正式国名:タイ王国(kingdom of Thailand) 首都:バンコク。クルンテープ(天使の都)と称され、人口 80 万人ほどの巨大都市圏。 歴史年表: 年代 1238 年 1350 年 1767 年 1782 年 タイ民族の二人の首長がスコータイを攻略。タイ民族 最初の独立王国を築く。 アユタヤにラマティボディーを始祖としてアユタヤ朝 が築かれ、この後 33 代 417 年間王朝は続く。 勇将タクシンが都をトンブリー(バンコクの対岸)に 置く。 ラマ 1 世が都をバンコクに移し、現在のチャクリー王 朝がはじまる。現国王はラマ 9 世(プミポン国王)。 民族:多民族国家であり、タイ族 80%、中国系 10%、マレー系や山岳少数民族が残り の 10%を占めている。 言語:公用語はタイ語。 宗教:憲法で国民の宗教の自由が認められているが、国民の 95%は仏教(小乗仏教)を信仰し、仏教寺院が国内に 約 3 万箇所ある。 国家元首:立憲君主制のタイ王国では憲法によって 国家元首は国王と規定されている。 国旗:1917 年ラマ 6 世の時代に現在の赤、青、白の 3 色の国 旗が制定される。上から赤、白、青、白、赤となる。 中央の青は国王、その外側の白は仏教、端の赤は国民 をシンボル化している。 http.//www.thailandtravel.or.jp/basic/index.html http://www.ryokouclub.com/About 文責:英語英文学科2回 清水智美/ 2.タイの文化 踊り タイ舞踊は、大きく古典舞踊と民族舞踊の二つに分けることができる。タイの歴史で はアユタヤ時代の中頃、おおよそ400年位前に、物語と舞踊が一つになった舞踊劇が できたと言われている。元となる物語は「詩」の形で創作されていたが、舞踊劇になる とこれらの詩は、音楽に合った歌詞になった。歌詞は時々書き直しがされ、王族や時に は王様自らが、詩や踊りを創作したり、踊りの形を考えたりした。現在の基本になって いるたくさんの古典舞踊は、およそ200年前にできたものである。バンコク王朝2番 目の王、ラーマ二世が創作したものが、基本として今日まで続いている。 ☆古典舞踊にはタイの逸話を基にしたラコーン(舞踊劇)やインドの叙事詩ラーマヤー ナを基にしたコーン(仮面舞踏劇)などがある。 ラコーン(舞踊劇) 頭に仏塔をイメージさせる金の冠や、金糸や銀糸の刺繍を施した豪華な衣装を身に付 けて踊る最も古典的な踊り。指を大きく反らせる手の繊細な動きが特徴。伝統的なス テップと繊細でしなやかな手指の動き一つ一つが細やかな感情の動きを表現してい る。多くに歌が用いられ、音楽の音色もやわらかい。 コーン(仮面舞踏劇) 踊り手が猿の仮面などを付けて踊る舞踊劇。タイの芸術文化を代表するジャンルで、 “クラビー・クラボーン(刀こん闘技)” “ナン・ヤイ(大影絵芝居)”から発展したとい われている。語り手による独特の語りと会話で劇が進行される。その語りと会話に合 わせて見せる様々なジェスチャーが独特で、足踏みに重点を置いている。音楽は躍動 的。衣装の色によって役を見分けることができる。演目はラーマヤーナを基にした「ラ ーマキエン」のみ。 写真1 写真2 ☆ 民族舞踊はもっと一般的で普通の人にとっても踊りやすい舞踊である。テーマも 人々の生活に関連したものが多く、仏教の催事や祭りで披露される。それぞれの地方 に特色があり、踊りの衣装・音楽や体の動き方にあらわれている。北部:音楽と踊り はかなりゆっくりしていて、丁寧でやさしい感じの舞踊。東北部:テンポが早く楽し いもので元気な踊り。中央部:いろいろなスタイルがあり、ゆっくりなもの早いもの がある。南部:南部の踊りや音楽もまた元気な感じ。東北部とは違いマレーシアの影 響がある。 ☆ 写真3 ☆タイ舞踊で使われている音楽は、タイ特有の楽器を使い、西洋音楽に全く影響を受け ていないタイ独自のリズムである。音楽自体が、比較的穏やかに、静かに、そして滑ら かに奏でられる。また、演奏する曲目によって、楽団の楽器の構成が異なる。 参考資料 ・web Thailand http://www.manohra.gr.jp/thailandquest/culture/culture05.html 2005/06/29 ・ タ イ 王 国 大 阪 総 領 事 館 http://www.thai-kansai.net/japanese/thai-culture/main/frame-content.html 2005/06/29 ・タイダンスグループ ラックラムタイ http://www.rakramthai.com/newpage19.html 2005/06/29 ・I.P.A(International Performance Academy) http://members.jcom.home.ne.jp/ipa/page021.html 2005/06/29 ・アジア ウェーブ http://www.asiawave.co.jp/ODORI5Thai.htm 2005/06/29 ・タイ国文部省認定舞踏学校 http://www.itdaschool.jp/aboutthaidance.htm 2005/06/29 出所 ・写真1・3 アジア ウェーブ http://www.asiawave.co.jp/ODORI5Thai.htm 2005/06/29 ・写真2 タイ国文部省認定舞踏学校 http://www.itdaschool.jp/aboutthaidance.htm 2005/06/29 文責:現代社会学部 社会システム学科 2 回生 作原奈津子 食事 マナー ① 食器には絶対に口をつけない。料理は必ずスプーンか蓮華を使って口に入れるこ と。 ② 料理にかぶりつかないこと。大きな料理は必ず一口大に切ってから食べるように。 KFC のフライドチキンですらガブリと食いつかず、指で肉をむしって食べるのが タイ風。ハンバーガーやサンドイッチは例外。 ③ 普通のご飯はスプーンで食べるが、もち米(カーオ・ニャウ)は右手を使って食べ る。もち米が食卓に出された場合、そのほかの料理も手で食べてかまわない。 トム・ヤム・クン 辛くて酸っぱいエビ入りスープ 出所:在京タイ王国大使館 http://www.thaiembassy.jp/culture/food/food_list/food.html 2005/06/29 主食 アジアの大米食圏に属するタイの食事は、主食の米とおかずからなる。 米 いわゆる“タイ米”で、日本の米よりも長細く、粘りも少ない。 麺 米粉からは麺類が作られる。 食べ方/タイの麺類は、改めて味付けされるという前提の下に薄味で出される。つ まりそれは未完成の状態だから、運ばれてきたらまず一口味見をし、その後各自で 好みの味付けにして食べたほうがおいしい。 肉 仏教徒タイ人に肉食のタブーは少なく、つきに四日、牛・豚などを市場で売らない (殺生しない)ほかは食用となる動物を食べる。鶏、魚介、鳥類、蛙などを料理し、 一般に健啖である。 多種多彩な野菜 タイの生もの市場は世界中の野菜があるといっても大げさでないほど。 【参考文献】 地球の歩き方編集室編 『やすらかなる国タイ(2001~2002 年版)』改訂 13 版(株式 会社 ダイヤモンドビック社 2001 年 3 月 23 日) 文責:現代社会学部 社会システム学科 3 回生 井上琴美 宗教 タイ国民の 95%近くが仏教徒である。タイの仏教は仏陀以来の出家主義と戒律を重 んじる、上座仏教であり「長老の教え」を意味する。古来、仏教とは「民族と切り離す ことのできない宗教」であると考えられ、憲法の中で「国王は仏教徒である」と規定さ れている。国内仏教寺院数は約 3 万、僧侶は約 29 万人、そしてタイ国民男子には一生 に一度「一時出家」する習慣がある。しかしその他の宗教の信仰も憲法により保証され、 イスラム教 4%、キリスト教 0.5%、ヒンズー教 0.01%、シーク教の他、山岳民族固有 の宗教を信仰するものもいる。 ● 上座仏教:上座部仏教はセイロン(現スリランカ)から広まった。上座仏教の思想 の中心にあるのが「戒律・サンガ」でサンガとは戒(仏教徒としての心がけ)律(僧 侶のための罰則)に従って修行に励む者の集まりである。 ●出家:戸籍を抜かれ、納税・兵役義務が免除される。選挙権は失われる公共 公通機関の料金は半額になる。一般的には雨安居期(7 月~10 月頃)だけに一時出 家する者が多い。私達がタイへ行く時期はちょうど雨季を雨安居・パンサーと呼ぶ。 この時期、東北のタイでは雨安居期間中ロウソクを片手に献納するトート・ティア ンがあちこちでみられる。 ●プラ・クルアン:タイの寺院を訪れて僧侶に寄進をすると、仏像の絵柄の記された小 さな板状のお守りを頂ける事がある。図柄にはブッダ、歴代の国王、有名な僧侶を かたどったものなどがある。僧侶が特別な儀式によって守護を求めている事がプ ラ・クルアンの神聖さを高めていると信じられている。市場に 10~20 バーツ程度の 安価な品が出回っているが、有名僧が守護力を込めた品、御利益が大きいと噂され ている品、年代物などは 100 万バーツ以上に達するものもある。 ●ピーとクワン:タイの人々は精霊、カミ、霊のような意味で使う。また人の体の要所 に宿るクワン(生命力、生魂)にピーがいたずらをするかもしれないので、人々はピ ーにあらかじめ配慮をしておく。地上に留まる死者の霊もまたピーとして語られる。 人が死すとクワンは雲散霧消するが、人格的霊魂は肉体を離れ輪廻転生の旅に立つと される。それがなんらかの事情で地上に留まる場合は怖がられる。ただし地方によっ ては没した近親がピーとして身近に留まり、生者を見守ると語る人もいる。 【参考文献】 ・綾部恒雄・林 行夫 『タイを知るための 60 章』(株式会社 明石書店 2003 年 5 月 30 日) ・山田 均 新アジア生活文化読本『タイ自由と情熱の仏教徒たち』 (株式会社 三修 社 1997 年 10 月 25 日) 文責:現代社会学部 社会システム学科 2 回生 山中香澄 タイの文化遺産 バンコク ワット・プラケオ(エメラルド寺院) 1782 年、バンコク遷都にあわせて建設された寺院。本堂に祀られている本尊がエメラ ルドのような色をしたヒスイで作られているため、別名エメラルド寺院とも呼ばれてい る。外国人旅行者だけでなくタイ人の参拝客でもにぎわう。 本堂は、アユタヤーの王宮をモデルにしたといわれている。 仏像は高さ 66 ㎝、幅 48.3 ㎝。ラタナーコーシン(イ ンドラ神の宝石)という名をもち、年に3回、季節の 変わり目ごとに厳かな儀式が執り行われ、国王自らが 衣装を取り替える。堂内の壁一面には、仏陀の生涯や 仏教の宇宙観を表した極彩色の壁画が描かれている。 ここは写真撮影禁止。また肌を露出する服装やサンダ ル履きは不可。夜間は美しくライトアップされる。 ワット・アルン(暁の寺) 以前はワット・ヂェン(暁)という名称だった。 チャオプラヤー河の反対側、ワット・ポーと対するか のようにあるトンブリー地区に建つ由緒ある寺院。 この寺院はバンコクに遷都する前、トンブリー王朝 のタクシン王の命によって、僧院の廃墟跡に建立され た。寺院のシンボルである大仏塔は元は高さ 16mだ ったものをラマ 3 世によって 79mに改修されたもの で陶器による細やかな装飾が施されている。尚、ワッ ト・プラケオのエメラルド仏陀も、かつてはこの寺に 置かれていた。 ワット・ポー(涅槃仏寺院) 王宮と同じ敷地内にある。1788 年にラマ 1 世によって仏 教徒の修行施設として建立された寺院。その後ラマ 3 世 によって全面的に修復され、そして王の命令によって境 内を囲む石壁一面には、各種の学問に関する文章が刻ま れ、タイ王国最初の大学が開校した。仏像は寝槃姿で、 全長 46m高さ 15mもあり、この仏像の足の裏には真珠母 貝を使った。螺鈿細工で、宇宙、秩序のある調和のとれ た世界が描かれている。 王宮 ワット・プラケオの隣にある王宮は、20 万㎡に及ぶ敷地の中に様々な建物が並んでい る。 * アーポーン・ピモークプラサート宮殿 ドゥシット宮殿の近くにある。儀式の行列の車に乗っ たり、衣服を脱ぐ所。これ以降の宮殿は、他の国王に よって建立された。 * ドゥシット・マハープラサート大宮殿 元はイントラ・ピセェークマハプラサート大宮殿と言 われ、ここで歴代王の戴冠式が行われている。白亜の 壁に極彩色の屋根をのせた壮麗な寺院。ドゥシット宮 殿とは反対側に建つアマリンウィニチャイ宮殿は特別 の儀式(即位)などに使用されている。 アユタヤー ワット・ヤイ・チャイ・モンコン(チャオプラヤー・タイ寺院) 1357年にウートン王が修行僧のために建立した寺 院。以前はワット・チャオプラヤータイ、及び、ワット・ パーケェオと呼ばれた。1529年、ミャンマー軍に勝 利したナレースエン王が戦勝記念に人目を引くよう高 い塔を建てた。広い境内には中央のチュディを囲むよう にして、何十もの坐仏像がずらりと並んでいる。 ワット・プラ・マハータート 巨大な菩薩樹の木の幹に埋もれ、微笑みをたたえる仏像が有名な寺院。ラームースワン 王(在位 1369~70)の時代に、パゴダの頂上の黄金の尖頭が装飾されたが、次王プラ サートン王の時、地雷に遭い、破壊されたと伝えられてい る。1956年タイ政府が行った修復事業の際、黄金の仏 像や石像、宝石、金の装飾品等の宝物が発掘されている。 現在チャオ・サン・プラヤー国立博物館に展示されている。 http://www.ryokouclub.com 2005. 6.20 閲覧 「地球の歩き方 タイ」ダイヤモンド・ビッグ社 (文責生活科学部 4 年黒田麻美) 3.タイの教育制度 タイでは、教育は国家開発目的の礎石として位置づけられている。教育および教育制度 の充実は国家の責務であるとされ、義務教育は無償と定められている。現行の教育制度 は 1978 年から実施された 6-3-3-4 制で日本の制度とほぼ同じである。 ・就学前教育制度 就学前教育は随意であり、独立の幼稚園として、2年または3年保育を行う私立が大部 分を占めているが、80 年代の半ばから、小学校入学前の満5歳児を対象とする国立の 1年制就学前教育コースが小学校に付設されるようになった。主として 4~7 歳児を対 象としており、就学率はバンコクなど都市部の私立の機関を中心に、立ち遅れていると 言わざるをえないが、近年、公立の機関を中心に急速に発展している。 ・初等教育 義務教育は7歳から13歳までの初等教育の6年間である。先程も話したがこの初等教 育は、学費は無償である。しかし教科書代は一部地域を除き、自己負担である。初等教 育における問題として、地域間および生徒間の教育レベルの格差と、地方家庭の貧困な どがあげられる。教科書貸与、通学用自転車貸与および学校給食などの対策が実施され ている。初等教育の機関は大部分国立で、就学前1年間の幼稚園と小学校1~6年を併 設しているものが多い。国立大学付属校、私立の有名校、特に名門のミッション系など は入学試験を行うところが多く、競争倍率も高い。2学期制で、前期は5月中旬から1 0月中旬まで、後期は11月初めから3月中旬までとなっている。始業は8時30分、 終業は15時30分、土曜と日曜は休みである。教科別の編成はなく、基礎的技能、生 活経験学習、人格教育、勤労体験学習といったカリキュラムが組まれているのが特徴で あり、なかでも従来の社会科と理科を統合し、自然と社会への適応を目的として経験学 習を重んじた生活体験学習、実際に農作業や技術工作を行わせる勤労体験学習は特色が ある。また、タイでは伝統的に国家、国王、宗教などが重要視されており、国旗掲揚、 国家、国王歌斉唱などの教育活動を通したナショナル・アイデンティティ高揚が図られ てもいる。 ・中等教育 前期3年(中学)と後期3年(高校)があり、後期は普通教育と職業教育の課程に分れ る。正規の通学課程のほか、通信教育および夜間教育の制度もある。経済的に余裕のな い生徒のために、寄宿舎、制服や昼食の支給、教科書の貸与、奨学金の提供、授業料の 免除などの支援策がとられている。1990年の閣議決定により、義務教育を中等教育 前期3年間にまで延長することとなり、一部地方では試験的に移行している。国公立校 は中高一貫または中高分離の2種類があり、私立校は初中高の一貫教育を行うものが多 い。学期、始業、終業、休日は小学校と同じである。 ・高等教育(中等後期教育) 1982 年にそれまでの大学局が大学庁に昇格し、国立大学および私立大学を管轄してい る。国立大学は 17 校、私立大学も 25 校に達し、国立大学のなかには、入学試験なし出 席昼夜自由のオープン大学であるラムカムヘン大学、通信教育・放送による授業を行う スコータイ・タマティラート大学がある。国立大学は共通の入学試験を行う。受験者は 第1から第6まで学校、学科別の志望を示し、成績順によって、学校学科が決定する。 毎年定員合計約2万人のところへ 10 万人以上が受験しており、不合格は他の私立大学 を受験するなり浪人するか、進学をあきらめるということになる。学期は2学期制で、 前期は6月の第1週に始まり、10月の第1週からの試験を経て10月の第2週に終了 する。後期は登録が10月の最後の週、授業開始が11月の第1週、試験開始が2月の 最後の週で、3月の第1週に終了する。夏期講座は3月の最後の週から、5月の第2週 までの間の6週間に行われる。 高等学校修了者は大学・カレッジ・教員養成大学、高等専門学校に進学できる。タイの 伝統的な大学は従来バンコクに集中していたが、1960年代になると地方大学が設立 され、1969年には私立大学法の制定にともなって私立大学が誕生。また1970年 代からは公開大学も設立され、通信教育による高等教育も盛んである。高等教育機関の 入学者選抜には、全ての国立大学、数校の私立大学、カレッジが参加して行われる統一 試験と、私立大学が独自に行う入学試験の2種類がある。 教員大学は2年制及び4年制の過程があり、バンコクの6校、地方 30 校、合計 36 校 があるが、八つのグループに統合され、グループ内の各大学間で希望の科目が選択でき るようになっている。 士官学校は陸海空軍および警察の士官養成を目的とする大学相当の教機関があり、軍 関係は国防省、警察学校は内務省の所管となっていて、学費はすべて、国庫負担となっ ている。学費がかからず将来の身分が保証される。 海外研修は有産階級出身者、特に華人系の子弟は本人に能力があり、親が費用負担に 耐えられる場合、国立大学卒業後海外留学を志向する者が多い。学位取得の便宜、卒業 後の進路などを考えて、北米の大学の大学院で修士、博士号を取得しようとするのが主 流となっている。なんらかの事情で北米留学が出来ない場合は、他の英語国のオースト ラリア、シンガポール等を志望する者が多い。日本への留学は、日本語習得の困難や学 位の取得が困難なことを理由に敬遠される傾向があったが最近では優秀な学生が国費 留学生を志望したり理工系学部への入学を目指すようになってきた。 職業教育は教育省内に職業教育局(DOVE)が設けられ、農工商業分野を中心に課 程が整備されている。職業教育局所管のプログラムには、自動車、機械、溶接、建設、 造船などの工業分野のほか、農業技術、縫製、手工芸、家政、会計、秘書、ホテル実務 など多方面にわたる職業教育コースがあり。過程は中学終了者に対する普通職業課程 (PVC・3年) 、PVC資格者に対する上級専門課程(PVS・2年) 、高校卒業者に 対する上級専門課程(PVT・2年)の3コースがある。また、より高度な職業技術教 育を施すために、技術職業カレッジ(ITVE)26 校が設けられ、上記職業教育局の 課程のほかに教職課程が加えられている。ほかに私学教育委員会が管掌する職業学校が 312 校ある。 参考 ・権藤与志夫『21 世紀をめざす世界の教育 理念・制度・実践』九州大学出版会 ・田原恭蔵『かわる世界の学校』法律文化社 ・財団法人 海外職業訓練協会 2005 年 6 月 10 日 http://www.ovta.or.jp/info/asia/thailand/oldhrddb/thi-h011.html ・タイ全国教育機関・施設検索 2005 年 6 月 05 日 http://www.studyinthailand.com/edusystem/unisystem.html (文責:現代社会学部 3 年 雀部 由紀) タイの学校系統図
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