Ⅱ. 今後の経営戦略 - 日本生命保険相互会社

Ⅱ. 今後の経営戦略
(今後の戦略について)
21
当社における支払問題の全体像
分 類
請
求
あ り
(1)不払い
保険金・給付金
・本来支払われるべき給付金等が、全部不支払い、となったケース
・57件(H17年10月公表済)
⇒ 調査完了・ほぼお支払い完了
(2)支払漏れ
事務上のミス
事務上のミス
請
求
な し
(3)請求勧奨漏れ
・給付金等をお支払いしているものの、一部支払金額が不足、しているケース
⇒ 調査完了・お支払い中
14,190件
【A】
(1件当 約9万円)
・ご請求いただいた項目は、法令・約款に沿って正しくお支払いしているが、 その他のお支払いの可能性があるケース
⇒ 3大疾病保険は調査完了・お支払い中
通院特約等は調査中
1,260件
(1件当 約378万円)
【B】
※保険金・給付金以外の追加支払=「遅延利息等」【C】 +「失効返戻金」【D】
追加支払が必要な件数=【A】+【B】合計15,450件 ※保険金・給付金以外の追加支払【C】【D】を加えると、合計 約11万2,699件
4月13日
公表
6月末までに請求案内をすべきお客様を確定、9月末をめどに追加支払完了
○一連の支払問題は、内容の違いによって3種類に分けられます。
○まず(1)の「不払い」です。
これは、本来お支払いすべき保険金・給付金を、誤って全部
不支払いとしてしまったケースで、当社は平成17年10月までに
57件見つかり、お支払いは、ほぼ完了しております。
○次に(2)の「支払漏れ」です。
これは、ご請求に対して保険金・給付金等をお支払いしている
ものの、一部支払金額が不足してしまったケースで、主に、
診断書の読み違いや、見落としなど、事務上のミスが原因です。
すでに4月13日までに調査は完了し、
図の【A】、14,190件の支払漏れが判明し、
現在お支払いを進めております。
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当社における支払問題の全体像
分 類
請
求
あ り
(1)不払い
保険金・給付金
・本来支払われるべき給付金等が、全部不支払い、となったケース
・57件(H17年10月公表済)
⇒ 調査完了・ほぼお支払い完了
(2)支払漏れ
事務上のミス
事務上のミス
請
求
な し
(3)請求勧奨漏れ
・給付金等をお支払いしているものの、一部支払金額が不足、しているケース
⇒ 調査完了・お支払い中
14,190件
【A】
(1件当 約9万円)
・ご請求いただいた項目は、法令・約款に沿って正しくお支払いしているが、 その他のお支払いの可能性があるケース
⇒ 3大疾病保険は調査完了・お支払い中
通院特約等は調査中
1,260件
(1件当 約378万円)
【B】
※保険金・給付金以外の追加支払=「遅延利息等」【C】 +「失効返戻金」【D】
追加支払が必要な件数=【A】+【B】合計15,450件 ※保険金・給付金以外の追加支払【C】【D】を加えると、合計 約11万2,699件
4月13日
公表
6月末までに請求案内をすべきお客様を確定、9月末をめどに追加支払完了
○(3)の「請求勧奨漏れ」は、
例えば「入院給付金」のご請求に対しては法令・約款に沿って
正しくお支払いしているものの、
入院後にさらに通院された場合の通院給付金など、
その他のお支払いの可能性がある場合に、当社からお客様への
請求勧奨のご案内が不十分であったとされるケースです。
○4月13日までに、3大疾病保険についての調査は完了し、
図の【B】の、1,260件の請求勧奨漏れが判明いたしました。
現在は判明したものについてお支払いを進める一方で、
引き続きその他通院特約等の調査を進めております。
○4月13日に公表した保険金・給付金の追加支払件数は、
【A】と【B】の合計で、約1万5,450件です。
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当社における支払問題の全体像
分 類
請
求
あ り
(1)不払い
保険金・給付金
・本来支払われるべき給付金等が、全部不支払い、となったケース
・57件(H17年10月公表済)
⇒ 調査完了・ほぼお支払い完了
(2)支払漏れ
事務上のミス
事務上のミス
請
求
な し
(3)請求勧奨漏れ
・給付金等をお支払いしているものの、一部支払金額が不足、しているケース
⇒ 調査完了・お支払い中
14,190件
【A】
(1件当 約9万円)
・ご請求いただいた項目は、法令・約款に沿って正しくお支払いしているが、 その他のお支払いの可能性があるケース
⇒ 3大疾病保険は調査完了・お支払い中
通院特約等は調査中
1,260件
(1件当 約378万円)
【B】
※保険金・給付金以外の追加支払=「遅延利息等」【C】 +「失効返戻金」【D】
追加支払が必要な件数=【A】+【B】合計15,450件 ※保険金・給付金以外の追加支払【C】【D】を加えると、合計 約11万2,699件
4月13日
公表
6月末までに請求案内をすべきお客様を確定、9月末をめどに追加支払完了
○また、保険金・給付金以外の追加支払として、
【C】の「遅延利息等」と【D】の「失効返戻金」があります。
遅延利息とは利息計算ミスなどによるもの、
失効返戻金とは、失効契約の契約者に解約のご案内をし、
解約請求をいただいたものです。
○これらの、保険金・給付金の追加支払件数1万5,450件と、
それ以外の「遅延利息等」【C】と、失効返戻金【D】を
合計いたしますと、11万2,699件となります。
○今回の問題では、皆様に大変ご迷惑、ご心配をお掛けし、
誠に申し訳ございません。
現在当社は、追加支払を順次進める一方、特に【B】の
請求案内漏れに関する調査を継続しております。
今後は、6月末までに請求案内をすべきお客様を確定し、
さらに9月末をめどに追加支払を完了する予定です。
24
再発防止策(支払問題への対応)
1,500億円の投資枠・事務システムインフラの刷新
第1次アンダーライティングシステム
保険金・給付金の支払査定
事務のイメージワークフロー化
平成18年10月より稼動
次世代アンダーライティングシステム
高度な医学知識を要する査定
平成21年完成予定
支払内容のお客様への説明
今回の支払問題の原因を
システム面で手当て
お客様への請求案内
支払事務の飛躍的な品質向上
新統合システム
○当社は、二度と今回のような問題を起こさないよう、
徹底した再発防止策を講じてまいります。
○特に、総額1,500億円の投資枠を設けて取り組む
事務システムインフラの刷新と、
査定の基本となる診断書を高度化する取組の2つが、
今後の再発防止の取組の中核です。
○まず、「第1次アンダーライティングシステム」は、
保険金・給付金の支払査定事務をイメージワークフローに
移行するものですが、
昨年10月に稼動したことによって、
より正確で効率的な査定事務が実現しました。
25
再発防止策(支払問題への対応)
1,500億円の投資枠・事務システムインフラの刷新
第1次アンダーライティングシステム
保険金・給付金の支払査定
事務のイメージワークフロー化
平成18年10月より稼動
次世代アンダーライティングシステム
高度な医学知識を要する査定
平成21年完成予定
支払内容のお客様への説明
今回の支払問題の原因を
システム面で手当て
お客様への請求案内
支払事務の飛躍的な品質向上
新統合システム
○これに続いて現在は、「次世代アンダーライティングシステム」の
開発を行っております。
○このシステムは、将来の医療技術の進歩や、新しい医療商品の
開発もふまえ、
‐高度な医学専門知識を要する査定判断
‐支払内容のお客様へのわかりやすい説明
‐そして、お客様への請求案内
などの業務をサポートすることのできる先進的な支払査定システム
を目指しております。
今回の支払問題の原因となった事務ミス、請求勧奨不足を、
システム面で手当てすることにより、支払事務の飛躍的な品質向上
を図ります。
完成は平成21年を予定しております。
○さらに、総額1,500億円のシステム投資の中で、
「新統合システム」の開発も行ってまいります。
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再発防止策(支払問題への対応)
診断書の高度化(パピルス)
診断書の
多くは手書き
事務ミスの
大半は
「読み違い」
「見落とし」
○次に、診断書の高度化に向けた取組を説明します。
○病院の診断書の多くは、手書きであり、
事務ミスの大半は診断書の読み違いや見落としなどでした。
そこで当社は、診断書のフォームを、医師にとって記入しやすく、
また、査定担当者にとって読みやすいものに改訂するとともに、
病院のご理解、ご協力を得ながら診断書作成プロセスのデジタル化
を推進してまいります。
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再発防止策(支払問題への対応)
診断書の高度化(パピルス)
ニッセイ情報テクノロジーが
開発
複数の保険会社の診断書を一
度に作成
<医師・病院のメリット> 記入ミスの防止、事務の正確性、 業務の効率性
<保険会社のメリット> 査定ミスの防止
○上の診断書は、弊社子会社の「ニッセイ情報テクノロジー」が
開発した「パピルス」というソフトウエアで作成したものです。
○医師にとっては、「パピルス」を利用することで
複数の保険会社の診断書を一度に作成できるため、
診断書記入の手間が省けるばかりか、
記入間違いや記入漏れを防ぐことができます。
○さらに、病院のデータベースの診療情報を
直接診断書に反映させることができるため、
事務の正確性と、病院にとっての業務の効率性を
高めることができます。
○また、保険会社にとっては、
手書きの診断書より格段に読みやすいため、
査定ミスを防ぐことができます。
28
再発防止策(支払問題への対応)
「パピルス」の推進
当社受付診断書
計36社の診断書様式を搭載
生命保険会社
損害保険会社
制度共済
かんぽ
70%カバー
まず、全国1000の大病院へ
パピルス
保険業界の共通インフラとして、
普及を促 進して い く。
現在78病院
にて活用
○このソフトウエアは、生保、損保、その他制度共済、簡保の
診断書に共通して活用が可能であり、
既に計36社の診断書様式を搭載しておりますが、
当社はこれを保険業界全体の共通インフラとして活用できるよう、
業界各社とも協力しながら普及に努めてまいりたいと
考えております。
○現在は、78の病院で活用いただいておりますが、まずは、
当社が受け付ける診断書の7割程度を占める全国1,000の
大病院を中心にこのシステムを採用いただけるよう、
導入拡大に取り組んでまいります。
29
当社の経営目標
中長期的な経営目標
①配当還元の充実
実質保険料水準で
競争力を高める
毎年50%以上を確保
②自己資本の強化
自己資本は
「将来の配当基盤」
中長期的に着実に高める
「配当還元率」「自己資本充足率」
2つの新しい指標を開示
配当還元率
=69%
「配当準備金繰入額」
「処分可能財源」(※)
2,396億円
3,450億円
※「基金・諸準備金等積増額」+「配当準備金繰入額」
自己資本充足率
=67%
「基金・諸準備金等」
「最適自己資本」(※)
3兆2千億円
4兆8千億円
※従来より厳格にリスクを捉えた、保険会社として万全な水準
○当社は、当年度決算より「配当還元率」と「自己資本充足率」
という新しい指標を開示することといたしました。
○これらの指標は経営目標の達成状況を示すものであり、
新たな指標によって皆様には当社の経営の状況をよりご理解
いただけるものと考えております。
○当社の第一の経営目標は、契約者への「配当還元の充実」です。
○「株式会社」と異なり、「契約者」が社員である「相互会社」
として配当還元を充実させることによって、
配当を加味した実質保険料水準での競争力を高めていきたいと
考えております。
○具体的には、新たな指標である「配当還元率」を、
毎年50%以上確保していきたいと考えております。
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当社の経営目標
「配当還元率」「自己資本充足率」
2つの新しい指標を開示
中長期的な経営目標
①配当還元の充実
実質保険料水準で
競争力を高める
毎年50%以上を確保
②自己資本の強化
自己資本は
「将来の配当基盤」
中長期的に着実に高める
配当還元率
=69%
「配当準備金繰入額」
「処分可能財源」(※)
2,396億円
3,450億円
※「基金・諸準備金等積増額」+「配当準備金繰入額」
自己資本充足率
=67%
「基金・諸準備金等」
「最適自己資本」(※)
3兆2千億円
4兆8千億円
※従来より厳格にリスクを捉えた、保険会社として万全な水準
○「配当還元率」は、分子を「配当準備金繰入額」、
分母を当年度の「基金・諸準備金等積増額」に
「配当準備金繰入額」を加えた、当年度の「処分可能財源」として
計算したものです。
○当年度は大幅な増配を行うことから、
「配当準備金繰入額」は2,396億円、
「処分可能財源」は3,450億円、
従って「配当還元率」は69%となります。
○第二の経営目標は、「自己資本の強化」です。
すなわち、「配当還元率」の分母である「処分可能財源」から、
「配当準備金繰入額」を除いた、「基金・諸準備金等」の
積み増しを、着実に継続していくものです。
○自己資本は、経営のリスクバッファーであると同時に
「将来の配当基盤」であり、具体的な目標は、新たな指標である
「自己資本充足率」を、中長期的に着実に高めていくことです。
31
当社の経営目標
中長期的な経営目標
①配当還元の充実
実質保険料水準で
競争力を高める
毎年50%以上を確保
②自己資本の強化
自己資本は
「将来の配当基盤」
中長期的に着実に高める
「配当還元率」「自己資本充足率」
2つの新しい指標を開示
配当還元率
=69%
「配当準備金繰入額」
「処分可能財源」(※)
2,396億円
3,450億円
※「基金・諸準備金等積増額」+「配当準備金繰入額」
自己資本充足率
=67%
「基金・諸準備金等」
「最適自己資本」(※)
3兆2千億円
4兆8千億円
※従来より厳格にリスクを捉えた、保険会社として万全な水準
○「自己資本充足率」は、自己資本積み立ての進捗状況を
示すものであり、分子を「基金・諸準備金等」、
分母を「最適自己資本」として算出いたします。
○最適自己資本とは、従来よりも厳格にリスクをとらえて算出した
自己資本の水準で、当年度末時点では4兆8千億円です。
「基金・諸準備金等」が3兆2千億円ですので、
「自己資本充足率」は67%となります。
32
経営目標達成に向けた収益力強化の取組
配当還元の充実
自己資本の強化
経営目標を達成するための、収益力強化に向けた取組
個人・法人マーケット分野では、マーケット対応体制の強化
海外マーケット分野では、将来の収益基盤の布石を打つ
資産運用分野では、安定的・効率的に運用するための体制を強化
中長期的な展望から、あらゆる業務を支える基幹システムを再構築
○当社は、「配当還元の充実」と、「自己資本の強化」という
経営目標を達成するために、各事業分野において、
収益力強化に向けた取組を本格的に進めてまいります。
○とりわけ、個人マーケット分野、法人マーケット分野においては、
お客様の支持を拡げてお客様を増やすため、
マーケット対応体制の強化を図ります。
○海外マーケット分野においても、将来の収益基盤としての布石を
打ってまいります。
○資産運用分野においては、お預かりした保険料を安定的、効率的に
運用するための体制強化に取り組みます。
○さらに、中長期的な将来の事業のあり方を展望し、
あらゆる業務領域を支える基幹システムの抜本的な再構築にも
取り組んでまいります。
33
収益力強化の取組① (個人マーケット分野)
営業職員による
お客様対応力の強化
かねてから課題のターンオーバー問題や
契約継続率の問題に不退転の決意で取り組む
営業職員制度の抜本的な改革
「成果重視」から「サービス重視」の
体系へ
「基本職務」を軸とした
人事制度の再構築
育成体系
「基本職務」と位置づけ
・新人の採用
・教育、研修
●加入時の十分なコンサルティング
●契約期間中のサービス提供
評価体系
●支払請求時の迅速なサービス
・給与制度
・資格制度
○個人マーケット分野の取組です。
○当社のサービスチャネルの中核は営業職員ですが、
かねてからの課題であった、ターンオーバー問題や、
契約の継続率向上に不退転の決意で取り組むため、今年度、
人事制度の抜本的な改革を行いました。この改革を機に、
営業職員によるお客様対応力強化に本格的に取り組んでまいります。
○この改革は、従来の、言わば「成果重視」の体系を、
お客様のご要望に応じたサービスの提供を何よりも優先する、
「サービス重視」の体系に改革するものです。
○この改革によって、お客様の立場からみると、
・加入時点において十分なコンサルティングを受けられ、
・契約期間中は定期的にご訪問する営業職員から必要な情報を
得られ、また、ご要望をお伝えいただき、
・支払請求の際はしっかりした実務知識に基づく迅速な事務
サービスを受けられる、
という基本的なニーズにお応えする活動を、営業職員の基本職務
として明確に位置づけました。
34
収益力強化の取組① (個人マーケット分野)
営業職員による
お客様対応力の強化
かねてから課題のターンオーバー問題や
契約継続率の問題に不退転の決意で取り組む
営業職員制度の抜本的な改革
「成果重視」から「サービス重視」の
体系へ
「基本職務」を軸とした
人事制度の再構築
育成体系
「基本職務」と位置づけ
●加入時の十分なコンサルティング
●契約期間中のサービス提供
●支払請求時の迅速なサービス
・新人の採用
・教育、研修
評価体系
・給与制度
・資格制度
○さらに、新人の採用から、教育・研修といった育成体系や、
給与制度・資格制度といった評価体系を、すべてこの「基本職務」
を軸として再構築いたしました。
35
収益力強化の取組① (個人マーケット分野)
営業職員による
お客様対応力の強化
かねてから課題のターンオーバー問題や
契約継続率の問題に不退転の決意で取り組む
営業職員制度の抜本的な改革
「成果重視」から「サービス重視」の
体系へ
◎お客様満足度の向上
「基本職務」と位置づけ
●加入時の十分なコンサルティング
●契約期間中のサービス提供
◎お客様の数を増やす
●支払請求時の迅速なサービス
○今回の改革を徹底することによって、営業職員一人ひとりの知識、
スキル、そして意欲の向上を図り、お客様満足度を高め、
お客様の数を増やすことにつなげていきたいと考えております。
36
収益力強化の取組① (個人マーケット分野)
お 客 様
チャネルミックス態勢の充実
営業職員
7,282店(+357店)
目標:8,000店
新契約年換算保険料の
約16%
ライフプラザ
ライフスクエア
全国46店舗
代理店
銀行窓販
提携金融機関
313機関
コールセンター・インターネット
受信約164万件
職域法人
定額年金の好調を受け
高能率FP
等
約523万アクセス
手続き約23万件
対前年122.1%増 (収入保険料)
○お客様のライフスタイルの多様化に対応するために、営業職員の
他にも、代理店、ライフプラザ、コールセンター、インターネット
サービスなど、多様なサービスチャネルを展開しております。
○なかでも代理店は、平成19年4月現在で7,282店と、
1年間で357店増加し、昨年度の当社全体の新契約年換算保険料
の約16%を占めるまでになっております。今後は、中長期的に
8,000店を目指し、営業職員に次ぐサービスチャネルとして
さらに成長させてまいりたいと考えております。
○銀行窓販については、昨年8月に発売した積立利率変動型定額
年金保険がご好評をいただき、保険料収入は対前年122.1%
の大幅な増加となりました。
当社は、提携金融機関313機関をはじめとする金融機関の
皆様へのサポート体制の充実に努め、より多くのお客様のニーズに
お応えしてまいりたいと考えております。
37
収益力強化の取組① (個人マーケット分野)
お 客 様
チャネルミックス態勢の充実
営業職員
ライフプラザ
ライフスクエア
7,282店(+357店)
目標:8,000店
全国46店舗
代理店
銀行窓販
提携金融機関
新契約年換算保険料の
約16%
313機関
コールセンター・インターネット
受信約164万件
職域法人
定額年金の好調を受け
高能率FP
等
約523万アクセス
手続き約23万件
対前年122.1%増 (収入保険料)
○ライフプラザは全国に46店舗展開しております。
店舗と訪問チームを併設することによって、
インバウンドサービスをアウトバウンドサービスに結びつける
ユニークな戦略チャネルであり、
とりわけ大都市圏において機動力を活かしたサービスを
展開しております。
今後は、さらに全国主要都市のカバーを目指してまいります。
38
収益力強化の取組① (個人マーケット分野)
お 客 様
チャネルミックス態勢の充実
営業職員
7,282店(+357店)
目標:8,000店
新契約年換算保険料の
約16%
ライフプラザ
ライフスクエア
全国46店舗
代理店
職域法人
銀行窓販
提携金融機関
313機関
高能率FP
等
約523万アクセス
コールセンター・インターネット
受信約164万件
定額年金の好調を受け
手続き約23万件
対前年122.1%増 (収入保険料)
○東京と大阪に設置したコールセンターの受信件数は年々増加して
おり、現在では年間約164万件となっております。
コールセンターのサービスは、単純な照会にとどまらず、
例えば保険金や給付金の支払請求受付なども行っており、
今回の支払問題をふまえて、その位置づけを高めてまいりたいと
考えております。
○インターネットでは、各種情報提供・保全手続きの窓口として
ご活用いただくお客様が年々増えております。
昨年度はアクセス件数約523万件、手続き件数は約23万件と、
対前年10.8%の増加となりました。
引き続き利便性の向上に取り組んでまいります。
○チャネルが相互に補完しながらお客様のニーズをフォローする
チャネルミックス態勢を充実させることにより、
お客様満足度の向上を図ってまいります。
39
収益力強化の取組② (法人マーケット分野)
企業福祉コンサルティングの充実
マーケット競争力を高める
開拓体制の強化
福利厚生ニーズの多様化
団塊の世代 雇用環境の
の退職
変化
適年廃止
401k
本部の「RM」の開拓手法を 全国の支社にも採り入れ、 中堅・中小企業への態勢を強化
事務システムインフラ整備
企業ニーズの個別性が高く、
オーダーメードの
サービスを提供
正確かつ迅速に処理するため、
事務システムインフラの拡充に
向けた投資を実施
○法人マーケット分野における企業福祉コンサルティングサービスの
充実は、開拓体制の強化と事務システムインフラの整備が
柱となります。
○近年では、団塊の世代の大量退職や景気回復を受けた採用難
といった雇用環境の変化、あるいは、適格年金制度廃止や
401k導入といった制度改正などを受けて、
企業のニーズが多様化しております。
○当社は、これまでは主として本部における大企業開拓のスキームで
あった「RM」の開拓手法を全国の支社にも採り入れ、とりわけ
企業数の多い中堅・中小企業への態勢を強化してまいります。
○また、法人マーケット分野は企業ニーズの個別性が高いため、
オーダーメードのサービスを正確かつ迅速に処理するための
事務システムインフラを整備することが必要となります。
当社は、先述の総額1,500億円のシステム投資で、
法人マーケット分野においても事務システムインフラ拡充に向けた
取組を積極的に行い、マーケット競争力を高めてまいります。
40
収益力強化の取組③ (海外マーケット分野)
将来の収益基盤として着実に布石を打つ
アジア
広電
日生
平成15年設立
◆平成19年4月、杭州 に初の支店開業
平成19年3月新設
バンコク
平成9年出資
ライフ
◆平成18年10月、出資
比率を25%に引上げ
シンガポール事
務所
東京本部
国際業務部
国際投資部
アジアにおける
戦略拠点
新規参入に関する情報収集・戦略立案を進める
○さらに、海外の保険マーケットについても、将来の収益基盤として
着実に布石を打ってまいります。
とりわけ高い成長の見込まれるアジアにおいては、すでに中国、タイ
でそれぞれ事業を展開しております。
中国の広電日生は、この4月に初めての支店を杭州に開業し、また、
タイのバンコクライフについては、好調な業績を背景に株主配当を
得られるようになってきたことから、昨年10月、
出資比率を25%まで高めました。
○今後は、この3月にシンガポールに開設した駐在員事務所を
アジアにおける戦略拠点として、東京本部と連携しながら、
新規参入や事業展開に関する情報収集や戦略立案を進めてまいります。
41
収益力強化の取組④(資産運用分野)
◆平成19年度のマーケット環境見通し
【国内株価(日経平均)】
【国内金利(新発10年国債)】
2.2
2.0%
20,000
19,000 円
2.0
18,000
1.8
1.65%
17,287 円
16,000
1.6
H18/9末
H19/3末
H19/9末
1.4
H20/3末
【海外金利(米国10年国債)】
H18/9末
H19/3末
H19/9末
14,000
H20/3末
【為替(円/ドル)】
5.5
125
118.05 円
120
5.0
4.64%
115
4.5%
H18/9末
H19/3末
H19/9末
4.5
4.0
H20/3末
113 円
H18/9末
H19/3末
H19/9末
110
105
H20/3末
○平成19年度のマーケット環境見通しは、国内金利は、
追加利上げを背景に上昇圧力がかかるものの、継続的利上げはない
と見ており、長期金利の上昇は限られたものと予想しております。
○足元、国内金利は欧米金利の上昇・日銀の早期利上げ観測の強まり
から、2%をうかがう水準まで急上昇しておりますが、機械受注、
所得、物価などの足踏みを考えると、一時的な動きであると考えて
おります。金利の本格的な 水準調整は、やはり、景気の堅調さが
物価等に波及する年度後半になるものと見ております。
○国内株価は、企業収益が緩やかな景気回復の継続と、
設備投資減税などを追い風に、増益基調を維持することが予想され、
緩やかに上昇していくと見込んでおります。
○一方、米国金利は、米国経済の減速を受けて、低下を見込んで
おります。
○また、為替については、当面は円買いの材料が見当たらないこと
から、現在とほぼ同水準での推移を予想しておりますが、今年度中
には米国の景気鈍化を受けた円高局面もあると見込んでおります。
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収益力強化の取組④(資産運用分野)
◆平成19年度運用計画
ALMの考え方を基本に円金利資産と
それ以外にバランスよく対応
円金利資産
円金利以外の資産
貸付金
内外株式
スプレッド水準等に留意
して貸出を実施
横ばい
微増
オープン
国内債券
社債・ABS等を含め
残高を積み増し
+5,000
億円
+5,000億円
微減
外債
為替、金利の動向に 留意しながら、積み増し
+1,000
億円
+1,000億円
ヘッジ
外債
割安局面を中心に残高を
積み増し
不動産
ヘッジコストが高位で推
移する中、慎重に対応
個別案件に応じて柔軟に
対応
微増
○これらを受け、平成19年度の運用計画は、お客様へお約束した
利回りを、長期にわたり安定的に確保することを第一義に、
中長期的に安定したインカム収入が得られる公社債などの円金利
資産に配分するとともに、その他の株式・外国証券についても、
相場動向を見ながらバランスよく対応していく方針です。
○まず、貸付金ですが、引き続き企業の資金需要に対応して、
リスクに応じたスプレッドを確保した貸出を行い、
残高をほぼ横ばいと見込んでおります。
○国内債券については、5,000億円の積み増しを計画し、
事業債・ABSなど信用スプレッドの取れるものへの投資に
ついては、引き続き前向きに取り組んでまいります。
○ヘッジ外債については、ヘッジコストが高い水準で推移している
ことをふまえ、現在の局面では新たな投資は抑制するため、
償還等による微減を見込んでおります。
43
収益力強化の取組④(資産運用分野)
◆平成19年度運用計画
ALMの考え方を基本に円金利資産と
それ以外にバランスよく対応
円金利資産
円金利以外の資産
貸付金
内外株式
スプレッド水準等に留意
して貸出を実施
横ばい
微増
オープン
国内債券
社債・ABS等を含め
残高を積み増し
+5,000
億円
+5,000億円
外債
為替、金利の動向に 留意しながら、積み増し
+1,000
億円
+1,000億円
ヘッジ
外債
割安局面を中心に残高を
積み増し
不動産
ヘッジコストが高位で推
移する中、慎重に対応
微減
個別案件に応じて柔軟に
対応
微増
○内外株式については、引き続き、個別銘柄毎に成長性や
株主還元状況などに着目した投資を行い、残高については、
中長期的なポートフォリオの収益性向上の観点から、
個別に割高・割安を吟味した上で、積み増してまいります。
○オープン外債については、為替・金利の動向に留意しながら
1,000億円積み増していく計画です。
○不動産については、基本的には個別案件に応じて柔軟に対応して
まいりますが、新規優良物件の取得やリニューアル等の計画を
推進してまいります。
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収益力強化の取組④(資産運用分野)
クレジット投融資の強化
着実にスプレッド収益を積み上げ
新しい資産運用領域への投資拡大
中長期的に高い収益性が見込める
資産への投資を拡大
投資対象
投資対象
国内社債
海外社債
プライベート
エクイティ
ヘッジファンド
ABS
エマージング
市場
平成19年3月末残高:3兆4,000億円程度
平成19年3月末残高:3,000億円弱
⇒ 中長期的に投資を拡大
⇒ 将来的に1兆円まで拡大
積極的な収益拡大
金融投資部新設(平成19年3月)
○当社はこれまで、ALMに基づく円金利資産の長期化や、
株式、外国証券などの資産への中長期的な視点での投資を行って
まいりましたが、今後は、これらの取組に加え、
収益力向上を図る観点から「クレジット投融資の強化」と
「新しい資産運用領域への投資拡大」にも取り組んでまいります。
○まず、「クレジット投融資の強化」ですが、今後のインカム収益の
向上や、保険商品の競争力向上のためには、内外のクレジット
投融資の強化による着実なスプレッド収益の積み上げが必要と考え、
内外社債やABSなどへの投資を行ってまいります。
直近の残高は3兆4,000億円程度ですが、
中長期的に投資を拡大していきたいと考えております。
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収益力強化の取組④(資産運用分野)
クレジット投融資の強化
着実にスプレッド収益を積み上げ
新しい資産運用領域への投資拡大
中長期的に高い収益性が見込める
資産への投資を拡大
投資対象
投資対象
国内社債
海外社債
プライベート
エクイティ
ヘッジファンド
ABS
エマージング
市場
平成19年3月末残高:3兆4,000億円程度
平成19年3月末残高:3,000億円弱
⇒ 中長期的に投資を拡大
⇒ 将来的に1兆円まで拡大
積極的な収益拡大
金融投資部新設(平成19年3月)
○また、「新しい領域への投資拡大」については、
プライベートエクイティ、エマージングマーケット、
ヘッジファンドなど、従来の伝統的資産と相関が低く、
中長期的に高い収益性が見込める資産への投資を拡大したいと
考えております。
直近の残高は3,000億円弱ですが、今後、投資環境に応じて
積み上げを図り、残高を1兆円規模まで拡大していきたいと
考えております。
○当社は、自己資本3兆2,000億円という強力なリスクバッファー
を背景に、積極的な収益拡大に取り組んでおり、
この取組を推進する観点から、平成19年3月に「金融投資部」を
新設し、既存組織の中で分散していた投融資機能・ノウハウ・人材
などを集約しております。
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収益力強化の取組⑤(事務システムインフラ分野)
支払問題を機に基幹システムを見直し
「新統合システム」
「事業の再構築」
平成23年稼動
お客様と当社の
経営環境の変化
永続的関係の構築
サービスに対するニーズの高まり
医療・年金制度の改革
情報伝達技術の進展
契約管理
サービスチャネル
引 受
商品
事務体制
お客様との関わり方を
ゼロベースで見直すべき時期
支 払
システム基盤
○総額1,500億円のシステム投資の中で開発中の「新統合システム」
について説明いたします。
当社は、今回の支払問題を機に、事業の土台である基幹システムを
抜本的に見直すことといたしました。
○「新統合システム」と名づけたこの開発プロジェクトは、お客様対応力を
飛躍的に高めるための「事業の再構築」とも呼ぶべきプロジェクトであり、
平成23年の完成を目指しております。
○保険業界を巡る経営環境は大きく変化しており、例えば、
・支払問題でも明らかになった、サービスに対するニーズの高まり、
・急速に進む医療制度、年金制度の改革、
・インターネットを軸とした情報伝達技術の進展
などをふまえ、お客様への関わり方をゼロベースで見直すべき時期に
来ております。
○お客様と当社が、保険契約を通じて永続的な関係を築くことができる
新たなビジネスモデルの構築を目指しております。
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収益力強化の取組⑤(事務システムインフラ分野)
支払問題を機に基幹システムを見直し
「新統合システム」
「事業の再構築」
平成23年稼動
お客様と当社の
経営環境の変化
永続的関係の構築
サービスに対するニーズの高まり
医療・年金制度の改革
情報伝達技術の進展
契約管理
サービスチャネル
引 受
商品
事務体制
お客様との関わり方を
ゼロベースで見直すべき時期
支 払
システム基盤
○現在は、お客様と当社を結ぶ商品のあり方について検討を行って
おりますが、今後は、商品のあり方を起点に、サービスチャネル、
引受・支払、契約管理、事務体制、システム基盤など、保険の入口から
出口にいたる一貫した視点に立って検討を進めてまいります。
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