ニューセラミックス プリント6 2014/5/28 イオン結晶固体のエネルギー 固体のエネルギー 生成エンタルピー 本当は・・・・・ 構造中の全分子軌道を求める(電子構造を決定) エネルギーを計算 イオン結晶では・・・・・ VASP・Win2kの様なソフトを使う 正電荷、負電荷の集合体と仮定(電子構造は考えない) 計算が簡略化 結晶構造を使って計算 熱力学データで計算 ボルン・メイヤー式 カプスチンスキー式 ボルン・ハーバーサイクル 結晶構造から計算 Na Cl + eNa+ + Cl- Na+ + eClNa+ + Cl- +5.14eV -3.61eV +1.53eV 結晶となることで安定化 安定化に寄与するエネルギー 格子エネルギー 格子エネルギー = クーロンエネルギー + UL = UC + 近接反発力 Ur 1 ニューセラミックス プリント6 2014/5/28 クーロン力を計算 NaCl構造の場合 Na+ 斥力 r Cl- 第1近接 √3 √2 1 第2近接 2 引力 - e2 r0 ×6 e2 ×12 √2 r 第3近接 2 - e ×8 第4近接 e2 ×6 2r √3 r 𝒆𝟐 𝒆𝟐 𝒆𝟐 𝒆𝟐 ×𝟔+ × 𝟏𝟐 − ×𝟖− × 𝟔 ∙∙∙∙∙∙∙∙ 𝟒𝛑𝜺𝟎 𝒓 𝟒𝛑𝜺𝟎 𝟐𝒓 𝟒𝛑𝜺𝟎 𝟐𝒓 𝟒𝛑𝜺𝟎 𝟑𝒓 𝒆𝟐 𝟔 𝟏𝟐 𝟖 𝟔 = − − + − +∙∙∙∙∙∙∙∙∙ ∙ 𝟒𝛑𝜺𝟎 𝒓 𝟏 𝟐 𝟑 𝟒 𝑼𝐜 = − カッコの中は収束して・・・ 𝒆𝟐 𝒆𝟐 𝒆𝟐 𝒆𝟐 ×𝟔+ × 𝟏𝟐 − ×𝟖− × 𝟔 ∙∙∙∙∙∙∙∙ 𝟒𝛑𝜺𝟎 𝒓 𝟒𝛑𝜺𝟎 𝟐𝒓 𝟒𝛑𝜺𝟎 𝟐𝒓 𝟒𝛑𝜺𝟎 𝟑𝒓 𝒆𝟐 𝟔 𝟏𝟐 𝟖 𝟔 = − − + − +∙∙∙∙∙∙∙∙∙ ∙ NaCl型の場合1.74756 𝟒𝛑𝜺𝟎 𝒓 𝟏 𝟐 𝟑 𝟒 𝑼𝐜 = − = − 𝒆𝟐 × 𝟏. 𝟕𝟒𝟕𝟓𝟔 𝟒𝝅𝜺𝟎 𝒓 マーデルング定数 それぞれの構造でマーデルング定数が求められている 結晶構造 配位数 マーデルング定数 NaCl型 6:6 1.7475 CsCl型 8:8 1.7626 蛍石型 8:4 5.0387 ルチル型 6:3 4.8160 2 ニューセラミックス プリント6 2014/5/28 ポテンシャルエネルギー U 反発力を計算 𝑈𝑟 = 𝐵𝑒𝑥𝑝(−𝜌𝑟 ) 0 格子エネルギーを計算 = UL ポテンシャルエネルギー U 𝑼𝐋 = Ur 0 UC + Ur 𝑍1 ∙ 𝑍2 ∙ 𝒆𝟐 𝒓 × 𝑨 × 𝑵𝑨 + 𝑩𝒆𝒙𝒑 − 𝟒𝝅𝜺𝟎 𝒓 𝝆 𝑍1 ∙ 𝑍2 𝒆𝟐 𝑨𝑵𝑨 𝟏 𝑑𝑈𝐿 𝒓𝟎 =− − 𝑩𝒆𝒙𝒑 =𝟎 𝟐 𝑑𝑟 𝝆 𝝆 𝟒𝝅𝜺𝟎 𝒓𝟎 r0 UL UC 𝑑𝑈𝐿 = 0 (r=r0) 𝑑𝑟 3 ニューセラミックス プリント6 2014/5/28 𝑍1 ∙ 𝑍2 𝒆𝟐 𝑨𝑵𝑨 𝟒𝝅𝜺𝟎 𝒓𝟐𝟎 + 𝟏 𝒓𝟎 𝑩𝒆𝒙𝒑 =𝟎 𝝆 𝝆 𝑍1 ∙ 𝑍2 𝒆𝟐 𝑨𝑵𝑨 𝒓𝟎 𝑩𝒆𝒙𝒑 =− ∙𝝆 𝝆 𝟒𝝅𝜺𝟎 𝒓𝟐𝟎 𝑍1 ∙ 𝑍2 𝒆𝟐 𝑨𝑵𝑨 𝑼𝐋 = 𝟒𝝅𝜺𝟎 𝒓𝟎 𝑼𝐋 = − 𝑍1 ∙ 𝑍2 𝒆𝟐 𝑨𝑵𝑨 𝟒𝝅𝜺𝟎 𝒓𝟎 𝑍1 ∙ 𝑍2 𝒆𝟐 𝑨𝑵𝑨 𝟒𝝅𝜺𝟎 𝒓𝟐𝟎 𝟏− 𝝆 𝒓𝟎 ∙𝝆 ボルン・マイヤーの式 マーデルング定数とr0がわかれば 格子エネルギーが計算できる NaClで計算してみよう 𝑼𝐋 = 𝑍1 ∙ 𝑍2 𝒆𝟐 𝑨𝑵𝑨 𝟒𝝅𝜺𝟎 𝒓𝟎 𝟏− 𝝆 𝒓𝟎 格子定数 r 5.63 Å 34.5 pm 真空の誘電率 素電荷 アボガドロ数 8.854×10-12 F 1.602×10-19 C 6.022×1023 計算値 実験値 786kJ/mol 4 ニューセラミックス プリント6 2014/5/28 カプスチンスキー式 構造がわからない! (マーデルング定数もr0もわからない) イオンの比が同じならマーデルング定数はほぼ同じ イオンの比と仮想的なイオン半径を用いて計算 𝑈𝐿 = 𝛫 𝑛 𝑧1 ∙ 𝑧2 𝑟1 + 𝑟2 1− 34.5 𝑟1 + 𝑟2 カプスチンスキーの式 ボルン・ハーバーサイクル K+(g) + Cl(g) + e? K+(g) K+(g) + Cl-(g) + 1/2Cl2(g) + e- K(g) + 1/2Cl2(g) 解離 エンタルピー ? ? 固体→気体のイオン =格子エネルギー K(s) + 1/2Cl2(g) KCl (s) 生成 エンタルピー 5 ニューセラミックス プリント6 2014/5/28 格子エネルギーは 生成エンタルピー + 解離エンタルピー + + - = 格子エネルギー 塩化カリウムで計算してみよう 実験値と計算値の比較 計算値 実験値 差 計算値 実験値 LiF 1029 1030 AgF 920 953 LiCl 834 853 AgCl 832 903 LiBr 788 807 AgBr 815 895 LiI 730 757 AgI 777 882 差 どんな傾向があるか? 6
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