2 菓子類 - 日本アセアンセンター

D-2. 菓子類
2 菓子類
1. 日本のマーケット事情
(1) 品目の定義
ここでは菓子類を取り扱う。ここで扱う品目の範囲、および貿易統計上の分類、HS番号は以下のとおりである。
HS番号
1704.10
2106.90-230
1704.90-210
1704.90-220
1704.90-290
1806.31、32-100、90-100
1905.31、90-312
1905.90-322
1905.32
1905.10、20、40、90-100
1905.90-319、90-329
1905.90-311、90-321
1905.90-314、90-323
品目名
チューインガム(加糖)
チューインガム(無糖)
キャンディ類
キャラメル
その他の砂糖菓子
チョコレート菓子
ビスケット(加糖)
ビスケット(無糖)
ワッフル・ウエハー
クリスプブレッド、ジンジャーブレッド、ラスク、その他パン・乾パン類
ペーストリー、ケーキ、その他ベーカリー製品
米菓
成型ポテトチップス
(注) 菓子の各品目は砂糖含有の有無によって異なるHS番号に分類される。チューインガムについては、砂糖を含有するもの
は砂糖菓子の一種として1704.10-000に分類され、砂糖の代わりに人工甘味料(キシリトールなど)を含有するものは、他
の項に該当しない調製食料品として2106.90-230に分類される。
(2) 市場動向
菓子業界では、少子高齢化による未成年人口の減少という構造的要因に加えて、消費者嗜好の多様化、商品ライフ
サイクルの短縮化、成人層のダイエット志向や健康志向の高まりによる菓子離れなどを背景として、長期的な需要減退
の傾向が見られる。総務省の「家計調査」によると、1世帯あたりの菓子類年間支出額(アイスクリームを含む)は1992年
の89,414円をピークとして、1997年を除き連続して減少しており、2005年には75,007円(前年比1.2%減)にまで落ち
込んだ。菓子類の多くの品目で支出額は年々減少する傾向にあるが、その中でチョコレートの支出額は増加傾向にあり、
2005年は4,170円、前年比3.2%増となった。
また、(社)全日本菓子協会の調べによると、2005年における国産菓子の生産数量は193.1万トン(前年比0.3%増)、
小売金額は3兆1,482億円(同0.6%増)となり、7月8月と猛暑が続いたものの小売金額ベースでは9年ぶり、生産数量
では2年ぶりに小幅ながら前年を上回った。
図表1 菓子の品目別国内生産・小売金額の推移
飴菓子
チョコレート
チューインガム
ビスケット
米菓*1)
油菓子
せんべい*2)
スナック菓子
和生菓子
洋生菓子
その他
合 計
生産数量 (単位:千トン)
2001 2002 2003 2004 2005 シェア 前年比
151
157
162
161
165
8.5% 102.5
224
214
218
218
222 11.5% 101.8
44
44
46
46
44
2.3%
96.1
218
210
219
214
213 11.0%
99.5
210
210
212
207
212 11.0% 102.6
58
55
55
56
57
2.9% 101.0
68
66
65
66
65
3.3%
98.0
226
222
218
223
219 11.4%
98.6
336
330
327
323
323 16.7% 100.0
215
213
211
211
211 10.9% 100.0
204
202
202
200
200 10.4% 100.0
1,955 1,923 1,934 1,924 1,931 100.0% 100.3
2001
2002
2,290
2,356
4,205
4,150
1,676
1,724
3,154
2,959
3,086
3,082
479
455
867
825
3,758
3,656
5,095
5,000
4,650
4,590
2,780
2,750
32,040 31,547
注*1)あられ、せんべい(うるち米製のもの)、あられ(もち米製のもの) *2)小麦粉を使用したもの
小売金額 (単位:億円)
シェア
2003
2004
2005
2,430 2,400 2,432
7.7%
4,125 4,068 4,066 12.9%
1,871 1,881 1,826
5.8%
2,971 2,984 3,053
9.7%
3,095 3,021 3,094
9.8%
446
448
452
1.4%
812
820
804
2.6%
3,535 3,605 3,660 11.6%
4,900 4,825 4,800 15.2%
4,550 4,530 4,575 14.5%
2,750 2,720 2,720
8.6%
31,485 31,302 31,482 100.0%
前年比
101.3
100.0
97.1
102.3
102.4
100.9
98.0
101.5
99.5
101.0
100.0
100.6
出所:(社)全日本菓子協会
菓子市場は全体の約70%を占める流通菓子(2兆2,107億円)と、和・洋生菓子市場(9,375億円)に大別されるが、こ
のうち流通菓子の品目別小売金額をみると、最大品目のチョコレートとともにスナック菓子が菓子全体の10%以上を占
ASEAN 輸出業者のためのマーケティングガイド
224
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め、次いで米菓、ビスケットと続く。2005年はチョコレートの小売金額はほぼ前年並みにとどまったものの、飴菓子、ビス
ケット、米菓、スナック菓子の4品目で前年を上回り、流通菓子全体では2兆2,107億円(前年比0.7%増)となった。
菓子業界の国内主要メーカーをみると(⇒図表2)、ロッテ、明治製菓、森永製菓、江崎グリコといった総合菓子メーカ
ーはチョコレート、ビスケット、ガム、スナック菓子などに幅広いラインナップを揃えて菓子市場をリードしており、スナック
菓子ではカルビー、米菓では亀田製菓が専業メーカーとして強みを見せている。また、製パンメーカーである山崎製パ
ンは和・洋菓子で1,400億円近い売上高を誇っているが、2006年7月に東ハトを子会社化したことにより、グループ全体
ではスナック菓子ではカルビー、ビスケットではブルボンに次いで業界2位となるものとみられている。
これらのNB(ナショナルブランド)に加えて、最近の菓子業界では卸売業者がグループで形成する「問屋PB(プライ
ベートブランド)」のほか、NBブランドや問屋PBブランドが特定の大手量販店に提案するSB(ストアブランド)も増えて、
菓子市場は一段と多層化している。
図表2 菓子業界の主要メーカー
総売上高
菓子部門
主要製品
(2005年度) 売上高
山崎製パン
737,530
138,424
和・洋菓子
(ヤマザキナビスコを含む)
76,570 製菓・米菓・その他商品類
ロッテ
420,796
157,520
総 合
明治製菓
382,429
*128,052
総 合
江崎グリコ
264,912
72,732
総 合
森永製菓
151,759
87,565
総 合
カルビー
99,319
スナック菓子
ブルボン
91,787
総 合
亀田製菓
62,108
米 菓
社 名
単位:百万円
出所:各社決算公告に基づく。
注)食品、医薬品、冷菓、FC部門などを有する企業は菓子部門の売上高を併記
*明治製菓の菓子部門売上高はフード&ヘルスケア事業売上高
【チョコレート菓子】
(社)全日本菓子協会の調べによると、チョコレート菓子の小売金額は4,000億円強で微減傾向が続いているが、
2005年の小売金額は4,066億円でほぼ前年並み、生産量は22.2万トン(前年比1.8%増)で5年ぶりに増加した(⇒図
表1)。また日本チョコレート・ココア協会のチョコレート・ココア製品国内生産統計においても、2005年は生産金額・数
量とも小幅ながら前年より増加する結果となった。チョコレート市場では、ここ5年ほどの間にカカオマスポリフェノール
の抗酸化作用の認知が高まったことや、チョコレートにダイエット効果があるという研究成果が発表されたことなどにより、
健康志向に加え美容に関心が高い中高年女性を取り込み、ポリフェノール含有量の高いムクチョコ(チョコレート生地
分100%)のうち、特にカカオ含有分が多く苦味の強いビター系チョコレートに注目が集まっている。ムクチョコが含まれ
るチョコレート製品(Ⅰ)は2003、2004年と大幅に増加し、2005年も生産数量は5万7,486トン、前年比2.1%増となった。
その一方生産金額は662億円(前年比2.1%減)で3年ぶりに減少している。しかし、2005年秋以降、菓子メーカー各
社はビター系チョコレートを相次いで投入しており、2005年にはビター系の市場は40~50億円程度にまで拡大したと
みられている。また、需要の季節変動を減らすために、2005年夏以降、各社とも「冷やして食べる」といった提案により、
チョコレートの消費が落ち込む夏場の需要を掘り起こす取り組みを行なっている。
図表3 チョコレート菓子の国内生産数量及び金額の推移
2001
チョコレート製品(Ⅰ)
チョコレート製品(Ⅱ)
チョコレート菓子
合 計
2002
2003
2004
2005
シェア
前年比
数量
51,782
46,758
51,167
56,299
57,486
27.1%
金額
57,947
53,611
57,150
67,682
66,228
23.6%
102.1
97.9
数量
89,214
90,784
91,734
90,212
92,100
43.4%
102.1
金額
120,501
130,958
130,126
125,862
127,973
45.6%
101.7
数量
73,734
67,346
66,014
62,190
62,466
29.5%
100.4
金額
111,798
102,989
98,684
86,986
86,570
30.8%
99.5
数量
214,730
204,887
208,916
208,701
212,052
100.0%
101.6
金額
290,246
287,559
285,960
280,531
280,771
100.0%
100.1
単位:金額=百万円、数量=トン、前年比=%
出所:日本チョコレート・ココア協会
注1)チョコレート製品(Ⅰ):チョコレート生地分100%、チョコレート製品(Ⅱ):チョコレート生地分60~99%
チョコレート菓子:チョコレート生地分20~59%
2)数量、金額ともに協会加盟24社1団体の合計
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225
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日本ではバレンタインシーズンである2月がチョコレートの最大需要期であり、男性だけでなく、友チョコ(友達にあげ
るチョコ)や自分へのご褒美としての需要も定着してきている。バレンタイン商戦の主役は国産チョコから高級輸入チョ
コや有名ショコラティエによる「ブティックチョコ」にシフトしており、海外の高級ショップブランドが続々と進出している。
物流技術の進歩で本場のチョコレートが品質を落とさずに空輸できるようになった影響も大きく、消費者の高級チョコ
志向に後押しされて、異業種からの参入企業が日本未紹介のチョコブランドを新規輸入するケースも増えてきている。
【ビスケット】
ビスケットの小売金額は2002年以降3,000億円弱で推移していたが、2005年は3,053億円(前年比2.3%増)と4年
ぶりに3,000億円台を記録した(⇒図表1)。一方、生産数量は合計で21万3,266トン(同0.5%減)と、2年連続して減少
しており、主要品目であるハードビスケット及びソフトビスケットはいずれも減少した(⇒図表4)。ビスケットはスーパーで
の売り上げ規模が大きく、ファミリー向けの200~300円のパッケージタイプが中心となっているが、近年販売ウエイトが
増えつつあるコンビニエンスストアでは、100~150円程度の少量食べ切りタイプの商品が主流となっており、パッケー
ジタイプにおいても、消費者の個食志向に伴い個包装が増える傾向にある。また、近年好調に推移している半生ケー
キタイプは季節限定・期間限定商品で絶えず活性化を図っていることや、洋菓子から火がついたパティシエブームに
よりデザートタイプの商品が次々に登場したことにより、市場の底上げに貢献した。なお、乾パン類は2004年に自然災
害による非常食需要で大幅増加した反動により、2005年は大幅な減少となった。
ビスケットの販路はこの5年ほど、コンビニエンスストア、ドラッグストア、100円ショップなどに広がっており、それぞれ
の業態に合わせたオリジナル商品が求められる傾向がみられる。大手コンビニエンスストア向けPB商品などは大手ナ
ショナルメーカーが開発を手がけている一方、100円ショップなどに向けた商品や大手流通グループのPB商品として
中国やマレーシアなどからの輸入品が増加している。
図表4 ビスケット類の種類別生産量の推移
2001
2002
2003
生産数量 (単位:トン)
2004
2005
シェア
前年比
ハードビスケット
53,200
54,911
56,525
54,645
52,545
24.6%
96.2
ソフトビスケット
64,800
58,670
61,207
58,489
56,108
26.3%
95.9
クラッカー系
19,600
19,083
19,254
18,348
17,942
8.4%
97.8
2,600
2,541
2,534
3,247
2,925
1.4%
90.1
パイ・加工品
50,900
49,010
53,357
51,944
55,697
26.1%
107.2
その他
27,200
25,485
25,936
27,618
28,049
13.2%
101.6
218,300
209,700
218,813
214,290
213,266
100.0%
99.5
乾パン類
合 計
単位:数量=トン、前年比=%
出所:農林水産省「米麦加工食品生産動態等統計調査」
注)その他には半生ケーキを含む
【スナック菓子】
スナック菓子の2005年の小売金額は3,660億円(前年比1.5%増)で2年連続の増加となった一方、生産数量は
21.9万トン(前年比1.4%減)で前年をわずかに下回った(⇒図表1)。日本スナック・シリアルフーズ協会がまとめた
2005年の品目別生産金額によると、ポテトチップス(1,219億円)、コーン系スナック(594億円)、成型ポテト(315億円)、
小麦系スナック(261億円)の順となり、ポテトチップスがスナック菓子市場全体(2,507億円)の約5割を占める最大品
目となっている。
ポテトチップスでは販路により商品の量目や投入ブランドを分け、各業態ごとに品質を訴求した専用商品を展開す
る傾向が特に顕著であり、トップメーカーのカルビーが量販店、コンビニエンスストア向けにそれぞれの顧客層の嗜好
に合わせた商品を投入、2位の湖池屋も新工場を竣工し、コンビニエンスストア向けの新品種を投入するなどにより、
市場活性化に貢献した。なお、ポテトチップスで使用されるじゃがいもは植物防疫法で青果での輸入が禁止されてい
ることから、メーカーは100%国内産を使用しており、加工用じゃがいも生産の7割を占める北海道産の作柄によりポテ
トチップスの需給が左右され、端境期に原料供給が逼迫する状況が長年課題となっていた。これに対し、農林水産省
は2006年2月より米国産ポテトチップ加工用生じゃがいもを、端境期にあたる2~6月に限り条件付での輸入を解禁し、
業界に朗報をもたらすかと思われた。しかし、解禁後新たな病害虫の発生により輸入は一時停止され、PRA(病害虫
危険度解析)実施中であり、先行きは不透明となっている(2006年10月現在)。
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D-2. 菓子類
【米菓】
米菓は2004年に猛暑や主要メーカーの集積する新潟中越地方での地震の影響などを受け、生産量、小売金額と
も前年を下回る結果となったが、2005年の小売金額は3,094億円(前年比2.4%増)、生産数量も21.2万トン(同2.6%
増)で、いずれも2003年の水準までほぼ回復した(⇒図表1)。
米菓においては、あられ、せんべいとも無農薬有機栽培米といった厳選された原材料を使用した高級品と、大手小
売グループ等が企画する100円PB商品といった低価格品との二極化が進展しており、後者の増加に伴い中国からの
輸入が急増している。また、国内メーカーの中国進出により、既存商品が中国で生産された結果、価格がダウンすると
いった成果も現れ始めている。商品動向をみると、従来の米菓にはない「ぬれ系」と呼ばれる食感の商品が伸長して
おり、米菓のおいしさを構成する要素の一つとして「食感」が定着しつつある。今後は、黒豆など健康志向に対応した
商品やシニア世代に訴求する高品質な商品など、従来の商品だけでなく、消費者のニーズに対応した新しい商品の
開発が求められている。
【その他】
チューインガムでは小売金額が1,826億円(前年比2.9%減)と4年ぶりに前年を下回った。ここ数年市場を席巻して
いたデンタル系ガムは売れ筋商品の絞込みによりメーカー間で大きな差が出る結果となった。キシリトール配合などで
虫歯発生抑制効果や花粉症抑制効果が期待できる機能性商品は拡大傾向にあったが、2005年は前年比15%減の
大幅な減少となっている(日刊経済通信社調べ)。また、シュガーレスガムは2005年も販売額を伸ばし、ガム全体の売
り上げの7割弱を占めているとみられている。飴菓子は小売金額が2,432億円(同1.3%増)と前年を上回った。ハード
タイプでは主力ののど飴でキシリトール配合の新商品が登場したことや、黒糖使用やコラーゲン配合といった健康志
向に対応した新商品の投入がなされたことが市場をけん引し、ソフトタイプでは期間限定商品の投入やブランドの全面
刷新などにより売り上げを大きく拡大させた。
【輸入菓子】
国内の菓子市場が全体としては減少傾向にあるなかで、近年、菓子の輸入は数量・金額ともに増加傾向が顕著で
ある(⇒図表7)。菓子全体に占める輸入品のシェアはまだまだ小さいものの、欧米やオーストラリアなどからの高級品
や定番品、アジア、中南米などからの低価格・開発輸入品が市場に共生し、消費者の多様な嗜好に応えている点に
特徴がある。従来、アジアや中南米などからの輸入品は低価格ではあるものの品質に問題があるという認識が強かっ
たが、ネスレやキャドバリーなどの多国籍企業がこれらの地域へ拠点を拡大したことにより品質の安定した商品の供給
が可能となり、低価格志向の販路のみならず、大手流通グループでもPB商品として採用する動きがみられる。
図表5 輸入菓子の主なブランド及び輸入発売元
品
目
国 名
ベルギー
チョコレート
米 国
スイス
オースト
ラリア
イタリア
オランダ
ゴディバ
コートドール
ギリアン
トレファン
レオニダス
プーラン
マルキーズ
ヴァローナ
マキシム・ド・パリ
ハーシー
ハワイアンホースト
アーモンドロカ
アンデス
リンツ
トブラローネ
スニッカーズ、m&m’s
ミルキーウェー
ゴディバジャパン
クラフトジャパン(明治製菓)
明治屋
キャドバリージャパン
ストロブ・トレーディング・インターナショナル
キャドバリージャパン
宝商事
サンエイト貿易
リョーカジャパン
鈴商
ハワイアンホースト・ジャパン
明治屋
鈴商
六甲バター
クラフトジャパン(明治製菓)
タイムアウト
ティムタム
ロシェ、モンシェリ
ローカー
リッター
ミルカ
ドロステ
キャドバリージャパン
キャンベルジャパン(サンエス)
日本フェレロ
北野屋
サンエス
クラフトジャパン(明治製菓)
宝商事
マスターフーズリミテッド
品
目
国 名
米 国
ブランド名
スナイダーズ、スタウファー
ベバレッジファーム
ケルドセン
デンマーク ピーターラビット
リペンサ
ウオーカー
英国
ウエッジウッド
セントミッシェル
フランス
ボンヌママン
ヘレマ
オランダ メントス、ホールズ
フリスク
キ
チュッパチャップス
ャ
スペイン
トローリ
ン
デ
ヴェルタース
ィ
ハリボー
ドイツ
カベンディシュ&ハーベイ
カッチェス
ガ
韓 国 ヘテ
ム
イタリア フリスクガム
フリトレー
米 国
P&G プリングルス
スナック
ドイツ
主な輸入元(発売元)
ビスケット
フランス
ブランド名
主な輸入元(発売元)
マルチフッド・インターナショナル
(明治製菓)
明治屋
宝商事
日食
リョーカジャパン
日食
宝商事
アルカン
北野屋
キャドバリージャパン
カネボウフーズ
森永製菓
日本アンカー
リョーカジャパン
日食
キャドバリージャパン
ウイングエース
ヘテジャパン
カネボウフーズ
ジャパンフリトレー
プロクター・ギャンブル・ファー・イ
ースト・インク
出所: 報道資料、カタログ、各社HPなどよりミプロ作成
ASEAN 輸出業者のためのマーケティングガイド
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D-2. 菓子類
主要対日輸出国における主なブランド及び輸入発売元は図表5のようにまとめられ、世界の代表的菓子メーカーが
日本法人を設け世界各地の生産拠点から日本人の消費嗜好に合った商品を輸入するケースや大手国内菓子メーカ
ーが自社のラインナップの1つとして販売するケース、有力専門商社が輸入総代理店として取り組むケースがみられる。
輸入菓子の増加の背景としては、①国産菓子にはないテイスト・食感をもつ輸入菓子に対して、品質の良い美味し
いものを求める若い女性や中高年層の関心が高まっていること、②欧米の有力菓子メーカーが日本の消費者の嗜好
に合わせてレシピやパッケージを変更するなど積極的に市場開拓に取り組んでいること、③高価格輸入菓子の主力
販売ルートである菓子専門店や高級食品スーパーの新規出店が増えていること、④国内菓子メーカーの海外工場や
製造委託先からの輸入が増加していること、⑤菓子卸グループや大手量販店が中進国からの開発輸入に注力し、量
販市場での輸入菓子のレパートリーが拡充していること、などがあげられる。輸入菓子は国内菓子メーカーの商品開
発の参考としても注目されており、今後も日本の菓子市場での存在感が高まるのは必至である。
(3) 日本の流通・取引慣行
輸入菓子の流通経路は、海外菓子メーカーの日本法人や輸入総代理店、一般輸入業者から卸売業者を経由して小
売店に届けられるのが基本的である。著名ブランドの場合には販売総代理店を置き、その下に代理店、特約店を設け
る体制を敷くこともあるが、菓子はその種類が多いだけでなく改廃も激しく、小売店からは多品種少量発送を求められる
ため、菓子卸売業者を経由する取引が主流となっている。
全国に多店舗を展開する大手小売店は一次卸(広域卸)から、小規模チェーン店や独立小売店は二次卸(地域卸)、
または三次卸からの仕入が一般的である。大手小売店では窓口とする「帳合卸」(帳簿上の取り扱い)を指定し、メーカ
ーや輸入総代理店から商品を物流センターまたは各店舗に直送した場合も、請求・支払いは帳合卸を通じて行われる。
自社の物流センターに納入する卸売業者からセンター利用料や店舗向け小分け作業料金を徴収する小売店もある。
輸入菓子の多様化とともに、輸入菓子を扱うチャネルが大きく拡大しているが、有名ブランドのチョコレートなどの高級
品は輸入菓子専門店(百貨店や大型ショッピングセンター内テナント店舗を含む)や高級食品スーパーを主販路とし、
アジアや中南米などから輸入される低価格品は一般スーパー、量販店、100円ショップ、ドラッグストアなどを主販路とし
ているため、高価格品と低価格品が同一ルートで直接競合することはほとんどない。また、大手流通グループではフレ
ーバーや内容量を自社で企画、海外で製造し、特徴を持たせたPB商品の調達に力を入れており、今後も中国、東南
アジアなどからのPB商品の輸入は増加するものと考えられる。さらに、コンビニエンスストアでは棚スペースが狭く、POS
の徹底管理により他チャネル以上に販売効率が重視されるため、従来輸入菓子が定番棚を獲得するのは容易ではな
かったが、最近PB商品のほか、期間限定や地域限定、スポットセールなどで輸入菓子を取り扱い始めている。なお、販
路の拡大により複雑化する流通に対応するため、2005年には輸入チョコレート大手2社が日本市場での販売体制の大
幅な見直しを図るといった動きもみられた。
図表6 輸入菓子類の流通経路
海外メーカー
輸入業者
海外メーカーの日本法人
輸入総代理店
国内メーカー
広域卸問屋
(一次卸)
地方卸問屋
(二次卸)
百貨店、輸入菓子専門店、スーパー、一般菓子店、
ドラッグストア、100円ショップ、コンビニエンスストア、
通信販売(ネット販売を含む)
消 費 者
ASEAN 輸出業者のためのマーケティングガイド
228
D-2. 菓子類
流通菓子メーカーと卸売業者間の受発注については、(社)全日本菓子協会と全国菓子卸商業組合連合会が運営す
る「e-お菓子ねっと」(インターネットを利用した電子商取引)の使用が広がっており、加入社は2006年7月現在、卸145
社、メーカー578社を数える。またここ数年、多くの大手菓子メーカーが従来の建値制度に基づく現行のリベートを廃止
し、価格制度の簡素化に取り組んでいる。新取引制度ではメーカー希望小売価格や特売協賛金を廃止して、取引先卸
の機能を重視した機能リベート方式(小売店からの支払い早期回収、小口配送への対応など物流機能、「e-お菓子ね
っと」を利用した受発注、商品の鮮度管理など)に切り替える動きが目立つ。新制度では大手広域卸と中小地場卸との
格差が現在以上に大きくなり、最近急速に進む菓子卸再編がさらに加速するものとみられる。
2. 貿易動向
(1) 日本の輸入動向
菓子類の輸入は年々順調に増加している。2005年の菓子類の輸入は605.6億円(前年比3.6%増)、14万15トン(同
5.2%増)で、6年連続して前年を上回り過去最高を記録した。5年前(2000年 371億円、7万4,622トン)と比較すると、
金額で1.6倍、数量で1.9倍と著しく拡大したが、kgあたり平均単価は3年連続で下落し、2005年には433円となった。
金額ベースで輸入菓子の中核を占めるのはチョコレート菓子で、ナッツチョコ、プラリネなどセンターアソート物を含む
詰物(塊状、板状、棒状でクリーム・フルーツ等の詰物をしたもの)、板物に代表されるムクチョコを含む詰物なし(塊状、
板状、棒状で詰物がないもの)、エッグチョコ等を含むその他(液状、粉状、粒状等)からなる。チョコレート菓子全体では
2005年の輸入量は1万9,887トン(前年比2.1%減)とわずかに減少したものの、輸入額は173.4億円(同3.5%増)で4年
連続の増加となり、菓子類輸入額の28.6%を占めている。種類別には詰物、詰物なしとも増加し、バレンタインデーを中
心とするギフトマーケットが国産品から輸入品へとシフトしたことに加え、健康志向を背景にしたハイカカオ系の増加によ
りプレミアム商品とともに、大手流通グループのPB商品が増加したことなどが市場の拡大に寄与した。
図表7 菓子類の輸入の推移
[輸入総額の推移]
[品目別輸入金額の推移]
(百万円)
(百万円)
20,000
70,000
チョコレート菓子
60,000
15,000
50,000
その他ベーカリー製品
40,000
10,000
30,000
20,000
ビスケット
5,000
キャンディー類
10,000
0
0
2001
チューインガム
キャンディー類
キャラメル
その他の砂糖菓子
チョコレート菓子
塊状・詰物
塊状・詰物なし
その他のもの
ビスケット
ワッフル及びウエハー
クリスプブレッド、ラスク・そ の他
その他ベーカリー製品
2002
2001
587
4,767
83
1,931
14,840
6,656
4,596
3,588
5,365
543
1,800
8,409
2,703
41,031
2003
2002
2,523
6,186
93
2,006
16,121
6,983
4,992
4,147
6,068
566
1,892
10,193
2,783
5,153
53,585
2004
金 額
2003
2,032
6,775
48
2,282
16,135
7,222
4,976
3,937
7,170
885
2,157
9,969
2,768
4,750
54,971
2005
米菓
成型ポテトチップス
合 計
単位:金額=百万円、数量=トン
注) 成型ポテトチップスは2001年まで「ビスケット」に含まれていた。
2001
(年)
2004
3,506
7,306
33
2,421
16,755
8,087
5,571
3,097
8,128
979
2,379
10,619
3,067
3,292
58,485
2005
2,703
6,525
42
2,640
17,342
8,494
6,452
2,396
7,996
785
2,560
12,630
3,239
4,098
60,561
2002
2003
2001
2002
842
1,259
8,920
11,053
202
213
3,498
3,834
17,331
19,091
7,700
7,894
5,854
6,171
3,776
5,026
13,185
14,755
1,590
1,760
7,330
6,935
27,558
33,711
6,457
6,700
- 10,266
86,914 109,579
2004
数 量
2003
1,456
12,640
92
4,291
19,550
7,970
5,824
5,756
20,657
2,831
7,947
34,957
7,478
10,037
121,936
2005
2004
1,723
13,199
58
4,778
20,323
8,982
6,286
5,055
25,182
3,036
9,056
39,310
9,023
7,349
133,038
(年)
2005
1,306
12,118
55
5,738
19,887
9,417
6,592
3,878
23,937
2,222
9,506
46,790
9,475
8,980
140,015
出所:財務省「貿易統計」
ASEAN 輸出業者のためのマーケティングガイド
229
D-2. 菓子類
図表8 2005年における菓子類の品目別輸入動向
チューインガム
キャンディー類
キャラメル
その他の砂糖菓子
チョコレート菓子
金 額
2,703
6,525
金額ベース
構成比
4.5%
10.8%
前年比
77.1
89.3
数 量
1,306
12,118
数量ベース
構成比
0.9%
8.7%
前年比
75.8
91.8
42
2,640
0.1%
4.4%
126.8
109.0
55
5,738
0.0%
4.1%
94.5
120.1
平均単価
2004年
2005年
2,034
2,069
553
538
575
507
771
460
17,342
28.6%
103.5
19,887
14.2%
97.9
824
872
8,494
6,452
14.0%
10.7%
105.0
115.8
9,417
6,592
6.7%
4.7%
104.8
104.9
900
886
902
979
うちその他のもの
ビスケット
2,396
7,996
4.0%
13.2%
77.4
98.4
3,878
23,937
2.8%
17.1%
76.7
95.1
613
323
618
334
ワッフル及びウエハー
785
2,560
1.3%
4.2%
80.2
107.6
2,222
9,506
1.6%
6.8%
73.2
105.0
322
263
353
269
12,630
20.9%
118.9
46,790
3,239
5.3%
105.6
9,475
米菓
4,098
6.8%
124.5
8,980
成型ポテトチップス
60,561
100.0%
103.6
140,015
合 計
単位:金額=百万円、数量=トン、前年比=%、平均単価=kgあたり円
33.4%
6.8%
6.4%
100.0%
119.0
105.0
122.2
105.2
270
340
448
440
270
342
456
433
うち塊状・詰物
うち塊状・詰物なし
クリスプブレッド、ラスクその他
その他ベーカリー製品
出所:財務省「貿易統計」
また、ここ数年2ケタペースで拡大していたビスケットの輸入は、2005年には80.0億円(前年比1.6%減)、2万3,937ト
ン(同4.9%減)で、金額では5年ぶり、数量では7年ぶりの減少となり、一段落した感がある。近年は値頃感のあるパッケ
ージビスケットが中心となっており、100円ショップやドラッグストアなど新しい販路の開拓やPB商品の開発輸入の増加
によってアジアからの輸入が増加する一方、従来中心となっていた米国、デンマークからの輸入は減少傾向にある。そ
の他ベーカリー製品にはペーストリー、ケーキやコーンスナック菓子など様々な品目が含まれるが、2005年は126.3億
円(シェア20.9%)、4万6,790トン(同33.4%)で、数量ベースでの最大品目となっている。
この他、キャンディ類の2005年の輸入は65.2億円(前年比10.7%減)、1万2,118トン(同8.2%減)で、金額では4年ぶ
り、数量では7年ぶりの減少となり、前年大幅に増加したチューインガムも金額(27億円、同22.9%減)、数量(1,306トン、
同24.2%減)とも前年を大きく下回る結果となった。また、米菓は32.4億円(同5.6%増)、9,475トン(同5.0%増)で、中
国からの輸入の急増に伴い、金額、数量とも5年連続の増加となり、この5年で金額では1.4倍、数量では1.6倍の増加と
なった。
(2) 対日輸出国別内訳及びASEANのポジショニング
菓子の対日輸出国は2005年時点で61ヵ国に及び、日本への輸出額が年間10億円以上の国が15ヵ国、輸出量が年
間1,000トン以上の国は20ヵ国にのぼる。対日輸出国のうち33ヵ国については輸出額が前年を上回っており、ASEAN
ではベトナム(9.9億円、前年比77.5%増)、フィリピン(5.7億円、同32.6%増)の伸びが特に著しい。また、数量ベース
では29ヵ国が前年を上回り、年間500トン以上の国に限ると、ベトナム(3,125トン、同99.0%増)、メキシコ(540トン、同
82.1%増)が急増している。
最近の輸入菓子の増加をけん引している中国は、2005年も金額(115.4億円、前年比30.3%増)、数量(4万3,145ト
ン、同31.6%増)とも大幅に拡大させ、数量ベースで前年米国を抜きトップに立ったのに続き、金額ベースでもトップに
躍り出た(⇒図表9)。これに対し米国はここ数年、金額(106.0億円、同0.4%増)は現状維持、数量(2万6,215トン、同
3.7%減)は微減傾向にあり、中国との差が大幅に開きつつある。しかし、菓子の対日輸出においてはこの2ヵ国が金額
ベースで36.6%、数量ベースでは実に49.5%を占め、依然として圧倒的な強さを誇っている。次いでタイがこの2ヵ国に
続く主要対日輸出国となっており、2005年は40.3億円(シェア6.7%)、1万2,610トン(シェア9.0%)で、数量ベースでは
3位、金額ベースではベルギーに抜かれ4位となった。以下金額ベースでの対日輸出相手国10位をみると、韓国以外
はいずれも高価格品の対日輸出が多いEU各国が占めている。なおEU全体では、2005年は214.3億円(前年比0.2%
減、シェア35.4%)、2万7,058トン(同7.2%減、19.3%)と金額、数量とも減少したものの、主要対日輸出国であるベル
ギー、フランスなどでは対日輸出を増加させた。
ASEANをみると、金額ベースでは78.9億円(前年比0.0%増)、シェア13.0%にとどまったものの、数量ベースではタ
イのほか、マレーシア(4位)、フィリピン(9位)、ベトナム(10位)が10位以内に入り、全体では2万6,795トン(同3.7%増)、
シェア19.1%で、米国を上回る水準に達した。ASEANの主要品目は、その他ベーカリー製品及びビスケットであり、こ
の2品目で金額の57.2%、数量の62.6%を占めている(⇒図表16)。輸入菓子では、アジア諸国からの低価格品と欧米
からの高級品の価格差が年々広がっており、需要の二極化がより鮮明になっている。
ASEAN 輸出業者のためのマーケティングガイド
230
D-2. 菓子類
図表9 菓子類(全体)の主要対日輸出国・地域
[2005 年の輸入金額構成]
[主要国からの輸入金額推移]
(百万円)
14,000
12,000
10,000
米 国
17.5%
中国
8,000
ベルギー
6,000
4,000
ASEAN
13.0%
その他
15.0%
米国
EU
35.4%
タイ
フランス
2,000
中 国
19.1%
0
2001
2002
2003
2004
2005
(年)
2004
2005
2001
2002
2003
中 国
金 額
4,778
金 額
5,972
金 額
7,240
金 額
8,857
数 量
32,785
米 国
7,530
11,436
10,392
10,564
ベルギー
2,511
5,050
5,547
4,475
タイ
4,420
4,751
4,974
4,645
フランス
2,454
2,896
3,211
3,598
3,771
3,905
6.4%
4,046
2.9%
965
韓 国
824
1,532
1,914
3,225
5,406
2,733
4.5%
5,267
3.8%
519
ドイツ
1,407
2,218
3,042
2,789
5,075
2,486
4.1%
4,341
3.1%
573
イタリア
2,985
3,435
2,695
2,258
2,626
2,309
3.8%
2,461
1.8%
938
オランダ
1960
2076
1,814
2,301
3,782
1,929
3.2%
3,021
2.2%
639
その他
12,162
金 額
11,543
19.1%
平均単価
数 量
43,145
30.8%
268
27,220
10,601
17.5%
26,215
18.7%
404
4,887
5,197
8.6%
5,651
4.0%
920
13,818
4,028
6.7%
12,610
9.0%
319
14,218
14,143
15,773
33,668
15,831
26.1%
33,257
23.8%
476
合 計
( E U)
41,031
53,585
54,971
58,485
133,038
60,561
100.0%
140,015
100.0%
433
15,075
20,905
21,209
21,481
29,147
21,431
35.4%
27,058
19.3%
792
( ASEAN)
6,701
7,205
7,601
7,887
25,838
7,888
13.0%
26,795
19.1%
294
単位:金額=百万円、数量=トン、平均単価=kgあたり円
出所:財務省「貿易統計」
【チョコレート菓子】
チョコレート菓子では伝統的な対日輸出国のうち、ベルギー(35.3億円、2,779トン)、フランス(26.1億円、2,067ト
ン)は、2005年の金額、数量とも順調に拡大し、スイス
図表10 チョコレート菓子(種類別)の主要対日輸出国
(15.2億円、1,044トン)も数量では微減となったもの
種 類 順位
国 名
金 額
シェア
前年比 平均単価
の金額では増加した(⇒図表11)。バレンタインデーの
1 米 国
1,781
21.0%
91.7
949
プレミアム商品に加え通年でカカオ含有量の多いビタ
2 ベルギー
1,732
20.4%
104.5
1,778
*1
3 オーストラリア
1,214
14.3%
107.0
582
ー系ムクチョコが増加していることから、ベルギー、フラ
詰物
4 イタリア
980
11.5%
105.7
1,311
ンスでは詰物、詰物なしとも増加している(⇒図表10)。
115.9
2,303
5 フランス
557
6.6%
首位のベルギーは金額ベースで全体の20.4%を占め、
1 フランス
1,978
30.7%
117.7
1,122
次いでフランス(金額シェア15.0%)が2位、スイス(同
1,238
19.2%
113.2
1,044
*2 2 ベルギー
詰物
8.7%)が4位となった。これによりEU全体では89.3億
3 スイス
1,053
16.3%
133.9
1,259
なし
4 米 国
625
9.7%
106.3
678
円(前年比10.3%増)、7,467トン(同4.8%増)となり、
111.1
1,029
5 ドイツ
283
4.4%
金額ベースでは51.5%、数量ベースでは37.5%と圧
1 中 国
754
31.5%
74.1
573
倒的なシェアを占めるに至っている。これに対し、米国
2 ベルギー
560
23.4%
102.7
903
*3
(25.5億円、2,990トン)は「ハーシー」が日本での販売
293
12.2%
71.2
331
その他 3 韓 国
体制見直しにより一部輸入を控えたことなどから金額、
4 オーストラリア
144
6.0%
61.0
680
%
74.9
725
5
米
国
139
5.8
数量とも減少、オーストラリア(14.8億円、2,466トン)も
*1 塊状、板状、棒状でクリーム、フルーツ等の詰物をしたもの。
マスターフーズ社が「m&m’s」の通常品を中国工場か
*2 塊状、板状、棒状で詰物がないもの。
らの輸入に切り替えたことなどにより減少し、金額では
*3 液状、粉状、粒状等。
それぞれ3位、5位と順位を落とした(⇒図表11)。また、 単位:金額=百万円、前年比=%、平均単価=円 出所:財務省「貿易統計」
近年数量を大幅に増加させていた中国(13.4億円、2,546トン)、韓国(5.9億円、1,591トン)も、2005年は金額、数量
とも減少している。なお、ASEANではシェア1%以上を占めるのはマレーシア(2.0億円、381トン)のみで、ASEAN全
体でも金額で2.0%(3.5億円)、数量でも3.4%(679トン)を占めるにすぎない。
ASEAN 輸出業者のためのマーケティングガイド
231
D-2. 菓子類
図表11 チョコレート菓子の主要対日輸出国・地域
[2005 年の輸入金額構成]
[主要国からの輸入金額推移]
(百万円)
4,000
フランス
その他
31.8%
ベルギー
3,000
2,000
ASEAN
2.0%
米国
EU
51.5%
1,000
米 国
14.7%
0
2001
2003
2004
2001
2002
2003
金 額
2,087
金 額
2,500
金 額
2,902
金 額
3,295
数 量
2,747
フランス
1,388
1,618
1,918
2,291
米 国
3,059
2,880
2,557
2,715
スイス
1,287
1,231
1,365
1,382
オーストラリア
ベルギー
2002
2005
(年)
2004
2005
金 額
3,530
20.4%
平均単価
数 量
2,779
14.0%
1,270
1,858
2,608
15.0%
2,067
10.4%
3,457
2,545
14.7%
2,990
15.0%
851
1,066
1,516
8.7%
1,044
5.2%
1,452
1,261
1,509
1,795
1,714
1,527
2,441
1,483
8.6%
2,466
12.4%
601
中 国
559
1,332
1,676
1,388
2,576
1,339
7.7%
2,546
12.8%
526
イタリア
2,235
1,880
1,229
1,106
954
1,211
7.0%
861
4.3%
1,407
ドイツ
722
590
611
637
631
684
3.9%
685
3.4%
998
韓 国
305
688
680
724
2,017
585
3.4%
1,591
8.0%
368
その他
合 計
( E U)
( ASEAN)
1,689
1,607
1,483
1,690
2,576
1,842
10.6%
2,858
14.4%
644
14,840
16,121
16,135
16,755
20,323
17,342
100.0%
19,887
100.0%
872
7,262
7,415
7,412
8,092
7,123
8,928
51.5%
7,467
37.5%
1,196
286
320
214
299
621
350
2.0%
679
3.4%
515
単位:金額=百万円、数量=トン、平均単価=kgあたり円
出所:財務省「貿易統計」
【ビスケット】
ビスケットでは中国の対日輸出が急増しており、数量ベースでは2003年、金額ベースでは2004年にいずれも米国
を抜いてトップに立ったが、2005年も14.6億円(前年比19.1%増、シェア18.3%)、7,269トン(同15.6%、30.4%)で
過去最高を記録し、2位以下を大きく引き離している。この5年で、金額ベースでは実に6.6倍となった。その一方米国
は金額(10.9億円、前年比10.0%減)、数量(2,029トン、同18.2%減)とも減少傾向にあり、数量ベースではフィリピン
に抜かれ4位と順位を落とした。ビスケットの対日輸出においてはASEANが主要輸出国・地域となっており、上位10位
をみると、金額ベースでは3位のマレーシア(7.0億円)以下、シンガポール(7位 4.7億円)、フィリピン(9位 2.9億円)
と続く。さらに、数量ベースではマレーシア(3,051トン)が2位に浮上し、以下フィリピン(3位 2,068トン)、シンガポール
(7位 993トン)、タイ(8位 672トン)、ベトナム(9位 599トン)と10ヵ国中5ヵ国をASEAN諸国が占めている。
図表12 ビスケットの主要対日輸出国・地域
[2005 年の輸入金額構成]
[主要国からの輸入金額推移]
(百万円)
1,600
1,400
1,200
1,000
800
600
400
200
0
ASEAN
22.2%
米 国
13.6%
米国
マレーシア
中 国
18.3%
2001
2002
2003
ASEAN 輸出業者のためのマーケティングガイド
232
その他
15.8%
中国
2004
2005
(年)
EU
30.0%
D-2. 菓子類
2004
2005
2001
2002
2003
中 国
金 額
361
金 額
153
金 額
585
金 額
1,229
数 量
6,286
米 国
1,084
1,388
1,251
1,211
マレーシア
232
250
477
689
デンマーク
628
631
919
韓 国
128
279
263
英 国
406
534
シンガポール
766
フランス
432
その他
合 計
( E U)
( ASEAN)
金 額
1,464
18.3%
平均単価
数 量
7,269
30.4%
201
2,480
1,090
13.6%
2,029
8.5%
537
2,932
704
8.8%
3,051
12.7%
231
846
1,982
561
7.0%
1,277
5.3%
439
352
741
554
6.9%
1,244
5.2%
445
474
561
691
500
6.2%
523
2.2%
956
688
547
470
1,064
472
5.9%
993
4.1%
476
459
446
436
591
441
5.5%
457
1.9%
966
1,328
1,686
2,209
2,332
8,415
2,210
27.6%
7,095
29.6%
311
5,365
6,068
7,170
8,128
25,182
7,996
100.0%
23,937
100.0%
334
2,022
2,307
2,586
2,796
5,575
2,403
30.0%
4,113
17.2%
584
1,038
1,131
1,582
1,763
7,655
1,777
22.2%
7,483
31.3%
237
単位:金額=百万円、数量=トン、平均単価=kgあたり円
出所:財務省「貿易統計」
これにより、ASEAN全体では17.7億円(前年比0.8%増)、7,483トン(同2.3%減)となり、金額ベースではビスケット
全体の22.2%、数量ベースで31.3%を占めるに至った。ビスケットにおいては、ここ数年、ドラッグストアや100円ショッ
プ向けの商品に加え、スーパーやコンビニエンスストアなどで販売されるPB商品の増加が顕著であり、品質も向上し
ていることから定番化が可能となり、国内メーカー品との競合もみられるようになってきている。
【その他ベーカリー製品】
その他ベーカリー製品は、数量ベースでは輸入菓子の最大品目であり、金額でもチョコレート菓子に次ぐ主要品目
である。2005年の対日輸出国をみると、中国(56.1億円、2万4,525トン)、米国(25.3億円、9,858トン)、タイ(18.1億
円、6,028トン)の上位3ヵ国で金額の78.9%、数量の86.4%を独占しており、中国が金額、数量ともここ数年大幅に伸
ばしているのに対し、米国はほぼ横ばい、タイは減少傾向にある。しかし、4位のベトナムが2005年には金額で2.5倍、
数量で2.9倍と対日輸出を急増させており、ASEAN全体では27.4億円(前年比14.8%増)、9,298トン(同14.3%増)
で前年を大幅に上回った。中国、タイの対日輸出品には国内菓子メーカーの海外生産拠点から輸入される半製品や、
ホテルや外食産業向けに納入される業務用ベーカリー製品などが含まれるものと推定される。また米国製品には「フリ
トリー」(フリトリージャパン)などのコーンスナック菓子が含まれている。
図表13 その他ベーカリー製品の主要対日輸出国・地域
[2005 年の輸入金額構成]
[主要国からの輸入金額推移]
(百万円)
6,000
5,000
その他
5.6%
米国
20.0%
中国
4,000
ASEAN
21.7%
米国
3,000
EU
8.3%
2,000
タイ
1,000
中国
44.5%
0
2001
2003
2004
2001
2002
2003
中 国
金 額
2,618
金 額
3,105
金 額
3,126
金 額
3,841
数 量
17,287
米 国
1,887
2,739
2,579
2,526
10,395
2,529
20.0%
9,858
21.1%
256
タ イ
1,434
1,665
2,077
1,898
6,417
1,814
14.4%
6,028
12.9%
301
503
465
228
256
775
644
5.1%
2,247
4.8%
287
ベトナム
その他
2002
2005
2004
2005
金 額
5,619
44.5%
平均単価
数 量
24,525
52.4%
229
1,967
2,220
1,960
2,097
4,435
2,025
16.0%
4,133
8.8%
490
8,409
10,193
9,969
10,619
39,310
12,630
100.0%
46,790
100.0%
270
合 計
( E U)
1,068
1,158
1,090
1,130
1,975
1,042
8.3%
1,707
3.6%
611
( ASEAN)
1,974
2,195
2,380
2,386
8,137
2,739
21.7%
9,298
19.9%
295
単位:金額=百万円、数量=トン、平均単価=kgあたり円
出所:財務省「貿易統計」
ASEAN 輸出業者のためのマーケティングガイド
233
D-2. 菓子類
【米菓】
原材料の関係から、米菓の対日輸出国は中国、タイ、台湾、インドネシア、ベトナムの5ヵ国にとどまり、主要対日輸
出国は中国(17.8億円、4,926トン)、タイ(13.0億円、3,811トン)の2ヵ国にほぼ限定される。ASEAN全体では13.2億
円(シェア40.8%)、3,872トン(同40.9%)を占め、ほぼすべてがタイからの対日輸出となっている。タイには豊富なもち
米に着目した商社や米菓メーカーが進出しており、現地の工場で日本向けのあられが製造されているが、近年、国内
トップメーカーの亀田製菓が中国の子会社での製品製造を本格化させるなどの動きがみられ、これらの要因により中
国の対日輸出が無糖・加糖とも大幅に増加している。一方、タイの対日輸出は減少する傾向にあり、2005年に金額、
数量とも中国がタイを抜き、トップに躍り出た。手間のかかる海苔巻ものや国内原料高によるもち米製品の輸入は今後
も増加するものと推測されているが、中国の対日輸出増加に伴い、タイを中心としたASEANのシェアは低下するもの
と思われる。
図表14 米菓の主要対日輸出国・地域
[2005 年の輸入金額構成]
[主要国からの輸入金額推移]
(百万円)
2,500
2,000
その他
4.3%
中国
ASEAN
40.8%
1,500
1,000
タイ
中 国
54.9%
500
0
2001
2002
2003
2004
2005
(年)
2004
2005
2001
2002
2003
金 額
244
金 額
492
金 額
682
金 額
1,277
数 量
3,811
2,294
2,108
1,883
1,572
台 湾
131
150
150
144
その他
34
33
52
合 計
2,703
2,783
( ASEAN)
2,312
2,137
中 国
タ イ
金 額
1,778
54.9%
平均単価
数 量
4,926
52.0%
361
4,322
1,301
40.1%
3,811
40.2%
728
139
4.3%
676
7.1%
205
74
162
22
0.7%
61
0.6%
365
2,768
3,067
9,023
3,239
100.0%
9,475
100.0%
342
1,935
1,644
4,481
1,323
40.8%
3,872
40.9%
342
単位:金額=百万円、数量=トン、平均単価=kgあたり円
341
出所:財務省「貿易統計」
【その他の輸入菓子】
チューインガムの対日輸出国は15ヵ国・地域に限られるが、金額では韓国(12.1億円、シェア44.6%)、スウェーデン
(11.8億円、同43.8%)の2ヵ国に、数量では韓国(778トン、同59.6%)に集中している。韓国製品の対日輸出は2社に
ほぼ限定され、うち1社は日本の大手流通グループのPB商品等が中心となっている。また、スウェーデンの対日輸出
には禁煙補助用医薬部外品「ニコレット」(武田製薬)が含まれている。
キャンディの対日輸出国の中心となっているのはオランダ(13.8億円、2,136トン)、スペイン(13.6億円、1,634トン)、
ドイツ(12.4億円、2,516トン)の3ヵ国であるが、2005年にはオランダ、ドイツはいずれも前年を大幅に下回る結果とな
った。EU全体(44.8億円、6,913トン)では金額ベースで68.7%、数量ベースで57.0%を占める。オランダの「メントス」
(キャドバリージャパン)、ドイツの「ハリボー」(リョーカジャパン)「ヴェルタース」(森永製菓)、スペインの「チュッパチャッ
プス」(森永製菓)などが主要ブランドである(⇒図表5)。なお、ASEANでは、タイ(5.7億円、1,626トン)が2005年に
金額ベースでは5位、数量ベースで4位と健闘している。しかし、ASEAN全体では7.2億円(シェア11.0%)、2,372トン
(同19.6%)を占めたものの、金額ベースでは前年比21.6%と大幅な減少となった。
また、ワッフル及びウエハーは金額ベースではマレーシアがイタリアに次いで対日輸出国2位(シェア20.5%)、数量
ベースではトップ(同26.5%)であり、ASEAN全体では2.3億円(同29.8%)、2,222トン(同37.8%)を占める。
その他、金額ベースでみると、キャラメルはフランス(シェア56.8%)、ゼリー、マシュマロ、ホワイトチョコなどを含むそ
の他砂糖菓子は中国(同22.4%)及びベルギー(同17.5%)、クリスプブレッド・ラスクその他は米国(同33.5%)、成型
ポテトチップスも「プリングルス」などを輸出する米国(同73.9%)が主要対日輸出国となっている(⇒図表15)。
ASEAN 輸出業者のためのマーケティングガイド
234
D-2. 菓子類
図表15 菓子類の品目別主要対日輸出国・地域 (2005年、金額ベース)
チューインガム
国 名
金 額
キャンディー類
シェア
前年比
平均単価
国 名
金 額
シェア
前年比
平均単価
第1位 韓 国
1,206
44.6%
70.6
1,549 オランダ
1,375
21.1%
78.1
644
第2位 スウェーデン
1,183
43.8%
93.0
14,925 スペイン
1,363
20.9%
110.4
834
第3位 イタリア
89
3.3%
34.1
2,878 ドイツ
1,237
19.0%
76.0
492
第4位 米 国
82
3.0%
91.0
770 中 国
580
8.9%
93.5
398
第5位 タ イ
41
1.5%
91.5
275 タ イ
571
8.7%
75.6
351
(ASEAN全体)
43
1.6%
97.4
279
715
11.0%
78.4
301
国 名
第1位 フランス
金 額
24
シェア
56.8%
第2位 米 国
9
21.9%
第3位 アルゼンチン
3
7.5%
499.2
第4位 英 国
3
6.6%
143.7
第5位 イタリア
1
2.8%
-
-
-
-
キャラメル
(ASEAN全体)
その他砂糖菓子
前年比 平均単価
国 名
147.5
1,454 中 国
89.2
496 ベルギー
329 ドイツ
1,615 米 国
490 ベトナム
-
ワッフル及びウエハー
国 名
第1位 イタリア
第2位 マレーシア
シェア
22.4%
前年比 平均単価
139.4
301
462
17.5%
116.8
684
262
9.9%
133.2
732
231
8.8%
86.1
550
209
7.9%
117.8
1,132
504
19.1%
124.0
336
クリスプブレッド、ラスクその他
金 額
199
シェア
25.3%
161
20.5%
86
11.0%
53.3
第3位 アラブ首長国連邦
金 額
591
前年比 平均単価
国 名
87.3
617 米 国
101.4
273 デンマーク
238 フランス
278 韓 国
第4位 タ イ
60
7.7%
132.9
第5位 ブラジル
41
5.3%
60.9
(ASEAN全体)
234
29.8%
108.8
国 名
金 額
3,031
シェア
73.9%
第2位 ベルギー
775
18.9%
189.5
525
第3位 中 国
111
2.7%
1379.1
487
第4位 マレーシア
68
1.7%
73.9
481
第5位 メキシコ
59
1.4%
-
422
69
1.7%
74.7
480
203 ドイツ
278
金 額
858
シェア
33.5%
前年比 平均単価
105.3
238
366
14.3%
90.3
308
342
13.4%
129.0
384
207
8.1%
140.9
170
117
4.6%
111.1
301
135
5.3%
108.4
297
成型ポテトチップス
第1位 米 国
(ASEAN全体)
前年比 平均単価
109.6
439
単位:金額=百万円、前年比=%、平均単価=kgあたり円
出所:財務省「貿易統計」
図表16 ASEANからの菓子類の国別/品目別輸入の推移
[金額推移]
[数量推移]
(百万円)
(トン)
10,000
30,000
8,000
6,701
7,205
7,601
7,887
7,888
20,000
6,000
25,838
26,795
2004
2005
23,255
25,000
17,029
18,521
15,000
4,000
10,000
2,000
5,000
0
0
2001
2002
2003
2004
2005
(年)
2001
2002
2003
(年)
ASEAN 輸出業者のためのマーケティングガイド
235
D-2. 菓子類
金 額
2001
2001
2002
2003
2004
平均単価
2005
2005
69
55
45
43
140
228
204
164
156
279
キャンディー類
784
730
912
715
970
1,756
2,252
2,386
2,372
301
ビスケット
ASEAN
ワッフル及びウエハー
合計
-
-
-
2
-
-
-
-
5
-
-
720
401
368
406
504
1,044
734
646
928
1,499
336
286
320
214
299
350
500
523
395
621
679
515
1,038
1,131
1,582
1,763
1,777
2,517
3,138
6,249
7,655
7,483
237
35
99
193
215
234
92
334
669
802
840
278
クリスプブレッド、ラスクその他
28
50
55
124
135
110
142
168
474
454
297
その他ベーカリー製品
1,974
2,195
2,380
2,386
2,739
6,339
6,893
7,827
8,137
9,298
295
米菓
2,312
2,137
1,935
1,644
1,323
5,316
4,737
4,676
4,481
3,872
342
-
19
89
92
69
-
35
170
186
143
480
294
成型ポテトチップス
合 計
6,701
7,205
7,601
7,887
7,888
17,029
18,521
23,255
25,838
26,795
全体でのシェア
16.3%
13.4%
13.8%
13.5%
13.0%
19.6%
16.9%
19.1%
19.4%
19.1%
チューインガム
20
58
54
45
41
65
199
199
164
148
275
キャンディー類
215
629
575
755
571
755
1,282
1,593
1,681
1,626
351
-
-
-
2
-
-
-
-
5
-
-
その他砂糖菓子
427
131
131
92
41
314
121
91
44
30
1,344
チョコレート菓子
0
3
8
31
25
1
2
5
84
50
508
ビスケット
11
98
196
172
170
40
315
777
736
672
254
ワッフル及びウエハー
19
59
51
45
60
61
214
187
178
216
278
クリスプブレッド、ラスクその他
-
-
-
33
6
-
-
-
187
29
192
その他ベーカリー製品
1,434
1,665
2,077
1,898
1,814
4,364
5,058
6,701
6,417
6,028
301
米菓
2,294
2,108
1,883
1,572
1,301
5,247
4,651
4,549
4,322
3,811
341
合 計
4,420
4,751
4,974
4,645
4,028
10,848
11,843
14,102
13,818
12,610
319
全体でのシェア
10.8%
8.9%
9.0%
7.9%
6.7%
12.5%
10.8%
11.6%
10.4%
9.0%
8
5
30
20
32
31
19
155
93
146
キャラメル
キャンディー類
221
その他砂糖菓子
79
45
33
27
33
497
347
286
264
304
108
チョコレート菓子
144
173
108
156
203
229
247
172
310
381
534
ビスケット
232
250
477
689
704
682
790
1,944
2,932
3,051
231
ワッフル及びウエハー
11
30
132
158
161
18
92
451
591
588
273
クリスプブレッド、ラスクその他
28
50
55
91
113
110
142
168
285
326
346
その他ベーカリー製品
268
27
57
69
216
247
152
187
224
906
923
米菓
0
-
-
-
-
1
-
-
-
-
-
成型ポテトチップス
-
19
89
92
68
-
35
169
186
141
481
530
629
992
1,449
1,561
1,719
1,858
3,569
5,566
5,860
266
1.3%
1.2%
1.8%
2.5%
2.6%
2.0%
1.7%
2.9%
4.2%
4.2%
-
-
1
3
9
-
-
0
8
54
175
181
189
161
178
209
142
173
154
167
185
1,132
チョコレート菓子
-
13
0
-
1
-
38
1
-
3
425
ビスケット
2
10
53
113
117
9
37
329
589
599
195
合 計
全体でのシェア
キャンディー類
その他砂糖菓子
ワッフル及びウエハー
-
-
-
-
1
-
-
-
-
2
225
クリスプブレッド、ラスクその他
-
-
-
0
1
-
-
-
2
5
209
その他ベーカリー製品
503
465
228
256
644
1,801
1,625
886
775
2,247
287
18
16
7
7
7
69
64
30
30
30
241
703
693
449
557
989
2,020
1,937
1,400
1,570
3,125
317
1.7%
1.3%
0.8%
1.0%
1.6%
2.3%
1.8%
1.1%
1.2%
2.2%
米菓
合 計
全体でのシェア
ASEAN 輸出業者のためのマーケティングガイド
236
2005
48
チョコレート菓子
ベトナム
2004
258
その他砂糖菓子
マレーシア
数 量
2003
チューインガム
キャラメル
タイ
2002
D-2. 菓子類
2001
2005
2001
数 量
2003
2002
2004
平均単価
2005
2005
-
-
-
-
1
-
-
-
-
2
438
その他砂糖菓子
26
29
27
39
76
74
79
74
110
359
チョコレート菓子
128
125
98
112
111
244
229
216
227
237
467
ビスケット
766
688
547
470
472
1,696
1,546
1,256
1,064
993
476
3
8
7
6
4
8
22
22
19
11
334
ワッフル及びウエハー
その他ベーカリー製品
合 計
全体でのシェア
フィリピン
2004
26
キャンディー類
シンガ
ポール
金 額
2003
2002
-
-
0
-
-
-
-
0
-
-
-
922
847
681
616
627
2,024
1,870
1,574
1,384
1,352
464
2.2%
1.6%
1.2%
1.1%
1.0%
2.3%
1.7%
1.3%
1.0%
1.0%
チューインガム
29
10
-
-
-
74
24
-
-
-
-
キャンディー類
2
-
23
61
50
6
-
125
336
249
201
その他砂糖菓子
4
6
9
83
177
11
15
20
379
849
209
チョコレート菓子
2
5
-
-
0
6
7
-
-
0
528
ビスケット
9
66
261
271
293
38
408
1,740
2,121
2,068
141
クリスプブレッド、ラスクその他
-
-
-
-
15
-
-
-
-
93
163
その他ベーカリー製品
4
6
3
13
32
12
18
10
34
97
328
成型ポテトチップス
-
-
0
-
1
-
-
1
-
2
379
49
94
297
428
568
147
472
1,896
2,870
3,358
169
合 計
0.1%
0.2%
0.5%
0.7%
0.9%
0.2%
0.4%
1.6%
2.2%
2.4%
インドネシア
75
190
207
192
105
267
541
714
630
411
255
ミャンマー
1
-
-
-
9
4
-
-
-
79
119
ラオス
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
カンボジア
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
ブルネイ
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
全体でのシェア
単位:金額=百万円、数量=トン、平均単価=kgあたり円
出所:財務省「貿易統計」
(3) 国内市場における輸入品のシェア
国内生産と貿易統計の品目分類が異なるため、菓子全体の輸入品のシェアは明らかにならないが、主要5品目の国
内市場規模及び輸入品のシェアは図表17のようにまとめられる。近年、菓子の輸入が急増し、市場での存在感が高ま
っているとはいえ、輸入品のシェア(数量ベース)は最も高いビスケットでも10%を占めるに過ぎず、チョコレート菓子が
8.4%、キャンディ類7.0%、米菓4.3%、チューインガム2.9%と、まだまだ低い水準にある。
かつては輸入菓子というと、欧米の高級品というイメージが強く、販路も百貨店や高級食品スーパーなどに限定され
ていたが、近年はアジアや中南米を原産国とする大衆菓子がかなり増えているほか、大手流通グループなどのPB商品
が開発輸入されるなど、輸入菓子を扱う販路は多様化し、一般スーパーや量販店、100円ショップ、ドラッグストアのほか
コンビニエンスストアでも取り扱われるようになっている。その一方、有名パティシエの手による、いわゆるブティックチョコ
やスイーツがブームを呼ぶなど、プレミアム品と低価格品が異なる需要層のニーズを満たす状況となっている。100円シ
ョップの急増、低価格のPB商品の増加などにより、流通菓子の実勢価格の低下が進展しており、国内企業の中国への
工場進出やアジアからのPB商品の開発輸入の流れは今後も拡大することが予想され、また異業種からの参入を含めて
輸入菓子に注力しようとする企業も増えていることから、菓子市場における輸入品のシェアは今後もさらに上昇するもの
と考えられる。
ASEAN 輸出業者のためのマーケティングガイド
237
D-2. 菓子類
図表17 菓子類における主な品目の国内市場に占めるシェア
数量推移
金額
平均
単価
2001
2002
2003
2004
2005
前年比
2005
国内生産
43,600
44,000
45,800
46,100
44,300
96.1
127,800
2,885
輸 入
842
1,259
1,456
1,723
1,306
75.8
2,703
2,069
チューインガム
輸 出
1,299
1,274
1,184
1,148
1,284
111.8
843
656
国内消費
43,143
43,985
46,072
46,675
44,322
95.0
129,660
2,925
輸入品のシェア
2.0%
2.9%
3.2%
3.7%
2.9%
2.1%
国内生産
151,000 157,100 162,000 161,000 165,000
102.5
175,000
1,061
輸 入
8,920
11,053
12,640
13,199
12,118
91.8
6,525
538
キャンディ類
輸 出
3,341
3,537
3,606
3,811
4,313
113.2
3,493
810
国内消費
156,579 164,416 171,034 170,388 172,805
101.4
178,032
1,030
輸入品のシェア
5.7%
6.7%
7.4%
7.7%
7.0%
3.7%
国内生産
218,300 209,700 218,800 214,290 213,266
99.5
205,200
962
輸 入
13,185
14,755
20,657
25,182
23,937
95.1
7,996
334
ビスケット
輸 出
967
953
1,052
769
719
93.4
763
1,062
国内消費
230,518 223,502 238,405 238,703 236,484
99.1
212,434
898
輸入品のシェア
5.7%
6.6%
8.7%
10.5%
10.1%
3.8%
国内生産
223,600 213,500 217,800
218,110 222,020
101.8
297,900
1,342
輸 入
17,331
19,091
19,550
20,323
19,887
97.9
17,342
872
チョコレート
輸 出
1,904
1,996
2,204
2,946
3,813
129.4
3,729
978
菓子
国内消費
239,027 230,595 235,146 235,487 238,094
101.1
311,513
1,308
輸入品のシェア
7.3%
8.3%
8.3%
8.6%
8.4%
5.6%
国内生産
209,900 210,000
211,500 206,900 212,300
102.6
232,100
1,093
輸 入
6,457
6,700
7,478
9,023
9,475
105.0
3,239
342
米 菓
輸 出
4,623
4,353
3,727
3,344
3,559
106.4
2,518
707
国内消費
211,734 212,347 215,251 212,579 218,216
102.7
232,822
1,067
輸入品のシェア
3.0%
3.2%
3.5%
4.2%
4.3%
1.4%
単位:数量=トン、金額=百万円、前年比=%、平均単価=kgあたり円 出所:国内生産=全日本菓子協会、輸出入=貿易統計
3. 対日輸出における留意点
(1) 日本における輸入時の規制・手続き
菓子類の輸入に際しては「食品衛生法」の規制を受ける。また、有名ブランド品等の偽物や模倣品の輸入は商標権、
意匠権等の知的財産権を侵害するものとして関税定率法で禁止されているため、関税法に基づき税関で没収・廃棄等
の処分が行われた上、場合によっては輸入者等に罰金・懲役などの罰則が科せられる。
1) 食品衛生法
販売または営業に使用する目的で食品を輸入する場合には、輸入者は「食品等輸入届出書」と必要書類(加工食
品の場合、製造工程表、原材料配合表など)を揃え、通関しようとする海空港を管轄する厚生労働省検疫所に届け出
なければならない。届出書の審査の結果、衛生検査が必要とされたものは保税地域内で検査が行われ、輸入の可否
が判定される。手続きの流れは図表18のとおりである。
菓子にはさまざまな添加物が使用されていることが多いが、日本では使用が認められていないものや、使用基準が
定められているものがあるので、事前に添加物が日本の基準に合致しているかどうか十分確認しておくことが必要であ
る。代表的な違反事例としては、指定外添加物の使用(例:キノリンイエロー、アゾルビン、パテントブルーV、ローダミン
B(以上、着色料)、TBHQ(酸化防止剤)、ポリソルベート(乳化剤))、指定添加物の過剰残存(例:二酸化硫黄(漂白
剤))、指定添加物の対象外使用(例:クッキーやチョコレートなどへのソルビン酸(保存料)の使用)などがある。
油脂で揚げる、炒める又は油脂を吹き付け、塗布する等の処理をした菓子で、油脂分を粗脂肪分として10%以上
含むものは「油菓子」(かりんとう、ポテトチップ、揚げせんべい等)といい、油脂の酸価及び過酸化物価、製造管理、保
管管理上の指導基準が定められている。
2006年5月29日、食品中に残留する農薬、飼料添加物及び動物用医薬品(以下、農薬等)が、一定量を超えて残
留する食品の輸入・販売を原則禁止するというポジティブリスト制度が施行された。この制度では、使用、残留等が認
められる農薬等について残留基準を設定し、それ以外のものについては一律基準(人の健康を損なうおそれのない量
として0.01ppmに設定)を適用することとしている。ポジティブリスト制度の対象は加工食品を含む全ての食品で、菓子
類については原則一律基準(0.01ppm)が適用される。詳細は厚生労働省に確認のこと。
(⇒http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/zanryu2/index.html)
ASEAN 輸出業者のためのマーケティングガイド
238
D-2. 菓子類
図表18 食品衛生法に基づく輸入検査(検疫)手続き
事 前 の 輸 入 相 談
事前の情報入手 (製造方法、添加物の使用等)
事前の検査 (輸出国公的検査機関、厚生労働大臣登録検査機関)
検 疫 所 へ の 届 出
(食品等輸入届出書の提出等)
審
査
検査を要する貨物
不合格
合 格
積戻し・廃棄・
食用以外の用途
検査を要しない貨物
届出済証または
合格証の受取り
税 関 申 告
輸入時には当該食品が食品衛生法の規格基準等に適合するかどうか、食品の原材料配合表、製造工程表等の入
手や検疫所の輸入相談を利用するなど十分な情報収集が必要である。また、事前に厚生労働大臣登録検査機関あ
るいは輸出国の公的検査機関で自主検査を行い、その検査成績書を添付すると、その項目についての衛生検査が
省略され、輸入手続きが迅速に行われる。
な お 、 コ ン ピ ュー タ に よ る 届 出 を 希 望 す る 場 合 は 、 輸 入 手 続 き を 電 子 化 し た 「 輸 入 食 品 監 視 支 援 シ ス テ ム
(FAINS)」を利用することができる。所要のハード、ソフトを備えて厚生労働大臣に申込み、暗証番号を取得すること
が必要である。
(2) 日本における販売時の規制・手続き
菓子類の販売に際しては「食品衛生法」「JAS法」「計量法」「健康増進法」「不当景品類及び不当表示防止法」の規
制を受ける。また、容器包装については「容器包装リサイクル法」および「資源有効利用促進法」の規制を受ける場合が
ある。
1) 食品衛生法
食品衛生法により、有害・有毒な物質を含有する食品や不衛生な食品を販売することが禁止されている。菓子類を
販売する場合には、食品衛生法に基づく表示(使用した添加物、アレルギー物質を含む旨、遺伝子組換えに関する
表示など)が義務づけられている。(⇒(3) 表示規制)
2)JAS 法(農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律)
JAS法では一般消費者向けに販売するすべての飲食料品が品質表示基準の対象となっており、菓子類は「加工食
品品質表示基準」に基づく表示が義務づけられる。また、遺伝子組換え食品に関する表示基準も定められている。
(⇒(3) 表示規制)
3) 計量法
菓子類を容器包装に入れて販売する場合には、計量法に基づく適正な計量と表示が義務づけられている。(⇒
(3) 表示規制)
4) 健康増進法
一般消費者向けに販売しようとする加工食品の容器包装や添付文書に、栄養表示をしようとする場合には、同法に
基づく「栄養表示基準」に従って表示(熱量、たんぱく質、脂質、炭水化物、ナトリウムの含有量、他に表示しようとする
栄養成分の含有量の順に表示)することが義務づけられている。(⇒(3) 表示規制)
ASEAN 輸出業者のためのマーケティングガイド
239
D-2. 菓子類
5) 不当景品類及び不当表示防止法
販売する商品等の内容について、一般消費者に優良と誤認させる誇大広告や虚偽表示などは、不当表示として禁
止されている。公正取引委員会は、不当表示に該当するか否かにつき判断するために必要である場合、事業者に合
理的な根拠を示す資料の提出を求めることができ、事業者が当該資料を提出しない場合不当表示として規制される。
また、特定の原産国を判別することが困難な紛らわしい表示も不当表示として禁止されている。なお「原産国」とは、そ
の商品の内容について実質的な変更をもたらす行為が行なわれた国と定められている。
また、同法の規定により、公正取引委員会の認定を受けて、チョコレート類、チューインガム、ビスケット類について
は「景品類の提供の制限に関する公正競争規約」、「表示に関する公正競争規約」が定められている。同規約は、消
費者の適正な商品選択を保護し公正競争を確保するために、同法に基づく業界の自主的なルールとして施行されて
いる。(⇒(3) 表示規制)
6) 資源有効利用促進法(資源の有効な利用の促進に関する法律)
菓子類の容器包装のうち、紙製容器包装及びプラスチック製容器包装等については、識別表示(マーク)を貼付し
なければならない。(⇒(3) 表示規制)
7) 容器包装リサイクル法(容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律)
同法は容器包装廃棄物のリサイクルを促進することを目的とし、消費者による分別排出、市町村による分別収集、事
業者による再商品化(リサイクル)の役割分担を定めている。対象となる容器包装は、ガラス製容器、ペットボトル、紙製
容器包装(アルミ不使用の飲料容器を除く)、プラスチック製容器包装であり、これらの容器を使用している菓子類を輸
入販売する事業者は、容器包装を再商品化する義務がある。
なお、小規模事業者については、再商品化の義務は負わないが、識別表示義務は負うので注意が必要である。
(⇒(3) 表示規制)
(3) 日本における販売時の表示規制
1) 法律に基づく義務表示
① 食品衛生法、JAS 法、計量法
容器包装に入れられた菓子類を販売する場合には「食品衛生法」、JAS法の「加工食品品質表示基準」並びに「計
量法」に基づき、下記の事項を順に日本語で一括表示することが義務づけられている。原材料名は最も一般的な名称
で、重量の多い順に記載し、食品添加物については食品衛生法で定められた方法で表示しなければならない。
<一括表示すべき事項>
①
③
⑤
⑦
名称
内容量
保存方法
輸入業者の氏名又は名称、及び住所
② 原材料名、食品添加物(使用している場合)
④ 賞味期限
⑥ 原産国名
<アレルギー物質を含む食品の表示>
食品衛生法では、特にアレルギーを起こしやすい食品(特定原材料)について表示を義務づけている。発症数、重
篤度から考えて表示が義務化された5品目と、可能な限り表示することが推奨された20品目が定められている。容器
包装に入れられた加工食品(消費者に直接販売されることのない業務用の食品や食品添加物も含む。)で特定原材
料等が含まれる場合は、原則として原材料欄にその旨を表示しなければならない。
特定原材料
(表示が義務化されたもの)
(5品目)
特定原材料に準ずるもの
(表示が奨励されたもの)
(20品目)
小麦、そば、卵、乳、落花生
あわび、いか、いくら、えび、かに、さけ、さば、オレン
ジ、キウイフルーツ、桃、やまいも、りんご、くるみ、ま
つたけ、大豆、牛肉、豚肉、鶏肉、ゼラチン、バナナ
<遺伝子組換え食品に関する表示>
食品衛生法及びJAS法では、大豆(枝豆、大豆もやしを含む)、とうもろこし、ばれいしょ、なたね、綿実及びアルファ
ルファの6作物とその加工食品(大豆、とうもろこし、ばれいしょ、アルファルファ)について、遺伝子組換えに関する表
示を義務づけている。
ASEAN 輸出業者のためのマーケティングガイド
240
D-2. 菓子類
① 遺伝子組換え農産物が不分別である農産物及びこれを原材料とする場合、「遺伝子組換え不分別」等を表示しなけ
ればならない。(義務表示)
② 遺伝子組換え農産物及びこれを原材料とする場合、「遺伝子組換えのものを分別」、「遺伝子組換え」等を表示しな
ければならない。(義務表示)
③ 分別して生産流通管理された非遺伝子組換え農産物及びこれを原材料とする場合、表示は不要である。ただし、
「遺伝子組換えでないものを分別」、「遺伝子組換えでない」等を任意で表示することができる。
菓子類の義務表示及び奨励表示の例
名
称
原材料名
内 容 量
賞味期限
保存方法
原 産 国
輸 入 者
ビスケット
小麦粉、砂糖、ショートニング、食塩、膨張剤、乳化剤(大豆由来)、着色料(赤 2、黄 4)
100g
この面の右下に記載
直射日光を避けて保存してください。
タイ
○○株式会社 (住所)
・本品製造工場では、卵を含む製品を生産しています。
② 資源有効利用促進法
同法に基づき、一定の容器包装については分別回収促進のための識
別表示をすることが義務づけられている。紙やプラスチック製包装材を使
用した場合、容器包装の1ヵ所以上に決められた様式で識別マークを表
示する必要がある。
2) 法律に基づく任意表示
① JAS 法
<有機加工食品の検査認証制度>
有機加工食品に関しては「特定JAS規格」が定められており、その規格に適合するかどうかについて格付
けを受け、有機JASマークを貼付したものでなければ、
「有機○○」
「オーガニック○○」と表示することが
できない。外国 (JAS制度と同等の認証制度を有すると認められる国に限る)で生産された有機加工食品を輸
入する場合、「有機○○」などの表示をするためには、次のいずれかの方法により格付けを行い、有機JAS
マークを貼付しなければならない。(⇒図表19)
有機JASマーク
図表19 輸入有機加工食品の検査・認証制度
農林水産大臣
登録
登録申請
登録国内認定機関
認定
登録
登録申請
[認定機関名]
外
国
登録外国認定機関
認定
認定
認定外国製造業者、
認定外国小分け業者等
外国一般製造業者
自らJASマークを貼付
一般輸入業者
認定輸入業者
(公的機関の証明書)
自らJASマークを貼付
① 外国の製造業者等が登録外国認定機関から認定を受けて、自ら有機JASマークを貼付したものを輸入販売する。
② 輸入業者が国内の登録認定機関から認定を受ければ、外国の公的機関が発行する証明書又はその写しが添付さ
れているものに自ら格付けを行い、有機JASマークを貼付して販売する。
ASEAN 輸出業者のためのマーケティングガイド
241
D-2. 菓子類
③ 日本の登録認定機関から認定を受けた外国の製造業者等が製造した有機食品に有機JASマークを貼付したものを
輸入販売する。
問い合わせ先: 農林水産消費技術センター 本部 交流技術課
TEL:048-600-2366
http://www.cfqlcs.go.jp
② 健康増進法
販売しようとする菓子の容器包装又は貼付文書に栄養成分・熱量について日本語で表示する場合は、同法に基づ
く「栄養表示基準」に従って、熱量、たんぱく質、脂質、炭水化物、ナトリウムの含有量、他に表示しようとする栄養成分
の含有量の順に記載しなければならない。また、特定の栄養成分を含む(強化)又は多く含む旨(高カルシウム、ビタミ
ンA強化など)や、含まない/少ない旨(低カロリー、無糖など)を表示する場合の基準値が定められている。例えば、
「低糖」と表示するには100gあたり5g以下、「無糖」は100gあたり0.5g未満でなければならない。
③ 保健機能食品の表示(食品衛生法、健康増進法)
「保健機能食品制度」とは、食品に関する適正な情報を提供し、自分に合った食品を選択するのに役立てることを
目的として作られた制度である。保健機能食品は「特定保健用食品」(通称:トクホ)と「栄養機能食品」に分類される。
特定保健用食品は健康増進法に基づき、厚生労働大臣の許可を受けることが必要である。許可を受けた食品は許
可証票が付けられ、定められた事項及びマークを必ず表示しなければならない。菓子類では、ガム33品目、チョコレ
ート3品目、キャンディ3品目などが「特定保健用食品」の表示許可を取得しており(2005年9月末現在)、「虫歯の原因
にならない甘味料の使用」「歯の石灰化を増強する成分の配合により、歯を丈夫で健康にする」「腸内のビフィズス菌を
適正に増やすので、おなかの調子を良好に保つ」「食物繊維の不足分を補い、おなかの調子を整える」といった内容
が表示されている。
栄養機能食品とは、栄養成分の補給を主な目的として摂取する人に対して、その栄養成分の機能の表示をしてい
る食品である。特定保健用食品と異なり、厚生労働省の許可を必要とせず、マークもない。厚生労働大臣が定めた1日
あたり摂取目安量の上・下限値の規格基準に適合すれば、製造業者等が各々の責任で「栄養機能食品」と表示し、そ
の栄養成分の機能の表示をすることができる。なお機能の表示とあわせ、定められた事項等の適正な表示が必要であ
る。2005年9月末現在、ミネラル5種類、ビタミン12種類について規格基準が定められており、消費者の健康志向の高
まりとともに、「栄養機能食品」を表示した菓子が増えている。
保健機能食品の必要表示事項
栄養機能食品
特定保健用食品
栄養機能食品である旨
栄養成分の名称及び機能
1日当たりの摂取目安量
摂取の方法
摂取する上での注意事項
(注意喚起表示)
6. バランスの取れた食生活の普及啓
発を図る文言
7. 厚生労働大臣の個別の審査を受
けたものではない旨
8. 1日当たりの摂取目安量に含まれ
る機能表示する成分の栄養素等
表示基準値に占める割合
9. 調理又は保存の方法に関し、注
意を必要とするものはその注意事項
1. 特定保健用食品である旨(条件付き特定
保健用食品にあっては、条件付き特定保
健用食品である旨)
2. 許可又は承認を受けた表示の内容
→貼付文書への記載でも可
3. 栄養成分量及び熱量
4. 原材料の名称
5. 内容量
6. 1日当たりの摂取目安量
7. 摂取の方法及び摂取する上での注意事
項
8. 1日当たりの摂取目安量に含まれる機能
表示する成分の栄養素等表示基準値に
占める割合
9. 調理又は保存の方法に関し特に注意を
必要とするものはその注意事項
10.許可又は承認証票など
1.
2.
3.
4.
5.
特定保健用食品のマーク
3) 業界自主表示
① チョコレート類の表示に関する公正競争規約
一般消費者の適正な商品選択に資するため、「チョコレート類の表示に関する公正競争規約」では、容器又は包装
の外部から見やすい場所に、次の事項を日本語で明瞭に一括表示することを義務づけている。
①
②
③
種類別名称 注)
原材料名(食品添加物以外の原材料と食品添加物を区分し、重量の多い順に表示)
内容量
ASEAN 輸出業者のためのマーケティングガイド
242
D-2. 菓子類
④
⑤
⑥
⑦
⑧
⑨
賞味期限
保存方法
原産国名
輸入業者の氏名又は名称、及び住所
ココアバターの重量百分比(ココアパウダー及び調整ココアパウダーの場合)
事故品を取り替える旨(輸入品は省略することができる)
注)チョコレート製品は生地の組成および生地の使用量により、チョコレート、チョコレート菓子、準チョコレート、準チョコレ
ート菓子に分類され、種類別名称はこの区分で表記される。
問い合わせ先: 全国チョコレート業公正取引協議会
TEL:03-3437-6177
② ビスケット類の表示に関する公正競争規約
「ビスケット類の表示に関する公正競争規約」では、容器又は包装の外部から見やすい場所に、次の事項を日本語
で明瞭に一括表示することを義務づけている。
①
②
③
④
⑤
⑥
⑦
⑧
種類別名称 注)
原材料名(食品添加物以外の原材料と食品添加物を区分して表示)
内容量(製造技術上の理由により内容量を一定にすることが困難なものは、枚数、個数で表示可)
賞味期限
保存方法
原産国名
輸入業者の氏名又は名称、及び住所
事故品を取り替える旨(輸入品は省略することができる)
注)小麦粉の種類や製法、副原料の組み合わせによって、ビスケット、クラッカー(乾パン、プレッツェル)、カットパン、パイ
(パフ)、加工品のように分類され、種類別名称はこの区分で表記される。
問い合わせ先: 全国ビスケット公正取引協議会
TEL:03-3433-6131
③ チューインガムの表示に関する公正競争規約
「チューインガムの表示に関する公正競争規約」では、容器又は包装の外部から見やすい場所に、次の事項を日本
語で明瞭に一括表示することを義務づけている。
① 名称(または品名)
② 原材料名、食品添加物 (使用している場合)
③ 内容量
④ 原産国名
⑤ 輸入・販売業者の氏名又は名称、及び住所 ⑥ かんだあとの措置
「歯をきれいにする」、「虫歯予防」、「消化を助ける」、「疲れを防ぐ」など、チューインガムが保健・衛生上医薬品的な
効果・効能があると誤認されるおそれがある表示は、不当表示に該当する(「特定保健用食品」として許可を取得した
場合を除く)。また、果物類、コーヒー、その他の原材料を使用している旨を商品名、絵、写真、説明文等に表示する
場合、果物類等にあっては全重量の3%以上、コーヒーにあってはコーヒー生豆に換算して全重量の1.5%以上を含
有しなければならない。
問い合わせ先: 全国チューインガム業公正取引協議会
TEL:03-3433-5213
(4) 新規参入時の留意点
日本の菓子市場は成熟期にあり、今後も量的拡大を大きく望むのは難しいが、消費者嗜好の多様化・高度化、健康
志向の強さなどにより、大人の本物志向や癒し志向を満たす菓子や健康志向に対応した機能性菓子などで市場参入
の余地はまだまだあると考えられる。新規参入に際しては、まず輸入しようとする菓子が日本の食品衛生法で定める添
加物の規格基準に適合するかどうかを厳密に確認することが重要である。
日本の消費者は菓子のような加工食品についても、できるだけ鮮度の高いものを選ぼうとする傾向があり、流通業者
は消費者の鮮度志向に過剰反応しがちである。輸入品の場合には商品が店頭に並ぶまでに数ヶ月かかることもあるた
め、賞味期限に注意する必要がある。賞味期限までの残り期間が短い商品を流通に乗せることは難しく、さらに大手ス
ーパーやコンビニエンスストアは商品に記載されている賞味期限より前の時期に独自の販売期限を設定し、販売期限を
過ぎた商品を店頭から撤去し、卸売業者や輸入業者に返品する動きが広がっている。
ASEAN 輸出業者のためのマーケティングガイド
243
D-2. 菓子類
製造物の欠陥により人の生命、身体または財産に害を及ぼしたことが証明された場合、「PL(製造物責任)法」に基
づき、輸入品の場合は輸入者がその責任を負うことになるので、品質管理はもちろん取扱説明書・注意表示等に留意
することが必要である。
(5) 関連品目の留意点
① アイスクリーム類
アイスクリーム類には、アイスクリーム、アイスミルク、ラクトアイスの3種類があり、「食品衛生法」に基づく「乳及び乳製品の
成分規格等に関する省令」で成分規格(乳固形分、乳脂肪分、細菌数、大腸菌群)及び製造基準が定められており、規
格基準に適合しないものは輸入することができない。輸入に際しては、菓子と同様、「食品衛生法」に基づく届出・審査が
必要とされる。外国のアイスクリーム類には乳化剤や着色料などで日本では認められていないものが使用されていること
があるため、事前に原材料・添加物配合表や製造工程表を取り寄せ、十分検討する必要がある。なお、氷菓(シャーベッ
ト)は上記省令の対象にはならないが、それ以外はアイスクリームと同様の規制を受ける。
② ナッツ・ドライフルーツ
加熱加工されていないナッツやドライフルーツを輸入する際には、「食品衛生法」に加えて「植物防疫法」に基づく輸入
検査を受けなければならない。「植物防疫法」に基づき輸出国政府機関が発行する「植物検査証明書」(有害虫などが付
着していないことを確認する証明書)を添付して「植物、輸入禁止品等輸入検査申請書」を植物防疫所に提出する。十
分な植物検疫が実施できる特定の海港・空港のみが輸入港として認められており、検査の結果、有害虫が検出された場
合は、消毒・廃棄・積戻しなどの処置がとられる。ただし、輸入検査を必要としないドライフルーツ(あんず、いちじく、バナ
ナ、マンゴー、パインアップルなど)、検査の対象であるが輸出国の検査証明書の添付が不要なナッツ(アーモンド、マカ
ダミアナッツ、カシューナッツなど)があり、殻付きくるみについては輸入禁止国・地域が定められている。詳細は植物防
疫所、または農林水産省 消費・安全局 植物防疫課に問い合わせのこと。また「食品衛生法」により、アーモンド、くるみ、
ブラジルナッツ、ピスタチオナッツや乾燥いちじくなどは、アフラトキシン(カビ毒)について検査命令(食品衛生法違反の
蓋然性が高いと判断される食品について、厚生労働大臣が輸入者に命令する検査)の対象となっているので、注意が必
要である(2006年9月現在)。
(6) 関連法規制の所轄官公庁
食品衛生法
厚生労働省 医薬食品局 食品安全部 監視安全課 輸入食品安全対策室
TEL:03-5253-1111 (代)
FAX:03-3503-7964 (直通)
http://www.mhlw.go.jp
JAS法(農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律)
農林水産省 消費・安全局 表示・規格課
TEL:03-3502-8111 (代)
FAX:03-3502-0594 (直通)
http://www.maff.go.jp
計量法
経済産業省 産業技術環境局 知的基盤課 計量行政室
TEL:03-3501-1511 (代)
http://www.meti.go.jp
健康増進法
厚生労働省 医薬食品局 食品安全部 基準審査課 新開発食品保健対策室
TEL:03-5253-1111 (代)
FAX:03-3501-4867 (直通)
http://www.mhlw.go.jp
不当景品類及び不当表示防止法
公正取引委員会 経済取引局 取引部 消費者取引課
TEL:03-3581-5471 (代)
FAX:03-3581-1754 (直通)
http://www.jftc.go.jp
資源有効利用促進法/容器包装リサイクル法
経済産業省 産業技術環境局 リサイクル推進課
TEL:03-3501-1511 (代)
環境省 廃棄物・リサイクル対策部 企画部 リサイクル推進室
TEL:03-3581-3351 (代)
FAX:03-3593-8262 (直通)
農林水産省 総合食料局 食品産業企画課 食品環境対策室
TEL:03-3502-8111 (代)
FAX:03-3508-2417 (直通)
ASEAN 輸出業者のためのマーケティングガイド
244
http://www.meti.go.jp
http://www.env.go.jp
http://www.maff.go.jp
D-2. 菓子類
4. 日本の関税・消費税
(1) 関 税
菓子類の関税率は図表20のとおりである。なお、事前に関税分類や関税率等を確認する場合、税関に対して口頭・
文書・Eメールで照会を行い、回答を受けることができる「事前教示制度」を利用すると便利である。
問い合わせ先:税関ホームページ
http://www.customs.go.jp
図表20 菓子類の関税率
税
品
HS番号
1704
10
90
-210
-220
-290
1806
31
32
-100
90
-100
1905
10
名
砂糖菓子
(ホワイトチョコレートを含むものとし、ココアを含有しないものに限る)
・チューインガム(砂糖で覆ってあるかないかを問わない)
その他のもの
・キャンディ類
・キャラメル
・その他の砂糖菓子
チョコレート菓子
・詰物をしたもの(塊状、板状又は棒状のものに限る)
詰物をしていないもの(塊状、板状又は棒状のものに限る)
・チョコレート菓子
その他のもの
・チョコレート菓子
パン、ペーストリー、ケーキ、ビスケットその他のベーカリー製品(ココア
を含有するかしないかを問わない)
・クリスプブレッド
基本
WTO
協定
30%
35%
24%
25%
10%
(10%)
10%
(10%)
10%
(10%)
12%
9%
20
・ジンジャーブレッドその他これに類する物品
30%
18%
31
32
・スイートビスケット
・ワッフル及びウエハー
24%
30%
20.4%
18%
40
・ラスク、トーストパンその他これに類する物品
12%
9%
12%
9%
90
その他のもの
-100 ・パン、乾パンその他これに類するベーカリー製品
(砂糖、はちみつ、卵、脂肪、チーズ又は果実を加えたものを
除く)
その他のもの(砂糖を加えたもの)
-311
・あられ、せんべいその他これらに類する米菓
-312
・ビスケット、クッキー、クラッカー
-314
・成型ポテトチップス
-319
・その他のベーカリー製品
-321
-322
-323
-329
その他のもの(砂糖を加えていないもの)
・あられ、せんべいその他これらに類する米菓
・ビスケット、クッキー、クラッカー
・成型ポテトチップス
・その他のベーカリー製品
2106.90 他の項に該当しない調製食料品
-230 ・チューインガム(無糖)
40%
34%
24%
15%
9.6%
9%
30% 25.5%
35%
20%
9.6%
25%
5%
特恵
4.5%
*無税
9%
*無税
15%
*無税
4.5%
*無税
率
暫定
日星
協定
日馬
協定
4.2%
8.4%
4.2%
*無税
8.4%
15%
*無税
29.8%
13%
9%
21.3% 12.5%
*無税
8.4%
(5%)
注1) 特恵欄の「*」は後発開発途上国(Least Developed Countries)にのみ適用されることを示す。
注2) 税率は原則として、特恵税率、WTO協定税率、暫定税率、基本税率の順に優先して採用される。ただし、特恵税率は法令で
定める要件を満たす場合に限られ、WTO協定税率はそれが暫定税率又は基本税率より低い場合にのみ適用される。
【特恵関税制度】
特恵受益国から菓子類を輸入し、特恵関税の適用を受けようとする場合には、原則として特恵受益国の税関などが発給
する「特恵原産地証明書」(Form A)を添付する必要がある(総価額が20万円以下の場合は不要)。詳細は財務省 関税局
へ確認のこと。
ASEAN 輸出業者のためのマーケティングガイド
245
D-2. 菓子類
【EPA (経済連携協定)】
日本とASEAN諸国との間ではEPA(経済連携協定)交渉が推進されており、農林水産分野においても関税の撤廃・削減
が進められている。日本・シンガポール新時代経済連携協定(2002年11月30日発効)、日本・マレーシア経済連携協定
(2006年7月13日発効)によって、シンガポール及びマレーシアを原産国とする対象品目については、EPAによる協定税率
が適用される。
ASEAN諸国の関税率適用状況は以下のとおりである。
適用税率
LDC特恵税率
一般特恵税率
日星協定税率
日馬協定税率
WTO協定税率
国 名
ミャンマー、カンボジア、ラオス
タイ、インドネシア、フィリピン、ベトナム
シンガポール(注)
マレーシア(注)
ブルネイ
注) EPAの対象品目に含まれない場合は、シンガポールを原産地とする物品にはWTO協定税率が、マレーシアを原産地とする
物品には一般特恵税率が適用される。
(2) 消費税
(CIF+関税)×5%
5. 関連業界団体
・全国菓子工業組合連合会(全菓連)
TEL:03-3400-8901
・(社) 全日本菓子協会
FAX:03-3407-5486
TEL:03-3431-3115
・(社) 全国ビスケット協会
FAX:03-3432-1660
TEL:03-3433-6131
・日本チョコレート・ココア協会
FAX:03-3433-6473
http://www.biscuit.or.jp
TEL:03-5777-2035
・日本チューインガム協会
FAX:03-3432-8852
http://www.chocolate-cocoa.com
TEL:03-3433-5213
・日本スナック・シリアルフーズ協会
http://www.zenkaren.net
http://www. chewing-gum.org
TEL:03-3562-6090
・(社) 日本洋菓子協会連合会
FAX:03-3561-6539
http:// jasca.jp
TEL:03-5486-2611
・全国米菓工業組合
FAX:03-5486-2131
http://www.gateaux.or.jp
TEL:03-5777-1616
・全国菓子卸商業組合連合会
FAX:03-5777-1604
TEL:03-3874-9323
FAX:03-3874-9444
ASEAN 輸出業者のためのマーケティングガイド
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