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News
JIKEN CENTER
自研センターニュース
9
September 2005
平成17年9月15日発行 毎月1回15日発行(通巻360号)
昭和51年5月27日 第三種郵便物認可
C
O
N
T
E
N
T
S
テクノセミナー ・・・・・・・・・・・・・・・・2
アクティブ ステアリング統合制御VDIM
リペアリポート ・・・・・・・・・・・・・・・・6
ホンダ エアウェイブ(GJ1、GJ2系)
(インストルメントパネル脱着作業)
「構造調査シリーズ」新刊のご案内 ・・・・・・・・9
リペアインフォメーションS ・・・・・・・・・・10
ヘッドランプワイヤハーネスのコネクタが
破損したらどうする!
アウダネオⅡ活用塾 ・・・・・・・・・・・・・13
作成した見積書の車種変更や装備バージョンを
変更する
調査・研究報告 ・・・・・・・・・・・・・・・14
先進安全自動車ASV
(Advanced Safety Vehide)〈その4〉
指数テーブルマニュアル作業項目の解説_ 68 _ ・19
リサーチング ザ スケルトンズ ・・・・・・・・・・20
スズキ エクスード(TD54W、TD94W系)
お客様相談室レポート ・・・・・・・・・・・・・22
ホンダ フィット(GD1・2系)
アウトサイドパネルセットの補給形態変更について
編集後記 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・24
TECHNO SEMINAR
テクノセミナー
アクティブステアリング統合制御 VDIM
(Vehicle Dynamics Integrated Management)
さ せ ることが できる VGRS( Variable Gear Ratio
1.はじめに
2004年7月、トヨタ自動車はブレーキ制御(ABS)、
Steering)
を用いて、前輪の切れ角を最適にコントロ
駆動力制御(TRC・VSC)
、ステアリング制御(電動パ
ールするアクティブステアリング機能を新たに統合し
ワーステアリング)
を統合した新たな運動制御の考え
ました。
方 と し て 、 VDIM( Vehicle Dynamics Integrated
Management)
をマジェスタ
(UZS18#)
に初採用しま
今回は、より高い予防安全(アクティブセーフティ)
した。そして、2005年8月発売の新型車「レクサス
と優れた運動性能を発揮する世界初「アクティブステ
GS430」には、このVDIMをより進化させ、ハンドルの
アリング統合制御 VDIM」
( 以下、VDIM)を紹介し
操作量とタイヤの切れ角の関係をフレキシブルに変化
ます。
2.概要
VDIMは、車両の挙動を安定させる先進の統合制御技術です。
ABS、TRC、VSCの概念
一般のABS、TRC、VSC、電動パワーステアリングといった独立した機能
の組合わせに対し、これらのシステムを統合し車両の「走る・曲がる・止まる」
の運動性能を向上させるものです。従来のVSC、TRC、ABSの制御支援領
域を拡大して限界領域にいたる前から制御を行うとともに、さらに協調してス
テアリング制御(前輪切れ角、ステアリングトルク)
を行うことで、高い予防安
全性と理想的な操縦性・走行安定性を高次元で両立しています。
制限なし
VSC、TRC、ABSによる制御イメージ
VDIMによる制御イメージ
クルマの安定をボールの動きに例える
と、滑りやすい路面でクルマをコントロ
プレートに壁を設けることによってボー
ルが落ちにくくなる。しかし、制御が機
壁を丸いお椀のような形状にすること
で、ボールは常に安定方向にコントロ
ールするのは、平らなプレートの上でボ
ールを転がすようなもの。ボールは縁
能するのはボールが落ちそうになる限
界付近。
ールされ、ボールの動きもスムーズに
なる。
から落ちやすい。
2
自研センターニュース 2005年 9月号
TECHNO SEMINAR
3.システム構成
VDIMは、アクセル、ステアリング、ブレーキの操作
ブレーキを統合制御します。その結果、車両の前後
量から予測したドライバーのイメージする車両挙動
左右全方向の運動状態が限界前からアクティブかつ
と「走る・曲がる・止まる」に関する各種センサーの
シームレスに 制 御 可 能となり、高 い 予 防 安 全 性
情報から得られた車両挙動との差を算出し、その差
(Active Safety)
と優れた車両運動性能を実現して
を縮めるように、駆動力、前輪切れ角、ステアリング、
います。
VDIM(アクティブステアリング統合制御)
操舵角センサー
ブレーキペダルストロークセンサー
ブレーキ圧センサー
ECBアクチュエーター
ECB ECU
VGRSアクチュエーター
車輪速度センサー
(各輪)
ヨーレイト&加速度センサー
操舵トルクセンサー
電動パワーステアリングECU
電動パワーステアリングアクチュエーター
エンジンECU
4.VDIMが統合制御する主なシステム
車速に応じたギヤ比とし、軽快で扱いやすくします。
◇VGRS(Variable Gear Ratio Steering)
走行車速に合わせてステアリング操作とタイヤの
そして、高速走行になるに従い、ギヤ比が大きくなる
よう制御して、安定感のある操舵フィールを実現して
切れ角の関係をフレキシブルに変化させます。
駐車時やUターン時では、ステアリングシャフト軸
います。さらに、レーンチェンジやワインディングロー
上に配置された電気モーターと減速機により構成し
ド走行時には、ステアリング操作の速度をセンサー
たアクチュエーターによってギヤ比を小さくし、取り
が感知して車両の応答遅れ分を緩和(微分ステア制
回しのよさを高めます。また、低速から中速域では、
御)することで応答性を高めます。
駐車時の場合
VGRS有無のギヤ比比較
大
ス
テ
ア
リ
ン
グ
ギ
ヤ
比
VGRS無
駐車の際には
ステアリングを
少し切るだけで
前輪が大きく曲がります。
VGRSのない場合の操舵角
小
車速
(Km/h)
VGRSによる操舵角
速
ノーマルモード
スポーツモード
自研センターニュース 2005年 9月号
3
TECHNO SEMINARSEMINAR
◇ECB(Electronically Controlled Brake System)電子制御ブレーキ
ECBによる統合制御【イメージ】
ブレーキペダルの操作量をセンサーで検出し、それに基づいて
油圧系の圧力を
「調整して各車輪に」最適な制動力を発生させます。
ECBは、4輪独立かつスムーズに制御する能力を備え、VDIMによ
って統合されたABS、ブレーキアシスト、TRC、VSCの各機能を最
統合制御あり
統合制御なし
大限に発揮させます。
ドライバーの
想定するライン
◇EPS(Electric Power Steering)電動パワーステアリング
電動モーターによって操舵をアシスト。VDIMにおいては、電動パワーステアリングとブレーキ制御(VSC、
ABS)
を協調させることにより、さまざまな状況で操舵トルクアシスト量を制御し優れた操縦性、走行安定性を
実現します。
◇ABS(Anti−lock Brake System)電子制動力配分制御
ABSの概念
直進の制動時では、空車・積載などの荷重変化にかかわらず、前
ブレーキング
ブレーキング開始
後輪の制動力を適切にコントロールし、ブレーキの効きを確保しま
ABS装着車
す。また、旋回中の制動時においても、左右輪の制動力を最適にコ
ントロールし、車両安定性を確保することで優れた制動性能を実現
ABS非装着車
します。
◇VSC(Vehicle Stability Control)
VSCの概念(後輪駆動車)
旋回時や障害物を回避するために急激なハンドル操作をした場
合など、前後輪がグリップの限界を超えて横滑りしそうな状態をセ
ンサーが感知すると、自動的に各輪のブレーキ油圧とエンジン出
後輪横滑り
力を最適に制御し、車両安定性を確保します。
前輪横滑り
◇TRC(Traction Control)
前後輪の横滑りを
センサーが感知すると
各輪のブレーキやエンジンの
出力を制御し車両の
安定性を確保。
TRCの概念(後輪駆動車)
滑りやすい路面での発進・加速時、および旋回加速時に、
駆動輪の空転をセンサーが感知すると、駆動輪のブレーキ
油圧やエンジン出力を制御し、タイヤの空転を抑えます。
TRCなし
TRCあり
◇ヒルスタートアシストコントロール
急勾配や滑りやすい坂道で発進する際(ブレーキからアクセルに踏み替える瞬間)に、車両が後退すると、
自動的に軽いブレーキをかけ後退速度を緩和します。
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自研センターニュース 2005年 9月号
TECHNO SEMINARSEMINAR
5.VDIMの主な機能
◇アクティブステアリング統合制御イメージ
◆またぎ制動制御
滑りやすさの異なる路面を左右
輪でまたいで急制動した場合、左右
◆またぎ加速制御
滑りやすさの異なる路面を左右
前輪
切れ角制御
輪でまたいで急発進した場合、左右
の制動力差によって摩擦係数の高
の制動力差によって摩擦係数の低
い側に車両が偏向しハンドル操作
い側に車両が偏向しハンドル操作
が必要になることがあります。本シ
ステムでは左右の制動力差によっ
が必要になることがあります。本シ
ステムでは左右の制動力差によっ
て発生するモーメントを打ち消す方
向に前輪の切れ角を制御すること
て発生するモーメントを打ち消す方
向に前輪の切れ角を制御するとと
により、車両を安定させることがで
きます。
低μ路
高μ路
制動力
もに、駆動力を高めつつ安定して走
高μ路
制動力
◆アンダーステア時制御
コーナリング時に後輪の横滑り
傾向を感知した場合、旋回外輪に
適切なブレーキをかけるとともに、
傾向を感知した場合、エンジン出力
とブレーキの制御により、過度のア
VGRSによって前輪の切れ角を制御
ンダーステア傾向を抑制します。ま
して安定化モーメントを発生させる
ことで、後輪の横滑り傾向を抑制し
た、アンダーステア傾向の時、ハン
ドルを切り足すと前輪の横滑りが
ます。ブレーキとステアリングの制
御を同時に用いるため、タイヤのグ
一層大きくなるため、VGRSによっ
てステアリングギヤ比を変化させ
リップ力を有効に利用し安定して走
ると同時に、EPSがハンドルを切り
制動力
低μ路
行することができます。
◆オーバーステア時制御
コーナリング時に後輪の横滑り
行することができます。
前輪
切れ角制御
戻す方向に操舵アシストを行うこと
で、切り過ぎ防止を促します。
制動力
6.おわりに
近年の乗用車は、衝突安全ボディ−やエアバッ
での装着にとどまっています。
グ、シートベルトプリテンショナなど、パッシブ
自動車の安全を考える上でまず大切なことは
セーフティ(衝突安全)の装備がほぼ標準化され
“事故を起こりにくくすること”
(アクティブセー
てきました。一方、アクティブセーフティ(予防
フティ)ですが、今後交通安全対策がより高まる
安全)やプリクラッシュセーフティ(アクティブ
中、さまざまなアクティブセーフティの技術を通
セーフティとパッシブセーフティを融合し、事前
して、ドライバー側の交通安全に対する意識を変
に衝突を予知し、衝突被害を軽減するもの)の装
えていく必要があると思われます。
備は高額なものが多く、一部の車種やオプション
〈参考文献:トヨタ自動車 ホームページ・カタログ〉
(研修部/原 武志)
自研センターニュース 2005年 9月号
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REPAIR REPORT
リペア リポート
ホンダ エアウェイブ
(GJ1、GJ2系)
(インストルメントパネル脱着作業)
1.はじめに
ホンダ エアウェイブ:GJ1,GJ2系(2005年4月発売)のインストルメントパネルの脱着作業を実際に行いまし
たので紹介します。インストルメントパネル脱着作業が必要なフロントピラーやダッシュパネルが損傷している
事故車修復の参考としてください。
2.作業方法
脱着作業はステアリングコラムAssy取外し状態からの作業としています。
作業前
作業後
[脱作業]
①コンソールリヤカバーAssy、リヤコンソールセッ
②エスカッションガーニッシュCOMPを取外す。
トを取外す。
はめ込み
クリップ
スクリュ
ツメ
③フロントコンソールを取外す。
クリップ
ツメ
④リヤヒータアッパダクトAssyを取外す。
クリップ
ツメ
6
自研センターニュース 2005年 9月号
クリップ
REPAIR REPORT
⑤フロントピラーガーニッシュAssyを取外す。
⑥カウルサイドライニングAssyを取外す。
クリップ
クリップ
⑦グローブボックスAssyを取外す。
⑧ドライバポケットAssyを取外す。
はめ込み
はめ込み
⑨配線類の縁切を行う。
コネクタ
コネクタ
グローブボックス部
ドライバポケット部
※ドライバポケット内側はコネクタが多い。
(14個)
コネクタ
コネクタ
フロントコンソール部
リヤコンソール部
自研センターニュース 2005年 9月号
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REPAIR REPORT
⑩ボルトキャップを取外す。
(ステアリングハンガビームCOMPの固定ボルトがある)
はめ込み
左側
右側
⑪ステアリングハンガビームCOMPとボデー側との固定ボルトを取外す。
※フィットと同様に左側のみ特殊な構造となっています。写真は撮影のため取外した状態です。
Aのボルトと共に
アジャストナットも
回転しねじ込まれる。
A
B
ステアリングハンガビームCOMPはAのボ
Aのボルトを反時計方向へ回転させるとB
ルト(3本)によってフロントピラーに固
のアジャストナットがある一定の位置か
定されている。
ら同時に回転しBのアジャストナットはス
テアリングハンガビームCOMPにねじ込ま
れて行く。(アジャストナットは逆ネジと
なっている。
)
ボルト
さらにねじ込むことでBのアジャストナッ
トは締付けられ、Aのボルトは単独で回転
するようになり外れる。
※アジャストナットが締付けられることで
フロントピラーとの間にすき間が出来、ス
テアリングハンガビームCOMPが外せるよ
うになる。
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自研センターニュース 2005年 9月号
インストルメントパネル中央(下部)
(フロントコンソール前部)
REPAIR REPORT
⑫取外し状態
差込み
ボルト
ボルト
表側
裏側
[着作業]
取付けは取外しと逆の手順で作業を行います。
[作動点検]
セレクトレバー、エアコン、オーディオ、メータ類のスイッチ、ランプ等の全ての機能について作動点検を
行い、本体の取付状態(緩み・ガタ)の確認を行います。エアバック等の重要部品の点検については整備編の
指示に従ってください。
3.まとめ
今回紹介しましたエアウェイブのインストルメントパネルは、トリム類、グローブボックスAssy、コンソー
ルボックス等の周辺部品を取外し、ステアリングハンガビームCOMPと一体で脱着する方法です。作業前に整
備編等の手順書を読み、作業内容を熟知することで効率の良い作業が行えます。
参考文献:ホンダ エアウェイブ
整備書:サービスマニュアル シャシ整備編 60SLA00
(指数部/蛭間貴幸)
「構造調査シリーズ」新刊のご案内
自研センターでは新型車について、損傷した場合の復元修
No.
車 名
型 式
412
スバル R1
RJ1・RJ2系
413
ダイハツ アトレーワゴン
S320G、S330G系
理の立場から見た車両構造、部品の補給形態、指数項目と
その作業範囲、ボデー寸法図など諸データを掲載した「構造
調査シリーズ」を発刊しておりますが、今月は右記新刊をご
案内しますので、ぜひご利用ください。定価は1,120円です
(税込み、送料別)。
お申し込みは自研センター総務企画部までお願いします。
TEL
047-328-9111
FAX
047-327-6737
自研センターニュース 2005年 9月号
9
REPAIR Information S
リペア インフォメーション S
ヘッドランプワイヤハーネスの
コネクタが破損したらどうする!
ワイヤハーネスの一部のコネクタが破損して使用不能に陥りました。
「さあどうしますか?」
「ワイヤハーネス全体を取替えなければならない」とお考えになる方と「破損したコネクタのみ取替
えればよい」とお考えになる方と2通りの方法があります。車種によって部品補給形態が異なりますの
で一概には言えませんが、当然のことながらコネクタの単品補給がなされる車種であれば、作業時間の
短縮にも繋がり、また部品費も少なくて済むはずです。このようなケースに遭遇した場合にはコネクタ
の単品補給の有無を確認されると良いでしょう。
今回はトヨタ クラウン(平成17年式 GSR182)を使って検証してみたいと思います。
写真1
1.ヘッドランプコネクタ
車両のヘッドランプコネクタはフロント左右の
コーナーに集中しています。比較的事故頻度の高
い場所でもあり、損傷形態によってはヘッドラン
プコネクタの破損やワイヤハーネスの断線が考え
られます。(写真1)
2.AFS(アクティブフロントライティングシステム)
この車両のヘッドランプはAFS、ナイトビューシステム付きの仕様となっています。(図1)
ロービームヘッドランプ
サイドターンシグナルランプ
クリアランスランプ
ハイビームヘッドランプ/近赤外線投光器
AFS専用ランプ
フロントターンシグナルランプ
フロントフォグランプ
図1
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REPAIR Information S
3.エンジンルームワイヤNo2
写真2
右側
フロントバンパ取外し状態です。
ヘッドランプのコネクタが集中して取り付けられ
ており、これらのコネクタはエンジンルームワイヤ
No2から電源が入ります。エンジンルームワイヤ
メール
No2はフィメールコネクタ
(ターミナルがメスタイプ)
、
ヘッドランプ側はメールコネクタ
(ターミナルがオス
ヘッドランプコネクタハウジング
エンジンルームワイヤNo.2
タイプ)です。
(写真2)
フィメール
黄色○印内は左側ヘッドランプのコネクタで、エ
写真3
ンジンルームワイヤNo2の先端はフォグランプ用コ
ネクタ
(茶色コネクタハウジング)です。
(写真3)
B25
茶色
4.エンジンルームの配線儀装図
ヘッドランプ系統のワイヤハーネスは(図2、図3)赤矢印のワイヤハーネスです。
(価格は表1参照)
コネクタハウジングはクラウン配線図集のコネクタNoからコネクタハウジングの品番を検索すれば簡単に注
文もできます。
(図4及び価格表2参照)
<参考>
1)ヘッドランプ系ワイヤハーネス配置図
エンジンルームワイヤNo.2
エンジンルームワイヤNo.2
ヘッドランプ ソケット&ワイヤ
ヘッドランプコード
図3
価格表 1
図2
ヘッドランプ系ワイヤハーネス
エンジンルームワイヤNo2(図2,3)
ヘッドランプコード(図3)
ヘッドランプソケット&ワイヤ(図3)
価格(円)
25,200
3,380
1,790
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REPAIR Information S
2)コネクタハウジング
図4
価格表 2
コネクタNo(色)
Bt1(乳白)
Bv1(乳白)
Bv2(青)
Bv3(灰)
B2(乳白)
B25(茶)
コネクタハウジング品番
90980−10988(F)
90980−10987(M)
90980−11016(F)
90980−11015(M)
90980−11034(F)
90980−11033(M)
90980−11194(F)
90980−11193(M)
90980−10942(F)
90980−10941(M)
90980−11660(F)
価格(円)
290
350
260
260
260
260
260
260
190
190
240
注)F:フィメールコネクタを表しターミナルがメス
M:メールコネクタを表しターミナルがオス
もし一部のコネクタハウジングの破損程度(断線があるような場合はハーネス全体を取替えることに
なりますが)で、ヘッドランプ系のワイヤハーネスを取替えてしまうと部品価格で¥25,200、さらに取
替作業時間を考えますと図2の配線の通り大きな作業にならざるを得なくなります。コネクタハウジン
グであれば破損個数にもよりますが、短時間の作業と少ない部品費ですむというものです。
(技術部/高木文夫)
12
自研センターニュース 2005年 9月号
アウダネオⅡ
活用塾
6
作成した見積書の車種変更や
装備バリエーションを変更する
作成した見積書の車種変更や装備バリエーションを変更することがあります。変更内容と直接関係な
いと思われる項目においても初期の見積に影響する項目がありますので注意しましょう。
その他のメニューボタンをクリックして、車種変更、
装備バリエーション変更をします。
通常は、はい(部品番号、部品価格、工賃を更新
します)
を選択します。
その1
同一部品で個数を複数入力されている場合は、再
検索により1個になります。
その2
外板板金修正指数により工賃を算出した場合、板
金付加作業のチェックは無しとなります。
自研センターニュース 2005年 9月号
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調査・研究報告
先進安全自動車
ASV
(Advanced Safety Vehicle)
<その4>
このシステムは自車進路前方の車両や障害物に対して追突事故にいたりそうな状況で、警報(音+表
示)とブレーキ制御を行うことにより運転者へ認知、回避行動の支援、または追突時の被害軽減を目的
としているシステムです。
前方障害物衝突防止支援システム設定車両
メーカ
トヨタ
システム呼称
プリクラッシュ
セーフティ
システム
車 種
レーダータイプ
セルシオ
ミリ波レーダー
クラウン
レーダー使用無し
標準タイプはレー
クラウン
マジェスタ
ダー使用なし
オプションはミリ波
レーダー
ハリアー
ミリ波レーダー
備 考
標準装備の設定無し。C仕様にメーカオプション
緊急ブレーキ連動方式はロイヤルサルーンGに標準
装備。他グレードに設定無し
緊急ブレーキ連動方式は全車標準
ミリ波レーダ式はCタイプ、Cタイプi-Foreにメーカ
オプション(283,500円)
標準装備の設定無し。
AIRSにメーカオプション(504,000円)
450VIP、450XVに標準装備
ニッサン
ホンダ
インテリジェト
ブレーキ
アシスト
CMS
シーマ
レーザーレーダー 450XL、300G、300Gグランドツーリングにメーカー
オプション
250GT、250XVを除くグレードにメーカオプション。
(ク
フーガ
〃
エリシオン
ミリ波レーダー
インスパイア
〃
オデッセイ
〃
レジェンド
〃
ルーズコントロールとのセットオプション:178,500円)
VZに標準装備
アバンツァーレ(AVANZARE)に標準装備
標準装備の設定無し。アブソルートのみ
メーカオプション設定
標準装備の設定なし、アドバンスHIパッケージ
(577,500円)
、アドバンスパッケージ(262,500円)
CMS:Collision Mitigation brake Systemの略
(1)トヨタ
① 緊急ブレーキ連動方式
〈採用車種〉クラウン、クラウンマジェスタ
コンビネーションメーター
(マスターコーション
マルチインフォメーションディスプレイを内蔵)
プリクラッシュシートベルト
スキッドコントロールコンピューター
(ブレーキアクチュエーターに内蔵)
〈機能概要〉
シートベルト
コントロール
コンピューター
ブレーキの踏込み速度などから、それが緊急ブレ
ーキと判断した場合、運転席・助手席のシートベル
トを巻取り、乗員の拘束性能を高めます。
バックルスイッチ
構成部品取付位置
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自研センターニュース 2005年 9月号
調査・研究報告
主な構成部品と役割
構 成 部 品
スキッドコントロールコンピュータ
(ブレーキアクチュエータに内蔵)
マスターコーション、
マルチインフォメーションディスプレイ
シートベルトコントロールコンピュータ
役 割
急制動判断情報をシートベルトコントロールコンピュータに
CAN通信にて送信する。
システムの状態をドライバーにしらせる。
スキッドコントロールコンピュータからの緊急制動判断信号を
もとにプリクラッシュシートベルトの制御を行う。
プリクラッシュシートベルト
衝突前にシートベルトをモータで巻取る。
バックルスイッチ
シートベルトの装着、非装着を検知する。
システム内レーダー装置を使用していないので、フロント入力時レーダー使用タイプより部品代が高額にな
らないメリットがあります。
② レーダータイプ(プリクラッシュシステム)
〈採用車種〉セルシオ、クラウンマジェスタ、ハリアー
〈機能概要〉(セルシオから)
ミリ波レーダーで進路上にある車両や障害物を認知し、プリクラッシュセーフティコンピュータにて対象物の
位置・速度・進路から衝突不可避を判断します。
プリクラッシュセーフティコンピュータ
は、その情報をシートベルトコントロール
コンピュータ、サスペンションコントロール
コンビネーションメーター
(マスターコーション
マルチインフォメーション
スキッドコントロール
ディスプレイ)
コンピューター
(ブレーキアクチュエーターに内蔵)
バックルスイッチ
コンピュータおよびスキッドコントロール
ミリ波透過グリル
コンピュータにCAN通信にてプリクラッ
シュセーフティシステムの各制御を作動
シートベルト
コントロールコンピューター
ミリ波レーダ
プリクラッシュシートベルト
させます。
サスペンションコントロールコンピューター
プリクラッシュブレーキOFFスイッチ
プリクラッシュセーフティコンピューター
(ディスタンスコントロールコンピューター)
ミリ波レーダー
物体の認識
プリクラッシュセーフティ 作動要求信号
コンピューター
衝突不可避な状態の判断
シートベルトコントロール
コンピューター
プリクラッシュシートベルト作動
サスペンションコントロール
コンピューター
TEMS制御作動
スキッドコントロール
コンピューター
プリクラッシュブレーキアシスト、
プリクラッシュブレーキ制御作動
構成部品取付位置
主な構成部品と役割
構 成 部 品
ミリ波レーダ
プリクラッシュセーフティコンピュータ
スキッドコントロールコンピュータ
(ブレーキアクチュエータに内蔵)
マスターコーション
マルチインフォメーションディスプレイ
サスペンションコントロールコンピュータ
シートベルトコントロールコンピュータ
役 割
ミリ波を送受信して障害物の認識を行う。
各センサーからの情報をもとに衝突不可避かどうか判定し、
動作要求信号を送る。
プリクラッシュセーフティコンピュータの信号をもとに
ブレーキアクチュエータに制御信号を送る。
システムの状態をドライバーに知らせる。
プリクラッシュセーフティコンピュータの信号をもとに
TEMS制御を行う。
プリクラッシュセーフティコンピュータの信号などをもとに
プリクラッシュシートベルト制御を行う。
プリクラッシュシートベルト
衝突前にシートベルトをモータで巻取る。
プリクラッシュブレーキOFFスイッチ
OFFの状態でプリクラッシュブレーキの作動を停止する。
自研センターニュース 2005年 9月号
15
調査・研究報告
(2)ニッサン
インテリジェントブレーキアシスト
〈採用車種〉
シーマ、フーガ
〈機能概要〉
レーザーレーダーセンサーにより追従中の先行車との距離を測定し、ほぼ真後ろから先行車に追突する恐
れのあるとき、運転者による緊急の回避操作が直ちに必要だと判断した場合は警報を鳴らし、運転者の操作
により衝突が避けられないと判断した場合はブレー
キをかけて減速し追突時の被害を軽減します。
また、プリクラッシュシートベルトコントロールユニ
ットが緊急ブレーキであることを判断した時、また、
インテリジェントブレーキアシスト作動時に連動してシ
ートベルトを電動モータで巻取る緊急ブレーキ感応
型プリクラッシュシートベルトを採用しています。
構成部品取付位置
主な構成部品と役割
構 成 部 品
役 割
各種センサー、スイッチからの信号に基づき、目標車間距離、
車間自動制御システムC/U
目標車速を演算しA/T
C/UへOD解除信号、
ブレーキブースターへブレーキ液圧指令値を出力する。
レーザーレーダーセンサー
ブレーキブースター
前方にレーザーを照射し、先行車等からの反射光を検出する。
検出した信号をもとに先行車との車間距離、相対速度を演算する。
車間距離自動制御システムC/Uからの指令に基づき
ブレーキ液圧を調整する。
(3)ホンダ
CMS+Eプリテンショナーシートベルト
〈採用車種〉エリシオン、オデッセイ、インスパイアアバンツァーレ、レジェンド
〈機能概要〉
自車進路前方の車両に対して追突事故にいたりそうな状況で、警報(音+表示)
とブレーキ制御を行うことによ
り運転者へ認知・回避行動の支援、または追突時の被害軽減を目的とする支援システムです。前方車両に対し
てほぼ真後ろから自車速度15km/h以上かつ相対速度(前方車との速度差)15km/h以上で追突事故にいた
りそうな場合に警報(音+表示)
とブレーキ制御を行います。
E-プリテンショナ
(電動シートベルト)
は追突軽減ブレ
ーキシステム及び電気制御式ブレーキアシストシステム
ステアリング舵角センサ
IHCCコントロールユニット
と連動して作動します。衝突の可能性を検知して運転
席側シートベルトを電動で軽く引込むことにより運転者
IHCCリレー
への注意を喚起(体感警告)
し、さらに衝突の危険が
高まった場合、強くシートベルトを引込み衝突前のブレ
ーキングによる乗員前方移動量の低減、および衝突前
のシートベルトにたるみを減少することで、衝突時に作
動するプリテンショナの効果を最大限に引出します。
ミリ波レーダー
VSAコントロールユニット
構成部品取付位置
16
自研センターニュース 2005年 9月号
調査・研究報告
主な構成部品と役割
構 成 部 品
役 割
76GHzのミリ波の電波を車両前方100mに左右±8度、上下4.0度に照射し、その
ミリ波レーダ
範囲にある先行車からの反射波を受信することで前方車との距離、相対速度
(自車との速度差)及び角度を算出し、IHCCコントロールユニットへ出力する。
IHCCコントロールユニットは、ミリ波レーダーにより先行車の位置、相対速度を
IHCCコントロールユニット
検知し、車間を一定に保つための車速制御とCMSの制御を主に行う。
また、自己診断機能を備えており異常を検出するとシステムを停止し、IHCC警告灯と
CMS警告灯を点灯させて警報する。
ブレーキ及びエンジントルクダウンを使用してABS、EBD、TCS、VSA、
VSAコントロールユニット
BA制御を行う他、IHCCシステム、CMSシステムが搭載されている場合の
これらの制御も行う。
ステアリング舵角センサー
ステアリングの切れ角を出力する。
ホンダオデッセイ
IHCC、CMSが搭載されていますが、外観からで
は、搭載していることを示すものは特に有りません。
グリルのHマークがレーダー波を透過させる材質の
同エンジンルーム
レーダー部はほとんど見ることが出来ません。
また、グリルを単品で取外すことが出来ないので
バンパと一体で取外します。
ためノーマル車と若干異なります。
バンパを取外し後
レーダー部
レーダーはブラケットを介してフロントアッパ
レーダー中央部分が高さ約600mmに位置してい
サポートにボルト2本&ロックステーに1本の計3本
ます。レーダー自体の大きさは105mm×90mm程度
で取付けられていました。
です。
自研センターニュース 2005年 9月号
17
調査・研究報告
(4)部品価格と部品補給形態
部品補給形態
価格
上段:
メーカ
車 種
ブラケット
単品補給
レーダー
単品補給
レーダー+
ブラケット
レーダーセンサ
下段:
ブラケット
トヨタ
セルシオ
―
―
○
ハリアー
―
―
○
クラウン
マジェスタ
―
―
○
シーマ
○
○
―
250,000円
―
250,000円
―
250,000円
―
101,000円
―
ニッサン
フーガ
―
エリシオン
○
オデッセイ
ホンダ
―
インスパイア
○
○
○
―
210,000円
―
○
○
104,000円
12,500円
210,000円
―
○
12,500円
210,000円
―
12,500円
(5)修理書記載状況
高額部品であるレーダーセンサに入力があった場合の使用可否について、修理書記載状況の調査を
行いました。
トヨタ
作業中に落下させたもの、強い衝撃を与えたものは使用しないこと。
ニッサン
特に記載は見られない。
ホンダ
特に記載は見られない。
(6)作業上の注意点:レーダーセンサ脱着または取替え時発生する作業
注意点
トヨタ
ニッサン
必要工具
取替後に必ず
TaSCAN
センサーの
リフレクタ
調整を行う
水準器
脱着後は必ず
光軸調整を行う
必要となる作業スペース
ミリ波レーダー:前方10m程度、幅14m程度の範囲は金属物配置
禁止領域。その周辺にも大きな金属物が無いことが望ましい。
レーザーレーダー:前方9m程度幅3m程度及び周囲及び路面に反
射物がないこと。
CONSULT-2
光軸調整用
ターゲット
車両前方12m以上が見渡せる水平な場所。
取替または脱着後、 HDS、トランスポンダ 車両前方10m、幅4m、高さ10m。
ホンダ
必ずエーミングを行 セット、レーダーエー
う必要がある
マセット、水準器
※水勾配などで1度以上の勾配が付いていると正しく
上下エーミングが出来ない。
各メーカとも、レーダー調整にはメーカ専用故障診断機(一般に入手は不可)が必要となるため、修理後は
デーラー等に持込んで、調整を行う必要があります。
(メーカー別略語意味については、7月号をご参照ください。
)
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自研センターニュース 2005年 9月号
(技術部/出町孝治)
指数テーブル マニュアル作業項目の解説
−68−
今回は指数テーブルマニュアル(2004年10月発行)
を基
でリヤコンビネーションランプのみを単体で脱着または
本に、ボデー系の作業項目『B407リヤコンビネーションラ
取替する時に限定して使用する作業項目です。
(単独
ンプ単体脱着または取替/B408バックドアまたはトランク
作業で使用する指数項目)
リッドのリヤコンビネーションランプ単体脱着または取替』
について解説します。
(図1)
*リヤコンビネーションランプユニットのみの補給の車種
はユニットで設定しており、バルブ組替を含みます。
*バルブ等を再使用してユニット組替を行う場合はその
旨指数テーブルに表示しています。
1.前提条件および作業内容
*リヤコンビネーションランプ単独で損傷するケースは、
*単独作業項目
極めて稀であるため指数を設けていませんでしたが、
2.指数に含まれる主な作業
*必要範囲の付属品の脱着または取替
外板板金修正を行う際に単独で取外すケースに対応し
て2001年10月以降に発表される指数についてはリヤコ
補足
*損傷したクォータパネルをリヤコンビネーションランプ のみ取外して外板板金修正する時やバックドア、トラ
ンビネーションランプ脱着または取替の指数項目を設定
しています。
ンクリッド(トランクパネル)
をボデーに取付いた状態
図1
B407
B408
リヤコンビネーションランプ単体脱着または取替
バックドアまたはトランクリッドのリヤコンビネーション
片側
ランプ単体脱着または取替
●印の部品は当該作業範囲
前提条件および作業内容
*単独作業項目
指数に含まれる主な作業
*必要範囲の付属品の脱着または取替
補足
*リヤコンビネーションランプユニットのみの補給の車種はユニットで設定しており、バルブ組替を
含む
*バルブ等を再利用してユニット組替を行う場合はその旨指数テーブルに表示している
*単独作業で使用する指数項目
(指数部/島田東一)
自研センターニュース 2005年 9月号
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Researching The Skeletons
リサーチング ザ スケルトンズ
スズキ エスクード
(TD54W、TD94W系)
この「Researching The Skeletons」は外部から
確認することができないフロントサイドメンバお
よびリヤサイドメンバ内側のリンフォースメント
等の位置や板厚を分かりやすく紹介していくもの
フロントサスペンションフレーム取付け用のリン
フォースメントが取付けられています。
リヤフロアサイドメンバは左右共にリンフォー
スメントが取付けられています。
で、データは実際に自研センターで調査したもの
この車のフロントサイドインナメンバおよびリ
を転記したものです。今回はスズキ エスクード
ヤフロアサイドメンバには差厚鋼板は採用されて
(TD54W、TD94W系)を取り上げます。
このフロントサイドインナメンバには左右共に
いません。なお、前後メンバ共にカット作業の設
定はありません。
フロントサイドメンバ
左外側
右外側
1.4mm
1.7mm
1.4mm
1.4mm
2.0mm
左内側
2.0mm
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自研センターニュース 2005年 9月号
右内側
2.0mm
1.7mm
Researching The Skeletons
リヤ正面
バックパネル取付状態
バックパネル、リヤフロアNo.4クロスメンバ取外し状態
リヤフロアリヤパネル取付状態
リヤフロアリヤパネル取外し状態
リヤ上側
1.4mm
1.4mm
2.0mm
2.0mm
リヤ下側
(指数部/滝川陽一)
自研センターニュース 2005年 9月号
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Customer Relations Department REPORT
お客様相談室レポート
ホンダ フィット
(GD1・2系)
アウトサイド
パネルセットの補給形態変更について
質
問
回
答
2001年6月に発売されたホンダ フィット
(GD1・2系)のアウトサイドパネルセットの補給形態が変更さ
れているようですが、どのように変更されたのですか?
また、補給形態の変更に伴い指数値にはどのような影響がありますか?
2005年4月より下図のように補給形態が変更されています。ただし、変更前の部品は在庫が無くな
り次第販売中止となりますが、在庫切れまでは旧形態の部品が出荷されることがあります。
①フロントアウトサイドパネルセット
変更前
変更後
・サイドシルを除くフロントアウトサ
イドパネルのみとなります。
a
・サイドシルとスティフナーが別売
となります。
②サイドシルパネル
変更前
変更後
・ビード付きとビード無しの2タイプ
a
となりました。
・カット位置が変更になりました。
③リヤアウトサイドパネルセット
変更前
変更後
a
・カット位置が変更になりました。
④リヤアウトサイドパネル
変更前
変更後
・リヤアウトサイドパネルのみとな
ります。
補給設定無し
a
・リヤドアストライカー/テールゲ
ートピラーが別売となります。
・カット位置が変更になりました。
22
自研センターニュース 2005年 9月号
Customer Reletions Department REPORT
また、ここでは補給形態変更後の部品を使用した場合の参考時間を紹介します。該当する指数項目は
B190・B191・B230・B250・B270・B310の6項目です。
参考時間
取り外し状態
・ボンネットCOMP
・フロントフェンダパネル
・サイドシルガーニッシュAssy(Sパッケージ)
・フロントドア
・インストルメントパネル
・フロントウインドシールドガラス
・フロントコーナウインドシールドガラスAssy
・配線
・フロントダンパハウジングCOMP
・フロントホイールハウスアッパメンバ
・リヤードアー
・フロントシート
(含)作業および部品の脱着または取替
・フロントピラースチフナCOMP
・フロントインナアッパピラー
・フロントピラーインナパッチ(右側)
・フロントインナミドルピラー
・フロントインナロアーピラーCOMP
・サイドシルパネル
・サイドシルスチフナCOMP
・センタピラースチフナCOMP
・センタインナピラーCOMP
・必要範囲のトリム類
・付属品
・補強板作成
「備考」
※フロントアウトサイドパネルセットおよびサイドシルパネルをカットして使用する。
フロントピラー取替作業
センタピラー取替作業
センターピラー上部およ センターピラー上部およ
フロントピラー上部および下部(サイドシル部)
び下部(サイドシル部) び下部(サイドシル部)
でのカット作業
でのカット作業
でのカット作業
10.00H
9.20H
9.80H
11.40H
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
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○
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○
○
○
○
リヤアウトサイドパネル取替作業
リヤーアウトサイドパネルセット上部および下部 リヤーアウトサイドパネルセット上部および下部
(ロックピラー部)でのカット作業
(サイドシル部)でのカット作業
参考時間
取り外し状態
・サイドシルガーニッシュAssy(Sパッケージ)
・リヤバンパ
・リヤシート
・クォータガラスセット
(含)作業および部品の脱着または取替
・リヤーパネルCOMP
・片側リヤーピラーロアーガターCOMP
・両側リヤーピラーロアーガターCOMP
・テールランプユニット
・必要範囲のトリム類
・付属品
・水密テスト
・補強板作成
[除]作業および部品の脱着または取替
・リヤーピラーロアーガターCOMP
・リヤーピラーアッパガターCOMP
・フューエルタンクCOMP
・ルーフライニングAssy
「備考」
※リヤーアウトサイドパネルセットおよびサイドシルパネルをカットして使用する。
※ロックピラー部でのカット作業とは、サイドシルパネルを使用せずにリヤーアウトサイドパネルセットを補給部
品カット位置で取替る作業。
9.40H
8.70H
7.90H
7.20H
○
○
○
○
○
○
○
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○
○
○
○
※リヤーパネルCOMPは、リヤーバンパフェイススチフナ、両側リヤーパネルコーナレインフォースメント、両側リ
ヤーパネルアッパガセット、リヤーパネルアッパスチフナが付いた状態で一体補給される。
※片側リヤーピラーロアーガターCOMPを含む作業の場合、片側リヤーパネルコーナレインフォースメント、片側リ
ヤーパネルアッパガセットをボデー側に残す。
リヤアウトサイドパネル取替作業
リヤーアウトサイドパネルセット上部および下 リヤーアウトサイドパネルセット上部および下部
部(サイドシル部)でのカット作業
(ロックピラー)でのカット作業
参考時間
取り外し状態
・サイドシルガーニッシュAssy(Sパッケージ)
・リヤバンパ
・リヤシート
・クォータガラスセット
(含)作業および部品の脱着または取替
・リヤーパネルCOMP
・片側リヤーピラーガターCOMP
・両側リヤーピラーガターCOMP
・テールランプユニット
・必要範囲のトリム類
・付属品
・水密テスト
・補強板作成
[除]作業および部品の脱着または取替
・リヤーピラーロアーガターCOMP
・リヤーピラーアッパガターCOMP
・フューエルタンクCOMP
・ルーフライニングAssy
「備考」
※リヤーアウトサイドパネルセットおよびサイドシルパネルをカットして使用する。
10.00H
9.20H
9.80H
11.4H
○
○
○
○
○
○
○
○
○
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○
○
○
○
※リヤーパネルCOMPは、リヤーバンパフェイススチフナ、両側リヤーパネルコーナレインフォースメント、両側リ
ヤーパネルアッパガセット、リヤーパネルアッパスチフナが付いた状態で一体補給される。
○
○
○
○
※片側リヤーピラーロアーガターCOMPを含む作業の場合、片側リヤーパネルコーナレインフォースメント、片側リ
ヤーパネルアッパガセットをボデー側に残す。
○
※ロックピラー部でのカット作業とは、サイドシルパネルを使用せずリヤーアウトサイドパネルセットを補給部品
カット位置で取替る作業。
○
尚、指数項目 B240:片側サイドシルパネル取替(センタピラー関係あり)
とB241:片側サイドシルパネル取
替(センタピラー関係なし)については従来からの指数が摘要できます。
(指数部・河村賢二)
自研センターニュース 2005年 9月号
23
http://jikencenter.co.jp/
●編集後記●
今年の夏も暑い日が続きましたが、それに輪を掛けて暑い夏となったのが政治の世界です。ご承知の通り
郵政民営化法案は小差で衆院では可決したものの、参院では予想以上の大差で否決されました。その結果小
泉首相は衆院を解散し、9・11を投票日とする総選挙が決定したことにより政治家の皆さんはお盆休みどころ
か全国夏の陣へと。クールビズファッションは国会に置き去りにして、ネクタイ姿で平身低頭での地元への挨
拶廻りとなりました。暑い訳だ。
その暑さを更にヒートアップさせたのが、反対派は公認しない騒動、公認されなくても私は自民党騒動、
刺客擁立騒動、踏絵確認公認騒動、参院議員の動きを牽制する除名騒動、新党創設騒動と、これでもかこれ
でもかと国民をびっくりさせるし、驚かせもする動きが自民党内で起こりました。内輪もめとは言うものの小
泉総裁の公約通り自民党をぶっ潰す勢いだし、いやもう既に今回の解散以前にあった自民党はもう無くなっ
ている訳ですが。一方野党第一党の民主党も自民党の内輪もめと郵政民営化しか頭にない小泉政治は破綻
だと決め付け、これを最大のチャンスとして得意のマニフェストを創り、政権獲得に向け単独で過半数を獲得
すると自信満々の意欲をたぎらせています。
この時点ではまだ、選挙戦に突入してもいないのに、さまざまなマスコミを通じて論戦あり、舌戦あり、喧
嘩口論ありで毎日賑わせています。外国のある記者が「兎も角、従来日本には無かったエキサイティングな選
挙が期待できます」と言ったコメントが大変印象に残りました。個人的にも国政選挙が国民の注目となり、国
民一人一人が国の現状を考え、行く末を案ずることは大変喜ばしいことと思います。この盛り上がりが単なる
劇場の観客の一人とならないよう、冷静かつ大胆な判断を国民一人一人がしなければならないとも思います。
経済一流、政治三流の国にならないようにしたいものです。
本号が皆さまのお手元に届く頃には総選挙結果が既に判明していると思います。果たしてどのような結果と
なっていますやら、小泉総裁がダルマに目を入れるか、岡田党首が笑うか、はたまた予想もしなかった方々に
勝利の女神が微笑んでいるか。
自研センターニュース 2005.9(通巻360号)平成17年9月15日発行 昭和51年5月27日 第三種郵便物認可 定価336円(消費税込み、送料別途)
C 発行所/株式会社自研センター 〒272-0001 千葉県市川市二俣678-28 Tel(047)328-9111(代表) Fax(047)327-6737
発行人/鈴木 稔 編集人/小林吉文 ⃝
※乱丁、落丁の場合はお取り替えいたします。
本誌の一部あるいは全部を無断で複写、複製、あるいは転載することは、法律で認められた場合を除き、著作者の権利の侵害となりますので、その場合に
は予め、発行人あて、書面で許諾を求めてください。JKCニュースの掲載記事に関するお問い合わせ先はニュース編集事務局までご連絡ください。