Ⅰ平成 25 年度公益財団法人沖縄県保健医療福祉事業団事業報告書 1 事業概要 平成 25 年 4 月 1 日付けで公益財団法人の移行登記を行った沖縄県保健医療福祉事 業団は、事業団設立の趣意書に則り、かつ、新公益法人制度の趣旨を踏まえて、健 康づくり運動普及啓発事業、臓器移植推進事業、ファミリーハウス事業、勤労者福 祉事業の 4 つの公益目的事業を柱として各事業を効果的に推進した。 当事業団は、設立当初より県民一人ひとりが健やかで心豊かに生活できるよう、 栄養・運動・休養のバランスがとれた健康づくりで長寿県を維持・継承していくこ とを目標に掲げ事業に取り組んできた。しかし、平成 22 年の都道府県別生命表にお いて沖縄県の全国順位は男性 30 位、女性 3 位へと大きく後退した。今や「健康長寿 県沖縄」の復活は何より重要な課題となっている。この課題に対して、健康づくり 運動普及啓発事業では、従来の事業に加えて、食育活動推進団体との連携による地 域での調理実習やホームページで食事のカロリーや栄養バランスのチェックを行う 「長寿復活カロリーチェック∼上手に選んだらいいさぁ∼」の新たなサイトを作成 するなど「食」を通しての行動変容を図る事業に力を注いだ。 臓器移植推進事業では、移植コーディネーター受託事業や移植推進の普及啓発事 業等のほかに、特に当年度は日本臓器移植ネットワークからの助成を受け、企業の 社会貢献活動としての協力を得て、臓器提供意思表示の啓発及び促進を目的とした 「グリーンリボンキャンペーン沖縄」を積極的に展開した。 ファミリーハウス事業では、離島など自宅から遠く離れた本島の医療機関で治療 を受ける子どもや付添い家族の経済的な負担軽減を図り、心身ともに安らぐことが できる施設を目指して宿泊施設「がじゅまるの家」の管理運営を行った。開所 6 年 目の利用者数は 4,392 人、稼働率は 71.6%となった。 勤労者福祉事業では、勤労者の福祉の向上等に取り組む団体が行う就労支援に対 して必要経費を助成し、求職者の就労を支援することで労働者福祉の向上を図った。 平成 25 年度事業の概要は以下のとおりである。 (1) 健康づくり運動普及啓発事業 ア 健康づくりイベントの開催 イ 健康づくり情報の提供 ウ スマートライフサポート事業 エ 助成事業 (2) 臓器移植推進事業 ア 臓器移植コーディネーター受託事業 イ 医療機関の移植医療体制整備事業 ウ 県民への普及啓発事業 エ 日本臓器移植ネットワーク助成事業 オ 助成事業 カ 賛助会の募集 (3) ファミリーハウス事業 (4) 勤労者福祉事業 (5) 現有資産の活用 (6) 資金運用 -1- 2 事業実績 (1) 健康づくり運動普及啓発事業 ア 健康づくりイベントの開催 (ア)「いきいき健康あいらんどフェスタ」の開催 健康長寿の沖縄県を復活するためには、健康づくりに対する若年層の意 識改善が重要である。そこで、20 代に人気のあるお笑いの要素を盛り込ん だ「いきいき健康あいらんどフェスタ 2014」を開催し、健康情報を提供し た。参加者数 延べ 1,612 人 ・日 時:平成 25 年 11 月 10 日(日)12:00∼16:00 ・場 所:てんぶす那覇 ・内 容: テンブス前広場 ダンスパフォーマンス等を披露するステージやミニ体力 測定、健康相談コーナーを設置した。 テンブス 3 階 栄養バランス測定、筋力バランスチェック、ミニワークシ ョップ(スムージー作り)のほかに寝具選びや足の計測体 験を実施した。 テ ン ブ ス ホー ル 生活習慣病予防フォーラム(講師:医師 田仲秀明) やお笑いライブ、お楽しみ抽選会を行った。 (イ)「健康づくりライブトーク」の開催 県民の健康づくりの動機づけになることを期待し、平成 25 年度は 元気 なカラダづくりは、運動・食事・笑いのバランスで をテーマに琉球新報 社と共催で「健康づくりライブトーク 2013」を開催した。参加者数 700 人。 ・日 時:平成 25 年 11 月 24 日(日)14:00∼16:00 ・場 所:ロワジールホテル那覇 天妃の間 ・内 容: 【第 1 部】講演「∼マコのスポーツ快汗リポート∼ いろんなチャレンジしてみませんか」 講師 益子直美(スポーツキャスター、 元バレーボール女子日本代表選手) 【第 2 部】講演「食を変えると人生が変わる」 講師 昇 幹夫(医師、日本笑い学会副会長) (ウ)「こころの健康づくりトーク」の開催 青・壮年期のメンタルヘルス対策として、沖縄タイムス社と共催し 心の バランスを整えて 頑張りすぎない生き方を をメインテーマに専門家等に よる「こころの健康づくりトーク 2014」を開催した。参加者数 770 人 ・日 時:平成 26 年 2 月 2 日(日)13:00∼15:40 ・場 所:ロワジールホテル那覇 天妃の間 ・内 容: 【アトラクション】ちいさな演奏会 ヴァイオリン&ピアノ(チェンバーオーケストラ イオ ) 【第 1 部】講演「頑張りすぎない∼心と体が限界になる前に∼」 講師 音無美紀子(女優) 【第 2 部】講演「自律神経を整える」 講師 小林弘幸(順天堂大学医学部附属順天堂医院 総合診療科・病院管理学教授) -2- (エ)「県民健康フェア」の開催 県民の健康づくりに対する意識の向上と取り組みを促すことを目的に沖 縄県医療保健連合(なごみ会)と連携して「県民健康フェア 2013」を開催 した。 ・日 時:平成 25 年 8 月 18 日(日)12:00∼16:00 ・場 所:コンベンションセンター展示場 ・参加者数:延べ 1,000 人 (オ)食育活動プロモーション事業(委託事業) 沖縄県食生活改善推進員連絡協議会と連携し、健康づくりの視点から体 験型食育(調理実習)を推進した。 ・期 間:平成 25 年 7 月∼平成 26 年 2 月 ・地 域:今帰仁村外 6 市町村 ・回 数:11 回 イ 健康づくり情報の提供 (ア)「いきいき健康あいらんど」の発行 健康情報誌「いきいき健康あいらんど」を年 4 回(7 月、10 月、12 月、3 月)各 7,000 部発行し、公的機関、金融関係、事業所、病院等へ配布した。 モノレール各駅に無料配布コーナーを設置し、モノレールを利用する勤労 者、学生、主婦など一般への配布も行った。 また、昨年度に引き続き、沖縄県市町村職員共済組合が組合員への配布用 として「いきいき健康あいらんど」28 号∼31 号(各 1,000 部×4回)を追 加印刷した。 平成 25 年度の各号の特集テーマは以下のとおりである。 Vol.28 長寿県復活プロジェクト お酒から肝臓を救え! Vol.29 長寿県復活プロジェクト ロコモを知る!防ぐ! Vol.30 長寿県復活プロジェクト 沖縄クライシス∼健康長寿崩壊の真実∼ Vol.31 長寿県復活プロジェクト 腸と脳 腸とこころ の深∼いカンケイ (イ) 健康情報発信(ホームページ) ホームページでイベント案内やウォーキングガイド、 「いきいき健康あい らんど」の掲載等、県民の健康づくりを支援するための情報を発信した。 平成 25 年度は栄養情報第二弾として毎日の食事内容(栄養素や摂取カロ リー)が確認でき、ゲーム感覚で楽しみながら健康チェックができる「長寿 復活カロリーチェック∼上手に選んだらいいさぁ∼」を作成した。 (ウ)マスメディアの活用 a 新 聞 年 2 回開催される健康づくり講演会の内容を多くの県民へ提供するため 新聞紙面(1 ページ)を活用した。 ・健康づくりライブトーク 2013 琉 球 新 報 平成 25 年 12 月 1 日掲載 ・こころの健康づくりトーク 2014 沖縄タイムス 平成 26 年 2 月 16 日掲載 -3- bラジオ (a) 「ラジオいきいき健康あいらんど」の制作・放送 専門医の監修の下、健康づくりに関する情報提供の 5 分間番組(各局 週 2 回放送)を制作し、6 ヶ月間放送した。 ・放送期間:平成 25 年 9 月 1 日∼平成 26 年 2 月 28 日 ・放送局:琉球放送(月火) 、ラジオ沖縄(火水)、FM沖縄(木金) ・月間テーマ:9 月「胃腸の健康」、10 月「ロコモティブシンドローム」、 11 月「メタボリックシンドロローム」 、12 月「肝臓」 、 1 月「冬と呼吸器」 、2 月「こころの健康」 (b) 「健康づくり啓発ラジオCM」の制作・放送 沖縄県の健康課題(食生活の見直し、運動の習慣化により肥満者を 減少させる。 )を意識してもらうためのラジオ CM(20 秒 8 タイプ)を 制作し、放送した。 ・放送期間:2 ヶ月(9 月健康増進普及月間、2 月生活習慣病予防月間) ・放 送 局:琉球放送、ラジオ沖縄、FM沖縄 ・放送本数:出勤退勤時間を中心に 741 本放送 (c)「こころの健康づくり啓発ラジオCM」の放送 過度のストレスからこころの健康が損なわれ、うつやうつ病などを 引き起こさないために一人で悩まず相談しようと呼びかけるラジオ CM (20 秒 4 タイプ)を放送した。ナレーターにスポーツコメンテーター の川平慈英を起用し、働き盛りの同世代への共感と優しさを込めた内 容とした。 ・放送期間:平成 25 年 10 月 1 日∼11 月 30 日 ・放 送 局:琉球放送、ラジオ沖縄、FM沖縄 ・放送本数:出勤退勤時間を中心に 637 本放送 ウ スマートライフサポート事業(講師派遣) (ア)地域、職域における指導 地域、職域での健康づくり運動の定着化を図るため、市町村や事業所等の 健康づくり講座へ講師を派遣し、実践指導を行った。 a今帰仁村食生活改善推進員養成講座(食改対象/運動指導) ・開催日:平成 25 年 6 月 19 日 ・場 所:今帰仁村保健センター ・参加者数:40 人 b中部地区婦人連合会研修(会員対象/運動指導) ・開催日:平成 25 年 6 月 29 日 ・場 所:健康文化村カルチャーリゾートフェストーネ(宜野湾市) ・参加者数:60 人 c 八重山保健所健康づくりリーダー研修(食改対象/保健・栄養・運動指導) ・開催日:平成 25 年 6 月 30 日 ・場 所:与那国町保健センター ・参加者数:23 人 d恩納村婦人会リーダー研修(会員対象/運動指導) ・開催日:平成 25 年 9 月 1 日 ・場 所:ホテルムーンビーチ -4- ・参加者数:47 人 e 読谷村婦人会文化講座(会員対象/運動指導) ・開催日:平成 25 年 9 月 13 日 ・場 所:読谷村文化センター ・参加者数:45 人 f那覇市食生活改善推進員協議会研修(食改対象/運動指導) ・開催日:平成 25 年 9 月 25 日 ・場 所:那覇市保健センター ・参加者数:16 人 g浦添市食生活改善推進員養成講座(食改対象/運動指導) ・開催日:平成 25 年 9 月 27 日 ・場 所:浦添市保健相談センター ・参加者数:11 人 h沖縄気象台健康づくり講座(職員対象/栄養・運動指導) ・開催日:平成 26 年 3 月 3 日 ・場 所:沖縄気象台 ・参加者数:20 人 i 沖縄市「ヘルシーおきなわシティ 2010 37 運動」 (市民対象/運動指導) ・開催日:平成 26 年 3 月7日 ・場 所:諸見里公民館 ・参加者数:21 人 j北谷町健康スマートライフセミナー(食改対象/保健・運動指導) ・開催日:平成 26 年 3 月 10 日 ・場 所:北谷町保健相談センター ・参加者数:10 人 (イ)スマートライフセミナー(受託事業) a スマートライフセミナー 各共済組合の組合員とその配偶者を対象に生活習慣病の予防を目的と した保健・栄養・運動の一日実践型セミナーを開催した。 (a)公立学校共済組合沖縄支部 ・平成 25 年 7 月 25 日 対象:全地区 参加者数:65 人 ・平成 25 年 7 月 26 日 対象:全地区 参加者数:68 人 ・平成 25 年 8 月 6 日 対象:全地区 参加者数:66 人 (b)沖縄県市町村職員共済組合 ・平成 25 年 7 月 17 日 対象:全市町村 参加者数:47 人 ・平成 25 年 7 月 19 日 対象:全市町村 参加者数:64 人 b栄養講座 公立学校共済組合沖縄支部が主催する「生涯生活設計セミナー」にお いて、食に対する意識を高め、生涯を通じて健康的な食生活が実現でき るよう栄養講座を開催した。平成 25 年 8 月 7 日∼9 日の計 3 回で 210 人 が参加した。 c長寿ライフセミナー 後期高齢者医療制度の被保険者を対象に、それぞれのレベルに応じた健 康の維持、増進を図るため、保健・栄養・運動に関しての情報を得る機 -5- 会としてセミナーを開催した。 ・受託先:沖縄県後期高齢者医療広域連合 ・平成 25 年 10 月 10 日 参加者数:54 人 オ 助成事業 (ア)市町村健康づくり運動実践活動助成 市町村が実施している健康づくり事業を支援するため、全市町村を対象に 助成応募者を募り、審査のうえ事業費の 10 分の7(限度額 30 万円)の助成 を行った。 平成 25 年度の助成事業実施市町村は宜野湾市外 8 市町村であった。 市町村名 1 宜野湾市 助成対象 事 業 地域健康 づくり 支援事業 開催日 H26.3.2 事業内容 「健康ぎのわん21」計画の 全ての市民が健やかに暮らすこ とができる社会 を目指して、市民に運動習慣を定着させるた めにウォーキング大会が開催された。 はごろもコース(5.5km)、ねたてコース(2.5km) 会場/宜野湾市立グラウンド、参加者数/1,299 人 2 南大東村 うふあがり 歩け歩け運動 2013 H25.12.15 3 中 城 村 中城健康応援 プロジェクト H25.8 ∼H26.2 4 今帰仁村 今帰仁村 健康づくり 教室 H25.7 ∼H25.12 肥満と運動不足を解消するための運動習慣づくりの一環とし てウォークラリーを開催。併せて、管理栄養士が考案した 540kcal のヘルシー弁当を試食し、健康的な一食分の目安を確 認してもらった。参加者数/232 人 住民の健康づくりを支援するために食事・運動に関する教室の 開催と専門家を招いての健康講演会が開催された。 参加者数/栄養教室(6 回)81 人、ハッピーボディー教室(12 回)209 人 健康講演会 30 人 運動嫌いな人にニコニコペースの運動等を通して、運動する喜 びや楽しむきっかけを提供することを目的に県内外から著名 な講師を招いて「じょーい、JOY健康教室」が開催された。 会場/今帰仁村民体育館等、参加者数/182 人 5 南 城 市 南城市 健康づくり 推進員等 育成事業 H25.10. ∼H26.3 健康づくり推進員等の資質の向上を図るとともに健康づくり 事業のボランティア活動の楽しさを認識してもらうために研 修会が実施された。参加者数 53 人 H25.10 ∼H26.2 住民の健康意識を高めるために「福祉まつり」において栄養講 座、歯科衛生講座、運動教室が開催された。また、生活習慣病 を予防するために健康ウォーキング大会、健康料理教室も開催 された。 参加者数/栄養講座外 2 計 512 人、健康料理教室(2 回)44 人、 健康ウォーキング大会 121 人 6 本 部 町 本部町 健康づくり プロジェクト 7 与那原町 よなばる てくてく ウォーク 2014 H26.2.2 8 豊見城市 ウォーキング 推進事業 H25.6 ∼H25.12 9 伊是名村 第7回 伊是名村 健康フェア H25.11.9 ウォーキングを通して、町民の体育・スポーツ意識の向上と健 康づくりを推進し、参加者相互の交流を図りながら、健康で明 るい町づくりを目指すことを目的として実施された。 参加者数/ファミリーコース(3 ㎞)124 人、マリーナコース(5km)82 人、 よくばりコース(7㎞)139 人 生活習慣病予防のためにウォーキングを推進し、運動の習慣化 が図られた。 参加者数/ウォーキング教室(4 回開催)53 人、 ウォーキングイベント(平成 25 年 11 月 9 日開催)92 チーム 418 人参加 村民の健康づくり活動を推進し、健康について自覚するきっか けの場となることを目的に健康フェアが開催された。 事業内容/健康講話、食育・調理実習、がんじゅう体操体験、は り、マッサージ体験等 参加者数計/延べ 511 人 -6- (イ)健康づくり運動実践活動団体助成 広く県民の健康づくりに寄与するため、地域で健康づくり実践活動を継続し ている団体に対し、事業経費の助成(限度額 30 万円)を行った。助成を希望 する団体を公募し、審査した結果、平成 25 年度は 5 団体に助成した。次表の とおりである。 団体名 助成対象事業名 開催日 事業内容 日本健康運動 1 指導士会 沖縄県支部 第6回 県民健康公開講座 H25.12.1 「今日から始める明日への健康」をテーマに健康づ くり普及のための公開講座(運動体験、体力測定、 運動相談等)が行われた。 会場/北谷運動公園、参加者数/860 人 沖縄県 2 薬剤師会 在宅医療について の薬剤師参画への 啓蒙・啓発活動 H25.9 ∼H26.3 在宅医療に薬剤師が参画している旨のポスター・チ ラシを作成し、各薬局、医療機関、在宅医療包括支 援センター、お薬相談会等で掲示及び配布を行い、 県民の健康管理を支援した。 3 沖縄県 整形外科医会 「運動器の 10 年」 H25.10.8 世界運動市民セミナー 4 沖縄県 歯科衛生士会 第 20 回 「歯りきり元気 いい歯の日」 5 南城市 津波古自治会 ラジオ体操による 住民健康意識向上 対策事業 H25.11.4 H25.4 ∼H26.3 10 月 8 日の「骨と関節の日」にちなみ、運動器の健 康維持の重要性を啓蒙するため ロコモティブシン ドローム をテーマに市民セミナーが開催された。 会場/沖縄県立博物館、参加者数/80 人 「いい歯の日」(11 月 8 日)にちなんで歯周予防や 口腔ケア等の正しい知識の普及啓発としてイベント を開催。参加者にはスタンプラリー形式で咬合力検査やは みがき粉づくりなどの各コーナーを回ってもらっ た。 会場/サンエー経塚シティ、参加者数/650 人 津波古自治会を日本一の健康なムラにすることや地 域住民の健康意識を向上させる目的で早朝のラジオ 体操の継続実施や参加を呼びかけるチラシ(体育部 ニュース)を作成し、配布した。 (2)臓器移植推進事業 (腎臓移植の状況) 沖縄県における慢性透析患者は毎年増加し、平成25年12月末現在では約 4,300人(全国約31万人) 、特に糖尿病による透析患者数は増加の一途をた どっており、その内約255人(平成26年3月現在)が(公社)日本臓器移 植ネットワークに献腎移植希望登録を行っている。 平成9年に臓器の移植に関する法律が施行されてから、平成22年7月17 日に臓器移植改正法が施行されるまでの約13年間で、脳死下臓器提供件数は 86例(全国データ)でしたが、臓器移植改正法の施行後は急増し、全国で平 成23年度44例、平成24年度45例、平成25年度は47例の脳死下臓器 提供があった。しかしながら、本県においては、脳死患者からの臓器提供はま だ1例も実施されていない。 ア 臓器移植コーディネーター受託事業 沖縄県から臓器移植連絡調整者設置事業の委託を受け、臓器移植コーディネ ーターを設置し、移植に関わる医療機関の医師等との情報交換並びに移植医療 の普及啓発の強化を図った。 (ア)臓器提供者(ドナー)発生時の対応(あっせん業務) 平成25年度の本県における心臓停止後の臓器移植(腎臓)は3件あり、 県内では、1人の臓器提供者(ドナー)から2人に、また県外からの提供によ り1人に移植が行われた。 -7- 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月 10 月 11 月 12 月 1 月 2 月 数字:件数 3 合計 月 情報数 1 0 0 4 0 2 1 0 0 2 0 1 11 移植数 0 0 0 2 0 1 0 0 0 0 0 0 3 (イ)臓器移植推進委員会の開催 臓器移植医療の専門的立場からの指導助言を行い、臓器の移植医療に対応 できる組織体制を構築する必要があることから、専門医による推進委員会を 前年度に引き続き開催した。 イ 移植医療機関の移植医療体制整備事業 (ア)病院啓発 県内医療機関を、延べ186回巡回し、移植関連情報の提供や院内体制の 充実に努めた。 (イ)臓器提供についての調査 当年度は、下記の4病院で調査を実施した。 浦添総合病院(2月17日∼2月20日) 豊見城中央病院(2月25日∼28日) 那覇市立病院(3月5日∼3月10日) 沖縄県立中部病院(3月13日∼3月20日) (ウ)臓器提供の現場を知るセミナーの開催 臓器提供の増加のため、死生観やコミュニケーションスキルの講義を通し て課題である急性期における終末期医療の場面で活動できる医療スタッフの 育成を目指し、セミナーを開催した。 「急性期における終末期医療セミナー」 開催日時:平成25年11月13日(水)午前11時∼14日(木)午前12時 開催場所:喜瀬ビーチパレスホテル 参 加 者:31人 (エ)臓器移植講演会の開催 臓器移植についての理解を深めるため、各医療機関と連携し、臓器移植講 演会を開催した。 開催日時:平成26年1月26日(日) 午後1時30分∼午後4時 開催場所:沖縄県南部医療センター・こども医療センター講堂 参 加 者:35人 講演内容:講演「急性期医療現場において終末期を迎える患者家族へのケア」 講師 宇都宮 明美(聖路加看護大学 准教授) 講演「日本の移植医療の発展を阻むものは何か」 講師 吉開 俊一(新小倉病院 脳神経外科医師) 臓器提供現場のロールプレイ -8- (オ)移植医療セミナー(TPM)への派遣 移植医療推進のため、臓器提供者(ドナー)の発見、脳死診断、ドナー家 族へのアプローチ法等を学習するセミナーへ救急医等の専門家を派遣した。 派 遣 先:スペイン バルセロナ 派 遣 者:高良 剛ロベルト(沖縄県立中部病院 地域・救命救急科部長) 研修期間:平成25年11月4日(月)∼8日(金) ウ 県民への普及啓発事業 (ア)臓器提供意思表示カードの配布及び所持・意思表示欄への記載推進 臓器提供意思表示カードの所持及び意思表示欄への記載を推進するため、 県、市町村及び関係機関の協力を得てカードの設置や健康保険証、運転免許 証等への記載推進について普及啓発を行った。 ・ 意思表示カードの補充:市町村、各銀行支店等へカードの補充を行った。 ・ レンタカー協会加盟店へ「グリーンリボンドライバーステッカー」配布を行った。 ・ 沖縄県薬剤師会加盟薬局への意思表示カード等資料の設置を行った。 ・ 「グリーンリボン沖縄∼臓器提供意思表示∼」をテーマとして、第 25 回沖縄 県広告美術コンクールを開催してもらった。 ・新聞広告を「臓器提供意思表示欄」への記載推進のため、年間を通して 行った。 琉球新報・・・152回 沖縄タイムス・・・52回 (イ)臓器移植推進月間(10月)行事 毎年10月に実施している「臓器移植普及推進月間行事」を沖縄県、 (財) 沖縄県アイバンク協会、 (一社)沖縄県医師会、 (一社)沖縄県腎臓病協議会、 沖縄県臓器移植推進協議会、 (公社)日本臓器移植ネットワークなどとの共催 により次のとおり実施した。 a 臓器移植を知るシンポジウム2013の開催 テ ー マ: 「知ることで 明日がつながる 命がある」 開催日時:平成25年10月20日(日) 午後2時∼午後4時 開催場所:浦添市てだこ小ホール 参 加 者:204人 内 容 【授賞式】 公募によって選ばれたシンポジウムキャッチフレーズ作品及び「私の 窓から」の優秀作品への授賞式を行った。 【基調講演】 「未来を見つめて∼腎移植という選択∼」 講師:大田 守仁(豊見城中央病院 外科医師) 【移植者体験発表】 「私の移植体験∼もう一つの誕生日∼」 講師:町田 仁実 【ミニコンサート】 な っ ち ぃ natchy 沖縄の現役高校生シンガー 【質疑応答】 和氣 亨(県立南部医療センター 医師) -9- 平川 大田 松田 達二(沖縄県臓器移植コーディネーター) 守仁(豊見城中央病院 外科医師) 瞳(沖縄県立中部病院 臓器移植レシピエンコーディネーター) (ウ)移植医療へのメッセージ「私の窓から」作品展の開催 シンポジウム会場や公的機関において、作品展を開催し、移植医療の尊さ について県民へ啓発を行った。 ・沖縄県庁県民ホール:平成25年10月7日(月)∼11日(金) ・浦添市てだこ小ホール(臓器移植を知るシンポジウム) : 平成25年10月20日(日) ・沖縄県立中部病院:平成25年10月29日(火)∼11月15日(金) (エ)イベントの活用 臓器提供意思表示カード及びパンフレットの配布を下記のとおり行った。 「ピースフルラブロックフェスティバル」 開催日時:平成25年7月13日(土)∼14日(日)午前12時∼ 開催場所:沖縄市野外ステージ 「沖縄全島エイサーまつり道ジュネー」 開催日時:平成25年8月30日(金)午後6時∼ 開催場所:コザミュージックタウン前 「第25回沖縄県広告美術コンクール」 開催日時:平成25年10月12日(土)∼13(日)午前10時∼ 開催場所:サンエー那覇メインプレス 「琉球ゴールデキングス主催試合」 開催日時:平成25年10月13日(日)午後4時∼ 開催場所:沖縄市営体育館 「ものづくりフェスタ」 開催日時:平成25年11月9日(土)∼10日(日)午前10時∼ 開催場所:波の上うみそら公園 エ 日本臓器移植ネットワーク助成事業(単年度事業) (ア) 地域意思表示推進助成事業 ・ ブックカバー広告 対象者:新書・文庫本の購入者及び書店来訪者 実施場所:ジュンク堂(那覇店)、Books きょうはん(美浜店・やいま店・ 宮古南店・とよみ店・安謝店)宮脇書店(那覇国際通り店・ うるまシティプラザ店)、戸田書店 ・ Uバッグ広告 対象者:大手スーパー及び薬局の利用者 実施場所:イオン琉球(那覇店・北谷店・具志川店・名護店・南風原店) 沖縄県薬剤師会加盟薬局 600 店舗 ・ レーシートロール広告 対象者:ドライバー(燃料給油者) 実施場所:永山石油株式会社サービスステ−ション(高原サービスステ ーション・泡瀬サービスステーション・コザ゙中央サービスス テーション・運動公園サービスステーション) - 10 - (イ) 地域臓器移植情報提供事業 ・ 「臓器移植を知るシンポジウム in 宮古島」の開催 開催日時:平成26年1月18日(土) 午後2時∼午後4時 開催場所:宮古島中央公民館大ホール 参 加 者:49人 内 容:講演「沖縄県の献腎移植の現状」 講師 平川 達二(沖縄県移植コーディネーター) 講演「移植を受けようと思った時に、知っておきたいこと」 講師 宮里 均(沖縄県立中部病院 腎臓内科医師) 講演「みんなで知ろう! 腎移植∼最新の移植事情」 講師 大田 守仁(豊見城中央病院 外科医師) オ 助成事業 (ア)組織適合性検査の助成 沖縄県立中部病院で、組織適合性検査を受けた臓器移植希望者29人に対 して、一人2万円の助成を行った。 (イ)沖縄県腎臓病協議会への助成 沖縄県腎臓病協議会が実施するQOL向上を目指した学習会や講演会等費 用の一部を助成した。 カ 賛助会員の募集 賛助会員(1口:3万円)加入の協力を、医療機関及び企業団体等に呼びかけ たところ、21団体から22口、66万円の会費収入があった。 - 11 - (3)ファミリーハウス事業 離島など遠隔地から「南部医療センター・子ども医療センター」等に入院又 は受診する難病等の子どもや付添い家族のための滞在施設として、ファミリーハ ウス「がじゅまるの家」の運営を NPO 法人「こども医療支援わらびの会」に委託 して行い、病児及び家族の経済的負担や精神的不安の解消に努めた。平成 25 年 度の稼働率や利用者数等は次のとおりである。 ファミリーハウス「がじゅまるの家」利用状況 利 用 者 数(人) 営業 月 利用室数 稼動率 沖 縄 県 日数 県外 合計 本島 離島 計 4 30 142 47.3% 71 94 165 103 268 5 31 214 69.0% 63 140 203 110 313 6 30 221 73.7% 39 209 248 177 425 7 31 255 82.3% 52 244 296 172 468 8 31 227 73.2% 21 213 234 149 383 9 30 208 69.3% 32 161 193 87 280 10 31 257 82.9% 38 190 228 171 399 11 30 265 88.3% 41 282 323 137 460 12 31 210 67.7% 67 155 222 107 329 1 31 253 81.6% 72 170 242 237 479 2 28 187 66.8% 24 130 154 116 270 3 31 174 56.1% 26 178 204 114 318 2,613 計 365 71.6% 546 2,166 2,712 1,680 4,392 *年度別稼働率 H20:56.7%、H21:57.0%、H22:77.7%、H23:70.1%、H24:71.9%、H25:71.6% 居住地別利用者数(人) 沖 縄 県 2,712 鹿 児 島県 1,029 東 京 都 大 阪 府 55 外 国 48 熊 本 県 福 井 県 39 千 葉 県 24 和歌山県 兵 庫 県 24 三 重 県 20 福 島 県 愛 知 県 14 徳 島 県 12 外 8 県 - 12 - 108 44 24 15 63 香 埼 岐 長 川 玉 阜 崎 計 県 県 県 県 81 41 24 15 4,392 (4)勤労者福祉事業(就労支援事業) 勤労者の福祉の向上等に取り組む団体が行う事業で、地域において勤労意欲の ある者に対する就労の支援に対し、その必要経費を助成した。 ア 助成団体: (公財)沖縄県労働者福祉基金協会(以下「労福協」という。 ) イ 労福協への助成事業 (ア)パソコンセミナー 日 時:1回目 平成 25 年 7 月 16 日(火)∼ 8 月 2 日(金) 2回目 平成 25 年 9 月 6 日(金)∼ 9 月 13 日(金) 3回目 平成 26 年 3 月 10 日(月)∼ 3 月 20 日(木) 場 所:1回目 グッジョブセンターおきなわ 2回目 那覇市母子福祉センター 3回目 PSセンター中部支所 受講者:1回目 15名 2回目 11名 3回目 4名 (イ)ワンデイセミナー ・ふらっとミーティング編∼市場でしゃべり場∼ (PS センター相談者と就労サポートセンタースタッフ等とのミーティング) 日 時:平成 25 年 5 月 7 日(火) 場 所:なは商店塾(旧なはし就職なんでも相談センター) 受講者:13名 ・ ビューティーアップ編 (メイク実習・履歴書作成) 日 時:1回目 平成 25 年 5 月 28 日(火) ・29 日(水) 2回目 平成 25 年 7 月 9 日(火) ・10 日(水) 場 所:1回目 那覇市母子福祉センター 2回目 那覇バスターミナルビル 受講者:1回目 8名 2回目 6名 ・クリニカル・アート編 (クリニカル・アートの体験: 「クリニカル・アート」は創作活動を通 して感性を豊かにするアートプログラムで、メンタルヘルスケアに も活用され、年齢・性別を超えた深いコミュニケーションを実現す るツールとして効果的) 日 時:平成 25 年 10 月 30 日(水) 場 所:グッジョブセンターおきなわ 受講者:14名 (ウ)調理師資格取得準備講習会 実施時期:5月∼6月 場 所:那覇会場、中部会場、北部会場 受 講 者:那覇会場 11名 中部会場 11名 北部会場 18名 - 13 - (エ)介護職員初任者研修 日 時:平成 25 年 10 月 11 日(金)∼12 月 4 日(水) 場 所:講義−グッジョブセンターおきなわ 演習−大庭学園・県総合福祉センター 実習−安謝特養 受講者:19名 (オ)原付免許取得直前講習 日 時:1回目 平成 25 年 6 月 11 日(火)∼ 14 日(金) 2回目 平成 26 年 3 月 24 日(月)∼ 28 日(木) 場 所:1回目 グッジョブセンターおきなわ 2回目 PS中部支所 受講者:1回目 7名 2回目 1名 (カ)相談員スキルアップセミナー 日 時:第1回 平成 25 年 7 月 27 日(土) 第2回 平成 25 年 9 月 28 日(土) 第3回 平成 25 年 11 月 9 日(土) 場 所:第1回 グッジョブセンターおきなわ 第2回 グッジョブセンターおきなわ 第3回 グッジョブセンターおきなわ 受講者:第1回 24名 第2回 24名 第3回 41名 ※ 労福協 就労サポートセンター事業の実施状況 4月∼3月 セミナー・研修名 延べ人数 ① パソコンセミナー ② ワンデイセミナー(就職力アップ) 合格率 就職率 (進路決定者を含む) 298 46.6% 52 85.7% ③ 就職・自立促進講習会 647 ④ 就職・自立促進プレ講習 11 52.0% 調理師資格取得試験準備講習会(南部) 77 64.0% ⑤ 調理師資格取得試験準備講習会(中部) 77 83.0% 調理師資格取得試験準備講習会(北部) 126 58.3% 511 100.0% 50.0% 28 57.1% 71.4% ⑥ 介護職員初任者研修 ⑦ 原付免許取得直前講習 ⑧ 高校生就労意識セミナー 146 ⑨ 夏休み学習支援教室 35 ⑩ 相談員スキルアップセミナー 合 78.9% 423 計 2,431 平均値 - 14 - 64.1% (5)現有資産の活用 ア 事業団が所有する施設(旧健康増進センター)を民間フィットネス事業者 (株式会社フィットネスプロモーション)へ定期賃貸借契約(平成 17 年から 15 年間)により賃貸した。また、敷地内から湧出する温泉は、同事業者運営施設 ジスタス浦添(平成 25 年度施設利用者数 582,924 人)に供給し、県民の健康 増進に活用された。 イ 温泉をくみ出す際に生じる水溶性天然ガスを燃料とするコージェネレーション 事業(分散型発電)設備設置の土地(132 ㎡)を鉱業権者株式会社シントーへ事業用 定期借地権設定契約公正証書(平成 22 年6月から 10 年間)により賃貸した。 なお、事業開始については、地域住民の承諾が得られず平成 22 年6月以降発電 設備は運転停止中である。 (6)資金運用 事業団資産運用基準(平成 14 年 3 月 28 日制定)に基づき、リスク軽減(信用リス ク・為替リスク・金利上昇リスク等)措置を講じたうえで、資金の安全かつ効率的 な運用に努めた。当年度は円安や期限前償還後の後継債券の利回り増加により、当 初計画と昨年実績を大幅に上回る収入を確保することができた。 ア 損益ベース(正味財産増減計算書から) 平成 25 年度 運用額 構成 運用益 (千円) 比 (千円) 平成 24 年度 運用額 構成 運用益 (千円) 比 (千円) 運用の 利回 利回 種 類 り り 銀 行 1,730,000 23.4% 4,963 0.3% 1,685,000 23.0% 11,539 0.7% 預 金 有 価 5,647,817 76.6% 269,945 4.8% 5,638,972 77.0% 183,154 3.2% 証 券 計 イ 7,377,817 100% 274,908 3.7% 7,323,972 45,000 △6,576 8,845 86,791 53,845 80,215 資金ベース(収支計算書から) 平成 25 年度 構成 運用益 比 (千円) 運用の 運用額 利回 種 類 (千円) り 銀 行 1,730,000 23.5% 4,963 0.3% 預 金 有 価 5,645,380 76.5% 269,945 4.8% 証 券 計 100% 194,693 2.7% 対前年度増△減 運用額 運用益 (千円) (千円) 7,375,380 100% 274,908 3.7% 運用額 (千円) 平成 24 年度 構成 運用益 比 (千円) 対前年度増△減 利回 運用額 運用益 り (千円) (千円) 1,685,000 23.0% 11,539 0.7% 45,000 △6,576 5,635,380 77.0% 182,544 3.2% 10,000 87,401 7,320,380 194,083 2.7% 55,000 80,825 - 15 - 100%
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