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Title
Molecular Biological and Epidemiological Studies on Emerging
Anaplasma species in Japan( 内容と審査の要旨(Summary) )
Author(s)
Ybanez, Adrian Patalinghug
Report No.(Doctoral
Degree)
博士(獣医学) 甲第392号
Issue Date
2013-03-13
Type
博士論文
Version
none
URL
http://repository.lib.gifu-u.ac.jp/handle/123456789/48018
※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。
(29)
氏名(本(国)籍)
主
指
導
Patalinghug
Adrian
教
員
名
帯広畜産大学
教授
学
位
の
種
類
博士(獣医)
学
位
記
番
号
獣医博甲第392号
日
平成25年3月13日
学位授与年月
Yba丘ez(フィリピン共和国)
猪
学位授与の要件
学位規則第3条第1項該当
研究科及び専攻
連合獣医学研究科
熊
寿
獣医学専攻
研究指導を受けた大学
学
位
論
文
題
帯広畜産大学
Molecular
目
BioIogicaland
Emerging
EpidemiologicalStudies
Anaplasn)a
on
SpeCiesinJapan
(日本における新興Anaplasma種の分子生物学的および疫
学的研究)
審
査
委
貞
論
主査
帯広畜産大学
教
授
横
山
副査
帯広畜産大学
教
授
猪
熊
副査
岩手
教
授
山
岸
則
夫
副査
東京農工大学
教
授
白
井
淳
資
副査
岐阜
教
授
鬼
頭
克
也
文
の
内
大学
大学
容
の
要
直
明
春
旨
ADaPlasma種はRickettsiales目Anaplasmataceae科に属するグラム陰性偏性細胞内細
菌のマダニ媒介性病原体であり,人と動物に感染し病原性を示し,世界中で家畜生産に著
しい経済的損失を与えている。日本では
血∂〆∂甜∂pム∂gOCγ才叩カメノ皿および
月.
p舶gocγとqpカJ九〝近縁で新種の可能性がある血叩ノ∂甜∂種,そして血叩J∂甜∂わアブ∫が動
物とマダニから検出されているが,その系統学的位置付けと病原性は不明である。そこで,
本研究ではこれらの病原体について分子系統学的解析,特異的PCR検出法開発および疫学
的研究を実施するとともに,これら病原体に重感染した牛の臨床病理学的検索を行った。
妓初に,月・扉∂gOCγと叩んJノ∽近縁の血叩ノ∂∫舶種について,16S
rRNA,クエン酸合成
酵素(gノと月)および熱ショックタンパク(訂0此)の迫伝子解析を行った。ゲノム・ウオ
ーキング法により
PJbagocytqphllum
gノと月 と
Ⅳ0毘
の完全塩基配列を決定しI米国と欧州の
と比較したところ,16S
rRNA,gltA,8TO毘の近縁度は,それぞれ
98・6-98・8%,76・5%,および80.3-80.8%であった。また,アミノ酸配列の比較では,gノと月
と訂0此でそれぞれ66.7%と94.9%であった。系統解析の結果,日本で検出された血叩ノ∂∫皿∂
種は,分子系統学的に既知の月.p舶gocγと印加ノ皿から独立した別種であることが示唆さ
れた。
-192-
月.
新しい血∂〆∂∫∬∂種と既知の月.扉∂gOCγとqp山一九瓜を特異的に検出するために,g上古月と
gzlOELの迫伝子配列に基づく新しいPCR法を開発し,従来一般的に用いられてきた16SrRNA
に基づく
PCR法と比較したところ,新しいPCR法の感度と特異性が優れていることが明か
となった。これら新PCR法を用いて,マダニ,ウシ,ウマを対象に疫学的研究を実施した。
北海道東部のマダニ182個体を調査したところ,32個体(17.6%)が月.〆∂gOCγと0〆ノん肪
に,31個体(17.0%)が新しい血∂〆∂ぶ必∂種に,また,うち13個体(7.0%)は両方に陽
性を示した。北海道標茶町の2牧野での調査では,ウシ50頭中1頭(2.0%)およびマダ
ニ85個体中2個体(2.4%)が新しい血∂〆∂£必∂種に陽性を示した。さらに北海道日高地
方の調査では,ウマ87頭中42頭(52.9
%)およびマダニ10個体中4個体(7.0%)が
新しい血∂〆∂∫劇∂種に陽性を示した。陽性を示したウマに臨床症状は認められなかった。
いっぽう,国内で検出された月.ム0アノー∫についても,gノ〟とgro此の完全塩基配列を決定
し,遺伝子解析を行った。その結果,月.如yJ∫の16S
rRNA遺伝子は血∂〆∂∫瓜∂〆∂とア∫と
最も近縁度が高く(97.0%),また,gノと』では月.瓜∂∫甘プβ∂ノeと(74.6%),grO見では月.
p由goc〆qpカノム皿(79.8%)と最も近縁度が高いことが明らかとなった。これらの結果によ
り,月.おγノ∫・の分子系統学的位置付けが明らかとなった。さらに,疫学調査を行ったとこ
ろ,月.如γJ■∫のDNA断片が日本の動物園で飼育されるアメリカバイソンと北海道のヒグマ
から初めて検出された。これらPCRで検出された16S
rRNA遺伝子の部分的配列(551bp)
は,どちらも既知の月.如アJ■∫迫伝子配列と100%一致し,月.ム0γJ∫が広い宿主域を有する
ことが示唆された。また,北海道日高地方において,月.ム0γJ∫迫伝子がオオチゲチマダニ
から検出されたが,ウマ末梢血からは検出されなかった。
最後に,月.扉∂gOC〆q戸山ノ仏吼
新しい血∂〆∂∫β∂種および月.わγJ∫の3種が同時に感染
しているヘレフオード種牛症例について臨床病理学的検索を実施した。症例は過去に
7鮎ノノarJ∂OrJe刀ね力■∫,月.p加gロCγ才qp揖ノ上皿および月.如yJ∫についてPCR陽性を示し,
また貧血と流産の病歴があったが,現症はみられなかった。血液検査では好中球増多症以
外には異常は認められず,また血液化学的にはBUNと総コレステロールの低値,およびク
レアチニンキナーゼとアルカリフォスファターゼの高値がみられた。病理解剖では子宮炎
および軽度肺炎がみられた。さらに,PCRにより
月.〆∂gOCアとqpA∫九広がパフイーコートか
ら,新しい加∂〆∂∫〃∂種と月.如yJ∫が骨髄,肺,子宮,脾臓およびパフイーコートから,
それぞれで検出された。
以上,本研究では月.p加gocァとq戸山九瓜近縁で新種の可能性がある血∂pノ∂∫劇∂種,および
月.ムoyノ∫の分子系統学的位置付けを明らかにするとともに,種特異的PCRにより,それぞ
れの種について効率的に疫学的研究を行う方法を開発した。.
審
査
結
果
の
要
旨
日本では,最近血∂〆∂甜∂p九空gOCγとqp山九必近縁で新種の可能性がある血∂〆∂∫瓜∂
種,そして血∂〆∂∫必∂如アブ∫が動物とマダニから新たに検出されたが,その系統学的
位置付けと病原性は不明である。本研究では,これら病原体について分子系統学的解
一193-
析,特異的PCR検出法開発および疫学的研究を実施するとともに,これら病原体に重
感染した牛の臨床病理学的検索を行った。
最初に,A.phagocytQPhllum近縁の新しいAnap]asma種について,16S
rRNA,ク
エン酸合成酵素(gノと月)および熱ショックタンパク(gro毘)の完全塩基配列を決定
し,米国と欧州のA.phagocytophl-1LW
t比較した。16S
rRNA,g]tA,gZ-OELの近縁
度は,それぞれ98.6-98.8%,76.5%,および80.3-80.8%であり,日本で検出された新
しい血卑〆∂∫瓜∂種は月.βカ∂gOCアとqグムゴム描から独立した別種であることを分子系統学
的に明らかにした。
次に,この新しい血叩ノ∂甜∂種を特異的に検出するために,gノf月とgro此遺伝子
配列に基づくPCR法を開発した。新PCR法は既知法と比較して,感度と特異性が優れ
ていた。また,新PCR法を用いて,北海道のマダニ,ウシ,ウマを対象に疫学的研究
を実施した。道東においてマダニ182個体を調査したところ,32個体(17.6%)が
月.pム∂gOC〆qp揖ノ仏貯に,31個体(17.0%)が新しい血卑pj∂ぶ∬∂種に,また,うち13
個体(7.0%)は両方に陽性を示した。道東の別の調査では,ウシ50頭中1頭(2.0%)
およびマダニ85個体中2個体(2.4%)が新しい血叩ノ∂.∽∂種に陽性を示した。さら
に日高地方の調査では,ウマ87頭中42頭(52.9
%)およびマダニ10個体中4個
体(7.0%)が新しい血∂〆∂甜∂種に陽性を示した。
いっぽう,国内で検出された月.ム0γノ∫についても,gノと月とgro此の完全塩基配列
を決定し,その分子系統学的位置付けを明らかにした。疫学的調査により,日本の動
物園で飼育されるアメリカバイソンと北海道のヒグマから
月.如yJ∫の遺伝子断片が
検出され,月.わァノ∫が広い宿主域を有することが示唆された。
最後に,月.p由gocγとq戸山九必,新しい血卑〆∂甜∂種および月.如yJ∫の3種が同時に
感染しているヘレフオード種牛症例について臨床病理学的検索を実施した。症例は過
去に貧血と流産の病歴があったが,現症は認められなかった。PCR
により
月.〆∂gOCγとqpカブム皿がパフイーコートから,新しい血卑〆∂∫〝∂種と月.ムoyノ∫が骨髄,
肺,子宮,牌臓およびパフイーコートから,それぞれ検出されたが,病理解剖では子
宮炎と軽度肺炎がみられたのみで,病原性との関係は明らかにできなかった。
以上,本研究では,我が国で新たに検出された月.p由gocァとqp揖ノ〟劇近縁で新種の
血卑〆∂∫劇β種の分子系統学的位置付けを明らかにするとともに,それに対する種特異
的PCR法を開発しており,これらの知見は我が国における新興血卑pノ∂甜∂種の疫学的
および臨床学的研究の展開に大いに貢献するものである。
以上について,審査委員全員一致で本論文が岐阜大学大学院連合獣医学研究科の学位論
文として十分価値があると認めた。
基礎となる学術論文
目:MolecularanalysesofapotentiallynovelAn4Plas朋∂SPeCiesclosely
1)題
related
著
者
toAD4PlamphagocytqohlhJmdetectedin
D加oD
yeSOenSli)inJapan
名:Ybaaez,A.P.,Matsumoto,K.,Kishimoto,T.andInokuma,H.
学術雑誌名:Veterinary
Microbiology
巻・号・頁・発行年:157(卜2):232-236,2012
-194-
sika
deer(CbTVuS
目:Specific
2)題
detection
molecular
AmiPla£肪∂
者
An4Plasma
ixodid
Phagocytqoju']LLmin
sp.closely
ticks
related
and
cattlein
Hokkaido,Japan
pasturelandin
著
of
名:Yba自ez,A.P.,Tagawa,M.,Matsumoto,K.,Kishimoto,T.,Yokoyama,
N.andInokuma,H.
学術雑誌名:Vector-Borne
Zoonotic
and
Diseases
巻・号・頁・発行年:13(1):6-11,(2013)
目:Dualpresence
3)題
ofAD4PlasmaphagocytQPJzllunlandits
closelyrelated
AD4Pla且町∂Sp.inixodidticksinHokkaido,Japan,andtheirspecific
molecular
著
者
detection
名:Yba自ez,A.P.,Matsumoto,K.,Kishi/moto,T.,Yokoyama,N.andInokuma,
H.
学術雑誌名:TheJournalof
Veterinary
MedicalScience
巻・号・貢・発行年:74(12):155卜1560,2012
目:Surveyontick-bornepathogensinthoroughbredhorsesintheHidaka
4)題
district,Hokkaido,Japan
著
者
名:Yba缶ez,A.P.,Sato,F.,Nambo,Y.,Fukui,T.,Masuzawa,T.,Ohashi,
N.,Matsumoto,K.,Kishimoto,T.andInokuma,H.
学術雑誌名:TheJournalof
巻・号・貢・発行年:in
Veterinary
MedicalScience
press
既発表学術論文
目:PCRdetectidnof彪beslaovatafromcattlerearedinJapanandclinical
1)題
significance
著
者
of
coinfection
with
mellerla
oTleDtalls
名:Sivakumar,T.,Tagawa,M.,Yoshinari,T.,Yba缶ez,A.P.,Igarashi,
Ⅰ.,Ikehara,Y.,Hata,H.,Kondo,S.,Matsumoto,K.,Inokuma,H.and
Yokoyama,N.
学術雑誌名:Journalof
ClinicalMicrobiology
巻・号・頁・発行年:50(6):211卜2113,2012
ー195-
to
a
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