授
なおき
茅根 直樹
専門分野
制御工学、ロボット工学
教授
まさひろ
磯貝 正弘
ちのね
7708
学科長
教授
いちろう
中谷 一郎
いそがい
7709
ま さとし
大西 正敏
職 名
准教授
衛星通信
大西研究室
目指している研究は……
機械にコンピュータ技術、電子制御技術を取り入れ、現代社
会には無くてはならないロボット。様々な観点から、社会生活
に役立つロボット・メカトロニクスの研究開発をします。
現代社会を支える
ロボット技術を身近なものにする
歩行ロボット
2足歩行ロボットの安定歩行
静歩行・動歩行制御
ジャイロセンサの活用
飛行船ロボット
飛行船
ロボの
上空撮影
案内ロボット
人と自動移動するロボット
手振りによる案内呈示
双方向案内表示
人との音声案内
アームロボット
上空から温度モニタリング
目的地への自動飛行
上空からの災害・環境監視
多関節ロボットの制御
工業用ロボット
ロボットの把持機構
GPS ロボによる
飛行位置計測
自律移動ロボット
自動移動ロボット
GPS による位置情報
各種センサによる自動移動
福祉介護ロボット
手足支援ロボット
歩行支援装置
介護支援装置
大西研究室 学生の取り組み
学会発表や展示会での活動。
日頃の研究成果を学会で発表。(日本ロボット学会、日本機械学会、自動計測自動学会、日本設計工学会など)
あいち次世代ロボットフェスタ(愛知県主催)での展示・出展と説明。
地域の科学館等での展示会などでの説明。海外でのプロジェクト参加や競技大会で研究成果の発表。
自由な発想から様々なロボット開発に挑戦。
伊奈 哲弥 さん
馬淵 元司 さん
アメリカで行われる ARLISS という大会に参加し、
火星探査を目指した小型ロボットの実証試験を
毎年行っています。世界中の学生との交流もあり
楽しみながら研究をしています。
和田 隆介 さん
体から出るわずかな筋電位を使ってロボットを自由自
在に動かすロボットのインターフェースの研究を行って
います。人に役立つロボットが実現できて楽しいです。
真野 竜行 さん
八木 拓人 さん
飛行船ロボットの赤外線誘
自分のアイデアで案内ロボットの実現
導制御システムに取組ん
を目指しています。ものづくりをしなが
でいます。学ぶことが沢山
らの研究で楽しいです。
ありますが面白いです。
中谷研究室
目指している研究は……
JAXAと協力して、月や惑星に無人探査車を送りこむ。
人間のように自分で考える知能ロボットの技術を開発し、社会に役立てる。
超高真空、極低温、高放射線など厳しい環境で活躍するロボットを開発し、
地上に応用(原子炉、深海、地雷除去など)。
月・惑星探査ロボット開発で
世界の最先端を追求する
宇宙で活躍するロボット、月や惑星の探査に使う探査車、荒地を走破する車のサスペンション、自律的な活動を
する知能ロボット、宇宙技術を応用した福祉機器、月面探査車の地上砂丘実験などの研究を行なっています。
JAXAと共同研究で
月面探査ローバを開発
月面探査を目指したローバモデルの開発では、JAXAとの共同研究の
一環で、月面クレータの中にそびえる 2000m級の山に登ってサンプル
を採取することが最終的なミッションです。その基礎研究として、弾性車
輪を用いたローバを試作。スカラ型と呼ばれる信頼性の高いアームを
搭載し、8輪の前進・後進対称のロッカーボギー方式で高い走破能力
砂丘を走行する月面探査車モデル
があるサスペンションを採用しています。
宇宙で活躍する知能ロボット
火星は地球から電波が往復するのに 40 分以上かかることがあります。そこで、火
星上のロボットは、地球からジョイスティックで制御するのではなく、賢い「知能ロボ
ット」が必要です。また、月・惑星の荒れた地形・真空・激しい気温の変化などの条
件下で活躍できるロボットを目指して、センサ工学、制御工学、コンピュータ工学、
メカトロニクスなど複数の学問分野にまたがった最先端の技術を追求しています。
惑星探査車サスペンションの
歩行支援機への応用
中谷研究室 学生の取り組み
加藤 翔太 さん
卒研では、火星の表面を探査する、8 本足のロボットの研
究をしています。CAD を使って設計をしました。
16 個のサーボモータを制御するプログラムの開発は、大変
ですが楽しい作業です。
牧野 宏光 さん
月面を探査する、ローバの研究をしています。キャタピラを使
った特殊なサスペンション方式がテーマです。力学特性をシ
ミュレートするソフトを使って運動を解析しています。新しいア
イディアを考えるときに、無限迷宮に入ることも多いのです
が、楽しく研究しています!
宇宙ロボットの研究は、創造力を掻き立てる
ここで培った技術は、様々な分野に応用可能。
中谷研究室では
学生の「こんなことを研究してみたい」というアイディアから研究が始まります。各自、好きな仲間とグルー
プを組んで、楽しく、のびのびと活動しています。
「研究ってこんなに楽しいのか・・・」と、夢中になりながら、いつの間にか、世界の先端的な研究にクビを
突っ込んでいるというのが理想です。
磯貝研究室
目指している研究は……
マイクロロボットの無線操縦。
自ら判断して行動するマイクロロボットで、被災者の救援支援。
惑星探査を終えたローバを高速で、かつ確実に帰還させる。
マイクロロボットと
宇宙ロボットの研究
無線で操縦するマイクロロボットや自律的に迷路を探索して移動するマイクロロボットの研究は、医療分野や
災害支援などでの活躍が期待されています。
また、月や火星の表面を探査する宇宙ロボット(ローバ)のナビゲーションについても研究しています。
これらの研究は、他分野への技術応用も可能です。
1 ㎤の体積に入るマイクロロボットの研究
3
無線操縦型マイクロロボット
1cm の体積に入る大きさのマイクロロボットは、いままで、配線を使って
操縦していたため、配線がマイクロロボットの動きを邪魔していました。
無線でマイクロロボットを操縦できるようになると、マイクロロボットを自由
自在に動かせることができます。
センサからの信号をマイクロコンピュータで処理し、人間が操縦しなくて
もマイクロロボットが自分で判断して、迷路を移動することができます。
前面
後面
地震などによって倒壊した家屋のガレキの中に入って、被災者の確認な
どに応用できます。
宇宙ロボットの帰還支援技術
ローバが惑星の表面の探査を終えた後、高速で、かつ、確実に、
帰還できる支援技術を研究しています。
ローバ
基地
磯貝研究室 学生の取り組み
福浦 淳人 さん
3
1cm サイズのマイクロロボットを無線で操縦する研究をしていま
す。現在は、電磁石として使用する電磁コイルを小型化することを
中心に行っています。マイクロロボットの研究は大変面白く、時間が
たつのを忘れてしまいます。
松本 将大 さん
ローバを電波を使って基地に誘導する方法を研究しています。先輩
が製作したものをベースにして、3号機を製作しています。3号機で
は、表面にデコボコがあっても、確実に誘導できるようにしたいと思っ
ています。現在は電波を受信するための回路を製作しています。
マイクロロボットは無限の可能性を感じる
国際大会への参加も視野に開発中。
正野 真孝 さん
3
1inch サイズのマイクロロボットを自律的に移動させる研究をしていま
す。現在は、2号機を製作して、基本的な回路とプログラムの動作確
認をしています。他の学生とも意見交換しながら、楽しく、研究に取り
組んでいます。
峪田 紘壮 さん
3
1inch サイズのマイクロロボットを無線で迷路を移動させる研究をして
います。先輩が製作した1号機を改良して、2号機を製作しています。
3
移動機構と回路を 1inch 以内に収めるのが目標で、大変難しい目標
ですが、なんとか達成したいと思います。
磯貝研究室では
学生は、皆、とても、熱心にマイクロロボットとローバの研究に取り組んでいます。マイクロロボットについ
ては、今年も、「国際マイクロロボットメイズコンテスト」に参加し、優勝できるよう、アイデアあふれるマイク
ロロボットの製作に励んでいます。ローバについては、実際に宇宙で活躍できることを想定して研究して
います。
茅根研究室
目指している研究は……
ロボット内のデータを外部から瞬時に書き換えることができる技術。
厳しい環境下で正確な情報を得られる光技術を活用した高度なセンサ。
身近なところで、光エレクトロニクス技術をもっと活用すること。
光エレクトロニクスの世界を拡げ
制御技術を飛躍させる
光技術は、センサ分野ではレーザビームを用いた変位センサや
画像センサから取り込んだ画像を処理するセンシング技術など、
その応用分野が広がっています。
本研究室では、波長多重光通信技術による大容量伝送方式、移
動体間での情報のやり取りをする光空間伝送方式、シミュレータ
による伝送方式などの光通信技術の研究のほか、光ファイバを
用いた光センサネットワークの研究や白色LEDの評価などのデ
空間光伝送実験装置
バイスの研究も進めています。
光エレクトロニクス技術は、光通信だけではなく
機械や家電など、様々なものを進化させる
現在、光通信や、光ディスクなど、光エレクトロニクス技術は、
様々な分野で活用されています。
生活に結びつくような身近なところに、応用分野を拡げるため、
何が必要か、何が出来るかを考え、研究しています。
音響光伝送実験装置
茅根研究室 学生の取り組み
海野 領介 さん
茅根研の海野です。卒研では、光ファイバと高感度の光受信
素子を組み合わせて、遠隔にある物体の微小位置の変化を
検出することを研究としています。
百瀬 和輝 さん
私の提案で、スピーカーの微小振動をレーザ光で捉えて、良質
の音楽を再生する研究をしています。この研究室で初めての
試みなので、部材を買い揃えたりして、楽しく進めています。
自由な発想から光通信技術の応用分野を探る。
今井 紀寿 さん
動いているロボット同士で、光通信を行う方式の研究をし
ています。画像センサと組み合わせた動体間の光通信の
可能性を追究しています
茅根研究室では
学生自身からのアイデアを大事にして、議論をしながら出
来るだけ実現の道を探っていきます。
このような中から観測船による海洋温度の調査などのテ
ーマがこれまで生まれてきました。
わくわくしながら、新しいことに取り組むことが目標です。
舘山研究室
目指している研究は……
人間のように学習して賢く成長する、どんなに複雑で難しい作業でもこなせ
るロボット。たくさんの小型ロボットが協力して人命救助を行う、レスキューロ
ボットシステム。複雑なロボットシステムをコンピュータ内に再現し,動作テス
トを可能とする、高度なコンピュータシミュレーション技術の開発。
人のように学習して賢く成長し、協
力し合う高度なロボット技術
人工知能による「学習して賢くなるロボット」や、人工知能を搭載した「ロボット集団の制御」、それを応用した 「レスキ
ューロボット」など、人間のように賢いロボットを開発しています。
また、ロボット、工場などをコンピュータ上で動かしてテストする
「コンピュータシミュレーション」も研究しています。
ロボットに搭載する高度な人工知能の実現は
人間のような賢いロボット開発には不可欠。
集団行動を学習するロボット
(被災地探索用小型レスキューロボット)
人間がスポーツなどの技術を向上させるには、繰り返し「練習」し
て体の動きを「学習」することが必要です。ロボットにも同じことが
いえます。ロボットが高度な学習機能を持つことができれば、ロボ
ットはより人間に近い複雑な動きができるようになります。
本研究室では「人工知能技術を駆使して、いかにしてロボットに
高度な学習機能を持たせ、複雑な動作をさせるか」を主な研究テ
ーマとしています。
研究成果は、国内外の学会で発表しています。
・国際会議 MOVIC2006
招待論文賞受賞
・第 21 回日本機械学会
講演会 優秀講演表彰
設計工学・システム部門
受賞
舘山研究室 学生の取り組み
鈴木 宏紀 さん
卒研では、複数の小型ロボットによる被災地での探索制御シス
テムを研究しています。ロボットに学習機能を持たせたり、複数
のロボットを制御するなどと大変ですが、やりがいがあります。
ロボットが自ら学習して進化する
災害地での活用されるロボットを開発したい。
万徳 亮裕 さん
上空から被災地などを探索できる学習機能搭載型自律飛
行ロボットの研究に取り組んでいます。日々勉強の毎日で
すが、自分で興味を持った内容なので楽しいです。
小型移動ロボットを製作中です
半自律・半遠隔操作による
移動ロボットの協調行動実験
離散・連続混合システム
シミュレーションツール
「場面遷移ネット」
舘山研究室では
人工知能を駆使した「学習して賢くなるロボット」「群ロボット制御システム」、ロボットシステムをコンピュー
タ上でテストを行うための「コンピュータシミュレーション」などを研究しています。
これからは、人命救助や介護など、さまざまな分野でロボットの活躍が期待されています。
人の役に立つ、賢いロボットの実現をめざして、一緒に研究しませんか?
井上研究室
目指している研究は……
自然と親しみ、自然界の動物・植物の構造・仕組み・動きなどを
よく理解するとともに、自然エネルギーとも仲良くすることによっ
て自然を広く楽しむ。
自然をよく知ることが
エネルギーや材料研究の基となる
自然エネルギーと仲良くなる
地球上には太陽からふりそそぐエネルギーが色々形を変えて存在します。
それらのエネルギーのひとつに風力エネルギーがあります。
この風力エネルギーを利用したものに風力発電機があります。風の激しい場
所においても、自然破壊せずに風力発電機を利用するには、どのような風車
が適しているかを研究しています。
からくり人形の世界を学ぶ
物を動かす原動力としては電気モーターが多く使用されています。
逆に、電気モーターを使用せずに人形を動かすにはどうすれば良いのか?
ここでは過去の技術を勉強し、これを具体的に作製します。
からくり人形の製作は、ヨーロッパで始まったオートマタが最初と考えられていま
すが、この技術が日本に輸入され、日本独自の人形となった江戸時代のからくり
人形の世界をのぞいてみることにしました。
江戸時代のからくり人形は、現在使用されている金属やプラスチック材をほとん
ど使用せず、典型的な複合材料である木材を主材としています。復元によって、
カム、歯車、リンク機構の構造、材料の特性などが見えてきます。
(複合材料に関する研究としては、これまで繊維強化プラスチック材(PMC 材)の二次加工に関する研究を行ってきましたが、現在は行っておりません)
井上研究室 学生の取り組み
セイルウイング型
小型風力発電機開発チーム
代表 川崎 広司 さん
一般的なプロペラを使用しないで、ヨットのセイルを模し
たセイルウイング型風車の性能実験を行っています。
現在、相棒と一緒に立体型セイルウイング風車を作製
して性能実験を行います。
からくり人形製作チーム
代表 三浦 太平 さん
私たちのチームは最初に糸からくり人形を作りました。
私自身は今後、指南車と記里鼓車とを合体した新型三浦
式指南車を作ります。相棒は字を書く人形を作る予定です。
ものづくりを極める、それは楽しむこと。
特別研究・確実に滑空する人力飛行機の製作
この研究は平成 25 年度の特別研究テーマで、現在の電子制御・ロボ
ット工学科 4 年生の有志が研究室の枠を超えて各自が井上研究室に
集まり、人力飛行機の作製を行うプロジェクトです。
飛行機が完成すれば、愛知工科大学における人力飛行機の 3 号機
になります。
人力飛行機 2 号機
井上研究室では
自然エネルギーの利用や過去の技術をヒントとした研究テーマに取り組んでいます。
毎年、学生は一から自分で挑戦し、各自の自由な発想で実験装置やからくり人形の製作に挑戦しています。
からくり人形の作製においては使用木材の強度不足で完成しない場面も見られますが、ものづくりを楽し
みながら取り組んでいます。
永野研究室
目指している研究は……
より安全で負担の少ない手術の実現。
高度な手技を持つ医師の早期育成。
よりよい治療選択に向けた術後予測の高精度化。
高度医療の発展に貢献
医療支援ロボットの研究
脳血管カテーテル手術の支援機器(遠隔操作、手技記
録、訓練など)、脳血管の計算シミュレーション、血管に
埋め込むデバイスの長期調査を行っています。
研究の功績が評価され、日本コンピュータ外科学会20
12年度論文賞(医学賞)を受賞。
脳血管カテーテル手術の遠隔操作システム
発明者となっている特許件数は
国内登録25件、国内出願80件
名古屋大学医学部と共同で脳血管カテーテル手術を支援する装置の研
究を行っています。脳血管カテーテル手術は、足の付け根からカテーテ
ルを入れることで脳の奥にある血管を治療できるため、入院期間が短く
て済むなどのメリットがあります。
一方、カテーテルによる遠隔治療のために、カテーテルを操作する医師
には非常に繊細な作業が要求されています。この作業の安全支援や治
療時間短縮に向けて、ロボット制御を応用した支援装置や訓練装置を
脳動脈瘤のリアルタイム変形
シミュレーションの例
開発しています。
永野研究室 学生の取り組み
柴田 賢 さん
血管内移動ロボットの基礎研究を行っています。カプセル
型のロボットを磁石を使って外部から遠隔操作します。現
在、ロボットの移動に必要な反発磁力と浮力のバランスを
実験で確認しています。この後、カプセルの中に入れるマイ
クロカメラ、バッテリー、無線送信部などの配置設計を行っ
ています。
清水 英之 さん
触診トレーニングマシンを開発しています。マシンの皮膚の
硬さはボリュームで設定できるようになっています。現在、セ
ンサの波形を確認しながら、皮膚の硬さの変化速度を測定し
ています。皮膚の柔らかい・硬いは人によって感じ方が違い
ますが、このマシンを使用すれば、決まった硬さを覚える訓
練が可能となります。
高度な技術・技能を習得するために
ロボット技術で貢献したい。
永野研究室では
医療関係の他にも高度な技を必要とするパティシエに注目し、食品作りの研究もしています。
これまで、ロボットによる巨大たこ焼きやソフトクリーム作りに挑戦しました。
これらの研究課題は卒研生とのディスカッションから生まれたものです。
卒研生たちは、自分の思い入れの深い研究テーマに夢中になりながら、電子制御やロボットの技術を修
得していきます。
名和研究室
目指している研究は……
マイサテライト(自分の衛星)から携帯電話と同じように宇宙や
地球の情報を受信。
数億円もかかる防振装置の低コスト化を実現。
人工衛星の電波受信
微小振動・変位計測を研究
地球を周回している衛星だけでなく、遠い金星や木星
からの衛星電波の受信をします。
手のひらサイズのセンサで、原子10個分を並べた幅
の振動や変位を測定します。
衛星軌道追跡画面
世界で唯一をつくりあげる
衛星信号用受信アンテナ
原子サイズから宇宙サイズまで、世界で唯一の
センサシステムの開発を目指しています。
名和研究室 学生の取り組み
松浦 龍 さん
アメリカの気象衛星 NOAA からの信号を受信し、晴
れた日本はもとより、夜の日本や三次元画像も見る
ことが出来るシステムを開発します。美しい日本の画
像を映し出した時は、苦労も忘れてしまいます。
失敗は成功のもと!!
あきらめずに挑戦する技術者になってほしい。
臼井 裕哉 さん
月や惑星表面を探査するロボットを開発し
ています。今は、基礎的な走行に関する
研究をしていますが、惑星表面を自由に
動き回るロボットが出来ることを楽しみに
しています。
名和研究室では
学生の“自主性”を重んじています。
「失敗は成功のもと」と言います。学生時代の経験は、必ず将来の飛躍につながります。
失敗を恐れず、何にでもどしどし挑戦し、世界に羽ばたく技術者に成長することを願っています。
創造力を育み
実践的な技術を身につける
はゼロからのスタートでしたが、大学
アイデアを、大会で他大学が実現して
の授 業 で得 られ た最 新 の技 術 や知
いたことに、「もっと考えればできたの
識、顧問の先生のアドバイスで、夢の
か・・・」と考えさせられることもありました。
実現に向けてロボットを創りあげてい
きました。
ロボットへのこだわりと想い
メンバーがロボットについて語るときの
ロボットをゼロから創る
アイデアをカタチにする難しさ
顔は、まるで子供を自慢する親の様。
ロボコンで使用されるロボットは、その
デザインやコンセプト、動きひとつとって
見た目では想像がつかないほどにさま
も、大きな愛着があります。そこまで愛
ざまな知識と技術が散りばめられてい
情を注ぎ、つくられたロボットで出場した
ます。
ロボコンでの経験は、一生忘れられな
機体の強度やバランス、制御の手法な
い宝物です。
どをしっかり考えながら新たな技術を
搭載したロボットが必要となります。ロ
ロボットを開発するために必要なのは
ボ部では、過去の出場経験での知識
知識、技術、そして、アイデア。今回の
や技術だけでなく、部員からの新しい
参加に向け、さまざまなアイデアを出し、
発想を随所に盛り込んだ機体づくりに
試し、失敗を重ねてきました。また、メン
徹しました。先輩から受け継いだ技術
バー内では実現不可能と思われていた
舞台はアメリカ
広大な砂漠で実証実験
2013年大会には、アメリカ、韓国、コ
スタリカなど24チームが参加。小型ロ
アメリカネバダ州のブラックロック砂漠
ケットで上空 5000mから投下するロー
で行われる、ロケットを使用した小型ロ
バ(自律型ロボット)が、いかにゴール
ボット大会「ARLISS」のローバ実走コ
まで近づくかを競いました。大会当日、
ンペティションに、3年連続で出場。東
実際の打ち上げが始まると、思わぬ問
海圏の参加大学は本学のみ。2012
題が各チームとも発生。本学の2チー
年大会には、STELAⅠ(4年生チーム)
ムとも、1回目の打ち上げ時にタイヤが
自分たちのアイデアを
各国チームに発表
が7位、STELAⅡ(2年生チーム)が6
外れるアクシデントに見舞われ、急遽
各国のチームが集まり、自分たちのア
位と大健闘の結果を残しています。
その固定方法の変更を行いました。さ
イディアやロボットの技術を発表する場
らに大会前日の雨でできた、車の輪だ
でもある ARLISS。各チームとも自信作
ちがロボットの走行の妨げに。モータの
のロボットを披露する技術報告会が行
調整を行ったり、タイヤ形状を変更した
われました。発表は、もちろん英語。本
り・・・。打ち上げ直前まで調整が行わ
学は輪周りを強化した機体や初めての
れました。
試みの2段パラシュートの発表を行いま
※ ARLISS ( A Rocket Launch for International
Student Satellites)超小型人工衛星 CanSat の
サブオービタル(大気圏内)打ち上げ実証実験
した。学生たちが国際的な大会に参加
することは、グローバルな視野を広げ、
国際感覚を身につける場でもあります。
大会当日はストームによるアクシデント
もありましたが、設計どおりの基本性能
は実証できました。
キャンパスライフ
―楽しいイベント満載―
4年間を通して、様々なイベントが待っています。心から楽しみながら、
いつの間にかチームワーク、コミュニケーション力、統率力、粘り強さなどを身に付ける
ことができます。
種子島ロケットコンテスト
小型ロケット
NHK ロボットコンテスト
ネバダ州砂漠でのロボット実験
スポーツ大会