rRNA 分子を標的とした定量的 RT-PCR 法によるヒト腸内細菌叢の解析法の開発 rRNA 分子を標的とした定量的 RT-PCR 法による ヒト腸内細菌叢の解析法の開発 松 田 一 乗 Establishment of an Analytical System for the Human Intestinal Microbiota, Based on Reverse Transcription–Quantitative PCR Targeting rRNA Molecules Kazunori Matsuda Yakult Central Institute for Microbiological Research 1796 Yaho Kunitachi, Tokyo 186-8650 Japan Abstract Human intestinal tract harbors the complex microbial community (intestinal microbiota) that includes several hundreds of species, which has been found to be closely associated with the human health. Recently, several molecular techniques such as FISH, DNA sequencing, DNA fingerprinting, microarray, and quantitative PCR (qPCR) with rRNA gene-targeted oligonucleotide probes or primers also have been developed for the intestinal microbiota analysis as a culture independent method. These new technologies enabled accurate and convenient analysis of targeted predominant anaerobic bacterial species that are difficult to be cultured. However, it has been demonstrated that sensitivity of above molecular techniques is not sufficient to quantify the subdominant populations. To resolve the problem, we have developed an analytical system based on reverse-transcription quantitative PCR (RTqPCR) using specific primers that target bacterial rRNA molecules. By targeting rRNA molecules, which are present at 1,000 to 10,000 copies per cell, RT-qPCR has 100 to 1,000 times the sensitivity of conventional methods. Thanks to its high sensitivity, rRNA-targeted RT-qPCR covers a variety of intestinal bacterial populations including the subdominant bacteria such as lactic acid bacteria and opportunistic commensal pathogens: Staphylococcus, Pseudomonas , and Clostridium perfringens . This RTqPCR method has the following several advantages; 1) High sensitivity (lower detection limit: 102 – 104 cells per g of feces), 2) High precision and high reproducibility, 3) Rapidity. Therefore, it will enable the large-scale, systematic, quantitative analysis of human intestinal microbiota, which should be effective for investigating several in situ aspects: the effects of probiotics or prebiotics and the relationship between microbiota and the human health. はじめに あるが、その構成は各個人に固有でありかつ安定してい ヒトの腸管内には多種多様な微生物群がバランスを保 る。腸内細菌叢構成菌はさまざまな生理活性を有してお ちながら生息しており、この複雑な微生物群集は総称し り、その代表的なものとして食物を発酵し消化を助長す て腸内細菌叢と呼ばれる。ヒト腸内細菌叢は Firmicutes、 ること、その過程で有機酸や腐敗物質を産生すること 3)、 Actinobacteria、Fusobacteria、Fibrobacteres、 外来物質(薬物)や内在物質(胆汁酸)を代謝すること 4)、 Proteobacteria、Spirochaetes、 お よ び Bacteroidetes 宿主の腸管の成熟を促すこと 5)、宿主の免疫系と相互作 の 7 つの門にまたがる 100 ~ 300 種類の菌種から構成さ 用すること 6)、外来病原菌を排除すること 7)、などが知 れている 1,2)。それらの生息レベルは菌種により糞便 1 られている。腸内細菌叢はこれらの機能を介して宿主の g あたり 10 個から 10 個に及ぶ範囲で非常に多様で 健康状態と密接に関係しており、そのバランスが崩れ 2 11 1 ヤクルト研究所研究報告集 第 31 号,01–14(2013) ることにより腸の機能異常(下痢、便秘、過敏性腸症候 着目し、これを標的とした定量的 RT-PCR(RT-qPCR: 群)や腸疾患(感染性腸炎、潰瘍性大腸炎、クローン病、 reverse transcription qPCR)法による腸内細菌叢解析 。 システムの構築を試みた。本稿では、RT-qPCR 法の開 大腸癌)が引き起こされることが示唆されている 8,9) また、近年では腸内細菌叢が肥満およびメタボリックシ 発に関する研究成果を紹介した上で、本法の特徴と腸内 ンドローム発症に関係することを示す研究が相次いで発 細菌叢の解析におけるその有効性を考察する。 表されている 10-12)。一方で、食事 13,14)や宿主の健康状 態(病気、年齢、ストレス)15-17)、医薬品の服用 18,19)な RT-qPCR 法による高感度な腸内細菌叢解析法の構築 どが腸内細菌叢の形成に重要な影響を与えることが知ら 図 1 には rRNA 分子を標的とした RT-qPCR 法によ れている。したがって、ヒトの健康増進において宿主と る菌数定量の原理を示した。本法では、糞便より抽出 腸内細菌叢との相互作用を明らかにすることは非常に重 された総 RNA を鋳型として rRNA 遺伝子を標的とし 要であり、そのためにはまずこの複雑多様な生態系の微 た菌群・菌種特異的プライマーを用いた RT-PCR を行 生物構成を正確に把握することが必要である。 う。その増幅産物をリアルタイム PCR 装置により検出 し、糞便中の標的細菌の菌数をその標準菌株の RNA を ヒト腸内細菌叢の解析手法 用いて作製する検量線により算出する。本法が標的と 腸内細菌叢の構成の解析は主に培養法により行われ する rRNA 分子は、リボソームの構成成分として細胞 。本手法は、目的とする細菌が検体 1 g あ 内に数千から数万分子存在していることが知られてい てきた 20-23) 。したがって、本分子を標的とすることにより たり 100 個程度の低い菌数レベルで存在する場合でも、 る それを選択的に分離培養することができる。しかしな 従来の DNA を標的とする手法に比べて検出感度を飛躍 がら、これらの解析作業には多大な労力と時間を必要 的に向上できる可能性がある。一方で、一般的に RNA とするのみならず、結果が選択培地の性能による影響 は DNA と比較して安定性が低く 46)、熱処理や栄養状態 を受けやすい、細菌の同定精度は技術者の経験に寄る の変化などの環境的要因、また増殖効率の違いなどで細 ところが大きいといった問題点があった。一方、1980 胞中の rRNA 量が変動することが報告されており 47-49)、 年代より分子・遺伝学的手法が細菌分類学に用いられ rRNA 分子を菌数測定の指標として使用するには、細 るようになり、細菌のリボソームを構成する小型のサ 菌の増殖状態と rRNA 量の関係を明らかにする必要が ブユニット(16S)に存在する RNA をコードする遺伝 ある。そこで本研究では、rRNA 分子を標的とした RT- 子(16S rRNA 遺伝子)の塩基配列を指標とした系統分 qPCR 法を腸内細菌叢の解析に応用可能であることを確 類が幅広く用いられるようになった 24)。これを受けて、 認するため、最初に腸内の優勢菌群からサブドミナント rRNA 塩基配列を標的としたさまざまな分子生物学的手 な菌群までを網羅するプライマーセットを作製し、本プ 法[FISH(fluorescence in situ hybridization)法 25-28)、 ライマーを用いた RT-qPCR 法の検出感度および測定精 DNA シーケンス法 、フィンガープリント法 2,14,29-32) 44,45) 度を解析した。さらに、RT-qPCR 法により健常成人の 33- 、定量的 PCR(qPCR)法 40-43)、等]が腸内細菌叢の解 糞便を解析し、従来法による結果との比較を行った。 39) 析に幅広く用いられるようになり、これにより腸内細菌 叢に生息する難培養菌を含む多くの細菌を培養すること 〈RT-qPCR 法による検出下限値の測定〉 なしに検出・同定・定量することが可能となった。しか 腸内の優勢菌群からサブドミナントな菌群までを網 しながら、それらの手法の検出下限値は最も低いもので 羅するため、16S または 23S rRNA 遺伝子配列をもと も糞便 1 g あたり 10 個であり、これより低い菌数レ に、既報 ベルで存在する細菌を精度よく解析することができな 菌種特異的プライマーセットを作製した 53,54)(表 1)。 かった。そこで本研究では、ヒト腸内細菌を低い菌数 図 2 に は Enterobacteriaceae お よ び Enterococcus 特 で存在する菌群も含めて網羅的に定量できる手法を確 異的プライマーの検出感度を解析した結果を示した。 立するため、細菌中に多コピー存在する rRNA 分子に Escherichia coli および Enterococcus faecalis の各純 5 2 のものを含む 20 種類の菌群・菌属・ 41,50-52) rRNA 分子を標的とした定量的 RT-PCR 法によるヒト腸内細菌叢の解析法の開発 A rRNA RT-PCR PCR RNA cDNA B Threshold line 30 105 104 103 102 101 100 0 10 20 CT 20 CT 10 0 30 PCR 100 102 104 106 RNA CT value 図 1. rRNA 分子を標的とした RT-qPCR 法による腸内細菌叢の解析原理 (A)糞便より抽出された総 RNA を鋳型として rRNA 遺伝子を標的とした菌群・菌種特異的プライマーを用いた RTPCR を行う。増幅された二本鎖 DNA は蛍光色素・SYBR® Green I によりラベルされ,その蛍光強度はリアルタイ ム PCR 装置により検出される。 (B)糞便中の標的細菌の菌数をその標準菌株の RNA を用いて作製する検量線によ り算出する。最初に測定する細菌の標準菌株から総 RNA を抽出し,元の菌液の DAPI カウント法による菌数をもと に濃度調整した RNA を鋳型として RT-qPCR を行う。得られた増幅曲線上に Threshold ラインを設定し,それと増 幅曲線との交点のサイクル数(CT 値)を求める。CT 値を縦軸に,供試した RNA 量(DAPI カウント菌数換算)を横軸 にプロットし得られる近似曲線を検量線とする。 40 A y = -3.45x + 38.82 35 R2 = 0.987 30 25 20 15 y = -3.23x + 29.13 2 10 R = 0.998 5 -2 0 2 4 6 40 B y = -3.34x + 30.78 2 35 R = 0.998 30 25 20 15 y = -3.36x + 24.42 10 R2 = 0.999 5 -4 -2 0 2 4 6 Log10 cells/reaction 図 2. RT-qPCR 法および qPCR 法の検出感度の比較 BHI ブロスおよび MRS ブロスで 37°C,18 時間培養した E. coli YIT 6044T(A)および E. faecalis YIT 2031T(B) の各菌液より総 RNA および DNA をそれぞれ抽出した。同時に菌液中の菌数を DAPI カウント法により測定し, 10–3 個から 105 個に相当する総 RNA および DNA を鋳型として RT-qPCR(○)および qPCR(●)をそれぞれ行った。 CT 値に対する近似曲線に直線性が認められる RNA および DNA の濃度範囲を求めた。 3 ヤクルト研究所研究報告集 第 31 号,01–14(2013) 表 1. 腸内細菌叢の解析に用いるプライマー 標的細菌 a Clostridium coccoides group Clostridium leptum subgroup Bacteroides fragilis group Bifidobacterium Atopobium cluster Prevotella Clostridium perfringens Enterobacteriaceae Lactobacillus casei subgroup Lactobacillus gasseri subgroup Lactobacillus plantarum subgroup Lactobacillus reuteri subgroup Lactobacillus ruminis subgroup Lactobacillus sakei subgroup Lactobacillus brevis Lactobacillus fermentum Lactobacillus fructivorans Enterococcus Staphylococcus Pseudomonas プライマー名 g-Ccoc-F g-Ccoc-R sg-Clept-F sg-Clept-R3 g-Bfra-F2 g-Bfra-R g-Bifid-F g-Bifid-R g-Atopo-F g-Atopo-R g-Prevo-F g-Prevo-R s-Clper-F ClPER-R En-lsu-3F En-lsu-3'R sg-Lcas-F sg-Lcas-R sg-Lgas-F sg-Lgas-R sg-Lpla-F sg-Lpla-R sg-Lreu-F sg-Lreu-R sg-Lrum-F sg-Lrum-R sg-Lsak-F sg-Lsak-R s-Lbre-F s-Lbre-R LFer-1 LFer-2 s-Lfru-F s-Lfru-R g-Encoc-F g-Encoc-R g-Staph-F g-Staph-R PSD7F PSD7R 塩基配列(5' - 3') AAATGACGGTACCTGACTAA CTTTGAGTTTCATTCTTGCGAA GCACAAGCAGTGGAGT CTTCCTCCGTTTTGTCAA AYAGCCTTTCGAAAGRAAGAT CCAGTATCAACTGCAATTTTA CTCCTGGAAACGGGTGG GGTGTTCTTCCCGATATCTACA GGGTTGAGAGACCGACC CGGRGCTTCTTCTGCAGG CACRGTAAACGATGGATGCC GGTCGGGTTGCAGACC GGGGGTTTCAACACCTCC GCAAGGGATGTCAAGTGT TGCCGTAACTTCGGGAGAAGGCA TCAAGGACCAGTGTTCAGTGTC ACCGCATGGTTCTTGGC CCGACAACAGTTACTCTGCC GATGCATAGCCGAGTTGAGAGACTGAT TAAAGGCCAGTTACTACCTCTATCC CTCTGGTATTGATTGGTGCTTGCAT GTTCGCCACTCACTCAAATGTAAA GAACGCAYTGGCCCAA TCCATTGTGGCCGATCAGT CACCGAATGCTTGCAYTCACC GCCGCGGGTCCATCCAAAA CATAAAACCTAMCACCGCATGG TCAGTTACTATCAGATACRTTCTTCTC ATTTTGTTTGAAAGGTGGCTTCGG ACCCTTGAACAGTTACTCTCAAAGG CCTGATTGATTTTGGTCGCCAAC ACGTATGAACAGTTACTCTCATACGT TGCGCCTAATGATAGTTGA GATACCGTCGCGACGTGAG ATCAGAGGGGGATAACACTT ACTCTCATCCTTGTTCTTCTC TTTGGGCTACACACGTGCTACAATGGACAA AACAACTTTATGGGATTTGCWTGA CAAAACTACTGAGCTAGAGTACG TAAGATCTCAAGGATCCCAACGGCT 増幅産物 文献 (塩基数) 440 41 239 41 495 552 52 41 41 190 41 513 41 170 428 53 50 54 296 53 197 53 54 53 289 53 182 53 303 53 289 53 414 51 452 53 337 53 79 53 215 54 a 目的とする細菌の 16S rRNA 遺伝子に特異的なプライマーセットを作製した。なお、En-lsu-3F/En-lsu-3’R につ いてのみ、23S rRNA 遺伝子を標的とした。 培養菌体より抽出された総 RNA の 10 倍段階希釈液を るそれと比較したところ、Y 軸切片の値は RT-qPCR が 鋳型として、本プライマーを用いた RT-qPCR を行った qPCR よりも 6 から 10 低く、RT-qPCR 法の検出感度 結果、E. faecalis では RNA 鋳型量が反応あたり 10–3 個 が qPCR 法に対して 64 から 1,024 倍高いことが認めら から 10 個の範囲で、E. coli では 10 から 10 個の範 れた。また、その他の特異的プライマーについても同様 囲で C T 値に対する近似曲線に直線性が認められた(R2 に解析を行い、それらの検出下眼値は反応あたり 10–3 > 0.99) 。RT-qPCR 法による標準曲線を qPCR 法によ 個から 10−1 個であることを確認した。なお、糞便を解 5 –1 5 4 rRNA 分子を標的とした定量的 RT-PCR 法によるヒト腸内細菌叢の解析法の開発 Log10 bacteria / ml culture 10 A 10 8 8 6 6 4 4 2 0 12 24 36 48 60 2 0 B 12 24 36 48 60 Incubation time (h) 図 3. 培養状態の違いが RT-qPCR 法による測定菌数に及ぼす影響 E. coli YIT 6044T(A)および E. faecalis YIT 2031T(B)を 60 時間連続培養し,その間の菌数の変動を培養法(●) および RT-qPCR 法(○)により測定した。RT-qPCR 法の検量線の作製には,各菌株を 18 時間培養した菌液より抽 出された総 RNA を使用した。 析する場合の検出下限値については糞便 1 g あたり 102 cluster に関しては、RT-qPCR 法による測 定 菌 数 およ 個から 10 個になると予測された。 び検出率は qPCR 法による結果と同等であった。一方、 4 腸 管 内に 低 い 菌 数 レ ベ ル で 生 息 する C. perfringens 、 〈培養状態の違いが RT-qPCR 菌数に及ぼす影響の解析〉 Lactobacillus 、Enterococcus 、Staphylococcus 、 お よ 培養状態の違いが RT-qPCR 法による測定菌数に及ぼ び Pseudomonas 等については、RT-qPCR 法による検出 す影響を調べるため、様々な培養期の菌体を用いて、培 率は qPCR 法あるいは培養法による結果よりも高かった 養法による測定菌数(CFU 数)と RT-qPCR 菌数との関 (P < 0.05) 。上記結果より、RT-qPCR 法はヒト腸内の優 係を調べた(図 3) 。E. coli および E. faecalis を 60 時 勢菌群および低い菌数レベルで存在する細菌を網羅的に 間連続培養し、その間の菌数の変動を両測定法により調 しかも正確に解析できる有効な手法であることが示唆さ べたところ、RT-qPCR 菌数は菌体の増殖時期に関わら れた。 ず CFU 数とよく一致することが確認された。対数増殖 期の細菌では RT-qPCR 菌数が CFU 数を上回る傾向が Enterococcus 、Streptococcus 、 お よ び Lactococcus の 観察されたが、その差は最大でも 4 倍にとどまり両測 菌属・サブグループ・菌種別測定系の構築と分布の解析 定法による菌数に有意な差はなかった。本結果は rRNA Enterococcus 、Streptococcus 、および Lactococcus 分子が菌数測定の指標となり得ることを支持するもので は、 通 性 嫌 気 性、 カ タ ラ ー ゼ 陰 性 の グ ラ ム 陽 性球 菌 あり、本分子を標的とした RT-qPCR 法を菌数測定に適 で あ り、Streptococcus thermophilus 、Lactococcus 用可能であると考えられた。 lactis 、E. faecalis と い っ た 菌 種 は 発 酵 食 品 に 広 く 用いられている 。 ま た、Enterococcus お よ び 55-57) Streptococcus は、ヒト腸内のサブドミナントな構成 〈RT-qPCR 法によるヒト糞便細菌叢の解析〉 RT-qPCR 法により健常成人 40 名(男性 24 名、女性 菌としてヒト糞便からの検出が数多く報告されている 16 名;年齢 20 ~ 65 歳[平均 41 ± 13 歳] )の糞便を解析 58,59) し、測定結果を従来法と比較した(表 2) 。ヒト腸内に優 にはさまざまな感染症原因菌が含まれており、その中で 勢に存在する嫌気性菌群である Clostridium coccoides も高度薬剤耐性を獲得したバンコマイシン耐性腸球菌 group、Clostridium leptum subgroup、Bacteroides (vancomycin resistant Enterococcus 、VRE)の増加は 。その一方で、Enterococcus および Streptococcus fragilis group、Bifidobacterium 、 お よ び Atopobium 世界的な問題となっている 60,61)。 5 ヤクルト研究所研究報告集 第 31 号,01–14(2013) 表 2. RT-qPCR 法,qPCR 法,および培養法による糞便細菌叢の解析結果の比較 A. RT-qPCR 法 Log10 cells 検出率 /g 糞便 a (%) B. qPCR 法 Log10 cells 検出率 /g 糞便 a (%) C. 培養法 検出率に有意差が認 Log10 CFU 検出率 められた組み合わせ f a (%) /g 糞便 Clostridium coccoides group Clostridium leptum subgroup Bacteroides fragilis group Bifidobacterium Atopobium cluster Prevotella Clostridium perfringens / Clostridium(L+) d Enterobacteriaceae Lactobacillus Enterococcus Staphylococcus Pseudomonas 10.2 ± 0.5 9.5 ± 0.7 9.8 ± 0.6 9.5 ± 1.0 9.1 ± 0.8 6.9 ± 1.9 100 100 100 98 100 88 10.1 ± 0.5 9.4 ± 0.8 9.4 ± 0.5 9.1 ± 0.9 8.9 ± 0.7 7.7 ± 1.4 100 100 100 98 100 63 NT NT NT 9.5 ± 0.5 NT NT 95 - A>B 4.3 ± 1.6 83 6.4 6 4.4 ± 1.5 48 A > B, A > C, C > B 7.1 ± 1.2 6.3 ± 1.5e 6.2 ± 1.4 5.3 ± 0.5 4.3 ± 0.7 100 98 85 85 30 8.2 ± 0.5 7.1 ± 0.9e 8.0 ± 1.4 ND ND 100 39 56 0 0 6.8 ± 1.1 5.6 ± 1.6 6.8 ± 1.5 3.7 ± 1.1 NT 100 90 45 70 - Total 10.6 ± 0.5b 100 10.5 ± 0.4b 100 10.5 ± 0.5c 100 標的細菌 A A A A > > > > B, C > B C B, C > B B NT,非実施;ND,非検出 a 成人 40 名の糞便を解析した結果の平均菌数および標準偏差を示した。 b RT-qPCR 法および qPCR 法により測定した 11 菌群・菌属・菌種の各総和を各手法の総菌数として算出した。 c M10 寒天培地による培養菌数を総菌数とした。 d 培養法では,CW 寒天培地上でレシチナーゼ C 陽性反応を示したコロニーを C. perfringens として計測した。 e RT-qPCR 法および qPCR 法による Lactobacillus 菌数については,6 サブグループおよび 3 菌種のプライマーの 解析により得られた菌数の総和により算出した。 f 方法 A,B,C 間での検出率の比較には Tukey 法(3 群間)または Fisher の正確確率検定(2 群間)を用い,有意 水準 5% で検定を行った。 そこで我々は、RT-qPCR 法によりヒト腸内における avium subgroup、Enterococcus faecium subgroup、 Enterococcus 、Streptococcus 、 お よ び Lactococcus E. faecalis 、Enterococcus casseliflavus subgroup、 の分布を詳細に解析するために、16S または 23S rRNA お よ び Enterococcus caccae が 同 程 度 の 菌 数 レ ベ ル 遺伝子配列をもとにこれらに対するサブグループ・菌 および頻度で検出され、その分布が多様なことが明ら (表 3) 。これらと既報の菌 種プライマーを作製した 62) か となった。Lactococcus では、L. lactis subgroup と を用いた RT-qPCR 法に Lactococcus piscium subgroup が 健 常 成 人 の 約 3 割 より健常成人 24 名(性別:男 15 名 / 女 9 名、年齢: から検出された。Lactococcus は環境や食品(肉、乳製 20 ~ 65 才、平均 39 ± 13 才)の糞便を解析した(表 品)などに遍在しているが、ヒト腸管からの検出に関す 4) 。 そ の 結 果、Enterococcus お よ び Streptococcus る報告はほとんどなされておらず 66)、本研究によって は、全被験者からそれぞれ平均で 106.2 個 /g 糞便およ Lactococcus の腸管内における分布がより明確になった。 属・菌種特異的プライマー 63) び 107.5 個 /g 糞便の菌数レベルで検出された。サブグ ループまたは菌種特異的プライマーを用いてさらに詳 RT-qPCR 法の利点と課題 細に解析したところ、Streptococcus 属細菌としては このように、rRNA 分子を標的とした RT-qPCR 法を Streptococcus salivarius が健常成人の腸管内に広く分 用いることによって、腸内細菌叢の構成菌を高感度か 布していた。本菌種は主に口腔から検出されることが つ正確に定量することが可能となった。表 5 には RT- 、今回新たに本菌種がヒト腸管 qPCR 法を含む各種腸内細菌叢解析法の特徴をまとめ 内に存在していることが認められ、その高い菌数レベ た。今回新たに構築した RT-qPCR 法は他の解析法に比 報告されているが 64,65) 個 /g 糞便、検出率 100%) べて、検出感度が高い、正確な定量結果が得られる、操 からヒト腸管内の常在菌である可能性が示唆された。 作が簡便である、などの利点を有している。特に検出感 ま た、Enterococcus 属 細 菌 と し て は Enterococcus 度の高さは突出しており、腸内に低い菌数レベルで存在 ルと検出率(平均菌数 10 7.4 6 rRNA 分子を標的とした定量的 RT-PCR 法によるヒト腸内細菌叢の解析法の開発 表 3. Enterococcus,Streptococcus ,および Lactococcus の菌属・サブグループ・菌種プライマー 標的細菌 a プライマー名 g-Encoc-F g-Encoc-R Enterococcus faecalis s-Efs-F s-Efs-R Enterococcus caccae s-Ecacc-F s-Ecacc-R Enterococcus cecorum s-Ececo-F s-Ececo-R Enterococcus sulfureus subgroup sg-Esulf-F sg-Esulf-R Enterococcus casseliflavus subgroup sg-Ecass-F sg-Ecass-R Enterococcus avium subgroup sg-Eavi-F sg-Eavi-R Enterococcus dispar s-Edis-F s-Edis-R Enterococcus faecium subgroup sg-Efm-F sg-Efm-R Enterococcus faecium s-Efm-F s-Efm-R Streptococcus genus g-Str-F g-Str-R Streptococcus agalactiae s-Sag-F s-Sag-R Streptococcus pyogenes s-Spy-F s-Spy-R Streptococcus pneumoniae / S. mitis s-Spn-F s-Spn-R Streptococcus salivarius s-Ssal-F subsp. salivarius / thermophilus s-Ssal-R Lactococcus lactis subgroup sg-Lclac-F sg-Lclac-R Lactococcus piscium subgroup sg-Lcpis-F sg-Lcpis-R Enterococcus genus 塩基配列(5' - 3') ATCAGAGGGGGATAACACTT ACTCTCATCCTTGTTCTTCTC CCCGAGTGCTTGCACTCAATTGG AGGGGACGTTCAGTTACTAACGT CCGCATAATAGTCGACACC GTCAAGGTAAGAGCAGTTACTCTCCTA TTCCATTTACCGCATGGTAGATGGAT CCGTCAAGGGATGAACTTTCCAC TTCTTTCTTATCGAACTTCGGTTCA ACTCTCATCCTTGTTCTTCTC CACTATTTTCCGCATGGAAGAAAG CCGTCAAGGGATGAACATTTTAC CAGCATCTTTTATAGGATGTTACTTTTCA GGTCCTTCGACTATCTCACTGG CCGCATAATATTAATGAACTCATGTTT CCGTCAAGGGATGAACATTTTAC AGCTTGCTCCACCGGAAAAAGA ATCCATCAGCGACACCSKAA GTCTGTCCAAGCAGTAAGTCTGAAGAG CATCACAGCTTGTCCTTAAGAAAAG AGCTTAGAAGCAGCTATTCATTC GGATACACCTTTCGGTCTCTC GTTATTTAAAAGGAGCAATTGCTT TTGGTAGATTTTCCACTCCTACCA AAGAGAGACTAACGCATGTTAGTAATTT AATGCCTTTAACTTCAGACTTAAAAA CAATGTGGACTCAAAGATTATAGAAGAATG GTCATGATACTAAGGCGCCCTA CAATGGATGACACATGTCATTTAT GGCACTGAATCCCGGAAAGGATCC TGTAGGGAGCTATAAGTTCTCTGTA GGCAACCTACTTYGGGTACTCCC GCTATCCAGCCCTAAGTGA AAAGGTTAGCTCACCGGCTTTGGGTA 増幅産物 文献 (塩基数) 336 53 419 62 318 62 311 62 410 62 311 62 213 62 318 62 164 62 65 62 309 63 285 63 443 63 396 63 682 62 613 62 614 62 sg-Eavi-F/R, s-Efm-F/R, g-Str-F/R および s-Spn-F/R については目的とする細菌の 23S rRNA 遺伝子を、その他 のプライマーについては 23S rRNA 遺伝子を標的とした。 a する菌群を正確に定量するには RT-qPCR 法が最も有効 成過程を調べる試験において非常に有効であると考えら である。また、RT-qPCR 法による解析操作は RNA 抽 れる。 出および PCR のみと非常に簡便であり、それらを自動 これに対して、本法の問題点としてまず懸念されるの 化することが容易である。我々は既に糞便検体からの が標的分子の安定性であろう。一般的に RNA は DNA RNA 抽出から RT-qPCR 解析までを全自動で行える機 よりも分解を受けやすいため、RT-qPCR 法による解析 器システムを構築している。これを用いることにより糞 では検体の保存状態が結果に及ぼす影響がより大きいと 便 96 検体から RNA を抽出し、それを 20 種類のプラ 考えられる。この問題点について、Life Technologies イマーで解析する作業を約 5 日間で完了することがで 社より市販されている RNA 安定化試薬:RNAlater に糞 きる。したがって、RT-qPCR 法はプロバイオティクス 便試料を懸濁しておくことで、室温でも 1 か月間糞便 飲用による腸内細菌叢への効果を調べる大規模な介入試 中の rRNA 分子を安定な状態で保存できることを別の 験や、菌叢構成の変化が大きい乳児期の腸内細菌叢の形 試験で確認しており、RNA の安定性に関する問題は解 7 ヤクルト研究所研究報告集 第 31 号,01–14(2013) 表 4. 健常成人における Enterococcus,Streptococcus ,および Lactococcus のサブグループ・菌種分布の解析 標的細菌 a 菌数(Log10 cells/g feces)a 検出率(%) Genus Enterococcus E. avium subgroup E. faecium subgroup E. faecalis E.casselifavus subgroup E. caccae E. dispar E. sulfureus subgroup E. cecorum 6.2 ± 1.4 5.4 ± 1.4 5.9 ± 1.6 5.2 ± 1.4 4.4 ± 1.0 4.0 ND ND ND 100 79 46 46 33 4 0 0 0 Genus Streptococcus S. salivarius S. pneumoniae / S. mitis S. agalactiae S. pyogenes 7.5 ± 0.9 7.4 ± 0.8 5.7 ± 0.8 4.9 ± 0.6 ND 100 100 100 29 0 L. lactis subgroup L. piscium subgroup 5.0 ± 1.0 3.9 ± 1.2 21 13 成人 24 名の糞便を解析した結果の平均菌数および標準偏差を示した。 表 5. 腸内細菌叢解析手法の比較 分子生物学的手法 培養法 DNA シーケンス法 フィンガープリント法 マイクロアレイ法 (次世代高速シーケンス) (DGGE,T-RFLP 等) RT-qPCR 法 qPCR 法 FISH 法 >102 >102 >105 >108 >107 >106 >108 定量性 高 高 高 高 高 高 半定量的 特異性 菌株 ~ 検出感度 (CFU or cells/g) 菌種 ~ 菌群 菌株 ~ 菌群 菌種 ~ 菌群 菌種 ~ 菌群 菌種 ~ 菌群 菌種 ~ 菌群 精度 低 高 高 中 中 高 低~中 簡便性 難 中 中 難 中 中 中~難 備考 培養できる菌 株が限られる 予め標的菌の配列情報が必要 未知菌を含めて 解析することが可能 決されたと考えている 67)。また、RT-qPCR 法は qPCR とに系統的に幅広い菌種を網羅できる菌群プライマーを 法や FISH 法と同様に、あらかじめ標的とする細菌の遺 設計する必要があり、この点は今後の課題と考えてい 伝子配列情報を必要とし、未知の細菌を検出するのには る。 適していない。さらに、RT-qPCR 法や qPCR 法で菌数 一方で、本手法は、その高い検出感度と迅速性から食 を測定するには検量線を作製するための標準菌株が必要 品衛生や臨床検査領域において非常に有効な細菌検出法 なため、菌株が分離されていない難培養菌の集団につ となり得る。Sakaguchi ら 63)は、癌化学療法施行後に いてはそれらの菌数を測定することは困難となる。RT- 細菌感染症と診断された患児の血中細菌を RT-qPCR 法 qPCR 法により腸内細菌叢の構成菌を網羅的に解析する および培養法により解析し、RT-qPCR 法による細菌検 には、DNA シーケンス解析等で得られた配列情報をも 出率は培養法よりも約 4 倍高かったことを報告してい 8 rRNA 分子を標的とした定量的 RT-PCR 法によるヒト腸内細菌叢の解析法の開発 る。今後、本法を当領域に応用する上で真菌、酵母を含 ント法、マイクロアレイ法、定量的 PCR(quantitative む病原微生物に対するプライマーの拡充、また病原性に PCR:qPCR)法、等]が腸内細菌叢の研究に幅広く用い 関与する遺伝子の検出システムの構築、さらには解析作 られるようになった。これらの方法を用いて、腸内に生 業の簡素化といったことが今後の課題となるだろう。 息する難培養菌を含む多くの細菌を培養することなしに 検出・同定・定量することが可能となったが、一方で おわりに 当該手法は検出限界が高いため腸内に低い菌数レベル 本稿では、rRNA 分子を標的とした RT-qPCR 法につ で存在する細菌の検出や定量には不向きであった。そ いて、その開発に関する研究成果を紹介するとととも こで本研究では、ヒト腸内細菌を低い菌数で存在する に、本手法が腸内細菌叢を高感度かつ迅速に解析する方 菌群も含めて網羅的に定量できる手法として、細菌が 法として非常に有効であることを解説した。近年の分 その細胞内に多コピーを有する rRNA 分子を標的とし 子生物学的手法の発展、特に DNA シーケンサーの技術 た 定 量 的 RT-PCR(reverse transcription–quantitative 革新を契機として腸内細菌叢の研究は新たな時代へと PCR:RT-qPCR)法による腸内細菌叢解析システムの 突入しており、次世代型シーケンサーを用いた解析によ 構築を試みた。RT-qPCR 法は従来の qPCR 法に比べて り複雑な腸内細菌叢の全体像が明らかにされてきている 100 倍から 1,000 倍程度検出感度が高く、そのためヒ 。また、細菌叢の構成に加えて細菌叢の構成 ト腸内の優勢菌群のみならず乳酸菌や日和見感染症原 8,10,11,68,69) ゲノム(マイクロバイオーム)を網羅的に解析すること により、腸内細菌叢の形成に影響を及ぼす因子 因 内細菌叢と健康や腸疾患との関連性を考察する知見 菌(Staphylococcus 、Pseudomonas 、Clostridium perfringens )などの低い菌数レベルで存在する細菌を や腸 70) 糞便 1 g あたり 102 ~ 104 個という高い感度で正確に定 71) が数多く報告されてきている。これらの解析は腸内細菌 量することができる。その他の RT-qPCR 法の利点とし 叢の構造および機能についてさまざまな側面から莫大な て、分類体系に基づいた正確な定量結果が得られる、操 情報を得ることができる一方で、解析対象は最優勢菌群 作が簡便である、などが挙げられるが、これらの利点は に限られており、また大量の検体の解析には適していな 大規模な介入試験をもとにプロバイオティクス飲用によ い。したがって、今後はシーケンス解析で得られた情報 る腸内細菌叢への効果を調べたり、腸内細菌叢と健康と をもとに注目すべき菌群・菌属・菌種を選定し、それら の関連性を明らかにしていく上で非常に重要である。 について RT-qPCR 法を用いて多くの被験者でより詳細 に解析するのが効果的であろう。これらの手法を用いた 謝 辞 今後の研究により、腸内細菌叢の形成に影響を及ぼす因 本研究の遂行に当たり、株式会社ヤクルト本社中央研 子や、腸内細菌叢と健康や疾患との関連性について、そ 究所 野本 康二 審議役、梅﨑 良則 特別研究員、髙橋 琢 の詳細が明らかになっていくことが期待される。また、 也 主任研究員、辻 浩和 主任研究員、朝原 崇 主任研究 RT-qPCR 法は、その高い検出感度と迅速性から、食品 員には数多くのご指導、ご御鞭撻を頂きました。また、 衛生や臨床検査領域において非常に有効な細菌検出法と 松本 一政 主任研究員、高田 敏彦 主任研究員、松木 隆 なり得る可能性も示唆されたことから、今後の応用研究 広 主任研究員、角 有希子 主事補、倉川 尚 副指導研究 も重要な検討課題と考えられる。 員、久保田 博之 研究員には数多くの貴重なご助言とご 協力を頂きました。ここに深く感謝の意を表します。 要 約 ヒト腸管内には 100 種類以上の細菌が複雑な微生物 引用文献 生態系(腸内細菌叢)を形成しており、宿主の健康と密 1 Qin J., Li R., Raes J., Arumugam M., Burgdorf K. 接に関係していることが明らかにされている。近年、 S., Manichanh C., Nielsen 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