サヘル地域情勢と 今後の協力可能性について 国際協力機構 アフリカ部アフリカ第四課 プレゼン内容 1. サヘル地域の治安情勢の推移 2. サヘル地域の脆弱性と「複合危機」 3. TICAD V(第5回アフリカ開発会議)に おけるサヘル支援策 4. JICAの対サヘル支援 5. 各国における安全対策措置 サハラ地域の動向 1 サハラ地域治安情勢の推移 ①マグレブのアル=カイーダ(AQMI) ★主にマリ、ニジェール、モーリタニア、アルジェリアに 及ぶ広域の脅威。 2007年に結成、主に欧米人に対す る誘拐・人質が散発。「モ」では自爆テロ未遂。 ②ニジェール政変 ① ⑤ ⑧ ★2009年に前大統領が憲法改正を強行し任期を延長。 国際社会の制裁の中、AQMI勢力拡大、食糧危機深 刻化。2010年に政変発生、11年に民政移管。 ③ブルキナファソ騒乱 ⑥ 北緯15度線 ★2011年4月、軍の騒乱発生、JICAは2011年4月に 関係者全員を一時国外退避(7月までに復帰済)。 ★次期選挙(2015年)に向け大統領再任問題浮上。 ⑦ ③ ② ④ナイジェリア・イスラム系セクト ④ ⑨ ★北部を拠点とするボコ・ハラム(Boko Haram)、イスラ ム国家建設を目的。2011年5月、北西部で誘拐人質、 7月国連ビル爆破、 12月クリスマステロ等、爆弾テロを散発。 ★傍系のアンサル(Ansaru)も2012年後半より活発化。 ⑤リビア情勢の影響 ⑧アルジェリア事件 ★1990年代のテロの収束以降、イスラム 武装勢力が残留。一派が2007年にアルカ イダと提携し「マグレブのアル=カイーダ (AQMI)」を結成(※経緯は、①参照)。 ★2013年1月、AQMIを源流とするとみられ る、「イスラム聖戦士血盟団」が「ア」国イナ メナスのガス開発プラントを襲撃。多数の 従業員を人質にとって立てこもった。「ア」 国軍は即時に人質奪回作戦を敢行。武装 勢力による殺害、人質奪回作戦の戦闘に より、外国人40名(うち日本人10名)の死者 を出す惨事となった。 ⑨カメルーン人質事件 ★2013年2月、極北州で仏人7名が誘拐に。 ボコ・ハラムが犯行声明。 ⑦マリ情勢 ★北部は、歴史的にトゥアレグ族を中心とした 勢力が自治を主張。2007年ころからイスラム 武装勢力の動向が活発化。2011年、リビア政 変の影響を受け、旧カダフィ義勇兵(多くはトゥ アレグ族)が資金、武器とともに帰還。 ★2012年初頭より国軍と武装勢力との衝突に 発展。2012年3月に軍部による政変発生、混 乱が継続。機に乗じ、北部をイスラム武装勢 力が実効支配。 ★2012年12月、安保理決議、多国籍軍派遣 の方向。仲裁・調停継続。2013年1月、イスラ ム武装勢力の南下再攻勢を受け、仏軍が軍 事介入、マリ軍と共同して北部制圧作戦へ。 ★これにより40万人以上の避難民が発生。 ★旧カダフィ政権と結びつきの強いトゥアレグ族(マリ北 部に拠点)を中心に移民がリビアから帰還。 ★リビアから近隣諸国への資金、武器の流出が見ら れ、地域の新しい治安不安定化要素になる懸念。 ⑥サハラ食糧危機 ★2011年以降干ばつによる食糧危機が進行。 ★サハラ地域6カ国、880万人が影響。 ★2012年雨季における洪水。 この他、モーリタニア政変(2005年8月、2008年8月。2009年 7月に民政移管完了)、ギニア政変(コンテ長期政権終焉後、 2009年12月に政変。民主化を経て2010年11月に民政移 管)、ギニアビサウ政変(2012年4月、混乱継続中)が発生。 コートジボワールでは民主化最終段階の大統領選挙後、 2011年3月に内戦化。現在は復興の道を歩んでいる。この 他、ナイジェリアのナイジャーデルタ地域における武装勢力 の活動、ギニア湾の海賊なども問題となっている。 2 サヘル地域の脆弱性と「複合危機」 貧困 Burkina SSA平均 Faso Mali Niger GNI/c (US$,2012) 660 370 580 1,345 HDI (/187, 2013) 182 186 183 152相当 食糧危機 脆弱なガバナンス + 国際社会の無関心、リテラシーの低さ 3 TICAD Vにおけるサヘル地域支援策 4 JICAの対サヘル支援(1) サヘル専門家会合の実施 (2013年5月) マリに対する支援再開を念頭に置 いたサヘルレジリエンス強化プログラ ムの検討 (緊急/短期/中長期的取 組み) 4 JICAの対サヘル支援(2) 重点課題 教育 農業・農村開発 + <広域的アプローチ> 地域統合(インフラ整備、物流円滑化) 治安セクター・ガバナンス 5 各国における安全対策措置 Merci de votre attention!
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