あすなろ新聞

あ
す
な
ろ
新
聞
2013年(平成25年)9月号
あすなろ新聞
9月号
エデュケーショングループ
平成25年
8月20日 発行
水戸市笠原町1191
福甚ビル
http://www2.ocn.ne.jp/~mito1
パンドラの箱
ギリシア神話に「パンドラの箱」という話があります。
ゼウスという神が、ねん土で人形を作り、それに魂をふきこみました。
「よし、これを人間と名づけよう。」
ゼウスは心優しい神プロメテウスに人間の面倒をみるようにと言いました。
プロメテウスは文字や道具の使い方を人間に教えました。
そして寒さにふるえる人間をかわいそうに思い、禁じられていた火を与えてしまいます。
怒ったゼウスはプロメテウスに罰を与えます。
プロメテウスは弟のエピメテウスに人間を見守るようにお願いします。
しかしゼウスは怒りがおさまらず不思議な箱とパンドラという美しい女性を作り地上へ送ります。
パンドラは地上でエピメテウスと恋におち、結婚します。
ところがパンドラはゼウスからもらった箱が気になって仕方がありません。
とうとうパンドラはその不思議な箱を開けてしまいます。
すると中からまっ黒い影が次々と飛び出してきました。
それは、怒り、嫉妬、疑い、憎しみ、病気、争いといったものでした。
それまで地上になかった悲しい気持ちや出来事が世界中に散らばってしまったのです。
二人は大変悲しみましたが、箱の底には小さな光があり、声が聞こえてきます。
「そんなに悲しまないで。大丈夫、私がついていますよ。」
「まぁ、あなたは誰?」
「私は希望です。つらくて悲しい時でも、ずっといっしょにいますよ。」
こうして、地上に苦しみが生まれた後、残った「希望」が私たちを励ましてくれる、という話です。
何だかホッとしませんか。
ジョン・F・ケネディを敬愛するビル・クリントンは
「希望」という名の町に生まれ第42代アメリカ大統領になりました。
現実世界はつらいこと、苦しいことが多く、思うようにいかないことばかりかもしれません。
でも、希望を持つ者、夢を持つものは、力強く生きていくことができます。
本当の喜びは、苦しさを乗り越えた時にやって来ます。
そしてその努力は生涯の財産となります。
でも、水戸義塾で共に学ぶ塾生は
きっと学ぶ「苦しさ」よりも、学ぶ「楽しさ」を感じているはずだけどね…。
(笑)