第4章 市の地理的、社会的特徴 市は、国民保護措置を適切かつ迅速に実施するため、その地理的、社会的特徴等に ついて確認することとし、以下のとおり、国民保護措置の実施に当たり考慮しておく べき市の地理的、社会的特徴等について定める。 (1) 地形 佐伯市は、大分県南部に位置しながら総面積903k㎡の九州一の面積を有し、 東は豊後水道を隔てて四国に対峙し、東南は太平洋に連なり、西は祖母・傾山を 望みながら豊後大野市と接している、北部は臼杵市、津久見市に接し、南西は宮 崎県と分水嶺をなしている。本市から大分市には63キロ、延岡市には65キロ、さ らに四国八幡浜には海路63キロの位置にある。 地形の特徴としては、海岸部では山の急峻な地形が海岸に押し寄せ、延長200 キロを越す典型的なリアス式海岸を形成し、各地に天然の良港を形成している。 また山間部は「祖母・傾自然公園」の一角をなし深山が連なる山岳地帯を形成し ている。 更に、一級河川「番匠川」が山間部に源を発し、市の中央部を貫流しながら佐 伯湾へ流れ込んでいる。 ‐1‐ (3) 人口分布 市の人口は、昭和30年の118,168人をピークに漸減し、昭和50年の96,317人を底に 昭和55年まで横ばいないしは微増傾向にあった。その後は減少傾向となり、特に昭和 60年以降の落ち込みは大きく、平成17年の国勢調査では、80,290人である。 昼間人口、夜間人口共に中心都市地区に集中しており、海岸部地区や山間部地区 では、人口の減少が著しく、特に山間部地区では少数世帯の集落が点在し地域のコ ミュニティーが成立しにくくなっている。 また、年齢別では50∼60代が最も多く、逆に50代以下は若くなるに連れて、人口 は減少しており、顕著な逆ピラミッド型となっている。 (平成17年国調人口) 地区名 人 口 佐伯 48,232 上浦 弥生 本匠 宇目 直川 鶴見 2,393 7,233 1,826 3,443 2,693 3,953 ‐2‐ 米水津 2,224 蒲江 8,293 佐伯市年齢別人口図〔平成18年7月末〕 103歳 99歳 95歳 91歳 87歳 83歳 79歳 75歳 71歳 67歳 63歳 59歳 年 55歳 51歳 齢 47歳 43歳 39歳 35歳 31歳 27歳 23歳 19歳 15歳 11歳 7歳 3歳 0 200 400 600 800 人 ‐3‐ 1000 口 1200 1400 1600 1800 (2) 気候 気候は大きく海岸部と山間部に分けられるが、全体として高温多湿の海洋性気 候であり、年間降水量は2000mmにも及ぶ。平均気温は14∼17℃で、海岸部の 多くは無霜地帯となっており、降雪もほとんど見られない。しかし、山間部では 冬の冷え込みはかなり厳しいが、沿岸では概ね無霜地帯である。 900 30 佐伯 宇目 蒲江 平成17年月別降水量 800 佐伯 宇目 蒲江 平成17年月別平均気温 25 700 20 600 500 15 400 10 300 200 5 100 0 0 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 1月 12月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 平成 17 年 降水量 (単位:mm) 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10 月 11 月 12 月 佐伯 28 163 54 39 114 60 285 96 654 80 78 4 宇目 29 135 51 41 104 80 209 133 807 77 57 6 蒲江 35 183 73 86 218 95 191 131 509 202 108 6 平成 17 年平均気温 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 (単位:℃) 8月 9月 10 月 11 月 12 月 佐伯 6.3 6.5 9.6 15.7 19.4 23.9 26.4 27.4 25.4 20.1 13.9 5.8 宇目 3.6 4.3 7.5 14.2 18 22.5 25.7 25.7 23.4 17.4 10.4 3 蒲江 7.1 7.6 10.3 16.2 20 23.6 25.9 27.3 25.7 20.8 15.1 6.8 ‐4‐ (4) 鉄道、港湾、空港の位置等 鉄道は、日豊本線が津久見市方面から佐伯駅まで海岸線沿いにあり、佐伯駅か ら宮崎県北川町方面までは山間部にある。この間、特急列車は佐伯駅のみに停車 する。 重要港湾佐伯港のうち女島地区にある岸壁は、水深10m、延長370m、1万2 千トンクラスの船舶が寄港可能である。 また、公共ヘリポートが佐伯市東浜2番7号にあり、滑走路は25m×20m、最大 離陸重量9tの強度であり、またエプロン地区に3つのバースを有する。 ‐5‐ (5) 道路の位置等 幹線道路として、一般国道10号、217号、326号、388号及び県道佐伯津久見線 がある。本市を貫く国道10号は、かって宮崎と大分を結ぶ主要道路であり通行車 両がひしめいていたが、近年、その往来は豊後大野市から宇目を経由し北川町に 至る326号に移行している。海岸線沿いの道路では国道388号が宮崎県延岡市から 佐伯市に至り、佐伯市からは国道217号が津久見、臼杵市を経て大分市に至って いる (6) 自衛隊施設等 自衛隊施設として、呉地方隊呉警備隊隷下の海上自衛隊佐伯基地分遣隊が佐伯 市鶴谷町3丁目3-37に所在している。また、海上保安庁の施設として、第七管区 海上保安本部に属する大分海上保安部佐伯海上保安署が佐伯市字鶴谷町2-3-30 の佐伯港湾合同庁舎内に所在している ‐6‐
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