1.スケジュール管理は“複数ツールの使い分け”が主流に 2008年 2007年

1.スケジュール管理は“複数ツールの使い分け”が主流に
スケジュール管理のツールとして最も多く使用されているのは、昨年同様「ノート型綴じ手帳(45.0%)
」で、特に
20代女性の使用率が高い結果(61.5%)となりました。また、スケジュール管理に複数のツールを併用している人が過
半数(57.6%)を占め、単一ツールの使用者と複数ツールの使用者の割合が昨年と逆転する結果となりました。また、
デジタルツールの使用者が増加しており、とくに携帯電話を使用している人は昨年より10%近く増加しています。
しかし、携帯電話のスケジュール機能のみを単体で使用している人は全体の8.1%に留まり、やはり他のツールと併
用している人が多数を占めます。昨今の時間管理をテーマとした出版物の増加や、スケジュール管理ツールの多様化
などを背景に、目的に応じて、複数のツールを使い分けながらスケジュール管理を行う人が増加しています。
自分のスケジュール管理のために何を使っていますか?(複数回答)
45.0
ノート型綴じ手帳
カレンダー
40.1
携帯電話のスケジュール機能
50.0
44.0
40.9
32.2
22.8
21.4
パソコンのスケジュール機能
16.1
18.5
システム手帳
何も使ってない
9.4
12.3
6.7
8.4
ノート
0.5
その他
2.9
0.2
1.7
PDA
0.5
その他
2.9
0
10
20
30
40
50
複数ツール使用
43.0%
単一ツール使用
57.0%
複数ツール使用
57.7%
2008
0%
単一ツール使用
42.3%
25%
50%
2
75%
%
60
一人あたりが使用しているスケジュール管理ツールの数
2007
(n=416)
2008年
2007年
100%
2.人気の手帳サイズ 男性は“ポケット”女性は“バッグイン”
ノート型綴じ手帳で、最も使用されているサイズは「ポケットサイズ(44.4%)」
、次いで「バッグインサイズ(40.6%)」
という結果になりました。男女別の結果を見ると、男性は「ポケットサイズ(51.9%)
」
、女性は「バッグインサイズ
(51.9%)
」がそれぞれトップでした。男性の場合、手帳をスーツのポケットに入れて持ち歩く人も多いため、やや小
さめのサイズを使用する人が多いのに対し、女性の場合は、大半の人が手帳を鞄に入れて持ち歩くため、男性よりも
ひと回り大きく、たっぷり書き込みができるサイズの手帳に人気が集まっていると考えられます。しかし、年代別の
結果を見てみると、男性の中でも20代だけは「バッグインサイズ(44.4%)
」が「ポケットサイズ(38.9%)
」を上回
る結果とりました。近年、スーツのポケットには携帯電話を入れるのが一般的であり、また、若い世代を中心に身体
にフィットしたデザインのスーツが好まれていることから、男性でも手帳を鞄に入れて持ち運ぶ人が増えています。
そのため、若い世代を中心にバッグインサイズの需要が高まっていると考えられます。また市場全体でも「バッグイ
ンサイズ」のアイテム数は、年々右肩上がりで伸びています。
どの大きさの手帳を使っていますか?(複数回答)
※ノート型綴じ手帳使用者のみ回答
14.4
デスクトップサイズ
17.3
(A5-B5 くらいのサイズ)
12.3
40.6
バッグインサイズ
25.9
(ハガキ・文庫本くらいのサイズ)
51.9
44.4
ポケットサイズ
51.9
(二つ折財布・紙幣くらいのサイズ)
38.7
全体
男性
女性
5.9
ミニサイズ
8.6
(タバコ・名刺くらいのサイズ)
3.8
0
10
20
30
3
40
(n=187)
50
60
%
3.手帳選びは“レイアウト重視”の傾向が高まる
①手帳を選びで重視するポイント
手帳を選ぶ際に最も重視するポイントは、
「中身のレイアウト(61.7%)
」が最も多く、昨年よりも10%近く増加する
結果となりました。手帳選びにおいては、レイアウト重視の傾向がさらに高まったと言えます。次いで多く回答を集
めたのは「外見のデザイン(15.8%)
」であり、特に20代の女性が、他の年代・性別と比較して高い結果(30.6%)と
なりました。
②使用している手帳のレイアウト
実際に使用している手帳のレイアウトは「月間ブロックタイプ(50.0%)
」が他と大差をつけてトップとなりました。
近年、ワークライフバランスの意識の高まりから、プライベートで手帳を活用する人が増えており、習い事など曜日
ごとのスケジュールや、週末の予定を長期スパンで管理しやすい「月間ブロックタイプ」の使用者が増えていると考
えられます。次いで、2位となったのは「能率手帳タイプ(25.4%)
」で、男性ではこのタイプがトップ(38.7%)で
した。近年、スケジュール管理だけでなく、業務記録や趣味に関する記録など、手帳の使い方が多様化しているため
(次項参照)
、メモスペースが豊富で自由度の高い「能率手帳タイプ」が人気を集めていると考えられます。なお、
複数のレイアウトを併用している人は全体の約3割(33.3%)で、大半の人(86.3%)が月間タイプと週間タイプを
組み合わせて使用していることが分かりました。
手帳を選ぶ際に最も重視するポイントは何ですか?(単数回答)
08 年
07 年
6 1 .7
1 5 .8
5 2 .5
1 6 .0
10.4
13.9
メーカー・ブランド
2.5
1.3
メモスペースの多さ
2.1
3.5
軽さ
2.1
3.7
つくりの頑丈さ
1.7
0.5
中身のデザイン
1.7
2.7
紙質
0.4
0.5
アドレス帳
0.4
0.3
その他
1.3
5.1
中身のレイアウト
外見のデザイン
サイズ
%
あなたはどのレイアウトの手帳を使っていますか?(複数回答)
50.0
月間ブロックタイプ
能率手帳タイプ
25.4
18.3
月間メモタイプ
14.6
メモタイプ
11.7
二週間タイプ
10.4
ゾーンタイプ
6.3
バーチカルタイプ
ジャバラタイプ
0.8
その他
1.3
0
(n=240)
10
20
30
40
50
※各レイアウトについては、P7「手帳のレイアウト一覧」を参照
4
60 %
4.40代男性は手帳で健康管理、40代女性は手帳でマネー管理
手帳に書き込んでいる内容は「プライベートの予定(87.5%)
」が最も多く、次いで「仕事の予定(86.7%)」という結
果となりました。男女別の結果を見ると、男性は「仕事の予定(96.2%)
」
、女性は「プライベートの予定(96.3%)
」
がそれぞれトップでした。全体的な傾向として、男性は「業務記録(35.8%)
」など仕事に関係する書き込みが多く、
女性は「趣味の記録(29.1%)
」など、仕事だけでなくプライベートも含めた多彩な使い方をしていることが分かり
ました。また、男女・世代別の特徴としては、女性の22.4%(男性は12.3%)がマネー管理に手帳を活用しており、とく
に40代女性(30.3%)
、20代女性(25.0%)で高い結果となりました。物価高騰等の景気動向を背景に、身近な手帳を活
用して手軽にマネー管理を行う人が増えていると考えられます。また40代男性では、健康管理に手帳を活用している
人の割合が、他の世代と比較して多く、昨今のメタボリック症候群をはじめとした健康意識の高まりが影響している
と考えられます。手帳に書き込む内容を見ると、その年の世相や、各世代における関心事などが伺えます。
手帳に何を書き込んでいますか?(複数回答)
プライベートの予定
87.5
仕事の予定
86.7
やるべきこと
43.3
友人・知人の連絡先(電話番号・住所等)
23.3
行動記録
23.3
自分以外のスケジュール(家族・上司等)
22.5
業務記録
22.5
趣味の記録(本・映画・店情報等)
22.1
マネー管理(収支・貯金・株等)
17.9
日記
11.7
健康管理(体重・血圧・食事記録等)
8.8
暗証番号
5.4
人生の夢や目標
4.6
仕事の目標
3.8
子供の成長記録
0.8
その他
1.3
0
10
20
30
40
50
60
70
80
90
100 %
(n=240)
5
5.デコ電の次は“デコ手帳”? 20代女性の4割以上が手帳をカスタマイズ
手帳に何らかのカスタマイズをしている人は全体の約3割で、最も割合が高いのは20代女性(44.4%)でした。手帳に施
すカスタマイズの中で最も多かったのが、
「シールや装飾品/ラインストーンによる装飾(12.9%)」
、次いで「ビニール
製のカバーに写真やポストカードなどを差し込む(8.8%)」
、
「手帳カバーやブックカバーなどでカバーを差し替える
(7.9%)」という結果になりました。手帳カバー・ブックカバー等のカバーを用いたアレンジには、バッグインサイズ
(A6・文庫本サイズ)の市場の拡大が影響していると考えられます。また若い世代では、
「デコ電(携帯電話への
デコレーション)
」など、持ち物にオリジナルの装飾を施して楽しむ人が増えており、同様の傾向が手帳にも広がっ
ていることが伺えます。
手帳にカスタマイズを施していますか?
女性
38.8
61.2
18.9
男性
全体
81.1
0
カスタマイズしている
70.0
30.0
20
40
60
カスタマイズしてない
80
100
%
(n=240)
6
6.手帳活用の達人は、時間管理に自信あり
①手帳を選びで重視するポイント
「この1年で、スケジュール管理ツールをより使えるように工夫しましたか?」という問いに対しては、約半数の人
が「工夫した(49.8%)
」と回答しました。具体的な工夫の内容としては、
「3色ボールペン等を用いた色分け(38.3%)
」
が最も多く、次いで「スケジュール管理の書き方を工夫(32.5%)
」という結果となりました。
「工夫した」と回答し
た人に対して「何を参考に工夫したか」を尋ねたところ、
「雑誌や書籍を参考にした(14.9%)」が最も多く、特に30代
の割合が高い(34.9%)ことが判明しました。
①時間管理に対する自己評価
「自分の時間管理に点数をつけるとしたら何点ですか」という問いに対しては、
「50-59点(21.6%)
」と回答した人が
最も多く、次いで「70-79点(18.5%)
」という結果となり、全体での平均※ は62.9点でした。また、70点以上と回答し
た人が全体の40%を超え、逆に30点以下と回答した人は20.7%と少なく、ビジネスパーソンの時間管理に対する自己
評価は高いといえます。80点以上と回答した人の特徴としては、スケジュールやメモを色分けして工夫したり、手帳
に日記等の記録をつけている割合が、他の人に比べて高いことが挙げられます。手帳の使い方にこだわりのある人ほ
ど、時間管理に対する自己評価が高く、手帳活用の達人は時間管理にも自信を持っていることが判明しました。
※各点数区分の中央値を用いて算出
自分の時間管理を評価するとしたら何点が一番近いですか?(単数回答)
1.0
0点
0.5
1- 9点
10-1 9点
2.6
20-2 9点
2.6
7.7
30-3 9点
6.3
40-4 9点
21.6
50-5 9点
17.3
60-6 9点
18.5
70-7 9点
16.1
80-8 9点
4.3
90-9 9点
(n=416)
1 .4
100点満点
0
5
10
15
7
20
25
%
【参考資料】
手帳のレイアウト一覧
■ジャバラタイプ
■バーチカルタイプ
■メモタイプ
■月間メモタイプ
■ゾーンタイプ
■2週間タイプ
■月間ブロックタイプ
■能率手帳タイプ
8