抵抗性品種の利用・栽培管理による レタスビッグベイン病の発病抑制

抵抗性品種の利用・栽培管理による
レタスビッグベイン病の発病抑制
技術開発のねらい レタスビッグベイン病(写真1)に対する抵抗性品種の特性を明らかにし、発病を抑え被害
を軽減する栽培管理法を確立する。
開 発 技 術 の 内 容 抵抗性品種では、Thomp
s
on,BeyVi
ew,Canne
ryRow,Sp
r
e
cke
l
s,BV-1,LE210
1は、発
病株率が10%未満、球重が500g以上、2L球の比率が30%以上と抵抗性・肥大性が優れたが、
球の高 / 径比率が1.
0に近く立ち上がり気味となった(表)。全体に旺盛な生育を示す中、99
LE10は、球の高 / 径比率が0.
8と形状が良く秀品率が最も高かった。
栽培管理では、畝を20
cmから30
cmに高くし排水を改善することにより発病が抑えられ(図、
写真2)、窒素量を30kg/10
aから20kg/10
aに減らし、ピートモスを10 / 施用しpHを7.
0か
ら5.
8に下げることにより、収量が高くなった。
温度管理では、1∼2月穫りの作型で11月中旬にトンネルを被覆し、12月下旬まで裾換気を
することにより、生育が促進され、病害の影響も少なく厳寒期の収穫が可能になった。
表 レタスビックベイン病抵抗性品種の特性
写真1 レタスビッグベイン病の激しい症状
図 圃場管理による発病抑制
写真2 高畝による発病抑制効果
開発技術の活用と普及上の留意点 抵抗性は優れるが、生育が旺盛になりやすい品種については、施肥量を少なくする。
高畝栽培は、排水性の改善による感染抑制効果は認められるが、乾燥による肥大不良のおそれ
があるので生育後半に潅水する必要がある。
問い合わせ:兵庫県立淡路農業技術センター 農業部
電 話 番 号 0799-42-4880