第 15 号(地域版) 北海道帯広養護学校 相談支援部通信 2012年12月12日発行 雪が降り、すっかり外は冬景色ですね。寒い日々が続いていますが、体調を崩されてはいないでしょうか。 今回は校内で主に肢体不自由をもつ児童生徒が使用している「補装具」について紹介します。 (※「装具」と総称して使うことも多いです) その前に・・・ Q 補装具とは? 身体に障がいのある方が装着することにより、失われた身体の一部、あるいは機能を補完 するものの総称です。具体的には義肢・装具・車いす等。(厚生労働省) Q 補装具の目的は? 変形や拘縮の予防・矯正,筋の発達や骨成長の促し、機能・運動の代償,保護などがあります。 *車いす:歩行が難しい方のための移動用のいすです。 自走用車いす、介助用車いす、電動車いすがあります。 個人の身体状況や用途に合わせて、胸ベルト、骨盤ベルト、 座布団等がついています。 自走用車いす 介助用車いす 電動車いす *バギー:車いすでは座位姿勢を保持することが難しい方が主に使用しています。 市販のもの、工房バギー(フレームは市販のもの、座面・背もたれは専門の業者が作成)があります。 市販のものは車いすに比べ、軽く、折りたたみができます。 ○Kisaku 工房の WRB 背もたれを倒すと、フラットに近い姿勢になります。 ○工房バギー 工房椅子と車いすが組み合わされたものです。 *整形靴:足部に変形のある方や足関節が不安定な方等に使用します。 ハイカットシューズのため、足首が安定し、歩行や立位姿勢が安定します。 靴は市販の物と義肢装具士が作成する完全オーダーメイドの物があります。 ほとんどのインソールは個人の足の形に合わせて義肢装具士が作成していま す。 *短下肢装具:膝~足底に及ぶ装具です。 金属支柱付きのタイプ、プラスチックのタイプがあります。 個人の足の状況に合わせて、義肢装具士が作成します。 立位保持装具に立つ際等に履いています。 金属支柱付き プラスチック *工房いす:普通の椅子では座位保持が難しい方が、安定した座位を保持することを目的に使用します。 一人一人の身体の状況、用途、使用環境等に合わせて専門の業者が 作成しています(胸ベルト、腰ベルト、ヘッドレスト、股パット、殿部の パット等、それぞれの身体状況に応じてついています)。 写真(上)は差し込みテーブルをつけることができるタイプです。 タイヤがついていて移動が簡単にできるものもあります。 昇降可能なタイプ(写真左下)もあります。 既製品の工房椅子もあります(写真右下)。 *立位保持装具:立位姿勢をとることのできる装具です プローンボード(前もたれのタイプ、右写真)とスーパインボード(後ろにもたれるタイプ) があります。 一人一人の身体に合わせて専門の業者が作成しています。 胸ベルト、骨盤ベルト、テーブルなどがついています。 骨成長の促し(股関節脱臼の予防など)、足部の変形進行予防、筋肉のストレッチ、 筋緊張の緩和、頭部や体幹のコントロールの促し等が目的としてあげられます。 *歩行器:歩行練習等のための装具です。 本校ではSRCウォーカーやUFOというものがよく使われています。 体幹を支えるベルトやサドルがついているため、一人でも歩く経験をす ることができます。 ○SRC ウォーカー *体幹装具: 体幹を支えるための装具です。 主に側わんの進行予防のために使われています。 本校ではプレーリーコルセット(写真)という軟らかいタイプのコルセットを つけている方が多くいます。 本校でよく見る補装具を簡単にではありますが紹介しました。 身体障害手帳をお持ちの方は制度を利用して、補装具を申請することができます。 詳しく知りたいという方、その他にも補装具や身体のことで、質問等ありましたら、 自立活動教諭まで声をかけてください。 今回の担当は自立活動教諭 田辺でした。来年もよろしくお願いいたします。 引用 HP:株式会社有薗製作所、ヤマハ発動機株式会社、日進医療器株式会社、株式会社サスプランニング ○UFO
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