スカイウォーカー・サウンドが、デジタル・ポストプロダクション作業の遠隔

(お知らせ)
2011 年 4 月 22 日
NTTアドバンステクノロジ株式会社
スカイウォーカー・サウンドが、
デジタル・ポストプロダクション作業の遠隔コラボレーションに
NTT-AT の「JPEG 2000 リアルタイム・コーデック」を利用
スカイウォーカー・サウンドは、高速ネットワークを活用したデジタル・シネマのポストプロダク
ションにおけるリアルタイムの遠隔コラボレーションの新たなアプローチを開拓すべく、NTT
アドバンステクノロジ(NTT-AT)の最新のプロフェッショナル・ユースのメディア・ストリーミン
グ・プラットフォームを採用した。
NTT-AT が提案する革新的な新しいワークフローにより、映画制作者は離れた場所に位置
する VFX ハウス(視覚効果担当)から送られるスタジオ用フル・クオリティのポストプロダクシ
ョン・データをリアルタイムで確認、高速ネットワーク上で 3D 立体視覚効果の作業をインタラ
クティブに進めることが可能となる。JPEG 2000 方式での圧縮により、視覚情報が劣化しな
いデータを処理できるのが特徴。
映画の最終サウンド・チェックでは通常、エンターテイメント業界で必要とされるクオリティの
オーディオ・ポストプロダクション・サービスを提供できるスカイウォーカー・サウンドやスカイ
ウォーカー・サウンドの所属するルーカス・フィルムなど、北カリフォルニアに位置するオフィ
スまで制作者が何週間も足を運ぶ必要がある。しかし、ほぼ同時期に映画のメインともいえ
る3D ステレオ VFX の最終バージョンも完成させなければならない。時には何千キロも離れ
た場所でアーティストやエンジニアが実際に作業を進める VFX ポストプロダクション施設と綿
密な連携をとり、完全なデータを確認しながらディレクターが細かいニュアンスを判断し、そ
の場で指示を出していく。スカイウォーカー・サウンドはリアルタイムで高いクオリティの動画
処理が可能となる高度なネットワークを駆使し、遠隔コラボレーションの新たなアプローチを
開拓した。この技術により、ディレクター(監督)とクリエイティブ・チームの両者が作品のクオ
リティとチームワークを損なうことなくスカイウォーカー施設内で音響、映像の最終ポストプロ
ダクション作業を効率的に進めることができる。
ネットワーク上のメディア・アプリケーションを研究する NPO「CineGrid」のメンバーでもあるス
カイウォーカー・サウンドは、1ギガビットのイーサネット CineGrid 試験プラットフォームを作り、
ハリウッドにある他の CineGrid メンバーと接続。前例のない遠隔コラボレーションワークフロ
ーにおけるプロトタイプを打ち立てた。
スカイウォーカー・サウンドは、NTT-AT の JPEG 2000 ストリーミング・プラットフォームを高く
評価。北カリフォルニアの自社施設と南カリフォルニアの対向施設の両方にインストールを
完了している。視覚情報が劣化しないリアルタイム圧縮での IP 伝送機能をもつ NTT-AT の
JPEG 2000 技術を使うことで、映画制作者の扱う大容量かつ高クオリティなデジタルデータ・
ポストプロダクションにも対応できるネットワーク上でのデジタル・メディア共有が可能となっ
た。従来のメディア・ファイル転送のように時間がかかりすぎ、クリエイティブの現場における
作業効率を下げてしまうおそれもない。各地で制作に携わるすべてのメンバーが全く同じシ
ーンを全く同じタイミングで、同じようにキャリブレーションしたディスプレイ越しに確認・評価
できることが当初の目標であった。
スカイウォーカー・サウンドのエンジニアリング・ディレクター Steve Morris は「NTT-AT の
JPEG 2000 リアルタイム・コーデックのおかげで、ギガビットイーサネットワーク上の遠隔地と
の 2K の 3D 立体ビデオストリーミングをストレスなく、安定して操作することができる」と話し
ている。
さまざまな場所にある現場を統合し、作業の効率化をはかるオンサイト・エンジニアリング・イ
ンテグレーションは、各施設のインフラに NTT-AT のマルチ・チャンネル・ストリーミング・ハー
ドウェアを HD-SDI で接続。2地点の NTT-AT のストリーミング・プラットフォームを 1Gbps の
仮想 LAN(VLAN)で繋げば完成する。これにより、ふたつの施設で作業を進めるアート・スタ
ッフとディレクターの双方が、同時に同じクオリティの3D 立体 VFX 動画(同期させた右目映
像と左目映像)をリアルタイムに共有することができる。
さらに、同じ現場で作業をする際に自然に起こるメンバー間のやりとりを再現すべく、
NTT-AT の JPEG 2000 のストリーミング・プラットフォームでは高画質かつ低遅延の双方向
ハイビジョン TV ビデオ会議をサポート。左目映像と右目映像の3D 立体 VFX 動画を同期処
理する JPEG 2000 ストリーミングからは独立した状態で、ビデオ会議回線は常時接続の状
態になっている。このプラットフォーム上のメンバーたちは 650 キロの物理的距離をものとも
せず、同じ場所で作業をしているかのような自然さで動画をチェックし、即座にクリエイティブ
なフィードバックを返しながらテンポよく作業を進めていく。
リモート・デスクトップ・コントロール・システムは、プラットフォーム上の各メンバーが双方向的
に VFX プレイバック映像をスタート/ストップさせることのできるシステムを開発。メンバーは
双方に見える形で、映像内に注釈を描きこむこともできる。遠隔コラボレーション技術は、実
際に現場で作業をするアーティストやオペレーターに新たにトレーニングや学習を強要する
ことなく、普段どおりに仕事を進める環境を提供することに成功した。
「JPEG 2000 ストリーミング・プラットフォームをデジタルシネマ・ポストプロダクション時の遠隔
コラボレーションに活用するスカイウォーカー・サウンドの先進的なアプローチをサポートす
ることができ光栄です。NTT-AT が開発した IP ゲートウェイ経由の高品質なメディアを NTT
コミュニケーションズなどの国際的なキャリアが提供するグローバルなネットワークと連携さ
せることで新たなワークフローを構築すれば、各国の映画業界関係者が時間のロスを減らし
物理的な距離を感じさせることなく制作に集中できると確信しています」NTT-AT の高梨斉
(ネットワークシステム事業本部 システム開発ビジネスユニット長)
は述べている。
スカイウォーカー・サウンドとは
スカイウォーカー・サウンド(Skywalker Sound)は米カリフォルニア州マリンカウンティの閑静な丘
陵地帯に位置するルーカス・フィルムの一部門。 映画制作者による映画制作者の施設としてス
カイウォーカー・ランチと呼ばれる場所に建設された 14,400 平方メートルのテクニカル・ビルディン
グを擁するスカイウォーカー・サウンドは、最高品質のフルサービス・ポストプロダクション設備を
備えた世界最大規模のテクニカルベースである。 詳しくはスカイウォーカー・サウンド(担当
Carrie Perry)まで
本件に関するお問い合わせ先
NTTアドバンステクノロジ株式会社
経営企画部 コーポレート・コミュニケーション部門
TEL:03-5325-0707 FAX:03-5326-7837
E-mail:
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