文部科学省 現代GP 2005∼ 科学技術英語の重要性 英語で仕事が出来る日本人の育成 • 科学技術に国境はない グローバル社会における 系統的科学英語教育 →国境を越えたコミュニケーションの 必要性 → 科学技術英語 単なる英語ではダメ • 仕事で使えるレベルの英語力が必要 上智大学理工学部 曽我部 潔 本学理工学部の従来の英語教育 • 全学共通科目の英語(1・2年次必修,8単位) • 学部の科学技術英語 – 工学英語(機械工学科) 2年,前期,後期,選択 – 物理英語(物理学科) 3・4年,前期,選択 – 化学英語(化学科) 2年,後期,必修 – 科学英語Ⅰ(学部共通) 3・4年,前期,選択 – 科学英語Ⅱ(学部共通) 3・4年,後期,選択 • これを前提に – 研究室に配属後英語テキストの講読 – 研究論文の講読 – 研究論文の作成 これを実現すべく現代GPにアプライ • 科学技術に関する英語を系統的に教えるカリ キュラムを作成し,それに基づいて教育 – Reading,Writing,Listening,Presentation, Communication他 • 目標 – 理工学部の学生の科学英語のレベルを「仕事で英語が使 える」レベルまでアップ • 本学の特徴(環境)を十全に活用 – – – – – 教員の特別研修制度の充実(在外研究経験者が多い) 国際性(外国人教員や留学生,海外就学経験者が多い) 文理融合(英語担当教員の支援が得やすい) 国際交流の実績(理工独自のプログラムも有る) 少人数教育 →企業等でも一定のレベルの英語力を 昇進の条件にしているところも多い それに対する評価 • 頑張る学生は,4年終了時には,論文を読む 程度の力は付く • 非常に優秀な学生は,卒業研究を基に英語の 投稿論文の案を作成できる程度にはなる これに基づく感触 • 1年次から,科学技術に関する英語を,系統 的に教えることが出来れば,4年終了時には 英語の論文を作成し発表出来るようになる 系統的科学英語教育のカリキュラム • 科学技術英語Ⅰ∼Ⅳは基礎編 – 内容が分かっていることを英語で学び,しっかりした科学 技術英語の基礎を習得する • 科学技術英語Ⅴ∼Ⅵは応用編 – 実用的な英語力の養成 • • • • • • • Scientific writing Communication skills Academic presentation Science & Engineering courses Academic listening Qualification exams. 社会人体験講話コース 1 科学技術英語Ⅰ(1年前期) 各クラス(30∼50人) 科学技術英語Ⅱ(1年後期) 各クラス(30∼50人) • 内容 • 内容 – 英語で書かれた大学初年度の理工基礎の教科 書を読む Ⅱa:線形代数(1クラス),Ⅱb:力学(2クラス), Ⅱc:無機化学(2クラス),Ⅱd:情報(1クラス) – 英語で書かれた高校の理系の教科書を読む Ⅰa:数学(1クラス),Ⅰb:物理(2クラス), Ⅰc:化学(2クラス),Ⅰd:情報基礎(1クラス) • ねらい • ねらい – 内容が分かった教材を用いて科学英語の基礎を 修得する。用語,慣用句,表現法等 – 日本語で学習済みの理工基礎の内容を英語で 学び,用語,慣用句,表現法等を身につける 科学技術英語Ⅲ(2年前期) 科学技術英語Ⅳ(2年後期) 3クラス(30∼50人) 3クラス(30∼50人) • 内容 • 内容 – 英語で書かれた大学初年度の専門基礎の教科 書を読む Ⅲa:微分積分学, Ⅲb:電磁気学, Ⅲc:生命科学/有機化学 – 2年前期までに日本語で学習済みの内容を英 語で講義する。 Ⅳa:数学系, Ⅳb:物理系, Ⅳc:化学系 • ねらい – 内容が分かっていることを英語で聞き取ったり, 英語で演習をすることにより,実践的な英語 力を身につける。 • ねらい – 日本語で学習済みの専門基礎の内容を英語で 学び,用語,慣用句,表現法等を身につける 科学技術英語Ⅴ(3・4年前期) • Ⅴa: Scientific Writing(2クラス,10∼20人) – 科学的な文章の作成に必要な語彙と正確に書く習慣を身 につける。英文レター,電子メールの書き方等も身につけ る。 • Ⅴb: Communication Skills (2クラス,10∼20人) – 英語によるWEBページの情報検索を学び,さらに英語で WEBページを作り情報発信を行えるようにする。 • Ⅴc: Academic Presentations (2クラス,10∼20人) – パワーパワーポイント等による英語の講演のノウハウを4 −5回講義した後,受講した学生全員が英語の発表と質疑 応答を行い,英語での発表能力を身につける。 科学技術英語Ⅴd,Ⅵd(3・4年前後期) • Science & Engineering courses (各学期2クラス,10∼20人) – 各専門に分かれて専門書,ニュース等を読み正 確に理解する練習をする。数学,物理,化学,応 用化学,生物,電気電子工学,機械工学,情報 科学のテーマから,各学期で2クラス開講する。 (偶数年前期) Ⅴd1: 機械,Ⅴd2: 物理 (偶数年後期) Ⅵd3: 化学,Ⅵd4: 数学 (奇数年前期) Ⅴd5: 電気,Ⅴd6: 応用化学 (奇数年後期) Ⅵd7: 生物,Ⅵd8: 情報 2 科学技術英語Ⅵe,f(3・4年後期) • Ⅵe: Academic Listening (2クラス,10∼20人) – 科学科学技術の話題を解説した英語のテレビ, ラジオのプログラムを視聴し,内容を正確に聞 き取る練習をする。科学技術関連のニュース, ドキュメンタリーも扱う。 • Ⅵf: Qualification Examinations 科学技術英語Ⅵg(3・4年後期) • 社会人体験講話コース (1クラス,30∼50人) – 現在科学技術の分野で活躍している現役の社 会人などを招き,実践の場でどのような体験を したかを話してもらい,質疑応答を行う。 – ねらいはモチベーションアップ (3クラス,10∼20人) – アメリカの資格試験FE,PE,大学院の入試問 題等にトライし,実際に英語圏で行われている 資格試験に接する。また,工業英語検定合格 を念頭においた問題演習も行う。 英語論文作成能力の向上 • 4年生(希望者) -卒業論文,投稿論文を英語で書かせる • 大学院生(希望者) -修士論文,投稿論文を英語で書かせる • そのための支援 -論文作成の個別指導 専門家による添削 → 結果を資料集としてストック 支援体制 • 外国人教員・研究者の常駐(雇用) • 十分な数のTA -Ⅰ∼Ⅳ,Ⅵgは,各クラス2人 -Ⅴ,Ⅵa∼fは各クラス国際TA1人 • 教員・TAへの科学英語教授法研修 • 科学英語教授法に関する海外調査 • 科学英語教育フォーラムの開催 – 教員教員の科学英語教育に対するモチベーショ ンを高めると共にポテンシャルアップを図る 「系統的科学技術英語教育」 修了認定証の授与 • 条件 • 科目単位:10単位以上習得 • 卒業論文等を英語で作成 • ねらい • モチベーションの向上 • レベルの保証 実用体験 • 連続講演会の開催 – 月1回程度の予定で英語の連続講演会を開始し, 実際の英語に触れるチャンスを設ける • 国際ワークショップ,国際フォーラム, 国際会議等の準備と開催 – 学生に準備や実行の段階から積極的に参加して もらい,また講演を聴講したり論文を発表すること で,実際に生きた英語に接するチャンスを与え, モチベーションを高めると共にポテンシャルアップ を図る 3 本プロジェクトの情報公開と評価 • 情報公開 – Web Page,報告書等により活動内容・成果等 を積極的に公開 • 評価 – 学生の英語力の評価 → 学内・学外試験で評価 – カリキュラム・教授法の評価 → 学生による授業アンケートで評価 – プロジェクト全体の評価 → 学外委員を含む評価委員会で評価 → 次年度以降に反映 現在までの評価 • 全般的に非常に好評 • 基礎のクラス(Ⅰ,Ⅱ)で多数の受講希望者 – クラス増設 • 物理,化学,情報のクラスを増設 • 論文の添削および個別指導は非常に好評で有効 – 同席教員も非常に勉強になる • 本年度(2006年度)はカリキュラム導入の初年度な ので,来年度以降の発展が期待される 今後の展開 • カリキュラムをより充実させる • 学生参加行事の充実 • 国際ワークショップ • 国際会議 • その他 • 英語サロン設置の可能性の検討 • 短期留学拠点の確保 4
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