9 月 28 日(日)…〔Mont-Saint Michel ツアー〕 佐藤 裕未 この日は Day Trip で世界遺産モンサンミッシェルツアーに行った。出発地パリからモン サンミッシェルのあるノルマンディー地方までバスで片道4時間ほど。長距離の移動だっ たものの、連日のハードなスケジュールの中、バスの中は良い休養の場となったのではな いだろうか。パリなどの華やかな町並みとは違い、バスの車窓から見えるのはひたすら牧 草地帯だった。また、朝方だったせいか、もやが張っており視界が非常に悪く、一時は景 色が真っ白になったこともあった。ノルマンディー地方に近付 くに連れて、家の造りも、また違った雰囲気だった。パリと比 べてノルマンディーの石造りの家々は質素で村は閑散としてい るように見え、まさにヨーロッパの哀愁漂う田舎という感じが して良かった。また、Calvados や Cidre のようなリンゴからつ くられるお酒が有名なせいか、リンゴの木もよく見かけた。 モンサンミシェルは、遠く離れた場所からでも確認すること ができるほど大きかった。私達が訪れたのはちょうど干潮の時期だったので、周りはひた すら湿地帯のような広大な草原と砂浜だけだった。 パーキングまでかなり多くの車やバスが駐車されており、景 観的にも環境にも問題があると聞いたが、それ以上にモンサン ミッシェルの存在が大きすぎて、膨大な数の車は気にならない ほどの迫力だった。城の内部に行くまでに普通の住宅のような 建物が何件か見られたが、あそこには人が住んでいるのかがかなり気になった。もともと 修道院として建てられたものだったが、重厚感のある壁や塔を見ると外見はどちらかと言 うと要塞の言うイメージが強い。しかし、内部には多くの礼拝堂が所々に置かれていた。 また、一時は監獄としても使用されていたためか、そう思わせるような暗く閉鎖的な場所 もいくつか見られた。宗教心でこん なに巨大な建築物を造ったこの国の 文化や歴史は本当に素晴らしいと感 じ、日本ではできないとても貴重な 体験をしたと思う。また、干潮の時 期はモンサンミッシェルの島からま た少し離れた小さい島まで歩いて渡れるらしい。 バスの出発時間まで、下部にあったカフェやお土産屋などを 周ることができ、ストラスブールとはまた違ったお土産を買う こともでき、ここではかなり充実した時を過ごせた。
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