利益相反に関する声明 マーサー・インベストメンツ部門

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利益相反に関する声明
マーサー・インベストメンツ部門
2016年4月
利益相反に関する声明
マーサー・インベストメンツ部門
目次
はじめに ......................................................................................................................................................... 1
利益相反の認識 ............................................................................................................................................ 2
利益相反の種類 ............................................................................................................................................ 3
具体的な利益相反......................................................................................................................................... 4
マーサーとクライアントとの利益相反 .................................................................................................. 4
クライアントとの料金設定 ........................................................................................................ 4
投資のソリューションとサービス ............................................................................................ 5
クライアントと従業員、その家族間、または重要な個人関係の利益相反 ......................................... 6
マーサーの投資マネジャーの提供 ............................................................................................ 6
投資マネジャーとの関係 ............................................................................................................ 7
マーサーのクライアント間の利益相反 ................................................................................................ 7
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は じめ に
マーサーは、組織人事、福利厚生、退職金・年金、資産運用分野における大手グローバル・コン
サルティング会社です。 マーサーは、最も重要な資産である人材の健康、財産、および成果の向
上のために、世界中のクライアントを支援しています。 マーサーは、マーシュ・アンド・マクレ
ナン・カンパニーズ(NYSE:MMC)の完全所有子会社です。
マーサー・インベストメンツ部門(マーサー)は、投資サービスの大手グローバル・プロバイダ
ーであり、 40 年以上にわたってクライアントのニーズに応えることに専心してきました。 当社
はリサーチ、分析ツール、投資アドバイスの提供にくわえ、投資アドバイスの実践も行っていま
す。
利益相反に、マーサーの一部の事業部門に内在するものです。 利益相反とは、実際に存在するか、
または外見上存在するかにかかわらず、個人または企業が他方を犠牲にして一方に便宜を図ろう
とすることを意味します。 こうした利益相反には、さまざまなプロフェッショナル・サービスを
提供する大手企業であれば、どこにでも内在するものもあれば、マーサーがクライアントに提供
するサービスの本質に由来するものもあります。 マーサーは、クライアントの利益を守るために
定めた方針および手順を通じ、また、情報開示により、このような利益相反の管理に努めており、
倫理と透明性を重んじた事業活動を行うことに取り組んでいます。
この声明文には、マーサーが確認している一般的な利益相反の概要および利益相反の管理と軽減
策が記載されています。 ただし、現在わかっている、あるいは今後発生する可能性のある利益相
反のすべてを網羅しているわけではありません。 また、マーサーの他の事業部門との関係に関連
する可能性のある利益相反は対象としておりません。
この文書を読んで質問がある場合、または具体的な内容についての詳細が必要な場合は、マーサ
ーの担当者に問い合わせてください。
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利益相反の認識
利益相反の特定、管理、および軽減には、常に取り組んでいく必要があります。 マーサーは、
継続的なトレーニング、コミュニケーション、情報開示の確認、監視とテストを通じて、利益
相反を意識した環境を整えていると確信しています。 このプロセスは、主に次のような要素で
構成されます。
·
·
·
·
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行動規範:従業員は、就業条件としてマーサーの行動規範『The Greater Good 』を順守
する必要があります。 『The Greater Good 』には、利益相反を含む倫理問題に対応す
る際の明確な要件およびガイドラインが定められています。
贈答品および接待に関する方針:従業員は、贈答、飲食、または接待を受けることで不
正に影響を受けないようにするために定められた、贈答品および接待に関する方針を順
守する必要があります。
クライアントの秘密の保護義務:従業員は、クライアントの秘密を保護し、インサイダ
ー取引規制法および関連法を順守する義務があることについて説明を受けています。
個人的な投資に関する報告:一定の従業員は、個人投資を規定する方針の適用対象にも
なり、一般的に、一定の個人投資についての報告や事前承認が必要です。
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利益相反の種類
利益相反は以下のような関係で起きる可能性があります。
·
·
·
·
マーサーとクライアント間
マーサー内部の事業分野間または法人間
マーサーの経営者または従業員とクライアントの間
クライアントのさまざまなニーズと要件間
利益相反は以下のような状況で起きる可能性があります。
· シンプルだが範囲が特定されたソリューションを利用可能な場合に、クライアントに、より
複雑なソリューションを提供するなど、クライアントとの料金設定から高収益を得るとき
· クライアントにサービスまたは製品を提供する者とマーサーが関係を持つとき(料金設定や
手数料など)
· 機密情報を受け取るとき
· 従業員に成果に関連した報酬が支払われるとき
· 従業員が、クライアントやサービスプロバイダと個人的な関係を持つとき
· 贈答や接待がクライアントや見込み客に提供されるとき、または主要なサービスプロバイダ
からスタッフに提供されるとき
· 従業員がマーサー以外の立場にあるとき
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具体的な利益相反
主な利益相反の説明とその管理方法を以下に示します。
マ ー サ ー と ク ライ アン ト と の 利 益相 反
マーサーの投資サービスは、クライアントが自身の希望に合わせて当社との関係レベルを選択
できるように一連のサービスとして提供されます。 マーサーは、当社のビジネス・モデルがク
ライアントにとって柔軟性の高いものであると同時に、当社自身の利益とクライアントの利益
とが相反する可能性を持っていることを認識しています。 この種の主な利益相反の説明とそ
の管理方法を以下に示します。
クライアントとの料金設定
マーサーは広範な料金設定で、さまざまなサービスをクライアントに提供しています。 現在の
料金設定には、固定料金、時間ベース料金、手数料、運用対象の資産ベースの料金が含まれま
す。
マーサーでは、クライアントへの委任ソリューションサービスの提供にマルチマネジャー構造
が使用されています。 マーサーは委任ソリューションのプロダクトとサービスにおいて投資マ
ネジャーが採用される状況では、交渉してできるだけ低料金になるように努めていきます。
マーサーでは、一部の委任ソリューションのクライアントを対象に、マーサーへの手数料は投
資マネジャーに支払う投資運用手数料とは別に定めた料金設定をしています。 この設定を「ネ
ット料金」または「個別料金」と呼んでいます。 また、一部の市場では、マーサーへの手数料
は投資マネジャーに支払う投資運用手数料を含めた金額とする料金設定をしています。 この設
定を「総額料金」または「一括料金」と呼んでいます。 総額ベースの料金設定では、料金、
または数量割引を交渉して資産クラスや投資マネジャーを選ぶインセンティブをマーサーに持
たせることになるかもしれません(マーサーのクライアントの運用対象資産の金額が増えると、
投資マネジャーに支払う手数料は減ります)。 また、投資マネジャーの手数料だけを判断基準
にして、投資マネジャーを選ぶインセンティブをマーサーに持たせるかもしれません。
軽減策(対策)
マーサーは料金だけに基づいた投資マネジャーの選択をしません。
·
マーサーが運用するポートフォリオに対して、投資マネジャーとしてマーサーが得る手数料
については、開示文書および契約書に記載されており、適用される法律を順守するよう構成
されています。
·
マーサーは、マネジャー戦略のレーティング、推奨、または選択について文書化されたプロ
セスに従っています。 これらのプロセスでは、一貫したガバナンスを実践しています。
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·
マーサーにとっては、クライアントとの長期的な関係がインセンティブになりますが、その
ような関係は、投資プロセス以外の要因に基づいた意思決定によって、投資の運用結果が基
準を満たさないというリスクを負うことで損なわれることになります。
·
資産配分の推奨案を提出する場合、マーサーではそれぞれのクライアントの投資ニーズや目
標、財務状況、リスク許容度、長期的な利益、さまざまな資産クラスのリスク特性を考慮し
ています。 また、通常は、運用対象のアカウントについて資産配分やリスクの設定基準が
クライアントから提示され、それらの基準はクライアントの同意がなければ変更できません。
· マーサーでは通常、投資のパフォーマンスとリスク目標をクライアントとともに設定し、定
期的に見直しています。
投資ソリューションとサービス
マーサーは、投資戦略、資産クラス、資産配分、特定の投資、投資プロバイダに関するアドバ
イスから、コンサルティング執行、または委任の投資ソリューションにいたるまで、投資に基
づいた多数のサービスとソリューションをクライアントに提供しています。 マーサーは、投資
に関連する最高のアイデアが組み込まれたさまざまな委任ソリューションをクライアントに提
供しています。 このようなソリューションには、コンサルティング執行サービスやマーサーの
ダイナミック・デリスキング・サービスなどが含まれます。 このソリューションは通常、マー
サーが運用する投資ファンド(「マーサー・ファンド」)を使用しますが、マーサーの利益と
クライアントの利益に対立が生じる可能性があります。
委任ソリューションにより、クライアントがマーサーを採用する場合、マーサーから直接助言
を受ける関係を選択する場合に比べ、マーサーの得る収益が大きくなるかもしれません。 これ
によって、マーサーがクライアントや見込み客に、不適切に委任ソリューションを推奨するイ
ンセンティブが生じる可能性があります。 マーサーはクライアントに他のプロバイダのマネジ
ャー・リサーチの利用を勧めないのと同様に、マーサーが提供するような委任ソリューション
で他のプロバイダの利用を勧めることはないでしょう。
マーサーは引き続き、委任ソリューションの一環として投資コンサルティング・サービスを提
供します。 そうして提供するアドバイスの性質は、クライアントが直接助言を受ける関係にお
いてマーサーがクライアントに提供するアドバイスの種類とは異なることになります。 特に、
パフォーマンスに関するコメントや入れ替え候補についてのアドバイスは、マーサーの委任ソ
リューション枠内で利用可能な戦略と資金に限定されることになるでしょう。
軽減策(対策)
· 委任ソリューションをクライアントに紹介するときには、厳密なプロトコルに従っています。
このプロトコルは、マーサーとクライアントとの関係がアドバイザリーアプローチに基づく
場合と委任ソリューションアプローチに基づく場合との違いを完全に理解するように作成さ
れているため、クライアントは十分な情報に基づいた意思決定ができます。
· クライアントに対して、料金とサービスが明確に開示されています。
· 提供されるサービスの内容が、サービスの開始前に、マーケティングとプレゼンテーション
の資料および契約書で、クライアントに対して明白に示されます。
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· 委任ソリューションでは、マーサーはグループとしてより多くの収益を得る可能性があると
同時に、より多くのサービスを提供し、より大きな責任を担っています。
· 委任ソリューションは、クライアントのニーズに合う場合にのみ提供されます。
ク ライ アン ト と 従 業 員 、 その 家 族間 、 ま た は重 要 な個 人 関係 の 利 益相 反
クライアントの利益と、従業員やその家族、または重要な個人関係の利益との間で、利益相反
となる状況が発生する場合があります。 以下に、このような利益相反の例を示します。
· 従業員が株式を保有する、または、その可能性がある法人内の機密情報へのアクセスで得る
利益
· サービスプロバイダから受ける贈答品や接待などの個人的な利益
· 収益目標などの財務的目標の達成に関連する個人の報酬
· マーサーでの役割の他にマーサー以外の役割に就いている個人から生じる利益相反
軽減策(対策)
· マーサーには、このような利益相反を最小にするための方針、手順、規範があります。それ
は、『The Greater Good』、個人による証券取引に関するポリシー、贈答と接待に関するポ
リシー、社外での職務に関するポリシーなどです。
· 主要なポリシーの順守状況はモニタリングされています。
· マーサーは公式な業績評価と報酬システムを運用しており、個人の報酬を決める際に多くの
要素が考慮されるようにしています。
マーサーのマネジャー・リサーチの提供
マーサーは、投資マネジャーの調査結果をマーサーのすべてのクライアントに提供する前に、
特定のクライアントや投資実践チームに提供するインセンティブを持っている可能性がありま
す。 潜在的価値のある情報の例としては、マネジャーが提供する投資戦略のマーサー・レーテ
ィングの変更や、特定の戦略またはファンド商品への新たな投資が受け入れ可能かどうかの受
託余力などが挙げられます。
軽減策(対策)
· マーサーは、投資マネジャーの調査結果(新規および更新)を独自の MercerInsight® プラ
ットフォームのすべての利用者(社内および社外を含む)に同時に公開しています。 Merce
rInsight プラットフォームに公開される調査結果には、マネジャーに関するニュース、マ
ネジャーの投資戦略のレーティング変更に対するマーサーの決定、新規投資の受け入れに関
するマネジャーの受託余力に関する情報などが含まれています。
· マーサーは、他のクライアントより先に自社の利益または一部のクライアントの利益になる
ような新たな情報に基づいて行動する可能性を最小限に抑える規則を整備し、実施していま
す。
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投資マネジャーとの関係
マーサーは、マーサーがマネジャーとの間で定めた料金設定に応じて、特定のマネジャーのレ
ーティングに便宜を図ったり、特定のマネジャーにクライアントの資産を配分しようとするイ
ンセンティブを持っているかもしれません。 たとえば、マーサーでは、運用対象のクライアン
ト資産の金額に応じて数量割引を提供するマネジャーに便宜を図ろうとするインセンティブを
持っているかもしれません。
また、マーサーは、マーサーまたはマーサーの系列会社のクライアントでもある投資マネジャ
ーの戦略のレーティング、見直し、推薦などを実施することがあります。 このような投資マネ
ジャーは、マーサーやマーサーの系列会社から広範囲にわたるコンサルティング・サービスを
受けたり、マーサーが設計・開発したソフトウェアやデータベースの使用ライセンスを購入し
たり、マーサーのグローバル・インベストメント・フォーラムの参加費を支払ったりしている
ことがあります。 マーサーやマーサーの系列会社も、世界的にマーサーやマーサーの系列会社
が推奨または利用している投資マネジャーの親会社や系列会社に、コンサルティング・サービ
スや委任投資サービスを提供している場合があります。 マーサーがこのような投資マネジャー
から得る収益は、当社がマネジャーやその戦略を他のマネジャーよりも高く評価する誘因にな
る可能性があるため、マーサーが投資マネジャーを客観的に採用したり、解約することの妨げ
になるおそれがあります。
軽減策(対策)
·
マーサーは、マネジャーの戦略のレーティング、推奨、または選択について文書化されたプ
ロセスに従っています。 これらのプロセスでは、一貫したガバナンスを実践しています。
·
マーサーでは、投資の評価、採用、解約のプロセスのいかなる場合でも、マネジャーのステ
ータスをマーサーやマーサーの系列会社のクライアントとして見なすことはありません。
·
マーサーは、マーサーやマーサーの系列会社のクライアントでもあるマネジャーの優遇を防
止するよう合理的に定められた方針および手順を採用してきました。
·
マーサーは、マーサーやマーサーの系列会社が投資マネジャーから利益を受け取っても優先
的な取り扱いはしないことをマネジャーに表明しています。
マ ー サ ー の クラ イ ア ン ト間 の 利益 相 反
マーサーのクライアント数は多く多様であるため、同じ業界やセクターで互いに競合したり、
限られた投資機会について競合したりする可能性があります。 マーサーは、当社にとって影
響力が強いと感じられたり、より貴重であると感じられるようなクライアントにサービスを提
供することによって得られる利益が、これらのクライアントを他のクライアントよりも優遇す
るリスクをもたらすものであることを認識しています。
軽減策(対策)
·
マーサーは、マネジャー調査のレーティング情報を MercerInsight プラットフォームを通
じて公開するタイミングについて、特定のクライアントを他のクライアントと差別化したり、
優遇したりすることはありません。ただし、クライアントそれぞれの状況に応じてアドバイ
スが異なったり、特定のクライアント向けにアドバイスをカスタマイズしたりする場合があ
ります。
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利益相反に関する声明
マーサー・インベストメンツ部門
· マーサーは限られた投資機会を、クライアントそれぞれの目標、委任権限、投資戦略などの
関連要素を考慮して、正当で公平な形でクライアントに配分します。
· マーサーは、コンサルタントがそれぞれのクライアントに応じてさまざまな意見を持ち、個
別化され、時にはその判断が主観的であったりすることは、クライアントの利益になると考
えています。 したがって、投資アドバイスはクライアントそれぞれの目標に合わせて行わ
れます。
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