画像入力装置に活用される 撮像テクノロジーの進化

2008年10月1日
株式会社トキメックは
に
社名変更いたしました。
〒144-8551
東京都大田区南蒲田2-16-46
TEL.03-3732-2111 FAX.03-3736-0261
http://www.tokyo-keiki.co.jp/
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S P R I N G
Whole number 97
TOKIMEC REPORT
2000 SPRING
変革、改革、組織再編、年俸制、発想の転換、こんな
に上回る速度で社会システムが変化し続けている。今
言葉が頻繁に新聞紙上に登場しだしてから何年になる
まで積み上げた専門性とはまったく違う方向のところ
のだろう。低成長時代の中で長引くこの不況にあって、
で、突如競争が開始されるのだ。しかも、変化を常に
企業が自らの存続維持を賭けて様々に新たな施策を投
キャッチアップし続けることができるほど、人間は万
じるのは必然のことだろう。企業は人が作る組織体で
能に出来てはいない。
ある。冒頭に挙げた言葉の裏側には、働く社員の活性
逆に考えると、それまでとは別の人材が、今度はステ
化、そこから生まれる組織パワー爆発への期待が込め
ージの中心に立つことを意味する。そうした企業人が
核になることで、再び組織は活性化するのだと言える。
られている。
競争が原動力たるビジネス社会にあって、開発・技
「企業は人が作る組織体である」
。つまり企業パワーと
術・生産・スタッフなど、全ての企業人はそれぞれの
は、様々な人間パワーの集合体だ。厳しい状況の中で
分野で必死になって勉強し、同僚に、他社に負けまい
も、最適な人材を選び出せる強みがある。組織再編
として専門性を磨きそのレベルを向上させてきた。
は、方針の転換ではなく、新たな発想を生み出すため
ところが現在、スペシャリティの成長スピードを遙か
の環境作りではないだろうか。
平成 12 年 3 月発行(通巻 97 号)
発
行/
株式会社トキメック 営業統括室
〒 144-8551 東京都大田区南蒲田 2-16-46
TEL.03-3730-7013 FAX.03-3733-3690
発 行 人/ 黒 石 守 郎
編 集 人/ 今 野 二 郎
編 集 協 力/
(株)パルナス
本誌に対するご意見、お問い合わせは営業統括室まで
URL :http://www.tokimec.co.jp/
Mail:[email protected]
画
像
認
識
技
術
の
現
況
特集
TOPICS
12
ECの拡大とネットワーク戦線
14
進化した「コムニカ弁」が
油圧制御の新たな可能性を拓く
!
SCIENCE & TECHNOLOGY
17
ネットワークする家電
Interview
20
住宅の遮音性能を
誰もが実感できるよう提示したい
――日本を測り直す
「測地効果2000」プロジェクト
23
Contents
10
画像認識技術
の現況
HOT LINE
小口径管の流量計測をさらに合理化!
超音波流量計UFM-400シリーズ
シールドマシンのクリアランス計測にグッドニュース!
テールクリアランス計TC-100
インターネット販売「TOKIMEC Direct」
がスタートしました!
中国造船公司 殿から優良廠商として表彰を授与
画
像
認
識
技
術
の
現
況
特集
画像認識処理技術が注目されている。
センサで情報を入力、デジタル化(数値化)し、用途に応
じた像(データ)を生成・抽出。データ自体を利用したり、
あるいはデータに基づき検査、認証を行うような技術だ。
帰結的には、視覚という極めて重要な人間の脳活動をデ
バイスとアプリケーションに代替させ、工学的な自動制御
システム構築を目指す流れの中に位置づけられる。その意
味で、画像認識処理技術は単独の技術としてより、他の
様々の技術との連動でとらえていくことが重要だ。
特集:画像認識技術の現況
る。マルチメディア通信における画像伝
送などで、処理を効率化できる。
微の世界を開拓してきた。近年の情報化時代に入ると、人間の視覚そのものの能力をコンピュータや機械を使って再
現、代用させる画像処理技術の研究が始まった。中でも、対象物の背景からの抽出や理解を研究する画像認識技術の進
歩や応用が目覚ましい。そんな人工的な視覚システムの研究の流れを追ってみよう。
ようと挑むアプローチには変わらない。
やAHS(走行支援道路システム)との
連携も期待される。
CG が演繹された数式から現実へ向かう
さらに、自律的に画像情報のフィード
「画像認識技術」と総称される技術。人
行為であるのに対し、画像認識は現実か
バックを行うロボットへの研究や応用も
間の目の機能、もしくは肉眼以上の知覚
ら数式を抽出する行為であるとも考えら
進展している。山梨大工学部では画像
能力をコンピュータなどで実現する技術
れる。この現実を記述する「方程式」
処理システムと GIS(地理情報システ
だ。今後特に応用が進む分野として注目
を探す研究はさかんに行われている。
ム)を組み合わせた移動可能な盲導犬ロ
④、⑤のパターン認識、画像理解は、
五感の中でも特に重要な働きを担う「視覚」
。人間の収集する情報の8割は目を通して得られるといわれている。人
類はその能力を最大限まで発揮するため、たとえば望遠鏡を作り出しては広大無辺な宇宙を見つめ、顕微鏡によって極
だが、いずれも、現実を的確に記述し
される。画像入力から画像認識にいたる
たとえば、東工大の研究グループは遺
ボットの研究を進める。予め近辺の地図
までの大きなプロセスは、4つのステッ
伝的アルゴリズムを利用した、画像処理
を登録しておけば、カメラ画像で障害物
プを踏む。すなわち、光学的な画像入
プログラムを自動生成するソフトウエア
を回避しながら、歩道に沿って目印を頼
力、光電変換による電気信号への転換、
を開発した。これは、複数の処理サンプ
りに歩行者を導いてくれる。今後は交通
アナログ信号のサンプリング(標本化)
、
ルプログラムを組み合わせて、 染色体
規則の変更を学習できる仕組み作りなど
が課題という。
1960 年代、人工衛星写真の処理が始ま
ミリや複写機が高精度化した。90 年代
そして多値信号から2値信号などへのビ
を作り、要求に近い画像をいち早く判別
った。同時期に最初の郵便番号判読装
以降は、すべての分野において処理能力
ット化(量子化)だ。こうして処理しや
できるものだけを次世代に継承する仕組
実用化されているロボットには、綜合
画像処理技術とはカメラなどから入力
置も登場する。70 年代には、CT 断層写
の高速化や高度化が進行し、私たち人
すく加工された画像データに統計的手法
みである。最後に最適なプログラムだけ
警備保障が開発した「ガードロボ」があ
された画像情報を座標変換などで加工し
真といった医療用分野への応用や、衛星
間の視覚に劣らない画像処理技術が実
などに基づく各種演算を施して目的とす
が残り、これに特定の画像を見せれば短
る。ビルの中で、昼間は受付業務を、
たり、比較分析したりする情報操作手法
からの地上への遠隔探査画像の送信が成
現しつつある。
る画像を抽出する。
時間に画像群から類似するものを見つけ
夜間は巡回しながら不審者の発見や、火
のことである。CG(コンピュータ・グ
功している。特に、医用分野では80 年
だせるという。
災や漏水の通報を行う。
ラフィックス)のようなリアルな画像情
代以降、核磁気共鳴映像法(MRI)
、超
報の創造や、画像同士の高度な照合を
音波診断画像など、メスを直接、人体
行う画像認識技術もこの領域に含まれる
に入れることなく異常や病変を把握でき
こうしたアプリケーションの基礎とな
技術だ。
る技術が次々に誕生。最近では、顔な
る画像処理技術は、入力画像の活用方
人間の視覚系から脳神経系に至る画
どの形状を3次元的に捉えられるボクセ
法に応じて5 つに大別されている。
像処理のメカニズムを、ある程度まで機
ル型画像処理装置が医療現場で一役買
械に模倣させられるならば、作業自動化
っている。
生活に密着した画像処理技術
による生産性の向上および、日常生活で
産業分野でも、生産プロセスにおける
ところで、画像復元の一種にCG(コ
感性に挑戦する画像認識の仕組み
画像認識精度を今後さらに高めるため
ンピュータ・グラフィックス)があるが、
画像認識技術は、単純には、この処理
をさかさまにした工程と言えそうだ。
制御機構と連動する
高度な画像情報の応用
には、いくつかのポイントが指摘されて
いる。たとえば、相似の反復を利用した
CG は光の反射具合や陰影の発生メカ
画像認識技術は単独ではなく、さらに
フラクタル画像などを標準パターンに適
ニズムを、予め光学的理論に基づいて導
入力信号の処理装置や、力学的な制御
用する手法もそのひとつ。一見複雑な画
①画像変換、強調
かれた方程式を利用して、現実に「近
装置と連動し、より動的なシステムを作
像であっても、ランダム(無秩序的)な
②画像圧縮
似」させていく技術である。
り出すことが可能だ。たとえば、デンソ
画像とリニア(線形的)な画像の中間
ーによって開発された、車両認識技術
程度のレベルにあたるパターンを使え
③画像復元
これに対して、画像認識は「現実」
の安全管理などへの応用が期待される。
品質管理を支援する画像処理が必須に
④パターン認識
から出発する。まず、画像中のノイズ部
「IPS(Intelligent Parking System)
」
ば、 ファジー な対象物を素早く照合
実際に応用が進む分野は、医用画像、
なってきた。特に、半導体産業の幕が開
⑤画像理解
分を取り除き、対象をありのままに写実
もそのひとつ。駐車場出入口付近に設け
し、それが何か把握できるようになると
工業製品の品質管理、個人照合、防犯
けた70 年代からは半導体ウエハチップ
①の画像変換、画像強調は、座標変
する試みだ。言い換えれば、特徴づけて
たCCD カメラで車両のナンバープレー
も考えられる。自然界にある対象物、た
など、いずれも人々の暮らしと深い関わ
や基板上の配線検査などに利用。また、
換などで、人間の理解しやすいように画
いる特異な点や線を帰納的に抽出するこ
トの情報を読み取り、料金計算などを自
とえば人体の組織や自然界の構造、物
りを持つものばかりだ。こうした画像処
80 年代は、FA をはじめ生産管理が進む
像を移動したり、回転させたりする技術
とに他ならない。このために、撮像デバ
動的に行うシステムだ。出口に向かう車
質の結晶の画像などに利用できるかも知
理技術および研究が著しい伸びを見せた
工場において、ボルトの締結検査や表面
だ。
イスの把捉能力のほか、短時間のうちに
両を連続的に撮影し、動的物体として
れない。
背景には、コンピュータの処理性能の飛
欠陥の検知に採用された。加工物を対
②、③の画像圧縮や画像復元は情報
画像中の各点を集計分析する統計技法
の車両の検出、プレートの文字や数字の
さて、次頁からは高度なパターンマッ
躍的な進展、新しい画像入力装置の開
象とした自動的、効率的な検査への応
量の多い画像データの特徴だけを上手く
などが必要になる。ある雛形を標準値と
抽出、情報データベースとの照合、そし
チングの技法が使われる、印刷柄検品装
発といった情報技術の進歩がある。
用が進んでいる。
取り出して、それを扱いやすく数値化し
して照合を行い、適不適を判断する知的
て料金計算へと一連の処理をスムーズに
置について述べてみたい。
たり、加工したりする相補的な技術であ
能力も求められる。
行える。ITS(高度道路交通システム)
まずは、ロケット技術の開発が進む
さらに、民生機器分野では、ファクシ
2
3
特集:画像認識技術の現況
印刷機械の制御システム各種。
一番右がトキメックの「PrintCap」の操作装置。
コンバーティングにおける情報のシステム化
――印刷柄検査装置
パソコンのOS はWindows ベースであ
画像処理技術は多くの応用例が生まれているが、中でも印刷柄検査装置はニーズが高まっている。特に高速な印刷工程
における欠点画像の検査では、肉眼では不可能な画像の比較対照を行うために欠かせなくなってきた。さらに、得られ
た画像情報を分析して、制御系に反映させたり、蓄積されたデータをフィードバックし、作業効率改善に貢献させた
り、といった単なる画像分析に終わらない総合的な能力も最近では、問われるようになっている。
り、過去の処理データの検索操作が容易
に行える。
検出された欠点データをプリントアウ
トし、できあがった印刷ロールとともに
次工程に連絡する。次のスリット(切
断)工程では、どこに欠点があるかを手
そうした生産管理ではもはや不十分にな
反面、納期やコストは厳しくなる一方に
渡されたデータによって明確に把握でき
ってきたようだ。PL(製造物責任)法
ある。歩留まり向上のため、新しい印刷
るため、切り出しながら確実に不良部分
コンバーティングとはシート状の印刷媒
も見据えつつ、一定水準の品質管理を
機械を導入するにはコストがかかり過ぎ
の抜き取り処理が可能となるわけだ。
体に文字や図柄などを印刷し、商品の包
行い、確実な製品を市場に送り出すこと
るうえ、オペレータにはそれなりの習熟
一般に、検品精度と生産性はトレー
装や本の装丁材料などに加工する一連の
が供給サイドに求められている。
度が要求される。そこで、検査装置を導
ドオフの関係にあると言われる。だが、
入し、品質管理面の強化を図ることにし
同社では生産合理化を図りつつ、同時
た。
に品質管理を高めることで、品質・納
生活に密着した画像処理技術
技術工程のことだ。素材は紙やナイロン
そこで、機械による効率的な検査が次
製のフィルム、PET 素材など多種多様
第に注目される。しかし、
「かすれ」
「油
であり、食品や医療品の包装材料などに
タレ」といった印刷上の欠点は意識する
しばしば起こる欠点としては、シリン
広く使用されている。特に、パッケージ
人間側の、主観的判断に基づくものが多
ダの回転によって、乾ききらないインク
は消費者の手元に届く商品の最初の接
い。つまり、些細な欠点情報まで機械
が飛散し、それが媒体そのものに付着し
点となり、印刷上のミスがあると、商品
が単調に検出してばかりではかえって生
てしまうインク飛びが半分以上を占め
の美観やイメージを損なうだけでなく、
産性が落ちてしまう。かといって、たま
る。その他、
「ドクターすじ」と呼ばれ
予期しない事故を招く恐れもあり、細心
にしか発生しない欠点のために高額な機
る、幅が数ミクロン程度の筋状のインク
トキメックの印刷柄検査装置は、印刷
の注意が必要だ。一方で、製品の多様
器を揃えるようではコストがかかりすぎ
の線が生じることがある。こうした欠点
された画像を即座に検査するインライン
化に従い、コンバーティングも複雑にな
る。そこで、人間の感覚の要求する精度
は完成品ではすぐに目につくが、シート
方式と、印刷済みのロールを切り出し前
ってきた。素材の種類、厚み、大きさ、
にあったエラー検出性能を備えつつ、同
材が毎分150 〜200m の速度で移動する
に検査するオフライン方式がある。基本
印刷方式、印刷媒体に応じたインクの選
時に生産の合理化が可能で、コストパフ
印刷工程においては、到底見分けること
的な検出の仕組みはほぼ同様だが、ここ
択、などコントロールすべき要因は多岐
ォーマンスのよい検査装置が要求されて
はできない。もちろん、後工程で二重、
では印刷速度に合わせた高速な検品を行
に渡る。その上、印刷においてミスを根
いる。これからご紹介するトキメックの
三重の検査を行うことは不可能ではない
うインライン方式を取り上げる。
絶することは不可能に近い。たとえ十分
印刷柄検査装置「Print - Cap」シリー
が、膨大な時間とコストがかかってしま
なメンテナンスを行ったとしても、高速
ズはそうした市場のニーズから生まれた
運転状態で生じるインクや水の飛散、と
製品だ。
いった物理的な振る舞いまでは制御しき
れないからだ。
多様化するニーズに応える
検品装置
興亜産業殿の印刷システムに組み込まれた「Print-Cap」の撮像デバイス部分。右の拡大写真では、CCDカ
メラが横に4つ並んでいるのがわかる。
期・コストにおいて納品先からの信頼を
勝ち取ることに成功している。
■印刷欠陥の例
ドクターすじ
地汚れ
コンバーティング のメカニズム
ンサカメラは一定速度で流れてくるシー
次に、信号処理系は、光学的な波形
この装置はいくつかの要素技術からな
ト材の画像を次々に読み取り、これを積
情報を電圧信号に変換、さらにデジタル
う。そこで、印刷後のフィルムが、巻き
っている。たとえば、カメラなどの撮像
み重ねながら、単位となる一周長分の画
信号化する基盤回路からなる。標準的
とられる直前に図柄を検査するインライ
部、欠点を検出する信号処理部、ロー
像 を合 成 する。照 明 ユニットにより
な印刷でも、カメラ一台分の情報につ
ン方式の印刷柄検査装置を印刷システ
ルの蛇行補正などを行う力学的制御部
CCD カメラに適切な集光が実現されて
き、毎秒一千万回以上の演算速度が要
ムに組み込んだ。
などだ。これから各技術のポイントを簡
いる。
求されるため、ハードウエアでロジック
ロータリ・エンコーダは巻き取り長さ
を実現している。高度な回路集積技術
フィルム素材などへのグラビア印刷を
欠点が検出されると、連動するパソコ
体系的かつ総合的な診断技法が要求さ
手掛ける興亜産業株式会社では、
「Print
ンのディスプレイにすぐに表示され、同
まず、撮像部はCCD ラインセンサカ
を常時監視する距離測定器である。要
れている。検品業務は付加価値を生み出
- Cap」導入により、競争が激しい業界
時に警報ブザーがなる。このため、オペ
メラ、照明装置、ロータリ・エンコーダ
求される分解能に応じて、タイミングよ
力学的制御部は、蛇行修正制御装置
す工程ではないという認識から、特別な
内で勝ち残りをかけている。近年では、
レータは常時端末の前にいなくてもよ
から構成される。一本あたり約 2000 画
くパルスを発生し、同期を取るのが役目
「Power - Lac」やラベラー、マーカから
検査を行わないケースも少なくないが、
PL 法施行で高い印刷品質が求められる
く、他の作業を並行して行っていられる。
素の撮像素子が横に並ぶCCD ラインセ
だ。
そのため、印刷直後の検査において、
4
単にご紹介しよう。
が要求される部分だ。
なる。蛇行修正装置は検査中における、
5
特集:画像認識技術の現況
ークを介して、センターで情報を集中管
するセンサアームや電動アクチュエータ
ネットワーク拡張性を強化した将来
性のある検品システム
からなる。蛇行を感知すると、自動的に
今後、検査装置に期待されるものは、
る。DTP の普及もあって、印刷の原版
シートの横揺れや伸縮などの外乱を補正
理、業務改善につなげることも重要にな
油圧アクチュエータで矯正する仕組み。
より高度な情報管理だ。印刷工場の中
となるデータも電子化されるなど、印刷
数百万個におよぶ0 コンマ数mm 程度の
で、検品装置を他のシステムとネットワ
所内を流通するデータは次第に情報シス
画像格子を正確にマッチングさせるため
ーク化し、情報を効率的に運用するこ
テムとの親和性が高まる傾向にある。近
には不可欠な技術だ。ラベラーやマーカ
とが望ましい。たとえば、カメラ装置の
い将来、印刷物の検査内容から、印刷
ーは欠点が見つかった部分の端に付箋の
統合などもそのひとつ。印刷工程におい
機器の最適能力を発揮できるように条件
ように目印をつける装置。インライン方
て、トンボ合わせや重ね刷りの確認など
を自動設定できるようなシステムにまで
式の場合は、印刷装置は常に作動させ
別々の用途に利用されている3〜4台
発展していくことも十分予想される。
続けたままなので、欠点が出た部分をそ
のカメラを、例えば検査装置の撮像部
のまま巻き取った状態でロールが完成さ
に集約し、ここから必要な情報をそれぞ
れる。そこで、コンピュータを通じて、
人々の暮らしを犯罪や事故から守る
バイオメトリクス技術
特定企業のサーバーなどを攻撃し、業務を混乱に陥れるサイバーテロや、機密情報を扱う研究室への侵入といった 情
報犯罪 が増加している。そのために、建物への入退室管理や、他人のなりすましを見破る個人照合システムといった
セキュリティ・ソリューションが注目を集めている。画像認識技術はこうした分野でも基幹技術として活用され、事件
を未然に防止するため、人々の暮らしを見守っている。
立入禁止区域への不審者の進入を防止す
てきたようだ。こうした製品で用いられ
るための監視システムも、セキュリティ
る生体的な特徴として現在、最も実用化
巧妙に作られた偽造紙幣がかなりの量で
関連産業が注力する対象となっている。
が進むのが指紋である。
流通していると報じられている。警察庁
ところで、そうしたシステムの中枢に
指紋の判別で利用されているのは、紋
トキメックでは独自のノウハウをもと
によると、昨年 10 月末の時点で、約
利用されている技術に、生体的な特徴を
様を形成している、盛り上がった「隆線」
れ取り出せば効率が高まる。撮像能力
にお客様と十分に検討を重ねながら、求
3,000 枚の偽札が国内で発見。パソコン
活かして個人の識別を行う「バイオメト
の輪郭である。隆線は、途切れている
欠点が印刷物のどの場所に発生したかを
が高いので、高品質な静止画像も捉え
められるニーズに最適化したシステム構
の画像処理性能とプリンタ機器の精度向
リクス(biometrics)
」がある。これは個
「端点」と枝分かれする「分岐点」の二
把握できる原理だ。
ることが可能だ。
築の提案を行っています。今後、このシ
上が犯罪の増加に拍車をかけているよう
人標識となる指紋や声紋、眼球の虹彩組
種類の幾何学的な特徴を持っており、こ
◆◆◆
情報化が進む個人照合技術
このように検査装置は総合的な技術力
また、検査システムのコンピュータを
ステムインテグレータとしての役割をさ
だ。そのため、プリンタが紙幣(と認識
織などを利用して個人を見分ける技術
れらを「特徴点」と総称する。ひとつの
の集約から実現されているといえるわけ
単体で利用するのではなく、情報を切り
らに認識し、よりよい環境づくりを推進
できる情報)を感知すると、印刷できな
で、センサなどから入力された画像を分
指紋中に通常、50個ほどあると言われる
である。
出して、社内 LAN などの通信ネットワ
していく考えです。
いようにストップをかける防犯技術など
析する画像認識技術が活かされている。
この特徴点の位置や方向、さらには隆線
取材協力:興亜産業株式会社殿/文中敬称略
も登場する見通しだ。
そこで、このバイオメトリクス技術を支
の隣接度や相関関係などの情報を、照合
える認識技法について触れてみたい。
の際に利用することが多い。これらの情
近年の犯罪は、このようにコンピュー
タを利用した知能犯的なものが圧倒的に
RGB 独立色階調差方式を利用した
高性能なパターンマッチング技術
汚れの判別は従来は苦手としていたのである。ところが、パタ
多くなっている。情報システムへの侵入
ーンマッチングにおける「色階調差方式」では、微妙な色調の
を図る違法なアクセスが深刻化している
変化も検出することが可能になった。
さらに、信号中の画素データを色の各成分ごとに分解した詳
細な検査処理も実現している。一般的には、CCD カメラを通
印刷検査装置における欠点画像の抽出に利用されているのが、
じて入力された赤、緑、青という波長ごとのRGB 個別成分は、
のもその例だ。また、コンピュータに限
報量はビット換算すると、0.3KB 程度と
生体の特徴を輪郭抽出する
高度な認識の仕組み
バイオメトリクス技術を使った、ユー
も言われ、約8 KB のメモリ容量を持つ
ICカードなどに保存し、外出先での認証
に利用するアイデアが日本でも検討され
らず、建物や室内への不法な立ち入り、
ザを選別するためのアプリケーションが
たとえば、研究施設や薬品室、住宅など
各社から様々に登場している。ドアの出
ところで、こうした輪郭を抽出する画
の金庫を狙った違法な
入口などに設置して、指紋による判別を
像認識技術で、代表的なのは「フィルタ
行う NEC の入退出管理装置「フィンガ
リング」という画像処理技法だ。これに
こうした犯罪を抑止するには、アクセ
ースルー」や、パソコンの起動時に、顔
より、入力画像に含まれる、位置のずれ
ス制限の強化が必要であることは言うま
の画像や音声認識技術で利用者を限定す
や歪み、または汗やホコリなどのノイズ
でもない。たとえば、コンピュータ・ネ
るソニーのスクリーンセーバーロック
波形に、種々のフィルターをかけて排除
し、求める輪郭や骨格線を強調し、抽出
アクセス 事件
ている。
トキメックが独自に開拓したパターンマッチング技術である。画
演算処理プロセスを節約するために一度合成され、グラデーシ
像を細かく分割した格子面として把握し、各格子ごとに基準画
ョンとして判別されている。だが、これでは微妙な検出感度が
像と比較を行い、欠点をカウントする照合方法だ。一方、従来
出せないことが指摘されてきた。そこで、演算速度を落とさな
からある微分・差分方式では、なだらかに変化する薄い汚れに
い工夫をしながら、3つの成分を個々に比較分析する「RGB
対しては、異常の感知を示す微分波形がシャープに変化しない
独立色階調差演算」を採用したパターンマッチング技術を確立
ため、検出されにくいという弱点があった。たとえば、オフセ
している。これに、過剰検出反応が起きないよう、誤差に対す
ットワークでは、ファイアフォールによ
「Biometric Screensaver for VAIO」など
ット印刷では、水分が少なすぎると余分なインキが薄く転写さ
る重み付けを行う「エリア比較」技術を併用し、わずかな色階
る経路の遮断、あるいは情報の暗号化に
がそうだ。企業のイントラネット上で電
れる「地汚れ」と呼ばれる印刷ミスができやすいが、こうした
調差に対する判断精度を上げている。
よるデータの盗み見防止などに加え、こ
子メールなどを使って、起案事項におけ
たとえば、原画で( x,y )という座標
れからはシステムへのアクセス権の認証
る賛否を表明する電子稟議システムにお
にある画素を強調して、f( x,y) という
方法が重要な課題になってきた。また、
いて、発言者の認証に応用する実例も出
情報に置き換える際、周辺領域の画素群
6
も減る傾向にはない。
7
を容易にすることができる。
特集:画像認識技術の現況
元
画
像
︵
A
︶
平
滑
化
︵
B
︶
平滑化
画像入力装置に活用される
撮像テクノロジーの進化
ることで半導体素子内に蓄積される電荷を利用して、画像情報を
■身近に使用される半導体受光素子
輪
郭
抽
出
︵
C
︶
■フィルタリングのサンプル
ノイズを帯びた元画像(A)に対する平滑化(B)
と輪郭抽出(C)。微分フィルタに
よる輪郭抽出とは、
ごく大雑把に言えば、対象となる画素群について、
それぞれの画
素が隣接する画素との輝度の開き具合い(差分)
を計算し、
その差が端的な部分を
クローズアップし連続させることで一連のライン(輪郭)
を取っていこうとするもの。
輪郭抽出
印刷柄検査装置の説明でも触れたように、検査精度の能力を左
記憶したり、転送したりできるデバイスだ。その構造的特性によ
右する重要な要素技術のひとつとして、画像の入力を行う撮像用
り、C M O S に比べ、高い解像度が安定的に得られる利点があ
のカメラが挙げられる。画像処理技術の「眼」として、また処理
る。そのため、高い信頼性が要求される製品検査などの品質管理
プロセスの入口として、すべてに先行する撮像技術のあらましを
には最適な入力装置と呼べるわけだ。最近では、通産省や松下電
見てみよう。
子産業などが共同で、C C D カメラを搭載する世界最小の内視鏡
カメラを開発し、大きさが数 m m 程度という微小な膵臓癌細胞
撮像デバイスとして、印刷検査装置でも利用されている現在の
をも早期発見することが可能になっている。
主 力 製 品 が C C D である。 その一 方 で、 省 電 力 かつ軽 量 な、
の情報も総合的に利用しているのがフィ
うという試みも増えてきた。たとえば、
組み合わせた三次元画像を用い、総合的
ルタリングの特徴だ。仮に 3 × 3 の正方
戸外で動きのある物体の監視や、立ち入
な認識を行う研究がなされている。
形型の格子のマス目を考えると、真ん中
り制限区域への進入許可などの防犯目的
ところで、動画像の認識を、本家であ
の画素だけを見るのではなく、その上下
の利用だ。従来も、赤外線ビームを使い、
る生物はどう行っているのだろうか。参
左右斜め方向に隣接する8 つの各番地に
システム作動のトリガーとなる動的物体
考になりそうな興味深い研究が発表され
ついても分析するわけである。ここでも
の検出機構があったが、不審者だけでな
ている。電子技術総合研究所などが行っ
し、周辺画素の平均値を取るならば、画
く、紙屑や小動物といった無関係の対象
た、猿を使った画像認識メカニズムの解
像のノイズを排除する平滑化(スムージ
までも誤検知してしまう難点があった。
明実験の結果によれば、複数の顔の画像
ング)が可能になる。また、画素間の差
そのため、対象の識別までも含めた画像
を見せたときの反応および、脳の側頭葉
異を利用する微分フィルタをかけるなら
認識が必要になっている。
と呼ばれる部分の活動から、表情を大分
ば、対象の輪郭を抽出することができる。
オムロンでは、顔の識別技術を利用し
類したのち、約50ミリ秒わずかに遅れて
トキメックでも、このフィルタリングを
た入退出管理システムの開発に取り組ん
表情を判別したという報告がなされてい
応用して、判別しにくい金属部品上の刻
でいる。これは予めデータベースに登録
る。生物の頭脳の仕組みを、単純にコン
印の輪郭を抽出する品質管理支援技術を
した顔の画像と、玄関口でカメラで撮影
ピュータの仕組みになぞらえるのは少々
開発している。
した画像を照合する仕組み。撮影時には
安易かも知れないが、実際にコンピュー
こうした構造を識別するバイオメトリ
カメラに向き合う必要がなく、歩きなが
タ処理によって、動的な画像認識を行う
クス技術には、ほかにも眼球組織中の毛
らでも撮影・検証できるのが特徴だ。ま
場合も、少し前に記憶したばかりの情報
細血管の分岐を使ったものなどが知られ
た、入力した画像情報を周波数ごとに分
を基準の背景画像として、常にこの画像
る。
離して、詳細な処理を行っているため、
を更新ながら、移動する対象物の濃淡な
髪型の変化やメガネの装着などの原画と
どから輪郭抽出を行っていることが多い。
違う ノイズ 情報は自動的に除外する
このように、前後関係をある程度記憶し、
などの高度な判別も期待されるところだ。
画像認識システム自体がコンテクスト
指紋や虹彩での認識は、認識対象を静的
近年、顔の画像による認識は、額から
(文脈)を見計らったのち、
「評価」を行
に固定して得られる画像情報を処理して
顎にかけた「横顔」と、眉や鼻、唇など
いるが、最近では動的な対象も認識しよ
の位置や大きさを利用する「正面像」を
動く物体を捉える認識技術が活躍
8
CMOS と呼ばれる撮像用素子も注目される。これらのデバイス
C C D カメラはある程度の光量が必要なので、照明ユニットは
は市販されるディジタルカメラやディジタルビデオカメラの画像入
不可欠だが、最近、店頭に登場したディジタルビデオカメラには、
力装置の中にも利用されており、手軽な写真および映像記録用機
月明かりだけの薄暗い場所でも撮影できる F 値 1 . 4 という機種
器としてお馴染みになりつつあるものだ。
も登場しており、受光性能は少しずつ向上している。
そこで、この二種類の撮像デバイスの仕組みや特長を挙げてみ
さらに、富士写真フィルムでは従来正方形であった、C C D の
たい。まず、C C D は「C h a r g e C o u p l e d D e v i c e (電荷結
受光素子を八角形にして表面積を拡げ、解像度を約 1 . 6 倍(た
合素子)」、C M O S は「C o m p l e m e n t a r y M e t a l O x i d e
とえば、2 0 0 万画素なら 3 0 0 万画素以上)に高められる「ス
S e m i c o n d u c t o r (相補性金属酸化膜半導体」というのが正
ーパー C C D ハニカム」の開発を行っているところだ。
両者の特性から将来性をまとめると、軽量だが S N 比が劣り、
式名称で、どちらも、半導体結晶を構造に持つ、受光性能を備え
た半導体素子だ。特定範囲の周波数の光が照射されると、内部の
誤差の恐れがある C M O S はまだ発展段階にあり、確実な信頼性
電子が移動し、電流が発生する原理を利用している。ただし、半
を求められる各種検査装置の撮像部には、今後しばらくも C C D
導体素子内の構造の違いから、C M O S のほうが、C C D に比べ
が使用されると結論できそうだ。
消費電力が少なく、回路の集積度を高めることができる。そのた
■演算処理スピードとの関係
め、C M O S はパソコン内のマイクロプロセッサの集積回路に利
「Print-Cap」の場合、CCD 素子ひとつ当たりの分解能は、
用されるだけでなく、今後、A H S (走行支援道路システム)に
おける、走行車両がレーンを逸脱しないよう、白線を読み取る小
縦、横方向ともに0コンマ数 m m だ。もちろん、C C D の素子
型の車載センサへの活用などが期待される。密に回路を組み立て
数を単純に増加すれば、精密な検査が可能になる。また、使用す
られるため、小型化も可能であり、携帯用商品に向いているとい
るカメラ台数が減らせるため、基本的に経済性は向上すると考え
えそうだ。たとえば、京セラが開発した、C M O S センサカメラ
られる。その上、クロックレートを高めれば、高速なシート移動
を搭載した P H S はその好例。同機種間なら、声と画像をテレビ
にも対応できるため検品効率、ひいては生産効率向上にも資する
電話のようにやりとりできるという。しかし、転送速度は毎秒約
だろう。ただし、画素が増える分、演算する情報量も同時に増え
2コマであるため、これからさらに飛躍の余地がありそうだ。
るので、設計するアルゴリズムはどうしても複雑になってしまうの
が難点だ。撮像デバイスのコストなどを含めていかに最適化を図
るか、撮像系自体の高性能化においてそれが重要なテーマのひと
■高解像度、高信頼性を誇る C C D カメラ
つだ。
それでは、一方の C C D はどうだろうか。C C D は、光を受け
える知的な能力が実現しつつある。
9
■ショックレス(SH)タイプの設定例
高速低速の2流量レベル、高速・低速への到達時間と低速流量保持時間をA、B各ソレノイドに対して独
立に設定できます。シーケンサなどの接点信号でAまたはBの方向を選択するだけで、手軽にショックレ
スとスピードコントロール(流量制御)ができ、さらに停止信号(HALT)を利用することにより、位置決め
も可能です。
(ソレノイド励磁信号が切れると、自動的に低速に切り換わります)
MIN 10ms
(停止信号入力 最小パルス幅)
QA1
TB3
TB1
ショック+速度+位置の制御を
1つのバルブで実現。
進化した電磁弁「コムニカ弁」が油圧制御の新たな可能性を拓く!
QA2
TA1
TA2
時間
TA3
QB2
QB1
SOL A
停止
SOL B
TA1〜TA3,TB1〜TB3設定範囲
省エネ、環境保護、国際標準化、そしてコンピュータシステム対応。21 世紀の油圧シス
TB0
0〜9.9秒
QA1,QA2,QB1,QB2設定範囲
0〜100%
テムに求められる重要なテーマです。その実現のためには基礎となる油圧機器ひとつ1つ
TA3,TB3の設定時間内に停止信号が入力されると、コムニカ弁はTA0/TB0で設定された減速時間で停止し
ます。上図の例ではA側だけに停止信号が入力されており、TA0はゼロに設定されています。このため、停
止信号が入力されるとQA2で設定された流量レベルから、最短時間で弁が閉じます。
のブラッシュアップが必要不可欠と言えるでしょう。トキメックは独自の総合力によって
時代を先駆ける数々の新商品をお届けしてまいりました。ここにご紹介するコムニカ弁は
「流量調整ができるショックレス弁」として注目される「進化した電磁弁」です。
油圧システムに
欠かせない電磁弁
ハンドヘルド設定器(オプション)を接続すればコムニ
カ弁のデータ設定が手元で簡単に行え、パソコンからコ
ムニカ弁の設定を行う際の変換器としても使用できる。
に電磁方向切換弁を用いてON-OFF 制
油圧システムが複雑化してコストアッ
このような機能を持った制御弁は
式会社犬塚製作所殿にも、このたびコ
コムニカ弁はそれぞれがマイコンを搭
御をしていますが、速度・圧力などを
プを招いたり、保守が大変になるなど
「比例電磁方向流量調整弁」として実
ムニカ弁をご採用いただきました。その
載しているため電気的回路の設計が容
制御する場合には集積弁を利用するの
のデメリットが発生してしまいます。
用化されていますが、アナログ制御の
用途は、空港で使われる高所作業車
易であり、1つのコントローラで3 つの
ためにトリマの調整が難しく、取り扱
「デアイシンガー」のブーム制御です。
バルブを動かすことができます。これに
いにも注意が必要でした。コムニカ弁
「デアイシンガー」は防氷液をジェ
よって、伸縮と昇降、伸縮と旋回とい
はマイコン搭載によるディジタル制御の
ット噴射して旅客機に降り積もった雪
う2工程が同時に行えるようになりま
ため数値入力ができるので誰が行って
を吹き飛ばす保守車両です。着雪によ
した。また、雪上という不安定な状況
も同じ設定が可能であり、切り換え調
るフラップの作動不良を防止するとい
下での作業なだけにスムーズな制御も
油圧システムを構成する上で欠く
が一般的です。集積弁とは、流量制御
ことができない機器として電磁方向切
弁、圧力制御弁、チェック弁などの各
換弁があります。電磁方向切換弁とは、
種制御弁を電磁方向切換弁と積み重ね
電気制御によって油の流れを切り換え、
てボルト締めし、油圧回路を構成した
シリンダや油圧モータなどに代表される
ものを指します。取り付け面積の節約
アクチュエータの回転、前進/後退方向
によって空間の有効活用が図れるだけ
こうした現状を解消するためにマイコン
整も容易に行えるよう工夫されていま
う重要な役割を担っています。離発着
欠かせません。万が一にも旅客機の機
の簡単な制御をおこなうものです。ト
でなく、回路の追加、変更が容易に行
制御部と超小型電力制御部を電磁切換
す。もちろん、汎用リレーやシーケンサ
の間の限られた時間内で、素早く的確
体に傷を付けたりすることは絶対に許
キメックでは多彩なスプール形式と高
えるというメリットがあります。
弁にハイブリッド化した「進化した電
などとの接続もでき、シリアルリンクに
に作業を進めるためには、高所作業用
されません。コムニカ弁のショックレス
流量とショックレス制御が
できるコムニカ弁
トキメックが開発したコムニカ弁は、
圧・大流量に対応した電磁切換弁を多
しかし、アクチュエータの速度制御
磁弁」です。ISO-4401-AB-03-4 に
も対応しているのでコンピュータとの直
ブームのスピーディかつ円滑な制御は欠
制御はこうした安全の確保にも一役買
数お届けしてまいりました。そのバリエ
をスムーズに行うためには、2 速制御や
準拠したサイズなので、従来の電磁切
結も可能です。
かせません。しかしながら、従来の比
っています。このように、コムニカ弁は
ーションも、一般的な切り換え表示ラ
ショックレス制御が必要です。2 速制御
換弁と同一の形状でありながら、
つまり、油圧システムや電気回路の
例制御弁方式の場合、1つのコントロ
高所作業用の特装車両を中心にご活用
ンプ付き、AC/DC 変換器付き、DIN
を行うためには高速・低速用として 2
ON/OFF 切り換えだけではない多彩な
合理化を図ると同時に高精度な制御も
ーラに対して1つの制御弁で駆動して
いただいています。弁サイズもCOM3
コネクタタイプをはじめ、建設機械な
個の電磁方向切換弁と流量制御弁が、
制御を行えるのが特徴です。コムニカ
実現できることになります。
いたため、ブームの旋回、昇降、伸縮
〜 8 までがシリーズ化されていますの
どに多用されるリード線形、欧州輸出
ショックレス動作を行うためには専用
弁を使用すると弁自体で流量制御が可
それぞれの動作が単独でしか行えませ
で、今後は特装車両だけでなく一般産
向けのCE マーク付き、安全回路に使
のショックレス弁を使用しなければなり
能となるため流量調整用の集積弁が不
んでした。これでは作業時間のロスが
業機械にも活躍の場が広がっていくも
用される切り換え位置検出センサ付き
ません。また、さらに高度な制御を行
要となり、外部信号で流量を変化させ
大きいため、これらの工程を同時に行
のと期待しています。
などを豊富に取りそろえています。
うためには比例電磁方向流量調整弁な
ることができるので1つの弁で2 速、3
どを利用して流量制御やショックレス
速などの制御が可能となります。もち
制御を行う必要があります。その場合、
ろんショックレス制御も可能です。
さて、前述した通りほとんどの油圧
システムではアクチュエータの方向制御
10
空港用車両や高所作業車の
ブーム制御に活躍
いたいというユーザーニーズが高まって
空港用車両や電気工事用車両などの
特装車メーカーとしてご活躍される株
いました。こうしたニーズにお応えした
のがコムニカ弁です。
11
取材協力:株式会社犬塚製作所殿
て
い
る
︒
米
国
の
二
兆
三
千
億
円
︵
円
換
算
︑
九
八
年
二
千
四
百
八
十
億
円
に
な
っ
た
と
は
い
え
︑
﹁
流
通
イ
ン
フ
ラ
と
組
み
合
わ
せ
た
日
本
型
E
に
︑
こ
れ
に
つ
い
て
も
ア
ン
ダ
ー
セ
ン
で
は
取
り
は
コ
ン
ビ
ニ
の
店
頭
で
行
う
︒
ち
な
み
で
す
る
が
︑
代
金
の
支
払
い
や
商
品
の
受
け
る
の
だ
︒
商
品
の
注
文
は
イ
ン
タ
ー
ネ
ッ
ト
と
い
う
日
本
独
特
の
シ
ス
テ
ム
が
生
き
て
く
営
業
で
全
国
に
張
り
巡
ら
さ
れ
た
店
舗
網
﹂
と
い
う
わ
け
で
︑
コ
ン
ビ
ニ
の
﹁
24
時
間
対
応
が
不
可
欠
企
業
も
E
C
時
代
に
乗
り
遅
れ
な
い
策
も
含
め
た
対
応
が
必
要
だ
︒
そ
し
て
︑
そ
こ
で
は
も
ち
ろ
ん
ハ
ッ
カ
ー
対
化
に
も
対
応
し
て
い
か
な
け
れ
ば
な
ら
な
い
︒
業
種
の
企
業
で
あ
ろ
う
が
︑
今
後
︑
こ
の
変
す
こ
と
が
で
き
た
︒
の
攻
撃
を
受
け
た
も
の
の
︑
す
べ
て
跳
ね
返
冒
頭
に
戻
る
が
︑
今
回
の
中
央
省
庁
へ
の
代
に
乗
り
遅
れ
る
こ
と
が
な
い
よ
う
に
し
な
要
は
︑
企
業
も
ハ
ッ
カ
ー
を
恐
れ
て
E
C
時
の
と
き
に
防
衛
策
を
追
加
し
て
い
け
ば
い
い
︒
ー
︵
侵
入
手
口
︶
が
出
現
し
た
ら
︑
ま
た
そ
ク
は
回
避
で
き
る
︒
そ
れ
を
上
回
る
ハ
ッ
カ
べ
き
対
策
を
施
し
て
お
け
ば
そ
の
分
の
リ
ス
企
業
へ
の
ハ
ッ
カ
ー
の
攻
撃
で
も
︑
や
る
日
本
型
E
C
へ
の
期
待
九
九
年
に
国
内
の
個
人
向
け
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C
市
場
が
コ
ン
ビ
ニ
を
中
心
に
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た
に
な
る
﹂
と
指
摘
し
て
い
る
︒
理
店
と
ネ
ッ
ト
と
の
連
携
が
拡
販
の
決
め
手
え
る
影
響
は
大
き
く
な
る
た
め
︑
店
舗
や
代
い
う
素
地
が
あ
る
︒
日
本
で
は
現
金
決
済
の
こ
れ
に
は
現
金
を
使
わ
な
い
小
切
手
文
化
と
間
の
指
定
が
難
し
い
た
め
︑
不
便
に
感
じ
る
い
︒
し
か
も
︑
商
品
の
宅
配
は
受
け
取
る
時
る
の
は
消
費
者
の
抵
抗
感
が
ま
だ
ま
だ
大
き
ッ
ト
に
ク
レ
ジ
ッ
ト
カ
ー
ド
番
号
を
入
力
す
慣
習
が
根
強
く
︑
相
手
の
姿
が
見
え
な
い
ネ
わ
れ
る
よ
う
に
な
ろ
う
と
し
て
い
る
︒
ど
ん
な
個
人
向
け
取
引
と
企
業
間
取
引
が
一
緒
に
行
す
る
グ
ロ
ー
バ
ル
な
ネ
ッ
ト
ワ
ー
ク
の
中
で
︑
の
で
あ
る
︒
イ
ン
タ
ー
ネ
ッ
ト
を
代
表
格
と
を
も
超
え
た
展
開
が
始
ま
ろ
う
と
し
て
い
る
よ
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て
個
人
向
け
取
引
と
企
業
間
取
引
の
枠
し
か
も
今
や
︑
個
人
向
け
取
引
の
拡
大
に
シ
ス
テ
ム
は
︑
二
分
間
に
一
万
二
千
回
以
上
イ
ア
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ウ
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ル
を
備
え
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い
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人
事
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の
言
わ
ん
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り
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た
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フ
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さ
え
設
け
ら
れ
て
お
ら
ず
︑
破
っ
て
く
れ
と
︵
防
火
壁
︶
と
呼
ば
れ
る
侵
入
防
止
シ
ス
テ
ム
テ
ム
の
入
り
口
に
は
フ
ァ
イ
ア
ー
ウ
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ル
そ
れ
ど
こ
ろ
か
︑
科
学
技
術
庁
な
ど
の
シ
ス
場
合
も
少
な
く
な
い
︒
12
あ
る
か
ど
う
か
は
問
わ
な
い
︒
央
省
庁
の
防
御
を
破
っ
た
わ
け
で
は
な
い
︒
理
下
に
あ
る
コ
ン
ピ
ュ
ー
タ
ー
が
い
と
も
簡
●
E
C
の
拡
大
と
ネ
ッ
ト
ワ
ー
ク
戦
線
﹁
ク
ラ
ッ
カ
ー
︵
こ
じ
開
け
る
︑
ら
︑
こ
れ
は
エ
ン
ド
ユ
ー
ザ
対
象
の
業
種
で
て
い
く
と
さ
え
言
わ
れ
て
い
る
︒
当
然
な
が
業
と
の
取
引
の
網
の
目
か
ら
振
り
落
と
さ
れ
今
回
の
侵
入
事
件
で
は
︑
高
度
な
技
術
で
中
て
は
そ
れ
ほ
ど
高
度
で
は
な
い
︒
つ
ま
り
︑
し
か
し
︑
こ
の
方
法
は
侵
入
の
手
口
と
し
い
る
が
︑
も
し
怠
る
と
︑
そ
の
企
業
は
他
企
各
企
業
に
は
そ
の
対
応
が
強
く
求
め
ら
れ
て
取
引
が
電
子
化
に
移
行
し
て
き
て
い
る
中
で
︑
近
年
︑
世
界
中
の
あ
ら
ゆ
る
企
業
相
互
間
の
す
る
さ
ま
ざ
ま
な
展
開
が
な
さ
れ
て
き
た
︒
用
支
援
統
合
情
報
シ
ス
テ
ム
︶
を
は
じ
め
と
し
︑
従
来
︑
C
A
L
S
︵
生
産
・
調
達
・
運
換
し
た
り
共
有
し
た
り
す
る
こ
と
を
基
本
と
の
間
で
必
要
な
情
報
や
デ
ー
タ
を
自
由
に
交
界
中
の
企
業
が
取
引
相
手
の
企
業
や
部
門
と
造
作
も
な
い
︒
突
け
ば
︑
ホ
ー
ム
ペ
ー
ジ
の
書
き
換
え
な
ど
能
な
状
態
に
な
る
状
態
に
な
る
︒
そ
の
隙
を
ド
を
入
力
し
な
く
と
も
︑
サ
ー
バ
が
操
作
可
管
理
者
の
I
D
︵
識
別
番
号
︶
や
パ
ス
ワ
ー
ん
で
誤
作
動
さ
せ
る
も
の
で
︑
そ
う
な
る
と
︑
を
超
え
る
大
量
の
デ
ー
タ
を
一
挙
に
送
り
込
対
象
の
コ
ン
ピ
ュ
ー
タ
に
対
し
て
処
理
容
量
ー
・
フ
ロ
ー
﹂
と
い
う
方
法
だ
っ
た
︒
侵
入
と
こ
ろ
︑
多
く
は
﹁
バ
ッ
フ
ァ
・
オ
ー
バ
一
方
︑
企
業
間
取
引
だ
が
︑
こ
れ
は
︑
世
向
け
に
つ
い
て
言
え
ば
︑
決
済
の
方
式
に
は
︶
と
に
大
き
く
分
か
れ
る
︒
ま
ず
個
人
=
企
総
合
セ
ン
タ
ー
な
ど
の
捜
査
機
関
が
調
べ
た
ー
ネ
ッ
ト
に
よ
る
入
り
口
機
能
が
購
入
に
与
が
︑
ア
ン
ダ
ー
セ
ン
で
は
﹁
今
後
︑
イ
ン
タ
ッ
ト
販
売
で
の
実
績
は
ほ
と
ん
ど
な
い
の
だ
る
︒
し
た
が
っ
て
︑
自
動
車
と
不
動
産
は
ネ
業
と
個
人
間
の
取
引
︶
と
企
業
間
取
引
︵
E
C
は
個
人
向
け
取
引
︵
て
広
が
っ
て
き
た
︒
じ
め
世
界
中
で
新
し
い
商
取
引
の
形
態
と
し
に
普
及
し
て
き
た
の
に
伴
っ
て
︑
米
国
を
は
し
た
言
葉
だ
︒
イ
ン
タ
ー
ネ
ッ
ト
が
爆
発
的
取
引
や
各
種
サ
ー
ビ
ス
の
提
供
全
般
を
総
称
中
心
と
し
た
ネ
ッ
ト
ワ
ー
ク
を
使
い
︑
物
品
こ
と
も
多
く
︑
こ
れ
は
イ
ン
タ
ー
ネ
ッ
ト
を
さ
て
︑
E
C
は
E
コ
マ
ー
ス
と
呼
ば
れ
る
自
動
車
と
不
動
産
が
挙
が
っ
て
い
る
の
で
あ
し
て
い
る
た
め
︑
実
は
そ
の
代
表
例
と
し
て
料
請
求
な
ど
の
入
り
口
機
能
を
も
カ
ウ
ン
ト
査
で
は
︑
品
物
を
購
入
す
る
際
の
相
談
や
資
疑
問
を
抱
く
向
き
も
あ
る
だ
ろ
う
︒
こ
の
調
不
動
産
が
E
C
で
そ
れ
ほ
ど
売
れ
た
の
か
と
る
と
い
う
結
果
に
な
っ
た
︒
た
だ
自
動
車
や
し
︑
パ
ソ
コ
ン
関
連
の
五
百
十
億
円
を
上
回
せ
︑
対
策
を
講
じ
な
け
れ
ば
な
ら
な
い
︒
八
十
億
円
︑
自
動
車
が
八
百
六
十
億
円
に
達
う
た
め
に
︑
ハ
ッ
カ
ー
の
動
向
に
目
を
光
ら
商
品
別
で
は
︑
九
九
年
は
不
動
産
が
八
百
て
の
デ
ー
タ
も
抹
消
さ
れ
た
し
ま
っ
た
︒
ー
ジ
に
置
か
れ
て
い
た
国
勢
調
査
な
ど
す
べ
さ
れ
た
︒
ま
た
︑
同
庁
統
計
局
の
ホ
ー
ム
ペ
殺
を
め
ぐ
る
日
本
政
府
へ
の
抗
議
文
が
掲
載
し
︑
総
務
庁
は
中
国
語
と
英
語
で
南
京
大
虐
人
は
負
け
犬
だ
﹂
な
ど
と
書
き
換
え
ら
れ
た
技
術
庁
の
ホ
ー
ム
ペ
ー
ジ
は
英
語
で
﹁
日
本
い
う
事
件
が
頻
発
し
た
︒
た
と
え
ば
︑
科
学
り
内
容
を
破
壊
し
た
り
す
る
人
物
の
こ
と
は
ピ
ュ
ー
タ
ー
に
侵
入
し
て
デ
ー
タ
を
盗
ん
だ
う
し
た
知
識
や
技
術
を
悪
用
し
他
人
の
コ
ン
プ
ロ
グ
ラ
マ
の
敬
称
だ
っ
た
︒
対
し
て
︑
そ
高
度
な
コ
ン
ピ
ュ
ー
タ
知
識
と
技
術
を
持
つ
ら
︑
ハ
ッ
カ
ー
と
い
う
言
葉
も
︑
も
と
も
と
う
営
み
を
指
す
言
葉
と
な
っ
て
い
る
︒
だ
か
ピ
ュ
ー
タ
分
野
の
最
先
端
を
切
り
開
く
と
い
刻
む
︑
切
り
開
く
﹂
と
い
う
意
味
で
︑
コ
ン
︵ 段
と
強
く
な
っ
て
い
る
の
は
電 ︑
子
商 E
取 C
今
日
︑
こ
う
し
た
ハ
ッ
カ
ー
の
脅
威
が
一
と
い
う
呼
称
で
統
一
し
て
い
る
︒
不
正
ア
ク
セ
ス
に
よ
る
侵
入
者
を
ハ
ッ
カ
ー
し
︑
不
動
産
を
含
め
る
と
三
千
三
百
六
十
億
三
・
八
倍
の
二
千
四
百
八
十
億
円
に
急
増
会
社
ア
ン
ダ
ー
セ
ン
コ
ン
サ
ル
テ
ィ
ン
グ
が
進
協
議
会
と
米
国
の
大
手
コ
ン
サ
ル
タ
ン
ト
一
企
業
な
ら
と
も
か
く
︑
国
家
機
構
の
管
り
な
い
が
︑
E
C
で
は
金
銭
的
な
実
害
を
伴
ハ
ッ
カ
ー
の
被
害
は
そ
れ
ほ
ど
恐
れ
る
に
足
絡
ま
な
い
︑
限
ら
れ
た
ネ
ッ
ト
ワ
ー
ク
で
の
引
︶
が
急
拡
大
し
て
い
る
た
め
だ
︒
金
銭
が
る
と
も
予
測
し
て
い
る
︒
円
へ
と
︑
五
年
間
で
約
二
十
倍
に
急
成
長
す
ら
二
〇
〇
四
年
に
は
六
兆
六
千
六
百
二
十
億
E
C
市
場
は
昨
年
の
三
千
三
百
六
十
億
円
か
円
と
な
っ
た
︒
さ
ら
に
︑
国
内
の
個
人
向
け
13
個
人
向
け
に
急
拡
大
し
て
き
た
E
C
八
年
の
六
百
四
十
五
億
円
か
ら
九
九
年
に
は
た
︒
そ
れ
に
よ
る
と
︑
市
場
規
模
は
一
九
九
日
本
の
E
C
に
関
す
る
調
査
結
果
を
発
表
し
ー
ジ
に
ハ
ッ
カ
ー
︵
輸
省
︑
人
事
院
な
ど
の
中
央
官
庁
ホ
ー
ム
ぺ
今
年
初
め
︑
科
学
技
術
庁
︑
総
務
庁
︑
運
き
か
っ
た
︒
め
て
︑
国
民
に
与
え
た
衝
撃
も
ひ
と
し
お
大
れ
る
の
か
﹂
と
い
っ
た
感
情
的
な
反
応
も
含
ら
さ
れ
た
た
め
に
︑
﹁
こ
ん
な
こ
と
で
国
が
守
て
い
る
︒
政
府
も
︑
今
回
の
中
央
官
庁
へ
の
こ
と
を
ハ
ッ
カ
ー
と
呼
ぶ
の
が
通
例
と
な
っ
く
な
い
の
だ
が
︑
日
本
で
は
ク
ラ
ッ
カ
ー
の
ー
と
ク
ラ
ッ
カ
ー
を
区
別
す
る
こ
と
が
少
な
米
国
で
は
今
で
も
︑
こ
の
よ
う
に
ハ
ッ
カ
最
近
︑
通
産
省
系
の
電
子
商
取
引
実
証
推
払
い
型
サ
ー
ビ
ス
も
提
唱
さ
れ
て
き
て
い
る
︒
ト
ア
と
が
連
動
し
︑
コ
ン
ビ
ニ
で
の
料
金
支
が
︑
最
近
で
は
E
C
と
コ
ン
ビ
ニ
エ
ン
ス
ス
金
に
よ
る
着
払
い
な
ど
が
あ
る
︒
後
述
す
る
の
内
容
の
書
き
換
え
や
抹
消
が
行
わ
れ
る
と
英
語
の
﹁
ハ
ッ
ク
﹂
︵
︶
が
侵
入
︑
そ
Hack
実
績
︶
に
は
大
き
く
水
を
開
け
ら
れ
て
い
る
︒
Commerce=
単
純
に
米
国
で
の
E
C
の
や
り
方
を
後
追
い
Electronic
す
る
だ
け
で
は
︑
こ
の
差
を
縮
め
る
の
は
容
Cracker=
易
で
は
な
い
だ
ろ
う
︒
そ
こ
で
︑
日
本
独
自
B to C
の
E
C
形
態
︑
す
な
わ
ち
コ
ン
ビ
ニ
エ
ン
ス
B
け
れ
ば
な
ら
な
い
の
で
あ
る
︒
C
の
成
長
が
見
込
ま
れ
る
﹂
と
高
く
評
価
し
ス
ト
ア
と
連
動
さ
せ
た
日
本
型
E
C
に
期
待
to B
侵
入
手
口
を
︑
警
視
庁
ハ
イ
テ
ク
犯
罪
対
策
が
集
ま
っ
て
い
る
︒
Hacker
米
国
で
は
ネ
ッ
ト
上
で
の
決
済
が
主
流
だ
︒
︶
は
﹁
切
り
中
央
官
庁
を
狙
っ
た
ハ
ッ
カ
ー
単
に
外
部
か
ら
侵
入
さ
れ
︑
好
き
勝
手
に
荒
ひ
び
を
入
れ
る
︶
﹂
と
呼
ば
れ
て
い
た
︒
ク
レ
ジ
ッ
ト
カ
ー
ド
︑
銀
行
振
り
込
み
︑
現
デザインの機能に
新しい価値
るような、付加価値創出のためのデ
いった、各種周辺機器の一種のドラ
対しては、これまで、飽きられやす
ザインを意味することが多くなり、
イバ・プログラムを集めたライブラリ
い、デザインが陳腐化しやすいとい
最近、商品の「顔」となるデザイ
冒頭に述べたようなさまざまな商品
がネット上に公開されており、対象
う懸 念 がもたれてきた。しかし、
ンに変化が表れてきている。その背
(情報消費財というべきか)を市場に
機器が追加される度にその内容が充
個々のユニットを交換しやすくし、
実する拡張性を備えている点だ。こ
初めからアップデートを可能にする発
ところが、こうした流れを変えう
こでは、次世代テレビやゲーム機器
想でモノ作りを進めれば、筐体とい
る可能性を持った、もうひとつのデ
なども含めたインターネット家電のト
った外部デザインさえも交換は可能
ある。インターネット上のオンライ
ザイン的な 価値
ータルな融合(通称「HAVi」)を目
だ。
「新鮮さ」をメンテナンスするこ
ン・ショッピングモールとして知られ
ている。それが、部品のネットワー
指しているという。
とで、ひとつの商品を長く愛用して
送り出してきた。
景にあるのは、購買品におけるパー
ソナル化の動きだ。
まず、顕著なのが「衣」の世界で
が注目されてき
る「楽天市場」には、セミオーダー
アラブル性をアピールし、人気を博
うした例だ。これらは、愛着をもっ
ク接続やモジュール化による、単体
メードの注文を受ける仮想商店が登
した。
て長く使いたいと思うよりも、消費
機能を超える拡張性を備えたデザイ
すべき対象を強く絞り込んだ情報価
ンだ。これはデザインと呼ぶには漠然
値としてのデザイン設計と言える。
もらうことになる。これらはパーツご
循環型社会に
向けた工夫
との独立性が高い、モジュール化、
としているかも知れない。だが、使
2001 年から施行が予定される「特
ものだ。
う喜びや楽しさ、独自性を主張しな
定家庭用機器再商品化法(家電リサ
ユニット化されたデザインがもたらす
場した。例えば、スポーツウエア・
日本人はこれまで、海外の技術を
メーカのトヤマゴールドウインは、
「1
積極的に輸入し、自在に生活の中に
for 1 プレミアムSHOP」を出店。上
取り込む意匠や適応性を育んできた。
着の場合、身長、胸囲、色、イニシ
だが様々な商品デザインが溢れかえ
インターフェイスにかかわるデザイン
がらも、これまで連携することのなか
イクル法)
」に伴い、環境に配慮した
ャルなどを入力すると、適した商品
る現代では、表面的な外観に翻弄さ
はインダストリアル・デザインと総称
った他機能(商品)と結びつき、生
再利用、再使用しやすいデザインが
が3 週間以内に届くサービスを提供し
れ、商品の本質を見失うこともある。
され、1920 年頃にはすでにそうした
活の中で使い手と 共存関係
を築
注目されている。従来の「組立デザ
ている。
視点を未来に向け、その時豊かな文
概念が用いられている。歴史を辿れ
こうとの思想を持っている点が重要
イン」に「分解デザイン」を加味し
引っ越しした後で、IC カードに保存
また、東レではCAD データを利用
化とは何かを考えるためには、今一
ば、産業革命がもたらした量産製品
だ。
た、いわば
したデータをソケットに差し込むと、
しての、試着シミュレータを実現。
度デザインを捉え直すことが求めら
の質的・美的レベルの見直しを迫る、
素材の感触についての情報も盛り込
れている。
ウィリアム・モリスの美術工芸運動
こうした工業製品における、形状、
環境型デザイン
であ
パーソナル化が進む
柔軟なデザイン
たとえば、こんな想像も広がる。
る。直接目には触れない部品も含め
以前の家の設定値(椅子の高さ、部
ネットワーク化による
結合デザイン
て再使用化(リユース)する技術や、
屋の温度、階段の傾斜など)に自然
素材を再利用化(マテリアルリサイ
に更新され、すぐに昨日と変わりな
み、一万点以上の試作イメージを蓄
そもそも、デザインを解釈する尺
に端を発する。その後、欧州では、
積、アパレルメーカや製糸メーカと
度には二つの価値があると言われる。
ドイツ工作連盟、初期バウハウスへ
機能(商品)同士がダイレクトに
クル)する考え方で、リユースでき
い生活ができる……。つまり、柔軟
の共有を図り、製品開発に活用して
それは、物的価値と情報価値と呼ば
と、その質朴を旨とするインダスト
連携するためには、まず接続(通信)
る使い捨てカメラもその成功例だ。
性に富んだ住宅システムだ。
いる。デザイン知識の蓄積、整理を
れる。物的価値とは、その商品の目
リアル・デザインが継承。米国では、
規格が統一に整備される必要がある。
OA 機器や自動販売機などから有害物
ユビキタス・コンピューティング
行いながら、図柄や材質も多様な個
的とする機能実現に対するデザイン
第一次大戦後に本格的に製造され始
今年は、従来の接続規格(SCSI 等の
を分別し、貴金属を回収する試みも
(ubiquitous は「遍在する」という意
別化時代へと向かっているのだ。こ
の実利的な貢献度を表している。例
めた自動車における航空機の流線形
レガシーデバイス)を刷新するものが
来るべき循環型社会を見据え始動し
味)とも呼ばれるネットワーク構想
うした動きは衣料分野だけでなく、
えば、高速・安定走行を要求される
状技術に象徴される、テールフィン
PCや家電に本格的に搭載されてく
つつある。
の発展とも考えられる。情報を集中
後述するように家電など工業製品、
自動車の流線形デザインや曲面フォ
のような装飾的・大衆的なインダス
る。小規模無線LAN、USB、中でも
それを利用する住居などの分野へも
ルムは、機能美として結晶した工業
トリアル・デザインが一世を風靡し
IEEE1394 規格が注目を集めている。
進展している。
製品の代表格だろう。しかし、現在
た。冷蔵庫から鉛筆削りまであらゆ
もちろん、流行に乗って、急速に
では一見したところ、機能や目的と
生活に溶け込んでくるデザインも多
さらに、分解するまでになるべく
管理するホームサーバを備えた未来
長く使えるように、と消耗部品を交
型住居を提案する、I B M の「ホー
「 i - L I N K 」( S O N Y に お け る
換可能にし、製品全体を長寿命化す
ム・サービス・ゲートウエイ」や松
るものがストリーム・ライン(流線)
IEEE1394 規格の呼称)はその一例
る設計アイデアも生まれた。特に、
下電器産業のショールーム「HII」は
直接関係しない情報価値偏重の商品
形状を帯びることになったと言われ
である。このポートを通して、テレ
部品のアップデートによる長寿命化
その好例といえよう。
い。携帯電話、ノートパソコンなど、
も多い。極端なブランド志向やコレ
る。
ビ、ビデオ、パソコン間を情報が自
は、拡張性と汎用性を商品に付加す
昨今ヒットした製品は、持ち運びに
クション、近未来を想起させるよう
その後、インダストリアル・デザ
在に行き交う。
る可能性も秘めている。
適した「軽い」
「薄い」といったウェ
な無機質なデザインの氾濫などがそ
インと言えば、購買意欲を掻き立て
14
興味深いのは、カメラやビデオと
製品の寿命を伸ばすということに
15
そこでは、単体ではなく、まわり
のシステムと有機的に結合するよう
な工夫が見られる。たとえば、モジ
「集合住宅での 音
が実際にどう聞こ
えるかは、言葉では伝わらない部分があ
ります。ましてや、専門用語が並んだ遮
音性能表示だけでは一般の方には分かり
ません。そうした表示はあくまで専門家
ュール間で情報交換を可能にする、
音響工学
一方、ユーザ・サイドからは、使
物理的な通信インターフェイスはで
い勝手の良さ(ユーザビリティ)を
きるだけシンプルなものにする、など
表すひとつの国際基準が提唱されて
だ。また、プログラムレベルでは接続
いる。これはヨーロッパで昨年発効
を自動認識し、必要なドライバを自
した「ISO13407」と呼ばれているデ
らインストールをするような高度な設
ザイン設計規格だ。これまで、市場
計もなされている。電子レンジの利
に供給されたデザインの中から選ぶ
用時刻にあわせて冷蔵庫が肉類を解
よう、静かな制約を受けていたユー
凍しておく、という情報交換ももは
ザにとって、製造サイクルの川上に
や不可能ではない。
向けた発信を促すきっかけとして今
同士の共通言語。それを専門外の方にも
分かるような形でお伝えすることが私た
ち技術者の仕事だと考えています」
。
●
熊谷組では、大脇雅直氏を中心として
ネットワークする家電
住宅 の遮音性能 を
誰 もが実感 できるよう
提示 したい
4 年前から集合住宅の遮音研究に着手。
昨年、その騒音を疑似体験できる『音創
シミュレーター』を完成させた。デベロ
ッパは住宅の企画段階で、一般客は購入
前の段階で、その住宅の音の聞こえ具合
を体感できるというものだ。昨年に制定
家電に限らず、車でもユーザのニ
後注目されそうだ。高齢者と若年層
ーズに沿って、コクピットのカスタマ
の共用を念頭に置いたエルゴノミク
イズが可能なインテリジェントカー、
ス・デザインや、バリアフリーを考慮
では住宅の性能表示を打ち出しており、
もしくは健常者や障害者に関わらず
に入れたユニバーサルデザインも少し
その1 項目である「遮音性能」を実感で
快適に利用できるユニバーサルデザ
ずつ登場しつつある。
きるものとしても注目を集めている。
イン・カーなどが想像できる。応用
されるモノのイメージは尽きない。
こうしたオーダメイド・デザインを
された「住宅品質確保促進法」(新法)
商品デザインが、消費者にとって
数値と実生活レベルの違いを
具現化するシステム
魅力的でなくてはならないことは古
今東西不変である。究極の魅力こそ
実現するには、設計やコストの見直
が 私仕様
だ。個々の嗜好、地域
し、優秀なデザイナーの知識を蓄積
性、使用条件などに合わせ(もちろ
――音創シミュレーターを開発されたわけ
するデータベースが必要だとも指摘
んコストとの兼ね合いを見てだが)、
ですが、まずこれがどういう趣旨のものか
される。そうした研究課題を乗り越
出来る限り仕様をきめ細かく設定し
を簡単にお教えいただけますか。
えたのちに、成熟した大衆文化とし
カスタマイズして提供していく、そう
大脇 現行のJIS 基準による遮音性能の
てのインダストリアル・デザインの未
した流れへと動き始めていることは確
表示は、40 デシベルとか30 デシベルと
来が見えてくるように思える。
かなようだ。
いった数値を示したものなので、専門家
は理解できても、お客様、デベロッパで
さえ分かりにくいんです。新法ではそれ
を等級表示しますが、それも抽象的な表
現ですので、依然分かりにくいものでは
あります。
2 つ目には、音に対する許容値は人そ
れぞれの感性によって左右される点です。
仮に性能表示で言う非常に良い等級で遮
音できていても、それで全ての人が納得
するわけではない、クレームが出る可能
性は残ります。遮音性能は数値だけでは
(株)熊谷組 技術本部 技術研究所 環境グループ
大脇雅直
伝えられない部分があるんですね。
さらに、聞こえてくる音というのはそ
部長(工学博士)
の絶対値だけが問題ではないんです。例
16
17
■ 遮音乾式置床工法
■集合住宅における騒音の発生・伝播状況のイメージ
とお年寄りを誘導できる仕組みが必要に
従来の床置工法
諸条件の設定を行うインターフェイスは、
シンプルな構成でわかりやすい。
なります。いわば「音響誘導」ですね。
窓際支持持脚
(際ネダ)
いまマンションの火災報知器は1,000 か
ら2,000Hz くらいの周波数で出してい
て、若い人の耳には一番聞こえやすいん
フローリング 厚12
バーティクルボード 厚20
ですが、お年寄りには逆に聞こえにくい
領域なんです。ですから、お年寄りに対
しては別の危険信号を用意しておくこと
支持脚
適応床幅
81〜1255
防振システムネダ
が絶対に必要です。これは住宅に限らず、
パトカーのサイレンなどでも同様です。
それから、遮音性能を含めた住宅の性
壁際部の防振システムネダ
特殊防振支持脚
能を「計測する技術」の問題。性能を表
示する以上、それを証明できなければな
えば、昼は道路の音が聞こえる、住居内
に関するシミュレータは、世界的に見て
ョンには絶対住めない」タイプの方がお
ームが出るのを防ぐ役割がある」という
――研究所では、このほかにどんな研究を
りません。そのための計測技術や機器を
でも家電が音を出しています。そうした
も存在していませんでした。おそらく、
られるということです。通常の集合住宅
ことをご理解いただけるようになりまし
されているのですか。
開発する必要があります。既存の計測技
環境では50 デシベルくらい聞こえてきて
私どもの取り組みが初めてでしょう。
であれば、外部からの音は絶対に伝わっ
た。お客様には納得して買っていただく。
大脇 「遮音乾式置床工法」というのが
術では1部屋で半日くらいかかってしま
いても、さほど気にならない。これがし
――しかし、都市で生活する以上ある程度
てきます。それが一般平均では些細なも
一方デベロッパさんには、品質の作り込
あります。人口の高齢化に伴ってお年寄
うのが現状です。それに、新法の附帯決
んとした夜ともなれば、20 デシベル以下
の騒音は避けられないですから、クレーム
のであっても、我慢できない方にとって
みに使ってもらえます。
りが生活しやすい住宅を作ること、いわ
議には中古マンションも性能表示の対象
でも気になってしまうかもしれません。
のなかには遮音対策という範疇を越えた部
はクレームという形で出てしまうことに
ゆるバリアフリーの住宅作りということ
とするよう提言した箇所がありますから、
感じ方に加えて、音は環境全体の中で考
分もあるのではないですか。
なります。ですから、まず音創シミュレ
が言われていますね。従来、段差をなく
膨大な数の中古マンションを計測するこ
えていかないといけないんです。
大脇 そうですね。クレームの原因は3
ーターで音を聞いていただいて、
「こんな
すための処置として、壁際に際ネダを設
とも想定しておかなければなりません。
こうしたことから、もっと実際的な手
つほど考えられます。まず1 つは、日本
に音がするのはイヤだ」という方には、
置してその上に床を置くのが主流だった
したがって、早く、安く、正確に計測で
段を考えよう、ということで開発したの
人の生活が高度化して、モノへの要求水
無理に勧めないほうがいいと私は考えて
――そもそも、音に関する研究を始められ
のですが、実はこれも遮音性能を悪くし
きる技術が必要なんです。
が音創シミュレーターです。これは簡単
準が上がったことです。スラブ厚はS40
います。
たのはいつからですか。
ていた要因の1つです。私たちが開発し
に言えば、小さな遮蔽空間の内側壁にス
年代は12cm、S60 年代には15cm、そし
大脇
昭和 50 年に熊谷組に入社したと
たのは、壁際には際ネダの代わりに防振
あくまで行政が示した必要最低限のもの
ピーカを組み込み、音環境予測解析シス
て最近では20cm 超となってきています。
くかが非常に重要なんです。コンクリー
きから一貫して手掛けています。最初に
システムネダを用いて床の沈み込みを1
です。言い換えればその上で、「どうい
テムに基づき合成した音源を、設定した
構造的には15cm もあれば十分ですので、
ト造りのマンションは(木造と違い)音
やったのは、ディーゼルハンマーの騒音
ミリ程度に抑え、ほかの支持脚には4点
う性能の住宅を作り、いかにその性能を
条件で聞くという構成です。子どもが飛
これはひとえに遮音に対する要求水準の
なんてしない、と思っている方も実際に
対策で、当時は建設工事騒音をいかに防
支持による防振ゴムを用いて振動を吸収
きちんとお客様に理解していただくか」
び跳ねる音、テレビやステレオ、ピアノ
高まりだと言えます。
います。そのつもりで購入したら、それ
ぐかというのが主題でした。やがて日本
させるというものです。壁際部分では床
というところで企業間の競争が働くのだ
は「こんなはずじゃない」ということに
人の生活が衣食住足りるようになって、
材と壁との間に若干の隙間をあけている
と考えています。その意味では、集合住
の音、ゴルフボールを落とした音、電車
2 つめは、いわば「マナー」の問題。
結局、買う前にいかに納得していただ
高齢者の音響誘導や
性能計測技術などが今後の課題
新法による住宅性能のランク表示は、
や車の音などを、間取り位置や壁・サッ
床の上を飛び跳ねたり、夜中にピアノを
なりますよね。だから売り手にとってあ
現在のように住環境に焦点が移ってきま
ので、空気の逃げ場ができる。子どもが
宅の有り様はこれから面白くなっていく
シの厚さを変数値とし、例えば壁が20
弾いたりするのは、そもそもがマナー違
えて言いたくない情報であっても、それ
した。時代に応じて研究内容は変化して
飛び跳ねた音などを抑えることができる
と思っています。
センチの場合と、25 センチの場合とで、
反ですね。昨年、あるモデルルームで試
をきちんとお客様に提供したうえで、買
いますね。
わけです(図参照)
。
電車の音の聞こえ方がどう違うかなど
験的に一般のお客様にも音創シミュレー
う・買わないの判断をしていただく。そ
住宅の遮音研究ということに限ってい
――今後の研究の方向性をどのようにイメ
を、自身の耳で聞いて理解できるように
ターを開放しました。小さなお子さんと
れがフェアな在り方もしくは今後求めら
えば、実は、私自身が以前マンションの
ージされていますか。なかで具体的な課題
しました。
そのお母さんがいろいろと聞き比べをさ
れる在り方だと思います。企業がそうし
6階に住んでいたとき、子どもがドタド
などがありましたらお教えいただければと
集合住宅で音の伝わりに関わる要因に
れたんですが、その時、「あなたが飛び
た姿勢をとったかどうか、例えその時購
タ走る音を下の階から指摘されたという
思います。
は、スラブ厚(床の厚さ)、壁厚、サッ
跳ねると、ご近所にこれくらい聞こえて
入につながらなかった場合でも、お客様
経験があります。わが家はそれ以降何と
大脇
シ(厚さと構造)
、床材と工法、小梁の
いるのよ」とお母さんが諭していました。
の印象に残るでしょう。
なくイライラした雰囲気になって、結局
環境、それを応用した(2)心地よい音
数等がありますが、「音創シミュレータ
自分がどれだけの音を出しているかは、
――その意味で音創シミュレーターに、
「余
1階に引っ越しました。こうした経験、
空間づくり、そして(3)環境に配慮し
●
ー」ではこれらすべてを変数値にして扱
自分ではわからない。しかしその音の大
計なことを」といった業界内での反応はあ
先ほど言った性能表示の分かりにくさに
た住宅、の3本柱としてとらえています。
音響工学
え、再現することができます。言い換え
きさを問う前に、まずもってマナーを守
りませんでしたか。
対する問題意識とが相まって、研究意欲
れば、数値と実生活レベルの違いを具現
るということがあります。
大脇 当初はありました。しかし、だん
を高めたということはあります。
化しようというものです。こうした遮音
3 つめは、お客様のなかには「マンシ
18
だんと「お客様が住み始めたあとにクレ
大まかにいえば、
(1)住宅の音
バリアフリーとも関連するんですが、
人間は年をとると耳が遠くなるため、火
災や地震、停電といった非常時にきちん
19
GPS が導入されているのは、国によって
いえる。
(1)まず、航空や船舶分野での「安全性
ずれが大きいため、変換ミスの影響が懸
念されているのだ。
航空図が違うことは大変危険であるた
しかしながら、日本測地系の「時代
の向上」ということが挙げられる。現在、
め、航空分野の位置表示を世界測地系
遅れ」という不名誉を解消することに一
航空分野では「単独測位法」をもう一
逆にいえば、GPS による位置決めが1
で行うよう国際的に決められていること
定の意義を見出せるにしても、その「ほ
歩押し進めた「相対測位法」の普及が
度で済めば、単に経済的・効率的であ
による。もちろんその前提として、「世
ころび」が観光名所の位置がずれたとい
見込まれている。GPS を基盤とする点
るだけでなく、安全性も向上する。この
界測地系はGPS に基づく」という約束
う程度では、測地系を変換する積極的
では両者とも同じだが、相対測位法は、 「安全性の向上」という点において、日
建設省国土地理院による「測地成果 2000」というプロ
事がある。すでにGPS は、国連アジア
な理由としては認めにくい。
GPS によって最寄りの基準点との相対
本測地系をグローバル・スタンダードに
ジェクトが進行中である。「明治以来 100 年ぶりに日本
太平洋地域地図会議や国際水路機関、
位置関係のみを正確に求める方法で、単
合わせることがきわめて重要な意義を持
独測位法よりも高い精度で航空機を誘
っているといえる。
を測り直す」とするこの作業は、世界測地系に基づく高
精度な新しい測地基準点成果として位置付けられている。
国際民間航空機構等によって、世界共
ここでは、「測地成果 2000」とは具体的にはどのような
通に使う「世界測地系」として各国に
グローバル・スタンダードとの合致
とりわけ重要な「船舶の安全性向上」
ものなのか、特に、測地系を変換するメリットは何か、変
推奨されている。インドネシアは世界測
それでは、測地系を変換するメリット
その一方で、留意が必要なのは船舶の
(Geographical Information System:
地系に移行済みであり、2000 年中には
は何なのだろうか。プロジェクトの内容
分野である。船舶でもすでにGPS は利
地理情報システム)
」も今後数年のうち
オーストラリアやニュージーランドが移
等をみてみると、大まかに次の2 つのメ
用されている。しかし、日本のように
に急速に普及することが予想されている
行することを表明している。
リットを挙げることができる。
GPS に基づかない海図を使用している国
が、その条件として、
「GIS の基礎にな
があるため、船がそうした国に入るとき
る測地基準点成果が世界共通のもので
換することは過剰な負担を伴わないのか、といった視点
から、この壮大なプロジェクトをまとめてみた。
このような現状から浮かんでくるの
1 点目は、前述したことの裏返しで、
導することができるとされている。
( 2 ) ま た 、 G P S と 並 ん で 、「 G I S
は、日本測地系が誤差を含んだまま、
「グローバル・スタンダードに合わせる
には、GPS でいったん求めた位置を、そ
あること」が指摘されている。GIS が普
グローバル・スタンダードたる「世界測
ことができる」という点である。このこ
の国の海図に合うよう変換しなければな
及すると、ネットワーク化、データの共
G P S を取り込んだ世界測地系と
日本測地系との乖離
数の地震国であるため、現在までの約
地系」とどんどん乖離している構図であ
とを、さらに焦点を絞ってみると、より
らない。この段階でもしミスがあれば、
有化・分散化が進むため、当初は一つ
100 年の間に起きた地核変動の影響もあ
る。残念ながら、日本測地系は時代に
重要な論点がみえてくる。以下、それら
人命にかかわる事故につながりかねな
の国のなかだけを想定して作られたGIS
まず、いまの日本の位置情報をめぐる
り、誤差はさらに拡大している。たとえ
そぐわないものと言わざるを得ない。
を3 つ例示する。
い。日本測地系は特に世界測地系との
であっても、国際的な関係があるほかの
ば、札幌は西へ約9m ずれ、福岡は南へ
その処方せんが「測地成果 2000」で
現在一般に使われている日本国内の地
4m ずれていることが分かっている。観
ある。このプロジェクトは、日本全国に
図は、
「日本測地系」に基づいて作られ
光名所となっている高知県の「地球 33
GPS 電波を受信するための電子基準点
GIS が一般化するにあたっても、日本
ている。日本測地系というのは、明治時
番地」も、実際には南東に約450m ずれ
を整備することによって、世界測地系へ
測地系をグローバル・スタンダードに合
代に測量が行われたもので、ベースとな
ているという。
の変換を目指している。日本測地系が
わせることによって、そのインフラづく
現状を確認しておこう。
GIS とのつながりが発生してくる可能性
が十分にある。
っている測量技術には時代的に制約があ
一方、日本測地系とは別のルールも一
「石の三角点と紙地図」によるものであ
る。当然「ほころび」が出てきている。
部で使用されている。アメリカが運営す
ったのに対し、新たな測地系は「電子基
(3)さらに、
「日本でのGPS 関連ビジネ
たとえば、地図を作るためには実際の
る
「GPS(Global Posiotioning System:
準点とデジタル地図」を主体とするもの
スの可能性が開けてくること」も挙げら
地球の形に近い楕円体を基準面として選
汎地球測位システム)
」は、人工衛星か
である。
れる。近年、カーナビゲーションや種々
ぶ必要があるが、当時の明治政府は、
らの電波を複数の地点で受信することに
さらにいえば、世界測地系とされてい
のモバイル製品が人気を集めているが、
近代国家に不可欠な5 万分の1 の地図を
よって地点間の相対的な位置関係を高
る3 種類の座標系(ITRF 系、WGS 系、
これらのなかには、GPS で一度測定した
作成するために、基準面として「ベッセ
精度で測定できるもので、日本では航空
PZ 系)のうち、ITRF 系(International
ものを、わざわざ誤差のある日本測地系
ル楕円体」を採用した。この同じ楕円
の分野で利用されている。たとえば、航
Terrestrial Reference Frame:国際地球
に置き換えて表示しているものもある。
体が、現在でも経度・緯度を求める基
空機が空港に近づいてくるときに人工衛
基準座標系)という、国際協力のもとで運
日本でGPS 関連製品を使用するとき
準面として使われている。
星からの電波を受信して位置を決める
営されている学術目的のためのものを採
には日本測地系への変換機能が必要な
また、位置の目印となる基準点の測量
「単独測位法」はGPS に基づいたもので
用している。ほかの座標系もITRF 系と
のが現状で、日本の消費者はそうした変
についても、算盤と対数表のみの計算に
ある。今後 GPS は急速に普及するとみ
一致する方向で改訂されると予想する向
換機能の付いた割高な製品の購入を余
基づいて行われ、測量の誤差を十分調整
られている。
きもあり、まさに世界共通のルールを取
儀なくされている。世界で最もユーザが
り込んでいこうとしている段階にあると
多く、最も安価に提供されるであろう単
してはいない。そのうえ、日本は世界有
とはいえ、実は、日本の航空分野に
20
りになるというわけである。
21
PRODUCTS
小口径管の流量計測をさらに合理化!
超音波流量計 UFM-400 シリーズ
純な世界測地系専用製品の恩恵を十分
付の官報で1200 点の電子基準点を整備
このほか、全国各地にある、経度・
に受けられないのである。
することを明らかにした。これは、それ
緯度を示したモニュメントや、特色ある
この問題は、実に世界測地系に移行
までの整備目標であった640 点を大幅に
経度・緯度にちなんだ施設等も変更が必
用超音波流量計として数多くの
すれば済むという性格のものである。そ
上方修正したものである。電子基準点は
要になってくる。表示を変更したり、場
実績を持つ UFM シリーズが新
ればかりか、国際ビジネス・国際協力と
GPS 信号を24 時間連続的に受信する観
合によっては移設するという場合もある
しくなりました。
いう観点からみても、世界標準に合って
測施設で、得られたデータは電話回線を
だろう。
いればそれだけビジネスチャンスも広が
通じて茨城県つくば市にある国土地理院
測地観測センターに集められている。
この作業は、従来地震等に伴って実
GIS 利用のライフライン網では
「cm 単位の精度」が要求される
施されてきた測地基準点成果の部分的
な更新とは異なり、明治時代に行われた
ル精度)とは異なり、流量が少
6
新開発のUFM-400 シリーズ
ない時でも信頼性の高い流量デ
4
は、流量計本体の大幅な小形・
ータをご提供いたします。貴重
軽量化を図ると共に高い計測精
な水資源の有効活用、各種プラ
えるだろうか。それを判断するためには、
度を実現した次世代の超音波流
ントにおける合理的な流体管理
-4
先に記した各種の「メリット」と考え合
量計です。第4世代機種となる
の実現に効果的です。呼び径 25
-6
わせてみなくてはならない。現状では船
本機はインテリジェント化によ
〜 250mm の配管の小口径配管
-8
る流量演算方式の充実によって
での流量計測にぜひご活用くだ
-10
新たに RD 精度(指示値精度)
さい。
これらの負担は果たして「過剰」とい
舶の危険性は否定できないし、ライフラ
イン網でのGIS 利用の普及という問題等
目は、
「精度の高い位置情報を得られる
を、G P S などの新しい技術を使って
も考え合わせると、測地系変換には「メ
当然「やり直す」からには、それなり
解決して必要最低限のレベルに引き上げ
ラインは、これまで紙の地図の上で管理
の負担を伴う。今回の修正整備目標の
る」、とでもいうべき面があるのかもし
■特長
されてきたが、今後はGIS を利用したコ
規模も、連続観測を行う電子基準点を
れない。GPS やGIS が普及するにつれ、
ンピュータ管理に移行することが見込ま
1200 カ所であるから決して安価なもの
世界測地系に変換せざるを得ない段階ま
・高精度な計測
精度:± 1.0 % RD(流速≧ 2.0 m/s の場合)
± 0.02 m/s(流速≦ 2.0 m/s の場合)
れている。紙の地図と違い、GIS ではも
ではない。そうすると、
「変換は過剰な
で来ている、とみることもできる。
のの位置をすべて座標数値で示すので、
負担を伴わないのか」ということがやは
以上のようなことから、測地系を変換
この座標数値が正確でなければならな
り気になる。次にこの点を考えてみたい。
するには種々の負担を伴うが、それを償
ずしも高い精度を必要としないものもあ
ではcm 単位の精度が求められる。その
日本測地系は、自治体等が独自の基
GPS やGIS は、これまでの測量や地
うえ、ライフライン網は1 都市で閉じて
準点を設置して測量しているので、
「測
図の世界を根底から変える可能性があ
いるわけではなく、隣接する都市をまた
地成果 2000」が適用されると、これら
る。21 世紀には、住所の代わりに位置
がって支障なく管理するために、広域に
の位置座標をすべて新規に変更する必要
を経度・緯度で示すようになると考える
わたって高精度な位置情報が必要にな
性が出てくる。ただ、この変換は、既存
人もいる。それはちょうど、現在、電子
る。
の基準点成果について無条件に行うとい
メールが電話の代役として便利さを認め
この「cm 単位の精度」を保つために
うものではなく、新規測量の計画に合わ
られていることに似た印象を持ってい
は、電子基準点を利用するRTK 測量(電
せて順次行うことが可能だとされてい
る。
「測地成果2000」はそんな未来社会
子基準点で受信したGPS 信号を無線通
る。
への導き手となるかも知れない。
ン用自動位置・姿勢計測装置な
ル部スキンプレートとセグメン
どと併せてご利用いただけば、
また、日本測地系に基づいて作られて
トとの隙間(テールクリアラン
シールドマシンの統合管理シス
いる地図についても、基準点が変われば
ス)を連続的に自動計測するシ
テムも構築可能です。各種トン
ステムです。従来の人手に頼っ
ネル工事用機器の開発で培った
た計測方式と比較して、安全性
ノウハウと技術によって開発さ
の確保、作業効率の向上などに
れたテールクリアランス計TC-
大きく貢献します。
100 を、推進管理の省力化と
改訂しなければならない。
「日本を測り
択への強い裏付けといえるだろう。
直す」のであるから、当然発生する負担
である。
[参考文献]
▼国土地理院ホームページ
(http://www.gsi-mc.go.jp/)
また、当社のトンネルジャイ
22
0.4
0.8
1.2
シールドマシンのクリアランス計測にグッドニュース!
テールクリアランス計 TC-100
ロや水レベル計、シールドマシ
盤とした世界測地系に変換するという選
ところで、建設省は1999 年12 月1 日
PRODUCTS
テールクリアランス計 TC-
経度・緯度が変わるので、新しい数値に
0
1.0
2.0
2.4
2.8
-2
流速(最大流速 VFS=4m/sの例)
100 は、シールドマシンのテー
利といわれている。この点も、GPS を基
2
・高いコストパフォーマンス
姉妹機種 UF-900(適用配管 300 mm 以上)との部品共通化、
回路設計の合理化などによって経済的な価格を実現。
と考えたほうが自然だろう。
るが、ライフラインの施設管理用のGIS
高精度の位置決定を行う測量方式)が有
従来機
・小形軽量化
大幅な小形軽量化を実現(容積比約 50 %減/質量比約 40 %
減:当社従来比)
。設置場所の省スペース化に貢献します。
ってあまりあるメリットを享受できる、
基準点の変換や測量法改正を
償ってあまりあるもの
信等で測量現場に送り、リアルタイムで
UFM-400
リットがある」というより、「問題点を
たとえば、水道管やガス管等のライフ
い。GIS にもいろいろな種類があり、必
10
8
測地基準点成果の構築に相当するもの
「やり直している」わけである。
■ UFM-400と当社従来機との誤差特性比較
です。
従来の FS 精度(フルスケー
「測地系を変換するメリット」の2 点
こと」である。
を採用しているのが大きな特徴
誤差 %
ると考えられる。
1975 年の発売以来、小口径
効率化にぜひご活用ください。
23
3.2
3.6
4.0
イラストロジック クイズ
information
インターネット販売「TOKIMEC Direct」がスタートしました!
2000 年 2 月1日より、当社
ホームページ上においてインタ
ーネット商品販売「TOKIMEC
Direct」を開始いたしました。
販売する商品は、超音波厚さ計
2 機種、超音波ポータブル流量
計1機種、油圧パワーパッケー
ジ 10 機種、汎用型ラジコン4
機種の全 17 機種です。お客様
のご意見を頂戴しながら、今後
のラインアップを充実してまい
ります。便利で手軽な商品購入
手段として「TOKIMEC
http://www.tokimec.co.jp/DIRECT/
Direct」をご利用くださいます
ようご案内申し上げます。
information
中国造船公司 殿から優良廠商として表彰を授与
3
223
11122
22111
11122
22111
322
113
1111
11111
5111
115
1111
11111
5111
1151
111112
21111112
511413
765
5
2
2
432321
2
1
4
3
6
1
1
1
1
2
2
2
1
4
3
6
5
2
2
1
1
212
51115
24142
23232
2325251245
by S.Hattori
台湾高雄市の中国造船公司
に開催された「1999 年度ベン
(CSBC)高雄造船所殿から、
ダーミーティング」の中で行わ
1999 年度優良廠商(ベンダー)
れ、日本企業は当社を含めた3
としてトキメックが表彰されま
社が受賞。航海機器メーカとし
した。台湾内外数百社の取引業
ては 22 社のベンダーの中から
者の中から、高品質な商品、優
当社のみの受賞となりました。
れたアフターサービス、コスト
トキメックでは、今後ともお
ダウン努力に貢献した国外 12
客様にご満足いただける商品づ
社と国内 10 社が表彰を受けま
くりを目指してまいります
●問題
マス目を以下のルールに従って塗りつぶしていくとイ
ラストが表れます。それが何のイラストかをお答えく
ださい。
●ルール
①縦列、横列に並んでいる数字の1つ1つは、それぞ
れの列の中で連続して塗るマスの数を表わします。
②1つの列に2つ以上の数字があるときは、その数字
の並び順通りに、数字が指定しているマスの数を塗っ
ていきます。ただし、違う数字の指定によって塗られ
たマス(のかたまり)同士は、その間に1マス以上の
空きを作ることが条件です。
した。表彰式は去る1月 19 日
●ヒント
イラストは 春の使者 を描いています。
※数字の合計が大きく、また連続して塗る数の大きな
列に注目。塗るマス(のかたまり)をこの列のどこに
配置するにしても、1)
、2)のルールから、必ず塗れ
るマス(絶対に塗れないマス)というのが存在する。
これを順次見つけていくのがポイント。
■回答と応募の方法
答えを、ハガキ、FAX、Eメールいずれかの方法で、
(株)トキメック 営業統括室 広報グループ宛にお送り
下さい。その際、本誌へのご感想も添えて頂ければ幸
いです。
ご応募頂いた方の中から、抽選で100名の方に、弊社
オリジナル・テレホンカードを差し上げます。締切
は、2000年4月30日と致します。
お知らせ
●解説用の例題
いつも TOKIMEC REPORT をご愛読いただきありがとうございます。
の数は5、指定の数も5だから、この列は全部塗りつぶすことに
さて、前号の「イラストロジッククイズ」ですが、難解な内容にも関わらず多数の応募を頂戴いたしました。正解者の中から厳
なる。②次に左側数字の一番上、
「1」に注目。このヨコ列にお
正な抽選を行い、オリジナルテレカをお送りさせていただきました。今回も難問ですが、ぜひチャレンジしてください。
いて1マス塗るという指定だが既に①で1マス塗れているから、
①右図の場合、まず上側の数字の「5」に注目。タテ列のマス目
また、ご応募の際は、小誌に対するご意見・ご感想も添えて戴ければ幸堪です。皆様のお声を積極的に生かした誌面づくりを心
がけておりますので、どうぞご忌憚のないご意見をお寄せください。
このヨコ1列は他のマスは塗られないことがわかる。そこで全
部×を付けておく。③次に左側の上から2番目「4」に注目。既
に塗られている1マスが、数字が指定する4マスの内の1つである。ということで、この列にも絶対に塗られな
いマスが存在するのでそこに×を付ける。このようにして、塗れるマスを論理的に見つけていく。
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